JP4201876B2 - 成分濃度決定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから成分の濃度を決定する、例えばガス飽和、特に酸素飽和度を決定する技術に関する。
【0002】
本発明による技術は、例えば酸素飽和度を測定し計算するのに有利に使用できる。
【0003】
【従来の技術】
酸素飽和度は、患者の状態を評価するのに臨床的に非常に適切なパラメータである。特に手術室では、血液の酸素飽和度は、患者の状態、その酸素の供給状態、および他の生理学的因子を示す。
【0004】
患者の酸素飽和度の、非常に精密な値を得る一つの可能性は、血液試料を採取し、これを血液ガス分析器で分析することである。この方法は非常に精密であるが、侵入的方法であり、これを頻繁に行うことはできない。すなわち、連続監視ができないということを意味する。したがって、酸素飽和値の重要な変化を見落とすことがある。よって、この侵入的方法は患者を監視するのに好ましい方法ではないことが理解される。
【0005】
故に、酸素飽和度を非侵入的に測定することが非常に望まれる。これはパルス酸素計測法といわれる方法により行うことができる。
【0006】
酸素計は通常、波長の異なる二つ以上の光源を備えている。光は人間の身体に照射され、身体をから伝えられた光の強さ、または反射された光の強さが測定される。さらに一般的に言えば、「光」は可視スペクトル内の電磁波を意味するだけではない。例えば、最も普通の酸素計は可視スペクトル内の一つの波長、および赤外スペクトル内の他の波長を使用している。このような酸素計については、例えばS.Kaestle,F.Noller等がヒューレット・パッカード・ジャーナルの1997年2月号に、「パルス酸素計測法用センサのニューファミリー」という表題で説明している。酸素飽和度測定の理論に関するさらなる詳細については、この主題に関する以前の出版物、例えば、米国特許第4,167,331号または欧州公開特許公報(A)第262778号に記されている。(後者の試料は理論の極めて完全に分析している。)
【0007】
飽和値を得るには、4組セットの値が常に必要であり、これは二つの波長、例えば赤および赤外のそれぞれについて一対の値、(R1、IR1)および(R2、IR2)から構成されている。通常、第1対の値は時刻1における原曲線試料として、第2対の値は時刻2における原曲線試料として用いられる。この動作の経過の根底にある仮定は、試料が時刻1と時刻2とで動脈血体積の変化により生ずるレベルの変化に関してだけ異なるということである。通常、拡張期プレス(Pleth)値(最大)は第1対の値として用いられ、収縮期プレス値(最小)は第2の試料として用いられる。
【0008】
さらに一般的に言えば、任意の、例えばRおよびIRの対が共に信号的にふさわしければ、および値1および2の対の基礎を成すデータが動脈血の変化に関して異なるだけであれば、赤Rおよび赤外IRに対する複合値および/または平均値を使用することができる。
【0009】
2対の値の比(Ratio)を次のような式(1)を用いて計算することができる。
【0010】
【数1】
Figure 0004201876
【0011】
次に酸素飽和度(Sp02)をこの比に基づいて式(2)のような既知の方法で計算することができる。
【0012】
【数2】
Figure 0004201876
【0013】
上に記した方法では、電磁波の強さに基づいて得られた原信号、または前記原信号から得られた複合値もしくは平均値は、酸素飽和度を決定するための時間領域にあると考えられる。しかしながら、妨害信号が存在し、有用信号および妨害信号が絶えず存在すれば、有用信号および妨害信号を時間領域で分離することは不可能である。時間領域における最小二乗x/y法は通常常に歪められ、妨害がほぼS/N=1である強いものであれば、この方法はもはや役に立たない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、例えば人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから、成分の少なくとも濃度を決定するのに用いられ、強い妨害が存在しても成分の濃度を確実に決定できる技術を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この目的は、特許請求の範囲に記載された請求項による技術によって達成される。
【0016】
第1の形態によれば、本発明は、人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから成分の少なくとも濃度を決定する成分濃度決定方法を提供し、この方法は、
受取った電磁信号の強さを少なくとも一つの第1のおよび一つの第2の時間により変わる電気信号(Ri、IRi)に変換するステップと、
前記第1および第2の電気信号を周波数領域に、時間的に個別に変換し、前記第1および第2の電気信号の第1および第2のスペクトル値(SRk、SIRk)を決定するステップと、
前記第1および第2のスペクトル値から複素結合値(Ak、ratiok)を形成するステップと、
生理学的関連性に対する所定の判定基準に従って前記複素結合値を評価することにより、生理学的に関連性のある結合値を選択するステップと、 前記選択された結合値および周波数的に関連するスペクトル値の一方を利用して前記成分の前記濃度を計算するステップと、を備えている。
【0017】
本発明の好適な実施形態によれば、成分の濃度を決定するために、少なくとも二つの所定波長として、赤領域にある電磁波および赤外領域にある電磁波を使用している。これら波長で受取った時間によって変わる信号は好適に処理を受けて、周波数領域に時間的に個別な変換が行なわれる前に、記第1および第2の信号から時間によって変わるドリフトが除去される。続く時間的に個別な変換は、好適には適切な時間窓(time window)を用いてフーリエ変換により行なわれる。好適な実施形態によれば、生理学的に関連性のある結合(combinatorial)値の選択は、複素結合値の量スペクトルの最大値範囲に基づいて行なわれる。本発明の好適な実施形態によれば、脈拍数および潅流指数も、所定の結合値に基づき、または周波数的に関連するスペクトル値を用いて決定される。
