JP4233449B2 - 骨盤矯正装置 - Google Patents

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本発明は、骨盤の状態の変化に起因して生じる種々の苦痛を伴う症状を予防あるいは治療さるための骨盤矯正装置に関するものである。
二足歩行する人体の腰部には、上半身の荷重のすべてがかかる。このため、腰部を構成している脊柱の下端部にある仙骨と骨盤関節部分への荷重による影響も大きいものである。図8は、骨盤の仙骨と骨盤の概略構成を示しており、仙骨100と骨盤200との関節部分300はそれぞれ「耳上面」と呼ばれる面が合わされて形成されている。すなわち、仙骨100の耳状面と骨盤200を構成する寛骨200aの後上部を占める腸骨200bの耳状面によって仙骨100と骨盤200の関節部分が形成されている。
そして、様々な好ましくない方向からの骨盤に対する過度の負荷により、この耳状面の状態が変化し、痛みを伴う種々の症状が生じるものである。例えば、過度の負荷は、腰をひねったり、中腰で重い物を持ったりしたときなどに生じ、これにより耳状面の状態が適正な状態からずれ、骨盤に歪みを生じるものである。
そこで、従来より、仙骨および腸骨を、治療を行う者の指や腕の力によって略直角方向より締め付け、耳状面の緩みなどのズレを解消させ、仙骨および腸骨を堅固に結合させるという骨盤の矯正が行われている。
しかしながら、前記骨盤の矯正は、人の指や腕の力によって腰部を押圧し、骨盤を矯正しているので、充分な押圧力を一定の角度で安定的に加えることが難しく、熟練者であってもそれは困難である。また、これは、スポーツ選手のように頑強な筋肉を有する人や大柄な人に対しては、特に困難であるという事情がある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、治療を行う者の熟練の度合いに関わらず、簡単な治療を施すことのできる骨盤矯正装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、請求項1に係る骨盤矯正装置は、
矯正対象者が横になるための寝台と、該寝台上に横たわる矯正対象者の左右両側に上下位置をずらし、且つそれぞれ上下位置調整可能に2個ずつ配置され、上側に配置された一対の押棒は先端の押圧部が所定角度下方に向けて傾斜された状態で、下側に配置された一対の押棒は先端の押圧部が所定角度上方に向けて傾斜された状態で、それぞれ前記横たわる矯正対象者の骨盤方向へ移動可能に保持され、且つ先端部に矯正対象者に当接せしめられその骨盤部に押圧力を伝える押圧部を有する押棒と、該押棒の前記移動動作を付勢する付勢手段と、を有し、前記押棒により前記横たわった矯正対象者の骨盤を左右それぞれ2カ所から前記付勢手段の付勢力を用いて押すようにしたことを特徴とする。
この構成により、両側2本ずつの押棒の付勢された移動動作により、寝台上に横たわった矯正対象者の左右両側から骨盤部に安定した力によって押圧力を加えることができる。そして、この押圧力は、左右それぞれ2カ所に配置された押棒の上側の押棒は下方傾斜で上方から斜め下方へ、下側の押棒は上方傾斜で下方から斜め上方へ押し動作を行う。これにより、骨盤に向かって四方からのバランスの良い押圧力の付加が可能となる。また、この押圧力は、付勢手段の付勢力に依存するので付勢手段を種々調整することによって、個々の矯正対象者に的確に対応した押圧力によって押棒による押圧動作を行うことができる。例えば、骨盤と仙骨との間に適切な応力状態を維持しつつ骨盤の矯正が可能になる。
更に、押棒は、それぞれ上下位置が調整可能であることから、押圧部材が、人体の骨盤部に的確に押圧力を伝えるように調整することが可能である。
請求項2に係る骨盤矯正装置は、請求項1に記載の骨盤矯正装置であって、押棒の設置構造は、横方向に貫通した上下方向に伸びるスリットの設けられた押棒取付支柱と、内部で押棒の摺動移動が可能な管状体を有し、スリット内にて上下位置を調整可能に固定される押棒保持部と、を備えることを特徴とする。
