JP4236304B2 - クラッチ内蔵形回転部品 - Google Patents

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    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D41/00Freewheels or freewheel clutches
    • F16D41/06Freewheels or freewheel clutches with intermediate wedging coupling members between an inner and an outer surface
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、クラッチが内蔵された軸受やプーリユニット等のクラッチ内蔵形回転部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
クラッチ内蔵形回転部品は、軸に固定されるインナー部材の外径面と、このインナー部材の外側に設けられたアウター部材の内径面との間に、軸受用の転動体と、クラッチ用の係合子を一体に組み込んだものである。転動体としてはボールや円筒ころ等が用いられ、係合子としてはスプラグやカム等が用いられている。このクラッチ内蔵形回転部品は、全自動洗濯機の洗濯脱水槽を回転させる筒状回転軸の軸受や、自動車のオルタネータの回転軸に取り付けられるプーリ等、クラッチ機能と軸受機能の両者を要求される部位に使用され、設計のコンパクト化に貢献している。
【0003】
このようなクラッチ内蔵形回転部品としては、特開平9−96325号公報に開示されたものがある。図5は、クラッチ内蔵形軸受の例であり、軸に取り付けられるインナー部材としての内輪34と、その外側に設けられたアウター部材としての外輪35との間に、保持器36に保持されたボール37とスプラグ38が組み込まれている。
【0004】
前記内輪34の外径面と外輪35の内径面には、それぞれ軸方向の概ね中央部に軌道溝39、40が設けられ、各軌道溝39、40の両側には円筒面41、42が形成されている。
【0005】
前記保持器36は、図6に示すように、円筒状の保持器本体43と、環状の蓋44より成り、保持器本体43の一方の端面に設けられた複数のピン45が、蓋44に設けられたピン孔46に嵌め込まれて、両者が一体化されている。
【0006】
前記保持器本体43には、前記蓋44側に開口する複数のグリース封入空間47が設けられ、各グリース封入空間47の閉塞部に、前記ボール37を収容するポケット48が設けられている。これらのポケット48の側面は、ボール37の表面に沿う球面状に形成されている。このグリース封入空間47にはグリースが封入され、ボール37と前記各軌道溝39、40との接触面が潤滑されるようになっている。また、各ポケット48に収容されたボール37は、蓋44に設けられたストッパ49で軸方向の移動を拘束されている。
【0007】
前記隣接するグリース封入空間47の間には、前記スプラグ38を収容するスプラグ収容部50が設けられている。各スプラグ38は、前記各軌道溝39、40両側の円筒面41、42に跨がる長さを有し、その外周の一部に両円筒面41、42と係合可能な2つの円弧面51、52が形成されている。
【0008】
各スプラグ38は、その背面側を弾性部材53でスプラグ収容部50の一方の壁面に押圧され、前記各円弧面51、52が内輪34と外輪35の各円筒面41、42に当接している。内輪34が図5の矢印の方向に回転すると、スプラグ38は内輪34側の円弧面51で右回りのモーメントを受けて起き上がり、各円弧面51、52が各円筒面41、42と係合して、外輪35に内輪34の回転が伝達される。内輪34が矢印と反対方向に回転する場合は、スプラグ38は左回りに倒れる方向のモーメントを受けて、各円筒面41、42と滑りながら接触するため、内輪34と外輪35の係合が遮断される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述したクラッチ内蔵形部品は、前記各ボールを収納するポケットの側面が、ボールの表面に沿って球面状に形成されているので、ボールに付着したグリースがこのポケットの断面コーナー部で剥ぎ取られて、ボールとポケット側面の隙間へあまり流入しないため、インナー部材とアウター部材間を流動するグリースの量が少ない。したがって、ボールと軌道溝間の潤滑が不十分となり、軸受部の耐久寿命を十分に確保できない問題がある。
【0010】
