JP4202005B2 - 車両共同利用システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駐車領域に駐車された車両の貸出し及び返却に係わる車両使用情報を管理し、該車両を利用者に貸出す車両共同利用システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両の共同利用システムとして、利用者が駐車領域に駐車された車両に近づき、ICカード等に記録された個人識別情報(ユーザID)を車両に読み込ませることで、車両のドアロックを解除し、利用者に車内への入室を許可するシステムが考案されている。しかし、このような車両共同利用システムでは、車両は駐車領域において無人で管理、運用されるので、車両の駆動装置(エンジンやモータ等)を始動するためのイグニッションキーは車両内に保管せざるを得ず、従って、ドアをこじ開けさえすれば車両を簡単に盗まれてしまう可能性があった。
そこで、このようにイグニッションキーを車内に保管しながら、車両の盗難を防止することができるものとして、例えば特開2000−120308号公報に記載の装置が提案されている。同公報記載の装置では、イグニッションキーを使用不能なロック状態で車内に保管するキーロック機構を備えたグローブボックスを備え、ICカードの個人識別情報と予約者識別情報とが一致する場合にグローブボックスのキーロックが解除され、イグニッションキーの使用が可能となるように管理されている。
また、可搬型のイグニッションキーを利用することを中止し、イグニッション機構を全て電気的な制御手段のみで構成し、これにより車両の駆動装置の始動の制御を行う方法も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来技術によれば、ドアロックの機構とキーロック機構とを合わせて二重のロック機構とすることにより、イグニッションキーが盗まれる可能性は低くなるものの、イグニッションキーを車外に持ち出すことが可能なため、一度正当な利用者として車両を利用した時にイグニッションキーを複製されてしまえば、次からは、不正に車両を使用されてしまう可能性がある。
また、イグニッション機構を全て電気的な制御手段のみで構成した場合、制御手段に電気を供給できなくなったときに、車両を動かすことができなくなるなど、故障時のサービス業務などに支障をきたすという問題があった。
【0004】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、車両の不正使用を確実に防止することができる車両を用いた車両共同利用システムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、駐車領域に駐車された車両の貸出し及び返却に係わる車両使用情報を管理し、予め登録された個人識別情報により車両利用を許可されていることを確認して利用者に前記車両を貸出す車両共同利用システムにおいて、前記車両は、該車両の駆動装置を始動するための機械的な開閉装置を備えると共に、該開閉装置の操作の可否を制御可能なイグニッション機構(例えば実施の形態のポップアップキー30)と、利用者の入力情報が、個人識別情報に対応して利用者に与えられている個人暗証情報に一致し、かつ利用者による目的地の設定が行われると、前記イグニッション機構による前記駆動装置の始動操作を許可し、設定された目的地に到着したことが検出されると、前記イグニッション機構による前記車両の返却操作を許可するイグニッション機構制御手段(例えば実施の形態のS17〜S25、S31〜S40)とを備えたことを特徴とする。
以上の構成により、車両の貸出しの可否と返却の可否を、機械的な開閉装置を備えたイグニッション機構の操作の可否により制御することができるようになる。また、車両返却時に返却条件が成立している場合のみ、車両を返却することを可能とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両共同利用システムにおいて、前記車両は、
前記イグニッション機構による前記駆動装置の始動操作が許可されると、前記車両使用情報の計測を開始し、前記イグニッション機構による前記車両の返却操作が許可されると、前記車両使用情報の計測を停止する使用情報管理手段(例えば実施の形態のステップS26、ステップS36)を備えたことを特徴とする。
