JP4243379B2 - エアゾール製品用チューブの錘 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エアゾール容器すなわちエーロゾル容器を横倒しあるいは倒立使用した場合であってもエアゾール内容物をバルブ機構まで導くため変形可能に形成したチューブの下端に取付けるエアゾール製品用チューブの錘に関する。
【0002】
【従来の技術】
エアゾール容器はエアゾール内容物の噴出を制御するバルブ機構に接続するチューブを有するが、このチューブに屈曲が容易な軟弾性の樹脂を用いたり、あるいは中間に蛇腹管を成形してフレキシブル性を与え、かつ下端に錘を取付ける構成がある。これは錘によってチューブ先端を移動して常時内容物と接触させ残量を出さないようにしたり、あるいは倒立噴射を可能とすることを目的とするものである。
【0003】
従来、チューブの先端に固定する錘としては、孔部を穿設するガラス製やステンレス性の球体を用いるものがあった。但しこれらの錘は本体の単価が高くなりがちで、孔部へのチューブ取付けも手組みによる圧入となるため非効率的であった。又内容物により錘の重さを変える場合には球体の大きさを変更しなければならないが、これに伴い組立用のホルダーも新たに作り直さねばならなかった。又内容物が高粘度の性状を示す場合には重い錘にしなければならないが、比重の小さいガラス製では対応できない欠点があった。
【0004】
又、球体の代わりにチューブとの係止部を所定の形状に成型した錘を用いる場合もあった。このように成型された錘は、本体の単価が比較的安いものであり、又チューブ取付もカシメや別部材のインサートによる係止が可能となるため自動化が可能で組立効率の向上が図れる利点があった。しかし錘の重さを変える場合には錘作製用の型を新たに作らねばならなかったので汎用性の点で問題があった。
【0005】
そこで重さを変える自由度を大きくするため、例えば特開平7−330049号公報に記載されるようなステンレス性の管状錘が提案されている。この従来の錘を図7及び図8に示す。エアゾール容器101の上端に固定する蓋体102には、バルブ機構を有するハウジング103を取り付け、上端にステム104を突出する。このステム104を押圧することでバルブ機構を開弁し、ノズルからエアゾール内容物105を外部に噴射する構成である。
【0006】
ここでハウジング103には軟弾性の屈曲可能な材質で形成したチューブ106の上端を挿入接続し、このチューブ106の下端外周にはステンレス材により形成した管状錘107を装着していた。チューブ106に取付ける際には管状錘107を下端から挿入した後カシメで固定していた。このカシメ量は、チューブ106内の流通を阻害せず且つ脱落しないように適宜定める必要があった。管状錘107として既製のステンレス管を用いる場合もあったが、この場合にはカシメによる断面変形が大きくなるため、スリット108を設けた状態で全長に亘る均一なカシメあるいは部分的なカシメを行っていた。
【0007】
スリット108を設ける管状錘107は、内容物による所要の重さを実現するため、所定の板厚の板材を曲げて筒状にし、取付時に容器の大きさに応じて摺動して位置を選択し、その後カシメにより固定していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の管状錘107で所要の重さを実現するには主に板厚で調整する必要があった。これは錘の長さが長くなりすぎるとチューブ106の屈曲性に支障を生じさせる恐れがあったからである。従って特に高粘度の性状を示す内容物105に対応させる場合には板厚が厚くなり、カシメの荷重が増大する欠点があった。又一部をカシメで固定する場合であっても連続する板体は全体が変形してしまうため、カシメ量の微妙な調整は困難であった。
【0009】
この発明は、上記のような従来のエアゾール製品用チューブの錘が有する問題点を解消すべくなされたものであり、本体コストが安く、チューブ取り付け組立作業が自動で行え、重さを変える自由度も大きく、カシメの場合には荷重を増大させなくとも重い錘の固定が可能で、しかもカシメ時の錘の断面変形を容易に管理できるエアゾール製品用チューブの錘を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、この発明のエアゾール製品用チューブの錘は、巻線にて形成し、その巻線の一部をチューブに圧着して固定することを特徴とするものである。圧着する方法は圧入するものでもよいし、カシメによるものでもよい。少なくとも圧着部はチューブ径に対応する形状とする。非圧着部の径は所要の重量を実現し得る径を選択する。圧着部は一端あるいは両端に設ける。