【0018】
以下に記す少なくとも二つの判定基準が、複素結合値の生理学的関連性に対する判定基準として用いられる。該判断基準には、最大値範囲の幅、最大値範囲内の最大値の周波数、最大値範囲内の全ての結合値の重力周波数、量スペクトル(amount spectrum)のさらに他の最大値範囲に関する前記最大値範囲の位置、最大値範囲内の最大値について得られた飽和値、前記最大値範囲内の前記最大値から決定された潅流指数、および前記最大値範囲内の重力周波数から決定された脈拍数、が含まれる。
【0019】
本発明による方法のステップは、通常、循環的に繰り返され、数サイクルの途中で得られた飽和値をフィルタリング(filtering)および/または平均することができる。使用する所定の判定基準を特別に下記のものとすることができる。該判断基準には、最大値範囲内の最大値の周波数の偏差、および/または潅流指数の偏差、および/または先行サイクルの途中で決定された基準値からの飽和値の偏差、が含まれる。
【0020】
時間領域で信号をフィルタリングするステップと、それらを評価するステップと、赤および赤外に対して得られた信号を関係付けるステップと、を備えている公知のパルス酸素計法とは対照的に、本発明の基本的考え方は、信号を周波数変換し、変換したら直ちに変換した信号を「フィルタリング」し、評価し、関連付けて比を形成するようにする。周波数領域で考えると、動脈パルスの基本波および全ての調和波は、個別および共に正しい比を与える。他の全ての周波数成分は、雑音であろうとまたは運動妨害であろうと、通常は血液パルスの「櫛形スペクトル」とは異なる。少なくとも、妨害を、各周波数成分に関して同一割合で見いだすことはできない。
【0021】
成分の濃度、例えばガス飽和を、人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから決定するために用いるとき、本発明による方法は、潅流が高いときおよび潅流が低いときに確実な結果を与える。分析しようとする物体の運動により生ずる潅流および運動妨害、いわゆる運動人工生成物が低い信号の場合、経験的に精密な結果が非常に確実に得られる。
【0022】
第2の形態によれば、本発明は、成分の少なくとも濃度、例えばガス飽和を人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから決定する方法を与え、この方法は、
受取った電磁信号の強さを少なくとも一つの第1のおよび一つの第2の時間により変わる電気信号に変換するステップと、
前記第1および第2の電気信号を周波数領域に、時間的に個別に変換し、前記第1および第2の信号の第1および第2のスペクトル値を決定するステップと、
生理学的関連性に対する所定の判定基準に従って前記第1および第2のスペクトル値を評価することにより、生理学的に関連性のある第1および第2のスペクトル値を選択するステップと、
前記選択された第1および第2のスペクトル値を利用して成分の濃度を計算するステップと、を備えている。
【0023】
本発明は他に上述した方法を実行する装置を提供する。
【0024】
また、本発明のさらに他の展開を特許請求の範囲の従属請求項に開示してある。
【0025】
以下に本発明の好適な実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明による方法を実行するために用いられる酸素計の基本構造を示す。酸素計は、少なくとも二つの所定波長の電磁波を送信および受信するセンサ装置10を備えている。本発明の好適な実施形態では、可視赤スペクトルの一つの波長、および赤外スペクトルの他の波長を使用する。センサ装置10の光電受信器により発生される信号は、線12により電流−電圧変換装置14に送られ、続いて、測定される強さのデジタル表現された値を発生するアナログ/デジタル変換器(A/D変換器)16に送られる。このデジタル値は次にプログラム記憶装置20に制御されて動作するマイクロプロセッサ18に送られる。プログラム記憶装置20は、マイクロプロセッサ18が酸素飽和度を決定するのに必要な全てのコード、および必要に応じて、下に詳細に説明するように、潅流指数をも備えている。前記プログラム記憶装置20にあるプログラムコードは、マイクロプロセッサ18に、本発明による方法に必要な全てのステップを実行するよう指令する。
【0027】
先に説明した特殊な装置の代わりに、本発明による方法を実行可能な、当該技術分野において公知である任意の処理装置を使用することができることは明らかである。このような処理装置は、例えば表示装置、入力装置、別の記憶装置および付属配列を周知のように備えている。
【0028】
本発明の好適な実施形態によれば、通常は赤および赤外の少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さに基づいて得られた電気原信号(electric raw signals)は、最初に前記第1および第2の信号から時間によって変わるドリフトを除去するように処理される。図2に、このような処理を受けた、原曲線R(赤)およびIR(赤外)を示す。
【0029】
以下に、この処理を簡単に説明する。処理の目的は、可能ならば、時間により変わる重畳信号(superpositions)の全てを原信号から分離することである。この目的で、原信号波RiおよびIRiを基に連続平均値を形成し、いわゆる基線を下記の式(3)および式(4)によって形成する。
【0030】
【数3】
Figure 0004201876
【0031】
【数4】
Figure 0004201876
【0032】