上記構成によれば、前記押棒が寝台の両側から一定の傾斜角をもって寝台に寝ている矯正対象者の骨盤の方向へ移動できるようにする構成を簡単な構造により達成することができる。
特に、押棒保持部はスリット内の移動により簡単に高さ位置の調整が可能であり、また、押棒は押棒保持部に設けられた管状体の中を摺動移動するので、常に的確な角度で、安定して骨盤部の押圧を行うことができる。
請求項3に係る骨盤矯正装置は、請求項1又は2の何れかに記載の骨盤矯正装置であって、押棒の移動動作を付勢する付勢手段は、寝台の両側に配置された対をなす押棒相互を引き寄せる方向に付勢するように押棒相互間に架け渡して取り付けられた伸縮性部材にて構成されたことを特徴とする。
この様な構成により、簡単な構造により押棒の骨盤方向への移動動作への付勢を行うことができる。用いられる伸縮性部材としては、ベルト状のゴムやバネなどであり、その付勢力については種々選択可能とすることが好適である。
また、矯正治療の際において、寝台上の矯正対象者は、仰向け又はうつ伏せの状態で横になるが、その状態での骨盤への左右側からの押圧は、上下に位置をずらした箇所から同時に行うのが好ましい。従って、寝台の両側に2個ずつ上下位置をずらして配置された押棒により、左右から傾斜された状態で押圧力を加えることでバランスの良い的確な矯正治療を行うことができる。
本発明の骨盤矯正装置によれば、骨盤の所望部位に左右2カ所から、一定の角度で安定的にバランスのよい押圧力を簡単に加えることができ、熟練を要することなく、骨盤の矯正を容易かつ確実に行うことができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1、2は、本発明に係る骨盤矯正装置の実施の形態を示したものであり、図1は、骨盤矯正装置が実際に使用されている状態の斜視図であり、図2は、図1の後面図を示している。
図1、2に示す骨盤矯正装置は、人体Mが横になる矩形状の寝台1を有しており、寝台1は、4つの支持脚2によって支持され、隣接する支持脚2間には補強部材3が架設されている。
寝台1上には押棒取付支柱4が左右両側に立設されている。押棒取付支柱4の立設は、寝台1の中間位置の左右両側に近い位置で、その間に人体Mが余裕を持って横たわることのできる位置に行われる。そして、これら押棒取付支柱4間には、上部補強部材5が水平に架け渡され、この上部補強部材5の両端は、ボルト13によって一対の押棒取付支柱4の上端にそれぞれ固定されている。
押棒取付支柱4は中空構造を有し、この棒取付支柱4に押棒7が上下位置調整可能に装着されている。この押棒7は寝台1の左右両側に2個ずつ合計4本設置されており、押棒7の先端部は人体Mの骨盤方向に向けられて設置されている。
図3及び図4は、押棒7の押棒取付支柱4への取付け構造の一例を示している。押棒7の設置は、押棒保持部によって行われている。押棒保持部はブロック体10とこれに貫通装着された管状部材20を有している。管状部材20は押棒7の移動通路を形成するものであり、その中を押棒7が摺動移動できるように構成されている。
押棒取付支柱4は略四角柱の外形状を有しており、図示のように中空構造とされている。対向側壁4a、4bには、上下方向に延びるスリット4c、4dがそれぞれ形成されており、ブロック体10がこの押棒取付支柱4内を上下移動できるようになっている。ブロック10は、例えばアルミニウム等で形成される。
ブロック体10の押棒取付支柱4への固定は、プレート12とネジ11によって行われる。すなわち、押棒取付支柱4のスリット4cを介してブロック10に締結されることによって押棒取付支柱4に固定される。
