JP4268568B2 - 光学ヘッド、および光学ヘッドを備えた光情報処理装置 - Google Patents

光学ヘッド、および光学ヘッドを備えた光情報処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、複数の情報記録層を有する光ディスク等の光学式情報記録媒体に光学的にデータの書き込みおよび/または読み出しを行う光学ヘッドおよびそのような光学ヘッドを備えた光情報処理装置に関する。
従来から、光ディスクの記録容量を増加させるための種々の技術が開発されている。例えば、データの書き込みおよび読み出しに用いるレーザ光の波長を短くする、または、光ディスクに対してレーザ光を収束させる対物レンズの開口数(NA)を大きくすることにより、光ディスクの記録密度を向上させ、記録容量を増加させる技術が開発されている。また、データが書き込まれる情報記録層を1枚の光ディスクに複数設け、記録容量を増加させる技術も開発されている。後者の技術によれば、光学ヘッドに実装されるレーザ光源の波長や対物レンズの開口数を変えることなく光ディスクの記録容量を増加させることが可能であり、既にデジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)等として採用されている。例えば片面2層のDVDは2層の情報記録層を有しており、各層には同じ方向からレーザが照射され、データが読み出される。
記録容量の増加のために2層以上の情報記録層が設けられた光ディスクに対してデータの書き込みおよび/または読み出しを行う際、光ディスク装置は、対物レンズによって集光されたレーザ光がどの情報記録層に対して収束状態にあるかを判別する処理(いわゆる層判別処理)を行う必要がある。例えば特許文献1は、層判別処理に関する従来の技術の一例を示す。以下、図19から22を参照しながら、従来の層判別処理を説明する。
図19は、層判別処理を行うための光学ヘッド100の概略的な構成を示す。光ディスク107は2枚の情報記録層(レイヤ0およびレイヤ1)を有している。光学ヘッド100の対物レンズ106から遠い側の情報記録層から順にレイヤ0およびレイヤ1と呼ぶ。
半導体レーザ101が直線偏光のレーザ光を放射すると、回折格子102は3つのビーム、すなわちメインビームとその両サイドの2つのサブビームを生成する。それらのビームはコリメートレンズ103によって略平行光に変換され、ビームスプリッタ104において反射され、1/4波長板105によって円偏光に変換される。円偏光に変換された光は、対物レンズ106によって光ディスク107の基板越しにレイヤ0またはレイヤ1に集光される。なお、回折格子102は3ビーム法を用いてトラッキング制御を行うための調整がなされている。
光ディスク107のレイヤ0またはレイヤ1において反射されたレーザ光は再び基板を透過し、対物レンズ106を透過し、1/4波長板105で往路とは異なる直線偏光に変換された後、ビームスプリッタ104を透過し、検出レンズ108を経て、光検出器110に集光される。光検出器110は複数の受光素子を有している。各受光素子は入射光の光量に応じたレベルを有する光量信号を生成し、出力する。
図20は、光検出器110に設けられた5つの受光素子110a〜110eの配置を示す。光検出器110は、メインビームを受光する4分割受光素子110aと、トラッキングエラー信号検出のためのサブビームを受光する受光素子110bおよび110cと、層判別のためにサブビームを受光する受光素子110dおよび110eとを有する。光ディスク107の所定の情報記録層で反射されたレーザ光のメインビームは受光素子110a上に集光スポットmとして形成され、2つのサブビームはそれぞれ受光素子110b上および110c上に集光スポットsとして形成される。受光素子110b、4分割受光素子110aおよび受光素子110cは、この順序で一直線上に配置されている。受光素子110dは受光素子110bと4分割受光素子110aとの間に配置され、受光素子110eは受光素子110cに関して4分割受光素子110aの反対側に配置されている。
図21は、対物レンズによって集光されたレーザ光が光ディスク107のレイヤ0に収束しているときの、反射光が光検出器110へ入射した位置を示す。受光素子110a、110bおよび110cの概ね中央部分には、それぞれ、レイヤ0から反射されたメインビームおよび2つのサブビームによる集光スポットm0とs0が形成される。このとき、同時にレイヤ1で反射されたレーザ光により、光強度の小さい別の大きな集光スポットm1とs1が形成される。なおレイヤ1で反射されたメインビームによる集光スポットm1の中心位置は、レイヤ0で反射されたメインビームによる集光スポットm0の中心位置と概ね等しい。一方、レイヤ1で反射された各サブビームによる2つの集光スポットs1は、レイヤ0で反射されたサブビームによる集光スポットs0に比較して、中心間距離が拡大された状態で形成される。
図22は、対物レンズによって集光されたレーザ光が光ディスク107のレイヤ1に収束しているときの、反射光が光検出器110へ入射した位置を示す。受光素子110a、110bおよび110cの概ね中央部分には、それぞれ、レイヤ0から反射されたメインビームおよび2つのサブビームによる集光集光スポットm1とs1が形成される。このとき、同時にレイヤ0で反射されたレーザ光により、光強度の小さい別の大きな集光スポットm0とs0が形成される。なお、レイヤ0で反射されたメインビームによる集光スポットm0の中心位置は、レイヤ1で反射されたメインビームによる集光スポットm1の中心位置と概ね等しい。一方、レイヤ0で反射された各サブビームによる2つの集光スポットs0は、レイヤ1で反射されたサブビームによる集光スポットs1に比較して、中心間距離が縮小された状態で形成される。
ここで、層判別信号RDは、
RD=(受光素子110dから出力される光量信号)−(受光素子110eから出力される光量信号)
によって求められる。例えばRD>0のときは、レイヤ0において集光スポットが収束状態にあることが判別できる。また、RD<0のときは、レイヤ1において集光スポットが収束状態にあると判別できる。
特開平9−259456号公報
しかしながら、上述した層判別方法は3ビーム方式によるサブビームの利用を前提としているため、サブビームを有さない1ビーム方式を採用する光学ヘッドまたはそのような光学ヘッドを有する光情報処理装置には適用できない。3ビーム方式は1ビーム方式よりも構成においておよび処理において複雑であるため、より簡易な構成の1ビーム方式に基づく判別処理が必要とされている。また3ビーム方式によれば、サブビームの光量は少ないため、検出しなければならない集光スポットの光強度は小さく、しかもその広がりも比較的大きい。よって十分なS/N比を得ることは困難である。
本発明の目的は、トラッキングエラー検出方法に依存せず、かつ、S/N比の大きい信号を利用して層判別処理を行うことができる光学ヘッドおよびそのような光学ヘッドを実装する光情報処理装置を提供することである。
本発明による光情報処理装置は、第1情報記録層および第2情報記録層 が積層された情報記録媒体に対して、前記第2情報記録層側から光を放射し、データの書き込みおよび/または読み出しを行う。光情報処理装置は、前記光を放射する光源と、前記光源からの光を集光して焦点を形成する集光光学系と、少なくとも1つの受光素子の受光量に応じて光量信号を生成する受光部と、前記第1情報記録層からの第1反射光および前記第2情報記録層からの第2反射光を前記受光部に導く検出光学系と、前記光量信号に基づいて層判別信号を生成し、前記層判別信号に基づいて、前記焦点が、装填された情報記録媒体の前記第1情報記録層および前記第2情報記録層のいずれの近傍に位置するかを判別する処理回路とを備えている。前記検出光学系は、前記第1反射光および前記第2反射光に対し、非点収差を与える光学素子を有する。前記受光部は、前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するときの前記第2反射光の入射領域、および、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの前記第1反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含む。
前記判別用受光素子は、前記第1反射光および前記第2反射光が入射する前記受光部の領域のうち、前記第1反射光および前記第2反射光の一方が入射する領域に配置されてもよい。
前記非点収差により、前記第1反射光および前記第2反射光は、それぞれ、光軸に垂直でかつ直交する第1軸および第2軸を有し、前記第2反射光は、前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するときに前記第1軸に関して前記受光部に入射する前に収束し、前記判別用受光素子は、前記第1軸に対応する前記受光部上の軸に沿って配置されていてもよい。
前記判別用受光素子は、前記光軸の中心に関し実質的に対称な位置に複数配置されていてもよい。
前記受光部は、前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するときの第1反射光および前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの第2反射光を受光する処理用受光素子をさらに有し、前記処理回路は、前記処理用受光素子の受光量に応じた光量信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成し、さらに前記フォーカスエラー信号に基づいて前記焦点の位置を判別してもよい。
前記受光部は、前記第2軸に対応する前記受光部上の軸に沿って配置された補助受光素子を少なくとも1つ有しており、前記第2軸に関して、前記第2反射光は、前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するときに前記受光部よりも奥側で収束し、前記処理回路は、さらに、前記補助受光素子の受光量に基づいて前記層判別信号を生成してもよい。
前記判別用受光素子は、前記光軸の中心に関し実質的に対称な位置に複数配置されており、前記補助受光素子は、前記光軸の中心に関し実質的に対称な位置に複数配置されていてもよい。