以上の構成により、車両の使用開始と使用終了を表すイグニッション機構の状態に従って、車両使用状態の計測の開始と停止を行うため、車両の利用のされ方にかかわらず、一定かつ正確な課金処理を行うことができるようになる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の構成を示すブロック図である。
図1において、管制室1は、ポートと呼ばれる駐車領域に駐車され、利用者に共同で利用される共有車両2の予約や配車、利用料金の請求等、車両の共同利用を管理する車両管理装置を備えた車両共同利用システムの管理センタである。共有車両2は、管制室1に会員として登録された利用者A3が、携帯端末4から管制室1に予約を入れることにより、出発・到着ポート、期日、時刻、車種等の車両を特定する情報を指定して車両を確保する”予約乗り”と呼ばれる方法と、管制室1に会員として登録された利用者B5が、所持するスマートカード6により直接空いている車両を利用する”直乗り”と呼ばれる方法の2通りの方法により利用される。
また、通信網7は、利用者A3の所持する携帯端末4と管制室1や、共有車両2と管制室1を接続するための通信網であって、例えばWAP(Wireless Application Protocol )による無線通信、WWW(World Wide Web)を利用したインターネットや公衆回線網を介した有線通信により情報の送受信を行う。
【0008】
なお、共有車両2は、管制室1の下で1台以上が管理されるものとする。また利用者A3、利用者B5は、何人いても良い。
また、携帯端末4は、インターネット等のコンピュータネットワークや公衆回線網に対する接続機能を持った端末であり、無線通信により接続される、携帯電話やパーソナル・ハンディフォン・システム(Personal Handy Phone System )を含む携帯端末、あるいは移動通信端末に限らず、有線通信により接続される端末も含むものとする。更に、上述の有線、あるいは無線通信を用いた端末において、簡易型のコンピュータネットワーク接続機能を持った端末も含むものとする。
【0009】
また、管制室(車両管理装置)1は、制御部11と、会員マスタ12と、料金表13と、車両マスタ14と、ポートマスタ15と、貸出履歴マスタ16と、予約マスタ17と、入出力手段18と、ネットワーク19とから構成されている。
制御部11は、CPU(中央演算装置)を備えたコンピュータシステムにおいて車両管理制御プログラムを実行し、管制室1の全体の動作を管理する。なお、制御部11の動作の詳細は後述する。
【0010】
会員マスタ12は、会員として登録された各利用者の登録データを記録するデータベースであって、会員毎の(1)ユーザID、(2)住所、(3)利用権の情報等が記録されている。
料金表13は、共有車両2の利用に対する料金体系を記録したデータベースであって、(1)基本料金、(2)延長料金、(3)割増・割引料金等が記録されている。
車両マスタ14は、共有車両2を管理するために、各共有車両に関する状態を記録したデータベースであって、例えば共有車両毎の(1)車両番号、(2)車種(種類)、及び装備、色等を含む機種情報(3)駐車位置(駐車ポート)、(4)車両の使用状態等が記録されている。
【0011】
ポートマスタ15は、共有車両2を管理するために、ポートに関する状態を記録したデータベースであって、例えばポート毎の(1)駐車場に駐車中の台数、(2)実車台数、(3)駐車車両番号等が記録されている。
貸出履歴マスタ16は、共有車両2の利用履歴を記録したデータベースであって、例えば各利用者毎の個別情報として、(1)ユーザID、(2)(貸出した)車両番号、(3)貸出時刻、(4)返却時刻、(5)乗り出し場所、(6)返却場所、(7)走行距離、(8)消費燃料等が記録されている。
予約マスタ17は、”予約乗り”における利用者A3による車両予約を管理するために、予約情報を記録したデータベースであって、利用者A3のユーザIDに関連づけて(1)出発ポート、(2)到着ポート、(3)車種や車両番号等の情報が記録されている。
【0012】