但し、式(3)および式(4)において、iは連続試料であり、MRiおよびMIRiのそれぞれは、前記連続試料iの対称的に周りのRiおよびIRiの連続平均値であり、Tは平均化の時間(例えば、1秒)である。
【0033】
今度は基線を下記の式(5)および式(6)を用いて原信号から排除する。
【0034】
【数5】
Figure 0004201876
【0035】
【数6】
Figure 0004201876
【0036】
RiおよびSIRiは、時間領域における赤および赤外に対する元の原信号の連続試料を表している。
【0037】
連続試料SRiである曲線22と、SIRiである曲線24とを図2に曲線の形で示してある。横座標は図2における時間を表し、縦座標はSRiおよびSIRiの振幅を表している。原曲線は上の例では125Hzで抜取ったが、10Hzに強く帯域制限されていることから、冗長性が処理の途中で別に省略され、4〜31,25Hzだけ抜取りが低下している。
【0038】
原信号の上述の処理は、複数の利点を与える。一方で、信号が正規化されそれにより値の範囲が小さくなるが、これは整数処理に関して有利である。さらに、各試料組R対IRの信号比は既に、式(2)によって利用できる比を与えている。さらに、信号の線形ドリフトは対称平均化により完全に省略されている。
【0039】
本発明によれば、時間領域に存在する信号は、今度は適切なウィンドウ処理を利用する高速フーリエ変換(FFT)を受ける。ウインドウ形状の選択はこの関係では重要でない。説明した実施形態では、公知のハニングウインドウが使用されたが、これは最小ピーク拡大と小さい2次ピークとに関して有利な性質を組み合わせている。さらに重要なことは、ウインドウ長さである。これに関しては、良好な周波数分解能、すなわち多数の点を実現するのに十分長いウインドウ長さと、信号周波数、脈拍数および間欠妨害の急速変化に対する十分短いウインドウ長さとの間に妥協(compromise)を行なわなければならない。好適な実施形態では、8秒のウインドウ、n=256サンプル、を使用した。このようなウインドウを使用すると、1/(32ms・n)=0.12Hzの十分な周波数分解能が実現される。したがって、0〜10Hzの関連する周波数帯域で82個の値が得られる。
【0040】
図3は、図2の信号のフーリエ変換値SRkである曲線26、およびSIRkである曲線28を示す図であり、前記フーリエ変換値は前に説明した方法で得られたものである。図3の図表の横軸は周波数を表すが、縦軸はSRkおよびSIRkの正規化振幅を表している。上述の基線予備処理のため、DC成分は丸め誤差を除けば実質的に0に等しい。
【0041】
S'を時間関数s(式(5)および式(6))の振幅スペクトル(フーリエ変換値の絶対値)と規定すると、以下の式(7)に示すように、比(Ratio)を周波数点の各対に対する係数の比を基に形成することができる。
【0042】
【数7】
Figure 0004201876
【0043】
ここでkはそれぞれの周波数基点を意味する。
【0044】
血液パルスから発するスペクトルのピークについては、比を真のSpO2(酸素飽和値)に至るこの方法で求めるべきである。血液パルスの基本波および調和波の周りの外側にあるスペクトル成分については、妨害と見做さねばならず、排除しなければならない比の結果が得られる。この排除について下に詳細に説明する。
【0045】
連続動作モードにおいて、FFTウインドウは、それぞれの場合で、所定期間、例えば1秒だけ進んでいる。したがって、各所定の期間について新しいスペクトル(対)が決定する。これはウインドウの7/8の重なりを生じ、したがって大きな冗長性を生ずるが、1/8変位の途中で生ずるスペクトル変化により、新しい計算サイクルが既に正しいものであるされていることが判明される。したがって、本発明による方法は好適に循環して実行され、1サイクルの継続時間は例えば1秒である。
【0046】
本発明による方法の、他の実施形態の場合には、時間によって変わる信号の上述の予備処理が施されるが、他の方法、例えばFFTウインドウ内の信号のDC成分として、または十分低い限界周波数(例えば、0.5Hzの領域内)を有する通常の因果(causal)低域フィルタの出力信号として、周波数領域で基線または基準値を決定することができる。この場合には、高速フーリエ変換は、得られた原信号に関して直接行なわれる。
【0047】
本発明による方法の好適な実施形態では、複素結合値は今度はフーリエ変換値に基づいて形成される。これを一層容易に包括的とするために、それをフーリエ変換値のパラメータ的x−y表現と考えることができる。赤外スペクトルをx方向にプロットし、赤スペクトルをy方向にプロットすると、針状先端(needlelike tips)を有する表現が得られる。図3に示したスペクトルに対するこのような表現を図4に示す。これらの「ニードル(needles)」はスペクトルのピークに相当する。妨害されない信号では非常に細いニードルが得られ、基本波および調和波に対するそれぞれのニードルは、互いの上に乗っている。ニードルの方向は、飽和に対応する。これは、具体的にいえば、ニードルの平均勾配が、得ようとしている比であるということを意味している。
【0048】
色々な妨害周波数成分が、血液パルスにより発生されたニードルの外側に存在する。背景雑音および小妨害がx−y表現の原点の周りに点の蓄積を生じており、これを「雲(cloud)」と言うことができよう。さらに、前記背景雑音および前記小妨害がニードルを相殺する。
【0049】
また、運動人工生成物のような、同様のスペクトル成分を有する、赤スペクトルおよび赤外スペクトルの相関妨害を余分のニードルとして見分けることができ、それらは通常、血液パルススペクトルの有用信号ニードルにおいて退化(regression)していない。図4の破線40は0%のSpO2限界を示すが、破線60は100%のSpO2限界を示す。
【0050】
