JP4201423B2 - ガラス繊維集束剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリオキシエチレン構造を有する水性カチオン系ポリウレタンからなるガラス繊維集束剤、詳細には、ポリオキシエチレン構造によるノニオン系親水性構造とカチオン系親水性構造とを併せ持つ水性カチオン系ポリウレタンを含有するガラス繊維集束剤であって、FRP、FRTP成形体の機械的強度及び耐温熱水性に優れたガラス繊維集束剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
ガラス繊維の用途として、各種合成樹脂の強化材料があるが、近年ガラス繊維強化プラスティック(FRP)、ガラス繊維強化熱可塑性樹脂(FRTP)がその良好な成形性、2次加工性の面から注目されてきている。
ところで、ガラス繊維は溶融したガラスを紡糸してフィラメントを形成せしめた後、それらを数百本を束ねて1本のストランドとし、これを3〜6mmの長さに切断してチョップドストランドとするか、あるいは更にそれら数十本を集めてロービングを形成せしめることにより得られる。ガラス繊維の製造時あるいは熱可塑性樹脂とのブレンド時の摩擦によって生じる糸割れ、ケバ立ちを防ぎ、フィラメントを保護するために集束剤が用いられている。
従来、ガラス繊維の集束剤としては、でんぷん、加工でんぷん、デキストリン、アミロース等のでんぷん類(例えば、特開昭50―12394号公報、特開平3−183644号公報):カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、アクリルアミド−酢酸ビニル共重合体(例えば、特開昭63−236733号公報)等の合成高分子化合物が用いられていたが、皮膜形成性が充分とは言えず、そのためにガラス繊維の毛羽発生を充分抑えているとは言えず、機械的強度、耐温熱水性が充分とは言えなかった。
【0003】
また、水性ウレタン樹脂を含有するガラス繊維用集束剤も一般的に知られている。アニオン系水性ウレタン樹脂を含有するガラス繊維は、集束性、伸び、強度、スチレン溶解性等の物性面では良好な性能を示すが、アニオン性のため酸性サイドにおける集束剤の他の併用材料との安定性にかけ、用途によりガラス繊維が変色、着色してしまう現象がある。さらに、ノニオン系水性ウレタン樹脂を含有するガラス集束剤は、高濃度で使用すると、増粘し、作業性が悪くなり、耐水性、耐熱性にも問題があった。また、カチオン系水性ウレタン樹脂を含有するガラス集束剤は、酸性下での使用は可能であるが、低分子であるため樹脂が硬くなり伸び等の物性において問題があった。
【0004】
従って、本発明の目的は、保存安定性、機械的強度及び耐温熱水性に優れたガラス繊維集束剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、水性カチオン系ポリウレタンに特定量のポリオキシエチレン構造を導入した、高分子量で水溶性又は水分散性を有する水性カチオン系ポリウレタンが、上記目的を達成し得ることを知見した。
【0006】
本発明は、上記知見に基づきなされたもので、(A)ポリイソシアネートと(B)ポリオキシエチレン構造を有するポリオールを3〜50重量%含有するポリオール成分とから得られる水性カチオン系ポリウレタンを含有するガラス繊維集束剤において、
上記水性カチオン系ポリウレタンが、分子中に3級アミノ基を含有し、その一部又は全部が、酸で中和されるか又は4級化剤で4級化されたカチオン性基を有するものであるガラス繊維集束剤を提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のガラス繊維集束剤をその好ましい実施形態に基づいて詳述する。
【0008】
本発明の集束剤が適用されるガラス繊維の原料としては、含アルカリガラス、低アルカリガラス、無アルカリガラスのいずれでもよく、これらの製造法としては、特に限定されるものではないが、例えば、ロービング、チョップドストランド、ミルドファイバー等の方法があげられる。
【0009】
上記ガラス繊維の形態は、特に限定されるものではないが、繊維長で0.5〜10mm、特に1〜5mm、繊維径で1〜50μ、特に2〜20μのものを用いることが、物性あるいは表面性が特に良好なものが得られるため好ましい。
【0010】
本発明のガラス繊維集束剤に使用される水性カチオン系ポリウレタンを得るために用いられる(A)成分のポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族、脂環族及び芳香族ポリイソシアネートが挙げられる。具体的には、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキシレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、4,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4' −ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2' −ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3' −ジメチル−4,4' −ビフェニレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、1,5−テトラヒドロナフタレンジイソシアネート等が挙げられ、それぞれ単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0011】
