JP4200726B2 - 陶磁器用濃青色系装飾釉およびこれを用いた衛生陶器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、衛生陶器その他の陶磁器製品にマークや装飾模様を形成する場合に用いられる陶磁器用濃青色系装飾釉の改良、さらには、これを用いた衛生陶器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、衛生陶器等の陶磁器の製造工程において、焼成前の成形体の施釉された表面に模様や文字や記号からなるマーク等を押印ないし転写により形成した後、焼成することによりマーク等が製品に焼き付けられている。具体的には、着色された碍子の表面に白色のマークを形成するために、白ゴスと呼ばれるZrO・SiO系の顔料を使用して自動押印しており(例えば、特許文献1参照。)、一方では、衛生陶器の所定部位に転写シートを貼り付けた後に焼成することによりマーク等を焼き付けていた(例えば、特許文献2参照。)。
【0003】
しかし、淡色系の釉薬層上に濃青色の顔料を使用して模様や文字や記号からなるマーク等を捺染又は印刷により形成した時には、焼成時に顔料中のコバルト(Co)成分が釉薬中に拡散しやすいために、模様や文字や記号の輪郭がぼやけたり滲みやすいという問題があった(例えば、特許文献3参照。)。また、転写シートを使用した場合には、上記のような模様や文字や記号の輪郭がぼやけたり滲みやすいという問題は解消されるものの、転写時にシートと基材の間に泡を噛みやすいという作業上の問題や、ベースシートの厚みにより模様や文字や記号の周囲に段差を生じてしまうという表面粗さに関する問題や、転写後は台紙等の材料がゴミとして捨てられるという環境上の問題があった。
【0004】
【特許文献1】
特開平1−226782号公報(第1−2頁)
【特許文献2】
特開平6−135785号公報(第2−4頁)
【特許文献3】
特開平5−262587号公報(第1−2頁)
【0005】
【発明の解決すべき課題】
そこで、本発明では、陶磁器等の釉薬表面に模様や文字や記号からなるマーク等を捺染又は印刷したのち焼成することにより焼き付けられる際に、模様や文字や記号の輪郭がぼやけたり滲んだりしにくい陶磁器用濃青色系装飾釉、およびこれを用いた衛生陶器を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記課題を解決すべく、陶磁器の釉薬表面に適用される青色系装飾釉であって、前記装飾釉中の顔料は珪素(Si),アルミニウム(Al),ジルコニウム(Zr),クロム(Cr),コバルト(Co),ニッケル(Ni)を必須成分とし、前記顔料成分全金属に対するコバルト(Co)の酸化物換算含有量が1重量%以上11重量%以下とする、望ましくは、それに加え、クロム(Cr)の酸化物換算含有量が1重量%以上14重量%とする、更に望ましくは、ニッケル(Ni)の酸化物換算含有量が0.2重量%以上3重量%以下であることを特徴とする陶磁器用濃青色系装飾釉を提供する。
【0007】
また、本発明では、前記組成且つ前記装飾釉中の顔料成分における全金属に対するジルコニウム(Zr)の酸化物換算含有量が31重量%以上50重量%以下であることを特徴とする陶磁器用濃青色系装飾釉を提供する。
【0008】
上記のようにすることにより、陶磁器等の釉薬表面に濃青色の模様や文字や記号からなるマーク等を捺染又は印刷したのち焼成することにより焼き付ける際に、模様部、文字部、記号部の輪郭が焼成後にぼやけたり滲んだりしにくくなる。以下に詳述する。
【0009】
一般の青色系顔料を主成分とする装飾釉を焼成した時に生じる外観不良の問題は、以下の理由に起因するものと考えられる。