「ニードル」をアルゴリズム的に見分けるには、真っ先に前記ニードルの長さを決定する必要がある。この目的で、いわゆる距離スペクトルを、赤スペクトルおよび赤外スペクトルの振幅S'RkおよびS'IRkを基準として計算する。距離スペクトルの値は、各周波数kで次の式(8)に従って計算される。
【0051】
【数8】
Figure 0004201876
【0052】
したがって、これらの値Akは、赤および赤外スペクトルに基づいて決定された複素結合値の大きさを表している。複素結合値の位相は、式(7)により与えられる。距離スペクトル、すなわち複素結合値の量スペクトルを、図5に線図の形で示してある。また、将来の識別でピーク区域(すなわち、ニードル)として識別される区画70、72、74、76が、図5に示してある。
【0053】
「ニードル」を識別するには、今度は距離スペクトルでピーク、すなわち最大点および関連する基底点をアルゴリズム的に探す必要がある。このようなアルゴリズムは、距離スペクトルから妨害されないプレス波に属し、したがって正しい値を供給するピークを識別しなければならない。随意補足的に、アルゴリズムは外側にあるものを排除することにより、例えば中間(median)フィルタの使用および補足的な一時的平均化により、出力曲線の一定の平滑化が可能であるべきである。さらに好適には、アルゴリズムは、飽和値の決定が利用可能なデータに基づいて不可能であれば、特別な指示を与えるべきである。
【0054】
距離スペクトルを、今度はいわゆる「ニードル」に関連するピーク域を決定するよう、図4を参照して検討しなければならない。下記において、距離スペクトルのピーク域を識別するための好適な実施形態を説明するが、簡単にするために、これらのピーク域を下ではピークとだけ言うことにする。しかし、説明する実施形態は、ピークを識別するための一つの好適な実施形態に過ぎず、ピークを識別するのに適切な、説明した方法から離れた代わりの方法を同様に使用できることを指摘しておく。
【0055】
ピーク域を識別するための好適な実施形態では、下記ステップが行なわれる。
1.最大判定基準を満たす最高ピークを探す。(下記参照)
2.基底点判定基準を満たす、右にある基底点を探す。(下記参照)
3.左にある基底点を探す。
4.スペクトルから基底点間で見つかったピークを排除する。
5.最大数10個のピークが見つかるまで、または残存スペクトル線が最小閾値、例えば、38%の下になるまで、ステップ1からステップ5までを繰り返す。
6.ピーク判定基準を満たす全てのピークを受け入れる。(下記参照)
【0056】
最大判定基準
最大値はスペクトルの縁にはない。すなわち、カットアウトピークの縁、つまり基底点について、10Hzは上限周波数であり、0.5Hzは下限周波数である。
【0057】
基底点判定基準
基底点は下記判定基準の一つを満たさなければならない。
・基底点は、既に排除されたピークに隣接し、但し前記ピークから少なくとも1ライン距離が離れていなければならない。すなわち、新しい基底点=古いピーク縁。したがって、共通の基底点が存在する。
・二つの連続するラインの振幅はピークの振幅の25%下にある。すなわち、基底点=第1ライン。
・二つの連続するラインの振幅はピークの振幅の50%下にあり、かつ前記ラインは単調にしかもゆるやかに下降する。すなわち、ピーク高さに正規化された高さの変化は5%以下(<5%)である。すなわち、基底点=第1ラインの前にあるライン。
・二つの連続するラインの振幅はピークの振幅の50%より下にあり、最後のラインは再び上昇する。すなわち、基底点=第1ラインの前にあるライン。
【0058】
ピーク判定基準
ピークは特別に下記判定基準を満たさなければならない。
・最小ピーク幅=3ライン(ほぼ0.36Hz)
・最大ピーク幅=4Hz
【0059】
この方法で決定された各ピークについて、複数の特定の特性が次に決定され、これは前記ピークの将来の分類に用いられる。
【0060】
【表1】
Figure 0004201876
【0061】
下記に、表1に使用した呼称を詳細に説明する。
・time:判定基準からの信号時間。
・needle(ピーク)[#]:見つかったピーク/ニードルの順序。
・allTime:この行はピークを参照しないが、現在のFFTウインドウの中にある全ての(予備処理された)時間信号を参照する。また、回帰分析に対しては、周波数の行の代わりにそれぞれの一時的試料を取る。
・allFreq:この行はニードルを参照しないが、0.5〜10Hzの全スペクトルを参照する。また、回帰分析に対しては、そこに含まれている全ての周波数の行を使用する。
・fCentr[Hz]:ピークの最長ラインの周波数。
・fGrav[Hz]:ピークの全ラインの重力周波数。
・relH[%]:見つかった全てのピークと比較したピークの相対的高さ。
・absH[norm]:予備処理後正規化したピークの絶対高さ。変調度に対応、または潅流にほぼ対応する。
・Pslim[factr]:ピークの細さ係数。基底点から基底点までの幅をHzで表して規定する。
・ASym[factr]:ピークの非対称性の尺度であり、asy={(fo−fg)−(fg−fu)}/wで規定される。ここで、foは上基w底点、fuは下基底点、fgはピークの重力周波数、wはピークの幅である。
・Corel[coeff]:ピークの左基底点から右基底点へ、S'RおよびS'IRを線形回帰分析した後のニードルの相関係数であり、x−y表現(図4)でのニードルの細さを記述するが、量スペクトルでのピークではない。
・slope[比]:回帰線の傾斜であり、比に対応する。
・SpO2[%]:傾斜に基づき決定されたSpO2値(既知の経験的関係による。式(2)参照。)
・Perf[%]:点fCentrでS'RおよびS'IRの高さに基づき(例えば、既知の公式Perf=0.116・S'R+0.626・S'IRにより)決定した潅流指数。
・Nadel Score:下に説明する分類による点の数。
【0062】
