JP4309155B2 - 開封履歴明示バンド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、螺子装着型キャップに設けられた開封履歴明示バンドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
螺子係合により容器口部に装着される螺子装着型キャップは、種々の用途に広く使用されている。また、容器内容物の品質保証やいたずら防止などのために、開封履歴を明示するバンド(以下、TEバンドと呼ぶことがある)がほとんどの螺子装着型キャップに取り付けられており、このようなTEバンドとして、バンド内面に、内方且つ上方を指向する複数のフラップ片を所定の間隔で周状に設けたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−104480号公報(図1、図2)
【0004】
上記のようなTEバンドを備えたキャップでは、容器口部に螺子固定されたキャップを開栓方向に旋回していくと、キャップは上昇するが、TEバンドのフラップ片の先端部分が容器のバンド係止用凸部の下側面に当接し、TEバンドの上昇は制限され、さらにキャップを回転することにより、キャップとTEバンドを連結しているブリッジが破断し、この結果、容器口部から取り除かれたキャップからはTEバンドが切り離されることとなる。即ち、キャップからTEバンドが切り離されていることにより、キャップが容器口部から開封された事実が明示されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した螺子装着型キャップに適用されるTEバンドにおいて、優れた開封履歴明示機能を確保するためには、TEバンドとキャップとを繋ぐブリッジが破断するまでのキャップ旋回角度(以下、単にブリッジ切れ角度と呼ぶ)を小さくすることが必要である。即ち、キャップの開栓方向への旋回開始と同時にキャップは容器口部に沿って上昇するため、ブリッジ切れ角度が大きいことは、ブリッジが破断してTEバンドがキャップから切り離されるまでのキャップの上昇距離が長いことを意味する。この上昇距離が長いと、ブリッジが破断する前に、キャップによる容器口部のシールが開放されてしまい、TEバンドがキャップから切り離されていないという事実をもって、シールが開放されていないと判断することができず、容器内容物の品質保証機能の確実性が低下してしまうこととなるからである。
【0006】
従来、TEバンドのブリッジ切れ角度を小さくするために、TEバンドを繋ぐブリッジを伸びの少ない樹脂で形成したり、ブリッジ自体を破断しやすくする等の試みがなされているが、前述した特許文献1に示されているようなTEバンドは、ブリッジ切れ角度を小さくすることに限界があり、さらにブリッジ切れ角度を小さくすることが望まれているのが現状である。
【0007】
従って、本発明の目的は、ブリッジ切れ角度が小さく、容器内容物の品質保証機能が向上した開封履歴明示バンドを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、フラップ片を備えた開封履歴明示バンドのブリッジ切れ角度について詳細に検討した結果、その先端部形状がブリッジ切れ角度に大きな影響を与え、フラップ片を、先端部分の中心部のバンド内面からの長さが、その両端部分のバンド内面からの長さよりも長くなるように形状に成形することにより、ブリッジ切れ角度を小さくし得ることを見出し、本発明に到達した。
【0009】
即ち、本発明によれば、螺子装着型キャップのスカート部下端に破断可能なブリッジを介して設けられた円周形状の開封履歴明示バンドにおいて、
前記バンドの内面には、内方且つ上方或いは水平方向を指向する複数のフラップ片が所定の間隔で周状に設けられており、各フラップ片は、その先端部の周方向中心部分のバンド内面からの長さが、周方向両端部分のバンド内面からの長さよりも長く、且つ各フラップ片の先端部分が該フラップ片の付け根部の両端部分を結ぶ直線に対して平行な直線形状に成形されていることを特徴とする開封履歴明示バンドが提供される。
【0010】
本発明の開封履歴明示バンド(TEバンドと呼ぶ)においては、各フラップ片の先端部の周方向中心部分のバンド内面からの長さが、周方向両端部分のバンド内面からの長さよりも0.1乃至0.7mm長く設定されていることが好ましい。
【0011】
TEバンドを備えた螺子装着型キャップは、射出成形や圧縮成形により、TEバンドを備えた形で一体に成形されるが、この成形時において、TEバンドのフラップ片は、内方且つ下向き或いは水平方向を指向しており、下向き状態のフラップ片は、所定の後加工により或いはキャッピング(容器口部への装着)時に上向きに反転され、水平方向のフラップ片は、キャッピング時に上向きに変形される。また、フラップ片は、前述した特許文献1の図2にも明示されているように(当該図2において、6がフラップ片である)、その幅方向全体にわたってキャップ内面の円周面からの長さが均一となるような形状に成形されている。しかるに、このような形状のフラップ片では、上方に反転させたときの折り返し線が、キャップ内面の円周面に沿った弧状曲線とならず、フラップ片の両端付け根部を結ぶ直線状となってしまい、この結果、フラップ片先端の中心部分は、先端の両端部から凹んだ形状となっていた。
【0012】
従って、従来公知のTEバンドでは、開栓時に際して、先ずフラップ片先端の両端部分が容器口部のバンド係止用凸部の下側面に当接し、その後に先端中心部分が当接する。しかるに、ブリッジ切れを生じさせるための有効力点は、フラップ片の先端中心部分にあるため、先端中心部分が凹んだ形状となっているフラップ片では、ブリッジ切れのための有効力点が形成されるまでに無駄な回転が必要となり、ブリッジ切れ角度を小さくするための妨げとなっていた。さらに、このようなTEバンドを備えたキャップをキャッピングする時には、フラップ片の先端中心部分が容器口部のバンド係止用凸部を乗り越え、最後にフラップ片先端の両端部分が容器口部のバンド係止用凸部を乗り越えることとなる。従って、フラップ片先端の両端部分と容器口部のバンド係止用凸部の下側面との間に所定のクリアランスが設けられ、フラップ片先端の両端部分と中心部分との高低差が、ブリッジ切れのためには無駄なクリアランスとなってしまい、この点でも、ブリッジ切れ角度を小さくすることが妨げられていたのである。
【0013】
しかるに、本発明によれば、先端部分の中心部のバンド内面からの長さが、その両端部分のバンド内面からの長さよりも長くなるような形状に成形されているため、フラップ片先端部分の折り返し線からの長さを両端部分及び中心部分で等しくなるようにすることができ、例えばフラップ片先端部分の両端部及び中心部分は水平線上に位置し、この結果、ブリッジ切れのための有効力点が直ちに形成され、しかも無駄なクリアランスの形成も回避できるため、ブリッジ切れ角度を小さく、例えば約30度小さくすることが可能となる。尚、フラップ片先端の両端部分或いは中心部分のバンド内面からの長さとは、その両端部分及び中心部分からフラップ片とバンド内面との接続部までの最短距離をいう。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明を、以下、本発明を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明のTEバンドを備えた螺子装着型キャップの側断面図であり、
図2は、図1のキャップの底面図であり、
図3は、図1のキャップに設けられているTEバンドのフラップ片の形状を説明するための図であり、
図4は、従来公知のTEバンドを備えている螺子装着型キャップの側断面図であり、
図5は、図4のキャップの底面図であり、
図6は、開栓時におけるフラップ片の状態を説明するための図である。
【0015】
図1及び図2において、本発明の螺子装着型キャップは、大まかに言って、キャップ本体1と円周形状の開封履歴明示バンド(TEバンド)2とから成る。
キャップ本体1は、頂板部5と、頂板部5の周縁部から垂下しているスカート部6とから成っている。
【0016】
頂板部5の内面には、スカート部6とは間隔を置いて下方に延びているインナーリング7が形成されており、且つインナーリング7とスカート部6との間の部分にアウターリング8及び小突起9が形成されている。また、スカート部6の内面には、螺条10が形成されており、この螺条10は、容器口部の外面に形成されている螺条と係合する。即ち、スカート部6の内面の螺条10と容器口部外面の螺条とが螺子係合することにより、キャップ本体1は容器口部に装着される。キャップ本体1が容器口部に装着された状態においては、容器口部の上端がインナーリング7とアウターリング8との間の空間内に侵入し、且つその上端面が頂板部5の内面に形成されている小突起9に圧接され、これにより、良好なシールが確保されるようになっている。
【0017】
TEバンド2は、ブリッジ15によってキャップ本体1のスカート部6の下端に連結されており、その内面には、フラップ片17が周方向に間隔をおいて複数設けられている。
【0018】
図1に明示されているように、上記のフラップ片17は、キャップの内側上方或いは水平方向を指向しているが、成形時には、内側下向き或いは水平方向を指向しており、下向き状態のフラップ片17は、成形後の後加工或いはキャッピング時に、上方に反転されて上向きとなり、水平方向に指向しているフラップ片17は、キャッピング時に上向きに変形される。これにより、フラップ片17の付け根部には折り返し線20が形成されるが、図2に示されているように、この折り返し線20は、バンド2の内周面に沿った弧状の曲線とはならず、フラップ片17の付け根部の両端部分を結ぶ直線(弦)となっていることが理解されよう。
【0019】
図3を参照して、本発明のTEバンド2においては、フラップ片17は、その先端部分の両端部17a,17aのバンド2の内周面からの長さ(L)は互いに等しく設定されるが、先端部分の中心部分17bのバンド2の内周面からの長さ(X)が、上記長さ(L)よりも長くなるような形状に成形されている。従って、図2に示されているようにフラップ片17を折り返して上向きにしたとき、先端部分の両端部17a,17a及び中心部17bは、折り返し線20と実質上平行な直線を形成し、水平面上に位置することとなる。
【0020】
例えば、従来公知のTEバンドでは、例えば図4及び5に示すように、フラップ片17の先端部分の両端17a,17a及び中心部17bのバンド2の内周面からの長さが等しく設定されていた。換言すると、両端17a,17a及び中心部17bは、同心円上に位置していたため、フラップ片17が折り返されて上向きとなったときには、先端中央部17bと折り返し線20との間隔が短くなってしまい、先端中央部分17bが凹んだ状態となってしまっている。
【0021】
