JP4268376B2 - 樹脂パイプ用継手 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、樹脂パイプ用継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
給水と給湯の配管工事に際して、給水主管と、給湯設備からの給湯主管とを屋内に引き込んで、これら給水主管および給湯主管を給水用の配管用ヘッダーおよび給湯用の配管用ヘッダーにそれぞれ接続し、これら各ヘッダーと、例えば洗面所の湯水混合栓の上流に位置する各止水栓とを接続する水供給管、湯供給管として、架橋ポリエチレンまたは架橋ポリブテンなどの熱に強く、変形しにくく、錆びることがないなど優れた耐久性を備えた樹脂パイプを蛇腹状の鞘管に挿通して成るものが使用されており、それによって、水漏れ等の場合に鞘管はそのままにして前記樹脂パイプの両端の接続を解除するだけで鞘管内から前記樹脂パイプを取り出し、入れ替えできる点で利便性がある。
【0003】
そして、本出願人は、樹脂パイプを継手本体内に差し込んだときに樹脂パイプの内周面をOリングでシールする場合よりも吐水量を増加させることができるよう樹脂パイプの外周面をOリングでシールできるタイプの樹脂パイプ用継手を提案している(特願2000−339934号明細書・図面参照)。
【0004】
この発明は、樹脂パイプの外周面をOリングでシールできるタイプのもので、樹脂パイプの差し込み動作終了の目安となる手段を具備した樹脂パイプ用継手を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明の樹脂パイプ用継手は、樹脂パイプが差し込まれる側の一端に雄ねじ部を、他端に雄ねじ部を、これら雄ねじ部間に六角部を有する継手本体と、この継手本体に接続される袋ナットと、継手本体の雄ねじ部の内周面に嵌込まれたOリングに外向きフランジが摺動可能に当接するよう配置されるフランジ付筒体と、前記袋ナットに予め嵌込まれている爪付きのリング体とを備え、前記袋ナットを前記継手本体に接続したときに前記袋ナットの内周面および前記雄ねじ部の内周面と、前記フランジ付筒体の筒部の外周面との間に跨がって樹脂パイプ挿入用の環状空間が形成され、この状態で樹脂パイプが前記外向きフランジに当接するまで樹脂パイプを前記環状空間に差し込み、前記外向きフランジを下流側に押しつけていくと、前記爪付きのリング体の爪が樹脂パイプの外周面に食い込むように構成され、更に、継手本体の一端および六角部の内周面に当接した状態で、前記継手本体内に案内リングが予め配置されている一方、前記六角部は、前記継手本体内に連通する横穴を有するとともに、樹脂パイプに押されて下流側に前記フランジ付筒体と共に移動する前記案内リングによって前記横穴から前記六角部の外側に移動するよう構成された差し込み動作終了の目安となる手段を具備している樹脂パイプ用継手であって、
前記袋ナットは、継手本体の一端に設けた前記雄ねじ部に螺着される雌ねじ部を有する一方、前記案内リングは、前記樹脂パイプが差し込まれる上流側から順に大径部および小径部よりなり、この小径部の外径は大径部の外径よりも小さく、前記大径部の外周面が継手本体の一端の内周面と前記六角部の大径の内周を持つ内周面に摺動可能に当接するとともに、
案内リングの前記小径部の外周面が、前記六角部の小径の内周を持つ内周面と、この内周面と面一の、継手本体の他端の内周面とに摺動可能に当接するよう構成されており、
さらに、前記横穴は、案内リングの前記大径部の外周面に設けられたOリング溝に嵌込まれたOリングと、六角部の小径の内周を持つ前記内周面に設けられたOリング溝に嵌込まれたOリングとの間に位置していることを特徴とする
【0006】
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3は、樹脂パイプの外周面をOリングでシールできるよう構成され、樹脂パイプの差し込み動作(挿入動作)終了の目安となる手段を具備しているこの発明の第1の実施形態を示す。
【0008】
図1〜図3において、1は、樹脂パイプPを差し込んだ(挿入した)ときに樹脂パイプPの外周面をOリングでシールできるタイプの樹脂パイプ用継手である。
【0009】
