JP4193302B2 - 蓄圧式燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蓄圧室に蓄えられた高圧燃料を燃料噴射弁からディーゼル機関に噴射する蓄圧式燃料噴射装置に関し、特に燃料系統の異常検出方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】
従来公知の蓄圧式燃料噴射装置は、燃料供給ポンプから圧送される燃料を蓄圧室に高圧状態で蓄え、その蓄圧室内の高圧燃料をディーゼル機関の各気筒毎に取り付けられた燃料噴射弁より噴射するシステムである。このシステムでは、蓄圧室内の燃料圧力が目標値となるように、燃料供給ポンプからの燃料吐出量をフィードバック制御している。従って、例えば燃料系統に燃料洩れが発生して蓄圧室の燃料圧力が低下しても、燃料供給ポンプの燃料吐出量が増加して蓄圧室内の燃料圧力を目標値に維持しようとするため、燃料洩れが続いてしまうという不具合が生じる。
【0003】
そこで、燃料洩れ等の異常を検出する異常検出手段を備えた従来技術として、特開平10−299557号公報に開示された内燃機関の燃料噴射装置がある。
この燃料噴射装置では、燃料噴射弁からの燃料噴射前後の蓄圧室内の燃料圧力変動の推定値と実測値との偏差、若しくは燃料供給ポンプからの燃料圧送前後の蓄圧室内の燃料圧力変動の推定値と実測値との偏差に基づいて燃料噴射系統の異常を検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記の異常検出手段によって燃料洩れを検出するためには、燃料噴射弁からの燃料噴射タイミングと燃料供給ポンプからの燃料圧送タイミングとが重複しないことが条件となる。つまり、燃料噴射と燃料圧送とのタイミングが重複する時、あるいは近い時は、例えば燃料噴射前後の蓄圧室内の燃料圧力変動の推定値と実測値との偏差に基づいて異常を検出する場合には、燃料供給ポンプによる圧送の影響によって蓄圧室内の圧力が大きく変動するため、正確に燃料洩れを判定することができない。
【0005】
このため、上記の異常検出手段は、エンジン気筒数(噴射回数)が少なく、且つポンプ圧送回数と同一の場合、例えば4噴射/4圧送のシステムであれば、1回の燃料圧送に対し1回の燃料噴射が行われるため、燃料噴射タイミングと燃料圧送タイミングとを重複しないように構成できるが、エンジン気筒数が多い場合、あるいはエンジン気筒数とポンプ圧送回数とが異なる場合、例えば6噴射/4圧送のシステムでは、1回の燃料圧送に対し1.5回の燃料噴射が行われるため、燃料噴射タイミングと燃料圧送タイミングとが重複する場合が生じる。
このように、上記の異常検出手段では、エンジン気筒数とポンプ圧送回数との関係から、特定のエンジンにしか適用できないという問題があった。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、エンジン気筒数(噴射回数)とポンプ圧送回数に左右されることなく、各種のエンジンに対し燃料洩れ等の異常判定を実行できる蓄圧式燃料噴射装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(請求項1の手段)
内燃機関の燃焼1行程の間に行われる燃料供給ポンプの圧送回数と燃料噴射弁の噴射回数との約分値、またはその約分値を整数倍した値で決まる圧送回数と噴射回数とを1グループとした区間を判定期間として設定し、異常有無判定手段は、前記判定期間において燃料系統の異常の有無を判定することを特徴とする。
この構成では、判定期間に含まれる燃料供給ポンプからの吐出量と燃料噴射弁からの噴射量を1つのグループとして異常の有無を判定するため、燃料噴射タイミングと燃料圧送タイミングとが重複する場合でも、より正確に燃料系統の異常の有無を判定することができる。
なお、燃料系統とは、燃料流通経路の全体であり、燃料供給ポンプ、蓄圧室、燃料噴射弁、及び燃料配管を含むものである。
【0007】
また、前記判定期間に含まれる目標噴射量、リーク量、圧力変化相当量の各合計を放出燃料量とした時に、異常有無判定手段は、前記判定期間に含まれる吐出量の合計と、放出燃料量との収支バランスに基づいて燃料系統の異常の有無を判定することを特徴とする。この場合、判定期間に含まれる吐出量の合計と放出燃料量との収支がバランスしていれば、異常無しと判断することができ、判定期間に含まれる吐出量の合計と放出燃料量との収支がくずれていれば、燃料洩れ等の異常有りと判断することができる。
【0008】
(請求項の手段)
請求項1に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
異常有無判定手段で異常有りと判定された場合に、燃料供給ポンプの吐出量を制限するポンプ吐出量制限運転を行うポンプ制御手段と、ポンプ吐出量制限運転が行われている間に蓄圧室から放出される燃料量を算出し、その算出燃料量に基づいて燃料系統に燃料洩れが発生しているか否かを判定する燃料洩れ判定手段とを備え、
内燃機関の燃焼1行程の間に行われる燃料供給ポンプの圧送回数と燃料噴射弁の噴射回数との約分値、またはその約分値を整数倍した値で決まる圧送回数と噴射回数とを1グループとした区間をポンプ制御期間として設定し、ポンプ制御手段は、ポンプ制御期間内において燃料供給ポンプの吐出量を制限していることを特徴とする。