(1)1100〜1200℃での焼成時に、青色系装飾釉の主成分である顔料中のコバルト(Co)成分が、下層である着色性(第一)の釉薬層及び/又は上層である透明性(第二)の釉薬層中に拡散してしまうため、境界部が滲む。
(2)顔料と着色性(第一)釉薬中及び/又は透明性(第二)釉薬中の成分が反応し、顔料中の有色性結晶が一部溶解する及び/又は異なる有色性結晶が生成して原料が変色する。
(3)装飾釉と着色性(第一)釉薬及び/又は透明性(第二)釉薬の馴染みが悪かったり熱膨張係数が異なると、焼成時に装飾釉の塗布部に変形、荒れ、ピンホール、凹凸などを生じる。
【0010】
従って、これらの外観不良となる問題を生じなくするためには、青色系装飾釉中の顔料が上層及び/又は下層の釉薬層中に拡散するのを抑えつつ、装飾釉と着色性及び/又は透明性釉薬とのマッチングが良くなるような装飾釉組成とすることが最も良い方法であると考えられる。
【0011】
そして、本発明者は、上記考察に基づいて、好ましい装飾釉組成として、装飾釉中の顔料成分おける全金属に対するコバルト(Co)の酸化物換算含有量を1重量%以上11重量%以下とすること、望ましくは、それに加え、クロム(Cr)の酸化物換算含有量を1重量%以上14重量%とすること、更に、望ましくは、ニッケル(Ni)の酸化物換算含有量が0.2重量%以上3重量%以下であるようにするとよいことを見出した。
【0012】
コバルト(Co)成分は、青色系の発色を得るために最も重要な成分であるが、焼成時に釉薬中に拡散しやすいという欠点を有している。コバルトの酸化物換算含有量が1重量%未満であると濃青色の発色が得られなくなる。また、11重量%を超えると濃青色は出しやすくなるが、焼成時に釉薬中に拡散しやすくなってしまう。そのため、コバルトの酸化物換算含有量は1重量%以上11重量%以下とすることが好ましい。
【0013】
クロム(Cr)成分は、コバルト(Co)成分との組み合わせで濃青色を発色する役目を担っている。色合いとしては、クロム成分単独に比べより濃い発色を呈す。クロムの酸化物換算含有量が1重量%未満であるとコバルトと同時に添加しても濃い青色を発色することが困難となり、14重量%を超えるとニッケル(Ni)などの他の金属との組み合わせで違う色を発色するようになってしまう。そのため、クロムの酸化物換算含有量は1重量%以上14重量%以下とすることが好ましい。
【0014】
ニッケル(Ni)成分は、コバルトやクロムとともに青味を引き立てる働きを有するが、特に、BaO、ZnOとの組み合わせで濃青色を発色する役目を担っている。ニッケルの酸化物換算含有量が0.2重量%未満であると、発色に影響を及ぼすことが無く、また、BaO、ZnOと共に濃青色の発色が得られなくなる。また、3重量%を超えると焼成時にニッケル自身が釉薬中に拡散しやすくなってしまいニッケル色の滲みとなってしまう。そのため、ニッケルの酸化物換算含有量は0.2重量%以上3重量%以下とすることが好ましい。なお、Ba成分の添加量は、装飾釉中の原料成分における全金属成分に対する酸化物換算含有量が、1%〜20%、Zn成分の添加量は、装飾釉中の原料成分における全金属成分に対する酸化物換算含有量が、3%〜50%であることが好ましく、ベース釉にそれに相当する量が含有されている場合には、敢えて添加する必要はない。
【0015】
