JP4266671B2 - プレッシャローラ脱着機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラベルプリンタに設けたプラテンローラに押圧して台紙を牽引するプレッシャローラ脱着機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
ラベルプリンタの一例として、例えば図6に示すようなものがある。同図に示すラベルプリンタ1は、台紙2に仮着されているラベル3に対して印字ヘッド4により、順次印字を行うものである。印字の際は、印字ヘッド4が台紙2を矢印方向aに送り出すプラテンローラ5側に移動して、プラテンローラ5との間にラベル3を押圧する。台紙2は、プレッシャローラ7によりプラテンローラ5側に押圧されつつ、印字ヘッド4によるラベル3への印字動作に合わせて矢印b方向に巻き取られる。印字されたラベル3は、台紙2が剥離ピン6によって折り返されるとき、台紙2上から剥離され、筐体の図示しない排出口から排出される。
ここで、プレッシャローラ7は、図7に示すように、軸8に回転自在に取り付けられている。プレッシャローラ7の軸方向の移動は、プレッシャローラ7の両側に装着されたEリング9b(一方は図示せず)によって阻止される。軸8の両端は、ラベルプリンタ1の筐体内部に設けられている保持部材9の丸穴9aによって保持され、さらにEリング9bの装着によって抜け止めされている。また、Eリング9bの代わりにネジを用いて抜け止めされる場合もある。丸穴9aは、軸8の径とほぼ同じ径を有している。また、軸8を保持している保持部材9がバネ9cによって付勢されることにより、軸8に取り付けられているプレッシャローラ7が図6のプラテンローラ5側に付勢されている。
【0003】
ところで、このようなプレッシャローラ7は、台紙2の巻き取りを補助するために、プラテンローラ5との間の台紙2のラベル3を仮着している面又はラベル3に常時接触している。そのため、経年変化により、プレッシャローラ7の表面が汚れたり、摩耗したりすることで台紙2の巻き取りがスムーズに行われないことがある。また、ラベル3の剥離がスムーズに行われないこともある。その場合には、プレッシャローラ7を交換する必要がある。交換の際は、図7に示した軸8の両端とプレッシャローラ7の両側に取り付けられているEリング9b又はネジを取り外すことで、プレッシャローラ7を取り付けている軸8を丸穴9aから抜き出すようにしている。ところが、Eリング9b又はネジを軸8から取り外す場合には、工具が必要であったり、作業に熟練を要したりする。
例えば、特許文献1では、給紙用の摩擦ローラ部に軸部材に嵌合される切り欠き部を設け、その切り欠き部を軸部材に嵌合し、さらに摩擦ローラ部の両端部を給紙ローラカムによって挟持し、摩擦ローラ部を交換する場合、給紙ローラカムによる挟持を解き、摩擦ローラ部を軸部材から取り外すようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−236673
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の特許文献1では、軸部材に対して摩擦ローラ部を抜き差しするために、摩擦ローラ部自体に切り欠き部を形成する必要があり、そのための製造工程が増えるので、摩擦ローラ部の製造が煩雑なものになる。
また、摩擦ローラ部を軸部材に固定するために、係止爪やビスを取り付ける必要があり、摩擦ローラ部を交換する際は係止爪やビスを取り外す必要があるから、摩擦ローラ部の交換が煩雑なものになる。
また、軸部材に対して摩擦ローラ部を抜き差しする場合、軸部材に対して直交する方向に、しかも切り欠き部とは反対の方向に抜き差しする必要があり、摩擦ローラ部の抜き差し方向に邪魔なものがあると、摩擦ローラ部の交換が困難となる場合もある。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、簡単な構成でプレッシャローラの交換を容易に行うことができるプレッシャローラ脱着機構を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のプレッシャローラ脱着機構は、プラテンローラとの間に少なくとも台紙を押圧して牽引するプレッシャローラと、このプレッシャローラを回転自在に支持するプレッシャローラ軸と、このプレッシャローラ軸の両端を保持する保持穴を有した一対の保持部材と、前記プレッシャローラ軸に当接し、前記プレッシャローラを前記プラテンローラ側に付勢するバネとを備え、前記保持穴は、前記バネの付勢方向に沿って設けられ、かつ前記プレッシャローラ軸の両端の径に合わせられた横穴と、前記バネの付勢方向とは反対側に前記横穴に連続するように設けられた前記横穴より大きい穴とからなり、前記横穴より大きい穴は、前記保持部材の少なくとも一方に設け、前記プレッシャローラ軸の両端の少なくとも一方には、Dカット加工による係合段部を有するDカット部が設けられ、前記係合段部が前記バネの付勢力により前記横穴の縁部に係合されることを特徴とする。
また、プレッシャローラの軸方向の長さに合わせた間隔を置いて突設され、先端がU字形状をなし、プレッシャローラの軸方向の移動を抑制する抑制ピンと、この抑制ピンの近傍に突設され、バネを支持する支持ピンとを備えるようにすることができる。
