JP4197372B2 - 竿体の嵌合構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、並継形式に連結される竿体を嵌合する嵌合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の並継形式の釣竿は、複数の筒状の竿体が穂先側の竿体から順次竿元側の竿体内に挿入可能になっている。釣りを行う際には各竿体を順次穂先側に引き出して嵌合固定して一本の竿体として用いる。一方、収納時には穂先側の竿体を順次竿元側の竿体内に収納してコンパクトな状態とする。
【0003】
また、従来の並継形式の釣竿には竿全体の長さを変化させて釣りを行えるように工夫したものがある。このように工夫された釣竿の元竿は、穂先側端部内周面に他の部分よりやや小径に形成され元上竿の竿元側端部を嵌合固定可能な第1嵌合固定部と、竿元側端部内に配置され元上竿の竿元側端部を嵌合固定可能な第2嵌合固定部とを有している。そして、元竿の穂先側に連結される元上竿が穂先側に引き出された状態(以下「延伸状態」という)と元上竿が元竿内に挿入された状態(以下「収納状態」という)とで、元上竿は第1嵌合固定部と第2嵌合固定部とにそれぞれ嵌合固定される。こうして、元竿と元上竿とは「延伸状態」,「収納状態」のいずれの状態においても互いに嵌合固定可能であり、状況に応じて竿全体の長さを変化させて釣りを行える。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の竿全体の長さを変化させて釣りを行えるように工夫した釣竿では、元竿の第1嵌合固定部,第2嵌合固定部にそれぞれ元上竿自体の竿元側端部外周面を嵌合させて、元竿と元上竿とを固定している。このように、元上竿の竿元側端部は、延伸状態のみでなく収納状態でも嵌合固定用に用いられるため、長期にわたって使用していると嵌合力が低下してしまう恐れがある。
【0005】
本発明の課題は、長期にわたって嵌合力を十分に維持可能な竿体の嵌合構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る竿体の嵌合構造は、筒状の第1竿体と第1竿体の穂先側に連結される第2竿体とを嵌合し固定するための嵌合構造であって、前記第1竿体の竿元側端部に脱着自在にはめ込まれた尻栓と、尻栓に連結され第1竿体内部に配置された嵌合雌部と、前記第2竿体の竿元側端部に脱着自在に連結され嵌合雌部に嵌合可能な嵌合雄部とを備え、嵌合雌部は竿体の周方向に並んで配置され前記穂先側軸方向に突出した複数の突出部を有し、嵌合雄部は突出部に嵌着自在な柱状部を有し、周方向に並んで配置された複数の突出部を径内方向に付勢する付勢部材をさらに備えたことを特徴とする。
【0011】
この場合には、第2竿体を第1竿体の穂先側に引き出した延伸状態においては、通常の並継竿のように、第2竿体の竿元側外周面を第1竿体の穂先側内周面に嵌合させて固定する。そして、第2竿体を第1竿体内に挿入した収納状態においては、第2竿体の竿元側に連結された嵌合雄部を嵌合雌部に嵌合させて固定する。このように、第2竿体と第1竿体とが嵌合する部分が延伸状態と収納状態とにおいて異なるので、長期にわたって使用しても第1竿体と第2竿体との嵌合固定力は低下しにくい。また、嵌合雄部及び嵌合雌部は交換可能であり、仮に嵌合力が低下してもこの嵌合雄部及び嵌合雌部を交換することで、再び十分な嵌合力を演出できる。
また、この場合には、収納状態において、周方向に並んで配置された突出部に囲まれた部分に柱状部が挿入され、突出部に嵌着して係止される。
さらに、この場合には、付勢手段が複数の突出部を径内方向(周方向に並んで配置された突出部の周内方向)に付勢し、突出部に嵌着される柱状部をさらに強固に係止する。
【0012】
発明2に係る竿体の嵌合構造は、発明1の構造であって、付勢部材は弾性リングである。
【0013】
この場合には、突出部上にはめ込まれた弾性リングが複数の突出部を径内方向に付勢する。
【0014】
