JP4201264B2 - キャッピング方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スカート部に未だネジ部が形成されていない金属製キャップを、容器口部に被せた状態で、ロールオン成形により、容器口部のネジ部に合わせてキャップのスカート部にネジ部を成形することで、キャップを容器口部に装着するようにしたキャッピング方法、および、そのような方法を実施するためのキャッピング装置に関し、特に、天板部の内面に密封用の樹脂製ライナーが付設されている金属製キャップについて、ロールオン成形によりキャップを容器口部に装着する際に、キャップの天板部とスカート部とを接続するコーナー部を内方に変形させることで、キャップの天板部内面に付設されているライナーを容器口部に押し付けるようにしたキャッピング方法および装置に関する。
従来から各種の飲料容器で広く一般的に使用されている金属製のキャップ(ピルファープルーフキャップ)について、これを容器本体の口部に装着する場合、周知のキャッピング装置を使用して、容器口部にキャップを被せた状態から、キャップの天板部を押圧しながら、該装置のそれぞれの成形用ロール(ネジ成形用ロール及び裾締め用ロール)によるロールオン成形により、スカート部の円筒部分を容器口部のネジ部に合わせて変形させることでネジ部を形成すると共に、スカート部の裾部に形成されたピルファープルーフバンドの下端部を、容器口部の環状膨出部の下端部に係合させるように裾締めすることによって、キャップを容器口部に螺合状態で装着すると共に、キャップの下端のピルファープルーフバンドを容器口部に係止させるようにしている。
そのような金属製のキャップ(ロールオンキャップ)について、ロールオン成形によりキャップを容器口部に装着するキャッピングの際に、キャップの天板部とスカート部との間のコーナー部を内方に変形させることで、キャップの天板部の内面に付設されている密封用の樹脂製ライナーを容器口部に押し付けることにより、ライナーによる容器口部の密封状態を確実なものにしておくということが従来から公知となっている(例えば、下記の特許文献1〜3等参照)。
特開平1−99967号公報 特開2001−213417号公報 特開2003−175962号公報
ところで、上記のような従来公知の金属製キャップのキャッピング方法によれば、ロールオン成形によりキャップを容器口部に装着する際に、キャップのコーナー部を内方に変形させることで容器口部との密封状態が確実なものとなるようにしているが、そうした場合でも、樹脂製ライナーと接触する容器口部の上端部の形状によっては、必要とする充分な密封性が得られ難い場合がある。
すなわち、キャップの螺合によりリシール可能な金属製の缶容器の場合には、容器口部の上端部(密封用のライナーが接触する部分)がカール部に形成されているが、例えば、上記の特許文献2や特許文献3(図1〜図4等参照)に開示されているように、カール部の頂部をキャップのライナーに食い込ませるために、カール部の縦断面形状が横方向から押し潰されたように縦方向に長くなっている場合には、キャップのコーナー部をカール部の側方で内方に変形させるだけでは、コーナー部の変形によりカール部に押し付けられるライナーのカール部との密着部分が、縦断面形状が円形のカール部(特許文献3の図5〜図8参照)の場合と比べて狭くなることから、内容物を充填・密封した後のレトルト処理等により缶内圧が上昇したときや、缶詰製品として輸送・保管中に誤って落として落下衝撃を受けたときなどにも対応できるような充分な密封性が得られないことがある。
一方、キャップを装着する容器本体が広口タイプ(例えば、容器口部の外径35mm以上)のものである場合には、容器口部の口径が大きくなることで、キャップのコーナー部を変形するのに大きな打栓圧が必要となって、キャップのコーナー部を全周にわたって均一に変形できない虞があり、特に、容器本体が金属薄板から製造される広口タイプの缶容器の場合には、コーナー部を変形する際の打栓圧が大きくなることによって、容器口部に形成されているネジ部や、容器口部を缶胴に接続する肩部などの部分で挫屈を起こすような虞もある。
本発明は、上記のような問題の解消を課題とするものであり、具体的には、ロールオン成形によりキャップを容器口部に装着する際にキャップのコーナー部を内方に変形させるような樹脂製ライナー付き金属製キャップのキャッピングについて、大きな打栓圧を必要とすることなく、キャップのコーナー部を所定の形状で内方に変形させることができて、容器口部の形状の如何に拘らず、ライナーによる密封性を充分に確保できるようにすることを課題とするものである。
