JP4246402B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被帯電体に対する帯電と潜像形成を同時に行うことができる電荷発生手段を用いた複写機、ファクシミリ、プリンタ、プロッタ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プロッタ等に応用される電子写真方式の画像形成装置においては、感光体等の被帯電体を帯電手段で均一に帯電した後、原稿像の露光や、レーザー光による光書き込み等により静電潜像を形成し、この静電潜像を現像手段のトナーで現像して可視像化し、この可視像(トナー像)を転写手段で転写材に転写し、定着手段でトナー像を転写材に定着して画像を得ている。
ここで、現在の一般的な電子写真方式の画像形成装置の概略構成例を図17に示す。図17において、符号101は感光体、102は帯電器、103は現像装置の現像ローラー、104はトナー等の画像形成物質、105は現像バイアス電源、106は転写チャージャー、107はクリーニング装置、108は除電ランプ、109は定着装置、110は転写用紙等の被記録体であり、この例では、負帯電、反転現像プロセス(感光体の電荷の無い場所に画像形成物質を付着させ画像を形成するプロセス)により画像形成を行う画像形成装置を模式的に示したものである。
【0003】
図17に示すような構成の画像形成装置では、帯電器102により感光体101を帯電し、図示しない光書込装置(あるいは原稿像の露光装置)から光束を露光して感光体101上に静電潜像を形成した後、その静電潜像を現像ローラー103に担持された画像形成物質104で現像して可視化し、その可視画像を転写チャージャー106により被記録体110に転写する。そして、可視画像が転写された被記録体109は定着装置109に搬送されて画像を定着される。一方、画像転写後の感光体101はクリーニング装置107でクリーニングされた後、除電ランプ108で除電される。
以上のような従来の画像形成装置では、帯電→露光(潜像形成)→現像→転写→定着といった多くの工程を経て画像を形成している。従って、これらの工程の簡略化が現状の課題の一つとなっている。
【0004】
図17に示す画像形成装置で用いられている帯電器102は、一般に図18に示すようなコロナワイヤーを用いたコロナ帯電器であるが、これは非常に多くのオゾンを発生するという欠点を有している。
このため、コロナ帯電器におけるオゾンの発生量の低減を図る技術が提案されており、例えば、特開平9−114192号公報には、コロナ帯電器において、コロナ放電によるオゾンの発生量を低減する手段が提案されている。すなわち、上記公報記載の技術では、非常に細い40〜50ミクロン(μm)のワイヤを用いて放電を行うことによりオゾンの発生量を50%以下に低減している。
また、特開平6−324556号公報には、コロナ放電によるオゾンの発生量を低減する手段として、ワイヤの3方を囲むように配置された金属筐体と解放部近傍に金属メッシュ電極を配置し、ワイヤから発生したオゾンを閉じこめ、オゾン分子の衝突確率を高めることにより放出されるオゾン量の低減を図っている。
しかしながら、これらの手段では、精々50%程度のオゾン量の低減しかできず、オゾン吸着剤等の併用が必要であった。しかし、オゾン吸着剤は、発生したオゾンを活性炭などの触媒機能により酸化したり、表面に吸着させるものであるが、経時劣化が生じるためにオゾンフィルタの交換や、メンテナンスが必要であった。
【0005】
前記コロナワイヤーの持つ欠点を解決するため、ローラー帯電器等を用いた接触帯電方式が近年一般的となってきており、古くは、特開昭56−91253号公報に提案されている。このローラー帯電器を用いた接触帯電方式では、オゾンの発生を非常に少なくできるため、有望視されている。
しかしながら、ローラー帯電器は接触帯電であるため、帯電が不均一になりやすいという問題があり、また、ローラー表面のトナー汚染、感光体の感光層が絶縁破壊されてピンホールが発生しやすい等の問題がある。また、帯電ローラー跡(可塑剤)、ローラーの永久変形等が生じやすいという問題もある。
【0006】
そこで、従来の帯電器の問題を解決するため、特開平8−203418号公報においては、ライン電極表面にP−N接合の半導体素子またはエレクトロルミネッセンス材料よりなる電子放出素子層を設けた電荷発生器、及びこの電荷発生器を一画素単位で独立に駆動させ誘電体上に潜像を形成する方式の静電潜像形成装置が開示されている。しかしながら、上記従来技術では、一画素単位で駆動するため電荷発生素子の作製が困難であることと、駆動装置等、装置構成全体が煩雑になるという欠点を有している。
また、特開平9−270238号公報においても、上記従来技術と同様に電子放出素子を一画素単位で駆動する方法が開示されているが、同様の欠点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
近年の社会動向においては、環境意識の向上により、UL規格、TUV規格、BAM規格など、複数の国、地域で複数の団体により、電子写真方式の画像形成装置に対して、発生するオゾン量を規制するための規格が設定されている。このため、電子写真方式の画像形成装置から発生するオゾン、窒素酸化物(NO)等の放電生成物の低減が重要な課題となっている。
【0008】
本発明の目的は、従来型の電子写真方式の画像形成装置の画像形成プロセスの簡略化であり、さらには、画像形成装置から発生するオゾン、NO等の放電生成物を低減することである。
