JP4291122B2 - 魚釣用リール - Google Patents

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本発明は、リール本体の側板間にスプールを回転自在に支持した魚釣用リールに関する。
両軸受リールや電動リール等、リール本体の側板間にスプールを回転自在に支持した魚釣用リールに於ては、仕掛けを所望の位置へ繰り出す場合、クラッチ機構をOFF操作してスプールを釣糸繰出し状態(フリー回転状態)にしてから繰出し操作を行っている。
ところで、従来、釣法の一つとして「フカセ釣法」が知られている。
これは、クラッチ機構をOFF操作してスプールを釣糸繰出し状態にした後、潮の流れに乗せて仕掛けを根に向けて流していく釣法で、仕掛けを流れに乗せて繰り出している最中に魚が掛かると、釣人は針掛かりをさせるためにクラッチ機構をOFFの繰出し状態からONの巻取り状態に切換え操作した後、直ちに釣糸の巻取り操作を行って魚の取り込みを行う。
そして、繰り返してフカセ釣りを行うため、クラッチ機構をOFF操作して仕掛けを繰り出す操作を再度行うもので、特許文献1に開示されるようにスプールへの動力伝達状態をON/OFFに切り換えるクラッチ機構や、釣糸(仕掛け)の繰出し量を計測表示する糸長計測装置を備えた両軸受リールや電動リール等の魚釣用リールが広く使用されている。
特許第2978077号公報
しかし乍ら、従来のこの種の魚釣用リールでは、魚が掛かった前回のポイントが解らないため、釣人は効率的に同じポイントを攻めることができず、良好な釣果を得ることができないのが実情であった。
また、斯様にポイントが認識できていないことから、魚の掛かるタイミングが予測できず、このため、不意に魚が掛かって走られてバックラッシュ現象が発生してしまうことがあり、ポイントを認識できていないためにこのようなトラブルを未然に回避することができなかった。
本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもので、フカセ釣りをする場合に、魚が掛かった前回のポイントを認識可能として釣果の向上を図ると共に、バックラッシュ現象等のトラブルを未然に回避することのできる魚釣用リールを提供することを目的とする。
斯かる目的を達成するため、請求項1に係る発明は、リール本体の側板間に回転自在に支持されたスプールと、釣糸の繰出しと巻取りで回転する回転体の回転方向と回転数を検出する回転検出手段と、当該回転検出手段の検出値に基づき釣糸の繰出し量を計測して、糸長計測値をリール本体の操作パネル上の表示器に表示させる糸長計測手段とを備えた魚釣用リールに於て、上記操作パネル上に、上記糸長計測手段を通常実釣モードとフカセ釣りモードとに切り換えるモード切換えスイッチを設け、上記リール本体に、上記スプールの釣糸繰出し状態から釣糸巻取り状態への状態変化を検出して検出信号を制御手段に出力する検出手段を装着し、フカセ釣りモード設定時での釣糸の繰出し中に上記制御手段が上記検出信号を入力したとき、当該制御手段は、検出信号を入力した時点の上記糸長計測手段で計測された繰出し量を、魚信位置として記憶手段に記憶させると共に、上記表示器に当該繰出し量を表示させることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、フカセ釣りを行う際に、魚が掛かった前回のポイントが表示器を介して確認できるため、効率的に同じポイントを繰り返し攻めることが可能となって、従来に比し釣果が向上する。
而も、このように魚が掛かった前回のポイントが表示器を介して明瞭となるため、魚の掛かるタイミングを予測でき、この結果、バックラッシュ現象等に対する心構え,準備ができることとなって、トラブルを未然に回避することができる利点を有する。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は請求項1の一実施形態に係る魚釣用リールを示し、図中、1はリール本体3のフレーム、5,7は当該フレーム1の左右に取り付く側板で、両側板5,7間にスプール軸を介してスプール9が回転可能に支持されている。
スプール9は、スプールモータ11の駆動やハンドル13の巻取り操作で回転して釣糸が巻回されるようになっており、スプールモータ11はスプール9前方のフレーム1に一体成形された筒状のモータケース内に収容されている。