本発明は、上記のような課題を解決するために、天板部の周縁からコーナー部を介してスカート部が垂下され、天板部の内面に樹脂製ライナーが付設されている金属製キャップを、容器口部に被せた状態で、キャップのスカート部の未だネジ部が形成されていない円筒部分に、容器口部のネジ部に合わせてネジ部をロールオン成形すると共に、キャップのコーナー部を内方に変形させて、ライナーを容器口部に押し付けることにより、ライナーで密封するようにキャップを容器口部に装着するようにしたキャッピング方法において、キャップのコーナー部を内方に変形させる際に、コーナー部の上部付近と下部付近を、それぞれ別個の成形用部品により別々に内方に変形させるようにしたことを特徴とするものである。
また、上記のような方法を実施するための装置として、天板部の周縁からコーナー部を介してスカート部が垂下され、天板部の内面に樹脂製ライナーが付設されている金属製キャップを、容器口部に被せた状態で、スピンドルユニットと加圧ユニットとを備えた成形用ヘッドを使用して、加圧ユニットにより、キャップの天板部を弾性的に押圧しながらコーナー部を内方に変形させると共に、スピンドルユニットのネジ成形用ロールにより、容器口部のネジ部に合わせてキャップのスカート部にネジ部を成形するようなキャッピング装置において、スピンドルユニットの内側で成形用ヘッドの中心軸線上に配置されて上下方向に往復動するプレッシャーロッドの下端部に設けられた加圧ユニットが、キャップの天板部を弾性的に押圧するための押圧パッドと、キャップのコーナー部の下部付近を内方に変形させる段付成形面を下端内周部に設けたプレッシャーブロックと、キャップのコーナー部の上部付近を内方に変形させる成形面を下端部に設けたスライドブロックとを有するものであり、プレッシャーロッドに一体的に連結されたプレッシャーブロックに対して、押圧パッドが、常に下方に付勢された状態で上下移動可能に保持されており、スライドブロックが、プレッシャーブロックと押圧パッドの間で上下移動可能に保持されていて、プレッシャーブロックとスライドブロックがそれぞれ別々にコーナー部を変形させるようになっていることを特徴とするものである。
上記のような本発明の方法および装置によれば、キャップのコーナー部の上部付近と下部付近をそれぞれ別個の成形用部品により別々に変形させることで、コーナー部の変形に要する上方からの押圧荷重(打栓圧)を分散させて軽減できることから、大きな打栓圧を必要とすることなく、キャップのコーナー部を全周的に均一な所定形状で内方に変形させることができる。そのため、容器本体が金属薄板から製造される缶容器であっても、コーナー部を変形させる打栓圧により容器本体の口部や肩部などで挫屈が起きるのを防止することができる。
また、キャップのライナーと接触する容器口部の上端部が、横方向から押し潰されたように縦方向に長くなった形状のカール部のようなものであっても、キャップのコーナー部の上部付近と下部付近をそれぞれ別々に変形させることで、カール部の側方でコーナー部を内方に変形させるだけでなく、カール部の上方でもコーナー部を内方に変形させることができて、キャップのライナーを容器口部に広い範囲で密着させることができ、しかも、2箇所のシールポイントで高い密着性が得られることから、缶内圧の上昇や落下衝撃などにも対応できるような確実な密封性を得ることができる。
ロールオン成形によりキャップを容器口部に装着する際にキャップのコーナー部を内方に変形させるような樹脂製ライナー付き金属製キャップのキャッピングについて、大きな打栓圧を必要とすることなく、キャップのコーナー部を所定の形状で内方に変形させることができて、容器口部の形状の如何に拘らず、ライナーによる密封性を充分に確保できるようにするという目的を、最良の形態として以下の実施例に具体的に示すように、キャップのコーナー部を内方に変形させる際に、コーナー部の上部付近と下部付近を、それぞれ別個の成形用部品により別々に内方に変形させるということで実現した。
本実施例の方法および装置は、樹脂製の密封用ライナーが付設された金属製のピルファープルーフキャップを、広口タイプのリシール缶の口部にロールオン成形によって装着するようなキャッピングに関するものであって、ロールオン成形により容器口部に装着される前の未使用の状態のキャップでは、図1に示すように、キャップ1の天板部11の周縁からコーナー部12を介して下方に垂下するスカート部13に、ネジ部の成形される箇所が円筒部分14として残されており、この円筒部分14よりも下方の裾部に、弱化部15によって切り離し可能なようにピルファープルーフバンド16が形成されている。そして、この金属製キャップ(キャップシェル)1の天板部11の下面側には、密封用の樹脂製ライナー2が一体的に付設されている。
