JP4206019B2 - 重心移動式ルアー - Google Patents

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本発明は魚釣りに用いるルアー、特に、内部に錘を有しその錘が移動するタイプのルアーに関する。
ルアー本体内に錘を備え、且つ、この錘がルアー本体内で軸長方向に移動可能となっている重心移動式ルアーが広く提供されている(例えば、特許文献1参照)。
このような重心移動式ルアーは、尾部側を飛翔方向とするルアーのキャスティング時には錘が尾部側に移動し、その飛距離を伸ばす。着水後の泳動時には、錘が頭部側に移動してルアーの泳動姿勢を安定させるのである。
このような重心移動式のルアーにおいて、泳動時に錘を頭部側に安定した状態で位置してみだりに錘が移動しないようにするために、泳動時に錘を頭部側に保持する保持手段をさらに設けたルアーも提案されている。
例えば、上述の特許文献1のルアーでは、錘が移動する錘収納部を傾斜させて、錘を頭部側に位置させるような工夫をしている。また、別のルアーでは、錘収納部の頭部側に磁石を設け、錘を磁性体とし、頭部側で錘を磁石が保持するような工夫をしている(特許文献2参照)。
実開平7−30667号公報 特開平10−248438号公報
しかし、上述のような従来提供されてきた重心移動式ルアーの錘を保持するための手段は、十分なものではない。例えば、上述の特許文献1のような手法では、ルアーの体勢によっては錘が頭部側に保持されない。また、上述の特許文献2の手法では、利用できる錘が磁性体に制限されてしまう。その他の技術も提案されているが、さらなる改良が求められている。
本発明は、錘の移動と保持とを確実に行うことが可能な重心移動式ルアーを提供するものである。

本発明のルアーは、魚釣りに用いるルアーであって、軸長方向に伸びる錘収納部を内部に有するルアー本体と、錘収納部内に配置され錘収納部内を軸長方向に移動可能な球状の錘と、錘収納部の頭部側の側壁付近に設けられ、錘の尾部側への移動を規制する規制状態,錘の尾部側への移動を許容する第1許容状態,錘の頭部側への移動を許容する第2許容状態の何れの状態をも採り得る規制弁とを備える。
このルアーは、キャスティングの際にはルアー本体の尾部側を飛翔方向として飛翔し、ルアー本体の錘収納部に配置されている錘が飛翔方向(尾部側)に向かって錘収納部内を移動し、ルアー本体の重心位置を尾部側に移動させて、ルアー本体の飛翔姿勢を安定させる。一方、着水後においては、錘は錘収納部を頭部側に移動して泳動姿勢を安定させる。
このような錘の錘収納部における移動の際に、規制弁は以下のように作用している。まず、錘が錘収納部の頭部側に位置する状態がある。この状態で錘が錘収納部内を尾部側に移動しようとすると、錘は規制弁に当たり、規制弁が錘の尾部側への移動を規制する(規制状態)。キャスティング時のように錘に尾部方向への大きなモーメントが発生すると、規制弁は錘の尾部側への移動を許容する状態となる(第1許容状態)。そして、錘は錘収納部内を尾部側に移動し、尾部側に重心が移動する。その後、ルアーが着水すると、錘が頭部側に再び移動して規制弁はこの錘の移動を許容する(第2許容状態)。そして、キャスティング時のように錘の尾部方向への大きなモーメントが発生しない限り、錘は錘収納部の頭部側に安定した状態で位置することになる。
この錘収納部は、尾部側ほど下方に向かって傾斜している傾斜部分と、傾斜部分の頭部側端部に形成され傾斜部分から一段下方に落ち込むポケット部分とを有するものとしてもよい。そして、規制弁はこのポケット部分の尾部側の内周面に設けておく。
このような錘収納部においては、キャスティング時には規制弁の第1許容状体を乗り越えた錘が傾斜部分の傾斜にそって尾部側に円滑に移動する。また、錘が錘収納部の頭部側に位置する際にはそのポケット部分にあり、さらに尾部側に向かって尾部側にみだりに移動してしまうこともない。
また、例えば、このルアーでは、ポケット部分の尾部側の内壁面付近に形成されたルアー本体の左右の幅方向に延びる回動軸と、前記回動軸近傍に形成される逃げ部とをさらに備えるものとしてもよい。この規制弁は回動軸に回動自在に装着されつつ錘収納部内に突出する弾性を有する弁である。そして、この規制弁の規制状態は規制弁が尾部方向に回動して錘収納部内に突出する状態であり、第1許容状態は規制弁が規制状態に於いてさらにその弾性により尾部側に傾いた状態であり、第2許容状態は規制弁が頭部方向に回動して錘収納部から規制弁の少なくとも一部が逃げ部内に退避する状態である。
