JP4177003B2 - クリップ - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、クリップに関する。
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】
近年、車両には、側面衝突時における乗員頭部の保護を目的としてカーテン式エアバッグが搭載されることが多くなっている。このカーテン式エアバッグは折り畳まれた状態で、図9に示すようなカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュ(以下単にピラーガーニッシュとも記載する。)90からルーフサイドレール100にかけて格納されている。そして、車両が衝突したときの衝撃でインフレータIが作動してエアバッグAが膨張し、ピラーガーニッシュ90の車両後方側90Rおよびルーフサイドレール100の下方側100Uを車室内方向へ押し曲げあるいは押し広げて、それにより生じたあるいは広がった隙間からサイドガラスGに沿って、二点鎖線Aoで示すように車室内にエアバッグAがカーテン状に膨張し、乗員頭部Tを保護するようになっている。符号90Fはピラーガーニッシュの車両前方側、Pはインストルメントパネルである。
【0003】
前記カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュ90は、図9のX−X断面を示す図10のように、折り畳まれたエアバッグAの一部を格納した状態で、車両のピラー部におけるピラーインナーパネル80に取り付けられている。前記カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造として、ピラーガーニッシュ90の裏面に形成されたクリップ取付部91にクリップ95を取り付け、他方ピラーインナーパネル80には取付穴81を形成しておき、前記取付穴81にクリップ95を挿入してクリップ95の弾性係合片96,97を取付穴81の周縁に係合させるものが知られている。図中の符号Fはフロントガラス、Cはエンジンルームからの配線、101はオープニングトリム、102はグラスチャンネル、103はピラーアウターパネルである。
【0004】
前記カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造においては、エアバッグAの膨張時にピラーガーニッシュ90がピラーインナーパネル80から外れて飛散することがないよう、前記クリップ95が取付穴81に強固に係合する必要がある。その反面、前記ピラーガーニッシュ90をピラーインナーパネル80に取り付ける際には、取付作業が容易なように、前記クリップ95が取付穴81に係合し易く、また、メンテナンス等のために前記ピラーガーニッシュ90を取り外す際には、取り外し作業が容易なように、前記クリップ95と取付穴81との係合が解除され易いのが望ましい。
【0005】
しかし、従来の取付構造では、前記エアバッグAの膨張時にピラーガーニッシュ90が外れて飛散しないようにクリップ95と取付穴81との係合を強くすると、前記ピラーガーニッシュ90の取付及び取り外し作業時に、大きな力でピラーガーニッシュ90を押したり、引っ張ったりしなければならなくなり、最悪の場合、前記ピラーガーニッシュ90をピラーインナーパネル80に一度取り付けたら、取り外せなくなるおそれがある。また、それと逆に、前記ピラーガーニッシュ90の取付および取り外し作業を容易にするため、前記クリップ95と取付穴81との係合を弱くすると、前記エアバッグAの膨張時にクリップ95が取付穴81から外れてピラーガーニッシュ90が飛散するおそれが生じる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであって、カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュのように、ピラーガーニッシュを外す方向に加わる力のうち、一方向への力に対しては簡単に係合が解除されず、しかも他方への力に対しては係合解除が容易であることが望ましい用途に好適なクリップを提供すると共に、カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付作業や取り外し作業が容易で、しかもエアバッグ膨張時には外れ難いカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、取付穴に挿入されて該取付穴周縁に係合する少なくとも一組の弾性係合片を互いに反対向きに備え、前記弾性係合片の弾性変形によって取付穴周縁に対する係合および係合解除可能とされたクリップにおいて、前記弾性係合片の縦断面形状が略くの字形状に外方へ膨出した屈曲形状からなって、前記弾性係合片における略くの字形状の屈曲頂部と自由端間の傾斜面が取付穴周縁との係合部を構成すると共に、前記一方の弾性係合片を他方の弾性係合片よりも外方への膨出程度が大のものにして、当該一方の弾性係合片の取付穴周縁に対する係合を他方の弾性係合片の取付穴周縁に対する係合よりも強くし、当該一方の弾性係合片を他方の弾性係合片よりも取付穴周縁に対して係合解除され難いようにし、且つ、当該一方の弾性係合片における傾斜面のクリップ挿入方向に対する屈曲角度(m1)が、他方の弾性係合片における傾斜面のクリップ挿入方向に対する屈曲角度(m2)よりも大となるようにしたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の第一実施例に係るクリップの斜視図、図2は図1の2−2縦断面図、図3は第二実施例に係るクリップの縦断面図、図4は第三実施例に係るクリップの斜視図、図5は本発明のクリップをピラーガーニッシュへ取り付ける際の斜視図、図6は本発明のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造の例を示す断面図、図7はエアバッグ膨張時の作用を示す概略断面図、図8は取り外し時の作用を示す概略断面図である。
【0009】
図1及び図2に示す本発明の第一実施例に係るクリップ10Aは、ピラーガーニッシュ等の取付対象物を、図10で示したピラーインナーパネル80等の取付相手物に取り付けるのに好適なものである。前記ピラーインナーパネル80等の取付相手物には、取付穴81が形成されており、該取付穴81にクリップ10Aが挿入されて取付穴81の周縁82に係合するようになっている。前記取付穴81は、この例では長方形からなり、対向する一組の長縁82a,82bと、対向する一組の短縁82c,82dとで取付穴周縁82が構成されている。
【0010】
図示のクリップ10Aは、略長方形の金属板状体を長手方向中間位置で二つに折り曲げ、その折り曲げによって形成されたクリップ頂部11Aとは反対位置の先端側12A,13Aを外方へ折り曲げてフランジ部14A,15Aとし、さらに前記クリップ頂部11Aからフランジ部14A,15A側へかけて切り込みSによって形成された一組の弾性係合片16A,17Aを、クリップ10Aの両側に互いに反対向きにして有する。
【0011】
前記両弾性係合片16A,17Aは、前記クリップ10Aの挿入方向Jと平行に切断した縦断面の形状が、図2に示すように、略くの字形状にクリップ10Aの外方へ膨出した屈曲形状とされ、略くの字形状における屈曲頂部18A,19Aから自由端20A,21Aまでの傾斜面22A,23Aが、前記取付穴81の周縁82における長縁82a、82bとの係合部24A,25Aを構成している。
【0012】
前記弾性係合片16A,17Aの屈曲頂部18A,19Aは、前記クリップ10Aが取付穴81に挿入される際、前記取付穴周縁82の長縁82a、82bに押されて内側へ弾性変形し、両屈曲頂部18A,19A間の間隔を狭くする。それによって、前記両屈曲頂部18A,19Aが取付穴81をクリップ10Aの挿入方向へ通過し、その通過後に前記弾性係合片16A,17Aが外方へ復元して両弾性係合片16A,17Aの間隔を広げ、前記屈曲頂部18A,19Aと自由端20A,21A間の傾斜面22A,23Aで構成される係合部24A,25Aが、前記取付穴周縁82の長縁82a、82bと係合して、前記クリップ10Aが挿入方向Jとは逆の方向へ抜けるのを妨げる。
【0013】
また、前記一組の弾性係合片16A,17Aのうち、一方の弾性係合片16Aについては屈曲頂部18Aの膨出を、他方の弾性係合片17Aにおける屈曲頂部の膨出よりも大(d1>d2)にして、当該一方の弾性係合片16Aの屈曲頂部18Aが取付穴周縁82を通過するのに必要となる力を、他方の弾性係合片17Aにおける屈曲頂部19Aが取付穴周縁82を通過するのに必要となる力よりも大にした、高強度弾性係合片とされている。したがって、他方の弾性係合片17Aは、相対的に低強度弾性係合片となる。これにより、前記高強度弾性係合片(一方の弾性係合片16Aのことであり、符号16Aを共用する。)16Aは、低強度弾性係合片(他方の弾性係合片17Aのことであり、符号17Aを共用する。)17Aよりも取付穴周縁82に対する係合が強くなり、高強度弾性係合片16A側で係合解除され難くなるのに対して低強度弾性係合片17A側で係合解除され易くなる。
【0014】