より具体的には、本発明は、オゾンやNO等の放電生成物の発生が低減され、且つ被帯電体に対して静電潜像を形成することができる新規な構成の電荷発生手段を用い、構成の簡略化、放電生成物の低減を図ることができる新規な構成の画像形成装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、光の照射による半導体表面からの電子放出現象を利用して被帯電体を帯電するものであり、従来のコロナ帯電器等と比べてオゾンやNO等の放電生成物を低減することができる。また、本発明では、半導体素子内部のキャリア密度が光の照射によって増大する性質を利用し、露光装置等により半導体素子に光を照射し、電荷発生手段上での光キャリアの生成を可能とするものである。
一般に半導体素子から放出される電子の運動エネルギーは、前記コロナ放電によるものと比較すると小さく、大気中の気体分子の電離をほとんど起こさずに、CO 、O イオンなどの負イオンを生成し、これが被帯電体(被記録体または潜像保持体)に到達するか、または、電子が直接被帯電体に対して到達する。従って本発明では、この現象を利用して静電潜像の形成を行うことができる新規な構成の電荷発生手段(電荷発生装置)を用いることによりオゾンやNO等の放電生成物の発生を低減した新規な構成の画像形成装置を提供するものである。
【0011】
より具体的に述べると、請求項1に係る発明は、半導体素子からの電子放出現象により大気中に電子を放出させる電荷発生手段と、前記電荷発生手段から放出された電子により静電潜像が形成される被帯電体と、前記被帯電体上に形成された静電潜像を可視化する現像手段とを備え、前記電荷発生手段の半導体素子内部のキャリア密度は光の照射によって増大し、前記半導体素子に画像露光を行うことにより光が照射された部位に光キャリアが発生して電子が放出され、前記被帯電体上に静電潜像が形成され、前記被帯電体上に形成された静電潜像を前記現像手段によって可視化することにより画像形成を行う画像形成装置であって、前記電荷発生手段の半導体素子は、ガラス基板と該ガラス基板上に順次積層された電極、半導体層、薄膜絶縁体層、及び薄膜電極とを有し、前記薄膜電極と前記薄膜絶縁体層との間に光キャリア発生層として受光層を有することを特徴としている。
【0012】
請求項に係る発明は、請求項記載の画像形成装置において、前記被帯電体はシート状の被記録体であることを特徴としている。
また、請求項に係る発明は、請求項記載の画像形成装置において、前記被帯電体として、静電潜像を乱れなく保持することが可能な潜像保持体を具備し、潜像保持体上に、前記電荷発生手段から放出された電子により静電潜像を形成した後、前記潜像保持体上の静電潜像を前記現像手段によって可視化し、この可視化された画像をシート状の被記録体上に転写して画像形成を行うことを特徴としている。
さらに請求項に係る発明は、請求項記載の画像形成装置において、前記潜像保持体が光導電性を有していることを特徴としている。
【0014】
請求項に係る発明は、請求項1〜の何れか一つに記載の画像形成装置において、前記電荷発生手段に用いられている半導体素子は、半導体材料としてアモルファスシリコン、または多結晶シリコン、またはその両方を用いていることを特徴としている。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成、動作及び作用を図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
(実施形態1)
まず本発明の第1の実施形態について説明する。
本発明に係る電荷発生手段である電荷発生装置は、半導体素子からの電子放出現象により大気中に電子を放出させるものであって、前記半導体素子内部のキャリア密度が光の照射によって増大する性質を有し、前記半導体素子に対する露光によって電荷発生装置上で電荷による画像(以下、静電潜像と言う)を形成し、この静電潜像を被帯電体上に転写して、被帯電体上に静電潜像を形成するものである。
そして本発明では、上記電荷発生装置を画像形成装置の潜像形成手段として適用したものである。すなわち、本発明では、半導体素子からの電子放出現象により大気中に電子を放出させる電荷発生装置と、電荷によって形成された画像(静電潜像)を可視化する現像装置を少なくとも具備している画像形成装置において、前記半導体素子内部のキャリア密度が光の照射によって増大する性質を有し、且つ静電潜像の形成を、電荷発生装置に対する露光によって電荷発生装置上で行い、これを被帯電体上に転写し、これを現像装置によって可視化し画像形成を行う。
ここで、前記光の照射によって生じたキャリアを光キャリアと呼び、これはその半導体のバンドギャップEgよりエネルギーの大きな光(hν>Eg)を照射し、これを素子が吸収した場合に発生する。
本発明の電荷発生装置を構成する半導体素子に用いられる半導体材料としては、Si、Ga、In、Al、As、P、Sb等のIIIB〜VIAの元素の単体、もしくは、それらの2元、3元化合物が適用可能である。
【0017】
図1は本発明の一実施形態を示す画像形成装置の概略構成図であり、図中の符号1は電荷発生装置、2は現像装置の現像ローラー、3は現像バイアス用電源、4はトナー等の画像形成物質、5は被帯電体、6は定着装置である。
この構成例では、被帯電体5はシート状の被記録体であり、その画像形成面は誘電体から成り、さらに画像形成面の反対側には導電層が形成されている。
また、図1は、例えば図2に示す構成の電荷発生装置を用いて、静電潜像の形成と被帯電体5への転写を同時に行う装置の例である。