前記処理回路は、前記判別用受光素子からの光量信号と前記補助受光素子からの光量信号との差を、前記判別用受光素子からの光量信号と前記補助受光素子からの光量信号との和で除算して前記層判別信号を生成してもよい。
前記検出光学系は、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するとき、前記第1反射光を前記光学素子近傍で収束させ、前記第2反射光を前記受光部上で収束させてもよい。
前記検出光学系は、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するとき、前記第1反射光を前記光学素子に入射する前に収束させ、前記第2反射光を前記受光部上で収束させてもよい。
前記検出光学系は、光の一部を遮る遮光部を備え、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するとき、前記第1反射光を前記遮光部の近傍で収束させて前記受光部への入射を遮るとともに、前記第2反射光を前記受光部上で収束させてもよい。
前記検出光学系は、光の周縁部を遮る開口を有する遮光部を備え、前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するとき、前記第2反射光の周縁部を前記遮光部によって遮り、前記受光部に入射する前記第2反射光の光束の断面積をより小さくしてもよい。
前記第1情報記録層および前記第2情報記録層には、各情報記録層固有の情報が記録されており、前記処理回路は前記固有の情報を取得し、前記固有の情報に基づいて前記焦点が位置する情報記録層を特定し、前記判別の結果と比較して前記判別の結果が正確か否かを検証してもよい。
前記第1情報記録層および前記第2情報記録層の各々は、前記データが書き込まれる複数の情報トラックを有し、前記複数の情報トラックの各々は前記情報記録媒体上のデータ位置を特定するための一意のアドレスが付されており、前記処理回路は、前記固有の情報として前記アドレスの情報を取得してもよい。
検証の結果、前記焦点が前記所定の情報記録層と異なる情報記録層の近傍に位置していると判断したときは、前記処理回路は、前記層判別信号に基づいて他の情報記録層の近傍に前記焦点の位置を変化させてもよい。
前記情報記録媒体は、(N+1)(N:自然数)層の情報記録層を有しており、前記光を放射する側からみて、前記第2情報記録層はN層目までの任意の1層であり、前記第1情報記録層は前記第1情報記録層よりも深い位置に存在する情報記録層であってもよい。
本発明による光情報処理装置は、複数種類の情報記録媒体を装填することが可能であり、装填された情報記録媒体に対して光を放射し、データの書き込みおよび/または読み出しを行う。前記情報記録媒体の種類は、情報記録媒体が単一の情報記録層を有するか、積層された複数の情報記録層を有するかに応じて異なる。前記光情報処理装置は、前記光を放射する光源と、前記光源からの光を集光して焦点を形成する集光光学系と、少なくとも1つの受光素子の受光量に応じて光量信号を生成する受光部と、前記情報記録層からの反射光を前記受光部に導く検出光学系と、前記光量信号に基づいて層判別信号を生成し、前記層判別信号に基づいて装填された情報記録媒体の種類を判別する処理回路とを備えている。前記検出光学系は、前記反射光に対して非点収差を与える光学素子を有し、前記受光部は、前記情報記録媒体が第1情報記録層および第2情報記録層を有するときにおいて、前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するときの前記第2反射光の入射領域、および、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの前記第1反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含んでいる。
前記処理回路は、装填された情報記録媒体の情報記録層の近傍に前記焦点が存在するときの前記層判別信号のレベルに基づいて、前記情報記録層の数を判別してもよい。
本発明による光学ヘッドは、第1情報記録層および第2情報記録層が積層された情報記録媒体に対して、前記第2情報記録層側から光を放射し、データの書き込みおよび/または読み出しを行う。光学ヘッドは、前記光を放射する光源と、前記光源からの光を集光して焦点を形成する集光光学系と、少なくとも1つの受光素子の受光量に応じて光量信号を生成する受光部と、前記第1情報記録層からの第1反射光および前記第2情報記録層からの第2反射光を前記受光部に導く検出光学系と、前記光量信号に基づいて層判別信号を生成し、前記層判別信号に基づいて、前記焦点が、装填された情報記録媒体の前記第1情報記録層および前記第2情報記録層のいずれの近傍に位置するかを判別する処理回路とを備えている。前記検出光学系は、前記第1反射光および前記第2反射光に対し、非点収差を与える光学素子を有し、前記受光部は、前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するときの前記第2反射光の入射領域、および、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの前記第1反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含む。
本発明による処理回路は、第1情報記録層および第2情報記録層が積層された情報記録媒体に対して、前記第2情報記録層側から光を放射し、データの書き込みおよび/または読み出しを行う装置に実装される。前記装置は、前記光を放射する光源と、前記光源からの光を集光して焦点を形成する集光光学系と、少なくとも1つの受光素子の受光量に応じて光量信号を生成する受光部であって、前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するときの前記第2反射光の入射領域、および、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの前記第1反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含む受光部と、前記第1情報記録層からの第1反射光および前記第2情報記録層からの第2反射光に対して非点収差を与える光学素子を有し、前記第1反射光および前記第2反射光を前記受光部に導く検出光学系とを備えている。前記処理回路は、前記光量信号に基づいて層判別信号を生成し、前記層判別信号に基づいて、前記焦点が、装填された情報記録媒体の前記第1情報記録層および前記第2情報記録層のいずれの近傍に位置するかを判別する。
本発明によれば、対物レンズによって焦点が形成される光情報記録媒体の情報記録層(レイヤ)と異なるレイヤからの反射光を利用して層判別信号を生成する。その反射光は焦点の位置に応じて光検出器に入射する形状が異なるため、層判別信号に基づいて、さらにはフォーカスエラー信号を考慮することにより、焦点が形成されているレイヤを確実に判別することができる。レイヤからの反射光は、検出するのには十分な強度を有しているため、高いS/N比で層判別信号を生成できる。この処理は、従来の3ビーム方式におけるサブビームを用いる必要はない。よって本発明の層判別処理によれば、1ビーム方式の光学ヘッドを用いて実現することができる。
以下、添付の図面を参照しながら本発明を説明する。図面では、同じ参照符号が付された構成要素は、同様の機能および構成を有し、同様の動作を行うとする。本発明の種々の実施形態を説明するに先立って、まず本発明による光情報処理装置が情報を記録し、記録された情報を再生する対象である光学式情報記録媒体を説明する。本明細書では光学式情報記録媒体の例として光ディスクを挙げて説明するが、他には、例えば光学的にデータを読み取り可能なカードにも適用できる。
図1(a)は、光ディスク1の外観を示す。光ディスク1は、例えばCD、DVD、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray Disc;BD)等の円盤状の記録媒体である。光ディスク装置は、光ディスク1の一方の側にレーザ等の光を照射して情報を記録し、または記録された情報を読み出す。データは、相変化材料等により形成された情報記録層(以下「レイヤ」と称する)に書き込まれる。より詳しく説明すると、レイヤは、例えばスパイラル状に形成された複数の情報トラック(図示せず)を有する。各情報トラックは、情報面の溝部または谷部の素子として規定され、別個のアドレスが付与されている。データは各情報トラックに書き込まれる。
本発明では、レイヤは1層のみに限られず、2層以上積層されている。図1(b)は、2層のレイヤを有する光ディスク1の断面図である。この図には、参考のためレイヤ1側から放射された光も示している。この光はレイヤ0上で焦点を結んでいる。光ディスク1のレイヤの深さは光ディスク1の種類に応じて異なっている。例えばBDでは、光が放射される側の面からみて深さ100μmの深さにレイヤ0が設けられ、25μm浅い位置にレイヤ1が設けられる。各レイヤは所定の反射率を有し、それぞれ受けた光を反射する。なお、光が入射する側の光ディスク1表面からレイヤ1までは保護層として機能する基板が存在する。次に、図1(c)は、(N+1)層のレイヤを有する光ディスク1の断面図である(N:自然数)。例えば、各レイヤは25μm間隔で設けられている。他の構成は2層レイヤの光ディスクと同様である。
次に、図1(d)はレイヤ0に設けられたTOCエリア150を示す。図1(d)に示すTOCエリア150は、レイヤ0の最内周に設けられている。TOCエリア150には、光ディスク1のどの位置にどのような情報が記録されているかを示すTOC(Table Of Contents)が示されている。TOCはいわゆる「目次」であり、光ディスク装置は光ディスク1にアクセスする際に、まずTOCエリア150に記録されたTOCを読み出す必要がある。そこで、レイヤ0を特定するために、本発明によるレイヤの判別処理が重要になる。
以下、本発明による光ディスク装置の実施形態を説明する。なお、本明細書では、光ディスク1は2層のレイヤ(レイヤ0およびレイヤ1)を有するとして説明する。