また、前記保持部材は、開閉可能なカバーの内側から突設されるようにすることができる。
本発明に係るプレッシャローラ脱着機構においては、プレッシャローラを回転自在に支持するプレッシャローラ軸の両端がバネの付勢力により保持部材の保持穴の横穴に押し込まれることで、プレッシャローラ軸を介しプレッシャローラを保持部材によって保持することができる。一方、プレッシャローラを交換する場合は、プレッシャローラ軸をバネの付勢力に抗して押し込むと、プレッシャローラ軸の両端の少なくとも一方を保持部材の少なくとも一方に設けられている保持穴の横穴より大きい穴側に移動させることができ、その穴からプレッシャローラ軸の両端の少なくとも一方を抜き取った後、プレッシャローラ軸の他方を横穴から抜き取ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明のプレッシャローラ脱着機構が適用されるラベルプリンタの一例を示す斜視図であり、ラベルプリンタ10の筐体11の前面側には後述のラベル31が排出される排出口12と、前面カバー13と、表示部14及び操作部15を有した表示操作部16とが設けられている。
また、図2に示すように、筐体11内部の中央部分には、ラベル連続体30を回転自在に支持する供給軸17が設けられている。筐体11内部の排出口12が設けられている前面側には、印字ヘッド18、プラテンローラ19、剥離ピン20、プレッシャローラ21及び巻き取り軸22が設けられている。
【0009】
ラベル31を仮着しているラベル連続体30の台紙32は、印字ヘッド18とプラテンローラ19との間に挿通され、剥離ピン20に係合されて折り返され、さらにプラテンローラ19とプレッシャローラ21との間に挿通され、巻き取り軸22によって巻き取られるようになっている。ここで、プレッシャローラ21は、後述のバネ27の付勢力によってプラテンローラ19に圧接し、巻き取り軸22による台紙32の巻き取りを補助するようになっている。
また、図3及び図4に示すように、前面カバー13の内側から突設された保持部材24の保持穴25には、プレッシャローラ21を回転自在に支持するプレッシャローラ軸23の両端が保持されている。プレッシャローラ軸23の両端には、Dカット加工による係合段部23aを有するDカット部23bが設けられている。また、保持穴25は、プレッシャローラ軸23の両端の径より若干大きい丸穴25aと、この丸穴25aに連続し、プレッシャローラ軸23の両端のDカット部23bを挿通できる程度の横穴25bとで構成されている。また、横穴25bは、後述のバネ27の付勢方向に沿って設けられたものである。なお、丸穴25aにあっては、プレッシャローラ軸23の両端の抜き差しに支障のない形状であればよく、丸形状に限らず、四角形状、三角形状、楕円形状、菱形形状であってもよい。
【0010】
上記のように、プレッシャローラ軸23がバネ27によって付勢されることにより、図5に示すように、そのDカット部23bの係合段部23aが横穴25bの縁部に係合するため、プレッシャローラ軸23が抜け止めされるとともに、ガタツキも抑えられる。
また、前面カバー13の内側には、プレッシャローラ軸23に回転自在に支持されたプレッシャローラ21の軸方向の移動を抑制する抑制ピン26が突設されている。これらの抑制ピン26は、先端がU字形状をなし、さらにプレッシャローラ21の軸方向の長さに合わせた間隔を置いて突設されている。また、それぞれの抑制ピン26の近傍には、プレッシャローラ軸23に当接し、プレッシャローラ21をプラテンローラ19側に付勢するためのバネ27を支持する支持ピン28が突設されている。なお、上述した保持部材24、抑制ピン26、支持ピン28は、それぞれ一対の構成部材となっている。
【0011】
次に、プレッシャローラ21の交換方法について説明する。
まず、図3〜図5に示したように、プレッシャローラ21は、プレッシャローラ軸23がバネ27により付勢されることで、プラテンローラ19に圧接している。このとき、プレッシャローラ軸23の両端のDカット部23bがバネ27によって保持部材24の保持穴25の横穴25bに押し込まれ、Dカット部23bの係合段部23aが横穴25bの縁部に係合している。これにより、プレッシャローラ軸23は、保持穴25により抜け止めされるとともに、ガタツキが抑えられた状態で保持部材24に保持される。このとき、プレッシャローラ21は、先端がU字形状をなす抑制ピン26によって軸方向の移動が抑制される。
この状態からプレッシャローラ21を取り外す場合には、閉じている前面カバー13をプレッシャローラ21が交換可能な位置までスライドさせて開く。次に、バネ27の付勢力に抗してプレッシャローラ軸23を前面カバー13側に押し込み、その両端のDカット部23bを保持穴25の横穴25bから丸穴25a側に移動させる。この丸穴25aは、上述したように、プレッシャローラ軸23の径より若干大きく形成されているため、プレッシャローラ21を指先で保持しながら、プレッシャローラ軸23を軸方向に若干移動させることで、丸穴25aからその一方のDカット部23bを抜き出すことができる。その後、プレッシャローラ軸23を引き出すことにより、他方のDカット部23bを丸穴25aから抜き出す。
【0012】
