JP4309498B2 - 電動工具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電動工具、特に打撃ねじ回し(Schlagschrauber)であって、工具を装着可能な、駆動モータを介して回転させられる工具ホルダと、この回転運動に打撃運動を重畳させるための手段とが設けられており、その場合、工具ホルダへ作用する打撃ハンマが軸方向往復運動を行うようになっており、かつ、この打撃ハンマの単位時間当たりの実際打撃数を検出するための手段が設けられており、その場合、実際打撃数が目標打撃数に達した際に、電動工具をスイッチオフさせるための切換装置が作動させられる形式のものに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電動工具は公知である。この電動工具は例えばいわゆる打撃ねじ回し又はハンマドリルとして使用される。この場合、選択可能な工具を装着した工具ホルダが駆動モータを介して回転させられる。工具ホルダのこの回転運動に打撃運動が重畳され、その際、工具ホルダに作用する打撃ハンマが軸方向の往復運動を行う。
【0003】
この種の電動工具が例えば規定通りのねじ結合を行うために使用される場合には、ねじ結合の終端位置の到達時に電動工具をスイッチオフすることが望まれる。それというのは、さもないと、ねじ結合が打撃ハンマによって機械的に負荷されてしまうからである。ヨーロッパ特許第0552990号明細書からは、打撃ハンマの打撃数がマイクロフォンによって検出される電動工具が公知である。この場合、マイクロフォンによって打撃ハンマの打撃騒音が検出され、この打撃騒音が電気的な信号に変換されて目標装置に供給され、この目標装置が、受け取ったパルスをカウントして、パルスの目標数と比較する。実際打撃数が目標打撃数に達すると、電動工具がスイッチオフされる。この公知装置での欠点は、打撃数の検出のために、打撃を騒音に(強制的に)変換して、この騒音をマイクロフォンのダイヤフラムを介して検出し、次いで電気的な信号に変換するという間接的な測定が必要であることにある。このことにより、実際の打撃数の検出が不正確となる可能性がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は上記欠点を排除することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は本発明によれば、請求項1に記載したように、切換手段が、操作手段とセンサとを備えており、該操作手段が、打撃ハンマに直接係合可能であって前記軸方向に往復連行可能に配設されており、前記センサが、打撃ハンマによる直接の負荷による操作手段の運動を検出し、切換手段は前記センサの検出結果に基づいて打撃カウントを行い、前記センサはホールセンサであり、切換手段が、ホールセンサの作用範囲内へ移動可能に操作手段に配設された磁石を備えていることにより解決される。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単に電動工具の実際の打撃数の正確な測定が可能である。打撃ハンマにより直接的に操作可能な切換手段によって打撃カウントが行われ、しかもその際、切換手段を操作する操作手段が打撃ハンマの軸方向の運動経路内に配置されていることにより、打撃運動が物理的量へ中間変換されることなく、直接的な、ひいては極めて正確な打撃数測定が行われる。打撃ハンマの軸方向運動のたびに切換手段が操作され、その結果、切換手段の頻度を介して直ちに打撃数が推量される。このようにして得られたパルスは自体公知の簡単な評価回路によって処理されて、例えば、予め設定可能な目標打撃数と比較され、その際有利には、実際打撃数が目標打撃数に達した際に、電動工具がスイッチオフさせられる。打撃数は周知のようにトルクに依存的であるため、測定された実際打撃数を介して簡単に電動工具のトルク調整が実現される。
【0007】