そして、側板7の上部前方には、特許第2977978号公報で開示された魚釣用リールと同様、スプールモータ11のモータ出力を調節するレバー形状のモータ出力調節体(以下、「パワーレバー」という)15がハンドル13と同方向へ回転操作可能に取り付けられており、当該パワーレバー15の操作で、制御ボックス17内に装着した図2のマイクロコンピュータ(制御手段)19が、モータ駆動回路21を介してスプールモータ11のモータ出力をモータ停止状態から最大値(0〜100%)まで連続的に増減して、スプール9の巻取り速度を制御するようになっている。
また、図1に示すようにスプール9後方の側板5,7間にはクラッチレバー23が上下方向へ移動可能に取り付けられており、当該クラッチレバー23の下方への移動操作で、これに連結される側板7内のクラッチ機構が釣糸巻取り状態(クラッチON)から釣糸繰出し状態(クラッチOFF)に切り換わるようになっている。そして、この釣糸繰出し状態でハンドル13を巻取り方向に回転させると、図示しない従来周知の復帰機構を介してクラッチ機構が釣糸巻取り状態に復帰するようになっている。
そして、このクラッチ機構のクラッチON/OFFによって、スプール9が釣糸巻取り状態と釣糸繰出し状態とに切り換わり、スプール9へのスプールモータ11やハンドル13による動力伝達が伝達/遮断されるように構成されている。
一方、図1中、25はスプール9の回転方向と回転数を検出する回転検出手段で、当該回転検出手段25は、反ハンドル側のフレーム1に装着された一対のリードスイッチ27と、これに対向してスプール9の一端側周縁部に固着された複数のマグネット29とで構成されており、リードスイッチ27はマイクロコンピュータ19のCPUに接続されている。
而して、マイクロコンピュータ19のROMには、特開平5−103567号公報で開示された糸長計測装置と同様のプログラムが組み込まれており、CPUは、リードスイッチ27から出力されるスプール9の正転,逆転の判定信号を取り込んで釣糸の繰出しか巻取りかを判定すると共に、リードスイッチ27から取り込むスプール9の回転パルス信号をカウントし、この計数値を基に上記プログラムに従い糸長(釣糸の繰出し量)を求めるようになっている。
そして、図2に示すようにCPUは、表示駆動回路31を介してその糸長計測値(演算結果)を、制御ボックス17の操作パネル33上に設けた液晶表示器(以下、「表示器」という)35に表示させるようになっており、釣人は斯かる表示を確認し乍ら、所定の水深に仕掛けを繰り出したり、ハンドル13やパワーレバー15、また、後述する寸動スイッチ42の操作で釣糸を巻き取ることができる。
また、図1に示すように操作パネル33上には、表示器35に隣接してリセットスイッチ37やモード切換えスイッチ39,棚メモスイッチ41,寸動スイッチ42等が装着されており、これらはマイクロコンピュータ19に接続されている。そして、当該寸動スイッチ42の操作でスプールモータ11が駆動して、微妙な棚位置調整やシャクリ操作ができるようになっている。
更にまた、図3に示すように上記モード切換えスイッチ39の操作で、マイクロコンピュータ19が「通常実釣モード」と後述する「フカセ釣りモード」に順次切り換わるようになっている。
即ち、既述したようにマイクロコンピュータ19は、リードスイッチ27から取り込むスプール9の回転パルス信号をカウントし、この計数値を基に糸長を求めてこれを表示器35に表示させるが、表示器35には、水面からの仕掛けの繰出し量(水深)を表示する上カラ表示部43と、棚からの仕掛けの距離を表示する棚カラ表示部45が上下2段に並設されている。
そして、釣糸が竿先から水面まで繰り出された処で釣人がリセットスイッチ37を操作すると、マイクロコンピュータ19のCPUは、上カラ表示部43の表示値を「0.0」にリセットさせるようになっている。
この後、「通常実釣モード」に於て、釣人が釣糸を繰り出していくと、CPUで求められた糸長が上カラ表示部43に表示され、そして、釣糸が例えば95.5m繰り出された処で釣人が棚メモスイッチ41を操作すると、棚カラ表示部45に「0.0」が表示されて棚位置が設定され、以後、図4に示すように棚位置から例えば15mの釣糸の巻取りに伴う仕掛けの距離と水面からの繰出し量が、棚カラ表示部45と上カラ表示部43に夫々表示されるようになっている。
従って、この「通常実釣モード」では、通常通り、クラッチレバー23をクラッチOFF操作して釣糸をスプール9から繰り出した後、棚位置でハンドル13を巻取り方向へ回転させてクラッチ機構を釣糸巻取り状態に切り換えればよく、魚の当たりが合った場合に、ハンドル13の巻取り操作やパワーレバー15,寸動スイッチ42等の操作で釣糸をスプール9に巻き取っていけばよい。