【0011】
巻線は、圧着部を細径の線材で疎巻に形成し、非圧着部を太径の線材で密着巻に形成することが望ましい。このように形成するとより小さな荷重でチューブに線材を圧着することができる。
【0012】
又巻線は、コイルスプリングを使用するものであって一部にチューブ挿入用間隙を形成し、隣接するコイル間の弾性でチューブを圧着固定するものでもよい。チューブ挿入用間隙としては、コイル端部に小径部を偏心させて形成し、この小径部と大径部との間に設ける場合や、コイル端部に折曲等により隣接コイル間の間隙が拡張可能な挿入部を設けるものでもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明する。図1はエアゾール容器の部分断面図、図2はエアゾール製品用チューブに取付ける錘の部分断面図である。エアゾール容器1は、上端にノズル付のステム2を突出し、その下面にバルブ機構を有するハウジング3を取り付ける。ハウジング3には軟弾性の屈曲可能な材質で形成したチューブ4の上端を挿入接続し、このチューブ4の下端外周には錘5を装着する。錘5は巻線にて形成し、その巻線の一部をチューブ4に圧着して固定する。
【0014】
錘の圧着部5aの巻径はチューブ径に対応する形状とし、圧入時はチューブ径よりやや小さく、カシメの場合はやや大きく形成する。非圧着部5bの巻径はチューブ径より大きく、かつ所要の重量を実現し得る径を選択する。巻線は、圧着部5aを細径の線材で疎巻に形成し、非圧着部5bを太径の線材で密着巻に形成することが望ましい。このように形成するとより小さな荷重でチューブに線材を圧着することができる。圧着部5a、5aと非圧着部5bとの組合わせにより、錘5をチューブ4に一層容易に取付けることができる。また内径の大きい非圧着部5bにより、巻線の同じ長さに対する重量を増加させることができる。また非圧着部5bを、密着巻に形成しなくてもよい。疎巻の非圧着部によって、高粘度の内容物内での錘5の移動を一層円滑にかつ一層容易にすることができる。
【0015】
カシメでチューブ4に錘5を取付ける場合、そのカシメ量は、チューブ4の外径から1/100乃至1/10mm程度食込ませるものとするが、チューブ4内の流通を阻害せず且つ脱落しないように適切に定める。カシメによる断面変形部分は細い線材の圧着部5aのみであるため、その変形に要する荷重は小さいもので可能であり、歪みの管理も容易でチューブ内径の縮小もごく限定された範囲に止まる。
【0016】
圧着部は図2のように両端に設けるものでもよいし、図3に示すように一端のみの圧着部15aを設けるものでもよい。これら錘5、15の重量は内容物6の比重により適宜設定するが一般的には1.5から3.0gで、例えば図3の錘15では圧着部15aの内径4.25mm、非圧着部15bの内径5.0mm、線材径0.9mm、巻線の長さ20mmで1.5gとなる。なお材質は対腐食性の高いステンレス材を使用する。
【0017】
チューブ4はそのフレキシブル性と錘5とによってエアゾール容器1の底部に沿って下端を移動自在にしており、容器1の傾斜に伴う内容物6の移動に吸い上げ位置を追従する。なお錘の大きさ及び取付位置は、エアゾール容器1の底隅部までチューブ4の先端が入り込めるよう適宜定める。図1においては傾斜使用の例を示しているが、チューブを変更することで倒立使用が可能なタイプにも適用できる。
【0018】
錘の素材が巻線であるため線材径及び(又は)巻線の非圧着部の内径を変えれば簡単に重さをかえることができ、又錘の長さを長くしなくとも十分な重量を得ることがで、内容物の移動に確実に追随できる。従って錘形状の自由度が増し、単価的にも安いものができる。又圧着部の内径を定めることで圧入、カシメ何れの取付け方法も選択できる。
【0019】
又巻線は、コイルスプリングを使用するものであって一部にチューブ挿入用間隙を形成し、隣接するコイル間の弾性でチューブを圧着固定するものでもよい。この実施形態を図4乃至図6に示す。先ず図4及び図5に示す錘25は、コイルの端部に小径部25aを偏心させて形成し、この小径部25aと大径部26bとの間にチューブ挿入用間隙25cを設ける。チューブ挿入用間隙25cはチューブ4の外径より小さ目に設定する。小径部25aを外方に移動して間隙を拡大した後チューブ4を挿入し、小径部25aを元に戻してその弾性でチューブ4を保持する。