加えて、本発明者は、上記考察に基づいて、好ましい釉薬組成として、装飾釉中の原料成分における全金属に対するジルコニウム(Zr)の酸化物換算含有量が31重量%以上50重量%以下であるようにすると良いことを見出した。すなわち、顔料中のジルコニウム成分は焼成時においてもガラス中に拡散しにくく安定な成分であるから、濃青色に発色する金属成分をジルコニウム成分の粒子に抱かせることにより、焼成時に下層及び/又は上層の釉薬中に拡散しにくい濃青色顔料とすることが可能となる。この効果は、ジルコニウム成分の増加と共に大きくなり、ジルコニウムの酸化物換算含有量を31重量%以上とした時にはっきりと認められるようになる。一方で、ジルコニウム成分を増加させすぎると白味を帯びるようになるため濃青色に発色せずに淡青色となってしまう。そのため、ジルコニウムの酸化物換算含有量は50重量%以下とすることが好ましい。また、ジルコニウム成分を増加させることによって、前記着色性及び/又は透明性釉薬中への拡散を抑えることができると共に、ピン状の結晶の生成や釉薬との馴染みなどの前記問題点が起こりにくくなるように改善することができる。
【0016】
本発明では、陶磁器素地上に黒及び濃青以外の着色性の釉薬層が一層形成されている衛生陶器であって、前記着色性の釉薬層上には部分的に請求項1又は2に記載の陶磁器用濃青色系装飾釉によって模様部、文字部、記号部のうちの少なくとも一種が形成されていることを特徴とする衛生陶器を提供する。
【0017】
上記のような構成にすることにより、顔料を主成分とする装飾釉の組成が改良されているために、青色の模様部、文字部、記号部の輪郭が焼成後にぼやけたり滲んだりしにくく鮮明な衛生陶器を提供可能となる。
【0018】
本発明では、陶磁器素地上に黒及び濃青以外の着色性の第一の釉薬層が形成されており、その上に透明性の第二の釉薬層が形成されている衛生陶器であって、前記第一の釉薬層と前記第二の釉薬層との間には、部分的に請求項1又は2に記載の陶磁器用濃青色系装飾釉によって模様部、文字部、記号部のうち少なくとも一種が形成されていることを特徴とする衛生陶器を提供する。
【0019】
上記のような構成にすることにより、顔料を主成分とする装飾釉は第二の釉薬層に被覆されて最表面に露出することがなくなるために、模様部、文字部、記号部があってもその部分の表面粗さを大きくするようなことがなく、汚れにくさを損なうことがない衛生陶器が提供可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の具体的構成について説明する。
本発明における着色性釉薬とは、乳濁剤及び/又は顔料を含有し、焼成後に色を有している釉薬のことをいう。
【0025】
本発明における装飾釉とは、顔料を主成分とし、これにベース釉、糊剤等を混合したものをいい、マークや絵付けなどの装飾に用いる釉薬である。ここで、ベース釉とは着色性釉薬から乳濁剤及び顔料を除いた組成から成る透明性の釉薬のことである。
【0026】
本発明の第一の態様の衛生陶器は、陶磁器成形素地に着色性の釉薬を適用する工程と、前記着色性の釉薬層の上に顔料を主成分とする装飾釉を捺染又はスクリーン印刷して部分的に模様部、文字部、記号部の少なくとも一種を形成する工程とにより釉薬被覆物を形成した後に、該釉薬被覆物を1100〜1200℃の温度で焼成することにより得られる。ここで、本発明の第二の態様の衛生陶器は、着色性の釉薬層を第一の釉薬層とし、前記釉薬被覆物の上からさらに透明性の第二の釉薬層を適用する工程を追加し、同様に1100〜1200℃の温度で焼成することによって得られる。
【0027】
本発明は、食器や便器、便器タンク、洗面器及び手洗器等の衛生陶器全般など陶磁器に利用可能である。
【0028】
【実施例】
(比較例1)
装飾釉を施すための基材として、陶石、長石、粘土等を原料として調製した衛生陶器素地泥漿を用いて、縦×横×厚み=70×150×9mmの板状成形体を作製した。この板状成形体を乾燥させ、片側表面に着色性釉薬(釉薬色:パステルアイボリー)をスプレーコーティング法により塗布し、乾燥した釉薬層上にCo:20重量%、Cr:20重量%、NiO:9.6重量%(ZrOは含まれない)から成る濃青の顔料を主成分とし、これにベース釉及び糊剤等を混合することで得られた装飾釉を用いて「TOTO」ロゴマークを捺染後、1100〜1200℃で焼成することにより試料を得た。