入出力手段18は、管制室1が、携帯端末4と車両の貸出し予約に係わる情報を送受信したり、管制室1が、共有車両2と車両の貸出し、及び返却に係わる情報、すなわち、車両管理データを送受信したりするためのインタフェース部である。なお、管制室1と共有車両2との間の車両管理データの送受信は無線通信により直接行われる。
ネットワーク19は、管制室1内で、上述の制御部11と、会員マスタ12と、料金表13と、車両マスタ14と、ポートマスタ15と、貸出履歴マスタ16と、予約マスタ17と、入出力手段18とを接続し、データの送受信を行うためのLAN(Local Area Network)を構成する通信網である。
【0013】
次に、図面を用いて、本実施の形態で用いられる共有車両2について説明する。
図2は、共有車両2の構成を示すブロック図であって、図2において、共有車両2は、通信アンテナ21と、通信装置22と、カード用アンテナ23と、カードリーダ24と、制御部25と、ドアロック機構26と、モニタ表示部28と、操作部29と、ポップアップキー30と、駆動装置31と、記憶装置32と、車速パルス検出器33と、A/D変換器34と、燃料計35と、タグ用アンテナ36と、IDタグリーダ37と、LED表示部38とから構成される。
共有車両2は、ポートと呼ばれる駐車領域の、ロットと呼ばれる1台分の駐車スペースに停められており、管制室1とは、通信アンテナ21に接続された通信装置22を介して無線通信を行い、各種データを交換する。
【0014】
共有車両2は、利用者A3、または利用者B5が、例えば非接触読み書き方式のスマートカード6を共有車両2に設けられたカード用アンテナ23へかざすと、カードリーダ24により読み取られた信号を、共有車両2の動作を管理する制御部25へ通知する。
制御部25は、通信装置22と通信アンテナ21を介して、管制室1と無線通信により通信を行い、利用者がスマートカード6をかざして、共有車両2の利用を求めたことを管制室1へ送信し、車両の貸出しの許可を求める。
【0015】
また、記憶装置32は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)から構成され、共有車両2毎に割り当てられた車両のID番号(車両番号)やこの共有車両2を利用可能な利用者のユーザIDを予め記憶していると共に、利用者が入力した利用者のユーザIDやPINを一時記憶する。
共有車両2の貸出し時は、利用者がスマートカード6をかざしてユーザIDを入力すると、制御部25が、記憶装置32に記憶されたユーザIDと入力されたユーザIDを照合し、両者が一致すればドアロック機構26がドアキーの解除を行う。
【0016】
また、制御部25が、記憶装置32に記憶された車両番号や、利用者が入力した利用者のユーザID等を管制室1へ送信すると、利用者に対する共有車両2の貸出しの可否が判断され、管制室1から、判断結果とともに利用者のPINが共有車両2に対して送信される。そして、制御部25において、利用者の入力したPINと管制室1から送信されたPINの一致が確認され、更に利用者の車両利用の目的地が設定されると、制御部25は、ポップアップキー30によるエンジンやモータ等、この車両の駆動装置31の始動を可能とする。
【0017】
ここで、ポップアップキー30について説明すると、ポップアップキー30は、例えば特許第3149384号公報に記載の車両用イグニッション装置に代表されるものであって、同公報に記載のように、車室側に出没自在に、かつ突出位置でのみ回動変位可能に本体に支持された操作ノブと、この操作ノブと共に回動するロータ及びロータの回動位置に応じた接点を有するイグニッションスイッチ(機械的な開閉装置)とを有している。ポップアップキー30は、このロータの回転位置に応じた接点の開閉により、エンジンやモータ等の駆動装置31の始動と停止を制御する。
また、操作ノブはばね手段により、突出方向に付勢されており、更に没入位置で選択的に保持、及び保持解除する(突出させる)手段により、操作の可否が制御可能となっている。従って、ポップアップキー30の操作ノブが突出位置にある場合は、操作ノブを回動することで駆動装置31を始動することが可能となり、ポップアップキーの操作ノブが没入位置にある場合は、操作ノブを回動させることができないので駆動装置31を始動することが不可能となる。