ピーク、すなわち、x−y表現でのニードルは、本発明による方法の上述の実施形態によってこのようにして識別され、特徴付けられるが、今度はこのニードルは、見つかったピークが信号が妨害されない場合にのみ有用信号の基本波および調和波に精密に対応するから、選択を受けねばならない。しかしながら、通常は、有用信号成分の他に任意の妨害成分が存在すること、および任意の妨害成分は有用信号に重なっていることを仮定しなければならない。
【0063】
一方において、妨害成分は、スペクトル的に有用信号のピークに重なる可能性があり、したがってニードルの組み込み成分である可能性がある。他方、妨害成分は、それぞれ別々に認識され得るニードルおよびピークとして存在する可能性がある。最初に記した場合は、原理的に、ピーク内部の妨害がある程度一定であると仮定される限り、本発明による方法の場合重要ではない。このような妨害は、ニードルの広がり、および原点からの変位を生ずるだけてある。相関係数が1よりはるかに小さくない限り、この種の背景妨害は、本発明による方法、すなわち回帰分析により実質的に排除される。
【0064】
しかし、距離スペクトルに別々に現われる妨害ピークを排除するためには、先行するピーク識別に基づき得られたピークを分類する必要がある。
【0065】
下記では、ピークを分類するのに使用できる特殊な関連性判定基準を詳細に説明する。しかし、この説明は、特定の実施形態を提示するだけであり、この実施形態から離れて、記述した判定基準のいくつかだけを用いて、これら判定基準の限界を別の方法で規定し、点を別に与えることも可能である。
【0066】
まず、時間信号(allTime)の相関が利用可能、例えばCorel>0.4でなければならない。そうでなければ、(完全に相関した)有用信号成分が十分大きくなく、この場合には、信号をこの時、それ以上全く使用すべきでないからである。
【0067】
これに関連するピークおよびニードルは、有用信号として用いられるようになっているが、全て下記の性質を備えていなければならない。
【0068】
・ピークは、一つまたは数個の他のピークから成る調和周波数によく適合し、調和波の飽和値は互いに大きく異ならない。
・可能な限り多数の調和波が存在する。
・ニードルは細い、すなわちその相関係数が1に近い。
・基本波の周波数が生理学的範囲または指定の範囲(プラス公差)にある。
・飽和値は理論的に有用な生理学的範囲(プラス公差)にある。
・潅流は生理学的範囲にある。
・脈拍数、すなわちピーク周波数は監視される患者に対する生理学的にあり得る、例えば新生児から大人の範囲にある。
【0069】
妨害により生ずるピーク、すなわち妨害ニードルは上に挙げた所要性質の一つまたはいくつかを特定の範囲で満たすことができないため、特に見易い。
【0070】
個別の判定基準を満たす程度をK.0.および点原理により公知の方法で判断することができる。この目的で、K.0.判定基準を、例えば用いることができる、すなわち下記の判定基準を満たさないピークを考慮に入れない。該判断基準は、相関係数>0.5、脈拍数30〜360bpm、SpO2が0%と110%との間、および潅流指数が0.05(%)と25(%)との間、を含む。
【0071】
加えて、下記判定基準を満たすことについて、点数を与えることができる。
【0072】
・各適切な調和波について、前記調和波の周波数の偏りが基本波から10%未満(または第3または第4調和波について5%未満)、およびそのSpO2の偏りが前記基本波から10%未満であれば、+20点。
・0.9より大きい相関係数について+10点。
・周波数があり得るパルス周波数範囲にあれば、+30点。
【0073】
ピークおよび関連するニードルを、先行する実行に関連した基準値に関して、傾向変動に基づき評価することもできる。このように行う際、例えば、小さい周波数変化(<10%rel)、小さい潅流変化(<10%rel)または小さい飽和変動(5%abs)についてそれぞれのピークに+20点を与えることができる。
【0074】
さらに、ピークおよび関連ニードルに対する点数がそれぞれ比較的低いとき、先行するアルゴリズムサイクルから基準値に関して過度に大きい傾向変動については、K.O.判定基準を用いることもできる。したがって、ピークは不合格とされ、下に記す判定基準を満たすが、低い点数の値を得る。
【0075】
値出力の開始から短い期間(15秒)内で、
・周波数変動が−20%relの外にある。 +30%rel
・潅流指数の変動が−20%relの外にある。 +40%rel
・飽和値が−10%absの外にある。 +5%abs
【0076】
前記期間に続く期間(>15秒)で、
・周波数変動が−40%relの外にある。 +80%rel
・潅流指数の変動が−40%relの外にある。 +80%rel
・飽和値が−15%absの外にある。 +30%abs
【0077】
仮定したニードルの得点が各ピーク、すなわち各関連ニードルについてこの方法で確認されると、その得点が最高であり少なくとも60点を数えるピークの値を使用して、説明した実施形態に従って出力する。このピークに対する特性に基づき(表1を参照)、このピークに対する飽和値SpO2を確認済み飽和値として出力する。加えて、このピークの重力周波数を確認済み脈拍数として出力することができ、このピークの潅流指数を確認済み潅流として出力できる。
【0078】
随意選択的に、確認された上述の値の個別の一つまたは各々をフィルタリングすることが可能である。例えば、三組の値を先行アルゴリズムサイクルの最後の二つの三組の値と共に中間フィルタに入力し、誤りにより不正のニードルが上の識別分類法によりフィルタリングされてしまわない場合、かなりのアウトライア(outlier)を排除することができる。中間フィルタにより確認された中間三組は、前に説明した傾向を評価するのに使用できる基準値を与える。強く動的なまたは雑音の多い値を平滑にするには、平均化フイルタ、例えば5値ディープボックスカー平均化フイルタを、さらに前記中間フィルタの下流に接続することができる。
【0079】