【0029】
得られた試料のロゴマーク付近の拡大写真を図1に示す。得られた試料について、捺染したロゴマークの輪郭の滲み、変形、凹凸、馴染みの状態を目視で観察ところ、輪郭はややぼやけており、装飾釉の顔料の一部が下層釉薬に拡散して滲んでいるのが観察された。また、装飾釉表面とその周囲の釉薬表面にはわずかに凹凸が認められた。ロゴマーク形状の変形や装飾釉と下層釉薬との馴染みについては問題なかった。
【0030】
(比較例2)
比較例1で作製した衛生陶器素地表面に着色性釉薬層が形成され、前記着色性釉薬層上に装飾釉が捺染された焼成前の試料に、上から透明性フリット釉薬をスプレーコーティングで霧掛けし、1100〜1200℃で焼成することにより試料を得た。
【0031】
得られた試料のロゴマーク付近の拡大写真を図2に示す。得られた試料について、捺染したロゴマークの輪郭の滲み、凹凸、馴染みの状態を目視で観察した。その結果、輪郭は激しくぼやけており、装飾釉の顔料の一部が下層釉薬に拡散して滲んでいるのが観察され、ロゴマーク形状の変形も見られた。また、装飾釉表面とその周囲の釉薬表面には凹凸が認められた。装飾釉と下層釉薬との馴染みもあまりよくなかった。
【0032】
(比較例3)
装飾釉を施すための基材として、陶石、長石、粘土等を原料として調製した衛生陶器素地泥漿を用いて、縦×横×厚み=70×150×9mmの板状成形体を作製した。この板状成形体を乾燥させ、片側表面に着色性釉薬(釉薬色:パステルアイボリー)をスプレーコーティング法により塗布し、乾燥した釉薬層上にZrO:0.013重量%、Co:16重量%(Cr、NiOは含まれない)、から成る濃青の顔料を主成分とし、これにベース釉及び糊剤等を混合することで得られた装飾釉を用いて「TOTO」ロゴマークを捺染後、1100〜1200℃で焼成することにより試料を得た。
【0033】
得られた試料について、捺染したロゴマークの輪郭の滲み、変形、凹凸、馴染みの状態を目視で観察ところ、輪郭はややぼやけており、装飾釉の顔料の一部が下層釉薬に拡散して滲んでいるのが観察された。また、装飾釉表面とその周囲の釉薬表面にはわずかに凹凸が認められた。ロゴマーク形状の変形や装飾釉と下層釉薬との馴染みについては問題なかった。
【0034】
(比較例4)
装飾釉を施すための基材として、陶石、長石、粘土等を原料として調製した衛生陶器素地泥漿を用いて、縦×横×厚み=70×150×9mmの板状成形体を作製した。この板状成形体を乾燥させ、片側表面に着色性釉薬(釉薬色:パステルアイボリー)をスプレーコーティング法により塗布し、乾燥した釉薬層上にCo:41重量%、NiO:0.026重量%(ZrO、Crは含まれない)、から成る濃青の顔料を主成分とし、これにベース釉及び糊剤等を混合することで得られた装飾釉を用いて「TOTO」ロゴマークを捺染後、1100〜1200℃で焼成することにより試料を得た。
【0035】
得られた試料について、捺染したロゴマークの輪郭の滲み、変形、凹凸、馴染みの状態を目視で観察ところ、輪郭は激しくぼやけており、装飾釉の顔料の一部が下層釉薬に拡散して滲んでいるのが観察された。また、装飾釉表面とその周囲の釉薬表面にはわずかに凹凸が認められ、ロゴマーク形状の変形が観察された。装飾釉と下層釉薬との馴染みについては問題なかった。
【0036】
(比較例5)
装飾釉を施すための基材として、陶石、長石、粘土等を原料として調製した衛生陶器素地泥漿を用いて、縦×横×厚み=70×150×9mmの板状成形体を作製した。この板状成形体を乾燥させ、片側表面に着色性釉薬(釉薬色:パステルアイボリー)をスプレーコーティング法により塗布し、乾燥した釉薬層上にZrO:53重量%、Co:0.13重量%、Cr:0.13重量%(NiOは含まれない)、から成る青色の顔料を主成分とし、これにベース釉及び糊剤等を混合することで得られた装飾釉を用いて「TOTO」ロゴマークを捺染後、1100〜1200℃で焼成することにより試料を得た。