このような規制弁を利用する場合、この規制弁は以下のように動く。まず、錘が錘収納部の頭部側に位置する状態がある。この状態で錘が錘収納部内を尾部側に移動しようとすると、規制弁は回動軸を中心として尾部側に回動して錘収納部内に突出し、錘はこの突出した規制弁に当たり、規制弁が錘の尾部側への移動を規制する(規制状態)。
次に、キャスティング時のように錘に尾部方向への大きなモーメントが発生すると、規制弁はその弾性により規制状体からさらに尾部側に屈曲し、錘の尾部側への移動を許容する状態となる(第1許容状態)。そして、錘は錘収納部内を尾部側に移動し、尾部側に重心が移動する。
その後、ルアーが着水すると、錘が頭部側に再び移動し、規制弁も頭部側に回動軸を中心として頭部側に回動し、規制弁はその一部が逃げ部内に退避し、錘が錘収納部内を頭部側に移動できるようにして、この錘の移動を許容する(第2許容状態)。そして、キャスティング時のように錘の尾部方向への大きなモーメントが発生しない限り、錘は錘収納部の頭部側に安定した状態で位置することになる。
このような本発明のルアーによれば、錘の移動と保持とを確実に行うことができる。
以下、本発明の1つの実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本発明の1つの実施形態を採用したルアーは、図1に示すように、外形を魚に似せて形成した中空のルアー本体1を有する。このルアー本体1は、左右一対の半割部材を開口面側で貼り合わせて形成される合成樹脂製部材であり、頭部側端部に設けられた釣糸を係止するための釣糸係止部2と、頭部下面に斜め下方に向けて突出したリップ部3と、腹部及び尾部付近にそれぞれ設けられた釣針を連結するためのアイ4,5とを有する。釣針係止部2,アイ4,5は半割部材の開口面の貼り合わせ部分に形成された凹状の窪み等に配置され、半割部材を接着し固定する際に共に固定されることになる。また、リップ部3は前ルアー本体1と一体的に形成されている。
ルアー本体1の周面には外観を魚に似せて様々な塗装が施される。例えば、目や鱗模様等を描いても良い。リップ部3は水流を受けてルアーの頭部側を水底方向に傾けるための部分である。釣針係止部2及びアイ4,5は同種のパーツを用いることができる。これらは両端にリング部分を有する「8の字型」の部材であり、一方のリングをルアー本体1の貼り合わせ面に、他方をルアー本体1の外方に突出させている。このルアー本体1の外方に突出している側のリングに、それぞれ、釣糸やスプリットリングを介して釣針などが連結されることになる。
また、このルアー本体1の中空の腹部付近の一部は他の部分と区分けされて軸方向に伸びる錘収納部6が形成されている。そして、この錘収納部6内に2つの錘7が収納されている。さらに、錘収納部6の頭部側の内壁面にはストッパー8が設けられている。
錘収納部6はルアー本体1の軸長方向の中央付近から尾部側に形成される。錘収納部6は尾部側ほど下方(ルアー本体の腹部側方向)にやや傾斜している傾斜部分と、傾斜部分の頭部側に傾斜部分に比較して一段下方に落ち込んだポケット部分とに区分できる。ポケット部分は2つの錘7が十分に収納できる程度の大きさである。このポケット部分の尾部側の傾斜部分から一段落ち込んでいる付近の内壁面にストッパー8が設けられている。
錘7は鉛やタングステン等の金属若しくは、鉛やタングステンなどの金属粉末をゴム樹脂に混入して球状に形成したものである。
図2に詳しく示すように、ストッパー8は、PP等の合成樹脂から形成されたパーツである。ルアー本体1の錘収納部6の内壁に相当する一部が、ルアー本体1の貼り合わせ面より一段凹入してストッパー収納部1aとなっており、このストッパー収納部1aにストッパー8が配置される。詳しくは、ストッパー収納部1aにはルアー本体1の左右の幅方向に延びる回動軸が形成されており、この回動軸にストッパー8が回動自在に配置されている。
ストッパー8は、中央に貫通孔が形成されたリング部分10と、リング部分10から延びる弁部分11とからなる。上述のストッパー収納部1aの回動軸がこのリング部分10の貫通孔に挿入されており、ストッパー8は回動軸を中心にして回動する。ストッパー収納部1aは、リング部分10を収納可能な大きさであると共に、特に、その頭部側に向けて大きなスペースが確保されている。また、ストッパー8の弁部分11は、ストッパー収納部1aより錘収納部6内に突出するようにリング部分10から延びている弁状の薄板部分である。弁部分11は全体的にはルアーの尾部方向に向かって湾曲し、その頭端において逆に頭部方向に反り返っている。
