JP4201301B2 - 密閉型電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、密閉型電池に関し、電池缶と異種の極性の電極導出ピンの気密構造に特徴を有する電池ヘッダーを有する密閉型電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
小型の電子機器の電源として各種の電池が用いられており、携帯電話、ノートパソコン、カムコーダ等の電源として、小型で大容量の密閉型電池が用いられており、高容量のリチウム電池やリチウムイオン二次電池等の非水電解液電池が用いられている。
機器の小型化に対応して、円筒型電池に加えて、小さな空間を有効に利用することができる角型の密閉式電池がひろく用いられている。角型電池においては、電池の一方の電極として作用する電池缶と絶縁性部材によって隔離した電極端子が取り付けられている。
【0003】
従来の密閉型電池の一例を図面を参照して説明する。
図2は、角型の密閉型電池の一例を説明する図であり、とくにアルミニウム等の電池缶が正極側の密閉型電池を説明する図である。
アルミニウムまたはその合金からなる角筒状の金属容器1(以下、電池缶とも称す)に、正極と負極をセパレータを介して積層したものを巻回した電池素子が収納されており、電池缶1の上端2には、金属板3に設けた凹部3Aに電極導出ピン4を外部絶縁板6Aを介して取り付けて構成した電池ヘッダー5を電池缶の開口部に取り付けている。電池ヘッダー5の一部には、電池の内部圧力の異常な上昇時に圧力を開放するために他の部分よりも肉厚が薄い薄肉部8、電解液を注液し、電解液の注液後に封口する小孔からなる注液口9が設けられており、注液口9から電解液を注入し、金属板と同一の材料からなる金属部材を埋め込み、溶接して封口している。
【0004】
図3は、電池ヘッダーを説明する図であり、図3(A)は、組立後の電池ヘッダーを説明する断面図であり、図3(B)は、組み立て前のかしめ工程を説明する断面図である。
図3(A)に示すように、金属板3に設けた円形の開口部に、外部絶縁板6Aおよび内部絶縁板6Bをそれぞれ上下から装着した後に、電極導出ピン4を外部絶縁板側より装着する。電極導出ピン4は、円柱状部4Aとつば部4Bから構成されている。電極導出ピン4は、上下からかしめて絶縁板、電池ヘッダーの金属板および電極導出ピンのそれぞれの間の気密性を保持するとともに電極導出ピンを固定している。
【0005】
図3(B)は、かしめ治具10によるかしめ工程を説明する図であり、図3(A)とは逆に、外部すなわち電池の上部に位置する側を下側にして製造されている。
金属板の凹部3Aに外部絶縁板6Aを取り付けるとともに、反対側から内部絶縁板6Bを取り付けた後に、電極導出ピン4を外部絶縁板6Aの貫通孔内に挿入し、押さえ板7を装着して、かしめ治具10によってかしめることによって固着される。
電極導出ピンをかしめると図3(A)に示すように、電極導出ピン4の円柱状部4Aが膨らんで外部絶縁板6Aおよび内部絶縁板6Bに密着し密閉される。電極導出ピンは、円柱状部が充分に内部絶縁板および外部絶縁板と密着するように軟鋼、鉄合金、ステンレス、ニッケル合金等で形成され、円柱状部は中空で先端が開口した管状体としている。
電極導出ピン4の円柱状部をかしめると、図3(A)に示すように、電極導出ピンの円柱状部の先端部11は押さえ板の角部およびその表面と接触することによって円柱状部の先端が固定されている。
【0006】
ところが、図3(C)に押さえ板7を示すように、押さえ板は、中央部に貫通孔を有するのみの板状体であるために、電極導出ピンと押さえ板との接触部は一定しない。すなわち、図3(A)に示すように、電極導出ピン4のかしめによって折り曲げられた先端部11のカール径aは、かしめ治具による押圧力、かしめ治具の電極導出ピンとの接触状態、押さえ板の表面状態、外部絶縁板6Aおよび内部絶縁板6Bの厚み等によって変化をすることとなる。