一方、キャップが装着される容器本体は、キャップによるリシール(再封鎖)が可能なネジ付きの口部を備えた広口タイプ(例えば、開口部の外径が35mm以上)の缶容器であって、図2に示すように、金属薄板から製造された缶容器の口部3には、ハゼ折り状のカール部(即ち、切断端部を内部に巻き込んで閉じ込めた状態で、横方向から押し潰されたように縦方向に長くなった縦断面形状となり、実質的に多層構造となっているカール部)31が上端部に形成されており、このカール部31の下方に、下方に向かって拡がる傾斜壁32を介して、キャップを螺合させるためのネジ部33が形成され、ネジ部33の下方に、キャップのピルファープルーフバンドを係止するための環状膨出部34が形成されている。
なお、キャップの金属材については、特に限定されるものではないが、例えば、内面側にオレフィン系樹脂粉を分散させたエポキシ−フェノール樹脂が塗布されているアルミニウム合金板等の従来から知られたキャップ用の金属材が使用されており、密封用ライナーの樹脂材については、例えば、低密度ポリエチレンとエチレン−ポロピレン共重合体合成ゴムのブレンド材やポリプロピレンとスチレン系エラストマーのブレンド材、ポリエステル系エラストマー等の従来から知られたライナー部材用の樹脂材が使用されていて、キャップの天板部内面側に溶融状態で押出して型押しする周知の型押成形法等によって成形されている。また、容器本体である広口タイプの缶容器については、例えば、アルミニウム合金板や鋼板等の金属板の両面にポリエステルフィルムを熱融着させて被覆させたポリエステル被覆金属板から一体成形されている。
ところで、図1に示した未だネジ部が形成されていない状態のキャップ(ピルファープルーフキャップ)1を、図2に示した容器口部(缶容器の口部)3に装着する場合、容器口部3にキャップ1を上方から被せた状態で、後で述べるようなキャッピング装置を使用することで、キャップ1の天板部11に弾性的な押圧力を加えながら、ネジ成形用ロールによるロールオン成形により、キャップ1のスカート部13の円筒部分14に、容器口部3のネジ部33に合わせるようにネジ部を成形すると共に、裾締め用ロールにより、キャップ1のスカート部13の裾部に形成されたピルファープルーフバンド16の下端部を、容器口部3の環状膨出部34の下端部に係合するように裾締めしている。
そして、そのようにキャップをロールオン成形により容器口部に装着するキャッピングの際に、キャップ1のコーナー部12を内方に変形させることで、キャップ1の天板部11の下面側に付設されている樹脂製のライナー2を、容器口部3のカール部31に押し付けているが、本実施例では、キャッピングの工程でキャップ1のコーナー部12を内方に変形させる際に、コーナー部12の上部12a付近と下部12c付近を、それぞれ個別の成形用部品により別々に内方に変形させていることで、ライナー2によるキャップ1と容器口部3との間の密封性を充分に確保できるようにしている。
すなわち、本実施例では、キャッピングされる前の状態において、図3に示すように、キャップ1のコーナー部12は、環状の浅い凹部12bを境として上部12aと下部12cに分かれるように2段に形成されている。また、ライナー2は、キャップの天板部に樹脂を押し出して型押成形する等の方法により、キャップ1の天板部11の周辺部分からコーナー部12の凹部12b付近まで貼着された状態に付設されて、環状の湾曲部23を挟んで同心的に2個の環状リブ22,24を有する環状に形成されている。ライナー2の環状リブ22,24は、何れも半径方向で適度な厚みを有しており、内側の環状リブ22が外側の環状リブ24よりも長くなっていて、外側の環状リブ24とコーナー部12の下部12cとの間には間隔が空けられている。
そのようなキャッピングされる前の状態に対して、キャッピングされた後では、図4に示すように、キャップ1のコーナー部12は、上部12aと下部12cでそれぞれ内方に変形されており、そのようなコーナー部12の内方への変形により、ライナー2は、容器口部3のカール部31に対して、その頂部付近と外側面との両方で強く押し付けられていて、その結果、ライナー2とカール部31に広い範囲で密着させることができ、しかも、コーナー部12の上部12aと下部12cの2箇所のシールポイントで高い密着性が得られることから、ライナー2によるキャップ1と容器口部3との間の密封性が充分に確保されるようになっている。
上記のように金属製のキャップ1のコーナー部12の上部12aと下部12cをそれぞれ内方に変形させて樹脂製のライナー3を容器口部3のカール部31に押し付けるための本実施例のキャッピング方法、および、そのような方法を実施するためのキャッピング装置について、以下に詳しく説明する。