(実施形態1)
図2は、本実施形態による光ディスク装置51の構成を示す。光ディスク装置51は、光ディスク1に対してレイヤ1側から光を放射し、レイヤ0および/またはレイヤ1にデータの書き込みおよび/または読み出しを行う。
光ディスク装置51は、半導体レーザ光源2と、コリメートレンズ3と、ビームスプリッタ4と、1/4波長板5と、対物レンズ6と、検出レンズ8と、アナモフィックレンズ9と、光検出器10と、信号処理回路20と、サーボ制御回路21と、アクチュエータコイル22とを有する。光ディスク1は一般には着脱可能であり光ディスク装置51の構成要素ではないが、図2には説明のためにあわせて記載している。なお、光ディスク装置51には、光ディスク1を回転させるスピンドルモータや、データの書き込みおよび/または読み出しを行うための変調/復調回路、エラー訂正回路等種々のハードウェア要素が含まれ得るが、図2には本発明に関連する主要な構成要素のみを記載している。
半導体レーザ光源2(以下、単に「光源2」と記述する)は、例えば波長405nm青紫色のレーザ光を放射する。コリメートレンズ3は、入射した光を略平行な光に変換して出力する。ビームスプリッタ4は、コリメートレンズ3側から入射したレーザ光の偏光成分を概ね反射し、1/4波長板5側から入射したレーザ光の偏光成分を概ね透過する。1/4波長板5は、入射した光を円偏向から直線偏向に、または、直線偏向から円偏向に変換する。対物レンズ6は、入射した光を集光して焦点を形成する。
検出レンズ8はアナモフィックレンズ9へ入射する光の光学特性を調整するために設けられている。アナモフィックレンズ9は、周知の非点収差法によるフォーカス制御を行うため、直交する2つの軸に対して各々異なる焦点距離を与えて非点収差が発生するように設計されている。光検出器10は少なくとも1つの受光素子を備えており、受光素子はその受光量に応じて光量信号を生成する。図3は、本実施形態による光検出器10の受光素子の配置を示す。光検出器10は、複数の受光素子10a〜10hを有する。受光素子10a〜10dは、フォーカスエラー信号を生成するための光を受光する。参考のため、図3には受光素子10a〜10dに入射する光束30を示している。受光素子10a〜10dは4分割受光素子とも呼ばれる。受光素子10e〜10hは、受光素子10a〜10dの周辺4隅に配置されており、層判別信号を生成するための光を受光する。層判別信号は、焦点がどの情報記録層の上または近傍(以下、双方を含めて「近傍」とのみ記述する)に存在するかを判別するために用いられる。
なお、後述のFE信号が検出されている間は、焦点はそのFE信号に対応するレイヤの「近傍」に位置しているとすることができる。または、焦点が、FE信号に基づくその層へフォーカス制御が可能である範囲L内に位置するとき、層の「近傍」に位置すると判断してもよい。例えば2層BDでは、上述の「範囲L」はフォーカスエラー信号の極小値に対応する位置と極大値に対応する位置とで規定される区間に相当し、その幅はおよそ1〜5μmである。さらには、焦点が上述の範囲Lよりも広い範囲L*に入っている場合も層の「近傍」に位置すると判断してもよい。2層BDの場合には、上述の範囲L*は、範囲Lを含む±5μmの範囲、すなわち幅10μmの範囲である。なお、2層BDではレイヤ0とレイヤ1との間の間隔(フォーカスエラー信号のゼロクロス点に対応する位置の間隔)は14〜16μmである。
再び図2を参照する。信号処理回路20および/またはサーボ制御回路21は、本明細書において説明する制御を行うように予めプログラムされた半導体集積回路である。信号処理回路20は、光検出器10から出力される光量信号に応じてフォーカスエラー信号を生成し、また、光検出器10から出力される光量信号に応じて層判別信号を生成する。そして、層判別信号に基づいて、または層判別信号およびフォーカスエラー信号に基づいて、焦点が光ディスク1のレイヤ0およびレイヤ1のいずれの近傍に位置するかを判別する。また判別処理の際には、対物レンズ6の位置を変化させるための制御信号を生成して出力する。焦点の位置を特定した後は、信号処理回路20は、通常のデータの読み出しまたは書き込み動作を行うために引き続きフォーカスエラー信号を生成し、さらにトラッキングエラー信号も生成して出力する。サーボ制御回路21は、それらの信号に基づいて焦点が所望のレイヤ上から外れないように駆動信号を生成し、駆動信号をアクチュエータコイル22に印加する。アクチュエータコイル22は、駆動信号のレベルに応じて光ディスク1に垂直な方向または光ディスク1に平行な方向に対物レンズ6の位置を変化させる。
光ディスク装置51においては、コリメートレンズ3、対物レンズ6によって光源2からの光を集光して焦点を形成する集光光学系が構成される。また、対物レンズ6、検出レンズ8、アナモフィックレンズ9によって、光ディスク1からの反射光を受光部10に導くための検出光学系が構成される。なお、ビームスプリッタ4および1/4波長板5は、集光光学系として捉えることもできるし、検出光学系として捉えることもできる。光源2、集光光学系、検出光学系および光検出器10により、光学ヘッドが構成される。光学ヘッド内に信号処理回路20およびサーボ制御回路21が設けられると、それらは光学ヘッドの構成要素となるが、光学ヘッドとは別体の光ディスクコントローラとして実現されてもよい。このときは、光学ヘッドが光学的な検出処理等を行って検出信号(光量信号)を出力し、光ディスクコントローラが光学ヘッドから出力された光量信号を処理するように構成される。
次に、光ディスク装置51の動作を説明する。まず光源2から出射された直線偏光のレーザ光は、コリメートレンズ3で略平行光に変換される。その後、レーザ光は、ビームスプリッタ4で反射され、1/4波長板5で円偏光に変換され、対物レンズ6により光ディスク1の基板(保護層)越しに記録再生の対象となるレイヤ0またはレイヤ1に集光される。
集光されたレーザ光は、レイヤ0およびレイヤ1において反射される。より詳しく説明すると、レーザ光がレイヤ1に対して集光されたとき、そのレーザ光はレイヤ1において反射されるとともに、その一部はレイヤ0にまで透過し、レイヤ0において反射される。レーザ光の一部がレイヤ0にまで透過する理由は、レイヤ0に対するデータの読み出しおよび書き込みを実現するために、レイヤ1は光が透過するように構成されているからである。一方、レーザ光がレイヤ0に対して集光されたとき、レーザ光はレイヤ0において反射されるとともに、その一部がレイヤ1において反射される。各レイヤにおいて反射されたレーザ光は、再び光ディスク1の基板、対物レンズ6を透過し、1/4波長板5で往路とは異なる直線偏光に変換された後、ビームスプリッタ4を透過する。
ビームスプリッタ4を透過した復路のレーザ光は、検出レンズ8を経て、アナモフィックレンズ9に入射する。アナモフィックレンズ9は、入射光の第1軸における横倍率に対して、第2軸における横倍率を相違させることによって、入射光に非点収差を与えている。ここで、「第1軸」および「第2軸」とは、レーザ光の光軸に垂直でかつ直交する2つの軸として規定される。これにより、レーザ光は第1軸および第2軸に関して焦点位置が異なる。アナモフィックレンズ9を出たレーザ光は、光検出器10に入射する。非点収差が与えられたレーザ光は、光検出器10に入射する手前側(対物レンズ6側)および奥側(光検出器10に関してアナモフィックレンズ9と反対側)でそれぞれ焦点を結ぶ。以下では、光検出器10の手前側、光検出器10に入射する前に焦点位置があるレーザ光の軸方向を第1軸方向、光検出器10の奥側に焦点位置があるレーザ光の軸方向を第2軸方向とする。アナモフィックレンズ9によって非点収差が与えられたレーザ光のうち、焦点が位置するレイヤから反射した光は、図3に示す受光素子10a〜10d上に略円形の集光スポットとなるように調整されている。一方、上述の第1軸方向は図3の受光素子10gと10hを結ぶ方向に対応し、第2軸方向は受光素子10eと10fを結ぶ方向に対応する。
光検出器10は、各受光素子においてレーザ光を検出し、光量に応じた光量信号を生成する。信号処理回路20はそれらの光量信号のレベルに基づいて演算を行って層判別信号を生成し、またフォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等のエラー信号とデータを表す情報信号とを生成する。信号処理回路20は、少なくとも層判別信号に基づいて、レーザ光の焦点が、装填された光ディスク1のレイヤ0およびレイヤ1のいずれの近傍に位置するかを判別する。サーボ制御回路21は、エラー信号に応じてアクチュエータコイルに電流を流し、対物レンズ6をフォーカス方向とトラッキング方向に駆動する。これにより、対物レンズ6によって光ディスク1のレイヤに形成される焦点ががレイヤ上に形成された情報トラックに追従させることができる。
ここで、非点収差法によるフォーカスエラー信号FEは、
FE=(受光素子10aから出力される光量信号)+(受光素子10cから出力される光量信号)
−(受光素子10bから出力される光量信号)−(受光素子10dから出力される光量信号)
によって得られる。
また、例えばプッシュプル法によるトラッキングエラー信号TEは、
TE=(受光素子10aから出力される光量信号)+(受光素子10dから出力される光量信号)
−(受光素子10bから出力される光量信号)−(受光素子10cから出力される光量信号)
によって得られる。
次に、本実施形態による層判別処理を説明する。本実施形態による層判別処理は、レイヤ0を判別することを目的としている。その理由は、光ディスク1が光ディスク装置51に装填されたとき、光ディスク1のTOCエリア150(図1(d))のデータを読み出すためにレイヤ0を特定しなければならないからである。ただし、以下に説明する層判別処理によれば、レイヤ0のみならず、レイヤ1であっても判別することができる。
図4は、焦点がレイヤ0の近傍に位置するときの、レイヤ0からの反射光(破線)およびレイヤ1からの反射光(実線)の経路を示す。記載を簡潔にするために、光源1、コリメートレンズ3および光ディスク1への入射光の経路は省略して記載している。記録再生の対象となる情報記録層はレイヤ0である。