なお、ポップアップキーは、このようなイグニッション装置に限らず、機械的な開閉装置を備えた、この開閉装置の操作の可否が制御可能なものであれば、どのようなものであっても良い。
【0018】
利用者A3、または利用者B5は、共有車両2の貸出し時に、モニタ表示部28に表示された指示に従い、必要事項を操作部29から制御部25へ入力し、ポップアップキー30により共有車両2の駆動装置31を始動して、共有車両2の利用を開始する。また、利用者は共有車両2をポートへ返却する時に、ポートにおいてポップアップキー30により駆動装置31を停止し、ポップアップキー30の操作ノブを押し込んで没入させることにより返却処理を行う。ここで、ポップアップキー30の操作ノブを没入させたままの状態にすると、ポップアップキー30による駆動装置31の制御は行えない状態になるので、制御部25は、ポップアップキー30の操作ノブを没入位置に保持することで、返却処理の完了とする。
【0019】
なお、上述のスマートカード6は、記録されたID番号が読み書きでき、そのカードの中だけで簡単な意志決定ができるプロセッサを含むICが搭載されたID端末であって、本実施の形態では、ID番号を共有車両2へ通知するために用いるID端末は、非接触、または接触読み書き方式のICカードの他、共有車両2側の読み取り装置が対応すれば、非接触、接触読み書き方式に限らず、磁気カード、ICチップを内蔵した携帯電話機等、記録されたID番号が読み書きできるものであれば何を用いても良い。
また、共有車両2の走行中は、車速パルス検出器33から、共有車両2の走行状態を表す車速パルス信号が制御部25へ通知されており、更に、制御部25には、A/D変換器34を介して燃料計35が接続され、制御部25は、これにより燃料の消費具合を確認する。
なお、利用者が共有車両2を借りる場合の操作については、詳細を後述する。
【0020】
また、タグ用アンテナ36とIDタグリーダ37は、ポートに駐車された共有車両2が、ポートの中のロットを識別するための装置である。
また、LED表示部38は、例えば色分けした表示や、文字による表示により、”利用可能”、”予約済み”、”現在使用中”、”整備中”等の共有車両2の使用状態を表示するための、利用者が共有車両2の外側から確認できる位置に設けられた表示部である。但し、LED表示部38は、利用者に共有車両2の使用状態を示すことができるものであれば、どんな表示部であっても良い。
【0021】
なお、更にタグについて図3を用いて説明すると、図3に示すように、ポート50には共有車両2を駐車するためのロット51が複数設けられており、それぞれのロット51には、ポート50やロット51に個別に割り当てられたID番号を送出する装置であるIDタグ52が設置されている。
IDタグ52は、タグ用アンテナ36との間で、電磁結合方式、電磁誘導方式、マイクロ波方式、静電結合方式、光伝送方式等のいずれかにより、ポート50やロット51毎に固有のID番号をやりとりし、共有車両2は、タグ用アンテナ36で受信した信号をIDタグリーダ37で読み取ることにより、自分が駐車したポートやロットの位置を把握する。
なお、図3に示すように、IDタグ52は、ロット51の対角に2個配置され、共有車両2の前止め、後止めに対応し、タグ用アンテナ36は、共有車両2のIDタグ52に近い方の前方片隅か後方片隅(図3では前方左隅)に配置される。
また、共有車両2が駐車したポートやロットの位置を把握するしくみは、IDタグ52に限らず、ETC(自動料金収受システム)に利用する送受信機や、GPS(Global Positioning System )を用いた位置検知手段であっても良い。
【0022】
次に、本実施の形態の車両共同利用システムの車両貸出し動作を図面を用いて説明する。
まず、図4のフローチャートを用いて、車両共同利用システムの全体の処理の流れを説明する。
利用者A3は、共有車両2の予約を行いたい場合、携帯端末4からインターネット等の通信網7を介して、管制室1へアクセスし、予約処理の手続きを行い(ステップS1)、共有車両2を利用する権利の確保ができたら、実際に共有車両2の駐車されたポートへ行き、該当する共有車両2のカード用アンテナ23にスマートカード6をかざして自分のユーザIDを提示する。