樹脂パイプ用継手1は、外面が六角形状の六角部9を有する継手本体2と、この継手本体2に接続される袋ナット3と、継手本体2の雄ねじ部4の内周面Aに嵌込まれたOリング5に外向きフランジ6が摺動可能に当接するよう配置されるフランジ付筒体7と、前記袋ナット3に予め嵌込まれている爪付きのリング体8と、外周面Bが前記雄ねじ部4の内周面Aおよび前記六角部9の大径の内周を持つ内周面Cに摺動可能に当接する大径部10a(後述する)を有し、継手本体2内に予め配置されている案内リング10とより主としてなる。内周面Bと内周面Cは面一になっている。
【0010】
そして、前記六角部9は、継手本体2内に連通する横穴11を有する一方、樹脂パイプ用継手1は、樹脂パイプPに押されて下流側に前記フランジ付筒体7と共に移動する前記案内リング10によって前記横穴11から前記六角部9の外側に移動するよう構成された樹脂パイプ差し込み動作終了の目安となる手段を具備している。
【0011】
更に、前記雄ねじ部4は、継手本体2の一端(樹脂パイプPが差し込まれる側)に設けられている。また、継手本体2は、他端に雄ねじ部12を有し、前記雄ねじ部4の内周面Aに前記Oリング5が嵌込まれているOリング溝13を有する。すなわち、継手本体2は、一端に雄ねじ部4を、他端に雄ねじ部12を、これら雄ねじ部4,12間に六角部9を有する。そして、継手本体2の内径は内向きのリング状の段差2aを介して上流側よりも下流側が小さくなっている。段差2aは、六角部9に形成されている。
【0012】
前記袋ナット3は、前記雄ねじ部4に螺着される雌ねじ部14を有し、また、樹脂パイプPの外周面Dが当接する樹脂パイプ挿入穴部15を有し、この樹脂パイプ挿入穴部15および前記雌ねじ部14間に前記雌ねじ部14の内径よりも短い内径の環状面16を有し、更に、前記樹脂パイプ挿入穴部15の内周面EにOリング溝17を有するとともに、このOリング溝17に嵌込まれたOリング18を有する。
【0013】
前記フランジ付筒体7は、前記外向きフランジ6が先端に形成されている筒部19を有する。フランジ付筒体7は、樹脂パイプP内に筒部19嵌挿した状態で継手本体2に差し込まれる。また、フランジ付筒体7は、外向きフランジ6の先端面Fが前記案内リング10の上流側端面Gに当接し、かつ、前記外向きフランジ6の外周面Hが前記雄ねじ部4の内周面Aに嵌込まれた前記Oリング5に摺動可能に当接するよう配置されている。
【0014】
20は、樹脂パイプ挿入用の環状空間である。この環状空間20は、前記袋ナット3を前記継手本体2に接続したときに形成される。前記環状空間20は、袋ナット3の前記樹脂パイプ挿入穴部15の内周面E、袋ナット3の前記環状面16および継手本体2の前記雄ねじ部4の内周面Aと、フランジ付筒体7の前記筒部19の外周面Iとの間に跨がって形成されている。
【0015】
また、前記爪付きのリング体8としてこの実施形態では例えばステンレス製の割りリング体を採用している。この割りリング体8は、袋ナット3の前記雌ねじ部14の側から袋ナット3内に予め嵌め込まれて前記環状面16を押圧する形で前記環状面16に配置される。前記割りリング体8は、多数箇所打ち抜いて形成された爪22を有する正面視横長の矩形形状で薄いステンレス板23〔図3(A)参照〕を、爪22が内側に位置するようにリング状に丸めて成形されている〔図3(B)、図3(D)参照〕。この実施形態では、ステンレス板23を打ち抜いて形成された爪22のステンレス板23の一方面23aに対する下向き突出傾斜角度θを45°に設定している〔図3(C)参照〕。前記爪22は、ステンレス板23の横方向(T方向)に沿って、かつ、上下3列に多数設けている。そして、前記割りリング体8を雌ねじ部14の側から袋ナット3内に予め嵌め込むときは、前記割りリング体8を環状面16に容易に配置できる点で、図3(B)に示した状態の前記割りリング8を径方向に縮めながら行うのが好ましい。
【0016】
そして、樹脂パイプPを前記環状空間20に差し込むと、前記割りリング体8の前記多数の爪22が樹脂パイプPの外周面Dに食い込み、これにより、樹脂パイプPを継手本体2に確実に接続できる。
【0017】
前記環状空間20に挿入される前記樹脂パイプPは、架橋ポリエチレンまたは架橋ポリブテンなどの熱に強く、変形しにくく、錆びることがないなど優れた耐久性を備えている。樹脂パイプPは、例えば洗面所の湯水混合栓の上流に位置する水用および湯用流量調節機構や水用および湯用止水機能付き流量調節機構にそれぞれ接続される水供給管、湯供給管として用いられる。継手本体2の前記雄ねじ部12は、前記各流量調節機構の入口に連通接続される。
【0018】
して、前記Oリング溝17に隣接する下流側に前記環状面16が位置し、この環状面16に隣接する下流側に前記雌ねじ部14が位置する。
【0019】
