JP4201250B2 - 水素生成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水素生成装置に関し、工業用、家庭用、移動体(例えば自動車)用などの大型燃料電池用水素発生源、携帯電話機や無線機器などの小型燃料電池用水素発生源、防災用電源(燃料電池)の水素発生源、燃料(水素ガス燃料)の生成、水素ガス照明などに用いられるものに関する。
【0002 】
【従来の技術】
水素生成装置としては、金属水素化物(ケミカルハイドライド)の加水分解によって水素を生成させる反応部と、その反応部に金属水素化物を微粉化して供給する微粉化機構と、反応部に水を供給する水供給機構と、を備えて構成されるものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003 】
金属水素化物を加水分解させる場合、反応による生成物が金属水素化物の表面を覆い、その結果、途中で反応が停止してしまうという問題点があることから、上記水素生成装置は、微粉化された金属水素化物と水(水蒸気)とを反応させて、生成物が微粉化された金属水素化物の表面を覆う前に反応を終了させてしまうことを特徴にしている。これにより、効率よく水素を生成することができるという利点がある。また、反応面積が大きいことから、このことによっても効率よく水素を生成することができるという利点がある。
【0004 】
【特許文献1】
特開2002−137903号公報 (第5頁、第3図)
【0005 】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術にあっては、金属水素化物が剥き出しの状態で単に反応部内に保持されるような構造であることから、水素の生成が進むにつれて、反応による生成物が微粉化される前の固体状の金属水素化物の表面を覆ってしまうという問題点を有している。また、剥き出しであることから、反応部内に保持させる前の金属水素化物の取り扱いに注意を要する場合があるという問題点を有している。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされるもので、よりよい効率で水素を生成することが可能で、取り扱いのし易い水素化物を用いた水素生成装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するためなされた請求項1記載の本発明の水素生成装置は、水素化物を用いて加水分解反応により水素(水素ガスH 2 )を生成するための装置であって,棒又は線状に形成される水素化物本体の少なくとも側部表面が樹脂被覆によって被覆される水素化物と,水を供給するための水供給部が上壁に設けら、前記加水分解反応により生成された水素を取り出すための水素取り出し部が上壁に設けられ、NaOH水溶液及び粉砕樹脂に対する排出口が上壁に設けられ、前記水素化物を挿抜自在にするための水素化物挿抜部が側面に設けられる反応容器と,支持部材により前記反応容器の前記水素化物挿抜部に対向する側面内部に固定され、表面が粗面となったヤスリ状に形成され、前記水素化物の端面が押し付けられて前記水素化物の端面が削られ、該水素化物が粉末化され、前記反応容器内に拡散させる粉末化部と,前記水素化物を回転させたり止めたりする機構を備え、前記水素化物を前記粉末化部に向けて押し付けて前記水素化物の端面から軸方向に沿って粉末化を図る粉末化制御手段と,からなり,前記粉末化制御手段によって粉末化された前記水素化物が前記反応容器の水供給部から供給される水と反応して前記反応容器の水素取り出し部から水素を取り出すようにしたことを特徴としている。
【0008】
請求項2記載の本発明の水素生成装置は、請求項1に記載の水素生成装置において、前記反応容器の水素化物挿抜部に、前記水素化物を案内するための筒状のガイドを該水素化物挿抜部に連続して形成したことを特徴としている。
【0016】
請求項1に記載された本発明によれば、よりよい効率で水素を生成することが可能になる。水素化生成装置の粉末化制御手段により、粉末化を続けたり止めたりすれば、容易に反応の制御をすることが可能になる。
【0018】
請求項2に記載された本発明によれば、水素化物挿抜部を介して挿抜自在となる水素化物が、反応容器内において筒状のガイドにより案内される。これにより、水素化物の端面と粉末化部とのよりよい位置決めが可能になる。また、水素化物の保護が可能になる。
【0019 】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の水素化物及び水素生成装置の一実施の形態を示す構成図である。
【0020 】
図1において、引用符号1は本発明に係る水素生成装置を示している。その水素生成装置1は、本発明に係る水素化物2を用いて加水分解反応により水素(水素ガスH2)を生成するための装置であって、上記水素化物2と反応容器3と粉末化部4と粉末化制御手段5とを備えて構成されている。以下、各構成部材について説明する。
【0021 】
上記水素化物2は、いわゆるケミカルハイドライドを用いて構成されるものであって、水素化物本体6と樹脂被覆7とを有している。また、水素化物2は、棒又は線状に形成されている。本形態において、水素化物2は、円柱形状に形成されている(この形状に限定するものではない)。
【0022 】
水素化物本体6としては、例えばNaHが用いられている。尚、NaHの他には、LiH、NaBH4、NaAlH4、LiAlH4、LiBH4、CaH2、AlH3、MgH2などが挙げられる。樹脂被覆7は、例えばオレフィン系樹脂組成物からなるものであり、水素化物本体6の少なくとも側部表面を被覆するように形成されている。樹脂被覆7の肉厚は、特に限定するものではないが、粉末化に支障を来さない程度の肉厚を有するものとする。
【0023 】
上記反応容器3は、耐アルカリ性の容器であって、適宜大きさに形成されている。反応容器3には、水(水蒸気を含む)を供給するための水供給部8、及び加水分解反応により生成された水素を取り出すための水素取り出し部9が形成されている。また、反応容器3には、NaOH水溶液及び粉砕樹脂に対する排出口10、及び水素化物2を挿抜自在にするための水素化物挿抜部11が形成されている。
【0024 】