また、利用者B5が予約を行わないで共有車両2を利用する場合、管制室1では予約処理(ステップS1)は行われず、利用者B5は、直接共有車両2の駐車されたポートへ行き、実際に利用したい共有車両2のカード用アンテナ23にスマートカード6をかざして自分のユーザIDを提示する。
【0023】
ユーザIDを提示された共有車両2は、利用者の車内への入室(アクセス)の可否を決定するとともに、管制室1と車両貸出処理を行い、利用者に対する車両貸出しの手続きを行う。
この車両貸出処理には、主に管制室1側で行われる車両貸出判定処理(ステップS2)と、主に共有車両2側で行われる車両利用判定処理(ステップS3)が含まれている。
ここで、車両貸出判定処理(ステップS2)は、利用者に付与されたユーザIDを確認する処理を含み、共有車両2の制御部25は、利用者A3、または利用者B5が、スマートカード6により共有車両2へアクセスしたら、カードリーダ24により、スマートカード6に記録されたユーザIDを読み取り、利用者の車内への入室(アクセス)の可否を決定するとともに、通信装置22と通信アンテナ21を介して、ユーザIDを管制室1へ問い合わせる。
一方、管制室1の制御部11では、利用者が利用しようとする共有車両2から、ユーザIDの問い合わせが来たら、受信したユーザIDにより、利用者の車両利用の可否を判断し、共有車両2に対して、利用者に対する車両利用の可否を示す信号を返す。
【0024】
また、利用者は、車内への入室が許可されたら、自分に割り当てられたPINを共有車両2の操作部29から入力し、共有車両2は、車両利用判定処理(ステップS3)を行う。ここで、車両利用判定処理は、利用者に付与されたPINを確認する処理であって、利用者A3や利用者B5が操作部29よりPINを入力すると、共有車両2の制御部25が、入力されたPINと予め利用者A3、または利用者B5に対して付与され、管制室1から送信されたPINとが一致するか否かの判定を行う。判定の結果、PINが一致する場合、共有車両2の制御部25が、操作ノブが没入状態にあって操作不可能であったポップアップキー30を、操作ノブが突出した状態にするので、利用者はポップアップキー30を操作して共有車両2の駆動装置31を始動し、共有車両2の利用を開始する。
【0025】
そして、車両貸出判定処理と車両利用判定処理により共有車両2の利用を許可された利用者が共有車両2の使用を終了する際、共有車両2のポートへの車両返却処理(ステップS4)を行って、管制室1が課金のための車両の使用情報を取得すると、本実施の形態の車両共同利用システムの動作は終了する。ここで、返却処理は、利用者がポップアップキー30の操作ノブを押し込んで没入状態にすることで、共有車両2の制御部25が処理を開始し、制御部25は返却条件に問題がない場合、ポップアップキー30の操作ノブを没入状態に保持することでポップアップキー30の操作を禁止し、返却処理完了とする。
なお、車両の使用情報とは、貸出し時刻や返却時刻、走行距離、及び返却時燃料(燃料消費量)等の共有車両2の利用料金計算に必要な情報のことを指す。
【0026】
次に、図5のフローチャートを用いて、更に上述の車両貸出判定処理と車両利用判定処理を含む車両貸出処理の詳細を説明する。
まず、共有車両2の制御部25は、利用者A3、または利用者B5が、スマートカード6を用いて共有車両2へアクセスしたら、カードリーダ24により、スマートカード6に記録されたユーザIDを読み取り(ステップS11)、記憶装置32に記憶された車両貸出しが許可されているユーザIDと照合し、該共有車両2の利用を希望した利用者に車両の貸出しが許可されているか否か、乗車可否判断を行う(ステップS12)。
そして、ステップS12の乗車可否判断の結果、共有車両2の利用を希望した利用者の乗車が許可されたか否かを判定する(ステップS13)。
ステップS13において、共有車両2の利用を希望した利用者の乗車が許可されていた場合(ステップS13のYES)、共有車両2の制御部25はドアロックを解除し(ステップS14)、利用者の車内への入室を許可する。
【0027】
そして、共有車両2の制御部25は、通信装置22と通信アンテナ21を介して、利用者のユーザIDや乗車した車両番号等、乗車報告を管制室1へ送信する(ステップS15)。