押棒7は、ブロック体10に貫通固定された管状体20の部分に装着されるので、ブロック体10のスリット高さ位置調整により押棒7の高さ位置も調整されるので、ブロック体10のスリット高さ位置調整により押棒7の高さ位置も調整される。押棒7は、管状体20と共にスリット4c、4dを貫通しており、管状体20の傾斜によって傾斜角(角度θ)が設定されている。
なお、図4に示したように押棒7の一端部には、人体Mに直接当接され、押棒7の押圧力を人体Mに伝達する押圧部材8が設けられている。押圧部材8の人体Mとの接触面は、略球面状に形成されており、人体Mの腰部を押圧したときの圧迫感を和らげるようにしている。
4本の押棒7は、それぞれ上側の一対の押棒7−1と下側の一対の押棒7−2とから成っている。上側の押棒7−1は先端部である押圧部材8側が所定角度下方に向くように傾斜して設置され、下側の押棒7−2は先端部である押圧部材8側が所定角度上方に向くように傾斜して設置されている。この傾斜角度は、寝台1上に寝る矯正対象者、すなわち人体Mの骨盤に対して4方向からバランス良く的確に押圧力を加えることができるように設定される。
なお、各押棒7を互いに引っ張る方向に付勢する手段として、ベルト状ゴム9−1、9−2がそれぞれ上側の一対の押棒7−1相互間と下側の一対の押棒7−2相互間に架設されている。これにより、押棒7は常に互いに近づく方向に引き寄せられている。すなわち、人体Mが横たわったときに、各々の押棒7が、人体Mの骨盤部をベルト状ゴム9を引っ張り力により押圧するものである。押棒7の長さも人体Mの大小を問わず確実に押圧することのできる長さに設定されている。なお、前記付勢手段は、ベルト状ゴム9に限られず、適切に押棒7に付勢力を付加することのできるものであれば良く、バネなどを取り付けることも可能である。
なお、本実施の形態では、人体Mに対してやや下方から押棒7が押すこことなるので、寝台1の矯正対象者が横たわる中央部分は底上げされた上段部22が形成されている。
上記構成の実施の形態に係る骨盤矯正装置の実際の使用動作について図1及び図2を参照しつつ説明する。まず、上下対になっている押棒7を手で摘んでベルト状ゴム9の弾発力に抗して外側に引っ張る。この状態で、人体Mが、その腰部を押棒取付支柱4間に位置させて横たわる。うつ伏せか仰向けかは適宜選択される。そして、押棒7の押圧部材8が、人体Mの骨盤部に的確に押圧力を伝えるべく腰部の左右の所望の押圧部位に当たるように押棒7の高さ位置が調節され、その位置でネジ11によって固定される。
次に、押棒7より手を離すと、押棒7は管状体20内をベルト状ゴム9の収縮力により摺動し、押圧部材8が、所望の上下と左右の押圧部位に押圧力を加える。その押圧力の付加方向は、上述した傾斜角度θであり、この押圧により、両側の腸骨から中央に位置する仙骨に適切な角度で押圧力が加えられる。
図5は、図8に示した骨盤と仙骨の部分の概略A−A断面図であり、図示の状態は上側が背中側であり、人体Mがうつ伏せの状態である。上記一対の押棒7で上下と左右から矢印U−1、2とD−1、2のように、D−1、2の押力を加えつつ腸骨200bの部分を所定の傾斜角度で押圧することにより骨盤200と仙骨100の関節部分である耳状面300を的確な状態にすることができるものである。すなわち、このバランスをとった押圧により仙骨100および腸骨200b間の耳状面300の緩みが的確に解消され、骨盤200の矯正が行われる。
この様に、骨盤00に上側と下側の両側から同時に押圧を加えることは、耳状面300の状態を的確な状態とするために良好な作用を奏する。すなわち、耳状面300の緩みなどをバランス良く偏りなく矯正することができる。
図7は、押棒7の先端に設けられる押圧部材8の他の構成例を示している。図6に示した人体Mが仰向けで寝ている状態で骨盤00の寛骨200aの端部をより的確に押圧することができるように一方の縁部に小突起8aを形成したものである。この小突起8aが寛骨200aの縁部に引っかかるようにして押圧することでより的確に力を加えることができるものである。