本実施例のキャッピング装置については、基本的には従来周知のキャッピング装置(例えば、特開昭47−41979号公報等参照)と同様の構造を有するものであり、ネジ成形用ロール(ねじローラー)と裾締め用ロール(バンドローラー)とを有するスピンドルユニットと、プッシュピン(小型プランジヤー)を内蔵させた加圧ユニット(圧力ブロック)とを備えた成形用ヘッド(ヘッドセット)を用いるものであって、特に図示はしないが、成形用ヘッドの中心軸線上に配置されて上下方向に往復移動するプレッシャーロッド(圧力シャフト)に対して、成形用ヘッドの中心軸線を回転中心としてプレッシャーロッドの外側を公転するようにネジ成形用ロールと裾締め用ロールとを備えたスピンドルユニットが設けられていると共に、プレッシャーロッドの下端に加圧ユニットが設けられているものである。
そのような基本的な構造に対して、本実施例のキャッピング装置の場合には、プレッシャーロッドの下端に設けられる加圧ユニットが、キャップの天板部を押圧するための部品(プッシュピンと押圧パッド)を有するだけでなく、キャップのコーナー部を内方に変形させるための部品(プレッシャーブロックとスライドブロック)をも有するものとなっており、プレッシャーロッドを下降させることによって、容器口部に被せたキャップに対して、先ず、(プッシュピンにより)キャップの天板部中央を弾性的に押さえてキャップが斜めかぶりとならないように矯正してから、(押圧パッドにより)キャップを上方から容器口部に弾性的に押圧して、その状態から更にプレッシャーロッドを下降させることで、(プレッシャーブロックとスライドブロックにより)キャップのコーナー部を内方に変形させている。そしてその後、ネジ成形用ロールと裾締め用ロールを中心軸側に移動させて、ネジ成形用ロールにより、容器口部のネジ部に合わせて、キャップのスカート部にネジ部を成形し、また、裾締め用ロールにより、容器口部の環状膨出部の下端段部に合わせて、キャップのピルファープルーフバンドの下端を裾締めしている。
そのような本実施例のキャッピング装置では、図5に示すように、プレッシャーロッド4の下端に設けられる加圧ユニット5が、キャップの天板部を弾性的に上方から押圧するための部品として、成形用ヘッドの中心軸線上に配置される棒状のプッシュピン51と、その外側に配置される平板リング状の押圧パッド52とをそれぞれ有すると共に、キャップのコーナー部を内方に変形させるための部品として、コーナー部の下部付近を内方に変形させる段付成形面53aを下端内周部に設けたプレッシャーブロック53と、コーナー部の上部付近を内方に変形させる成形面54aを下端部に設けたスライドブロック54とをそれぞれ有するものとなっていて、押圧パッド52とプレッシャーブロック53とスライドブロック54は、押圧パッド52に嵌合された連結ピン55により、互いに上下方向に相対的に移動可能なように連結されている。
なお、円盤状の押圧パッド52の外周面から突出している連結ピン55は、成形時における加圧ユニット5の各部品に傾きが発生するのを防止するために、押圧パッド52の外周面の円周方向で等間隔に3本以上設けられており、この連結ピン55を挿通させるためにプレッシャーブロック53とスライドブロック54のそれぞれに設けられる連結孔53b,54bについては、何れも上下方向に長い縦長孔に形成されていて、それぞれの連結孔53b,54bの縦長の孔の中で連結ピン55が上下方向に移動可能となっていることで、押圧パッド52に対してプレッシャーブロック53とスライドブロック54はそれぞれ上下方向に移動可能となっている。
すなわち、プレッシャーロッド4に一体的に連結されているプレッシャーブロック53に対して、押圧パッド52は、スプリング56により下方に付勢された状態で、プレッシャーブロック53の連結孔53bにより相対的に上下移動可能に保持されており、また、スライドブロック53は、押圧パッド52に対してスライドブロック54の連結孔54bにより相対的に上下移動可能な状態で、プレッシャーブロック53と押圧パッド52の間に保持されていて、プレッシャーブロック53との間に介装されたスプリング57により、押圧パッド52の上面側に向けて常に下方に付勢されている。
そして、(キャップの天板部を押圧している状態の)押圧パッド52に対して、プレッシャーブロック53が相対的に下降するときに、その下降の途中で、プレッシャーブロック53がスライドブロック54と上下方向で(スペーサー58を介して間接的に)当接するようになっており、それによって、更に続けて下降するプレッシャーブロック53に連動してスライドブロック54が下降するようになっている。
具体的には、本実施例の装置では、成形面54aを下端部に設けたスライドブロック54の上端部が環状平板部54cとして形成されており、この環状平板部54cが、プレッシャーブロック53との間に介装されたスプリング57により押圧パッド52の上面に向けて常に下方に付勢された状態で、プレッシャーブロック53と押圧パッド52の間に、上下にそれぞれ調整用のスペーサー(環状の平板)58をそれぞれ介装させた状態で、上下移動可能に保持されており、スライドブロック54の下方への移動は押圧パッド52によって阻止されている。