【0037】
得られた試料について、捺染したロゴマークの輪郭、滲み、凹凸、馴染みの状態を目視で観察ところ、輪郭ははっきりとしており、装飾釉の顔料の一部が下層釉薬に拡散して滲むようなことがなく、装飾釉表面とその周囲の釉薬表面に凹凸は認められなかった。また、ロゴマーク形状の変形や装飾釉と下層釉薬との馴染みについても問題なかった。しかし、この顔料はZrO成分が50重量%を超えており、Co成分も1重量%未満と少ないため、濃青色とならず淡青色のロゴマークとなってしまった。
【0038】
(実施例1)
装飾釉を施すための基材として、陶石、長石、粘土等を原料として調製した衛生陶器素地泥漿を用いて、縦×横×厚み=70×150×9mmの板状成形体を作製した。この板状成形体を乾燥させ、片側表面に着色性釉薬(釉薬色:パステルアイボリー)をスプレーコーティング法により塗布し、乾燥した釉薬層上にZrO:34重量%、Co:2.6重量%、Cr:6.8重量%、NiO:0.73重量%から成る濃青の顔料を主成分とし、これにベース釉及び糊剤等を混合することで得られた装飾釉を用いて「TOTO」ロゴマークを捺染後、1100〜1200℃で焼成することにより試料を得た。
【0039】
得られた試料のロゴマーク付近の拡大写真を図3に示す。得られた試料について、捺染したロゴマークの輪郭、滲み、凹凸、馴染みの状態を目視で観察ところ、輪郭は比較例1、3、4で得られたマークよりもはっきりとしており、装飾釉の顔料の一部が下層釉薬に拡散して滲むようなことがなく、装飾釉表面とその周囲の釉薬表面に凹凸は認められなかった。また、ロゴマーク形状の変形や装飾釉と下層釉薬との馴染みについても問題なかった。
【0040】
(実施例2)
実施例1で作製した衛生陶器素地表面に着色性釉薬層が形成され、前記着色性釉薬層上に装飾釉が捺染された焼成前の試料に、上から透明性フリット釉薬をスプレーコーティングで霧掛けし、1100〜1200℃で焼成することにより試料を得た。
【0041】
得られた試料について、捺染したロゴマークの輪郭、滲み、凹凸、馴染みの状態を目視で観察した。その結果、輪郭は比較例2で得られたマークよりもはっきりとしており、装飾釉の顔料の一部が下層釉薬に拡散して滲むようなことがなく、装飾釉表面とその周囲の釉薬表面に凹凸は認められなかった。また、ロゴマーク形状の変形や装飾釉と下層釉薬との馴染みについても問題なかった。
【0042】
(実施例3)
装飾釉を施すための基材として、陶石、長石、粘土等を原料として調製した衛生陶器素地泥漿を用いて、縦×横×厚み=70×150×9mmの板状成形体を作製した。この板状成形体を乾燥させ、片側表面に着色性釉薬(釉薬色:パステルアイボリー)をスプレーコーティング法により塗布し、乾燥した釉薬層上にZrO:32重量%、Co:4.3重量%、Cr:6.8重量%、NiO:0.72重量%から成る濃紺の顔料を主成分とし、これにベース釉及び糊剤等を混合することで得られた装飾釉を用いて「TOTO」ロゴマークを捺染後、1100〜1200℃で焼成することにより試料を得た。
【0043】
得られた試料について、捺染したロゴマークの輪郭、滲み、凹凸、馴染みの状態を目視で観察した。その結果、輪郭は比較例1、3、4で得られたマークよりもはっきりとしており、装飾釉の顔料の一部が下層釉薬に拡散して滲むようなことがなく、装飾釉表面とその周囲の釉薬表面に凹凸は認められなかった。また、ロゴマーク形状の変形や装飾釉と下層釉薬との馴染みについても問題なかった。