また、上記水性カチオン系ポリウレタンを得るために用いられる(B)成分であるポリオール成分において、ポリオキシエチレン構造を有するポリオールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチルペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、水添ビスフェノールA等の低分子量ポリオール、ビスフェノールA等の低分子量多価フェノール、アンモニア及びメチルアミン、エチルアミン、アニリン、フェニレンジアミン、イソホロンジアミン等の活性水素を2個以上有する低分子量アミン化合物のエチレンオキシド重付加物又はエチレンオキシド/プロピレンオキシド共重付加物等が挙げられる。
【0012】
上記ポリオール成分に用いることができる、ポリオキシエチレン構造を有するポリオール以外のポリオールとしては、例えば、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチルペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、水添ビスフェノールA等の低分子量ポリオール、及びこれら低分子量ポリオール、ビスフェノールA等の低分子量多価フェノールあるいは、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、アニリン、フェニレンジアミン、イソホロンジアミン等の活性水素を2個以上有する低分子量アミン化合物のプロピレンオキサイド付加物、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルポリオール、低分子量ポリオールとコハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバチン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、エンドメチレンテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等の多塩基酸あるいは炭酸との縮合物であるポリエステルポリオール、ポリエステルポリエーテルポリオール及びポリカーボネートポリオール等が挙げられる。
【0013】
さらに、本発明に係る水性カチオン系ポリウレタンのカチオン成分として、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、N−ブチル−N,N−ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の3級アミンをその他のポリオール成分として用いる。これらの3級アミンは、水性カチオン系ポリウレタンを構成する全ての反応成分に対して、好ましくは0.5〜50重量%、更に好ましくは1〜30重量%が用いられる。0.5%未満では保存安定性が劣り、また50重量%を超えて使用すると特性に悪影響を及ぼすおそれがある。また、ジメチロールプロピオン酸等のアニオン成分をカチオン成分を超えない量併用しても良い。
【0014】
(B)成分であるポリオール成分におけるポリオキシエチレン構造を有するポリオールの配合量は、全ポリオール成分中、3〜50重量%、好ましくは5〜30重量%である。3重量%未満ではポリオキシエチレン構造を導入した効果が認められず、50重量%より多く用いるとゲル化したり、高粘度となり実用的でなくなる。
【0015】
本発明における(A)成分であるポリイソシアネートは、(B)成分であるポリオール成分及び鎖延長剤の活性水素の合計に対し、好ましくは0.8〜3倍当量、より好ましくは1〜2倍当量となるように使用される。該イソシアネートの使用量が0.8倍当量未満の場合には過剰のポリオール等が残存することとなり、また、3倍当量より多い場合には水を加えたときに尿素結合が多量に発生することになり、いずれの場合もその特性を低下させるおそれがある。
【0016】
本発明に係る水性カチオン系ポリウレタンは周知の方法で製造でき、例えば、ポリイソシアネート、ポリオキシエチレン構造を有するポリオール及びその他のポリオールあるいは分子中にカチオン性基を有するポリオールを、反応に不活性で水との親和性の大きい溶媒中でウレタン化反応させてプレポリマーとし、次いで、プレポリマーを、中和剤により中和し、必要に応じて鎖延長剤により鎖延長し、水を加えて水性ウレタンとする方法によって製造できる。
【0017】
また、上記水性カチオン系ポリウレタンを製造するために使用される反応に不活性で水との親和性の大きい溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、N−メチル−2−ピロリドン等を挙げることができる。これらの溶媒は、通常、プレポリマーを製造するために用いられる上記原料の合計量に対して、3〜100重量%が用いられる。これら溶媒のなかで、沸点100℃以下の溶媒はプレポリマー合成後、減圧留去することが好ましい。
【0018】
また、上記水性カチオン系ポリウレタンを製造するために使用される中和剤としては、カチオン性基に対して、蟻酸、酢酸、乳酸、コハク酸、グルタル酸、クエン酸等の有機カルボン酸、パラトルエンスルホン酸、アルキルスルホン酸等の有機スルホン酸、塩酸、リン酸、硝酸、スルホン酸等の無機酸、エピハロヒドリン等エポキシ化合物の他、ジアルキル硫酸、ハロゲン化アルキル等の4級化剤が挙げられる。
【0019】
また、上記水性カチオン系ポリウレタンを製造するために使用される鎖延長剤としては、例えば、前記(B)成分であるポリオール成分に用いることができる前記低分子量ポリオール、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノシクロヘキシルメタン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、イソホロンジアミン、メラミン、コハク酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジド、フタル酸ジヒドラジド等のアミン類及び水等が挙げられる。これらの鎖延長剤の使用量は、目的とするポリウレタンの分子量にもよるが、通常は、プレポリマーに対して0.5〜10重量%が用いられる。