ここで、図1に示す画像形成装置の構成と、図17に示した従来の画像形成装置の構成とを比較して判るように、本実施形態では、装置構成を非常に簡略化することが可能となる。
【0018】
図2に本発明に係る電荷発生装置の基本的な構成例を示す。図2において、電荷発生装置1は、半導体素子10とバイアス電源16及び駆動電源17から構成され、半導体素子10は、ガラス基板11とそのガラス基板上に順次積層された透明電極層12、半導体層13、薄膜絶縁体層14、薄膜電極15から構成されている。また、図2において符号5は被帯電体(被記録体、または後述する潜像保持体)であり、前述したように、導電層5aと誘電体層5bから構成されている。
【0019】
この電荷発生装置では、図3に示す原理により電子が放出される。図3では図2の駆動電源17として直流を用いた場合の説明である。
図3では半導体層13中のフェルミ準位近傍の電子がトンネル現象によりポテンシャル障壁を透過して絶縁体層14の伝導帯へ注入される。これは高抵抗であり大きな電位勾配が生じているため、そこで加速されて薄膜電極15の伝導帯へ注入されホットエレクトロンとなる。この電位勾配が電子放出のエネルギーに寄与するため、絶縁体層14の膜厚は所定値以下、駆動電源17による印加電圧は所定値以上とする必要がある。一般には絶縁体層14の膜厚は数ミクロン程度からそれ以下、印加電圧は10V以上が必要である。
【0020】
これら素子内部で生成したホットエレクトロンのうち、薄膜電極15の仕事関数φ以上のエネルギーを有するものはこの電極をトンネルし、素子外部に所定の運動エネルギーを有して放出される。
この薄膜電極15は電子がトンネルすることを妨げることのない範囲の膜厚で形成することが必要であり、一般には数十nm以下である。
上記の絶縁性を有する部位(絶縁体層14)を形成する方法としては、半導体層13の表面を酸化処理することによって得られる酸化膜、または活性化された窒素を含むプラズマ等で処理することにより生成される窒化膜、さらには酸素と窒素を混合して活性化した場合に生じる酸窒化膜等を用いて形成することができる。
【0021】
また、この絶縁性を有する部位が複数形成されると以下の様に電子放出特性の向上に寄与する。これは、図3中にある半導体層13と絶縁体層14との障壁が、図6のように多数存在する場合、この中を電子が多段階に加速しながら放出されるためであると考えられている。
この現象はポーラスシリコンに代表されるように、その表面にnmオーダーの多孔質半導体層を形成することで、前記における電子の多段階加速により電子放出特性が飛躍的に向上することが知られている。
【0022】
図2の電荷発生装置1は、半導体素子10への画像の露光に応じて電子放出を行い被帯電体(被記録体、または後述する潜像保持体)5上に潜像を転写する。電荷発生装置上に一旦書き込まれた画像の履歴は電圧の印加による電子放出と共に消去される。完全に消去されない場合は、電荷発生装置を複数用意し、書き込まれた画像の履歴の消去と潜像転写を同時に行うプロセスが必要となる。
図2の場合、半導体素子10の半導体層13の背面には透明電極12が設置されており、背面から画像を露光することにより、光キャリアが発生する。露光手段は白色光ランプ、レーザー光、発光ダイオード(LED)等が用いられる。この半導体素子10では、バイアス電源16により被帯電体5の電位に対して薄膜電極15の電位が低くなっているため、電子が半導体素子10から被帯電体5上に向けて放出される。この時、露光した部位は未露光の部位と比較して多くの電子が放出されるため、被帯電体5上に静電潜像が図4に示すような電位のコントラストとして転写される。
【0023】
また、図5は本発明の電荷発生装置の別の構成例を示しており、図2とは半導体素子の層構成が異なるものである。図5において、符号21はガラス基板、22は電極、23は半導体層、24は薄膜絶縁体層、25は半導体層(受光層)、26は薄膜電極であり、図5の場合は、薄膜電極26と薄膜絶縁体層24との間に光キャリア発生層として半導体層(受光層)25を追加している例である。
薄膜電極26の電子放出面側から画像露光が行われるプロセスにおいて、薄膜絶縁体層が露光を散乱、または吸収してしまう場合は、この半導体層(受光層)25を追加することにより光キャリアが効率よく発生する。
図5の構成の場合も、図2と同様に、光が照射された部位に光キャリアが生成し、電子放出は主にこの部位から行われるため、被帯電体(被記録体、または後述する潜像保持体)5上に静電潜像が形成される。
【0024】
次に、図1に示す構成の画像形成装置では、以下の様な現像プロセスによって被帯電体(ここでは被記録体)5上の静電潜像が可視化される。
現像装置の現像ローラー2と被記録体5との間に現像バイアス用電源3により現像バイアスが印加され、現像ローラー2から被記録体5上に画像形成物質4が供給される。この図1では、正転現像プロセス(電荷のあるところに画像形成物質を付着させ画像を形成する)の模式図を示してある。この現像バイアスは前述の電位のコントラストを画像形成物質が明瞭に再現するように設定されている。例えば、図4に示すように被記録体5上の表面電位において、電荷発生装置1に対する露光部の電位が−400V、未露光部の電位が−40Vの場合、そのほぼ中央値である−200V〜−240V程度以下の電位で画像形成物質4が被記録体5上に供給されるように現像バイアス値を設定する。このようにすることによって、仮に非画像部の電位が若干下降(例えば、−40V→−60V)しても、あるいは画像部の電位が若干上昇(例えば、−400V→−360V)しても明瞭な画像が得られる。尚、画像形成物質4としては、一般に樹脂を着色したものが使用され、乾式電子写真方式の画像形成装置では、数ミクロン程度の粒径の粉末(乾式トナー)が使用される。