そして、そのような状態から、(キャップの天板部を押圧している状態の)押圧パッド52に対し、スプリング56を圧縮させながら、プレッシャーブロック53を更に下降させようとすると、その下降途中で、プレッシャーブロック53の内部に形成された段部53cに、スペーサー58を介して間接的に、スライドブロック53の環状平板部54cが上下方向で当接するようになっており、それによって、更に続けて下降するプレッシャーブロック53に連動してスライドブロック54が下降することとなる。
なお、本実施例の装置では、スライドブロック54の環状平板部54cの上側と下側にそれぞれ環状の平板による調整用のスペーサー58を設けており、このスペーサー58の枚数(或いは厚さ)を適宜に変更することにより、スライドブロック54の下降のタイミングや下方への突出程度(キャップ1のコーナー部12の上部12aを凹ませる度合)を調整できるようにしているが、このスペーサー58は、必要がなければ省略しても良いものである。
上記のような本実施例のキャッピング装置を使用して、キャップ1のコーナー部12の上部12aと下部12cのそれぞれを別々に内方に変形させるような本実施例のキャッピング方法について説明すると、キャッピング装置全体としては図示していないが、スピンドルユニットと加圧ユニットとからなる成形用ヘッドにより、加圧ユニットの押圧パッドでキャップの天板部に上方から弾性的な押圧力を加えながら、スピンドルユニットのネジ成形用ロールと裾締め用ロールとによるロールオン成形でキャップを容器口部に装着する際に、成形用ヘッドの加圧ユニット5は、以下のように作動する。
下端に加圧ユニット5が設けられたプレッシャーロッド4を下動させることにより、先ず、図6に示すように、プッシュピン51がキャップ1の天板部中央に弾性的に当接して、キャップ1が斜めかぶりとならないように矯正してから、押圧パッド52がキャップ1の天板部に当接して、その後、図7に示すように、スプリング56の付勢力によりキャップ1の天板部を弾性的に押圧しているが、キャップ1の天板部に押圧パッド52が当接した時点では、キャップ1のコーナー部の上部にスライドブロック54の下端部が既に当接するようになっている。
すなわち、図7に示すように、キャップ1の天板部を押圧パッド52により弾性的に押圧している状態では、スライドブロック54は、プレッシャーブロック53との間に介装されたスプリング57の付勢力に抗して、キャップ1のコーナー部の上部により押し上げられる状態で、押圧パッド52(下側のスペーサー)から浮き上がるように上方へ持ち上げられており、それによって、キャップ1のコーナー部の上部は、圧縮されたスプリング57の付勢力により、スライドブロック54の下端部によって上方から弾性的に押圧された状態となっている。
そのような状態から、プレッシャーロッド4を更に下動させることで、プレッシャーブロック53が更に下降することにより、図8に示すように、キャップ1のコーナー部の上部がスライドブロック54の下端部により弾性的に押圧された状態で、プレッシャーブロック53が下降して、その下端部の段付成形面によりキャップ1のコーナー部の下部が側方から内方に凹むように変形される。この時点で、スライドブロック54の環状平板部54cは、プレッシャーブロック53(段部53c)と上下方向で(スペーサー58を介して)当接したばかりの状態となっている。
さらに、そのような状態から、プレッシャーロッド4を更に下動させることで、プレッシャーブロック53が更に下降することにより、プレッシャーブロック53により(上側のスペーサー58を介して)スライドブロック54の環状平板部54cが下方に押し下げられて、プレッシャーブロック53とスライドブロック54は一体的に連動して下降することで、図9に示すように、浮き上がっていた環状平板部54cが押圧パッド52の上面に(下側のスペーサー58を介して)当接して、プレッシャーブロック53の段付成形面53aによるキャップ1のコーナー部12の下部の内方への変形が最終的に完了すると共に、スライドブロック54の下端の成形面54aによりキャップ1のコーナー部12の上部が上方から内方に凹むように変形させられて、キャップ1のコーナー部12の変形が完了する。その結果、図4に示すように、キャップ1のコーナー部12は、その上部12aと下部12cでそれぞれ所定の形状に内方に変形させられたものとなる。