前に述べた方法を用いてニードルを見つけることができなければ、またはニードルが所定最小数の点を所持していなければ、古い組の値を所定期間維持することができ、この期間を20秒から40秒の範囲にすることができる。続いて、特別なレポート、INOPレポートを発生するが、これは利用可能な値が今のところ発生されていないことを示す。値をこのようにして「?」または「0」に設定することができる。
【0080】
有用信号にもかかわらず、例えば非常に不整性なパルスパターンが存在するため、ピークまたはニードルが見つからない場合、特別なケースが発生する可能性がある。この場合には、特別な処理を行なうことができる。不整性なパルスパターンのため脈拍数を計算することは不可能であるが、SpO2値をなお計算することができる。使用のため、相関係数が時間領域(allTime)でおよび周波数領域(allFreq)で0.98より良いこと、およびallTimeおよび周波数相関からの飽和値の平均値が、基準値から5%を超えて偏らないことが必要である。この平均値を次にSpO2として出力する。
【0081】
図6は、本発明による方法の好適な実施形態の概観をフローチャート示す。まず、強さから得られた原信号R、IRを、前に説明したようにステップ100で処理装置に入力する。これら原信号R、IRは、主としていわゆる基線補正を行なうようにステップ110で予備処理を受ける。続いて、このようにして得られた値はFFTを受けるが、その結果得られた赤および赤外に対する振幅スペクトルがステップ120に示されている。ステップ130で示したように、これら振幅スペクトルはx−y表現に変換されるが、これは振幅スペクトルの複素表現に対応する。距離スペクトルがステップ140により複素結合値の量から得られる。このステップ140による距離スペクトルから、関連判定基準を満たす個別ピークが選択される。続いて、これらピークを、例えばステップ150の形で分類する。個別ピークの特性に基づき、前記ピークはステップ160でそれに与えられた点を所持し、このようにして血液パルスに属するピークを識別するようになる。これに続き、中間フィルタリング、平均値形成、または沿革評価がステップ170において行なわれる。最後に、SpO2値、脈拍数値、および/または潅流値が上述の選択の結果、または上述の選択により決定されたステップ120による振幅スペクトル値の結果、またはステップ130による複素結合値の結果として出力される。必要なら、それぞれの値の出力の代わりに、INOPの出力が行なわれる。
【0082】
下記において本発明による方法の上述の特別な実施形態の更なる発展および代案を説明する。
【0083】
例えば、赤および/または赤外スペクトルでの上述のピーク決定を別々に決定することが可能である。この目的で、フーリエ係数としてaRおよびaIRを有するFFTの各試料について、ratio(f)=aR(f)/aIR(f)が形成される。所要のSpO2を決定するには、下記周波数成分を除外する。量子化の問題を避けるために、フーリエ係数が絶対最小値より小さい全ての周波数成分、さらに相対検出器閾値より低い全ての周波数成分を除外する。検出器閾値を、下降曲線、例えば最大フーリエ係数amax、例えば1/2amaxに応じて、1/f形状、1/f2形状、e-x形状として定義できる。前記閾値より上の周波数値だけを比に用いる。続いて、中間値により平均比を形成し、形成したら全ての比の標準偏差を計算する。特定の標準偏差より上では、SpO2値の代わりにINOPが出力される。これに続き、中間値から標準偏差の倍数、例えば1標準偏差だけ異なる全ての比を排除する。残った比の点を使用して平均値を形成する。これにより、探していたSpO2が生ずる。脈拍数は、最大値amaxの周波数である。
【0084】
以下に本発明の実施の形態を要約する。
1. 人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから成分の少なくとも濃度を決定する成分濃度決定方法であって、
a.受取った電磁信号の強さを少なくとも一つの第1のおよび一つの第2の時間により変わる電気信号(Ri、IRi)に変換するステップと、
b.前記第1および第2の電気信号を周波数領域に、時間的に個別に変換し、前記第1および第2の電気信号の第1および第2のスペクトル値(SRk、SIRk)を決定するステップと、
c.前記第1および第2のスペクトル値から複素結合値(Ak、ratiok)を形成するステップと、
d.生理学的関連性に対する所定の判定基準に従って前記複素結合値を評価することにより、生理学的に関連性のある結合値を選択するステップと、
e.前記選択された結合値および周波数的に関連するスペクトル値の一方を利用して成分の濃度を計算するステップと、から成る成分濃度決定方法。
【0085】
2. 前記周波数領域に時間的に個別に変換する前に、前記第1および第2の時間により変わる電気信号(Ri、IRi)を予備処理して前記第1および第2の信号から時間により変わるドリフト成分を除去する上記1に記載の成分濃度決定方法。
【0086】
3. 時間的な個別の変換は適切な時間窓を利用してフーリエ変換により行なわれる上記1または2に記載の成分濃度決定方法。
【0087】
4. 前記生理学的に関連性のある結合値の選択は、前記複素結合値の距離スペクトル(Ak)の最大値範囲に基づいて行なわれる上記1〜3の一つに記載の成分濃度決定方法。
【0088】
5. 決定される前記成分の前記濃度はガス飽和、特に動脈血の酸素飽和である上記1〜4の一つに記載の成分濃度決定方法。
【0089】
6. 前記選択された結合値および前記周波数的に関連するスペクトル値の一方を利用して脈拍数を別に決定する上記1〜5の一つに記載の成分濃度決定方法。
【0090】
7. 前記選択した結合値および前記周波数的に関連するスペクトル値の一方を利用して潅流指数を別に決定する上記1〜6の一つに記載の成分濃度決定方法。
【0091】