この場合、燃料供給ポンプの吐出量を制限することにより、発生した異常の要因が燃料供給ポンプに関係しているか否かを判断することができる。
【0009】
(請求項の手段)
請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
燃料洩れ判定手段は、ポンプ吐出量制限運転が行われている間に蓄圧室から放出される燃料量(算出燃料量)を判定値と比較し、算出燃料量が判定値より大きい時に、燃料系統に燃料洩れが発生していると判定することを特徴とする。
燃料系統に燃料洩れが発生している場合と、燃料洩れが発生していない場合(正常な場合)とでは、ポンプ吐出量制限運転が行われている間に蓄圧室から放出される燃料量が異なるため、例えば正常時に蓄圧室から放出される燃料量を基準として判定値を設定し、その判定値より前記算出燃料量の方が大きければ、燃料洩れが発生していると判断できる。
【0010】
(請求項4、5の手段)
料供給ポンプの圧送タイミング、及び燃料噴射弁の噴射タイミングが内燃機関の回転角に同期していることから、内燃機関の燃焼1行程の間に行われる燃料供給ポンプの圧送回数と燃料噴射弁の噴射回数との約分値、またはその約分値を整数倍した値で決まる圧送回数と噴射回数とを1グループとした区間(即ち、判定期間及びポンプ制御期間)は、内燃機関の回転数に同期して得られる。
【0011】
(請求項6の手段)
請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
ポンプ制御手段は、ポンプ制御期間内において燃料供給ポンプの吐出停止を行うことを特徴とする。
この場合、燃料供給ポンプを燃料洩れの要因から排除できるため、より正確に燃料洩れを判定することができる。
【0012】
(請求項7の手段)
請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
ポンプ制御手段は、ポンプ制御期間内において燃料供給ポンプの吐出量を任意量に固定することを特徴とする。
この場合、燃料供給ポンプの作動を停止することなく、ポンプ吐出量を任意量に固定することにより、燃料洩れの判定を行う場合でも、蓄圧室の燃料圧力を目標値に維持できる。
【0013】
(請求項8の手段)
請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
ポンプ制御手段は、ポンプ吐出量制限運転と通常運転とを所定期間繰り返し行い、そのポンプ吐出量制限運転と通常運転とを切り替えるタイミングは、内燃機関の回転数、蓄圧室内の目標燃料圧力、燃料噴射弁の目標噴射量のうち、少なくとも1つをパラメータとして、運転域毎に可変制御することを特徴とする。
例えば、内燃機関の回転数が高くなる、つまり高速運転になるほど、蓄圧室の圧力要求値(目標値)は高くなり、噴射量も多くなる。この場合、ポンプ吐出量制限運転と通常運転とを繰り返すサイクルが短いと、蓄圧室の燃料圧力を目標値に昇圧できなくなる可能性がある。そこで、ポンプ吐出量制限運転と通常運転とを切り替えるタイミングを運転域毎に可変制御して、例えば高速運転になるほどポンプ吐出量制限運転を行うサイクルを長く設定することにより、蓄圧室の燃料圧力を目標値に維持することができる。
【0014】
(請求項9の手段)
請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
燃料洩れ判定手段は、ポンプ吐出量制限運転が行われている間に蓄圧室から放出される燃料量を算出する放出燃料量算出手段を有し、この放出燃料量算出手段は、蓄圧室から放出される燃料量を、ポンプ制御期間前後の蓄圧室内の燃料圧力変化量を燃料量に換算して算出することを特徴とする。
【0015】
(請求項10の手段)
請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
ポンプ制御手段は、ポンプ制御期間中に内燃機関の加速要求が検出された時に、直ちにポンプ吐出量制限運転を中止することを特徴とする。これにより、加速要求に対応して燃料供給ポンプからの圧送を行うことができる。
【0016】
(請求項11の手段)
請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
ポンプ制御手段は、ポンプ制御期間中に内燃機関の加速要求が検出された時に、燃料洩れ判定手段の判定処理が終了するまで加速要求を遅延させることを特徴とする。これにより、燃料洩れ判定手段の判定処理と、加速要求に対する内燃機関の加速操作とが同時に行われることを回避できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の蓄圧式燃料噴射装置のシステム構成図である。
本実施例の蓄圧式燃料噴射装置1は、6気筒のディーゼルエンジン2(以下エンジン2と呼ぶ)に適用されるもので、図1に示すように、燃料タンク3から燃料を汲み上げるフィードポンプ4と、このフィードポンプ4により汲み上げられた燃料を加圧して吐出する燃料供給ポンプ5と、この燃料供給ポンプ5より吐出された高圧燃料を蓄圧するコモンレール6(本発明の蓄圧室)と、このコモンレール6より高圧パイプ7を介して供給される高圧燃料をエンジン2の気筒内に噴射する燃料噴射弁8と、各種センサ(後述する)で検出される情報に基づいて本システムの作動を制御する電子制御装置(以下ECU9と呼ぶ)とを備える。
【0018】