被記録体5に転写された画像形成物質4は定着装置6による定着工程(加熱及び/または加圧による定着)を経ることにより、被記録体5上に定着される。
【0025】
(実施形態2)
次に本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態においては、実施形態1の画像形成装置において、被帯電体として、静電潜像を乱れなく保持することが可能な潜像保持体を具備し、この潜像保持体上に、電荷発生装置上で形成された静電潜像を転写した後、この潜像保持体上の静電潜像を現像装置によって可視化し、この可視化された画像をシート状の被記録体上に転写して画像形成を行うものである。
【0026】
前述の実施形態1では、電荷発生装置上で形成された静電潜像を被記録体に直接転写し、その被記録体上の静電潜像を現像装置で現像して可視画像を形成しているため、被記録体に普通紙を用いることができなかった。すなわち、普通紙は一般にパルプを主材料とするため、空気中の水分を吸い易く、その抵抗値を潜像を保持するレベルに維持することが困難である。従って潜像保持体がなく、普通紙に静電潜像を転写した場合は画像の乱れが大きくなる可能性がある。
これに対して、本実施形態では、電荷発生装置上で形成された静電潜像を潜像保持体に転写し、潜像保持体上の静電潜像を現像装置で可視化した後、被記録体に可視像を転写するので、被記録体に一般の普通紙が使用可能である。
【0027】
図7は本実施形態の画像形成装置の概略構成図であり、図中の符号30は被帯電体である潜像保持体、31は電荷発生装置、32は現像装置の現像ローラー、33は現像バイアス用電源、34はトナー等の画像形成物質、35は被記録体、36は転写チャージャー、37は除電ブラシ、38は定着装置である。
この構成例では、潜像保持体30を透明な誘電体層と導電層を積層した構成とした例であり、潜像保持体30の背面(裏面側)から露光している例である。
【0028】
潜像保持体30の表層側の誘電体層に静電潜像が保持され、背面の導電層はアースに接続されている。ここで用いられる誘電体層の材料としては、ポリカーボネート、アクリル、テフロン、ポリエステル、各種ゴム材料等の樹脂材料、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム等の無機材料、及びこれらの複合材料等、誘電体材料であれば様々なものが適用可能である。またこれらにカーボン、金属材料等の導電性物質を分散したものも使用可能である。但し、図7のような構成の場合には、背面側から露光するので、光源の発光波長を吸収しない材料が必要である。
同様に、導電層は金属、カーボン、ITO(Indium Tin Oxide)など、導電性を有していれば様々なものが適用可能であるが、図7のような構成の場合には、背面側から露光するので、光源の発光波長を吸収しない材料が必要である。
また、この潜像保持体30の形状は、板状、ベルト形状、ドラム形状等、様々な形態のものが用いられる。
【0029】
この装置構成の場合、電荷発生装置31としては例えば図2または図5の構成のものが用いられ、電荷発生装置31の表面から露光されることになるが、最表層の薄膜電極は非常に薄いため、半導体層に到達する光の減衰はほとんど起こらない。
また、図7の構成では、反転現像プロセスを模式的に示してあるが、一般文書を形成する場合、文字が紙面に占める面積は10%程度からそれ以下であるため、本発明においては正転現像プロセスの方が露光面積が少なくてすむ。
さらに図7の構成では、潜像保持体30上に形成された画像を被記録体35上に転写した後、潜像保持体30上に残留した電荷は除電ブラシ37によって除去されるため、繰り返し使用しても画像の乱れを起こさない。また、この除電ブラシ37は被記録体35に転写されずに潜像保持体30上に残留した画像形成物質34の除去も兼ねることが可能である。すなわち、除電ブラシ37がクリーニング手段と除電手段を兼ねた構成とすることができる。
【0030】
(実施形態3)
次に本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態においては、実施形態2の図7に示す構成の画像形成装置において、潜像保持体30が光導電性を有している構成としたものである。従って、前述の潜像保持体30上に残留した電荷の除去手段として、除電ブラシ37に加え光を用いることが可能であるため、より確実に残留電荷の除去が可能である。また、除電ブラシを省略し、除電ランプのみの構成としても電荷の除去が可能となるため、構成の簡略化を図れる。
【0031】
(実施形態4)
次に本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施形態においては、実施形態1または2に記載の画像形成装置において、前記電荷発生装置上で静電潜像を形成後、一定時間経た後に被記録体または潜像保持体上に静電潜像を転写する構成としたものである。
従って、潜像の形成と転写を同時に行うための背面露光プロセスが必要がなくなり、以下の(1)(2)のようなメリットを生じさせる。
(1)デバイスの電子放出面直上から露光できるため、透明部材による光の吸収がなく、光キャリアの生成効率が向上する。
(2)透明部材使用の必要がなくなり、材料の選定範囲が広がる。
【0032】