なお、キャップ1のコーナー部12の内方への変形が完了した後は、プレッシャーロッド4を上動させることで、、プレッシャーブロック53が上昇することにより、プレッシャーブロック53の下端の段付成形面53aは、キャップ1のコーナー部12の下部12cから直ちに離れて、先ず、キャップ1のコーナー部12の下部12cは解放されるが、その時点で、スライドブロック54は、プレッシャーブロック53との間に介装されたスプリング57により下方に付勢されているため、スライドブロック54の下端の成形面54aは、未だキャップ1のコーナー部12の上部12aを弾性的に押圧したままとなっている。
そのような状態から、プレッシャーロッド4を更に上動させることで、プレッシャーブロック53が更に上昇することにより、プレッシャーブロック53の縦長の連結孔53bの下端に連結ピン55が当接することにより、プレッシャーブロック53と連動して押圧パッド52が上昇してキャップ1の天板部11から離れ、それと共に、押圧パッド52の上面に(スペーサー58を介して)当接している環状平板部54cが持ち上げられるように上昇することで、スライドブロック54が上昇して、スライドブロック54の下端の成形面54aがキャップ1のコーナー部12の上部12aから離れることで、キャップ1のコーナー部12の上部12aも解放されて、キャップ1のコーナー部12の成形工程の1サイクルが終了することとなる。
上記のようにキャッピング装置の加圧ユニット5を作動させることによりキャップ1のコーナー部12の上部12aと下部12cのそれぞれを別個の成形用部品(スライドブロック54とプレッシャーブロック53)により別々に内方に変形させている本実施例のキャッピング方法によれば、キャップ1のコーナー部12の上部12aと下部12cをそれぞれ別々に変形させることで、コーナー部12の変形に要する上方からの押圧荷重(打栓圧)を分散させて軽減できることから、大きな打栓圧を必要とすることなく、キャップ1のコーナー部12を全周的に均一な所定形状で内方に変形させることができる。そのため、容器本体が金属薄板から製造される缶容器であっても、コーナー部12を変形させる際の打栓圧により容器本体の口部や肩部などで挫屈が起きるのを防止することができる。
そして、キャップ1のライナー2と接触する容器口部3の上端部が、横方向から押し潰されたように縦方向に長くなった形状のカール部31のようなものであっても、キャップ1のコーナー部12の上部12aと下部12cをそれぞれ別々に変形させることで、カール部31の側方でコーナー部12を内方に変形させるだけでなく、カール部31の上方でもコーナー部12を内方に変形させることができて、キャップ1のライナー2を容器口部3に広い範囲で密着させることができ、しかも、コーナー部12の上部12aと下部12cの2箇所のシールポイントで非常に高い密着性が得られることから、缶内圧の上昇や落下衝撃などにも対応できるような確実な密封性を得ることができる。
なお、本実施例の方法では、キャップ1のコーナー部12を変形させる際に、先に、コーナー部12の下部12cを内方に変形させながら、タイミングをずらせてコーナー部12の上部12aを内方に変形させていることにより、プレッシャーブロック53によるコーナー部12の下部12cの成形時で、ライナー2の外側環状リブ24をコーナー部12の下部12cに押し付ける際に、コーナー部12の上部12aに影響を及ぼすように皺や膨らみ等が発生するような虞があるのに対して、スライドブロック54によりコーナー部12の上部12aをスプリング57により弾性的に押圧しながらコーナー部12の下部12cを変形させていることから、そのような皺や膨らみ等によるルーズメタルが発生するのを防止することができる。
また、キャップ1のコーナー部12の上部12aと下部12cをそれぞれ所定の形状に内方に変形させた後、コーナー部12の上部12aをスプリング57により弾性的に押圧し続けたままで、コーナー部12の下部12cの変形力を解放させるようにしていることから、コーナー部12を変形させたときの変形力の解放に伴うコーナー部12のスプリングバックを軽減させることができる。
さらに、本実施例のキャッピンク装置によれば、単にプレッシャーロッド4を上下動させるというだけの簡単な制御により、キャップ1のコーナー部12の上部12aを変形させるためのスライドブロック54と、コーナー部12の下部12cを変形させるためのプレッシャーブロック53とを、それぞれタイミングをずらせた状態で作動させることができると共に、プレッシャーブロック53によるコーナー部12の下部12cの成形時には、スライドブロック54によりコーナー部12の上部12aを弾性的に押圧しながら変形させることができ、また、コーナー部12の内方への変形が完了した後は、コーナー部12の上部12aを弾性的に押圧し続けたままで、コーナー部12の下部12cの変形力を解放させることができる。