8. 前記複素結合値の前記生理学的関連性に対する所定の判定基準として、前記最大値範囲の幅、前記最大値範囲内の前記最大値の周波数、前記最大値範囲内の全ての結合値の重力周波数、量スペクトルのさらに他の最大値範囲に関する前記最大値範囲の位置、前記最大値範囲内の前記最大値について得られた飽和値、前記最大値範囲内の前記最大値から決定された潅流指数、および前記最大値範囲内の前記重力周波数から決定された脈拍数、の内少なくとも二つを使用する上記4〜7の一つに記載の成分濃度決定方法。
【0092】
9. 上記1のステップaからステップeまでを循環して繰り返し、前記所定の判定基準は他に、前記最大値範囲内の前記最大値の前記周波数の、および/または前記潅流指数の、および/または先行サイクルの途中で決定された基準値からの前記飽和値の、偏差の内一つを備えている上記8に記載の成分濃度決定方法。
【0093】
10. 上記1のステップaからステップeまでを循環して繰り返し、数サイクル中に得られた濃度値をフィルタリングおよび/または平均する上記1〜9の一つに記載の成分濃度決定方法。
【0094】
11. 人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから成分の少なくとも濃度を決定する成分濃度決定方法であって、
受取った電磁信号の強さを少なくとも一つの第1のおよび一つの第2の時間により変わる電気信号(Ri、IRi)に変換するステップと、
前記第1および第2の電気信号を周波数領域に、時間的に個別に変換し、前記第1および第2の電気信号の第1および第2のスペクトル値(SRk、SIRk)を決定するステップと、
生理学的関連性に対する所定の判定基準に従って前記第1および第2のスペクトル値を評価することにより、生理学的に関連性のある第1および第2のスペクトル値を選択するステップと、
前記選択された第1および第2のスペクトル値を利用して成分の濃度を計算するステップと、から成る成分濃度決定方法。
【0095】
12. 決定される前記成分の前記濃度はガス飽和、特に動脈血の酸素飽和である上記11に記載の成分濃度決定方法。
【0096】
13. 前記成分の前記濃度の他に、前記選択された第1および第2のスペクトル値を利用して、脈拍数および/または潅流指数をも計算する上記11または12に記載の成分濃度決定方法。
【0097】
14. 人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから成分の少なくとも濃度を決定する成分濃度決定装置であって、
受取った電磁信号の強さを少なくとも一つの第1のおよび一つの第2の時間により変わる電気信号(Ri、IRi)に変換する手段と、
前記第1および第2の電気信号を周波数領域に、時間的に個別に変換し、前記第1および第2の電気信号の第1および第2のスペクトル値(SRk、SIRk)を決定する手段と、
前記第1および第2のスペクトル値から複素結合値(Ak、ratiok)を形成する手段と、
生理学的関連性に対する所定の判定基準に従って前記複素結合値を評価することにより、生理学的に関連性のある結合値を選択する手段と、
前記選択された結合値および周波数的に関連するスペクトル値の一方を利用して成分の濃度を計算する手段と、を備えた成分濃度決定装置。
【0098】
15. 人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから成分の少なくとも濃度を決定する成分濃度決定装置であって、
受取った電磁信号の強さを少なくとも一つの第1のおよび一つの第2の時間により変わる電気信号(Ri、IRi)に変換する手段と、
前記第1および第2の電気信号を周波数領域に、時間的に個別に変換し、前記第1および第2の電気信号の第1および第2のスペクトル値(SRk、SIRk)を決定する手段と、
生理学的関連性に対する所定の判定基準に従って前記第1および第2のスペクトル値を評価することにより、生理学的に関連性のある第1および第2のスペクトル値を選択する手段と、
前記選択された第1および第2のスペクトル値を利用して前記成分の前記濃度を計算する手段と、を備えた成分濃度決定装置。
【0099】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、例えば人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから、成分の少なくとも濃度を決定するのに用いられ、強い妨害が存在しても成分の濃度を確実に決定できる技術を提供することができる。これは例えば、酸素飽和度を測定し計算するのに有利に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸素計を示す概略的なブロック図である。
【図2】時間領域における予備処理した原信号IおよびIRを示すグラフである。
【図3】図2に示した信号のフーリエ変換値を示すグラフである。
【図4】図3に示した信号の複素表現を示す図である。
【図5】図3に示した信号に基づき決定された複素結合値の量スペクトルを示す図である。
【図6】本発明による方法の好適な実施形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 センサ装置
14 電流−電圧変換装置
16 アナログ/デジタル変換器
18 マイクロプロセッサ
20 プログラム記憶装置

Claims (14)

  1. 装置の作動方法であって、
    a.人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波を表す電磁信号を受け取るステップと、
    前記装置中のプロセッサが、取った電磁信号の強さを少なくとも一つの第1のおよび一つの第2の時間により変わる電気信号(Ri、IRi)に変換するステップと、
    前記プロセッサが、前記第1および第2の電気信号を周波数領域に、時間個に変換し、前記第1および第2の電気信号の第1および第2のスペクトル値(SRk、SIRk)を決定するステップと、
    前記プロセッサが、前記第1および第2のスペクトル値から、絶対値および前記第1および第2のスペクトル値の比に関係する位相からなる複素結合値(Ak、ratiok)を形成するステップと、
