JP4174199B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの燃料噴射装置の構成に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、ディーゼルエンジンには、燃焼室内に燃料を噴射するための燃料噴射装置が付設されており、該燃料噴射装置においては、高圧側の燃料ギャラリと低圧側の燃料タンクとの間に調圧弁が介装されている。
該調圧弁100は、例えば、図8に示すように、嵌通孔101aが形成される調圧弁本体101と、該調圧弁本体101の嵌通孔101a内に摺動自在に嵌装されるピストン102と、該ピストン102を摺動方向の一側に付勢するバネ103とで構成されている。
【0003】
調圧弁本体101には、嵌通孔101a内と外部とを連通する本体孔101bが形成され、該本体孔101bはピストン102により開閉される。
嵌通孔101aの一端側101cは燃料噴射ポンプの高圧側回路である燃料ギャラリに接続されており、本体孔101bは低圧側回路である燃料タンクに接続されている。
そして、本体孔101bがピストン102により閉じられている場合には、嵌通孔101aの一端側101cと該本体孔101bとが分断され、開いている場合には、嵌通孔101aの一端側101cと該本体孔101bとが連通するように構成されている。
【0004】
この本体孔101bのピストン102による開閉は、ピストン102の摺動動作により行われ、燃料ギャラリ内の圧力が所定圧力以上となるまでは、ピストン102は、バネ103により本体孔101bが閉じる方向に付勢されている。逆に、燃料ギャラリ内の圧力が所定圧力以上となると、該圧力によりバネ103の付勢力に抗してピストン102が摺動し、本体孔101bが開いて燃料ギャラリ内の圧力を開放し、該燃料ギャラリ内の圧力を調整するように構成されている。
【0005】
また、調圧弁本体101の嵌通孔101aにおける、バネ103が収納される空間はバネ収納室101dに構成されており、ピストン102には、該バネ収納室101dと嵌通孔101aの一端側101cとを連通するエア抜き孔102aが形成されている。
エア抜き孔102aは小径に形成されており、燃料ギャラリ内に発生する気泡を該エア抜き孔102aから低圧側へ排出するように構成されている。また、エア抜き孔102aからは、常時、燃料ギャラリ内の燃料油が徐々に低圧側へ漏出している。
尚、調圧弁本体101には、バネ収納室101d内と低圧側とを連通する連通孔101eが形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述の如く、燃料噴射ポンプには、燃料ギャラリ内の圧力を調整する調圧弁100が設けられているが、燃料噴射ポンプ内でのキャビテーション・エロージョン(高速で流れる流体中に発生する気泡が崩壊する時に発生する衝撃力による材料表面の損傷)の発生を低減するためには、調圧弁100が開く設定圧力をできるだけ高く、即ち燃料ギャラリ圧を高くすることが望ましい。
一方、エンストやハンチングを防ぐためには、調圧弁100が開く設定圧力を低く、即ち燃料ギャラリ圧を低くすることが望ましい。
【0007】
しかし、従来の調圧弁100では、ピストン102を燃料ギャラリ圧により摺動させることで、本体孔101bを開いて燃料ギャラリ圧を開放するように構成しており、本体孔101bが開く圧力はバネ103の付勢力の大きさにより決定されるため、キャビテーション・エロージョンの減少と、エンストやハンチングの防止といった両方の要望を同時に満足させることが困難であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
即ち、請求項1においては、エンジンの回転数により燃料吐出量が変化する燃料供給ポンプを有し、高圧側の燃料ギャラリと低圧側の燃料タンクとの間に調圧弁が介装され、該調圧弁は、調圧弁本体内を摺動動作するピストンを有し、調圧弁本体には燃料ギャラリと燃料タンクとの間を連通する本体孔が形成され、燃料ギャラリ圧力が所定圧力以下の場合にはピストンが本体孔を閉じ、燃料ギャラリ圧力が所定圧力以上になるとピストンが本体孔を開く、燃料噴射ポンプにおいて、
該ピストンには圧力逃がし孔が形成され、該圧力逃がし孔は、燃料ギャラリ圧力が所定圧力となるまでの範囲内で、エンジン回転数が低回転である時には開き、エンジン回転数が高回転である時には閉じる。