燃料供給ポンプ5は、図示しない吸入通路を開閉する電磁弁5aを内蔵し、この電磁弁5aの閉弁開始時期によって燃料吐出量を決定している。この燃料供給ポンプ5は、2系統の吐出経路を有するタンデムタイプで、各吐出経路に対応する2個の電磁弁5aによりコモンレール6への吐出量を2系統で制御している(図2参照)。
燃料噴射弁8は、圧力制御室(図示しない)に通じる低圧通路を開閉する電磁弁8aを内蔵し、この電磁弁8aの開閉動作によって噴射量及び噴射時期を決定している。この燃料噴射弁8は、エンジン2の各気筒毎に取り付けられ、#1−#2−#3−#4−#5−#6気筒の順序で燃料噴射を行う。
【0019】
ECU9に情報を与える各種センサは、エンジン2の回転速度を検出するエンジン回転速度センサ10(これは燃料供給ポンプ5に内蔵される場合もある)、アクセルペダル11の踏込み量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ12、エンジン冷却水の温度を検出する冷却水温センサ13、コモンレール6内の圧力を検出する圧力センサ14、及び燃料噴射弁8から低圧経路へ戻るリターン燃料の温度を検出する燃料温度センサ15がある。その他に、エンジン負荷センサ、噴射時期センサ、吸気圧力センサ、吸気温度センサ等を使用しても良い。
【0020】
ECU9は、燃料供給ポンプ5からコモンレール6へ圧送されるポンプ吐出量、燃料噴射弁8からエンジン2の気筒内へ噴射する噴射量及び噴射時期を演算し、その演算結果に従って燃料供給ポンプ5に内蔵される電磁弁5a、及び燃料噴射弁8に内蔵される電磁弁8aの作動を電子制御する。なお、燃料供給ポンプ5の吐出量、燃料噴射弁8の噴射量及び噴射時期に係わる制御方法は、従来より周知であり、ここでの説明は省略する。
このECU9は、燃料系統の異常(例えば燃料洩れやポンプ故障等)を検出する異常検出手段としての機能を有している。但し、燃料系統とは、フィードポンプ4によって燃料タンク3から汲み上げられた燃料が燃料噴射弁8より噴射されるまでの燃料流通経路全体(つまり、フィードポンプ4、燃料供給ポンプ5、コモンレール6、燃料噴射弁8、及び高圧パイプ7を含む燃料配管)を言う。
【0021】
次に、ECU9の異常検出手段について説明する。
まず、異常検出手段の全体構成について図3を用いて説明する。
ECU9の異常検出手段は、エンジン2の燃焼1行程(720°CA)の間に行われる燃料噴射弁8の噴射回数(6回)と燃料供給ポンプ5の圧送回数(4回)との約分値(3噴射/2圧送)を1グループとした区間(360°CA)を異常検出の判定区間として実行される。
この異常検出手段は、定期的(360°CA毎)に燃料洩れを管理する燃料洩れ量計算手段16と、この燃料洩れ量計算手段16で算出された燃料洩れ量を判定値と比較して異常の有無を判定する異常仮判定手段17と、この判定手段で「異常有り(異常仮判定)」と判定された場合に、真に燃料洩れが発生しているか否かを判定する異常本判定手段18と、この異常本判定手段18の処理時間を計測する異常本判定時間計算手段19と、燃料供給ポンプ5のポンプ吐出量を制限するポンプ圧送制限制御手段20とで構成される。
【0022】
続いて、上述した異常検出手段の各構成(手段)を図4に示す制御ブロック図を用いて詳細に説明する。
(1)燃料洩れ量計算手段16
各種センサより与えられるエンジン2の各種情報から、その運転時のポンプ吐出量:Qpump 、燃料噴射量:Qtotal、予定リーク量:Qinj、コモンレール6の内圧変化相当量:Qpc を算出し、以下の式により燃料洩れ量:Qleak を計算する。
Qleak =Qpump −(Qtotal+Qinj+Qpc )
但し、本実施例では、4サイクル、6気筒エンジン2の1回転(360°CA)を異常検出処理の判定区間としているため、上記各計算の詳細は以下の通りとなる。
【0023】
a)ポンプ吐出量:Qpump
エンジン1回転で2回圧送されるため、Qpump は2圧送分のポンプ吐出量合計となる。ポンプ吐出量の計算は、燃料供給ポンプ5内のプランジャ断面積と、その時のプランジャストローク(吸入行程巾)との積からポンプ吐出損失量を引いた値となる。
b)燃料噴射量:Qtotal
エンジン1回転で3回噴射が行われるため、3噴射分の噴射指令値(目標噴射量)の合計となる。
【0024】
c)予定リーク量:Qinj
この予定リーク量は、エンジン1回転相当時間に6本の燃料噴射弁8から発生するリーク量の合計で、定常的にリークが発生する静リーク量と、燃料噴射弁8の駆動時に発生する動リーク量(スイッチングリーク)との合計となる。
静リーク量は、360°CA間における6本の燃料噴射弁8からのリーク量の合計で、コモンレール圧、燃料温度、エンジン回転数の少なくとも1つから決まるインジェクタ静リーク特性の実験式より求めることができる。
動リーク量は、燃料噴射弁8のスイッチング時間、コモンレール圧、燃料温度の少なくとも1つから決まるインジェクタ動リーク特性の実験式より求めることができる。
d)コモンレール6の内圧変化相当量:Qpc
このコモンレール6の内圧変化相当量は、エンジン1回転におけるコモンレール6の内圧力変化分を、コモンレール6の内容積と体積弾性係数より燃料量の変化分に変換した値である。
【0025】
ここで、燃料洩れ量計算の原理を図5を用いて説明する。
燃料洩れが無い場合は、ポンプ吐出量計算値と前記(燃料噴射量+予定リーク量+コモンレール6の内圧変化相当量)とが同等となり、図5(a)に示すように、コモンレール6内の燃料量の収支はバランスがとれている。