対物レンズ6によって形成される焦点が光ディスク1のレイヤ0近傍にある場合、レイヤ0からの反射光は、破線で示す光路を通り、アナモフィックレンズ9によって非点収差が与えられ、光検出器10に入射する。このとき、この反射光は光検出器10上で焦点を結ぶ。なお、レイヤ0からの反射光にはアナモフィックレンズ9によって非点収差が与えられるため、第1軸方向および第2軸方向に関して異なる焦点位置を有する。よって反射光の焦点位置は厳密には1つではない。しかし、4分割受光素子10a〜10d上にその反射光全体が入射しており、各焦点位置までの距離が4分割受光素子から実質的に等しい場合には、本明細書では「焦点を結ぶ」または「収束する」として説明する。
一方、レイヤ1からの反射光(迷光)は、実線で示す光路を通り、アナモフィックレンズ9によって非点収差が与えられ、光検出器10に入射する。この反射光は、レイヤ0からの反射光よりも広い範囲の広がりを有する状態で光検出器10に入射する。
図5は、レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ0近傍にあるときの、光検出器10に入射した各反射光の形状を示す。光検出器10上の受光素子10a〜10dには、レイヤ0からの反射光により、集光スポットa0が形成される。同時に、レイヤ1からの反射光(迷光)により、光強度の小さい別の大きな集光スポットa1が形成される。留意すべきは、楕円形状の集光スポットa1は、第2軸方向に沿って配列された受光素子10e、10fにおいてほぼ均等に受光されるが、第1の軸方向に沿って配列された受光素子10gおよび受光素子10hにはほとんどレーザ光は入射しないことである。換言すれば、受光素子10gおよび受光素子10hは、第1軸方向に沿って、焦点が光ディスク1のレイヤ0近傍にある場合にレイヤ1からの反射光が入射しない領域に配置されている。
図6は、焦点がレイヤ1の近傍に位置するときの、レイヤ0からの反射光(実線)およびレイヤ1からの反射光(破線)の経路を示す。
対物レンズ6によって形成される焦点が光ディスク1のレイヤ1近傍にある場合、レイヤ1で反射されたレーザ光は、破線で示す光路を通り、アナモフィックレンズ9によって非点収差が与えられ、光検出器10に入射する。レイヤ1からの反射光(破線)は光検出器10上で焦点を結んでいる。
一方、レイヤ0で反射されたレーザ光(迷光)は、実線で示す光路を通り、アナモフィックレンズ9近傍で収束して、その後光検出器10に入射する。レイヤ0からの反射光(実線)は、レイヤ1からの反射光よりも広い範囲の広がりを有する状態で光検出器10に入射する。
図7は、レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ1近傍にあるときの、光検出器10に入射した各反射光の形状を示す。光検出器10上の受光素子10a〜10dには、レイヤ1から反射されたレーザ光による集光スポットb1が形成される。同時にレイヤ0で反射されたレーザ光(迷光)により、光強度の小さい別の大きな集光スポットb0が形成される。集光スポットb0は円形である。集光スポットb0の形状が集光スポットa1(図5)のような楕円形状でない理由は、レイヤ0からの反射光は、アナモフィックレンズ9によって非点収差がほとんど与えられないからである。よって、光検出器10上には略円形状の集光スポットb0が形成される。受光素子10e〜10hにはほぼ均等に(またはほぼ同等な光量の)レーザ光が入射する。
ここで、図5および図7を比較すると、焦点がレイヤ0に存在するときは、レイヤ1からの反射光によって光検出器10上に楕円形状の集光スポットa1(図5)が形成される。このとき、受光素子10gおよび10hは集光スポットa1の光を実質的には検出しない。一方、焦点がレイヤ1に存在するときは、レイヤ0からの反射光によって光検出器10上に円形状の集光スポットb0(図7)が形成される。このとき、受光素子10gおよび10hは集光スポットb0の光を検出する。受光素子10gおよび10hの配置は、焦点が存在するレイヤとは異なるレイヤからの反射光の入射領域(または入射した際の反射光の形状)の相違に基づいて決定されているといえる。後述のように、層判別信号を生成するためには受光素子10gおよび10hからの光量信号が必要である。受光素子10gおよび10hは層判別のために利用されるため、本明細書では判別用受光素子と呼ぶこともある。
なお、受光素子10gおよび10hの配置は、例えば光ディスク装置51の出荷前等に理想的な状態の下で設定することが可能である。その後、ユーザが光ディスク装置51に新たな光ディスクを装填したときに、各光ディスクの固有の特性等に基づいて層判別処理を行うことができる。
上述のように配置された受光素子を用いて、信号処理回路20は、以下のような演算により、層判別信号RDを求める。すなわち、本実施形態による層判別信号RDは、
RD=(受光素子10eから出力される光量信号)+(受光素子10fから出力される光量信号)
−(受光素子10gから出力される光量信号)−(受光素子10hから出力される光量信号)
として得ることができる。受光素子10gおよび10hから出力される光量信号のレベルは、図5に示す例では実質的に0であり、図7に示す例では0より大きい正の値をとる。この結果、受光素子10eおよび受光素子10fにおける受光量との関係を考慮すれば、層判別信号RDのレベルは、図5に示す例では0より大きく、図7に示す例では実質的に0になる。
図8は対物レンズ6の変位量(横軸)に対して、フォーカスエラー信号FEと層判別信号RD(縦軸)の変化を計算した結果を示す。
対物レンズ6を変位させると、フォーカスエラー信号FEは、焦点が各レイヤに近づき、離れる際の、焦点の情報記録層上での収束状態に対応する形状、いわゆるS字形状が出現する。S字形状の範囲中、フォーカスエラー信号FEのゼロクロス点が各レイヤへの収束位置に対応する。
光ディスク1から十分離れた位置から対物レンズ6が光ディスク1に近づくにつれて、フォーカスエラー信号FEにはまずレイヤ1のS字形状が出現し、次にレイヤ0でのS字形状が出現する。ただし、これは理想的な条件の下での検出結果であり、光ディスク1が面ぶれのある状態で回転している時には、出現したS字形状がどちらのレイヤに起因して得られたかを判別できない。
そこで本実施形態では、上述の層判別信号RDを利用する。層判別信号RDのレベルは、焦点がレイヤ0の近傍に存在するとき(図4および図5)は正であり、焦点がレイヤ1の近傍に存在するとき(図6および図7)はほぼ0である。フォーカスエラー信号FEのゼロクロス点付近では、焦点はレイヤ0またはレイヤ1の近傍に位置する。すると、信号処理回路20は、フォーカスエラー信号FEのゼロクロス点付近で、層判別信号RDのレベルが正であれば焦点がレイヤ0の近傍に存在すると判別し、層判別信号RDのレベルが実質的に0であれば焦点がレイヤ1の近傍に存在すると判別すればよい。信号処理回路20がフォーカスエラー信号FEと層判別信号RDを比較することにより、フォーカスエラー信号FEの波形中に出現したS字形状がいずれのレイヤに基づくかを容易に判別することができる。なお、層判別信号RDを用いることにより、フォーカス制御を行う前の段階で、フォーカス制御を行うべきレイヤを判別できるので、ドライブ起動時のいわゆる待機状態から実際の記録再生を行うまでの時間を格段に短縮できる。
上述の層判別信号RDを得るための計算方法は一例である。他の計算方法を説明すると、例えば、層判別信号RD=Ra/Rbによって得られる正規化された層判別信号RDによって層判別を行うことが好ましい。ここで、
Ra=(受光素子10eから出力される光量信号)+(受光素子10fから出力される光量信号)−(受光素子10gから出力される光量信号)−(受光素子10hから出力される光量信号)、および、
Rb=(受光素子10eから出力される光量信号)+(受光素子10fから出力される光量信号)+(受光素子10gから出力される光量信号)+(受光素子10hから出力される光量信号)
である。各受光素子の受光量の和で正規化することにより、光ディスク1の反射率の変化等によるオフセットの影響を受けずに、安定した層判別信号RDを得ることができる。
また、層判別信号RDを、
RD=(受光素子10gから出力される光量信号)+(受光素子10hから出力される光量信号)
とすることもできる。図9は、受光素子10gおよび10hの受光量のみに基づく層判別信号RDの波形を示す。図9でも同様に、焦点がレイヤ0の近傍に存在するとき(図4および図5)は正であり、焦点がレイヤ1の近傍に存在するとき(図6および図7)はほぼ0である。同様にフォーカスエラー信号FEと層判別信号RDとを併せて考慮すれば、フォーカスエラー信号FEの波形中に出現したS字形状がいずれのレイヤに基づくかを容易に判別することが可能となる。
上述の処理によれば、対物レンズ6によって焦点が形成されるレイヤと異なるレイヤからの反射光を利用して層判別信号を生成する。その反射光は焦点の位置に応じて光検出器10に入射する形状が異なるため、層判別信号に基づいて、さらにはフォーカスエラー信号を考慮することにより、対物レンズ6によって焦点が形成されているレイヤを確実に判別することができる。なお、レイヤからの反射光は、検出するのには十分な強度を有しているため、高いS/N比で層判別信号を生成できる。
上述の処理では従来の3ビーム方式におけるサブビームを用いる必要はない。よって本実施形態の層判別処理によれば、1ビーム方式の光学ヘッドに対しても適用することができる。もちろん、上述の処理は3ビーム方式であっても適用できる。
(実施形態2)
図10は、本実施形態による光ディスク装置52の構成を示す。光ディスク装置52は本来的には図2に示す光ディスク装置51と同等の構成要素を備えているが、図4と同様、一部の構成要素省略して記載している。光源、集光光学系、検出光学系および光検出器によって光学ヘッドが構成される点についても、実施形態1と同様である。
本実施形態による光ディスク装置52が、実施形態1による光ディスク装置51と相違する点は、本実施形態の光ディスク装置は、レーザ光の焦点がレイヤ1の近傍に存在するときに、レイヤ0からの反射光がアナモフィックレンズ9に入射する前に焦点を結ぶように構成されていることである。その目的は、焦点がレイヤ0に存在するときのレイヤ1からの反射光、および、焦点がレイヤ1に存在するときのレイヤ0からの反射光の非点収差の方向を互いに相違させて、それぞれ光検出器10の異なる領域に入射させることにある。ただし、実施形態1と同様、入射する領域に差異が生ずればよいので、反射光の全体が全く異なる領域に入射する必要はない。