【0010】
請求項2においては、前記圧力逃がし孔は、ピストンの摺動動作により開閉する。
【0011】
請求項3においては、 前記調圧弁は、ピストンの摺動方向における一側が燃料ギャラリに接続され、他側にはピストンを一側へ付勢する付勢手段の収納室が形成されており、前記圧力逃がし孔から燃料タンク側へ漏出する燃料が、該収納室へ浸入しない構造となっている。
【0012】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の調圧弁が設けられる燃料噴射ポンプを示す側面断面図、図2は本体孔がピストンにより閉じられた状態の調圧弁を示す側面断面図、図3は本体孔がピストンにより開かれた状態の調圧弁を示す側面断面図、図4は調圧弁の開口面積とピストンのリフト量との関係を示す図、図5は燃料ギャラリ圧とエンジン回転数との関係を示す図、図6は従来調圧弁を用いた場合と本案調圧弁を用いた場合とのエンストしないローアイドル回転数の違いを示す図、図7はエンジンが船舶に搭載された場合における、従来調圧弁を用いたときと本案調圧弁を用いたときとのクラッシュアスターン操作によりエンストが発生しない最高船速の違いを示す図、図8は従来の調圧弁を示す側面断面図である。
【0013】
本発明の調圧弁が設けられる燃料噴射ポンプの概略構成について説明する。
この燃料噴射ポンプは、ポンプ本体1に内嵌されたプランジャバレル2内にポンプ室3が形成され、プランジャバレル2の上部に取り付けられたデリベリホルダー4内にポンプ室3に連通するデリベリ油路5が穿設されていて、ポンプ室3内においてプランジャ6が往復摺動することによって、デリベリ油路5を介して燃料噴射バルブに燃料を圧送するものである。
【0014】
プランジャバレル2には、プランジャ6の摺動方向と直角方向にバレルポート7・7が穿設され、このバレルポート7・7がポンプ本体1に形成された燃料ギャラリ8に連通している。
ポンプ本体1には、燃料ギャラリ8と外部とを連通させる燃料吸入通路10及び燃料排出通路11が設けられており、燃料は、燃料吸入通路10より燃料ギャラリ8、バレルポート7を介してポンプ室3内に供給され、また逃がし油をバレルポート7、燃料ギャラリ8を介して燃料排出通路11より燃料タンク(図示せず)側へ排出するようになっている。
燃料ギャラリ8に連通する燃料排出通路11と燃料タンクとの間には、調圧弁20が介装されており、ポンプ本体1に装着されている。
【0015】
また、燃料ギャラリ8への燃料の供給は、燃料噴射ポンプに付設される燃料供給ポンプ(図示せず)により行われ、該燃料供給ポンプは、エンジン回転数により燃料吐出量が変化するように構成されている。即ち、エンジン回転数が低いときには吐出量が少なく、エンジン回転数が高いときには吐出量が多くなるように構成されている。
【0016】
次に、調圧弁20の構成について説明する。
図2、図3に示すように、調圧弁20は、嵌通孔21aが形成される調圧弁本体21と、該調圧弁本体21の嵌通孔21a内に摺動自在に嵌装されるピストン22と、該ピストン22を摺動方向の一側に付勢するバネ23とで構成されている。
【0017】
調圧弁本体21には、嵌通孔21a内と外部とを連通する本体孔21bが形成され、該本体孔21bはピストン22により開閉される。
調圧弁本体21の嵌通孔21aにおける、バネ23が収納される空間はバネ収納室21dに構成されている。
嵌通孔21aの一端側21cは、燃料噴射ポンプの高圧側回路である燃料ギャラリと連通する前記燃料排出通路11に接続されており、本体孔21bは低圧側回路である燃料タンクに接続されている。
【0018】
そして、図2に示すように、ピストン22がバネ23により付勢されて一端側21cに摺動している場合には、本体孔21bがピストン22により閉じられ、逆に、図3に示すように、ピストン22がバネ23の付勢力に抗してバネ収納室21d側に摺動すると、本体孔21bがピストン22により開いて、嵌通孔101aの一端側101cと該本体孔101bとが直接連通するように構成されている。
【0019】
この本体孔21bのピストン22による開閉は、ピストン22の摺動動作により行われ、燃料ギャラリ8内の圧力が所定圧力以上となるまでは、ピストン22は、バネ23により本体孔21bが閉じる方向に付勢された状態を保持する。