そして、前記Oリング18,5によって樹脂パイプPの外周面Dをシールしている。更に、フランジ付筒体7の前記外向きフランジ6は、下流端の外面(外側エッジ面)6a(図2参照)が前記Oリング溝17,13に嵌め込まれているOリング18,5に損傷を与えないように末広がり状のテーパー面に形成されてなる。フランジ付筒体7を用いずに樹脂パイプPを環状空間20に挿入すると、樹脂パイプP先端がOリング18,5に当たってOリング18,5が樹脂パイプPで潰されるが、その際、切断されたままの荒い樹脂パイプ端面50がOリング18,5を切断したりするからである。
【0020】
27は、雄ねじ部4および雌ねじ部14間に設けたシール用のOリングである。
【0021】
また、前記案内リング10は、上流側から順に大径部10aおよび小径部10bよりなる。小径部10bの外径は大径部10aの外径よりも小さく、大径部10aの外周面Bが継手本体2の一端の内周面Aと六角部9の大径の内周を持つ内周面Cに摺動可能に当接するとともに、小径部10bの外周面B’が六角部9の小径の内周を持つ内周面C’’と継手本体2の他端の内周面C’’’に摺動可能に当接する。内周面C’’’と内周面C’’は面一である。また、大径部10aは、外周面BにOリング溝28を有するとともに、このOリング溝28に嵌込まれたOリング29を有する。一方、継手本体2は、六角部9の前記内周面C’’にOリング溝30を有するとともに、このOリング溝30に嵌込まれたOリング31を有する。そして、図1に示すように、案内リング10は、Oリング29が、雄ねじ部4および雌ねじ部14間に設けたOリング27の位置よりも上流側に位置するよう、また、小径部10bの先端部10b(図2参照)が前記Oリング31に当接するよう継手本体2内に予め配置されている。
【0022】
そして、小径部10bの先端部の下流端の外面(外側エッジ面)51(図2参照)が前記Oリング溝30に嵌め込まれているOリング31に損傷を与えないように末広がり状のテーパー面に形成されてなる。
【0023】
以下、樹脂パイプ差し込み動作終了の目安となる手段について説明する。
【0024】
継手本体2の六角部9に形成されている前記横穴11に、フランジ付筒体7を介して樹脂パイプPに押されて下流側に移動する案内リング10の大径部10aによって横穴11から外側に突出するよう構成された樹脂パイプ差し込み動作終了の目安となる手段を備えている。この手段は、横穴11に嵌まり込む大きさを有する円柱部40とこの円柱部40の径と同径の底面を有する円錐部(先端部)41よりなる嵌込部材42で構成される。嵌込部材42は樹脂製である。そして、嵌込部材42は、円錐部41が横穴11から六角部9の大径の内周を持つ内周面Cより内側に突出するよう、かつ、円柱部40の先端面Sが六角部9の外周面C’と面一になるよう横穴11に嵌め込まれる。
【0025】
そして、作業者は、フランジ付筒体7の筒部19を樹脂パイプP内に嵌挿し、この状態で樹脂パイプPを外向きフランジ6に当てながらフランジ付筒体7を押圧して樹脂パイプ差し込み動作を開始する。
【0026】
そして、フランジ付筒体7の差し込み力によって継手本体2内に予め配置されている案内リング10が下流側に押圧し続けられる。このとき、案内リング10の大径部10aが円錐部41に当たりながら下流の段差2aに向かって移動すると同時に、大径部10aを嵌込部材42が滑ることにより嵌込部材42が横穴11を外方向に移動し、その結果、横穴11から円柱部40の先端部が飛び出す。この円柱部40の先端部の飛び出しが樹脂パイプ差し込み動作終了の目安となる。
【0027】
このように、簡単な作業で樹脂パイプPを迅速かつ確実に接続できる。
【0028】
図4、図5は、爪付きのリング体8として、箱状の複数個の小片をワイヤで平面視略リング状になるよう連結したものを採用したこの発明の第2の実施形態を示す。なお、図4、図5において、図1〜図3に示した符号と同一のものは、同一または相当物である。
【0029】
図4、図5において、爪付きのリング体8は、箱状の複数個の小片60と、これら小片60を平面視略リング状になるよう連結するためのワイヤ61と、各小片60に形成された爪62とを有する。
【0030】
小片60は、箱状で、外向き側方開口70を有し、矩形形状で薄いステンレス板を一方向に折り曲げて形成されている。そして、側方開口70に対向する内向き側面71には、多数箇所打ち抜いて爪62が形成されている。73は、対向する折り曲げ片部74,75の上部に形成された、ワイヤ61の挿通孔である。
【0031】