ここで、利用者A3や利用者B5により利用を求められた共有車両2の制御部25から乗車報告を受信した管制室1の制御部11は、受信したユーザIDにより、利用者の車両利用の可否を判断し、共有車両2に対して、受信したユーザIDを持つ利用者に割り当てられたPINや、該車両に対するこの利用者の予約の有無を示す信号を含むユーザ情報を共有車両2へ返信する。
次に、共有車両2の制御部25は、管制室1から乗車報告の返信としてユーザ情報を受信したか否かを判定する(ステップS16)。
ステップS16において、管制室1からユーザ情報を受信していない場合、ユーザ情報を受信するのを待つ(ステップS16のNO)。
【0028】
また、ステップS16において、管制室1からユーザ情報を受信した場合(ステップS16のYES)、ドアロックが解除されて車内への入室が許可された利用者に、自分に割り当てられたPINを共有車両2の操作部29から入力させる(ステップS17)。
次に、PINが入力されたら、共有車両2の制御部25は、記憶装置32に記憶されたPINとの照合を行い、利用者によって入力されたPINと一致するか否かを判定する(ステップS18)。
ステップS18において、記憶装置32に記憶されたPINと利用者によって入力されたPINとが一致しない場合(ステップS18のNO)、PINの照合回数が規定時間内か、または規定回数内か否かを判定する(ステップS19)。
ステップS19において、PINの照合回数が規定時間内、または規定回数内であった場合(ステップS19のYES)、ステップS17へ戻り、上述の処理を繰り返す。
【0029】
また、ステップS18において、記憶装置32に記憶されたPINと利用者によって入力されたPINとが一致する場合(ステップS18のYES)、ユーザ情報に含まれる、該車両に対するこの利用者の予約の有無を示す信号から、この車両貸出しが”直乗り”によるものか否かを判定する(ステップS20)。
ステップS20において、この車両貸出しが”直乗り”によるものであった場合(ステップS20のYES)、利用者に、車両利用の目的地(目的地ポート)を共有車両2の操作部29から入力させる(ステップS21)。
利用者による目的地の設定が行われたら、共有車両2の制御部25は、通信装置22と通信アンテナ21を介して、目的地の設定をを管制室1へ送信する(ステップS22)。
【0030】
ここで、共有車両2の制御部25から目的地の設定を受信した管制室1の制御部11は、受信した目的地を車両利用の目的地として許可するか否かを判定し、目的地設定可否を共有車両2へ返信する。
次に、共有車両2の制御部25は、管制室1から目的地設定の返信として目的地設定可否を受信したか否かを判定する(ステップS23)。
ステップS23において、管制室1から目的地設定可否を受信していない場合、目的地設定可否を受信するのを待つ(ステップS23のNO)。
また、ステップS23において、管制室1から目的地設定可否を受信した場合(ステップS23のYES)、目的地設定可否によって車両利用の目的地が承認されたか否かを判定する(ステップS24)。
【0031】
ステップS24において、車両利用の目的地が承認されていた場合(ステップS24のYES)、共有車両2の制御部25がポップアップキー30の操作ノブを突出させて、ポップアップキー30の操作ノブを操作可能とし(ステップS25)、上述の貸出し時刻や返却時刻、走行距離、及び返却時燃料(燃料消費量)等の共有車両2の利用料金計算に必要な車両の使用情報の計測を開始する(ステップS26)ので、利用者はポップアップキー30を操作して共有車両2の駆動装置31を始動して利用を開始する。
また、ステップS24において、車両利用の目的地が承認されていない場合(ステップS24のNO)、共有車両2の制御部25は、モニタ表示部28によって利用者に降車するか否かを確認し(ステップS27)、利用者が降車しない場合(ステップS27のNO)、ステップS22へ戻り、上述の処理を繰り返す。
ステップS27において、利用者が降車する場合(ステップS27のYES)、モニタ表示部28へ降車するための手続きを表示し、利用者の降車を誘導する(ステップS28)。
【0032】