以下、光ディスク装置52を説明する。なお、実施形態1の光ディスク装置51と同一の機能および構成を有する構成要素の説明は省略する。
本実施形態における検出レンズ8は、実施形態1による検出レンズ8よりも焦点距離が大きい。その結果、レイヤ0からの反射光が収束する位置と、レイヤ1からの反射光が収束する位置との間隔はより大きくなる。レイヤ1に焦点が存在するときには、レイヤ1からの反射光は光検出器10上に収束するように調整されるので、他方のレイヤ0からの反射光が焦点を結ぶ位置は、より検出レンズ8に近くなる。よって、検出レンズ8の焦点距離を調整し、および/またはアナモフィックレンズ9を光検出器10により近くに配置して、アナモフィックレンズ9に入射するよりも前に、レイヤ0からの反射光が焦点を結ぶようにできる。他方、アナモフィックレンズ9にはより大きい屈折力を与え、実施形態1のアナモフィックレンズと同等の非点収差を入射光に与える必要がある。なお「屈折力」とは、焦点をよりレンズに近い位置に形成するための光学的な特性を意味する。屈折力は、レンズの屈折率を高くする、またはレンズの曲率半径を小さくすることによって大きくすることができる。
図11は、光検出器10に入射した各反射光の形状を示す。対物レンズ6によって形成された焦点がレイヤ1近傍にあるときのレイヤ0からの反射光により、集光スポットc0が形成される。一方、焦点がレイヤ0近傍にあるときのレイヤ1からの反射光により、集光スポットc1が形成される。集光スポットc0およびc1は、アナモフィックレンズ9によって与えられる非点収差に応じて、それぞれ長軸と短軸が直交する異なる楕円形状を有する。
このとき、層判別信号RDは、
RD=(受光素子10eから出力される光量信号)+(受光素子10fから出力される光量信号)
−(受光素子10gから出力される光量信号)−(受光素子10hから出力される光量信号)
によって得られる。レイヤ1収束付近とレイヤ0収束付近では層判別信号RDの符号が反転する。実施形態1と同様、フォーカスエラー信号FEと層判別信号RDを比較することにより、フォーカスエラー信号FEの波形中に出現したS字形状がいずれのレイヤに基づくかを容易に判別できる。
上述の本実施形態によれば、レイヤ1近傍に焦点が存在するときに、レイヤ0からの反射光がアナモフィックレンズ9に至る前に検出レンズ8によって収束されるように構成したため、検出感度を高くすることができる。
ここで、そのような検出レンズ8を用いずに、レイヤ0からの反射光がアナモフィックレンズ9を透過した後の位置で収束する場合を考える。この構成によれば、アナモフィックレンズ9による非点収差によって、長軸と短軸の向きが同じ楕円形状の反射光が光検出器10に入射するため、層判別のための受光素子10gおよび10hからの光量信号を用いて層判別を行うことができない。しかし、信号処理回路20が以下の判別方法に基づいて判別をすれば、的確な層判別処理が可能である。
すなわち、このときに利用する層判別信号RDは、正規化された層判別信号RD=Ra/Rbによって得られる。ここで
Ra=(受光素子10eから出力される光量信号)+(受光素子10fから出力される光量信号)−(受光素子10gから出力される光量信号)−(受光素子10hから出力される光量信号)、および、
Rb=(受光素子10eから出力される光量信号)+(受光素子10fから出力される光量信号)+(受光素子10gから出力される光量信号)+(受光素子10hから出力される光量信号)
である。正規化された層判別信号RDを利用することにより、誤検出する可能性を低減できる。このとき、受光素子10gおよび受光素子10hに入射する光は、レイヤ0近傍に焦点が存在する場合と、レイヤ1近傍に焦点が存在する場合とでは異なっている。よって、それぞれの場合において層判別信号RDのレベルも異なる。例えば、層判別信号RDのレベルは、レイヤ1近傍に焦点が存在するときよりも、レイヤ0近傍に焦点が存在するときの方が大きい。そこで、レイヤ0近傍に焦点が存在する場合の層判別信号RDのレベルと、レイヤ1近傍に焦点が存在する場合の層判別信号RDのレベルとの間に、閾値を規定する。これにより、信号処理回路20は、フォーカスエラー信号FEのゼロクロス点付近において、層判別信号RDのレベルが閾値以上であれば焦点がレイヤ0近傍に存在すると判別し、層判別信号RDのレベルが閾値以下であれば焦点がレイヤ1近傍に存在すると判別すればよい。フォーカスエラー信号FEと層判別信号RDを比較することにより、フォーカスエラー信号FEの波形中に出現したS字形状がいずれのレイヤに基づくかを容易に判別できる。
以上、本発明による実施形態1および2では、トラッキングエラー信号の検出方式がプッシュプル法を利用することを前提として説明した。しかし、本発明はプッシュプル法に限らず、フォーカスエラー信号の検出方式である非点収差法との組み合わせ可能ないかなるトラッキングエラー信号検出方式にも適応可能である。
また、図1(c)に示すような3層以上のレイヤを有する光ディスクに対しても、アナモフィックレンズによる非点収差によって、それぞれの層で反射されたレーザ光による集光スポットの形状の違いを光量の差として検出することによって、対物レンズによる集光スポットがどの層で収束しているかを判別することが可能である。
(実施形態3)
図12(a)は、本実施形態による光ディスク装置53の構成を示す。また、図12(b)は、アナモフィックレンズ9の周辺部60の拡大図である。光ディスク装置53は本来的には図2に示す光ディスク装置51と同等の構成要素を備えているが、図4と同様、一部の構成要素省略して記載している。光源、集光光学系、検出光学系および光検出器によって光学ヘッドが構成される点についても、実施形態1と同様である。
本実施形態による光ディスク装置53は、図12(b)に示すように、アナモフィックレンズ9上に、アナモフィックレンズ9を透過する光の一部を遮る遮光領域12を有している。そして、検出レンズ8およびアナモフィックレンズ9によって、焦点がレイヤ1の近傍に位置するとき、レイヤ0からの反射光をアナモフィックレンズ9上(遮光部の近傍)でほぼ収束するように収束させている。その目的は、レイヤ0からのその反射光を遮光部の近傍で収束させて、受光部に入射させないようにすることにある。なお、遮光領域12は、焦点がレイヤ1の近傍に位置するときのレイヤ0からの反射光のみを遮光するのに必要最小限の大きさである。
以下、光ディスク装置53を説明する。なお、実施形態1の光ディスク装置51と同一の機能および構成を有する構成要素の説明は省略する。
図13は、本実施形態による光検出器10の受光素子10eの配置を示す。光検出器10は、4分割受光素子10a〜10dおよび4つの受光素子10eを有する。受光素子10a〜10dは、フォーカスエラー信号を生成するための光を受光する。受光素子10eは、受光素子10a〜10dの周辺4隅に配置されており、層判別信号を生成するための光を受光する。すなわち、受光素子10eは判別用受光素子である。アナモフィックレンズ9によって非点収差が与えられたレーザ光は、受光素子10a〜10d上において略円形となるように調整されている。参考のため、図3には受光素子10a〜10dに入射する光束40を示している。
図14は、レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ0近傍にあるときの、光検出器10に入射する各反射光の形状を示す。光検出器10上の受光素子10a〜10dにはレイヤ0から反射されたレーザ光による集光スポットd0が形成される。同時にレイヤ1からの反射光により、光強度の小さい楕円形状のより大きな集光スポットd1が形成される。なお、レイヤ1で反射されたレーザ光は、概ね、図4に実線で示した光路を通り、アナモフィックレンズ9によって非点収差が与えられる。
一方、図15は、レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ1近傍に位置するときの光検出器10に入射する各反射光の形状を示す。光検出器10上の受光素子10a〜10dにはレイヤ1からの反射光による集光スポットe1が形成される。しかし、レイヤ0で反射されたレーザ光は光検出器10には入射していない。その理由は、レイヤ0で反射されたレーザ光は遮光領域12が構成されたアナモフィックレンズ9上でほぼ収束して、遮光領域12によって遮光されるからである。よって、光検出器10上にはレイヤ1からの反射光による集光スポットe1のみが形成される。なお、遮光領域12を設けることにより、この集光スポットe1のみならず、レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ1近傍に位置するときの集光スポットd0およびd1の一部も遮光されているといえる。しかし、光量を検出する観点からは有意な影響は与えない。
本実施形態による層判別信号RDは、
RD=(受光素子10eから出力される光量信号)
として得られる。なお、ここでいう「光量信号」は、4つの受光素子10eから出力された光量信号の和であってもよいし、1つの受光素子10eから出力された光量信号であってもよい。
焦点がレイヤ0の近傍に位置するとき(図14)には、レイヤ1からの反射光によって集光スポットd1が形成されて受光素子10e上に広がるため、層判別信号RDは所定の値を示す。しかし、焦点がレイヤ1の近傍に位置するとき(図15)には層判別信号RDは略ゼロとなる。この結果、実施形態1と同様、信号処理回路20は、フォーカスエラー信号FEのゼロクロス点付近で、層判別信号RDのレベルが正であれば焦点がレイヤ0の近傍に存在すると判別し、層判別信号RDのレベルが実質的に0であれば焦点がレイヤ1の近傍に存在すると判別すればよい。
(実施形態4)
図16(a)は、本実施形態による光ディスク装置54の構成を示す。また、図16(b)は、アナモフィックレンズ9の周辺部70の拡大図である。光ディスク装置54は本来的には図2に示す光ディスク装置51と同等の構成要素を備えているが、図4と同様、一部の構成要素省略して記載している。光源、集光光学系、検出光学系および光検出器によって光学ヘッドが構成される点についても、実施形態1と同様である。