しかし、燃料洩れが発生すると、目標とするコモンレール圧を維持するために、洩れた量だけ燃料供給ポンプ5がフィードバックして増量するため、図5(b)に示すように、ポンプ吐出量計算値は増加する。これに対し、(燃料噴射量+予定リーク量+コモンレール6の内圧変化相当量)は変化していないため、その偏差分{ポンプ吐出量−(燃料噴射量+予定リーク量+コモンレール6の内圧変化相当量)}が燃料洩れ量Qleak として計算される。
【0026】
上記の燃料洩れ量を計算する時の処理手順を図6に示す制御フローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは360°CA毎に実行される。
まず、ステップ101で燃料洩れ判定フラグfleak の状態を判定する。ここで、fleak がセット(fleak =1)されていれば、すでに判定済みとして本ルーチンを終了する。
同様に、ステップ102でポンプ故障判定フラグfpump がセット(fpump =1)されている時、及びステップ103で異常仮判定フラグfleakbがセット(fleakb=1)されている時は、すでに判定済みとして本ルーチンを終了する。
判定済みでない場合、つまりfpump 及びfleakbが共にセットされていない時は、ステップ104〜107にてポンプ吐出量Qpump 、燃料噴射量Qtotal、予定リーク量Qinj、コモンレール6の内圧変化相当の燃料量Qpc を計算し、ステップ108にて燃料洩れ量Qleak を計算する。
【0027】
(2)異常仮判定手段17(本発明の異常有無判定手段)
異常仮判定手段17では、図4中に示すように、前記の燃料洩れ量計算手段16にて求めた燃料洩れ量Qleak を仮判定値と比較し、Qleak >仮判定値の関係、つまり仮判定値以上に燃料洩れ量Qleak が大きい時は、異常仮判定フラグfleakbをセット(fleakb=1)する。
なお、前記仮判定値は、システム構成品の公差、組付公差等を考慮した誤判定しない値に設定する(図7参照)。
【0028】
ここで、異常仮判定手段17の処理手順を図8に示す制御フローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは360°CA毎に実行される。
まず、ステップ201、202にて燃料洩れ判定フラグfleak 並びにポンプ故障判定フラグfpump の状態を判定し、何方かのフラグがセットされて判定済みであれば、本ルーチンを終了する。
判定済みでない場合、つまりfleak 及びfpump が共にセットされていない時は、ステップ203にて異常仮判定フラグfleakbの状態を判定する。
fleakbがセット(fleakb=1)されていない時は、ステップ204に移行し、燃料洩れ量Qleak を過去4回のデータとの平均値として算出し、Qleak のばらつきを抑制する。
【0029】
ステップ203にてfleakbがセットされている時は、ステップ205へ移行し、Qleak の新たな平均値計算は行われない。
ステップ205では、燃料洩れ量Qleak を仮判定値(本実施例では100mm3/ 360°CA)と比較する。
ステップ205にて燃料洩れ量Qleak より仮判定値の方が大きい時は、ステップ206で異常仮判定フラグfleakbの状態を判定し、fleakbがセットされている時は、ステップ207にてfleakbをリセット(fleakb=0)する。
ステップ205にて燃料洩れ量Qleak が仮判定値より大きい時は、ステップ208で異常仮判定フラグfleakbの状態を判定し、fleakbがセットされていない時は、ステップ209にてfleakbをセット(fleakb=1)する。
【0030】
(3)ポンプ圧送制限制御手段20(本発明のポンプ制御手段)
ポンプ圧送制限制御手段20は、図4中に示すように、前記の異常仮判定手段17にて判定された異常仮判定フラグfleakbの結果を基に、燃料供給ポンプ5の駆動制御を切り替える。
異常仮判定手段17にてfleakbがセットされた場合、つまり「燃料洩れ等の異常有り」と判定された場合は、ポンプ圧送制限制御を開始する。
異常仮判定手段17にてfleakbがセットされていない場合、つまり「燃料洩れ等の異常無し」と判定された場合は、燃料供給ポンプ5に対して、コモンレール圧を目標値に維持する通常のフィードバック制御を続ける。この制御をシーケンシャルなタイムチャートで示すと、図9の通りとなる。
なお、燃料供給ポンプ5の吐出量は、吸入する燃料量に比例し、その吸入燃料量は、図10に示すように、プランジャ5bを上下させるポンプカム軸のどのタイミング(軸角度)で電磁弁5a(開弁タイミングは固定)を閉弁させるかで決定する。この電磁弁5aの開いているカム軸角度(ポンプ吸入角)TFEをコントロールして吐出量を制御する。
【0031】
ここで、ポンプ圧送制限制御手段20の処理手順を図11に示す制御フローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは180°CA毎に実行される。
まず、ステップ301にて異常仮判定フラグfleakbの状態を判定する。fleakbがセットされていなければ「仮判定無し」と判断し、ステップ302にて通常のポンプ吸入角TFEを計算して本ルーチンを終了する。