また、ステップS20において、この車両貸出しが”直乗り”によるものでなかった場合(ステップS20のNO)、”予約乗り”では予約時に目的地の設定が完了しているので、ステップS25へ進み、共有車両2の制御部25がポップアップキー30の操作ノブを突出させて、ポップアップキー30の操作ノブを操作可能とし(ステップS25)、上述の貸出し時刻や返却時刻、走行距離、及び返却時燃料(燃料消費量)等の共有車両2の利用料金計算に必要な車両の使用情報の計測を開始する(ステップS26)ので、利用者はポップアップキー30を操作して共有車両2の駆動装置31を始動して利用を開始する。
一方、ステップS13において、共有車両2の利用を希望した利用者の乗車が許可されていない場合(ステップS13のNO)、あるいは、ステップS19において、PINの照合回数が規定時間内、または規定回数内でなかった場合(ステップS19のNO)のいずれかの場合は、ステップS28へ進み、モニタ表示部28へ降車するための手続きを表示し、利用者の降車を誘導する。
【0033】
次に、図6のフローチャートを用いて、上述の車両返却処理を行う場合や、車両利用中に一時降車する場合の車両降車処理を説明する。
まず、利用者は、共有車両2を降車する際、ポップアップキー30を操作して駆動装置31を停止したら、ポップアップキー30の操作ノブを押し込んで没入させる(ステップS31)。
共有車両2の制御部25は、ポップアップキー30の操作ノブが没入されたら、車両の返却条件のチェックを行う(ステップS32)。
そして、まず共有車両2がポートに到着し、IDタグ52を検出したか否かを判定する(ステップS33)。
ステップS33において、IDタグ52を検出した場合(ステップS33のYES)、共有車両2の到着したポートが目的地ポートと一致するか否かを判定する(ステップS34)。
【0034】
ステップS34において、共有車両2の到着したポートが目的地ポートと一致する場合(ステップS34のYES)、今の時刻が車両の返却可能時間帯であるか否かを判定する(ステップS35)。
ステップS35において、今の時刻が車両の返却可能時間帯であった場合(ステップS35のYES)、上述の貸出し時刻や返却時刻、走行距離、及び返却時燃料(燃料消費量)等の共有車両2の利用料金計算に必要な車両の使用情報の計測を停止する(ステップS36)。
そして、この車両の利用中に計測した使用情報を用いて行う課金処理を含む返却処理を行う(ステップS37)。
【0035】
次に、共有車両2の制御部25は、返却処理を行い、利用者が共有車両2を降車して、スマートカード6を共有車両2へかざすと、カードリーダ24により、スマートカード6に記録されたユーザIDを読み取り(ステップS38)、ドアロックを施錠して(ステップS39)、車両降車処理を終了する。
また、ステップS34において、共有車両の到着したポートが目的地ポートと一致しない場合(ステップS34のNO)、あるいは、ステップS35において、今の時刻が車両の返却可能時間帯でなかった場合(ステップS35のNO)、到着したポートにおける返却条件が満足していないとして返却処理の受付を拒否し、ポップアップキー30の操作ノブを再突出させる(ステップS40)。
そして、課金処理を継続させたまま、途中降車処理を行う(ステップS41)。
【0036】
一方、ステップS33において、IDタグ52を検出できない場合(ステップS33のNO)、共有車両2はポート以外の場所に駐車され、利用者は一時降車をするものとして、ステップS41へ進み、課金処理を継続させたまま、途中降車処理を行う(ステップS41)。
そして、ステップS38へ進み、共有車両2の制御部25は、利用者が共有車両2を降車して、スマートカード6を共有車両2へかざすと、カードリーダ24により、スマートカード6に記録されたユーザIDを読み取り(ステップS38)、ドアロックを施錠して(ステップS39)、車両降車処理を終了する。
【0037】
なお、本実施の形態では、共有車両2の制御部25がイグニッション機構制御手段と使用情報管理手段とを構成する。より具体的には、図5のステップS17〜S25、及び図6のステップS31〜S40がイグニッション機構制御手段に相当し、図5のステップS26、及び図6のステップS36が使用情報管理手段に相当する。
【0038】