逆に、燃料ギャラリ8内の圧力が所定圧力以上となると、該圧力によりバネ23の付勢力に抗してピストン22が摺動し、本体孔21bが開いて燃料ギャラリ8内の圧力が開放される。
これにより、燃料ギャラリ8内の圧力が所定圧力以上にならないように調整される。
【0020】
前記ピストン22には、ピストン22により閉じられている本体孔21bと嵌通孔21aの一端側21cとの間を連通する、圧力逃がし孔22aが形成されている。
圧力逃がし孔22aは本体孔21bよりも小径に形成されており、本体孔21bがピストン22により閉じられている状態においても、該圧力逃がし孔22aから、燃料ギャラリ8内の燃料が徐々に低圧側へ漏出するように構成している。
【0021】
即ち、ピストン22がバネ23により一端側21cに摺動している状態においては(図2に示す状態)、ピストン22により本体孔21bが閉じられているが、圧力逃がし孔22aと本体孔21bとが連通しているので、燃料ギャラリ8内の燃料が、圧力逃がし孔22aを通じて本体孔21bから低圧側へ、漏出されることとなる。
【0022】
この状態から、燃料ギャラリ8内の圧力が上昇して、ピストン22がバネ収納室21d側へ摺動する場合、ある摺動量(以降「リフト量」という)までは、即ち本体孔21bと圧力逃がし孔22aとが重なり合っている範囲では、ピストン22により本体孔21bが閉じられるとともに、圧力逃がし孔22aと本体孔21bとが連通した状態が保持される。
燃料ギャラリ8内の圧力が所定の圧力以上に上昇して、図3に示す状態にまでピストン22がさらに摺動すると、ピストン22の端部が本体孔21b内にかかって該本体孔21bが開くとともに、圧力逃がし孔22aが閉じて、該圧力逃がし孔22aと本体孔21bとが分断される。
【0023】
このように、本調圧弁20は、ピストン22の摺動位置によって、本体孔21bにより直接高圧側と低圧側とが直接連通する状態と、圧力逃がし孔22aを介して高圧側と低圧側とが連通する状態が切り換わるように構成されている。
尚、調圧弁20における調圧弁本体21には、バネ収納室21d内部と外部の低圧側とを連通する連通孔21eが形成されており、ピストン22がバネ収納室21d側へ摺動する場合に、該バネ収納室21d内の燃料が低圧側へ逃げることができるように構成している。これにより、バネ収納室21d内の燃料がピストン22の摺動に対する抵抗となることを防止するようにしている。
【0024】
以上のように構成される調圧弁20は、エンジン停止時には、ピストン22は一端側21cに摺動しており、該ピストン22のリフト量がゼロの状態にある。ピストン22のリフト量がゼロの状態では、ピストン22に形成される圧力逃がし孔22aは全開口しており、該圧力逃がし孔22aを通じて高圧側と低圧側とが連通している。
この場合、図4に示すように、調圧弁20の開口面積Sは、圧力逃がし孔22aの全開口面積S1に等しい。
【0025】
この状態から、エンジンが始動して、エンジンの燃料供給ポンプは、エンジン回転数の上昇に伴って吐出量が増加していくので、エンジン回転数が上昇していくと、燃料噴射ポンプの燃料ギャラリ8内の圧力も上昇していき、ピストン22は該圧力によりバネ収納室21d側へ摺動していく。
そして、ピストン22のリフト量がaとなるまでの間は、圧力逃がし孔22aが全開口状態を保持するため、調圧弁20の開口面積Sは、S1で一定である。
【0026】
ピストン22のリフト量がaからbまでの範囲では、ピストン22のリフト量が増加するに従って、圧力逃がし孔22aが徐々に閉じて開口面積が減少していき、本体孔21bはピストン22により閉じられたままであるので、調圧弁20の開口面積Sは減少し、リフト量がbの時点では最小のS2となる。
【0027】
さらに、ピストン22のリフト量がbを越えると、圧力逃がし孔22aは完全に閉じ、その代わりに本体孔21bが開き始め、リフト量の増加に伴ってその開口面積が大きくなるため、調圧弁20の開口面積Sは増加していく。
【0028】
これに対し、図8に示した従来の調圧弁100は、ピストン102が一定のリフト量に達するまで(即ち燃料ギャラリ内圧力が所定の圧力に達するまで)は開口面積Sは極僅かなエア抜き孔102a分の面積であり、そのリフト量を超えると本体孔101bが開口し始めて、ピストン102のリフト量に応じて開口面積が増加していく。
【0029】