fleakbがセットされていれば、「異常仮判定済み」と判断してステップ303に移行する。
【0032】
ステップ303ではポンプ圧送制限区間判別カウンタCPUMP の状態を判定する。CPUMP がゼロ以外(CPUMP ≠0)の時は、前記同様ステップ302にて通常処理を行い、本ルーチンを終了する。
ポンプ圧送制限区間判別カウンタCPUMP は、720°CA毎にインクリメントされるカウンタである(図12中ステップ405〜414参照/詳細は後述する)。
ステップ303にてCPUMP =0の時は、ステップ304、305にて気筒判別カウンタCCYLN の状態を判定する。この気筒判別カウンタCCYLN は、6気筒エンジンであるため、120°CA毎にインクリメントされるカウンタである(図12中ステップ401〜404参照)。
【0033】
ステップ304、305にてCCYLN =1並びにCCYLN =3 の時(図2中ポンプ制御タイミングA点、B点)は、ステップ306にてポンプ吸入角TFEをTFE=0deg として、燃料供給ポンプ5に対し吸入停止を指示する。
ステップ304、305にて上記タイミングでなければ、前記同様ステップ302にて通常処理を行い、本ルーチンを終了する。
以上のポンプ制御により、図2に示すように、A〜C区間の360°CA間で吸入制御され、B〜D区間の360°CA間で燃料圧送が停止される。
これを繰り返し行うと、図9中に示すポンプ吸入角TFEの様な挙動で燃料供給ポンプ5の作動が制限制御される。なお、定期的に通常制御を行うことにより、コモンレール圧を維持することができる。
【0034】
次に、前述の気筒判別カウンタCCYLN 並びにポンプ圧送制限区間判別カウンタCPUMP の詳細を図12に示す制御フローチャートを用いて説明する。本ルーチンは120°CA毎に実行される。
120°CAの判別は、ステップ401にて各気筒圧縮TDCに対し、ATDC30°CAか否かで判定する。ステップ401にてATDC30°CAのタイミングの時は、ステップ402に移行し、#6気筒を判定する。ここで#6気筒であれば、ステップ403にてCCYLN をクリア(CCYLN =0)し、#6気筒でなければ、ステップ404にてCCYLN をインクリメントする。
この操作により、#6気筒でCCYLN をクリアした後、720°CA間で0〜5に120°CA毎カウントアップする。
【0035】
続いて、ステップ405にてCCYLN =0を判定し、CCYLN ≠0の時は、本ルーチンを終了する。
次に、ステップ406〜411にて、ポンプ圧送制御モードPUMPMOD を設定する。なお、ステップ406以降は720°CA毎に実行される。
本実施例では、エンジン回転数が高くなるに従って、ポンプ圧送制限サイクルを長くしている。これは、高速運転ほど、コモンレール圧の要求値が高くなり、噴射量も多くなるため、ポンプ圧送制限サイクルが短いと、コモンレール圧を目標値に昇圧できなくなってしまうためである。
【0036】
ステップ406〜411により、エンジン回転数NEから以下のモードに設定する。
NE<1000rpm →PUMPMOD =0
1000≦NE<3000rpm →PUMPMOD =1
NE≧3000rpm →PUMPMOD =2
次に、ステップ412にてポンプ圧送制限区間判別カウンタCPUMP と前記PUMPMOD とを比較し、CPUMP <PUMPMOD の時は、ステップ413にてCPUMP をインクリメントし、CPUMP ≧PUMPMOD の時は、ステップ414にてCPUMP をクリア(CPUMP =0)する。
【0037】
このステップ412〜414の操作で、ポンプ圧送制限サイクルを以下のように設定する。
PUMPMOD =0の時→720°CA(機関2回転)
PUMPMOD =1の時→1440°CA(機関4回転)
PUMPMOD =2の時→2160°CA(機関6回転)
なお、燃料供給ポンプ5の圧送停止期間は、ポンプ圧送制限サイクル間の360°CA区間である。
以上のポンプ圧送制限制御の挙動を図13のタイムチャートに示す。
【0038】
(4)異常本判定手段18(本発明の燃料洩れ判定手段)
異常本判定手段18は、図4中に示すように、異常仮判定手段17にて異常仮判定フラグfleakbがセット(fleakb=1)された時に、前記(3)で説明したポンプ圧送制限制御手段20に連動して行われる。具体的には、ポンプ圧送制限時の噴射並びに燃料噴射弁8からのリークによるコモンレール圧降下量から燃料量Qdown に変換し、その燃料量Qdown を所定の本判定値と比較判定する。ここで、Qdown >本判定値の時は、「燃料洩れ」と判定し、Qdown <本判定値の状態が所定時間続いた時は、ポンプ吸入不良等による「ポンプ故障」と判定する。
【0039】
ここで、ポンプ吸入不良が発生した場合の現象について説明する。
ポンプ吸入不良を起こした場合、たとえ燃料洩れが発生していなくても、燃料供給ポンプ5は吐出量増加側にフィードバック制御するため、ポンプ吸入角TFEが増加して、ポンプ吐出量計算値Qpump は増加する。その結果、図5(b)に示す燃料洩れ有りの条件と同様のことが起こり、異常仮判定(fleakb=1)してしまう。
よって「燃料洩れ」と「ポンプ故障」とを区別するため、ポンプ制御の要因を排除(ポンプ圧送制限制御)して、本判定する必要がある。
【0040】
次に、異常本判定手段18におけるコモンレール圧降下量の取込みまでの方法を図2のタイムチャートで説明する。