図中、符号26A,27Aは、前記クリップ10Aを取付対象物に固定するためにフランジ部14A,15Aの基部側から内向きに傾斜している固定用爪であり、ピラーガーニッシュ等の取付対象物に形成されたクリップ取付凸部(図5における符号43)に係合可能になっている。また、符号28A,29Aは、前記クリップ取付凸部を挟持してクリップ10Aのガタツキを防ぐための挟持部である。
【0015】
図3に示す第二実施例のクリップ10Bは、弾性係合片16B,17Bにおける略くの字形状の屈曲頂部18B,19Bと自由端20B,21B間の傾斜面22B,23Bが、前記取付穴周縁82に対する係合部24B,25Bを構成している。また、一方の弾性係合片16Bについては、前記係合部22Bの傾斜面24Bの前記クリップ挿入方向Jに対する屈曲角度m1を、他方の弾性係合片17Bにおける係合部23Bの傾斜面25Bの前記クリップ挿入方向Jに対する屈曲角度m2よりも大にして、前記挿入方向Jとは逆の方向への抜けに対し一方の弾性係合片16Bを取付穴周縁82に対する係合が強い高強度弾性係合片16Bとし、他方の弾性係合片17Bを前記挿入方向Jとは逆の方向への抜けに対し取付穴周縁82に対する係合が、前記高強度弾性係合片16Bよりも弱い低強度弾性係合片17Bとした。この第二実施例のクリップ10Bにおいても、前記高強度弾性係合片16Bと低強度弾性係合片17Bが、前記第一実施例のクリップ10Aにおける高強度弾性係合片16Aと低強度弾性係合片17Aと同様の作用をする。なお、この第二実施例のクリップ10Bにおけるその他の構成は、第一実施例のクリップ10Aと同様であり、各部を示す符号は、第一実施例で用いた符号のAをBに変えた以外は同じにした。
【0016】
図4に示す第三実施例のクリップ10Cは、一方の弾性係合片16Cの一部における幅w1を他方の弾性係合片17Cの幅w2よりも大(w1>w2)とすることによって、一方の弾性係合片16Cを剛性の高い高強度弾性係合片16Cとし、他方の弾性係合片17Cを剛性の低い低強度弾性係合片17Cとしたものである。これにより、前記高強度弾性係合片16Cは、前記低強度弾性係合片17Cよりも取付穴81との係合が強いものになる。この第三実施例のクリップ10Cにおいても、前記高強度弾性係合片16Cと低強度弾性係合片17Cは、第一実施例の高強度弾性係合片16Aおよび低強度弾性係合片17Aと同様の作用をする。なお、図4の(イ)は前記低強度弾性係合片17C側からクリップ10Cを見た斜視図、図4の(ロ)は前記高強度弾性係合片16C側からクリップ10Cを見た斜視図である。また、前記一方の弾性係合片16Cにおいて幅を大にする部分は一部に限られず、一方の弾性係合片16Cの全体としてもよい。その他の構成は、第一実施例のクリップ10Aと同様であり、第一実施例で用いた符号のアルファベットのみをCに変更して各部を示す符号とした。また、この第三実施例では、一方の弾性係合片16Cと他方の弾性係合片17Cとで幅を異ならせることによって、弾性係合片の剛性を異ならせているが、その他の方法、例えば弾性係合片の厚みを少なくとも一部で異ならせたり、弾性係合片の一部に溝を設けたりして弾性係合片の剛性を異ならせてもよい。
【0017】
次に本発明のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造の一例を、前記第一ないし第三実施例のクリップ10A,10B,10Cを用いて説明する。なお、以下において、説明が複雑になるのを避けるため、前記第一ないし第三実施例のクリップ10A,10B,10Cを総称してクリップ10とし、同様に高強度弾性係合片16A,16B,16Cは高強度弾性係合片16、低強度弾性係合片17A,17B,17Cは低強度弾性係合片17とし、その他の部分の符号についてもアルファベットを除いた数字で表す。
【0018】
本発明のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造は、従来の技術欄で説明した図9のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュと同様に、車両のピラー部に、ピラーガーニッシュをクリップで取り付ける構造であり、以下ではフロントピラーガーニッシュの例を示す。図5に示すように、この例のピラーガーニッシュ40は、所定形状に成形された所定長のプラスチック製品からなり、裏面の取付部位には、クリップ取付用凸部43が形成されている。
【0019】