電極導出ピン4の折り曲げられた先端部11のカール径aが変化すると、電極導出ピンの円柱状部4Aの膨らみ径bが変化し、電極導出ピンと外部絶縁板6Aおよび内部絶縁板6Bとの間の気密性が低下し、電解液の漏洩、電解液の吸湿等の問題が生じることがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電極導出ピンをかしめて固着した電極封止構造を有する電池において、電極導出ピンをかしめた場合に、絶縁性、気密性に優れ、信頼性の高い密閉型電池を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電池缶に設けた開孔部に内部に貫通孔を有する絶縁性部材を介在させて、該貫通孔に電極導出ピンを挿入してかしめて固着した電池ヘッダーを設けた密閉型電池において、電極導出ピンのかしめによって折れ曲がった電極導出ピンの先端部は、絶縁性部材に接して設けた金属製の押さえ板に形成した段差部において係止された密閉型電池である。
また、段差部が貫通孔の周囲に設けた溝である前記の密閉型電池である。
電池缶がアルミニウムまたはその合金からなり、電極導出ピンが電池素子の負極集電体と導電接続する前記の密閉型電池である。
電極導出ピンがつば部と円柱状部から構成されているとともに、円柱状部は円端が開口した中空管状の部材から構成された前記の密閉型電池である。
リチウムイオン二次電池である前記の密閉型電池である。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の密閉型電池は、電極導出ピンをかしめて電池缶内部の電池素子の一方の電極を外部へ導出する電池ヘッダーを設けた密閉型電池において、電極導出ピンと絶縁性部材との間からの電解液の漏洩等の密閉不良が生じる原因を鋭意検討した結果、これらの問題が、電極導出ピンと電極導出ピンの周囲の絶縁性部材との間の密閉不良に起因するものであり、電極導出ピンのかしめの際に電極導出ピンの変形が不均一となることを見いだしたものである。
【0010】
以下に、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の密閉型電池の電池ヘッダー部を説明する図であり、図1(A)は、電池ヘッダー部の構成部品を説明する分解斜視図であり、図1(B)は、電池ヘッダー部の断面図である。
電池缶の開口部に取り付ける電池ヘッダーを構成する金属板3に形成した凹部3Aに設けた貫通孔部に外部絶縁板6Aおよび内部絶縁板6Bを両面から取り付け、外部絶縁板6A側より電極導出ピン4を挿入してかしめたものである。電極導出ピン4は円柱状部4Aとつば部4Bから構成されており、円柱状部4Aは先端が開口した中空体の管状体から形成されている。内部絶縁板6B上に接して中央部に貫通孔を有する押さえ板7が配置されており、押さえ板7の貫通孔の周囲には、他の部分よりも低くなった段差部12が形成されている。
【0011】
電極導出ピン4がかしめによって曲げられると電極導出ピン4の先端部11は押さえ板7の段差部12の壁面によって係止される。押さえ板7の段差部12は貫通孔の周囲に均等に設けられているので電極導出ピン4の先端部は、周囲に均等に延びて係止される。
したがって、かしめの際にかしめ治具の摩耗、あるいは各部材の装着の多少の違い等によってかしめ治具と電極導出ピンとの接触状態に変化が生じた場合、あるいはかしめ圧力に多少の相違が生じた場合であっても、電極導出ピンの先端部11は常に押さえ板7に形成した段差部12によって常に一定の位置で係止されるので、電極導出ピンの円柱状部の膨らみ径bも一定となる。
その結果、電池ヘッダーの金属板、外部絶縁板、内部絶縁板、および電極導出ピンの相互の密着力が個々の電池によらずに安定したものとなるので、電解液の漏洩等が生じることを防止することができる。
【0012】
以上の説明では、図1(B)において、電池ヘッダーの金属板3の電池内部側にも凹部を設けて内部絶縁板6Bを形成して凹部によって係止される図を示したが、凹部を設けなくても充分な位置出しが可能であり、同様に気密特性の高い電池を得ることができる。