このように、従来の調圧弁100においては、エンジン回転数が低いときには開口面積Sが殆どゼロに近い状態であるので、燃料供給ポンプからの燃料圧が殆ど全て燃料ギャラリ内に蓄圧され、図5に示すように、エンジン回転数がローアイドル時の低い回転数N1であるときから、燃料ギャラリ内の圧力は、ある程度高い圧力P1となっている。
そして、エンジン回転数が増加していくと、それに伴って燃料ギャラリ内の圧力も増加し、定格運転時の回転数N2となると、燃料ギャラリ内の圧力はP2となる。
【0030】
一方、本案の調圧弁20においては、エンジン回転数が低いときでも、ある程度の大きさの開口面積を有する圧力逃がし孔22aが全開口状態にあるので、燃料供給ポンプからの燃料圧の一部が圧力逃がし孔22aから低圧側へ逃げていくこととなり、ローアイドル時の低い回転数N1には、燃料ギャラリ8内の圧力は、前記圧力P1よりもかなり低い圧力P3となっている。
そして、エンジン回転数が増加していくと、それに伴って燃料ギャラリ内の圧力も増加し、定格運転時の回転数N2となると、圧力逃がし孔22aが殆ど閉じた状態となって、燃料ギャラリ内の圧力は前記調圧弁100の場合と同様にP2となる。
【0031】
ここで、燃料噴射ポンプ内でのキャビテーション・エロージョンの発生を低減するためには燃料ギャラリ圧を高くすることが望ましく、エンストやハンチングを防ぐためには燃料ギャラリ圧を低くすることが望ましいが、本案の調圧弁20では、燃料供給ポンプの吐出量が少ない低回転時には燃料ギャラリ8の圧力を低くするとともに、燃料供給ポンプの吐出量が多い高回転時には燃料ギャラリ8の圧力を高くすることができる。
従って、調圧弁20が設けられる燃料噴射ポンプにおいては、高負荷高回転時に燃料ギャラリ内の圧力を高く設定してキャビテーション・エロージョンの発生を抑えることができるとともに、低回転時には燃料ギャラリ圧を低く設定してエンストやハンチングを防止することが可能となり、キャビテーション・エロージョンの低減と、エンストやハンチングの防止との両方を実現することが可能となる。
【0032】
これにより、例えば、調圧弁20が設けられる燃料噴射ポンプを、船舶用のエンジンに装着した場合、図6に示すように、従来の調圧弁100を用いた場合よりも、エンストが発生する最低回転数(ローアイドル回転数)を低くすることが可能となる。
また、図7に示すように、従来の調圧弁100を用いた場合に比べて、本案の調圧弁20を用いた場合の方が、クラッチを前進側から後進側へ急速に切り換えるクラッシュアスターンを行うことが可能な最高船速を上昇させることが可能となる。
【0033】
また、調圧弁20において、本体孔21bの開閉、及び圧力逃がし孔22aの開閉は、ピストン22の摺動動作により行うように構成しているので、簡単な構造且つ低コストでキャビテーション・エロージョンの低減と、エンストやハンチングの防止とを両立させることができ、信頼性の向上を図ることもできる。
【0034】
また、高圧側の燃料ギャラリ8内の燃料を、低圧側の燃料タンクへ流出させるための圧力逃がし孔22aは、低圧側に対しては本体孔21bのみと連通し、バネ収納室21dとは連通しないように構成されている。
これにより、燃料ギャラリ8からの燃料圧が、バネ収納室21d内に浸入してピストン22の背面(バネ収納室21d側面)にかかり、該ピストン22の摺動動作の妨げとなることがないようにして、低回転時に燃料ギャラリ8の圧力を低くできるようにしている。
【0035】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0036】
即ち、請求項1に示す如く、エンジンの回転数により燃料吐出量が変化する燃料供給ポンプを有し、高圧側の燃料ギャラリと低圧側の燃料タンクとの間に調圧弁が介装され、該調圧弁は、調圧弁本体内を摺動動作するピストンを有し、調圧弁本体には燃料ギャラリと燃料タンクとの間を連通する本体孔が形成され、燃料ギャラリ圧力が所定圧力以下の場合にはピストンが本体孔を閉じ、燃料ギャラリ圧力が所定圧力以上になるとピストンが本体孔を開く、燃料噴射ポンプにおいて、
該ピストンには圧力逃がし孔が形成され、該圧力逃がし孔は、燃料ギャラリ圧力が所定圧力となるまでの範囲内で、エンジン回転数が低回転である時には開き、エンジン回転数が高回転である時には閉じるように構成したので、