前記ポンプ圧送制限制御手段20により、図2中B〜Dの360°CA間のポンプ圧送が停止され、その間の3回の噴射(本実施例では#4、#5、#6気筒)によるコモンレール圧降下と、6本分の燃料噴射弁8の静的リーク量と、噴射に伴う3本分の動的リーク量によるコモンレール圧降下量(図2中ΔNPC )を、各気筒のATDC30°CAに設定されたコモンレール圧NPC 取込みより計測する(図2中B点NPC −D点NPC )。
【0041】
次に、異常本判定手段18の処理手順を図14に示す制御フローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは360°CA毎に実行される。
まず、ステップ501、502にて、燃料洩れ判定フラグfleak 並びにポンプ故障判定フラグfpump の状態を判定し、何方かのフラグがセットされて判定済みであれば、本ルーチンを終了する。
fleak 及びfpump がセットされていない時は、ステップ503にて異常仮判定フラグfleakbの状態を判定する。ここで、fleakbがセットされている時は、ステップ504、505にてポンプ圧送制限区間判別カウンタCPUMP 並びに気筒判別カウンタCCYLN の数値を判定し、CPUMP 及びCCYLN がゼロの時、つまり、ポンプ圧送制限区間終了ポイント(図2中D点)を判別してステップ506へ移行する。ここで、CPUMP ≠0並びにCCYLN ≠0の時は、異常本判定タイミングでないと判断し、本ルーチンを終了する。
【0042】
ステップ506では、異常本判定経過時間カウンタCLEAK (詳細は後述する)が所定値以上(本実施例では5sec )か判定し、所定値以内であればステップ507にて、ポンプ圧送制限区間でのコモンレール圧降下量DLNPC を計算する。このDLNPC は、図2中のB点〜D点間の圧力降下量ΔNPC のことである。
続いて、ステップ508にてDLNPC を燃料量の変化分相当量Qdown に以下の式で変換し、ステップ509にて過去4回のDLNPC と平均化する。
Qdown =DLNPC ×(高圧部容積/体積弾性係数)
高圧部容積=コモレール容積+高圧パイプ容積
【0043】
続いて、ステップ510にてポンプ圧送制限区間360°CA内の燃料噴射弁8への噴射指令値(3噴射分)Qfin360を算出する(図2中の#4、#5、#6気筒噴射指令値の合計)。
続いて、ステップ511にて、上記と同区間(360°CA)の静的リーク量Qilsと動的リーク量Qildとの和を総リークQinj360として算出する。
続いて、ステップ512にて、Qfin360にQinj360を加算して異常本判定基準値QLEAKJD を算出(QLEAKJD =Qfin360+Qinj360)し、更にステップ513にて4回平均化して安定化させる。
ここで、QLEAKJD は、燃料洩れが発生していない時、つまり正常時におけるコモンレール6からの360°CA間での放出燃料量であり、これを異常本判定基準値とする。
【0044】
続いて、ステップ514にて、QLEAKJD に判定値(本実施例では、100mm3/ 360°CA)を加算して、ポンプ圧送制限区間(360°CA)におけるコモンレール圧降下量より燃料量に変換した値Qdown と比較判定する。ここで、Qdown >QLEAKJD +100の関係、つまり、コモンレール圧降下量が基準値(正常状態)より大であると判断した時は、ステップ515にて燃料洩れ判定フラグfleak をセットし、ステップ517にて既に判定済であった異常仮判定フラグfleakbをリセットして、本ルーチンを終了する。
【0045】
前記ステップ506にて、未だ異常本判定せず、所定時間(5sec )経過したと判断した時は、異常仮判定手段17での異常仮判定は、燃料洩れが原因ではなく、ポンプ側の異常であると判断して、ステップ516にてポンプ故障判定フラグfpump をセットし、ステップ517を介して本ルーチンを終了する。
コモンレール圧降下量取込みから、異常本判定までの概要を図15のタイムチャートに示す。
【0046】
(5)異常本判定時間計算手段19
本手段は、図4中に示すように、異常仮判定手段17にて判定された異常仮判定フラグfleakbの結果をトリガーに経過時間計測をスタートさせる。
異常本判定時間計算手段19の処理手順を図16に示す制御フローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは1sec ルーチン中に設定されているため、1sec 毎に実行されるルーチンである。
まず、ステップ601にて異常仮判定フラグfleakbの状態を判定する。ここでfleakbがセットされている時は、ステップ602にて異常本判定経過時間カウンタCLEAK をインクリメントする。
【0047】
続いて、ステップ603、604にてCLEAK の上限ガード(本実施例では6)を設定して、本ルーチンを終了する。このガード値は、図14に示した制御フローチャート中、ステップ506にて設定した所定値(5)に「1」加算した値である。
上記のステップ601にて、異常仮判定フラグfleakbがセットされていない(異常仮判定していない)時は、ステップ605にて異常本判定経過時間カウンタCLEAK をクリアして本ルーチンを終了する。
【0048】
(本実施例の効果)