一方、本実施形態に係る魚釣用リール47を用いてフカセ釣法をする場合には、既述したモード切換えスイッチ39を操作して、図3の如くマイクロコンピュータ19を「通常実釣モード」から「フカセ釣りモード」に切り換えればよく、斯様に「フカセ釣りモード」に設定すると、表示器35の所望位置に「フカセ」の文字が表示されるようになっている。
而して、この「フカセ釣りモード」に於ても、マイクロコンピュータ19のCPUは、リードスイッチ27から取り込むスプール9の回転パルス信号をカウントし、この計数値を基に糸長を求めてこれを上カラ表示部43に表示させるが、棚カラ表示部45は、「フカセ釣りモード」への切換えに伴い「0.0」にリセットされるようになっている。
また、クラッチレバー23に連動する側板7内の図示しないクラッチ機構の連結部材にマグネットが装着されると共に、ハンドル側のフレーム1に、当該マグネットでON/OFFするリードスイッチ(図2中、49)が装着されており、「フカセ釣りモード」に於て、仕掛けを潮の流れに乗せて繰り出している最中に、例えば繰出し量100mの処で魚が掛かって、釣人がハンドル13を巻取り方向へ回転させてクラッチ機構を釣糸繰出し状態から釣糸巻取り状態に切り換えると、上記リードスイッチ49がマグネットでONとなって、その検出信号がマイクロコンピュータ19のCPUに入力されるようになっている。
そして、マイクロコンピュータ19のCPUは、リードスイッチ49の検出信号を入力した時点、即ち、クラッチ機構がクラッチONとなった時点(スプール9の釣糸巻取り状態への状態変化の検出時点)の繰出し量(100m)を魚信位置としてマイクロコンピュータ19のRAMに記憶させると共に、図5の如く棚カラ表示部45に当該繰出し量を点滅表示させるようになっている。
尚、図5は、繰出し量100mで魚が掛かって釣糸を19.5m巻き取った際の表示器35の表示状態を示している。
そして、この魚信位置としての繰出し量は、クラッチレバー23をOFF操作して再度仕掛けを繰り出した後、魚が掛かって釣人がハンドル13を巻取り方向へ回転させてクラッチ機構をクラッチONに切換え操作する度に、順次更新されていくようになっている。
本実施形態に係る魚釣用リール47はこのように構成されているから、通常の釣りに代えてフカセ釣法をする場合、モード切換えスイッチ39の操作でマイクロコンピュータ19を「通常実釣モード」から「フカセ釣りモード」に切り換えればよく、このモードの切換えに伴い、棚カラ表示部45は「通常実釣モード」での表示が「0.0」にリセットされ、表示器35の所望位置に「フカセ」の文字が表示される。
尚、「フカセ釣りモード」から「通常実釣モード」への切換えによって、棚カラ表示部45は「通常実釣モード」での表示状態に復帰する。
そして、クラッチレバー23の下方への移動操作でクラッチ機構をOFFにして仕掛けを潮の流れに乗せて繰り出していけばよく、この繰出しに伴い、マイクロコンピュータ19のCPUは、リードスイッチ27から取り込むスプール9の回転パルス信号を基に糸長を求めて上カラ表示部43に表示させる。
而して、斯様に潮の流れに乗せて仕掛けを繰り出している最中に、例えば100m繰り出した処で魚が掛かって、釣人がハンドル13を巻取り方向へ回転させてクラッチ機構をクラッチONに切換えると、マグネットによりリードスイッチ49がONとなってその釣糸巻取り状態の検出信号がマイクロコンピュータ19に入力される。
そして、マイクロコンピュータ19のCPUは、斯様にリードスイッチ49の検出信号を入力すると、その検出時点の繰出し量「100m」を魚信位置としてマイクロコンピュータ19のRAMに記憶させると共に、図5の如く棚カラ表示部45に繰出し量「100m」を点滅表示させることとなる。
従って、この「フカセ釣りモード」に於て、魚を取り込んだ後、再度クラッチレバー23をクラッチOFF操作して仕掛けを繰り出す際に、魚が掛かった前回のポイント「100m」が棚カラ表示部45で確認できるため、上カラ表示部43の表示(繰出し量)を見乍ら仕掛けを繰り出して同じポイントを攻めればよく、また、斯様に前回のポイントが解るため、釣糸の繰出しに伴い、魚の掛かるタイミングがある程度予測できることとなる。
このように本実施形態に係る魚釣用リール47は、「通常実釣モード」で従来の魚釣用リールと同様の操作で釣りを行うことができることは勿論、「フカセ釣りモード」でフカセ釣りを行う際に、魚が掛かった前回のポイントが確認できるため、効率的に同じポイントを繰り返し攻めることが可能となって、従来に比し釣果が向上する利点を有する。