前記クリップ取付用凸部43は、前記クリップ10の弾性係合片16,17及び挟持部28,29間に挿入されて、前記挟持部28,29で挟持されると共に、一側の基部に形成された係合段部44に前記クリップ10の固定用爪26,27が係合することによりクリップ10が外れないようにする。前記係合段部44は、エアバッグの展開方向となるピラーガーニッシュ40の車両後方側40Rを向くようにして設けるのが好ましい。このようにすれば、エアバッグの膨張によってピラーガーニッシュ40の後方側40Rが車室内に押される際、前記クリップ10における一方の固定用爪26が係合段部44と強固に係合して、前記クリップ10がピラーガーニッシュ40の裏面から外れ難くなる。
【0020】
前記クリップ10は、前記高強度弾性係合片16がピラーガーニッシュ40のエアバッグ膨張展開側、すなわちこの例のフロントピラーガーニッシュにおいては後方側40Rを向くようにして、また前記低強度弾性係合片17がピラーガーニッシュ40の他側、すなわちこの例のフロントピラーガーニッシュにおいてはエアバッグの非膨張展開側となる前方側40Fを向くようにして前記クリップ取付用凸部43に嵌着される。次いで、図9のX−X断面と同位置の断面を示す図6のように、車両のピラーインナーパネル80に形成されている取付穴81にクリップ10を挿入して弾性係合片16,17を取付穴81の周縁82に係合させる。なお、図6および以下の説明において、前出の図10と同一のものについては、図10中で使用した符号を用いて示す。
【0021】
前記取付穴81の形状は、図1に示すように前記クリップ10が圧入可能な略長方形からなり、対向する長縁82a,82b同士の間隔kが、前記クリップ10の自由状態における弾性係合片16,17の屈曲頂部18,19の間隔より小とされている。そのため、前記クリップ挿入時にクリップ10の弾性係合片16,17が取付穴81の長縁82a,82aにより内方へ押されて弾性変形し、屈曲頂部18,19間隔を狭くすることにより屈曲頂部18,19が取付穴81の長縁82a、82b間を通過し、再び弾性係合片16,17が復元することによって屈曲頂部18,19と自由端20,21間の係合部24,25で取付穴81の周縁82と係合する。その際、前記クリップ10は、前記両弾性係合片16,17のうちの一方の弾性係合片16のみが高強度弾性係合片となっており、他方の弾性係合片17は低強度弾性係合片となっているので、前記取付穴81へのクリップ10の挿入が容易である。
【0022】
このようにしてピラーインナーパネル80に取り付けられたピラーガーニッシュ40は、前記クリップ10の高強度弾性係合片16がピラーガーニッシュ40のエアバッグ膨張展開側、すなわちこの例のフロントピラーガーニッシュにおいては後方側40R、前記低強度側弾性係合片17がピラーガーニッシュ40の他側、すなわちこの例のフロントピラーガーニッシュにおいてはエアバッグの非膨張展開側となる前方側40Fを向いて取付穴81の周縁82と係合している。
【0023】
前記ピラーガーニッシュ40は、エアバッグAが膨張する際、図7に示すように、前記ピラーガーニッシュ40の後方側40Rが車室内方向Yへ押されて変形し、ピラーガーニッシュ40の後方側40Rとピラーインナーパネル80間に、前記エアバッグAが車室内へ膨張展開するための隙間が形成される。また、その際、前記ピラーガーニッシュ40の後方側40Rが車室内方向へ押されるため、前記クリップ10は、車両後方側が車室内方向Yへ引っ張られてピラーインナーパネル80における取付穴周縁82の車両後方側と圧接しながら取付穴81から抜け出ようとする。しかし、前記クリップ10の後方側は、前記高強度弾性係合片16がピラーインナーパネル80の取付穴周縁82と強固に係合しているので、容易に係合が解除されず、前記ピラーガーニッシュ40がピラーインナーパネル80から外れ難い。
【0024】
また、メンテナンス等のために前記ピラーガーニッシュ40をピラーインナーパネル80から外す場合には、図8に示すように、前記ピラーガーニッシュ40を車両前方向Zへ引っ張る。それにより、前記クリップ10は、ピラーガーニッシュ40と共に車両前方側が引っ張られ、前記ピラーインナーパネル80における取付穴周縁82の車両前方側と圧接しながら取付穴81から抜け出ようとする。その際、前記クリップ10の車両前方側では低強度弾性係合片17がピラーインナーパネル80の取付穴81と係合しているため、前記車両前方向Zへの力により低強度弾性係合片17が容易に弾性変形して取付穴周縁82を通り抜け、前記クリップ10と取付穴81の係合が解除されてピラーガーニッシュ40が外れるようになる。
【0025】