以上説明したように、本実施の形態の車両共同利用システムによれば、ポップアップキーを用いることで、可搬型のイグニッションキーを用意する必要がないので、このイグニッションキー自身を盗まれたり、イグニッションキーを複製されるなどして、車両が盗まれるという危険性をなくすことができる。
また、イグニッション機構自身に操作の可否を制御する手段を備えたことにより、従来例のように、イグニッションキーを保管する設備を新たに設ける必要がなく、コストの面でも有利になる。
更に、イグニッション機構を全て電気的な制御手段のみで構成すると、緊急時等、制御手段に電気を供給できなくなったときに車両を動かすことができなくなるが、ポップアップキーであれば、操作ノブを没入位置で選択的に保持する手段さえ解除できれば、車両を動かすことができるという効果が得られる。
【0039】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1に記載の発明によれば、車両の貸出しの可否と返却の可否を、機械的な開閉装置を備えたイグニッション機構の操作の可否により制御することができるようになる。また、車両返却時に返却条件が成立している場合のみ、車両を返却することを可能とする。
従って、例えば可搬型のイグニッションキーを用意して、これを管理するなどの必要がなくなるので、車両が盗まれる危険性がなくなるという効果が得られる。また、例えば駐車領域以外では、返却処理ができないので不当返却や車両の置き去りを防止できるという効果が得られる。
【0040】
請求項2に記載の発明によれば、車両の使用開始と使用終了を表すイグニッション機構の状態に従って、車両使用状態の計測の開始と停止を行うため、車両の利用のされ方にかかわらず、一定かつ正確な課金処理を行うことができるようになる。
従って、例えば駐車領域以外等での不当返却や車両の置き去りが発生しても、その間の課金処理を停止することなく、利用者に対して正当な料金請求を行うことができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施の形態で用いられる共有車両の構成を示す図である。
【図3】 同実施の形態で用いられる共有車両を駐車するためのポートを示す図である。
【図4】 同実施の形態の車両共同利用システムの全体動作を示す図である。
【図5】 同実施の形態の車両共同利用システムの車両貸出処理動作を示す図である。
【図6】 同実施の形態の車両共同利用システムの車両降車処理動作を示す図である。
【符号の説明】
1 管制室
2 共有車両
3 利用者A
4 携帯端末
5 利用者B
6 スマートカード
7 通信網
11 制御部
25 制御部
30 ポップアップキー
31 駆動装置
S17〜S25、S31〜S40 イグニッション機構制御手段
S26、S36 使用情報管理手段

Claims (2)

  1. 駐車領域に駐車された車両の貸出し及び返却に係わる車両使用情報を管理し、予め登録された個人識別情報により車両利用を許可されていることを確認して利用者に前記車両を貸出す車両共同利用システムにおいて、
    前記車両は、
    該車両の駆動装置を始動するための機械的な開閉装置を備えると共に、該開閉装置の操作の可否を制御可能なイグニッション機構と、
    利用者の入力情報が、個人識別情報に対応して利用者に与えられている個人暗証情報に一致し、かつ利用者による目的地の設定が行われると、前記イグニッション機構による前記駆動装置の始動操作を許可し、設定された目的地に到着したことが検出されると、前記イグニッション機構による前記車両の返却操作を許可するイグニッション機構制御手段と、
    を備えたことを特徴とする車両共同利用システム。
  2. 前記車両は、
    前記イグニッション機構による前記駆動装置の始動操作が許可されると、前記車両使用情報の計測を開始し、前記イグニッション機構による前記車両の返却操作が許可されると、前記車両使用情報の計測を停止する使用情報管理手段
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両共同利用システム。
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