以上、本発明のキャッピング方法および装置の一実施例について説明したが、本発明は、上記のような具体的な実施例にのみ限定されるものではなく、適宜に変更可能なものであって、例えば、適用されるキャップについては、ピルフアープルーフキャップに限らず、ピルファープルーフ機能のないキャップであっても良く、また、コーナー部を環状の浅い凹部を境として上部と下部にはっきりと分けたようなキャップに限らず、コーナー部の全体が連続したテーパ面や曲面となっているキャップであっても良い。容器本体については、その広口タイプのリシール缶に限らず、口部の外径が35mm未満の狭いものでも良く、容器口部のカール部の縦断面形状が円形であっても良く、また、ガラス壜や樹脂ボトルのような他の容器であっても良い。
さらに、キャップのコーナー部の上部付近と下部付近を別々に内方に変形させるタイミングについては、コーナー部の下部付近を内方に変形させてから、コーナー部の上部付近を内方に変形させるような場合に限らず、コーナー部の上部付近を内方に変形させてから、コーナー部の下部付近を内方に変形させるようにしても良く、そのようにした場合には、コーナー部の上部付近を内方に変形させる時に発生するルーズメタルをコーナー部の下部付近に移動させて、その後でコーナー部の下部付近を内方に変形させることから、先の変形で発生したルーズメタルを効果的に取り除くことができる。
なお、そのようにコーナー部の上部付近を内方に変形させてから、コーナー部の下部付近を内方に変形させるようにするためのキャッピング装置については、上記の実施例に示したようなキャッピング装置において、プレッシャーブロック53にスライドブロック54を連動させるような構造とすることなく、例えば、スプリング57が介装されている部分に油圧や空気圧により作動するアクチュエーターを介装させる等の別途の手段を用いて、スライドブロック54をプレッシャーブロック53とは別系統の駆動系により上下移動さるようにすることで実施することが可能である。
さらにまた、キャップのコーナー部の上部付近と下部付近で別々に内方に変形させる変形の範囲については、上部付近と下部付近のそれぞれの変形範囲をはっきりと分けて変形させる場合に限らず、上部付近の変形範囲と下部付近の変形範囲とが部分的に重複するように変形させても良く、例えば、コーナー部の上部付近を内方に変形させてから、この変形された部分の一部を含むようにコーナー部の下部付近を変形させることで、先に変形させたコーナー部の上部付近の一部を更に内方に押し込むように変形させるようにしても良い。そのようにした場合には、コーナー部の上部付近を内方に変形させてライナーを容器口部に対して効果的に食い込ませた後で、コーナー部の上部付近の一部と下部付近を内方に変形させるので、変形の際に皺や膨らみが発生するのを効果的に防止できるだけでなく、コーナー部の下部付近を内方に変形させる際に、コーナー部の上部付近でライナーが容器口部から浮き上がるのを確実に防止することができる。
本発明のキャッピング方法が適用される金属製キャップ(容器口部に装着される前の未だネジ部が形成されていない状態)の一例について、部分的に切り欠いて断面で示す部分断面側面図。 本発明のキャッピング方法が適用される容器本体(容器口部の付近)の一例について、部分的に切り欠いて断面で示す部分断面側面図。 図1に示したキャップのコーナー部の付近について、コーナー部が内方に変形される前の状態を示す破断端面図。 図1に示したキャップのコーナー部の付近について、コーナー部が内方に変形された後の状態を示す破断端面図。 本発明のキャッピング装置の一実施例について、キャッピング装置の加圧ユニットの部分を示す縦断面図。 図5に示した加圧ユニットの作動時の状態(プッシュピンによりキャップの天板部を押さえた時の状態)を示す縦断面説明図。 図5に示した加圧ユニットの作動時の状態(押圧パッドによりキャップの天板部を弾性的に押圧した時の状態)を示す縦断面説明図。 図5に示した加圧ユニットの作動時の状態(スライドブロックによりキャップのコーナー部の上部を弾性的に押圧しながら、プレッシャーブロックによりキャップのコーナー部の下部を内方に変形させている時の状態)を示す縦断面説明図。 図5に示した加圧ユニットによりキャップのコーナー部の内方への変形を完了させた時の状態を部分的に拡大して示す縦断面説明図。
符号の説明
1 キャップ(金属製ピルファープルーフキャップ)
2 ライナー(密封用の樹脂製ライナー)
3 容器口部
4 (キャッピング装置の)プレッシャーロッド
5 (キャッピング装置の)加圧ユニット
11 (キャップの)天板部
12 (キャップの)コーナー部
12a (コーナー部の)上部
12c (コーナー部の)下部
13 (キャップの)スカート部
14 (スカート部の)円筒部分
52 (加圧ユニットの)押圧パッド
53 (加圧ユニットの)プレッシャーブロック
53a (プレッシャーブロックの)段付成形面