本実施例の蓄圧式燃料噴射装置1では、エンジン2の燃焼1行程(720°CA)の間に行われる燃料噴射弁8の噴射回数(6回)と燃料供給ポンプ5の圧送回数(4回)との約分値(3噴射/2圧送)を1グループとした区間を判定区間として設定しているので、燃料噴射タイミングと燃料圧送タイミングとが重複する場合でも、より正確に燃料系統の異常(燃料洩れ又はポンプ故障等)を判定することができる。従って、噴射回数(気筒数)と圧送回数とが一致するシステム(例えば4噴射/4圧送)に限らず、本実施例で説明した噴射回数(気筒数)と圧送回数とが異なるシステムにも適用することができ、エンジン気筒数(噴射回数)とポンプ圧送回数とに左右されることなく、各種のエンジンに対し燃料系統の異常判定処理を実行することができる。
【0049】
(変形例)
上記実施例では、6気筒の内燃機関(6噴射/4圧送)で、異常仮判定手段17における異常仮判定区間及び異常本判定手段18における異常本判定区間(ポンプ圧送制限区間)を、3噴射/2圧送を1グループとした区間で設定しているが、燃料供給ポンプ5の圧送回数と燃料噴射弁8の噴射回数との関係が、内燃機関の燃焼1行程の間に行われる圧送回数と噴射回数との約分値、またはその約分値を整数倍した値で決まる圧送回数と噴射回数とを1グループとした区間を異常仮判定区間及び異常本判定区間として制御しても同様の効果を得ることができる。例えば、4噴射/2圧送のシステムでは、2噴射/1圧送を1グループとした区間を異常仮判定区間及び異常本判定区間とすることができる。
【0050】
上記実施例では、図11中のステップ306にて、ポンプ圧送制限のため、ポンプ吸入角TFE=0deg として燃料供給ポンプ5の圧送を停止しているが、任意の固定値(例えばTFE=10deg )として、図14中のステップ508での計算式で、固定値分圧送した量を補正しても同様の効果を得ることができる。
この場合、ステップ508を下式と入れ替えて対応する。
Qdown ←DLNPC *(高圧部容積/体積弾性係数)−FD
(FD:ポンプ吸入角TFE=10deg により圧送される燃料量計算値)
【0051】
上記実施例では、図12中のステップ406〜411において、ポンプ圧送制限の実行サイクルをエンジン回転数NEにより切り替えているが、コモンレール目標圧力、または目標噴射量で切り替えても同様の効果を得ることができ、条件を複合させれば(例えばNEとコモンレール圧力で決まる運転域)、更に本発明における燃料供給ポンプ5の性能を向上できる。
上記実施例では、図14中のステップ506において、「燃料洩れ」か「ポンプ故障」かを判断する所定判定時間(5sec )を固定値としているが、上記のように、運転域(NE、コモンレール目標圧力、目標噴射量の少なくとも1つのパラメータにより決まる)によって判定時間を可変させることで、本発明の精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蓄圧式燃料噴射装置のシステム構成図である。
【図2】異常検出処理に係わる制御タイムチャートである。
【図3】異常検出処理に係わる制御ブロック図である。
【図4】異常検出処理に係わる詳細な制御ブロック図である。
【図5】燃料洩れ量計算の原理説明図である。
【図6】燃料洩れ量計算の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】異常仮判定に係わるタイムチャートである。
【図8】異常仮判定手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】異常仮判定とポンプ圧送制限制御に係わるタイムチャートである。
【図10】ポンプ吸入量(吐出量)制御に係わる説明図である。
【図11】ポンプ圧送制限制御手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図12】 CCYLN 及びCPUMP カウントupの処理手順を示すフローチャートである。
【図13】ポンプ圧送制限モード別に基づく制御タイムチャートである。
【図14】異常本判定手段の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】異常本判定に係わるタイムチャートである。
【図16】異常本判定時間計算手段の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 蓄圧式燃料噴射装置
2 エンジン(内燃機関)
5 燃料供給ポンプ
6 コモンレール(蓄圧室)
8 燃料噴射弁
9 ECU
16 燃料洩れ量計算手段
17 異常仮判定手段(異常有無判定手段)
18 異常本判定手段(燃料洩れ判定手段)
19 異常本判定時間計算手段
20 ポンプ圧送制限制御手段

Claims (11)

  1. 燃料を加圧して吐出する燃料供給ポンプと、
    この燃料供給ポンプより圧送された燃料を高圧状態で蓄える蓄圧室と、
    この蓄圧室より供給される高圧燃料を内燃機関の気筒内に噴射する燃料噴射弁と、
    燃料系統に燃料洩れ等の異常が有るか無いかを判定する異常有無判定手段とを備え
    前記内燃機関の燃焼1行程の間に行われる前記燃料供給ポンプの圧送回数と前記燃料噴射弁の噴射回数とが一致しない蓄圧式燃料噴射装置であって、
    前記燃料供給ポンプから前記蓄圧室へ吐出する燃料の吐出量を算出する吐出量算出手段と、
    前記内燃機関の燃焼に必要な目標噴射量を算出する目標噴射量算出手段と、