水素化物挿抜部11は、水素化物2の径よりも若干大きな径を有して貫通形成されている。このような水素化物挿抜部11には、筒状のガイド12が連成されている。ガイド12は、反応容器3の内側に形成されており、水素化物2を上記粉末化部4に向けて案内することができるようになっている。また、ガイド12は、その先端が粉末化部4の近傍に位置するように形成されている。ガイド12の形成は任意であるものとする。
【0025 】
尚、水素化物挿抜部11を形成せずに、水素化物2を反応容器3の内側に適宜手段で保持するような構造にしてもよいものとする。
【0026 】
上記粉末化部4は、例えば表面が粗面となったヤスリ状に形成されている。また、粉末化部4は、支持部材4aにより反応容器3内に固定されている。このような粉末化部4には、水素化物2の端面が押し付けられるようになっている(粉末化部4を押し付けるようにしてもよい)。粉末化部4によって水素化物2の端面が削られると、その水素化物2が粉末化され、反応容器3内に拡散するようになっている。図中において、引用符号13は粉末化された水素化物を示している。
【0027 】
上記粉末化制御手段5は、水素化物2の端面から軸方向に沿って粉末化を図るために、水素化物2を回転させたり止めたりする機構(不図示。電動、手動、ゼンマイ等で回転させる)を有している。また、粉末化制御手段5は、水素化物2を粉末化部4に向けて押し付ける機構(不図示)を有している。水素化物2を用いていることから、水素化物2を回転させると粉末化が開始され、そして水素が生成される。また、水素化物2の回転を止めると粉末化が止まり、水素の生成が停止する。尚、粉末化を図るために、粉末化部4側が回転するような構成であってもよいものとする。本形態において、回転による粉末化が採用されているが、振動等によるものでもよいものとする(粉末化が図れればよい)。
【0028 】
上記構成において、水素化物2を水素化物挿抜部11に差し込み水素化物2の端面を粉末化部4に押し付けた後、水素化物2を所定の回転数で回転させると、水素化物2の端面が粉末化部4によって削られ、粉末化された水素化物13が反応容器3内に拡散する。粉末化された水素化物13は、水供給部8から供給される水(又は水蒸気)と反応し、その結果、水素が生成される(NaH+H2O→NaOH+H2(1gのNaHより0.083g(1.86L:0℃、1atm)のH2が生成される))。
【0029 】
上記反応は、粉塵爆発となり、非常に激しく連鎖的に反応が生じる。尚、反応により生成される生成物は、粉末化された水素化物13の表面を被覆する間もなく反応が終了する。
【0030 】
生成された水素は、水素取り出し部9を介して回収され燃料として使用される。また、反応により生成されるNaOHと、H2Oは、H2Oのみが分離されて図示しないH2O排出口から排出される。反応容器3内に残ったNaOHは、停止時に残りのH2Oと一緒に排出口10から回収される。
【0031 】
以上、説明したように、本発明に係る水素化物2は、樹脂被覆7を有していることから、従来のものよりも大気安定性を向上させ取り扱いをし易くすることができる。また、加水分解反応による生成物が水素化物本体6の表面を直接覆うことのないようにすることができる。さらに、必要な部分のみを粉末化して加水分解反応をさせ、その結果、反応の制御をし易くすることができる。そして、本発明に係る水素生成装置1は、上記水素化物2を用いた装置であることから、よりよい効率で水素を生成することができる。また、容易に反応の制御をすることができる。
【0032 】
その他、本発明は本発明の主旨を変えない範囲で種々変更実施可能なことは勿論である。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載された本発明によれば、よりよい効率で水素を生成することができ、反応の制御をし易くすることができるという効果を奏する。
【0038】
請求項2に記載された本発明によれば、水素化物挿抜部に連続する筒状のガイドを形成することにより、水素化物の端面と粉末化部との位置決めをより確実にすることができるという効果を奏する。また、筒状のガイドにより水素化物を保護することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による水素化物及び水素生成装置の一実施の形態を示す構成図である。
【符号の説明】
1 水素生成装置
2 水素化物
3 反応容器
4 粉末化部
5 粉末化制御手段
6 水素化物本体
7 樹脂被覆
8 水供給部
9 水素取り出し部
10 排出口
11 水素化物挿抜部
12 ガイド
13 粉末化された水素化物

Claims (2)

  1. 水素化物を用いて加水分解反応により水素(水素ガスH 2 )を生成するための装置であって,
    棒又は線状に形成される水素化物本体の少なくとも側部表面が樹脂被覆によって被覆される水素化物と,
    水を供給するための水供給部が上壁に設けら、前記加水分解反応により生成された水素を取り出すための水素取り出し部が上壁に設けられ、NaOH水溶液及び粉砕樹脂に対する排出口が上壁に設けられ、前記水素化物を挿抜自在にするための水素化物挿抜部が側面に設けられる反応容器と,
    支持部材により前記反応容器の前記水素化物挿抜部に対向する側面内部に固定され、表面が粗面となったヤスリ状に形成され、前記水素化物の端面が押し付けられて前記水素化物の端面が削られ、該水素化物が粉末化され、前記反応容器内に拡散させる粉末化部と,
    前記水素化物を回転させたり止めたりする機構を備え、前記水素化物を前記粉末化部に向けて押し付けて前記水素化物の端面から軸方向に沿って粉末化を図る粉末化制御手段と,
    からなり,
    前記粉末化制御手段によって粉末化された前記水素化物が前記反応容器の水供給部から供給される水と反応して前記反応容器の水素取り出し部から水素を取り出すようにした
    ことを特徴とする水素生成装置。
  2. 請求項1に記載の水素生成装置において,
    前記反応容器の水素化物挿抜部に、前記水素化物を案内するための筒状のガイドを該水素化物挿抜部に連続して形成した
    ことを特徴とする水素生成装置。
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