そこで、この発明の課題は、ボールと軌道溝間に十分なグリースを供給でき、耐久寿命が長いクラッチ内蔵形部品を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、この発明は、軸に固定されるインナー部材の外径面と、このインナー部材の外側に設けられた筒状のアウター部材の内径面が、それぞれ軌道溝とその両側の円筒面で形成され、前記両軌道溝間に複数のボールが組み込まれ、前記両軌道溝に跨がって複数の係合子が前記両円筒面と係脱可能に配置され、前記インナー部材とアウター部材の間で前記ボールと係合子を保持する保持器が、円筒状の保持器本体と、この保持器本体の一側面に取り付けられた環状の蓋部材とで形成され、前記保持器本体に前記蓋部材側に開口する複数のグリース封入空間が設けられ、この各グリース封入空間の閉塞部に、前記ボールが個別に収容されるポケットが設けられ、隣接するグリース封入空間の間には前記係合子が収容される係合子収容部が設けられたクラッチ内蔵形回転部品において、前記ポケットの側面に前記ボールに外接する複数の部分円筒面を形成し、この隣接する部分円筒面の間に盗み部を設けた構成を採用したのである。すなわち、ボールが収容されるポケットの側面を複数の部分円筒面と盗み部で形成することにより、ボールに付着したグリースを剥ぎ取ることなくポケット側面との間に流入させるとともに、グリース封入空間も広くして、ボールと軌道溝間を十分に潤滑できるようにしたのである。
【0012】
また、軸に固定されるインナー部材の外径面と、このインナー部材の外側に設けられた筒状のアウター部材の内径面が、それぞれ軌道溝とその両側の円筒面で形成され、前記両軌道溝間に複数のボールが組み込まれ、前記両軌道溝に跨がって複数の係合子が前記両円筒面と係脱可能に配置され、前記インナー部材とアウター部材の間で前記ボールと係合子を保持する保持器が、円筒状の保持器本体と、この保持器本体の一側面に取り付けられた環状の蓋部材とで形成され、前記保持器本体に前記蓋部材側に開口し、周方向長さが異なる2種類のグリース封入空間が複数個設けられ、周方向長さが長いグリース封入空間の閉塞部に、前記ボールを収容する複数のポケットが設けられ、周方向長さが短いグリース封入空間の閉塞部に、前記ボールを収容する1つのポケットが設けられ、これらの隣接するグリース封入空間の間には前記係合子が収容される係合子収容部が設けられたクラッチ内蔵形回転部品においても、前記各ポケットの側面に前記ボールに外接する複数の部分円筒面を形成し、この隣接する部分円筒面の間に盗み部を設けた構成を採用したのである。
【0013】
さらに、前記部分円筒面の2つを、前記ポケットの入口両側に設け、これらの2つの部分円筒面で形成されるポケットの入口幅を、前記ボールの直径よりも狭く形成することにより、これらのポケット入口両側の部分円筒面でボールの軸方向の移動を拘束し、ボールの軸方向ストッパを不要とすることができるとともに、グリース封入空間をより広く活用することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図4に基づき、この発明の実施形態を説明する。
【0015】
図1は、クラッチ内蔵形軸受の第1の実施形態を示す。図1(a)は縦断面図、(b)はその横断面図である。このクラッチ内蔵形軸受は、内輪1と外輪2の間に、保持器3に保持されたボール4とスプラグ5が組み込まれ、内輪1の外径面と外輪2の内径面に、それぞれ軌道溝6、7が設けられ、各軌道溝6、7の両側に円筒面8、9が形成されており、図5に示したクラッチ内蔵形軸受と同様に、ボール4と軌道溝6、7で軸受機能を、スプラグ5と円筒面8、9の係合でクラッチ機能を果たすようになっている。
【0016】
前記保持器3は、図2に示すように、樹脂製で円筒状の保持器本体10と、同じく樹脂製で環状の蓋11と、前記スプラグ5の正面を押圧するばね片12が切り起こしで形成された環状の補強板13とで構成されている。保持器本体10の両端面には複数のピン14、15が設けられ、これらのピン14、15が、それぞれ蓋11と補強板13に設けられたピン孔16、17に差し込まれ、その先端部が加熱変形されて、蓋11と補強板13が保持器本体10の両端面に一体に結合されるようになっている。
【0017】
前記保持器本体10には、前記蓋11側に開口する複数のグリース封入空間18が設けられ、各グリース封入空間18の閉塞部に、前記ボール4を収容するポケット19が設けられている。各ポケット19の対向する側面と底部側面には、それぞれ部分円筒面20が形成され、隣接する部分円筒面20の間には盗み部21が設けられている。また、隣接するグリース封入空間18の間には、前記スプラグ5を収容するスプラグ収容部22が設けられ、このスプラグ収容部22の底に設けられた孔から前記スプラグ5を押圧するばね片12が挿入されるようになっている。
【0018】
前記蓋11には、前記保持器本体10の各グリース封入空間18に挿入され、前記ポケット19に収容されたボール4の軸方向移動を拘束する複数のストッパ23が設けられている。このストッパ23には、グリース封入空間18をより有効に活用するために、その両側と前面側に切欠きが設けられている。
【0019】
前記各ボール4は、図3(a)に示すように、前記ポケット19の各部分円筒面20に内接し、ポケット19の入口側では前記ストッパ23に当接し、周方向と軸方向の移動を拘束されている。ボール4の周方向移動は、図3(b)に示すように、2つの部分円筒面20で拘束されているため、ボール4に付着したグリースは、ポケット19の断面コーナー部で剥ぎ取られることなくポケット19側面との間に流入し、前記内輪1と外輪2の各軌道溝6、7の間を循環流動して、ボール4と各軌道溝6、7の接触面を潤滑する。