爪付きのリング体8は、小片60の一方の折り曲げ片部75と、これに隣接する小片60の他方の折り曲げ片部74とを当接させることにより形成される。そして、内向き側面71を打ち抜いて形成された爪62の内向き側面71に対する下向き突出傾斜角度θを45°に設定している。前記爪62は、内向き側面71の横方向に沿って、かつ、上下3列に多数設けている。そして、前記爪付きのリング体8を雌ねじ部14の側から袋ナット3内に予め嵌め込むときは、前記爪付きのリング体8を径方向に縮めながら行うのが好ましい。
【0032】
【発明の効果】
この発明では、樹脂パイプの外周面をOリングでシールできるタイプのもので、樹脂パイプの差し込み動作終了の目安となる手段を具備し、簡単な作業で樹脂パイプが迅速かつ確実に接続できる樹脂パイプ用継手を提供することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施形態を示す差し込み動作前の構成説明図である。
【図2】 上記実施形態における差し込み動作後の構成説明図である。
【図3】 (A)は、上記実施形態で用いた爪付きのリング体を展開して示す正面図である。
(B)は、上記実施形態で用いた爪付きのリング体の平面図である。
(C)は、図3(A)におけるa−a線矢視図である。
(D)は、上記実施形態で用いた爪付きのリング体の斜視図である。
【図4】 この発明の第2の実施形態で用いた爪付きのリング体を示す図である。
【図5】 上記第2の実施形態を示す差し込み動作前の構成説明図である。
【符号の説明】
1…樹脂パイプ用継手、2…継手本体、3…袋ナット、4,12…雄ねじ部、5…Oリング、6…外向きフランジ、7…フランジ付筒体、8…爪付きのリング体、9…六角部、10…案内リング、10a…大径部、10b…小径部、11…横穴、14…雌ねじ部、19…筒部、20…環状空間、22…爪、42…嵌込部材、P…樹脂パイプ、B…大径部の外周面、B’…小径部の外周面、A,C’’’…内周面、C…六角部の大径の内周を持つ内周面、C’’…六角部の小径の内周を持つ内周面、28,30…Oリング溝、29,31…Oリング

Claims (2)

  1. 樹脂パイプが差し込まれる側の一端に雄ねじ部を、他端に雄ねじ部を、これら雄ねじ部間に六角部を有する継手本体と、この継手本体に接続される袋ナットと、継手本体の雄ねじ部の内周面に嵌込まれたOリングに外向きフランジが摺動可能に当接するよう配置されるフランジ付筒体と、前記袋ナットに予め嵌込まれている爪付きのリング体とを備え、前記袋ナットを前記継手本体に接続したときに前記袋ナットの内周面および前記雄ねじ部の内周面と、前記フランジ付筒体の筒部の外周面との間に跨がって樹脂パイプ挿入用の環状空間が形成され、この状態で樹脂パイプが前記外向きフランジに当接するまで樹脂パイプを前記環状空間に差し込み、前記外向きフランジを下流側に押しつけていくと、前記爪付きのリング体の爪が樹脂パイプの外周面に食い込むように構成され、更に、継手本体の一端および六角部の内周面に当接した状態で、前記継手本体内に案内リングが予め配置されている一方、前記六角部は、前記継手本体内に連通する横穴を有するとともに、樹脂パイプに押されて下流側に前記フランジ付筒体と共に移動する前記案内リングによって前記横穴から前記六角部の外側に移動するよう構成された差し込み動作終了の目安となる手段を具備している樹脂パイプ用継手であって、
    前記袋ナットは、継手本体の一端に設けた前記雄ねじ部に螺着される雌ねじ部を有する一方、前記案内リングは、前記樹脂パイプが差し込まれる上流側から順に大径部および小径部よりなり、この小径部の外径は大径部の外径よりも小さく、前記大径部の外周面が継手本体の一端の内周面と前記六角部の大径の内周を持つ内周面に摺動可能に当接するとともに、
    案内リングの前記小径部の外周面が、前記六角部の小径の内周を持つ内周面と、この内周面と面一の、継手本体の他端の内周面とに摺動可能に当接するよう構成されており、
    さらに、前記横穴は、案内リングの前記大径部の外周面に設けられたOリング溝に嵌込まれたOリングと、六角部の小径の内周を持つ前記内周面に設けられたOリング溝に嵌込まれたOリングとの間に位置していることを特徴とする樹脂パイプ用継手。
  2. 前記手段は、前記横穴に嵌まり込む大きさを有する円柱部とこの円柱部の径と同径の底面を有する円錐部よりなる嵌込部材で構成されている請求項1に記載の樹脂パイプ用継手。
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