燃料供給ポンプの吐出量が少ない低回転時には燃料ギャラリの圧力を低くするとともに、燃料供給ポンプの吐出量が多い高回転時には燃料ギャラリの圧力を高くすることができる。
従って、調圧弁が設けられる燃料噴射ポンプにおいては、高負荷高回転時に燃料ギャラリ内の圧力を高く設定してキャビテーション・エロージョンの発生を抑えることができるとともに、低回転時には燃料ギャラリ圧を低く設定してエンストやハンチングを防止することが可能となり、キャビテーション・エロージョンの低減と、エンストやハンチングの防止との両方を実現することが可能となる。これにより、例えば、調圧弁が設けられる燃料噴射ポンプを、船舶用のエンジンに装着した場合、従来の調圧弁を用いた場合よりも、エンストが発生する最低回転数(ローアイドル回転数)を低くすることが可能となる。
また、従来の調圧弁を用いた場合に比べて、クラッシュアスターンを行うことが可能な最高船速を上昇させることが可能となる。
【0037】
請求項2に示す如く、前記圧力逃がし孔は、ピストンの摺動動作により開閉するので、
簡単な構造且つ低コストでキャビテーション・エロージョンの低減と、エンストやハンチングの防止とを両立させることができ、信頼性の向上を図ることもできる。
【0038】
請求項3に示す如く、 前記調圧弁は、ピストンの摺動方向における一側が燃料ギャラリに接続され、他側にはピストンを一側へ付勢する付勢手段の収納室が形成されており、前記圧力逃がし孔から燃料タンク側へ漏出する燃料が、該収納室へ浸入しない構造となっているので、
燃料ギャラリからの燃料圧が、付勢部材の収納室内に浸入してピストンの背面(収納室側面)にかかり、該ピストンの摺動動作の妨げとなることがないようにして、低回転時に燃料ギャラリの圧力を低くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の調圧弁が設けられる燃料噴射ポンプを示す側面断面図である。
【図2】本体孔がピストンにより閉じられた状態の調圧弁を示す側面断面図である。
【図3】本体孔がピストンにより開かれた状態の調圧弁を示す側面断面図である。
【図4】調圧弁の開口面積とピストンのリフト量との関係を示す図である。
【図5】燃料ギャラリ圧とエンジン回転数との関係を示す図である。
【図6】従来調圧弁を用いた場合と本案調圧弁を用いた場合とのエンストしないローアイドル回転数の違いを示す図である。
【図7】エンジンが船舶に搭載された場合における、従来調圧弁を用いたときと本案調圧弁を用いたときとのクラッシュアスターン操作によりエンストが発生しない最高船速の違いを示す図である。
【図8】従来の調圧弁を示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 ポンプ本体
8 燃料ギャラリ
11 燃料排出通路
20 調圧弁
21 調圧弁本体
21b 本体孔
21d バネ収納室
22 ピストン
22a 圧力逃がし孔
23 バネ
Claims (3)
- エンジンの回転数により燃料吐出量が変化する燃料供給ポンプを有し、高圧側の燃料ギャラリと低圧側の燃料タンクとの間に調圧弁が介装され、該調圧弁は、調圧弁本体内を摺動動作するピストンを有し、調圧弁本体には燃料ギャラリと燃料タンクとの間を連通する本体孔が形成され、燃料ギャラリ圧力が所定圧力以下の場合にはピストンが本体孔を閉じ、燃料ギャラリ圧力が所定圧力以上になるとピストンが本体孔を開く、燃料噴射ポンプにおいて、
該ピストンには圧力逃がし孔が形成され、該圧力逃がし孔は、燃料ギャラリ圧力が所定圧力となるまでの範囲内で、エンジン回転数が低回転である時には開き、エンジン回転数が高回転である時には閉じることを特徴とする燃料噴射装置。 - 前記圧力逃がし孔は、ピストンの摺動動作により開閉することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
- 前記調圧弁は、ピストンの摺動方向における一側が燃料ギャラリに接続され、他側にはピストンを一側へ付勢する付勢手段の収納室が形成されており、前記圧力逃がし孔から燃料タンク側へ漏出する燃料が、該収納室へ浸入しない構造となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の燃料噴射装置。
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