発明3に係る竿体の嵌合構造は、発明1の構造であって、付勢部材は径内方向への付勢力を調整可能な付勢力調整手段をさらに備えている。
【0015】
この場合には、長期にわたって使用して突出部の柱状部に対する嵌合力が低下した際に、付勢力調整手段によって突出部の径内方向への付勢力を調整して、嵌合力を調整可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0021】
本発明の第1実施形態を採用した中通し竿は、図1に示すように、元竿1と、元竿1の穂先側に連結された元上竿2と、元上竿2の穂先側に連結された第1中竿3,第2中竿4と、第2中竿4の穂先側に連結された穂先竿5とを有している。これら元竿1〜穂先竿5は炭素繊維またはガラス繊維等に合成樹脂を含浸させたプリプレグから形成される先細り筒状部材であって、内部に釣糸通路を有する。そして、第1中竿2〜穂先竿5は穂先側から順次竿元側の竿体の内部に挿入され出し入れ自在になっており、いわゆる振出形式で連結されている。
【0022】
元竿1は、外周面に形成されリール7を脱着自在に装着可能なリールシート8とを有し、竿元側端部には尻栓10が脱着自在に装着されている。また、元上竿2には、穂先側外周面に形成されリール7からの釣糸Lを竿体内部に導入する釣糸導入孔9が形成されて、釣糸導入孔9を覆うように配置された釣糸ガイドGが固定されている。穂先竿5の穂先側端部にはトップガイド6が取り付けられており、リール7からの釣糸Lは釣糸ガイドG及び釣糸導入孔9を通り釣糸通路100に導かれて、穂先側のトップガイド6より外部へ導かれる。
【0023】
図2〜4に示すように、元竿1は、やや先細りのテーパが形成された筒状の本体部1aと、本体部1aの竿元側端部内周面に形成されたねじ部1bとを有している。また、通常の並継ぎ竿と同様に、穂先側端部内周面は他の部分よりやや肉厚に形成され内径が小径になるように成形されており(図示せず)、延伸状態においてこの穂先側端部が元上竿2の竿元側端部外周面と嵌合する。
【0024】
尻栓10は、元竿1のねじ部1bに脱着自在に螺合され装着された栓部材であって、合成樹脂,合成弾性部材等で形成されている。そして、嵌合雌部11がこの尻栓10の穂先側に連結されて元竿1の竿元側内部に配置されている。嵌合雌部11は、尻栓10に接着又は溶着された円盤状の本体部12と、本体部12の穂先側端面上に竿体の軸方向に突出した4つの突出部13とを有している。そして、突出部13には金属リング14がはめ込まれている。
【0025】
この4つの突出部13は、本体部12と一体的に形成された合成樹脂またはアルミニウム,ステンレス,チタン,スチール若しくはこれらの合金から形成された部材であって、図4に詳しく示すように、本体部12の穂先側面上に周方向に並んで断面円を描くように均等の間隔を隔てて配置されている。この突出部13が描く断面円は、その内径が後述する柱状部15aの径とほぼ一致するようになっている。4つの柱状部13の穂先側の外周側の一部はそれぞれ切り欠かれて切欠部13aとなっており、この切欠部13aに金属リング14がはめ込まれている。
【0026】
金属リング14は、図3に詳しく示すように、突出部13が形成する断面方向の円に合致するように形成されたリング状部材であり、例えば、形状記憶性を有する超弾性金属等で形成される。金属リング14の両端部はリングの径外方向に折り曲げられており、それぞれ貫通孔が形成されている。そして、この貫通孔を連結するようにボルト14aが配置され、ボルト14aの貫通孔への螺合の程度を調整することによって金属リング14の径を調整可能になっている。
【0027】
一方、図2に示すように、元上竿2も、元竿1と同様に、やや先細りのテーパが形成された筒状の本体部2aと、本体部2aの竿元側端部内周面に形成されたねじ部2bとを有している。また、通常の並継ぎ竿と同様に、竿元側端部外周面は、延伸状態において元竿1の穂先側内周面と嵌合する。そして、このねじ部2bに嵌合雄部15が螺合して脱着自在に固定されている。この嵌合雄部15は、合成樹脂等で形成された略円筒状の部材であって、竿元側には他の部分よりやや小径で竿元側に突出した柱状部15aを有している。柱状部15aは、嵌合雌部11の突出部13の断面円の内径にほぼ一致している。