本実施形態による光ディスク装置53は、図16(b)に示すように、アナモフィックレンズ9上に、アナモフィックレンズ9を透過する光の一部を遮るリング状のアパーチャ13を有している。そして、検出レンズ8およびアナモフィックレンズ9によって、焦点がレイヤ0の近傍に位置するとき、レイヤ1からの反射光の周縁部をアパーチャ13によって遮るように構成されている。レイヤ1からの反射光の周縁部を遮る目的は、光検出器10に入射するときの光束の断面積をより小さくすることにある。これにより、光検出器10上では、焦点がレイヤ1の近傍に位置するときのレイヤ0からの反射光束の断面積と焦点がレイヤ0の近傍に位置するときのレイヤ1からの反射光束の断面積とを相違させることができるので、その相違を利用して実施形態1〜3までの処理と同様に層判別処理に利用することができる。
図17は、レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ1近傍にあるときの、光検出器10に入射する各反射光の形状を示す。本実施形態においては、光検出器10の各受光素子の配置は、実施形態3と同じである。光検出器10上の受光素子10a〜10dには、レイヤ1からの反射光による集光スポットf1が形成される。同時にレイヤ0からの反射光により、光強度の小さい別の大きな集光スポットf0が形成される。集光スポットf0はほぼ円形である。集光スポットf0は、4つの受光素子10eのいずれにも概ね均等に入射している。換言すれば、概ね集光スポットf0の範囲内に入るように配置されている。
なお、集光スポットf0が円形になる理由を説明すると、レイヤ0からの反射光は、アナモフィックレンズ9近傍で収束する。よって、レイヤ0からの反射光にはアナモフィックレンズ9によって非点収差が実質的には与えられない。よって、レイヤ0からの反射光が光検出器10に入射すると、楕円形状ではなく、略円形状になる。
一方、図18は、レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ0近傍にあるときの、光検出器10に入射する各反射光の形状を示す。光検出器10上の受光素子10a〜10dには、レイヤ0からの反射光による集光スポットg0が形成される。同時にレイヤ1からの反射光により、集光スポットg1が形成される。
ここで、レイヤ1からの反射光は、図16に実線で示した光路を通って、アナモフィックレンズ9に入射する。このとき、反射光の外周部分はアナモフィックレンズ9に設けられたリング状のアパーチャ13によって遮光される。その結果、レイヤ1からの反射光が光検出器10に形成する集光スポットg1の大きさは、アパーチャ13を設けない場合の集光スポットよりも小さくなる。
ここで留意すべきは、受光素子10eは、集光スポットg1の広がる範囲の外側に配置されていることである。よって受光素子10eは集光スポットg1を受光しない。この結果、受光素子10eは、レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ1近傍にあるときのレイヤ0からの反射光は検出するが、レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ0近傍にあるときのレイヤ1からの反射光は検出しないといえる。よって、受光素子10eから出力される光量信号を用いて、層判別信号を生成することができる。すなわち、本実施形態においても、受光素子10eが判別用受光素子として機能する。
受光素子10eが設けられる位置は、アパーチャ13によって遮光される反射光との関係で定められるため、アパーチャ13の大きさとも関係がある。受光素子10eとアパーチャ13との関係で説明すると、アパーチャ13はレイヤ1で反射された集光スポットg1の外周部のみ遮光し、他の集光スポットf0、f1、g0には影響を及ぼさない大きさが選択される。そして、受光素子10eは集光スポットf0のみを検出し、集光スポットg1は検出しないように光検出器10上に配置される。
本実施形態による層判別信号RDは、
RD=(受光素子10eから出力される光量信号)
として得られる。なお、ここでいう「光量信号」は、4つの受光素子10eから出力された光量信号の和であってもよいし、1つの受光素子10eから出力された光量信号であってもよい。なお、集光スポットg1の位置がぶれた場合等にも対応するために、4つの受光素子10eの各光量信号のレベルが1つでも所定値以下である場合には、光量信号がゼロであるとしてもよい。
層判別信号RDのレベルは、上述の集光スポットf0(図17)に対しては正の値をとり、集光スポットg1(図18)に対しては実質的に0になる。その結果、信号処理回路20は、フォーカスエラー信号FEのゼロクロス点付近で、層判別信号RDのレベルが正の場合には対物レンズ6によって形成される焦点はレイヤ1近傍に存在すると判別でき、層判別信号RDのレベルが0の場合には対物レンズ6によって形成される焦点はレイヤ0近傍に存在すると判別できる。これは実施形態1と同様である。
上述の実施形態3および4では、フォーカスエラー信号を非点収差法によって検出するときの例を挙げて説明した。検出レンズ8と光検出器10の途中に遮光領域を設けられる光学系であれば、どのようなフォーカスエラー信号の検出方式にも適応可能である。すなわち、フォーカスエラー信号、トラッキングエラー信号等のサーボ信号検出系と、情報信号検出系がビームスプリッタ等により分岐している場合の、情報信号検出系の途中に遮光領域を設けることによって、サーボ信号検出方式に依存しない構成を容易に実現できる。
また、実施形態3および4では、フォーカス信号を検出する受光素子の周囲4隅に層判別信号を生成する受光素子を配置するとして説明したが、これは一例であり、収束する情報記録層に応じて層判別信号RDが変化するような配置であれば、層判別信号を検出する受光素子を配置する位置、形状は任意であり、いずれの場合でも本発明を適用することができる。
なお各実施形態では、アナモフィックレンズ9によって非点収差を与えるとして説明したが、レンズ以外の光学素子、例えば回折格子や反射ミラーによっても非点収差を与えることができる。また、「光学素子」として液晶材料と光学素子(プリズム、レンズ等)とを組み合わせたいわゆる液晶レンズを用いることもできる。
各実施形態の層判別処理によって焦点が存在するレイヤを判別した後、判別の確実性を高めるための検証処理を行うこともできる。例えば、光ディスク1の各情報トラックには光ディスク上のデータ位置を特定するための一意のアドレスが付されているため、光ディスク装置はそのアドレスの値を、レイヤを特定するための固有の情報として利用できる。具体的には、光ディスク装置は任意の情報トラックにトラッキング制御を行い、その情報トラックの任意のアドレスを読み出す。そして、読み出したアドレスの値に基づいて、そのアドレスを有するレイヤを特定し、判別処理の結果特定されたレイヤと比較して一致するか否かを検証することができる。
また、焦点が存在するレイヤがレイヤ0であると判別した後に、図1(d)に示すTOCエリア150を読み出すためにそのレイヤの最内周部まで光学ヘッドをシークしたものの、TOCエリア150が存在しない場合には、焦点が存在するレイヤがレイヤ0ではなかったと判断できる。そのときは、他方のレイヤに焦点の位置を変化させる、いわゆる層間ジャンプを行えばよい。具体的には、信号処理回路20はフォーカス制御信号に所定のパルスを送り、アクチュエータコイル22を駆動させて対物レンズ6の位置を光ディスク1に垂直な方向に移動させればよい。このとき、層判別信号および/またはフォーカスエラー信号を利用して、他方のレイヤの位置を特定することができる。
なお、本明細書では光ディスク1は2つのレイヤを有する2層ディスクであるという前提で説明しているが、光ディスク装置に3以上のレイヤの光ディスクが装填可能な場合には、まずレイヤ数を特定した上で、そのレイヤ数を前提とした処理を行う必要がある。例えば光ディスクがディスクカートリッジ内に収められている場合において、そのディスクカートリッジにレイヤ数を特定する情報が記述されている場合がある。この場合には、光ディスク装置はその情報を読み出すことによってレイヤ数を特定することができる。
また、レイヤを1つしか持たない光ディスク(単層ディスク)が装填される場合もある。この場合には、光ディスク装置は、装填された光ディスクが2層ディスクであると仮定して焦点の位置を変化させ、本発明による層判別処理を行い、例えば正規化された層判別信号RD=Ra/Rbを求める。このとき、判別用受光素子の配置は上述の各実施形態において説明したとおりである。層判別処理の結果、2層ディスクが装填されていても、単層ディスクが装填されていても、光ディスク装置は層判別信号RDを得ることができる。
ただし、波形に関して、2層ディスクの層判別信号RDと単層ディスクの層判別信号RDとは大きく異なっている。具体的には、2層ディスク装填時の層判別信号のレベルは正および0に変化する(例えば、図8参照)。一方、単層ディスク装填時の層判別信号のレベルはフォーカスエラー信号のゼロクロス点において0にはならず、常に正(ハイレベル)である。常にハイレベルになる理由は、単層ディスクの表面で反射された光が判別用受光素子で検出されるからである。各判別用受光素子から出力される光量信号のレベルは小さいが、層判別信号の正規化処理を行うことによって、検出するのに十分な層判別信号RDを得ることができる。なお、2層ディスクが装填された場合にも表面で反射された光が判別用受光素子で検出されているが、その影響は無視できる。各レイヤからの反射光の強度の方が十分大きいからである。
よって、信号処理回路20は、焦点がフォーカスエラー信号のゼロクロス点の近傍において層判別信号のレベルがローレベルになることがあれば2層ディスクであると判断し、常にハイレベルであれば単層ディスクであると判断してもよい。これにより、信号処理回路20は、装填された光ディスクに対して層判別処理を行ってレイヤの数を判断し、光ディスクの種類を特定できる。