【0020】
また、図3(c)に示すように、前記隣接する部分円筒面20の間には盗み部21が設けられているため、この盗み部21にもグリースが充填され、豊富なグリース量でボール4と各軌道溝6、7の潤滑状態を長時間良好に保つことができる。
【0021】
図4は、第2の実施形態を示す。このクラッチ内蔵形軸受は、保持器本体24に、周方向長さが異なる2種類のグリース封入空間25、26が複数個設けられ、周方向長さが長いグリース封入空間25にはボール27を収容するポケット28が2つずつ設けられ、周方向長さが短いグリース封入空間26にはポケット28が1つずつ設けられている。
【0022】
前記各ポケット28の入口両側の側面と底部側面には、それぞれ部分円筒面29が形成され、隣接する部分円筒面29の間には、盗み部30が設けられている。この実施形態では、入口両側の部分円筒面29で形成されたポケット28の入口幅がボール27の直径よりも狭くなっており、ボール27は周方向と軸方向の移動を部分円筒面29のみで拘束されるため、蓋31にはストッパが設けられていない。
【0023】
クラッチ機能部の構成は第1の実施形態と同様であり、スプラグ32がスプラグ収容部33にばね片で押圧されて収容されている。
【0024】
【発明の効果】
以上のように、この発明のクラッチ内蔵形回転部品は、ボールが収容される保持器本体のポケットの側面を複数の部分円筒面と盗み部で形成したので、ボールに付着したグリースを剥ぎ取ることなくポケット側面との間に流入させるとともに、グリース封入空間も広くして、ボールと軌道溝間を十分に潤滑することができ、優れた耐久寿命を得ることができる。また、前記部分円筒面の2つを、ポケットの入口両側に設け、これらの部分円筒面で形成されるポケットの入口幅をボールの直径よりも狭くしたので、ボールの軸方向移動に対するストッパを不要とすることができるとともに、グリース封入空間をより有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】aは第1の実施形態のクラッチ内蔵形軸受を示す縦断面図、bはaの横断面図
【図2】図1の保持器の一部を示す分解斜視図
【図3】aは図1の一部切欠き展開平面図、bはaの要部拡大断面図、cはaの要部拡大平面図
【図4】第2の実施形態のクラッチ内蔵形軸受の一部を示す展開断面図
【図5】従来のクラッチ内蔵形軸受を示す横断面図
【図6】図5の一部切欠き展開平面図
【符号の説明】
1 内輪
2 外輪
3 保持器
4 ボール
5 スプラグ
6、7 軌道溝
8、9 円筒面
10 保持器本体
11 蓋
12 ばね片
13 補強板
14、15 ピン
16、17 ピン孔
18 グリース封入空間
19 ポケット
20 部分円筒面
21 盗み部
22 スプラグ収容部
23 ストッパ
24 保持器本体
25、26 グリース封入空間
27 ボール
28 ポケット
29 部分円筒面
30 盗み部
31 蓋
32 スプラグ
33 スプラグ収容部
34 内輪
35 外輪
36 保持器
37 ボール
38 スプラグ
39、40 軌道溝
41、42 円筒面
43 保持器本体
44 蓋
45 ピン
46 ピン孔
47 グリース封入空間
48 ポケット
49 ストッパ
50 スプラグ収容部
51、52 円弧面
53 弾性部材

Claims (1)

  1. 軸に固定されるインナー部材の外径面と、このインナー部材の外側に設けられた筒状のアウター部材の内径面が、それぞれ軌道溝とその両側の円筒面で形成され、前記両軌道溝間に複数のボールが組み込まれ、前記両軌道溝に跨がって複数の係合子がばね片で押圧されて前記両円筒面と係脱可能に配置され、前記インナー部材とアウター部材の間で前記ボールと係合子を保持する樹脂製の保持器が、円筒状の保持器本体と、この保持器本体の一側面に取り付けられた環状の蓋部材とで形成され、前記保持器本体に前記蓋部材側に開口する複数のグリース封入空間が設けられ、この各グリース封入空間の閉塞部に、前記ボールが個別に収容されるポケットが設けられ、隣接するグリース封入空間の間には前記係合子が収容される係合子収容部が設けられたクラッチ内蔵形回転部品において、前記各ポケットの円周方向で対向する両側の側面と、軸方向で前記蓋部材と対向する側面とに、前記ボールに外接するように保持器半径方向に延びる複数の部分円筒面が形成され、この隣接する部分円筒面の間に盗み部が設けられ、前記蓋部材に、前記ポケットに収容されたボールの軸方向移動を拘束し、その両側面が前記ポケットの円周方向で対向する両側の側面に当接されるストッパが設けられ、このストッパの両側と前面側に切欠きが設けられたことを特徴とするクラッチ内蔵形回転部品。
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CN114483794B (zh) * 2022-01-25 2024-04-19 中国铁建重工集团股份有限公司 一种用于掘进机主轴承的组合保持架及其组装方法

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