このように、本実施の形態では、プレッシャローラ21を回転自在に支持するプレッシャローラ軸23の両端のDカット部23bがバネ27の付勢力により保持部材24の保持穴25の横穴25bに押し込まれることで、プレッシャローラ軸23を介しプレッシャローラ21を保持部材24によって保持することができる。このとき、Dカット部23bの係合段部23aが横穴25bの縁部に係合することで、プレッシャローラ軸23の抜け止めとガタツキとを抑えることができる。一方、プレッシャローラ21を交換する場合は、プレッシャローラ軸23をバネ27の付勢力に抗して押し込むと、プレッシャローラ軸23の両端のDカット部23bを保持穴25の横穴25bより大きい丸穴25a側に移動させることができ、その丸穴25aからプレッシャローラ軸23の両端を抜き取ることができる。これにより、保持部材24の保持穴25に対するプレッシャローラ軸23の抜き差しが容易となるので、プレッシャローラ21の交換を容易に行うことができる。
また、本実施の形態では、先端がU字形状をなす抑制ピン26によってプレッシャローラ21の軸方向の移動を抑制するようにしたので、プレッシャローラ軸23自体にプレッシャローラ21の軸方向の移動を抑制する手段を設ける必要がなく、併せてプレッシャローラ21自体にも加工を施す必要がなく交換が容易になり、かつ併せてプレッシャローラ21自体にも加工を施す必要がなくなる。
また、このように、プレッシャローラ軸23自体にプレッシャローラ21の軸方向の移動を抑制する手段を設けず、併せてプレッシャローラ21自体の加工も不要とすることで、プレッシャローラ軸23に対するプレッシャローラ21の抜き差しを容易に行うことができる。
なお、本実施の形態では、プレッシャローラ軸23の両端にDカット部23bを形成し、保持穴25を保持部材24の両方に設けた例で示したが、Dカット部23bはプレッシャローラ軸23の一方に形成し、プレッシャローラ軸23の他方を細くした細軸状からなるようにしてもよい。この場合には、プレッシャローラ軸23の他方を保持する保持部材24の保持穴25をプレッシャローラ軸23の他方の軸状が挿通する大きさの横穴からなるようにする。
【0013】
【発明の効果】
以上の如く本発明に係るプレッシャローラ脱着機構によれば、プレッシャローラを交換する場合、プレッシャローラ軸をバネの付勢力に抗して押し込むと、プレッシャローラ軸の少なくとも一方のDカット部を保持部材の少なくとも一方に設けられている保持穴の横穴より大きい穴側に移動させることができ、その穴からプレッシャローラ軸の両端の少なくとも一方を抜き取った後、プレッシャローラ軸の他方を横穴から抜き取ることができるようにしたので、簡単な構成でプレッシャローラの交換を容易に行うことができる。また、複雑な構造にすることがないので、製造工程で複雑な加工を施すことがなく、コスト低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプレッシャローラ脱着機構が適用されるラベルプリンタの一例を示す斜視図である。
【図2】図1のラベルプリンタの筐体内部を示す側面図である。
【図3】本発明のプレッシャローラ脱着機構を説明するための斜視図である。
【図4】図3のプレッシャローラ脱着機構を説明するための分解斜視図である。
【図5】図3のプレッシャローラ脱着機構を説明するための側面図である。
【図6】従来のラベルプリンタの一例を示す図である。
【図7】図6のプレッシャローラを説明するための斜視図である。
【符号の説明】
10 ラベルプリンタ
11 筐体
18 印字ヘッド
19 プラテンローラ
21 プレッシャローラ
23 プレッシャローラ軸
23a 係合段部
23b Dカット部
24 保持部材
25 保持穴
25a 丸穴
25b 横穴
26 抑制ピン
27 バネ
28 支持ピン
30 ラベル連続体
31 ラベル
32 台紙
Claims (3)
- プラテンローラとの間に少なくとも台紙を押圧して牽引するプレッシャローラと、
このプレッシャローラを回転自在に支持するプレッシャローラ軸と、
このプレッシャローラ軸の両端を保持する保持穴を有した一対の保持部材と、
前記プレッシャローラ軸に当接し、前記プレッシャローラを前記プラテンローラ側に付勢するバネとを備え、
前記保持穴は、
前記バネの付勢方向に沿って設けられ、かつ前記プレッシャローラ軸の両端の径に合わせられた横穴と、
前記バネの付勢方向とは反対側に前記横穴に連続するように設けられた前記横穴より大きい穴とからなり、
前記横穴より大きい穴は、前記保持部材の少なくとも一方に設け、
前記プレッシャローラ軸の両端の少なくとも一方には、Dカット加工による係合段部を有するDカット部が設けられ、前記係合段部が前記バネの付勢力により前記横穴の縁部に係合されることを特徴とするプレッシャローラ脱着機構。 - 前記プレッシャローラの軸方向の長さに合わせた間隔を置いて突設され、先端がU字形状をなし、前記プレッシャローラの軸方向の移動を抑制する抑制ピンと、
この抑制ピンの近傍に突設され、前記バネを支持する支持ピンとを備える
ことを特徴とする請求項1に記載のプレッシャローラ脱着機構。 - 前記保持部材は、開閉可能なカバーの内側から突設されてあることを特徴とする請求項1又は2に記載のプレッシャローラ脱着機構。
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