54 (加圧ユニットの)スライドブロック
54a (スライドブロックの)成形面
54c (スライドブロックの)環状平板部
56 (プレッシャーブロックと押圧パッドの間の)スプリング
57 (プレッシャーブロックとスライドブロックの間の)スプリング

Claims (7)

  1. 天板部の周縁からコーナー部を介してスカート部が垂下され、天板部の内面に樹脂製ライナーが付設されている金属製キャップを、容器口部に被せた状態で、キャップのスカート部の未だネジ部が形成されていない円筒部分に、容器口部のネジ部に合わせてネジ部をロールオン成形すると共に、キャップのコーナー部を内方に変形させて、ライナーを容器口部に押し付けることにより、ライナーで密封するようにキャップを容器口部に装着するようにしたキャッピング方法において、キャップのコーナー部を内方に変形させる際に、コーナー部の上部付近と下部付近を、それぞれ別個の成形用部品により別々に内方に変形させるようにしたことを特徴とするキャッピング方法。
  2. キャップのコーナー部を内方に変形させる際に、コーナー部の下部付近を内方に変形させてから、コーナー部の上部付近を内方に変形させるように、タイミングをずらせて変形させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のキャッピング方法。
  3. キャップのコーナー部を内方に変形させる際に、コーナー部の上部付近を内方に変形させてから、コーナー部の下部付近を内方に変形させるように、タイミングをずらせて変形させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のキャッピング方法。
  4. キャップのコーナー部の上部付近を上方から弾性的に押圧し続けながら、コーナー部の下部付近を内方に変形させてから、コーナー部の上部付近を内方に変形させることで、コーナー部を全体的に所定の形状に内方に変形させた後、コーナー部の上部付近を弾性的に押圧し続けたままで、コーナー部の下部付近の変形力を解放させるようにしたことを特徴とする請求項2に記載のキャッピング方法。
  5. キャップのコーナー部を内方に変形させる際に、コーナー部の上部付近を内方に変形させてから、この変形された部分の一部を含むようにコーナー部の下部付近を変形させることで、先に変形させたコーナー部の上部付近の一部を更に内方に押し込むように変形させるようにしたことを特徴とする請求項3に記載のキャッピング方法。
  6. 天板部の周縁からコーナー部を介してスカート部が垂下され、天板部の内面に樹脂製ライナーが付設されている金属製キャップを、容器口部に被せた状態で、スピンドルユニットと加圧ユニットとを備えた成形用ヘッドを使用して、加圧ユニットにより、キャップの天板部を弾性的に押圧しながらコーナー部を内方に変形させると共に、スピンドルユニットのネジ成形用ロールにより、容器口部のネジ部に合わせてキャップのスカート部にネジ部を成形するようなキャッピング装置において、スピンドルユニットの内側で成形用ヘッドの中心軸線上に配置されて上下方向に往復動するプレッシャーロッドの下端部に設けられた加圧ユニットが、キャップの天板部を弾性的に押圧するための押圧パッドと、キャップのコーナー部の下部付近を内方に変形させる段付成形面を下端内周部に設けたプレッシャーブロックと、キャップのコーナー部の上部付近を内方に変形させる成形面を下端部に設けたスライドブロックとを有するものであり、プレッシャーロッドに一体的に連結されたプレッシャーブロックに対して、押圧パッドが、常に下方に付勢された状態で上下移動可能に保持されており、スライドブロックが、プレッシャーブロックと押圧パッドの間で上下移動可能に保持されていて、プレッシャーブロックとスライドブロックがそれぞれ別々にコーナー部を変形させるようになっていることを特徴とするキャッピング装置。
  7. コーナー部の成形面を下端部に設けたスライドブロックの上端部が環状平板部として形成され、この環状平板部が、プレッシャーブロックとの間に介装されたスプリングにより押圧パッドの上面に向けて常に下方に付勢された状態で、プレッシャーブロックと押圧パッドの間で上下移動可能に保持されていると共に、キャップの天板部を弾性的に押圧している押圧パッドに対して、プレッシャーブロックを所定の範囲だけ下降させるときに、その下降の途中で、プレッシャーブロックをスライドブロックの環状平板部に上下方向で直接的又は間接的に当接させるようにしていることで、更に続けて所定の範囲まで下降するプレッシャーブロックに連動してスライドブロックが下降するようになっていることを特徴とする請求項6に記載のキャッピング装置。
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