図8は本実施形態の画像形成装置の概略構成図であり、図中の符号40は被帯電体である潜像保持体、41は電荷発生装置、42は現像装置の現像ローラー、43は現像バイアス用電源、44はトナー等の画像形成物質、45は被記録体、46は転写チャージャー、47は除電ブラシ、48は定着装置である。
この構成例では、図8に示されるように、電荷発生装置41は回動しながら露光され、被帯電体である潜像保持体40上に静電潜像を形成していく。尚、上記のような電荷発生装置41を図1の構成に適用して、被記録体に静電潜像を形成する構成としてもよい。
【0033】
図9(A),(B)に本実施形態で使用される電荷発生装置41の構成例を示す。この電荷発生装置41においては、金属ローラー(または金属ドラム)50上に半導体層51と薄膜絶縁層52が形成され、さらにその上に薄膜電極層53が幾つかの部位に分割して形成されている構成の半導体素子を備えており、また、ローラー表面の薄膜電極層53の一部に接触して電圧印加ブラシ54が設けられており、この電圧印加ブラシ54と金属ローラー50の間には電源56が接続され、且つ電圧印加ブラシ54にはバイアス電源55が接続されている。
【0034】
電荷発生装置41が回動した状態で画像露光が行われると、電荷発生装置41の画像露光が行われた部位は回動し、電圧印加ブラシ54に到達する。このとき薄膜電極53に電圧が印加され電子が放出されることによって静電潜像が形成される。
各々の薄膜電極層間の距離は任意であるが、この間には電圧が印加されないため電子が放出されず、静電潜像はスリット状に分割されてしまう。こういった場合は画像露光を電荷発生装置上に分割して行い、潜像保持体上でこれらを結合する必要がある。この距離が10μm程度からそれ以下の距離であれば、画像露光を行う際に光書き込みを分割して行う必要がない。これは以下の二つの理由によるものである。
▲1▼静電潜像に10μm程度の隙間があっても、画像形成物質の粒径がそれと同等程度あった場合、現像される際につぶれて見えなくなる。
▲2▼画像上の10μm程度のスリットは、発生しても人間の目にはほとんど見えない。
また、図9(A),(B)にある電圧印加ブラシ54と薄膜電極層53の接触する部位には、各々が擦れあうことによる薄膜電極の摩耗を防止するために、電極の厚さを数μm以上としている。
【0035】
(実施形態5)
次に本発明の第5の実施形態について説明する。
本実施形態においては、実施形態1〜4の何れか一つに記載の画像形成装置において、前記電荷発生装置上の静電潜像を被記録体または潜像保持体と接触させて転写を行う構成としたものである。
このため、電荷発生装置から発生した電荷が被帯電体である被記録体または潜像保持体に転写される際の損失が非常に少なく、静電潜像の転写効率が向上する。また、電荷発生装置と被記録体または潜像保持体との距離はその接触表面の表面粗さ程度しかないため、潜像転写時の電荷の横流れはほとんどないと考えて良い。
【0036】
図10は本実施形態の画像形成装置の概略構成図であり、図中の符号60は被帯電体である潜像保持体、61は電荷発生装置、62は現像装置の現像ローラー、63は現像バイアス用電源、64はトナー等の画像形成物質、65は被記録体、66は転写チャージャー、67は除電ブラシ、68は定着装置である。また、図11は電荷発生装置61の構成例を示しており、図11において、電荷発生装置61は、半導体素子70と駆動・バイアス電源75から構成され、半導体素子70は、ガラス基板71とそのガラス基板上に順次積層された透明電極72、半導体層73、薄膜絶縁体層74から構成されている。また、図11において符号60は被帯電体である潜像保持体(または被記録体)であり、導電層60aと誘電体層60bから構成されている。
【0037】
図11に示す構成の電荷発生装置61において、電源75は、バイアス電源と半導体素子に電圧を印加する駆動電源を兼ねている。従って図10において、潜像保持体60を−400Vに帯電させるためには、それと同等の電圧が必要である。この時、薄膜絶縁層74と透明電極72との間には電子を放出させるための所定の電位差が必要であり、例えばその値が薄膜絶縁層側を基準として−30Vである場合には、電源75の電圧をその値まで減衰させるように、潜像保持体60の誘電体層60bの抵抗値を調節する必要がある。この抵抗値の調節は、誘電体層の材料の体積固有抵抗値、膜厚等の物性値の最適化によって可能である。
【0038】
(実施形態6)
次に本発明の第6の実施形態について説明する。
本実施形態は参考例であり、実施形態5に記載の画像形成装置において、前記電荷発生装置をローラー形状とし、被記録体または潜像保持体と共に回動する構成としたものである。
図12は本実施形態の画像形成装置の概略構成図であり、図中の符号80は被帯電体である潜像保持体、81は電荷発生装置、82は現像装置の現像ローラー、83は現像バイアス用電源、84はトナー等の画像形成物質、85は被記録体、86は転写チャージャー、87は除電ブラシ、88は定着装置である。また、図13は電荷発生装置81の構成例を示しており、図13において、電荷発生装置81は、金属ローラー(または金属ドラム)81aの上に半導体層81bと薄膜絶縁層81cを形成してなる半導体素子と、その半導体素子にバイアスと駆動電圧を印加する駆動・バイアス電源89から構成されている。
【0039】
図12,13に示す構成例では、電荷発生装置81をローラー形状とし、潜像保持体80と共に回動する構成としているので、電荷発生装置81と潜像保持体80とが擦れあうことがほとんどないため、電荷発生装置81、潜像保持体80の表面摩耗を抑えることが可能となる。