    前記プロセッサが、前記複素結合値の距離スペクトル(A k )の最大値範囲に基づいて、所定の判定基準に従って関連性のある結合値を選択するステップと、
    前記プロセッサが、前記選択された結合値および周波数的に関連するスペクトル値の一方を利用して値を計算し、該計算された値が前記人間の組織の成分の濃度を表す、ステップと、
    を有する方法。
  2. 前記周波数領域に時間個に変換する前に、前記プロセッサが、前記第1および第2の時間により変わる電気信号(Ri、IRi)を予備処理して前記第1および第2の信号から時間により変わるドリフト成分を除去する請求項1に記載の方法。
  3. 前記間個変換は適切な時間窓関数を利用してフーリエ変換により行なわれる、請求項1または2に記載の方法。
  4. 記成分の前記濃度はガス飽和、特に動脈血の酸素飽和である、請求項ないし3うちいずれか一項記載の方法。
  5. 前記プロセッサが、前記選択された結合値および前記周波数的に関連するスペクトル値の一方を利用して別ある値を決定し、前記決定された値が脈拍数を表す、請求項ないし4うちいずれか一項記載の方法。
  6. 前記プロセッサが、前記選択した結合値および前記周波数的に関連するスペクトル値の一方を利用して別ある値を決定し、前記決定された値が潅流指数を表す、請求項ないし5うちいずれか一項記載の方法。
  7. 前記複素結合値の前記関連性に対する前記所定の判定基準として、前記最大値範囲の幅、前記最大値範囲内の前記最大値の周波数、前記最大値範囲内の全ての結合値の重力周波数、量スペクトルのさらに他の最大値範囲に関する前記最大値範囲の位置、前記最大値範囲内の前記最大値について得られた飽和値、前記最大値範囲内の前記最大値から決定された潅流指数、および前記最大値範囲内の前記重力周波数から決定された脈拍数、の内少なくとも二つ使用される請求項1ないし6うちいずれか一項記載の方法。
  8. 上記1のステップからステップまで循環して繰り返され、前記所定の判定基準は他に、前記最大値範囲内の前記最大値の前記周波数の、および/または前記潅流指数の、および/または先行サイクルの途中で決定された基準値からの前記飽和値の、偏差の内一つを含む、請求項7記載の方法。
  9. 請求項記載ののステップからステップまで循環して繰り返され、数サイクル中に得られた濃度を表す計算されたが前記プロセッサによってフィルタリングおよび/または平均にかけられる、請求項ないし8うちいずれか一項記載の方法。
  10. 装置の作動方法であって、
    人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波を表す電磁信号を受け取るステップと、
    前記装置中のプロセッサが、取った電磁信号の強さを少なくとも一つの第1のおよび一つの第2の時間により変わる電気信号(Ri、IRi)に変換するステップと、
    前記プロセッサが、前記第1および第2の電気信号を周波数領域に、時間個に変換し、前記第1および第2の電気信号の第1および第2のスペクトル値(SRk、SIRk)を決定するステップと、
    前記プロセッサが、所定の判定基準に従って関連性のある第1および第2のスペクトル値を選択するステップと、
    前記プロセッサが、前記選択された第1および第2のスペクトル値を利用して値を計算し、該計算された値が前記人間の組織の成分の濃度を表す、ステップと、を有する方法。
  11. 記成分の前記濃度はガス飽和、特に動脈血の酸素飽和である請求項10に記載の方法。
  12. 前記成分の前記濃度を表す前記計算された値の他に、前記プロセッサが、前記選択された第1および第2のスペクトル値を利用してある第1の値およびある第2の値をも計算し該第1の値が脈拍数を表し、該第2の値が潅流指数を表す、上記10または11に記載の方法。
  13. 人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから成分の少なくとも濃度を決定する成分濃度決定装置であって、
    取った電磁信号の強さを少なくとも一つの第1のおよび一つの第2の時間により変わる電気信号(Ri、IRi)に変換する手段と、
    前記第1および第2の電気信号を周波数領域に、時間個に変換し、前記第1および第2の電気信号の第1および第2のスペクトル値(SRk、SIRk)を決定する手段と、
    前記第1および第2のスペクトル値から、絶対値および前記第1および第2のスペクトル値の比に関係する位相からなる複素結合値(Ak、ratiok)を形成する手段と、
    生理学的関連性に対する所定の判定基準に従って前記複素結合値を評価することにより、生理学的に関連性のある結合値を選択する手段と、
    前記選択された結合値および周波数的に関連するスペクトル値の一方を利用して前記成分の濃度を計算する手段と、を備えた成分濃度決定装置。
  14. 人間の組織により反射された、または人間の組織を通して伝えられた少なくとも二つの所定波長の電磁波の強さから成分の少なくとも濃度を決定する成分濃度決定装置であって、
    取った電磁信号の強さを少なくとも一つの第1のおよび一つの第2の時間により変わる電気信号(Ri、IRi)に変換する手段と、
    前記第1および第2の電気信号を周波数領域に、時間個に変換し、前記第1および第2の電気信号の第1および第2のスペクトル値(SRk、SIRk)を決定する手段と、
    生理学的関連性に対する所定の判定基準に従って前記第1および第2のスペクトル値を評価することにより、生理学的に関連性のある第1および第2のスペクトル値を選択する手段と、
    前記選択された第1および第2のスペクトル値を利用して前記成分の前記濃度を計算する手段と、を備えた成分濃度決定装置。
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