【0020】
次に図6の錘35は、ピッチを開けてチューブ挿入用間隙35cをコイル途中に設けるもので、コイル端部35aを外方に押して更に間隙を拡大し、チューブ4を挿入セットした後コイル端部35aを離し、その弾性でコイル中央部35bとの間に保持する。このようにコイルスプリングの弾性でチューブを保持する場合には特別な圧着作業がなくなる。
【0021】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のエアゾール製品用チューブの錘は、巻線にて形成し、その巻線の一部をチューブに圧着して固定する構成とするので、重さの変更に対して容易に対応でき、取付方法の選択も自由で、カシメの場合には荷重を増大させなくとも重い錘の固定が可能で、しかもカシメ時の錘の断面変形を容易に管理できる。
【0022】
請求項2記載のエアゾール製品用チューブの錘は、巻線の圧着部を細径の線材で疎巻に形成し、非圧着部を太径の線材で密着巻に形成するので、より小さな荷重でチューブに線材を圧着することがで、錘の長さも短くできる。
【0023】
請求項3記載のエアゾール製品用チューブの錘は、コイルスプリングの一部にチューブ挿入用間隙を形成し、隣接するコイル間の弾性でチューブを圧着固定するので、圧入及びカシメの必要がなくなる。
【0024】
請求項4記載のエアゾール製品用チューブの錘は、非圧着部を疎巻に形成することにより、高粘度の内容物内での錘の移動を一層円滑にかつ一層容易にすることができる。
【0025】
請求項5記載のエアゾール製品用チューブの錘は、2つの圧着部と1つの非圧着部との組合わせにより、錘をチューブに一層容易に取付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エアゾール容器の部分断面図である。
【図2】この発明のエアゾール製品用チューブの錘の第1実施例の部分断面図である。
【図3】この発明のエアゾール製品用チューブの錘の第2実施例の部分断面図である。
【図4】この発明のエアゾール製品用チューブの錘の第3実施例であるコイルスプリングを使用する錘の部分断面図である。
【図5】図4のV−V断面を示す断面図である。
【図6】この発明のエアゾール製品用チューブの錘の第4実施例であるコイルスプリングを使用する錘の部分断面図である。
【図7】従来の錘を装着するエアゾール製品用チューブの正面図である。
【図8】従来の錘を使用するエアゾール容器の部分断面図である。
【符号の説明】
4 チューブ
5 錘
5a 圧着部
5b 非圧着部
Claims (3)
- 上端をエアゾール容器内に垂下するバルブ機構に連通し下端を前記エアゾール容器の底部に開放するエアゾール製品用チューブに取付けるエアゾール製品用チューブの錘であって、前記錘は巻線にて形成し、その巻線の一部を前記チューブに圧着して固定したエアゾール製品用のチューブの錘において、
前記巻線は、少なくとも1つの圧着部を細径の線材で疎巻に形成し、非圧着部を太径の線材で密着巻に形成することを特徴とするエアゾール製品用チューブの錘。 - 上端をエアゾール容器内に垂下するバルブ機構に連通し下端を前記エアゾール容器の底部に開放するエアゾール製品用チューブに取付けるエアゾール製品用チューブの錘であって、前記錘は巻線にて形成し、その巻線の一部を前記チューブに圧着して固定したエアゾール製品用のチューブの錘において、
前記巻線は、少なくとも1つの圧着部を細径の線材で疎巻に形成し、非圧着部を太径の線材で疎巻に形成することを特徴とするエアゾール製品用チューブの錘。 - 上端をエアゾール容器内に垂下するバルブ機構に連通し下端を前記エアゾール容器の底部に開放するエアゾール製品用チューブに取付けるエアゾール製品用チューブの錘であって、前記錘は巻線にて形成し、その巻線の一部を前記チューブに圧着して固定したエアゾール製品用のチューブの錘において、
前記巻線は、非圧着部を太径の線材で密着巻に形成し、前記非圧着部の両端の圧着部を細径の線材で疎巻に形成することを特徴とするエアゾール製品用チューブの錘。
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