このストッパー8は上述のように回動する。このストッパー8が最も尾部側方向に回動して弁部分11がストッパー収納部1aの尾部側の内壁に当接した状態を図2(a)に示す。この状態においては、弁部分11の頭端と錘収納部6の反対側内壁との距離(ΔX参照)は、錘7の直径より小さくなるように調整してある。この状態が規制状態である。
さらに、この規制状態において弁部分11に尾部方向に力が加わると、頭部方向に反り返っている弁部分11の頭端が尾部側に湾曲し、弁部分11の頭端と錘収納部6の反対側内壁との距離は、錘7の直径より大きくなる。この状態が第1許容状態である(図2(b)参照)。
次に、ストッパー8が逆に最も頭部側方向に回動して弁部分11がストッパー収納部1aの頭部側の内壁に当接した状態を図2(c)に示す。この状態においては、弁部分11の一部が錘収納部6からストッパー収納部1aのスペース(逃げ部)に退避し、ストッパー8の頭端と錘収納部6の反対側内壁との距離(ΔX参照)は、錘7の直径より十分に大きくなる。この状態が第2許容状態である。
このように構成されたルアーでは、まず、図1に示すように、錘7は錘収納部6のポケット部分にある。釣糸係止部2に釣糸を係止して水中にルアーをキャストすると、このキャスティングの際にはルアー本体1はその尾部側を飛翔方向として飛翔し、錘収納部6に配置されている錘7が尾部側に向かって錘収納部6内を移動する。飛翔の勢いによってストッパー8も尾部側に回動し、ストッパー8は一旦規制状態となる(図2(a)参照)が、ストッパー8の頭端は錘7の衝突によってさらに尾部側に湾曲し、第1許容状態となる(図2(b)参照)。そして、錘7は錘収納部6内を傾斜部に移動し、錘収納部6の尾部側端部にまで至り、ルアー本体1の飛翔姿勢を安定させる。これによって、遠くの狙ったポイントにルアーを投げ入れ易くなる。
その後、ルアーの着水後にルアーを水中で泳動させると、リップ3が水流を受けて頭部側を水底方向に傾ける。すると、錘7は錘収納部6内を頭部側に移動する。これと共にストッパー8も頭部側に回動して、ストッパー8は第2許容状態となり(図2(c)参照)、錘7は錘収納部6のポケット部分に再び位置することになる。そして、重心位置が頭部側に移動し、ルアーの泳動姿勢が安定する。この状態では泳動中にルアー本体1が振動して錘7がポケット部から傾斜部方向に移動する場合も考えられる。しかし、錘7が錘収納部6内を尾部側に移動しても、ストッパー8が規制状態となり(図2(a)参照)、錘7は不用意にポケット部分から飛び出すことがない。
本発明の1つの実施形態を採用したルアーの断面図。 ストッパー8の動きを示した図。
符号の説明
1 ルアー本体
6 錘収納部
7 錘
8 ストッパー

Claims (1)

  1. 魚釣りに用いるルアーであって、
    軸長方向に伸びる錘収納部を内部に有し、前記錘収納部は、尾部側ほど下方に向かって傾斜している傾斜部分と、前記傾斜部分の頭部側端部に形成され前記傾斜部分から一段下方に落ち込むポケット部分とを有する、ルアー本体と、
    前記錘収納部内に配置され前記錘収納部内を軸長方向に移動可能な球状の錘と、
    前記錘収納部の頭部側の側壁付近であって前記ポケット部分の尾部側の内周面に設けられ、前記錘の尾部側への移動を規制する規制状態,前記錘の尾部側への移動を許容する第1許容状態,前記錘の頭部側への移動を許容する第2許容状態の何れの状態をも採り得る規制弁と、
    前記ポケット部分の尾部側の内壁面付近に形成された前記ルアー本体の左右の幅方向に延びる回動軸と、前記回動軸近傍に形成される逃げ部と、
    を備え、
    前記規制弁は前記回動軸に回動自在に装着されつつ前記錘収納部内に突出する弾性を有する弁であり、
    前記規制状態は前記規制弁が尾部方向に回動して前記錘収納部内に突出する状態であり、前記第1許容状態は前記規制弁が前記規制状態に於いてさらにその弾性により尾部側に傾いた状態であり、前記第2許容状態は前記規制弁が頭部方向に回動して前記錘収納部から前記規制弁の少なくとも一部が前記逃げ部内に退避する状態である、
    ルアー。
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