【0020】
前述のように、これらの原料から水性カチオン系ポリウレタンを製造する方法は周知であり、これらの原料の仕込み順序を適宜変更したり、あるいは分割して仕込むことも可能である。
【0021】
このようにして得られた水性カチオン系ポリウレタンは、通常、樹脂固形分が1〜90重量%、好ましくは5〜80重量%となるように調整される。
【0022】
本発明のガラス繊維集束剤には、上記水性カチオン系ポリウレタンと共に、通常用いられる配合剤、例えば、表面処理剤、潤滑剤、滑剤、帯電防止剤、PH調整剤、水等が配合されるが、これらを別途の処理液として用い、ガラス繊維を多段階に分けて処理することもできる。
【0023】
上記表面処理剤としては、例えば、アミノシラン系、エポキシシラン系、ビニルシラン系、メタクリロシラン系、ウレイドシラン系、ボラン系、チタネート系、アルミニウム系、クロム系、ジルコニウム系等のカップリング剤;コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ等のコロイダルゲル等があげられる。
【0024】
また、上記潤滑剤としては、例えば、動植物油水添硬化物、パラフィンワックス、エステル系合成油等があげられる。
【0025】
また、上記滑剤(あるいは風合改良剤)としては、例えば、ブチルステアレート、テトラエチレンペンタミンジステアレート、水添ひまし油、イミダゾリン系脂肪酸アミド、カチオン性脂肪酸アミド、カチオン性ポリエチレンイミンポリアミド、ビスフェノールAポリ(オキシエチレン)エーテルグリコール等があげられる。
【0026】
また、上記帯電防止剤としては、アニオン系、カチオン系の各種界面活性剤があげられる。
【0027】
また、上記PH調整剤としては、例えば、アンモニア、酢酸等があげられる。
【0028】
また、本発明の集束剤は、集束性、耐水性等のバランスをより優れたものにするために、他の水性樹脂と併用することができる。例えば、各種のデンプン類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、ゼラチン、カゼイン、種々の分子量及びケン化度のポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリビニルピロリドン、スチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリアクリルアミド及びその誘導体、ポリエチレングリコール等の水溶性高分子、並びにスチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ブタジエン−アクリル系共重合体、ポリ塩化ビニリデン等のラテックス等の水中分散型樹脂が挙げられる。
【0029】
また、本発明の集束剤には、必要に応じてフェノール系抗酸化剤、含燐安定剤、チオエーテル系抗酸化剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤を加え、その酸化安定性及び光安定性をさらに改善することができる。
【0030】
上記フェノール系抗酸化剤としては、例えば、ステアリル−β−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ステアリル−β−(3−第三ブチル−4ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート、1,6−ヘキサメチレンビス[β−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコールビス[β−(3−第三ブチル−4ヒドロキシ−5メチルフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−(β−3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、1,3,5−トリス[β−(3,5−ジ第三ブチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソシヌレート、テトラキス[メチレン−β−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,2' −メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2' −メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2' −エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2' −エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール)、ビス[3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシド]グリコールエステル、4,4' −ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、4,4' −チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート等があげられる。
【0031】