尚、図12の構成例では、電荷発生装置81を潜像保持体80と共に回動する構成としているが、上記のような電荷発生装置81を図1の構成に適用して、被記録体に静電潜像を形成する構成としてもよい。
【0040】
(実施形態7)
次に本発明の第7の実施形態について説明する。
本実施形態においては、実施形態1〜6の何れか一つに記載の画像形成装置において、前記電荷発生装置の駆動電源が交流またはパルス電圧となっている構成としたものである。
本実施形態の電荷発生装置の構成例を図14に示す。図14において、電荷発生装置1は、半導体素子90と駆動電源96、バイアス電源97から構成され、半導体素子90は、基板電極91とその基板電極上に順次積層された薄膜絶縁層(A)92、半導体層93、薄膜絶縁層(B)94、薄膜電極層95から構成されている。また、図14において符号5は被帯電体である被記録体(または潜像保持体)であり、導電層5aと誘電体層5bから構成されている。尚、ここでは画像形成装置の構成は図1と同様とするが、図7のような装置構成でもよい。
【0041】
図14の電荷発生装置において、半導体素子90の薄膜電極層95にマイナス電圧が印加されている場合は、薄膜電極層95側から半導体層93へ電子が注入されるが、薄膜絶縁層(A)92によってこの電子が基板電極91に流入することを防ぎ、その結果、図15に示すように、半導体層93内部に電子が蓄積される。すなわち図14の構成では、基板電極91に対する電子流入を防ぐために薄膜絶縁層(A)92を用いている。
ここで蓄積された電子は、交流、又はパルス電圧により上記と逆方向に電圧が印加された場合、図16に示すように、電子は薄膜電極層95側に導かれ薄膜電極層95をトンネルして外部に放出され、被帯電体である被記録体(または潜像保持体)5を帯電する。
上記の構成では、電荷発生装置1の駆動電源96を交流またはパルス電圧とすることにより電子の蓄積と放出が交互に行われ、蓄積された電子が大量に放出されるため、電荷生成効率が向上する。
【0042】
本実施形態に関し、駆動電源96により交流またはパルス電圧を印加する際、その電位差の正負の絶対値が同等であった場合、薄膜絶縁層(A)92の抵抗値は薄膜絶縁層(B)94の抵抗値よりも大きくする必要がある。
また、前記電位差の正負の絶対値が同等、且つ抵抗値が同等であった場合は、以下のことが起こると考えられ好ましくない。
薄膜電極層95側に対し、基板電極91側の電位を低く設定し、絶縁体のエネルギー障壁を電子が越えられるレベルまで電位差を設けた場合、図3に示されるモデルと同様にホットエレクトロンは生成するが、これと同等の電位差で薄膜電極側に対し基板電極側電位を高くした場合、図15に示されるような電子の蓄積は起こらず、薄膜絶縁層(A)92を通過して基板電極91側に電子が流入してしまうため、交流またはパルス電圧の印加による効果は期待できない。
【0043】
薄膜絶縁層(A)92と薄膜絶縁層(B)94の抵抗値の差は、膜厚または材料あるいはその両方を変更することにより得られる。
また、抵抗値を同等とする場合は、薄膜電極層95と基板電極91の電位差に関し以下の関係が成り立っていることが必要である。
(薄膜電極電位H−基板電極電位L)>(基板電極電位H−薄膜電極電位L)
但し、
薄膜電極電位H:基板電極電位に対し薄膜電極電位が高い場合の薄膜電極電位、
薄膜電極電位L:基板電極電位に対し薄膜電極電位が低い場合の薄膜電極電位、
基板電極電位H:薄膜電極電位に対し基板電極電位が高い場合の基板電極電位、
基板電極電位L:薄膜電極電位に対し基板電極電位が低い場合の基板電極電位、
である。
【0044】
(実施形態8)
次に本発明の第8の実施形態について説明する。
本実施形態においては、実施形態1〜7の何れかに記載の画像形成装置に用いられる電荷発生装置において、半導体素子は、半導体材料としてアモルファスシリコン、または多結晶シリコン、またはその両方を用いていることを特徴としている。すなわち、本実施形態では、実施形態1〜7の何れかに示した構成の画像形成装置に用いられる電荷発生装置において、半導体素子は、半導体材料としてアモルファスシリコン、または多結晶シリコン、またはその両方を用いた構成としている。
【0045】
ここで、アモルファスシリコンは、グロー放電法、反応性スパッタ法、CVD等の成膜プロセスによって形成され、一方、多結晶シリコンは、アモルファスシリコンの高温加熱、または原料ガスとしてシラン(SiH)を、キャリアーガスとして水素を使用した減圧気相成長法によって形成される。このため電荷発生装置の長尺化が容易である。
また、一般にアモルファスシリコンは、光の吸収波長が一般的な半導体レーザーの発光波長である赤外領域であるため、電荷生成効率が向上する。
【0046】
【実施例】
次に本発明の具体的な実施例について説明する。
【0047】
(実施例1)
まず、第1の実施例を以下に示す。
図1に示す構成の画像形成装置で、図2に示す電荷発生装置を用いた構成にて、以下の条件で画像形成を行った。この時の画像評価、及び電荷発生装置周辺におけるオゾン臭の判定を行った。その結果を表1に示す。
[図1に示す画像形成装置の条件]
・被記録体5に形成された静電潜像の電位:−500V.
・現像バイアス:−250V.
・露光:赤外レーザー光→電荷発生装置1の背面から露光.
・被記録体5:誘電体層5bと導電層5aを有する専用紙.
・電荷発生装置1と被記録体5の距離:1mm.
[図2に示す電荷発生装置の構成]
・ガラス基板11:石英ガラス.
・透明電極12:ITO.
・半導体層13:Si.
・薄膜絶縁層14:半導体層をポーラス化し、熱酸化したSiO
・薄膜電極層15:Au(厚さ約15nm).
・電源:直流.