以上のように、本実施の形態によれば、人間の手のみによる押圧に比べ、押棒7の管状体20内の摺動移動による安定した経路での押圧及び、ベルト状ゴム9の引っ張り力による的確かつ十分な押圧力による押し動作を行うことができ、骨盤の矯正がより的確なものとなる。
本実施の形態では、上述のように押棒7は、管状体20に沿って移動するので、その傾斜角θは、管状体20の傾斜角に依存している。ただし、前記傾斜角θは、人体Mの体格の大小や体型に適合させ、さらには人体Mが寝台1上で俯せあるいは仰向けで横になるかに応じて、変更調整可能とするのが好適である。この場合、種々の傾斜角θに設定された管状体20を備えたブロックを準備しておくことによって、ブロック10の鋼管により、角度調整が可能である。また、人体Mが仰向け状態とうつ伏せ状態の対応は、押棒取付支柱4の上下の設置状態を変更することで対応することも可能である。
次に、押圧力についても人体Mによって変更する必要が生じる。すなわち、運動による筋肉量の差や男女差により、押圧力の調整が必要である。本実施の形態では、ベルト状ゴム9の取付本数を変更することやベルト状ゴム9の断面積の異なるものへの変更により、調節することができる。
また付勢手段としてバネを用いる場合も同様に本数変更や弾発力の異なるバネへの変更により調節することが可能である。さらに、付勢手段として、減圧弁付きの油圧シリンダを利用することもできる。
また、押棒7の高さ位置は、押棒取付支柱4のスリット4cの部分の外側面にプレート12を設置し、これとブロック10とをネジ11によって固定する構成としたので、ネジ11のひねり動作という簡単な動作で高さ調節を容易に行うことができる。
本発明に係る骨盤矯正装置の実施の形態の斜視図である。 図1の後面図である。 図1に示す支柱の正面図である。 図1に示す支柱の縦断面図である。 図8のA−A断面図である。 人体が仰向けになっている場合の骨盤と仙骨の配置を示す説明図である。 押棒の一端部に設けられる押圧部材の他の実施の形態を示す斜視図である。 骨盤と仙骨の構成関係を示す概略説明図である。
符号の説明
1 寝台
4 支柱
4c、4d スリット
7 押棒
8 押圧部材
8a 小突起
9 ベルト状ゴム
10 ブロック
11 ネジ
12 プレート
20 管状体
M 人体

Claims (3)

  1. 矯正対象者が横になるための寝台と、
    該寝台上に横たわる矯正対象者の左右両側に上下位置をずらし、且つそれぞれ上下位置調整可能に2個ずつ配置され、上側に配置された一対の押棒は先端の押圧部が所定角度下方に向けて傾斜された状態で、下側に配置された一対の押棒は先端の押圧部が所定角度上方に向けて傾斜された状態で、それぞれ前記横たわる矯正対象者の骨盤方向へ移動可能に保持され、且つ先端部に矯正対象者に当接せしめられその骨盤部に押圧力を伝える押圧部を有する押棒と、
    該押棒の前記移動動作を付勢する付勢手段と、
    有し、前記押棒により前記横たわった矯正対象者の骨盤を左右それぞれ2カ所から前記付勢手段の付勢力を用いて押すようにしたことを特徴とする骨盤矯正装置。
  2. 前記押棒の設置構造は、
    横方向に貫通した上下方向に伸びるスリットの設けられた押棒取付支柱と、
    内部で前記押棒の摺動移動が可能な管状体を有し、前記スリット内にて上下位置を調整可能に固定される押棒保持部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の骨盤矯正装置。
  3. 前記押棒の前記移動動作を付勢する付勢手段は、
    前記寝台の両側に配置された対をなす押棒相互を引き寄せる方向に付勢するように押棒相互間に架け渡して取り付けられた伸縮性部材にて構成されたことを特徴とする請求項1又は2の何れかに記載の骨盤矯正装置。
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