上記のようなフラップ片17の形状の差異は、ブリッジ切れ角度に差異をもたらす。
即ち、図6を参照して、従来公知のTEバンド2を備えたキャップを容器口部50に螺子装着し閉栓した後、その開栓を行うと、先ず図6(a)に示されているように、キャップ本体1の回転により、フラップ片17の先端の両端部が容器口部50のバンド係止用凸部52の下側に当接する。この状態において、フラップ片17の先端中心部分は、図6(b)に示されているように、バンド係止用凸部52の下側には当接していない。従って、この段階では、ブリッジ切れを生じさせるための有効力点は未だ形成されず、フラップ片17の先端中心部分がバンド係止用凸部52の下側に接触して有効力点を形成するまで、更にキャップ本体1を回転させなければならず、ブリッジ切れ角度が大きくなってしまう。
【0022】
しかるに、図1乃至3に示した本発明のTEバンド2を備えたキャップでは、キャップ本体1の回転により、フラップ片17の先端の両端部17a,17aがバンド係止用凸部52の下側に当接すると同時に、先端中心部分17bもバンド係止用凸部52の下側に接触して図6(a)に示す状態となり、有効力点を形成するためにさらなる回転を要しない。従って、本発明では、ブリッジ切れ角度を小さくすることが可能となる。
【0023】
また、図1乃至3に示す本発明例においては、無駄なクリアランスが形成されず、この点でもブリッジ切れ角度を小さくする上で有利となる。
例えば、図4及び5の従来公知のキャップでは、キャッピングに際して、フラップ片17の先端中心部分17bが容器口部50のバンド係止用凸部52を乗り越えた後に、フラップ片17先端の両端部分17a,17aがバンド係止用凸部52を乗り越える。従って、キャップを容器口部50に装着した状態では、フラップ片17の両端部分17a,17aとバンド係止用凸部52の下側面との間に所定のクリアランスが設けられるため、フラップ片17の両端部分17aと中心部分17bとの高低差が、ブリッジ切れのためには無駄なクリアランスとなってしまい、この点もブリッジ切れ角度を小さくできない一因となっていた。しかるに、本発明では、フラップ片17の両端部分17aと中心部分17bとの高低差が実質上存在しないため、上記のような無駄なクリアランスは形成されず、結局、この点でも、ブリッジ切れ角度を小さくする上で極めて有利となっている。
【0024】
上述した本発明において、フラップ片17の先端部分の両端部17a,17a及び中心部17bは、直線上に位置していることが最も好適であり、このように、フラップ片17の各部におけるバンド2の内周面からの長さを設定する。例えば、その中心部17bと両端部17aとの長さの差(X−L)は、キャップ本体1の内径やフラップ片17の周方向幅などによっても異なるが、通常の飲料ボトルなどに適用する場合には、フラップ片17の中心部分17bのバンド2内面からの長さが、両端部分17aのバンド2内面からの長さよりも0.1乃至0.7mm長く設定するのがよい。例えば、X−Lが0.3mm程度の場合、ブリッジ切れ角度を約30度小さくすることができる。
【0025】
上述した本発明のTEバンド2を備えたキャップは、各種のプラスチック、例えば、低−、中−または高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、熱可塑性ポリエステル、ポリアミド、スチレン系樹脂、ΑΒS樹脂等を用いての射出成形、圧縮成形等の一体成形により製造することができ、TEバンド2のフラップ片17は、既に述べた通り、成形後の後加工やキャッピング時に上向きに反転される。
【0026】
【発明の効果】
本発明によれば、先端部分の中心部のバンド内面からの長さが、その両端部分のバンド内面からの長さよりも長くなるような形状にフラップ片を成形することにより、ブリッジ切れ角度が小さく、容器内容物の品質保証機能が向上した開封履歴明示バンドを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のTEバンドを備えた螺子装着型キャップの側断面図。
【図2】図1のキャップの底面図。
【図3】図1のキャップに設けられているTEバンドのフラップ片の形状を説明するための図。
【図4】従来公知のTEバンドを備えている螺子装着型キャップの側断面図。
【図5】図4のキャップの底面図。
【図6】開栓時におけるフラップ片の状態を説明するための図。
【符号の説明】
1:キャップ本体 2:TEバンド
6:スカート部 15:ブリッジ
17:フラップ片 52:係止用凸部

Claims (2)

  1. 螺子装着型キャップのスカート部下端に破断可能なブリッジを介して設けられた円周形状の開封履歴明示バンドにおいて、
    前記バンドの内面には、内方且つ上方或いは水平方向を指向する複数のフラップ片が所定の間隔で周状に設けられており、各フラップ片は、その先端部の周方向中心部分のバンド内面からの長さが、周方向両端部分のバンド内面からの長さよりも長く、且つ各フラップ片の先端部分が該フラップ片の付け根部の両端部分を結ぶ直線に対して平行な直線形状に成形されていることを特徴とする開封履歴明示バンド。
  2. 各フラップ片の先端部の周方向中心部分のバンド内面からの長さが、周方向両端部分のバンド内面からの長さよりも0.1乃至0.7mm長く設定されている請求項1に記載の開封履歴明示バンド。
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