【0044】
(実施例4)
実施例3で作製した衛生陶器素地表面に着色性釉薬層が形成され、前記着色性釉薬層上に装飾釉が捺染された焼成前の試料に、上から透明性フリット釉薬をスプレーコーティングで霧掛けし、1100〜1200℃で焼成することにより試料を得た。
【0045】
得られた試料について、捺染したロゴマークの輪郭、滲み、凹凸、馴染みの状態を目視で観察した。その結果、輪郭は比較例2で得られたマークよりもはっきりとしており、装飾釉の顔料の一部が下層釉薬に拡散して滲むようなことがなく、装飾釉表面とその周囲の釉薬表面に凹凸は認められなかった。また、ロゴマーク形状の変形や装飾釉と下層釉薬との馴染みについても問題なかった。
【0046】
【表1】
Figure 0004200726
【0047】
評価結果をまとめて表1に示す。表1から、比較例1〜5に対して、本発明における実施例1〜4では、装飾釉中の顔料成分における全金属に対するジルコニウム(Zr)の酸化物換算含有量を31重量%以上50重量%以下とし、且つ装飾釉中の顔料成分における全金属に対するコバルト(Co)の酸化物換算含有量を1重量%以上11重量%以下及びクロム(Cr)の酸化物換算含有量を1重量%以上14重量%以下及びニッケル(Ni)の酸化物換算含有量を0.2重量%以上3重量%以下とすることにより、輪郭の滲み、変形、凹凸、馴染み等の問題がなく良好な状態の濃青色装飾を施すことが可能であることが分かる。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、模様や文字や記号の輪郭がぼやけたり滲んだりしにくい陶磁器用濃青色系装飾釉、これを用いた衛生陶器を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 比較例1で得られたロゴマークを示す図。
【図2】 比較例2で得られたロゴマークを示す図。
【図3】 実施例1で得られたロゴマークを示す図。

Claims (5)

  1. 陶磁器の釉薬表面に適用される青色系装飾釉であって、前記装飾釉中の顔料は珪素(Si),アルミニウム(Al),ジルコニウム(Zr),クロム(Cr),コバルト(Co),ニッケル(Ni)を必須成分とし、前記顔料成分の全金属に対する
    Zrの酸化物換算含有量が31重量%以上50重量%以下、
    Crの酸化物換算含有量が1重量%以上14重量%以下、
    Coの酸化物換算含有量が1重量%以上11重量%以下、
    Niの酸化物換算含有量が0.2重量%以上3重量%以下
    であることを特徴とする陶磁器用濃青色系装飾釉。
  2. 請求項1に記載の陶磁器用濃青色系装飾釉であって、前記装飾釉中の原料成分及び/又は顔料成分としてバリウム(Ba)、亜鉛(Zn)を含有することを特徴とする陶磁器用濃青色系装飾釉。
  3. 陶磁器素地上に黒及び濃青以外の着色性の釉薬層が一層形成されている衛生陶器であって、前記着色性の釉薬層上には部分的に請求項1又は2に記載の陶磁器用濃青色系装飾釉によって模様部、文字部、記号部のうちの少なくとも一種が形成されていることを特徴とする衛生陶器。
  4. 陶磁器素地上に黒及び濃青以外の着色性の第一の釉薬層が形成されており、その上に透明性の第二の釉薬層が形成されている衛生陶器であって、前記第一の釉薬層と前記第二の釉薬層との間には、部分的に請求項1又は2に記載の陶磁器用濃青色系装飾釉によって模様部、文字部、記号部のうち少なくとも一種が形成されていることを特徴とする衛生陶器。
  5. 前記衛生陶器が便器、便器タンク、洗面器、手洗器の何れかであることを特徴とする請求項3または4に記載の衛生陶器。
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