【0028】
このように構成された中通し竿では、穂先竿5から順次竿元側の竿体内に挿入していわゆる振出形式で各竿体を収納可能であると共に、元竿1と元上竿2とは、元上竿2を穂先側に引き出した状態(延伸状態)及び元上竿2を元竿1の竿元側まで挿入し収納した状態(収納状態)のいずれの状態においても、互いにその位置を固定可能である。そして、竿全体の長さを変化させて状況に応じて釣りを行う。具体的には、延伸状態においては、通常の並継形式と同様に、元上竿2の竿元側外周面を元竿1の穂先側内周面に嵌合させて固定する。一方、収納状態においては、元上竿2の竿元側に連結された嵌合雄部15の柱状部15aを元竿1の嵌合雌部11の突出部13に嵌合させて固定する。
【0029】
以上のように、元上竿2と元竿1とが嵌合する部分が延伸状態と収納状態とにおいて異なるので、長期にわたって使用しても元上竿2と元竿1との嵌合固定力は低下しにくい。また、嵌合雄部15及び嵌合雌部11は交換可能であり、仮に嵌合力が低下してもこの嵌合雄部15及び/または嵌合雌部11を交換することで足りる。また、金属リング14のボルト14aを調整することで突出部13の柱状部15aに対する嵌合力を調整可能であり、この嵌合力の調整のみでも長期にわたって十分な嵌合力を演出できる。
[第2実施形態]以下、本発明の第2実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0030】
本発明の第2実施形態を採用した中通し竿は、第1実施形態と同様に、元竿1と、元竿1の穂先側に連結された元上竿2と、元上竿2の穂先側に連結された第1中竿3,第2中竿4と、第2中竿4の穂先側に連結された穂先竿5とを有している。そして、第1中竿2〜穂先竿5は穂先側から順次竿元側の竿体の内部に挿入され出し入れ自在になっており、いわゆる振出形式で連結されている。
【0031】
図5に示すように、元竿1は、やや先細りのテーパが形成された筒状の本体部1aと、本体部1aの竿元側端部内周面に形成されたねじ部1bとを有している。また、通常の並継ぎ竿と同様に、穂先側端部内周面は他の部分よりやや肉厚に形成され内径が小径になるように成形されており(図示せず)、延伸状態においてこの穂先側端部が元上竿2の竿元側端部外周面と嵌合する。
尻栓20は、元竿1のねじ部1bに脱着自在に螺合され装着された栓部材であって、合成樹脂,合成弾性部材等で形成されている。そして、嵌合雌部21がこの尻栓20の穂先側に連結されて元竿1の竿元側内部に配置されている。この嵌合雌部21は、尻栓20に接着又は溶着されており、穂先側が開口し内部に空間が形成された筒状部材である。開口した内部に形成された空間が後述の嵌合雄部22が挿入され嵌着される収納部21bとなっている。収納部21bの穂先側内周面には径内方向に突出した突起部21aが形成されている。
【0032】
一方、元上竿2も、元竿1と同様に、やや先細りのテーパが形成された筒状の本体部2aと、本体部2aの竿元側端部内周面に形成されたねじ部2bとを有している。また、通常の並継ぎ竿と同様に、竿元側端部外周面は、延伸状態において元竿1の穂先側内周面と嵌合する。そして、このねじ部2bに嵌合雄部22が螺合して脱着自在に固定されている。この嵌合雄部22は、合成樹脂等で形成された略円筒状の部材であって、嵌合雄部22の外径は嵌合雌部21の収納部21bの内径にほぼ一致している。また、嵌合雄部22の外周面の所定に位置には嵌合雌部21の突起部21aが係止可能な係止溝22aが形成されている。
【0033】