本発明の光学ヘッドを組み込んだ光情報処理装置は、光の焦点がどの層の上またはその近傍に位置するかを非常に高速に特定することができる。これにより、例えば、起動からデータアクセス開始までの時間を短縮した光ディスク装置や、異なる層へのデータの書き込み動作および/または読み出し動作の際に動作の対象となる層を迅速かつ確実に切り替えることができる光ディスク装置等を得ることができる。
(a)は光ディスク1の外観を示す図であり、(b)は2層のレイヤを有する光ディスク1の断面図であり、(c)は(N+1)層のレイヤを有する光ディスク1の断面図であり、(d)はレイヤ0に設けられたTOCエリア150を示す図である。 実施形態1による光ディスク装置51の構成を示す図である。 実施形態1による光検出器10の受光素子の配置を示す図である。 焦点がレイヤ0上またはその近傍に位置するときの、レイヤ0からの反射光(破線)およびレイヤ1からの反射光(実線)の経路を示す図である。 レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ0近傍にあるときの、光検出器10に入射した各反射光の形状を示す図である。 焦点がレイヤ1上またはその近傍に位置するときの、レイヤ0からの反射光(実線)およびレイヤ1からの反射光(破線)の経路を示す図である。 レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ1近傍にあるときの、光検出器10に入射した各反射光の形状を示す図である。 フォーカスエラー信号FEと層判別信号RD(縦軸)を示すグラフである。 受光素子10gおよび10hの受光量のみに基づく層判別信号RDの波形を示す図である。 実施形態2による光ディスク装置52の構成を示す図である。 光検出器10に入射した各反射光の形状を示す図である。 (a)は実施形態3による光ディスク装置53の構成を示す図であり、(b)はアナモフィックレンズ9の周辺部60の拡大図である。 実施形態3による光検出器10の受光素子10eの配置を示す図である。 レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ0近傍にあるときの、光検出器10に入射する各反射光の形状を示す図である。 レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ1近傍に位置するときの光検出器10に入射する各反射光の形状を示す図である。 (a)は実施形態4による光ディスク装置54の構成を示す図であり、(b)はアナモフィックレンズ9の周辺部70の拡大図である。 レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ1近傍にあるときの、光検出器10に入射する各反射光の形状を示す図である。 レーザ光の焦点が光ディスク1のレイヤ0近傍にあるときの、光検出器10に入射する各反射光の形状を示す図である。 層判別処理を行うための光学ヘッド100の概略的な構成を示す図である。 光検出器110に設けられた5つの受光素子110a〜110eの配置を示す図である。 対物レンズによって集光されたレーザ光が光ディスク107のレイヤ0に収束しているときの、反射光が光検出器110へ入射した位置を示す図である。 対物レンズによって集光されたレーザ光が光ディスク107のレイヤ1に収束しているときの、反射光が光検出器110へ入射した位置を示す図である。
符号の説明
1 光ディスク
2 半導体レーザ光源
3 コリメートレンズ
4 ビームスプリッタ
5 1/4波長板
6 対物レンズ
7 光ディスク
8 検出レンズ
9 アナモフィックレンズ
10 光検出器
12 遮光領域
13 アパーチャ
20 信号処理回路
21 サーボ制御回路
22 アクチュエータコイル
51〜54 光ディスク装置

Claims (22)

  1. 少なくとも第1情報記録層および第2情報記録層が積層された情報記録媒体に対して、データの書き込みおよび/または読み出しを行う光情報処理装置であって、
    光を放射する光源と、
    前記光源からの光を集光して焦点を形成する集光光学系と、
    少なくとも1つの受光素子の受光量に応じて光量信号を生成する受光部と、
    前記第1情報記録層からの第1反射光および前記第2情報記録層からの第2反射光を前記受光部に導く検出光学系と、
    前記光量信号に基づいて層判別信号を生成し、前記層判別信号に基づいて、前記焦点が、装填された情報記録媒体の前記第1情報記録層および前記第2情報記録層のうち、いずれの情報記録層の近傍に位置するかを判別する処理回路と
    を備え、
    前記受光部は、前記焦点が近傍に位置する情報記録層以外の情報記録層からの反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含み、
    前記受光部は、前記焦点が、前記第1情報記録層の近傍に位置するときの前記第2反射光の入射領域、および、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの前記第1反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含み、
    前記検出光学系は、前記情報記録媒体からの反射光に対して非点収差を与える光学素子を有し、
    前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するとき、前記第1反射光を前記光学素子の近傍で収束させ、前記第2反射光を前記受光部上で収束させることにより、前記第1反射光が前記受光部上に略円形状のスポットを形成する、光情報処理装置。
  2. 単一の情報記録層を備えた第1の情報記録媒体または、少なくとも第1情報記録層および第2情報記録層が積層された第2の情報記録媒体に対して、データの書き込みおよび/または読み出しを行う光情報処理装置であって、
    光を放射する光源と、
    前記光源からの光を集光して焦点を形成する集光光学系と、
    少なくとも1つの受光素子の受光量に応じて光量信号を生成する受光部と、
    前記第2の情報記録媒体が装填されているときには前記第1情報記録層からの第1反射光および前記第2情報記録層からの第2反射光を前記受光部に導く検出光学系と、
    前記光量信号に基づいて記録媒体判別信号を生成し、前記記録媒体判別信号に基づいて装填された情報記録媒体の種類を判別する処理回路と
    を備え、
    前記受光部は、前記第2の情報記録媒体が装填された場合の、前記焦点が、前記第1情報記録層の近傍に位置するときの前記第2反射光の入射領域、および、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの前記第1反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含み、
    前記検出光学系は、前記第1の情報記録媒体からの反射光および前記第2の情報記録媒体からの反射光に対して非点収差を与える光学素子を有し、
    前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するとき、前記第1反射光を前記光学素子の近傍で収束させ、前記第2反射光を前記受光部上で収束させることにより、前記第1反射光が前記受光部上に略円形状のスポットを形成する、光情報処理装置。
  3. 前記判別用受光素子は、前記第1反射光および前記第2反射光が入射する前記受光部の領域のうち、前記第1反射光および前記第2反射光の一方が入射する領域に配置される、請求項1または2に記載の光情報処理装置。
  4. 前記非点収差により、前記第1反射光および前記第2反射光は、それぞれ、光軸に垂直でかつ直交する第1軸および第2軸を有し、前記第2反射光は、前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するときに前記第1軸に関して前記受光部に入射する前に収束し、
    前記判別用受光素子は、前記第1軸に対応する前記受光部上の軸に沿って配置されている、請求項に記載の光情報処理装置。
  5. 前記判別用受光素子は、前記光軸の中心に関し実質的に対称な位置に複数配置されている、請求項に記載の光情報処理装置。
  6. 前記受光部は、前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するときの第1反射光および前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの第2反射光を受光する処理用受光素子をさらに有し、
    前記処理回路は、前記処理用受光素子の受光量に応じた光量信号に基づいてフォーカスエラー信号を生成し、さらに前記フォーカスエラー信号に基づいて前記焦点の位置を判別する、請求項に記載の光情報処理装置。
  7. 前記受光部は、前記第2軸に対応する前記受光部上の軸に沿って配置された補助受光素子を少なくとも1つ有しており、
    前記第2軸に関して、前記第2反射光は、前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するときに前記受光部よりも奥側で収束し、
    前記処理回路は、さらに、前記補助受光素子の受光量に基づいて前記層判別信号を生成する、請求項に記載の光情報処理装置。
  8. 前記判別用受光素子は、前記光軸の中心に関し実質的に対称な位置に複数配置されており、前記補助受光素子は、前記光軸の中心に関し実質的に対称な位置に複数配置されている、請求項に記載の光情報処理装置。
  9. 前記処理回路は、前記判別用受光素子からの光量信号と前記補助受光素子からの光量信号との差を、前記判別用受光素子からの光量信号と前記補助受光素子からの光量信号との和で除算して前記層判別信号を生成する、請求項に記載の光情報処理装置。
  10. 前記検出光学系は、光の一部を遮る遮光部を備え、
    前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するとき、前記第1反射光を前記遮光部の近傍で収束させて前記受光部への入射を遮るとともに、前記第2反射光を前記受光部上で収束させる、請求項1または2に記載の光情報処理装置。