[画像評価方法]
20mm角の市松模様を画像露光し、被記録体上の非画像部の地汚れ、及び画像部の変形を目視及び光学顕微鏡観察により判定した。
[オゾン臭の判定]
人間による臭気判定。
【0048】
(実施例2)
次に第2の実施例を以下に示す。
画像形成装置として図7に示す構成の画像形成装置を用い、それ以外は実施例1と同様の条件で画像形成を行った。その結果を表1に示す。
[図7に示す画像形成装置の条件]
・潜像保持体30に形成された静電潜像の電位:−500V.
・現像バイアス:−250V.
・露光:赤外レーザー光→潜像保持体の背面から露光.
・潜像保持体30:透明電極としてITO、透明な誘電体層としてポリカーボネートを主成分とする材料.
・被記録体35:一般の複写機に用いられる普通紙.
・電荷発生装置31と潜像保持体の距離:1mm.
【0049】
(実施例3)
次に参考例として第3の実施例を以下に示す。
図12に示す構成の画像形成装置で、図13に示す電荷発生装置を用いた構成にて、実施例1と同様に画像形成を行った。その結果を表1に示す。
[図12に示す画像形成装置の条件]
・潜像保持体80に形成された静電潜像の電位:−500V.
・現像バイアス:−250V.
・露光:赤外レーザー光→潜像保持体80の背面から露光.
・被記録体85:一般の複写機に用いられる普通紙.
・電荷発生装置81と潜像保持体80の距離:接触(0mm).
・潜像保持体80:透明電極としてITO、透明な誘電体層としてポリカーボネートを主成分とする材料.
[図13に示す電荷発生装置の構成]
・金属ドラム81a:Al.
・半導体層81b:Si.
・薄膜絶縁層81c:半導体層をポーラス化し、熱酸化したSiO
・駆動、バイアス電源:直流.
【0050】
(実施例4)
次に第4の実施例を以下に示す。
図7に示す構成の画像形成装置で、図14に示す電荷発生装置を用いた構成にて、実施例1と同様に画像形成を行った。その結果を表1に示す。
[図7に示す画像形成装置の条件]
・潜像保持体30に形成された静電潜像の電位:−500V.
・現像バイアス:−250V.
・露光:赤外レーザー光→潜像保持体の背面から露光.
・潜像保持体30:透明電極としてITO、透明な誘電体層としてポリカーボネートを主成分とする材料.
・被記録体35:一般の複写機に用いられる普通紙.
・電荷発生装置31と潜像保持体30の距離:1mm.
[図14に示す電荷発生装置の構成]
・基板電極91:Al.
・半導体層93:Si.
・薄膜絶縁層(A)92:Ta
・薄膜絶縁層(B)94:半導体層をポーラス化し、熱酸化したSiO
・薄膜電極層95:Au(厚さ約15nm).
・被帯電物(潜像保持体):リコー製プリンター用感光体.
・駆動電源:(1)交流、正弦波、10KHz.
(2)直流.
[装置評価方法]
電荷発生装置が消費した電力を測定。電力は電荷発生装置の電子放出面の面積で規格化した。
【0051】
(実施例5)
次に第5の実施例を以下に示す。
実施例1の電荷発生装置の半導体層について、透明電極側にアモルファスシリコン、さらにその上に多結晶シリコンを積層した以外は実施例1と同様の構成で画像形成を行った。その結果を表1に示す。
【0052】
(比較例1)
比較例として、図18に示す従来のコロナワイヤーの帯電器102を用い、図17に示す構成の画像形成装置を用いて画像形成を行った。その結果を表1に示す。尚、被帯電物101は感光体であり、コロナ帯電器102のワイヤーには駆動電源111により直流電圧を印加した。
【0053】
【表1】
Figure 0004246402
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明は、半導体素子からの電子放出現象により大気中に電子を放出させる電荷発生手段と、前記電荷発生手段から放出された電子により静電潜像が形成される被帯電体と、前記被帯電体上に形成された静電潜像を可視化する現像手段とを備え、前記電荷発生手段の半導体素子内部のキャリア密度は光の照射によって増大し、前記半導体素子に画像露光を行うことにより光が照射された部位に光キャリアが発生して電子が放出され、前記被帯電体上に静電潜像が形成され、前記被帯電体上に形成された静電潜像を前記現像手段によって可視化することにより画像形成を行う画像形成装置であって、前記電荷発生手段の半導体素子は、ガラス基板と該ガラス基板上に順次積層された電極、半導体層、薄膜絶縁体層、及び薄膜電極とを有し、前記薄膜電極と前記薄膜絶縁体層との間に光キャリア発生層として受光層を有する構成としたので、電荷発生手段を用いて被帯電体の帯電と潜像形成を同時に行うことができ、構成及び画像形成工程の簡略化を図ることができ、且つオゾンやNO等の放電生成物の発生を低減することができる。
【0055】
請求項2に係る発明では、請求項記載の画像形成装置において、前記被帯電体はシート状の被記録体であることを特徴としているので、請求項の効果に加え、感光体等を用いずにシート状の被記録体上に直接画像を形成でき、装置構成及び画像形成工程の簡略化と低コスト化を図ることができる。
【0056】
請求項に係る発明では、請求項記載の画像形成装置において、前記被帯電体として、静電潜像を乱れなく保持することが可能な潜像保持体を具備し、潜像保持体上に、前記電荷発生手段から放出された電子により静電潜像を形成した後、前記潜像保持体上の静電潜像を前記現像手段によって可視化し、この可視化された画像をシート状の被記録体上に転写して画像形成を行う構成としたので、請求項の効果に加え、被記録体に普通紙を用いることができ、画像形成コストの低減を図ることができる。
また、請求項に係る発明では、請求項記載の画像形成装置において、前記潜像保持体が光導電性を有していることを特徴としているので、請求項の効果に加え、潜像保持体の除電を光を用いて簡易に行うことができ、装置構成の簡略化を図ることが可能となる。