上記含燐安定剤としては、例えば、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(モノ、ジ混合ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、テトラ(C12〜15混合アルキル)・ビスフェノールAジホスファイト、テトラ(トリデシル)−4,4' −ブチリデンビス(3−メチル−6−第三ブチルフェノール)ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−5−第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタントリホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト)、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、2,2' −エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)フルオロホスファイト、2,2' −メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)オクチルホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、ビス(2,6−ジクニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト等の有機ホスファイト化合物等があげられる。
【0032】
上記チオエーテル系抗酸化剤としては、ジラウリル−、ジミリスチル−、ジステアリル−チオジプロピオネート等のジアルキルチオジプロピオネート類、ペンタエリスリトールテトラ(ドデシルチオプロピオネート)等のアルキル(C =8〜18)チオプロピオン酸のエステルがあげられる。
【0033】
上記紫外線吸収剤としては、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5' −メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2' −ヒドロキシ−5' −メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2' −ヒドロキシ−3' ,5' −ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2' −ヒドロキシ−3' −第三ブチル−5' −メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2' −ヒドロキシ−5' −第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2' −ヒドロキシ−3' ,5' −ジクミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2' −メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリル)フェノール、2−(2' −ヒドロキシ−3' −第三ブチル−5' −カルボキシフェニル)ベンゾトリアゾール等の2−(2' −ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2' −エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4' −ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2−(2−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−s−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−プロポキシ−5−メチルフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)−s−トリアジン等のトリアリールトリアジン類があげられる。
【0034】
上記ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−モルホリノ−s−トリアジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/2,4−ジクロロ−6−第三オクチルアミノ−s−トリアジン重縮合物、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,5,8,12−テトラキス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノウンデカン、1,6,11−トリス〔2,4−ビス(N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ)−s−トリアジン−6−イルアミノウンデカン等のヒンダードアミン化合物があげられる。
【0035】
本発明の集束剤によりガラス繊維を処理する方法としては、浸漬塗布、ローラー塗布、吹き付け塗布、流し塗布、スプレー塗布等の公知の方法を任意に用いることができる。
【0036】
本発明の集束剤は、例えば、水溶液やコロイダルディスパージョンの形態で、あるいは乳化剤を用いたエマルジョンの形態で使用することができる。
公知のガラス繊維製造工程において、上記の方法により、本発明の集束剤をガラス繊維に付与してガラス繊維ストランドを乾燥、切断してチョップストランドとすることにより、集束剤を付与した補強用ガラス繊維が得られる。
この場合、本発明の集束剤の添加量は、ガラス繊維に対して固形分で好ましくは0.05〜10重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%とする。集束剤の添加量が0.05重量%未満ではガラス繊維の集束が維持できないおそれがあり、10重量%を超えても、ガラス繊維の集束性や繊維補強樹脂成形体の強度が更に向上することはない。