このように構成された中通し竿では、穂先竿5から順次竿元側の竿体内に挿入していわゆる振出形式で各竿体を収納可能であると共に、元竿1と元上竿2とは、元上竿2を穂先側に引き出した状態(延伸状態)及び元上竿2を元竿1の竿元側まで挿入し収納した状態(収納状態)のいずれの状態においても、互いにその位置を固定可能である。そして、竿全体の長さを変化させて状況に応じて釣りを行う。具体的には、延伸状態においては、通常の並継形式と同様に、元上竿2の竿元側外周面を元竿1の穂先側内周面に嵌合させて固定する。一方、収納状態においては、元上竿2の竿元側に連結された嵌合雄部22を元竿1の嵌合雌部21の収納部21bに嵌合させて固定する。ここで、突起部21aが係止溝22aに係止される。
【0034】
以上のように、元上竿2と元竿1とが嵌合する部分が延伸状態と収納状態とにおいて異なるので、長期にわたって使用しても元上竿2と元竿1との嵌合固定力は低下しにくい。また、嵌合雄部22及び嵌合雌部21は交換可能であり、仮に嵌合力が低下してもこの嵌合雄部22及び/または嵌合雌部21を交換することで足りる。
[他の実施形態]
(a)中通し竿の竿体の数は上記実施の形態に限定されるものではなく、任意の数の竿体を用いることができる。
(b)中通し竿のみではなく、竿体外部に設けた複数の釣糸ガイドに釣糸を挿通させる外通し竿において、本発明の嵌合構造を設けてもよい。
(c)金属リングに代えて、ゴムリング等を柱状部にはめてもよい。
(d)尻栓と嵌合雌部とを脱着自在に連結してもよい。
【0035】
【発明の効果】
本発明に係る嵌合構造では、長期にわたって使用しても嵌合力が低下するのを抑えることができ、安定した竿体同士の嵌合固定を演出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を採用した中通し竿の全体図。
【図2】第1実施形態における元竿1及び元上竿2の竿元側付近の拡大断面図。
【図3】金属リング14を示した図。
【図4】図2のIV−IV矢視図。
【図5】第2実施形態における元竿1及び元上竿2の竿元側付近の拡大断面図。
【符号の説明】
1 元竿
2 元上竿
3 第1中竿
4 第2中竿
5 穂先竿
10,20 尻栓
11,21 嵌合雌部
15,22 嵌合雄部
12 本体部
13 突出部
14 金属リング
Claims (3)
- 筒状の第1竿体と第1竿体の穂先側に連結される第2竿体とを嵌合し固定するための嵌合構造であって、
前記第1竿体の竿元側端部に脱着自在にはめ込まれた尻栓と、
前記前記尻栓に連結され前記第1竿体内部に配置された嵌合雌部と、
第2竿体の竿元側端部に脱着自在に連結され前記嵌合雌部に嵌合可能な嵌合雄部とを備え、
前記嵌合雌部は前記竿体の周方向に並んで配置され前記穂先側軸方向に突出した複数の突出部を有し、前記嵌合雄部は前記突出部に嵌着自在な柱状部を有し、
前記周方向に並んで配置された複数の突出部を径内方向に付勢する付勢部材をさらに備えたことを特徴とする竿体の嵌合構造。 - 前記付勢部材は弾性リングである、請求項1に記載の竿体の嵌合構造。
- 前記付勢部材は径内方向への付勢力を調整可能な付勢力調整手段をさらに備えた、請求項1に記載の竿体の嵌合構造。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07511999A JP4197372B2 (ja) | 1999-03-19 | 1999-03-19 | 竿体の嵌合構造 |
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|---|---|
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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|---|---|---|---|---|
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1999
- 1999-03-19 JP JP07511999A patent/JP4197372B2/ja not_active Expired - Fee Related
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