【0058】
請求項に係る発明は、請求項1〜の何れか一つに記載の画像形成装置において、前記電荷発生手段に用いられている半導体素子は、半導体材料としてアモルファスシリコン、または多結晶シリコン、またはその両方を用いていることを特徴としているので、請求項1〜の何れかの効果に加え、電荷発生手段の半導体素子の長尺化が容易となり、また、アモルファスシリコンを用いた場合には、電荷生成効率の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明に係る電荷発生装置の構成例を示す概略構成図である。
【図3】図2に示す電荷発生装置の動作原理の説明図である。
【図4】図2に示す電荷発生装置で被記録体上に静電潜像を転写した場合の被記録体上の電位分布の一例を示す図である。
【図5】本発明に係る電荷発生装置の別の構成例を示す概略構成図である。
【図6】シリコン半導体と絶縁層(シリコン酸化物)との間の障壁と、その障壁から多段階に放出される電子を模式的に示す図である。
【図7】本発明の別の実施形態を示す画像形成装置の概略構成図である。
【図8】本発明のさらに別の実施形態を示す画像形成装置の概略構成図である。
【図9】図8に示す画像形成装置に用いられる電荷発生装置の構成例を示す構成説明図である。
【図10】本発明のさらに別の実施形態を示す画像形成装置の概略構成図である。
【図11】図10に示す画像形成装置に用いられる電荷発生装置の構成例を示す概略構成図である。
【図12】本発明のさらに別の実施形態を示す画像形成装置の概略構成図である。
【図13】図12に示す画像形成装置に用いられる電荷発生装置の構成例を示す概略構成図である。
【図14】本発明に係る電荷発生装置のさらに別の構成例を示す概略構成図である。
【図15】図14に示す電荷発生装置の動作の説明図である。
【図16】図14に示す電荷発生装置の動作の説明図である。
【図17】従来技術の一例を示す画像形成装置の概略構成図である。
【図18】従来のコロナ帯電器の概略構成図である。
【符号の説明】
1,31,41,61,81:電荷発生装置
2,32,42,62,82:現像ローラー
3,33,43,63,83:現像バイアス用電源
4,34,44,64,84:画像形成物質
5:被帯電体(被記録体または潜像保持体)
5a:導電層
5b:誘電体層
6,38,48,68,88:定着装置
10:半導体素子
11:ガラス基板
12:透明電極
13:半導体層
14:薄膜絶縁層
15:薄膜電極
16:バイアス電源
17:駆動電源
20:半導体素子
21:基板
22:電極
23:半導体層
24:薄膜絶縁層
25:半導体層(受光層)
26:薄膜電極
30,40,60,80:潜像保持体(被帯電体)
35,45,65,85:被記録体
37,47,67,87:除電ブラシ
50:金属ローラー(または金属ドラム)
51:半導体層
52:薄膜絶縁層
53:薄膜電極
54:電圧印加ブラシ
55:バイアス電源
56:電源
60a:導電層
60b:誘電体層
70:半導体素子
71:ガラス基板
72:透明電極
73:半導体層
74:薄膜絶縁層
75:駆動・バイアス電源
81a:金属ローラー(または金属ドラム)
81b:半導体層
81c:薄膜絶縁層
89:駆動・バイアス電源
90:半導体素子
91:基板電極
92:薄膜絶縁層(A)
93:半導体層
94:薄膜絶縁層(B)
95:薄膜電極
96:駆動電源
97:バイアス電源

Claims (5)

  1. 半導体素子からの電子放出現象により大気中に電子を放出させる電荷発生手段と、
    前記電荷発生手段から放出された電子により静電潜像が形成される被帯電体と、
    前記被帯電体上に形成された静電潜像を可視化する現像手段とを備え、
    前記電荷発生手段の半導体素子内部のキャリア密度は光の照射によって増大し、前記半導体素子に画像露光を行うことにより光が照射された部位に光キャリアが発生して電子が放出され、前記被帯電体上に静電潜像が形成され、
    前記被帯電体上に形成された静電潜像を前記現像手段によって可視化することにより画像形成を行う画像形成装置であって、
    前記電荷発生手段の半導体素子は、ガラス基板と該ガラス基板上に順次積層された電極、半導体層、薄膜絶縁体層、及び薄膜電極とを有し、前記薄膜電極と前記薄膜絶縁体層との間に光キャリア発生層として受光層を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記被帯電体はシート状の被記録体であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記被帯電体として、静電潜像を乱れなく保持することが可能な潜像保持体を具備し、該潜像保持体上に、前記電荷発生手段から放出された電子により静電潜像を形成した後、前記潜像保持体上の静電潜像を前記現像手段によって可視化し、この可視化された画像をシート状の被記録体上に転写して画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項3記載の画像形成装置において、
    前記潜像保持体が光導電性を有していることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1〜4の何れか一つに記載の画像形成装置において、
    前記電荷発生手段に用いられている半導体素子は、半導体材料としてアモルファスシリコン、または多結晶シリコン、またはその両方を用いていることを特徴とする画像形成装置。
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