また、ストランドの乾燥は切断工程後に行っても良く、あるいはストランドを乾燥した後、切断を行ってもよい。
【0037】
本発明の集束剤で処理されたガラス繊維は、種々の樹脂と混合することができ、混合する際にガラス繊維の破片を十分に抑制できるので、例えば、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキサイド、6−ナイロン、6,6−ナイロン、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、あるいはポリオキシメチレンのようなポリアセタール等の樹脂に混合して、優れた機械的性能を示すガラス繊維強化樹脂製品を与える。
【0038】
【実施例】
以下、製造例及び実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、以下の製造例、実施例によりなんら制限されるものではない。
【0039】
製造例1
ポリエステルポリオール167.69重量部、ポリエチレングリコール(分子量400)45.00重量部、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン36.00重量部、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート201.31重量部、N−メチル−2−ピロリドン225.00重量部を反応容器にとり、80〜100℃に保ちながら反応させてプレポリマーを製造した。次いで、固形分30重量%になるように水800重量部、消泡剤0.80重量部、酢酸22.68重量部の混合物を添加して水性カチオン系ポリウレタンA(以下、「水性A」という)を得た。同様にして、表1及び表2記載の配合により水性カチオン系ポリウレタンB〜I(以下、それぞれ「水性B〜I」という)を得た。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
実施例1
製造例1で得られた表1及び表2に記載の水性カチオン系ポリウレタンを固形分40重量%として、40℃で1ケ月間の保存安定試験を行った。
保存安定試験後の水性カチオン系ポリウレタンの外観状況を表3に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
実施例2
<配合>
表1記載の水性カチオン系ポリウレタン 10.0重量部
(固形分40重量%)
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン 0.8重量部
パラフィン系潤滑剤 0.3重量部
水 88.9重量部
上記配合で水性カチオン系ポリウレタンを混合し、ガラス繊維集束剤とした。チョップドストランド法により直径13μ、長さ3mmのガラス繊維を製造した。この際、集束剤の付着重量は1重量%であった。この試験片を用いて、集束性(バルキー性)を測定した結果を表4に示す。
集束性(バルキー性):チョップストランド50gを内径80mmの500ccビーカーに入れ、回転翼で2600rpmで特定時間攪拌し、次いで内径50mmメスシリンダーに移しその高さ(mm)を測定する。集束性が良いほど高さが低い。
【0045】
【表4】
【0046】
実施例3
実施例2で得られたそれぞれのチョップストランド33重量%とポリアミド66(ナイロン66)樹脂67重量%とを270℃で混練し、ペレタイザーでペレットを作成し、これを成型温度300℃、金型温度80℃で射出成型法でダンベル型の試験片を作成した。
この試験片を用いて、JIS K−7054の方法により引張強度(常態、吸水後)、JIS K−7110により衝撃強度を測定した。
なお、吸水後の引張強度はプレッシャークッカーで120℃、15時間熱水に吸水させた後の引張強度を測定した。
それらの結果を表5に示す。
【0047】
【表5】
【0048】
実施例4
<配合>
マレイン化ポリプロピレン樹脂 80.0重量部
実施例2で得られたそれぞれのガラス繊維 20.0重量部
テトラキス〔メチレン−3 −(3' 、5' −ジ第三ブチル 0.1重量部
−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン
ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル) 0.2重量部
ペンタエリスリトールジホシファイト
上記配合にて、二軸押出し機で280℃で混練し、ペレタイザーでペレットを作成し、これを成型温度280℃、金型温度80℃で射出成型法で試験片を作成した。この試験片を用いて、JIS K−7054の方法により引張強度、JIS K−7110により衝撃強度を測定した。それらの試験結果を表6に示す。
【0049】
【表6】
【0050】
【発明の効果】
本発明のガラス繊維集束剤は、ノニオン性構造とカチオン性構造を併せ持つ水性カチオン系ポリウレタンを含有し、保存安定性、機械的強度及び対温熱水性に優れたものである。
本発明の集束剤をガラス繊維に含浸させることにより集束性に優れたガラス繊維を得ることができ、さらに、このガラス繊維を熱可塑性樹脂の補強材として用いれば、引張強度、特に耐水強度に優れたガラス繊維強化樹脂成形体を得ることができる。
Claims (1)
- (A)ポリイソシアネートと(B)ポリオキシエチレン構造を有するポリオールを3〜50重量%含有するポリオール成分とから得られる水性カチオン系ポリウレタンを含有するガラス繊維集束剤において、
上記水性カチオン系ポリウレタンが、分子中に3級アミノ基を含有し、その一部又は全部が、酸で中和されるか又は4級化剤で4級化されたカチオン性基を有するものであるガラス繊維集束剤。
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