  11. 前記検出光学系は、光の周縁部を遮る開口を有する遮光部を備え、
    前記焦点が前記第1情報記録層の近傍に位置するとき、前記第2反射光の周縁部を前記遮光部によって遮り、前記受光部に入射する前記第2反射光の光束の断面積をより小さくする、請求項1または2に記載の光情報処理装置。
  12. 前記第1情報記録層および前記第2情報記録層には、各情報記録層固有の情報が記録されており、
    前記処理回路は前記固有の情報を取得し、前記固有の情報に基づいて前記焦点が位置する情報記録層を特定し、前記判別の結果と比較して前記判別の結果が正確か否かを検証する、請求項1または2に記載の光情報処理装置。
  13. 前記第1情報記録層および前記第2情報記録層の各々は、前記データが書き込まれる複数の情報トラックを有し、前記複数の情報トラックの各々は前記情報記録媒体上のデータ位置を特定するための一意のアドレスが付されており、
    前記処理回路は、前記固有の情報として前記アドレスの情報を取得する、請求項12に記載の光情報処理装置。
  14. 検証の結果、前記焦点が前記所定の情報記録層と異なる情報記録層の近傍に位置していると判断したときは、前記処理回路は、前記層判別信号に基づいて他の情報記録層の近傍に前記焦点の位置を変化させる、請求項12に記載の光情報処理装置。
  15. 前記情報記録媒体は、N+1(N:自然数)層の情報記録層を有しており、前記光を放射する側からみて、前記第2情報記録層はN層目までの任意の1層であり、前記第1情報記録層は前記第2情報記録層よりも深い位置に存在する情報記録層である、請求項1または2に記載の光情報処理装置。
  16. 前記第2の情報媒体とは異なる数の複数の情報記録層が積層された第3の情報媒体に対して、さらにデータの書き込みおよび/または読み出しを行う光情報処理装置であって、
    前記第3の情報記録媒体が装填された場合の、前記焦点が前記第3の情報媒体の複数の情報記録層のうちのいずれかの近傍に位置するときの前記焦点が近傍に位置する情報記録層以外の情報記録層からの反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含む、請求項に記載の光情報処理装置。
  17. 前記処理回路は、装填された情報記録媒体の情報記録層の近傍に前記焦点が存在するときの前記層判別信号のレベルに基づいて、前記情報記録層の数を判別する、請求項に記載の光情報処理装置。
  18. 前記受光部は、前記第1の情報記録媒体が装填された場合の、前記焦点が前記単一の情報記録層の近傍に位置するときの前記第1の情報記録媒体の表面からの反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含む、請求項に記載の光情報処理装置。
  19. 少なくとも第1情報記録層および第2情報記録層が積層された情報記録媒体に対して、データの書き込みおよび/または読み出しを行う光学ヘッドであって、
    光を放射する光源と、
    前記光源からの光を集光して焦点を形成する集光光学系と、
    少なくとも1つの受光素子の受光量に応じて光量信号を生成する受光部と、
    前記第1情報記録層からの第1反射光および前記第2情報記録層からの第2反射光を前記受光部に導く検出光学系と、
    前記光量信号に基づいて層判別信号を生成し、前記層判別信号に基づいて、前記焦点が、装填された情報記録媒体の前記第1情報記録層および前記第2情報記録層のうち、いずれの情報記録層の近傍に位置するかを判別する処理回路と
    を備え、
    前記受光部は、前記焦点が近傍に位置する情報記録層以外の情報記録層からの反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含み、
    前記受光部は、前記焦点が、前記第1情報記録層の近傍に位置するときの前記第2反射光の入射領域、および、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの前記第1反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含み、
    前記検出光学系は、前記情報記録媒体からの反射光に対して非点収差を与える光学素子を有し、
    前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するとき、前記第1反射光を前記光学素子の近傍で収束させ、前記第2反射光を前記受光部上で収束させることにより、前記第1反射光が前記受光部上に略円形状のスポットを形成する、光学ヘッド。
  20. 単一の情報記録層を備えた第1の情報記録媒体または、少なくとも第1情報記録層および第2情報記録層が積層された第2の情報記録媒体に対して、データの書き込みおよび/または読み出しを行う光学ヘッドであって、
    光を放射する光源と、
    前記光源からの光を集光して焦点を形成する集光光学系と、
    少なくとも1つの受光素子の受光量に応じて光量信号を生成する受光部と、
    前記第2の情報記録媒体が装填されているときには前記第1情報記録層からの第1反射光および前記第2情報記録層からの第2反射光を前記受光部に導く検出光学系と、
    前記光量信号に基づいて記録媒体判別信号を生成し、前記記録媒体判別信号に基づいて装填された情報記録媒体の種類を判別する処理回路と
    を備え、
    前記受光部は、前記第1の情報記録媒体が装填された場合の、前記焦点が前記単一の情報記録層の近傍に位置するときの前記単一の情報記録層からの反射光の入射領域と、前記第の情報記録媒体が装填された場合の、前記焦点が、前記第1情報記録層の近傍に位置するときの前記第2反射光の入射領域、および、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの前記第1反射光の入射領域とに基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含み、
    前記検出光学系は、前記第1の情報記録媒体からの反射光および前記第2の情報記録媒体からの反射光に対して非点収差を与える光学素子を有し、
    前記焦点が前記第2の前記第2情報記録層の近傍に位置するとき、前記第1反射光を前記光学素子の近傍で収束させ、前記第2反射光を前記受光部上で収束させることにより、前記第1反射光が前記受光部上に略円形状のスポットを形成する、光学ヘッド。
  21. 少なくとも第1情報記録層および第2情報記録層が積層された情報記録媒体に対して、データの書き込みおよび/または読み出しを行う装置に実装される処理回路であって、
    前記装置は、
    光を放射する光源と、
    前記光源からの光を集光して焦点を形成する集光光学系と、
    少なくとも1つの受光素子の受光量に応じて光量信号を生成する受光部であって、前記焦点が近傍に位置する情報記録層以外の情報記録層からの反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含む受光部と、
    前記第1情報記録層からの第1反射光および前記第2情報記録層からの第2反射光を前記受光部に導く検出光学系と
    を備えており、
    前記受光部は、前記焦点が、前記第1情報記録層の近傍に位置するときの前記第2反射光の入射領域、および、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの前記第1反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含み、
    前記検出光学系は、前記情報記録媒体からの反射光に対して非点収差を与える光学素子を有し、
    前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するとき、前記第1反射光を前記光学素子の近傍で収束させ、前記第2反射光を前記受光部上で収束させることにより、前記第1反射光が前記受光部上に略円形状のスポットを形成し、
    前記光量信号に基づいて層判別信号を生成し、前記層判別信号に基づいて、前記焦点が、装填された情報記録媒体の前記第1情報記録層および前記第2情報記録層のうち、いずれの情報記録層の近傍に位置するかを判別する処理回路。
  22. 単一の情報記録層を備えた第1の情報記録媒体または、少なくとも第1情報記録層および第2情報記録層が積層された第2の情報記録媒体に対して、データの書き込みおよび/または読み出しを行う装置に実装される処理回路であって、
    前記装置は、
    光を放射する光源と、
    前記光源からの光を集光して焦点を形成する集光光学系と、
    少なくとも1つの受光素子の受光量に応じて光量信号を生成する受光部であって、前記第1の情報記録媒体が装填された場合の、前記焦点が前記単一の情報記録層の近傍に位置するときの前記単一の情報記録層からの反射光の入射領域と、前記第2の情報記録媒体が装填された場合の、前記焦点が、前記第1情報記録層の近傍に位置するときの前記第2反射光の入射領域、および、前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するときの前記第1反射光の入射領域に基づいて配置された判別用受光素子を、前記少なくとも1つの受光素子として含む受光部と、
    前記第2の情報記録媒体が装填されているときには前記第1情報記録層からの第1反射光および前記第2情報記録層からの第2反射光を前記受光部に導く検出光学系と
    を備えており、
    前記検出光学系は、前記第1の情報記録媒体からの反射光および前記第2の情報記録媒体からの反射光に対して非点収差を与える光学素子を有し、
    前記焦点が前記第2情報記録層の近傍に位置するとき、前記第1反射光を前記光学素子の近傍で収束させ、前記第2反射光を前記受光部上で収束させることにより、前記第1反射光が前記受光部上に略円形状のスポットを形成し、
    前記光量信号に基づいて記録媒体判別信号を生成し、前記記録媒体判別信号に基づいて装填された情報記録媒体の種類を判別する、処理回路。
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