而も、このように魚が掛かった前回のポイントが明瞭となるため、魚の掛かるタイミングを予測でき、この結果、バックラッシュ現象等に対する心構え,準備ができることとなって、トラブルを未然に回避することができる利点を有する。
尚、上記実施形態では、「フカセ釣りモード」でのスプール9の釣糸繰出し状態から釣糸巻取り状態への状態変化の検出を、マグネットとリードスイッチ49を用いて、クラッチレバー23によるクラッチ機構のクラッチONからクラッチOFFへの切換え動作の検出によって行ったが、その他の検出方法として、既述した回転検出手段25の検出結果を基に、例えばスプール9が巻取り方向へ5回転以上回転したとき、マイクロコンピュータ19のCPUがその検出時点の糸長を魚信位置としてRAMに記憶させると共に、棚カラ表示部45に斯かる糸長を魚信位置情報として点滅表示させてもよい。
また、既述した糸長計測値を基に、例えば釣糸が1m以上巻き取られたときに、マイクロコンピュータ19のCPUがその検出時点の糸長を魚信位置としてRAMに記憶させると共に、棚カラ表示部45に斯かる糸長を魚信位置情報として点滅表示させてもよく、これらによっても、上記実施形態と同様、所期の目的を達成することが可能である。
また、従来、この種の魚釣用リールでは、例えば特開平11−225634号公報に開示されるように操作パネル上にクラッチスイッチを装着すると共に、リール本体内にクラッチモータを装着し、当該クラッチスイッチの操作でクラッチモータを作動させてクラッチ機構を釣糸巻取り状態と釣糸繰出し状態とに切り換えたり、クラッチモータに代えスプールモータを利用し、クラッチスイッチの操作でスプールモータを作動させてクラッチ機構を釣糸巻取り状態と釣糸繰出し状態とに切り換える構造が知られており、この種の構造では、例えばマグネットとリードスイッチによりクラッチ機構のON/OFFを検出してクラッチモータやスプールモータのON/OFFを制御している。
そこで、斯かるクラッチ機構のON/OFF検出を利用して、スプール9の釣糸繰出し状態から釣糸巻取り状態への状態変化を検出させてもよい。
更にまた、図1の実施形態では、魚信位置としての繰出し量を棚カラ表示部45に表示させたが、表示器内に斯かる繰出し量の表示部を別途設けてもよく、コマセタイマ表示部を有する表示器にあっては、当該コマセタイマ表示部に表示させてもよい。
そして、本発明は、既述した電動リールの他、両軸受リール等に適用できることは勿論である。
請求項1の一実施形態に係る魚釣用リールの正面図である。 図1に示す魚釣用リールの制御ブロック図である。 モードの切換え状態を示すフローチャートである。 通常実釣モードでの表示器の表示状態の説明図である。 フカセ釣りモードでの表示器の表示状態の説明図である。
符号の説明
1 フレーム
3 リール本体
9 スプール
11 スプールモータ
13 ハンドル
15 パワーレバー
17 制御ボックス
19 マイクロコンピュータ
23 クラッチレバー
25 回転回転検出手段
27,49 リードスイッチ
29 マグネット
33 操作パネル
35 表示器
37 リセットスイッチ
39 モード切換えスイッチ
41 棚メモスイッチ
43 上カラ表示部
45 棚カラ表示部
47 魚釣用リール

Claims (1)

  1. リール本体の側板間に回転自在に支持されたスプールと、
    釣糸の繰出しと巻取りで回転する回転体の回転方向と回転数を検出する回転検出手段と、
    当該回転検出手段の検出値に基づき釣糸の繰出し量を計測して、糸長計測値をリール本体の操作パネル上の表示器に表示させる糸長計測手段とを備えた魚釣用リールに於て、
    上記操作パネル上に、上記糸長計測手段を通常実釣モードとフカセ釣りモードとに切り換えるモード切換えスイッチを設け、
    上記リール本体に、上記スプールの釣糸繰出し状態から釣糸巻取り状態への状態変化を検出して検出信号を制御手段に出力する検出手段を装着し、
    フカセ釣りモード設定時での釣糸の繰出し中に上記制御手段が上記検出信号を入力したとき、当該制御手段は、検出信号を入力した時点の上記糸長計測手段で計測された繰出し量を、魚信位置として記憶手段に記憶させると共に、
    上記表示器に当該繰出し量を表示させることを特徴とする魚釣用リール。
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