なお、本発明のクリップは、カーテン式エアバッグ用ピラーガニッシュの取付のみに使用されるものではなく、種々の物品の取付に使用されるものである。さらに、クリップの形状も図示のものに限られるものではない。また、前記説明ではフロントピラーガーニッシュの取付を例にして説明したが、本発明のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造は、それに限られるものではなく、センターピラーガーニッシュやリアピラーガーニッシュ等その他の部位のガーニッシュにも適用されるものである。さらに、本発明のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造においては、ピラーインナーパネルへの固定箇所が一カ所に限られず、適宜の複数箇所とされたり、本発明のクリップと共に別の固定手段が併用されたりしてもよい。例えば、フロントピラーガーニッシュの上部については本発明のクリップを用い、またピラーガーニッシュの下部についてはボルトのような他の固定手段を用いてもよい。
【0026】
【発明の効果】
本発明のクリップは、一方の弾性係合片と他方の弾性係合片とで取付穴に対する係合の強さが異なるため、取付穴から引き抜く力がクリップに加わる場合には、加わる力の方向によって係合解除の容易さや可能性が異なることになる。したがって、車両におけるカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュのように、ピラーガーニッシュを外す方向に加わる力のうち、一方向へ力が加わる場合には車両のピラーインナーパネルから係合解除し難くし、他方向へ力が加わる場合には容易に係合解除できるようにしたい用途に最適である。
【0027】
また、カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの固定構造に本発明のクリップを用いることにより、ピラーガーニッシュの取付作業性や必要時の取り外し作業性を損なうこと無く、エアバッグ膨張時におけるピラーガーニッシュの外れを防ぐことができる。しかも、固定構造が複雑にならず、加えて高価にならない利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施例に係るクリップの斜視図である。
【図2】 図1の2−2縦断面図である。
【図3】 第二実施例(請求項1の発明の実施例)に係るクリップの断面図である。
【図4】 第三実施例に係るクリップの斜視図である。
【図5】 本発明のクリップをピラーガーニッシュへ取り付ける際の斜視図である。
【図6】 カーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの取付構造の例を示す断面図である。
【図7】 エアバッグ膨張時の作用を示す概略断面図である。
【図8】 取り外し時の作用を示す概略断面図である。
【図9】 車室内の簡略図である。
【図10】 従来のカーテン式エアバッグ用ピラーガーニッシュの固定構造について図9のX−X断面図である。
【符号の説明】
10,10A,10B,10C クリップ
16,16A,16B,16C 高強度弾性係合片
17,17A,17B,17C 低強度弾性係合片
18,18A,18B,18C 屈曲頂部
19,19A,19B,19C 屈曲頂部
22,22A,22B,22C 傾斜面
23,23A,23B,23C 傾斜面
40 ピラーガーニッシュ
40F ピラーガーニッシュの前方側
40F ピラーガーニッシュの後方側
80 ピラーインナーパネル
81 取付穴
82 取付穴周縁
A エアバッグ

Claims (1)

  1. 取付穴に挿入されて該取付穴周縁に係合する少なくとも一組の弾性係合片を互いに反対向きに備え、前記弾性係合片の弾性変形によって取付穴周縁に対する係合および係合解除可能とされたクリップにおいて、
    前記弾性係合片の縦断面形状が略くの字形状に外方へ膨出した屈曲形状からなって、前記弾性係合片における略くの字形状の屈曲頂部と自由端間の傾斜面が取付穴周縁との係合部を構成すると共に、前記一方の弾性係合片を他方の弾性係合片よりも外方への膨出程度が大のものにして、当該一方の弾性係合片の取付穴周縁に対する係合を他方の弾性係合片の取付穴周縁に対する係合よりも強くし、当該一方の弾性係合片を他方の弾性係合片よりも取付穴周縁に対して係合解除され難いようにし
    且つ、当該一方の弾性係合片における傾斜面のクリップ挿入方向に対する屈曲角度(m1)が、他方の弾性係合片における傾斜面のクリップ挿入方向に対する屈曲角度(m2よりも大となるようにしたことを特徴とするクリップ。
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