【0013】
本発明において、外部絶縁板および内部絶縁板には、ポリプロピレン、あるいはテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)等の熱可塑性フッ素樹脂等を用いることができる。
外部絶縁板6Aの板状部6A1と、電極導出ピンの柱状部4Bを被覆する外部絶縁板6Aの筒状部6A2は一体に構成されていることが好ましい。
以上の説明においては、外部絶縁板6Aと内部絶縁板6Bを別体に構成する例について述べたが、外部絶縁板6Aと内部絶縁板6Bとを金属板3に一体に成形しても良い。
【0014】
また、押さえ板は、ニッケル板、ニッケルめっきを施した鉄板、ステンレス板等を用いることができる。とくにこれらのなかでも、ニッケル板は硬度が大きく、かしめの際の変形量が小さいので、固着特性が良好なものとなる。
電極導出ピンは、軟鋼、ステンレス、ニッケル合金からなるものを用いることができる。
【0015】
【実施例】
以下に実施例を示し本発明を説明する。
実施例1
厚さ1mmのアルミニウム板を用いた電池ヘッダーにおいて、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルコキシエチレン共重合体製の厚さ0.4mm、筒状部の内径2.0mmの外部絶縁板に接して、中央部に内径2.1mmの貫通孔を形成し、貫通孔の中央部から内径2.6mmの部分を深さ0.1mmまで円周状に切削した、縦3.2mm、横3.2mm、厚さ0.50mmのステンレス(SUS304)製の押さえ板を配置した。次いで、円柱状部の外径が1.8mm、円柱状部の先端が開口した管状体で形成された軟鋼製の電極導出ピンを挿入してかしめた。電極導出ピンの先端部は、押さえ板の段差部に係止されて、電極導出ピンの円柱状部は外径2.2mm〜2.3mmの大きさに膨らみ、外部絶縁板の円柱状部に密着して気密を保持することができた。得られた電池ヘッダーを用いた密封型電池の気密不良は0.5%以下であった。
【0016】
比較例1
押さえ板に深さ0.1mmの段差部を形成しない点を除いて、実施例1と同様にして電極導出ピンをかしめた場合には、電極導出ピンの先端部は、押さえ板の面によって係止されるのみであり、係止部のばらつきが生じるとともに、円柱状部は外径2.0mm〜2.2mmの大きさに膨らむのみであった。外部絶縁板の円柱状部に密着性は低下し、得られた電池ヘッダーで作製した密閉型電池の気密不良は2%であった。
【0017】
【発明の効果】
本発明の密閉型電池は、電極導出ピンのかしめの際にかしめによって変形した電極導出ピンの先端部を係止する押さえ板を絶縁板に接して設けたので、かしめの際の電極導出ピンの円柱状部の変形量が大きくしかも均一化したので絶縁板との密着性が向上し、気密性が向上した密閉型電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の密閉型電池の電池ヘッダー部を説明する図である。
【図2】図2は、角型の密閉型電池の一例を説明する図である。
【図3】図3は、電池ヘッダーを説明する図である。
【符号の説明】
1…金属容器、電池缶、2…上端、3…金属板、3A…凹部、4…電極導出ピン、4A…円柱状部、4B…つば部、5…電池ヘッダー、6A…外部絶縁板、6A1…板状部、6A2…筒状部、6B…内部絶縁板、7…押さえ板、8…薄肉部、9…注液口、10…かしめ治具、11…先端部、12…段差部、a…カール径、b…膨らみ径
Claims (1)
- 電池缶に設けた開孔部に内部に貫通孔を有する絶縁性部材を介在させて、該貫通孔に電極導出ピンを挿入してかしめて固着した電池ヘッダーを設けた密閉型電池において、電極導出ピンのかしめによって折れ曲がった電極導出ピンの先端部は、絶縁性部材に接して設けた金属製の押さえ板に形成した段差部において係止されていることを特徴とする密閉型電池。
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