    前記燃料噴射弁から機構的にリークする燃料の量を算出する予定リーク量算出手段と、前記蓄圧室の燃料圧力の変化分に相当する燃料の量を算出する圧力変化相当燃料量算出手段とを備え、
    記圧送回数と前記噴射回数との約分値、またはその約分値を整数倍した値で決まる圧送回数と噴射回数とを1グループとした区間を判定期間として設定し、
    前記判定期間に含まれる前記目標噴射量、前記リーク量、前記圧力変化相当量の各合計を放出燃料量とした時に、
    前記異常有無判定手段は、前記判定期間に含まれる前記吐出量の合計と、前記放出燃料量との収支バランスに基づいて前記判定期間において前記燃料系統の異常の有無を判定することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記異常有無判定手段で異常有りと判定された場合に、前記燃料供給ポンプの吐出量を制限するポンプ吐出量制限運転を行うポンプ制御手段と、
    前記ポンプ吐出量制限運転が行われている間に前記蓄圧室から放出される燃料量を算出し、その算出燃料量に基づいて前記燃料系統に燃料洩れが発生しているか否かを判定する燃料洩れ判定手段とを備え、
    前記内燃機関の燃焼1行程の間に行われる前記燃料供給ポンプの圧送回数と前記燃料噴射弁の噴射回数との約分値、またはその約分値を整数倍した値で決まる圧送回数と噴射回数とを1グループとした区間をポンプ制御期間として設定し、
    前記ポンプ制御手段は、前記ポンプ制御期間内において前記燃料供給ポンプの吐出量を制限していることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  3. 請求項2に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記燃料洩れ判定手段は、前記算出燃料量を判定値と比較し、前記算出燃料量が前記判定値より大きい時に、前記燃料系統に燃料洩れが発生していると判定することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  4. 請求項1に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記判定期間は、前記内燃機関の回転数に同期して得られる期間であることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  5. 請求項2に記載した蓄圧式燃料噴射装置において
    記ポンプ制御期間は、前記内燃機関の回転数に同期して得られる期間であることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  6. 請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記ポンプ制御手段は、前記ポンプ制御期間内において前記燃料供給ポンプの吐出停止を行うことを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  7. 請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記ポンプ制御手段は、前記ポンプ制御期間内において前記燃料供給ポンプの吐出量を任意量に固定することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  8. 請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記ポンプ制御手段は、前記ポンプ吐出量制限運転と通常運転とを所定期間繰り返し行い、そのポンプ吐出量制限運転と通常運転とを切り替えるタイミングは、前記内燃機関の回転数、前記蓄圧室内の目標燃料圧力、前記燃料噴射弁の目標噴射量のうち、少なくとも1つをパラメータとして、運転域毎に可変制御することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  9. 請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記燃料洩れ判定手段は、前記ポンプ吐出量制限運転が行われている間に前記蓄圧室から放出される燃料量を算出する放出燃料量算出手段を有し、
    この放出燃料量算出手段は、前記蓄圧室から放出される燃料量を、前記ポンプ制御期間前後の前記蓄圧室内の燃料圧力変化量を燃料量に換算して算出することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  10. 請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記ポンプ制御手段は、前記ポンプ制御期間中に前記内燃機関の加速要求が検出された時に、直ちに前記ポンプ吐出量制限運転を中止することを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
  11. 請求項に記載した蓄圧式燃料噴射装置において、
    前記ポンプ制御手段は、前記ポンプ制御期間中に前記内燃機関の加速要求が検出された時に、前記燃料洩れ判定手段の判定処理が終了するまで前記加速要求を遅延させることを特徴とする蓄圧式燃料噴射装置。
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