本発明の有利な1構成では、切換手段が、ホールセンサに沿って移動可能であって打撃ハンマの位置に応じてホールセンサの作用範囲内へもしくは作用範囲から運動する磁石を備えている。この磁石の位置に応じて、打撃ハンマの打撃数に相応する所定の周波数を有するホール電圧がホールセンサ内に発生する。このホール電圧は電気的な信号として評価回路によって評価される。この種の切換手段は極めて小さな寸法で製作することができるので、この切換手段は著しい重量増大を生じることなしに、なおかつ大きな設置スペースを必要とすることなしに、問題なく電動工具内に組み込むことができる。
【0008】
本発明の有利な別の構成が請求項2以下の記載から得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に図示の実施例につき本発明を詳細に説明する。
【0010】
図1は打撃ねじ回し10の略示断面を示す。この打撃ねじ回しは図示されていない電動機の駆動軸上に配置された工具ホルダ12を備えている。この工具ホルダは図示されていない種々の工具、例えば十字スリットねじ回し、縦スリットねじ回し、ナットねじ回しなどを装着することができる。工具ホルダ12は回動不能なアンビル14を支持しており、このアンビルに、打撃ハンマ16が半径方向で衝突可能である。このことのために、詳細には図示されていない機構が設けられており、この機構が工具ホルダ12の回転数に関連して打撃ハンマ16の軸方向の打撃運動を生ぜしめる。この軸方向運動は、傾斜した案内溝によって得られ、このことにより、停止している工具に対して回転を続ける電動機のエネルギが圧縮ばね内に貯えられ、軸方向で十分に蓄積された後に回転衝撃としてアンビルへ与えられる。この場合には、打撃ハンマ16は弾性的なばねエレメント、例えばコイルばね18の力に抗して予負荷され、工具ホルダ12が規定の角度位置に達した際にこのばねエレメント18の力によりアンビル14に衝突する。このことにより、工具ホルダ14の回転運動に、打撃ハンマ16の打撃運動が重畳され、その結果、この打撃ねじ回し10により、ねじなどを迅速に駆動することができる。
【0011】
周知のように多くの使用例では、ねじ結合を選択可能な所定のトルクにより生ぜしめることが望まれる。このことの意味するところは、選択可能な所望のトルクが得られた際に打撃ドリル10がスイッチオフされるということである。
【0012】
打撃ハンマ16の打撃中に、打撃ハンマは二重矢印20で示した往復軸方向運動を行い、その際、打撃ハンマはばねエレメント18の力に抗して予負荷され、次いでそれと反対方向にばねエレメント18の力により運動させられる。打撃ドリル10の構造により予め規定された軸方向運動範囲内に、全体を符号22で示した切換手段が配置されている。この切換手段22は操作手段24を備えており、この操作手段は打撃ハンマ16の端面26を介して操作力により負荷可能である。打撃ハンマ16がばねエレメント18の力に抗して予負荷される時点では、端面26が操作手段24に当接して、この操作手段をばねエレメント18の力に抗して切換手段22内へ押し込む。この操作手段24は永久磁石30を備えており、この永久磁石は操作手段24の運動時に同様に軸方向に移動させられる。操作手段24及び永久磁石30の案内のために、操作手段及び永久磁石は孔34を備えたケーシング32内に配置されており、かつこの孔34内で移動可能である。ケーシング32の外周にはホールセンサ36が配置されている。このホールセンサ36は、切換手段22の出発位置で永久磁石30がホールセンサ36の作用範囲内に位置しないように配置されている。略示した接続導線38を介して、ホールセンサ36は評価回路40に接続されており、そのパラメータは、例えば手動で操作可能な調整ホイールにより形成することのできる調整手段42によって調整可能である。
【0013】
図2は切換手段22の可能な具体的な実施形態を拡大して示す。図1におけるのと同じ部分は同じ符号で示されている。ケーシング32は例えば直方形の基体44によって形成されることができ、この基体の内部に孔34が段付き孔として形成されている。孔34の環状段部46は操作手段24のためのストッパとして役立っており、操作手段は、案内部分50と、これから突起したピン48から成っている。案内部分50は孔34の内径にほぼ相応する外径を有しており、従って、案内部分は遊びなく孔34の内部で軸方向に移動可能である。ピン48はその端面に湾曲部52を備えており、この湾曲部は打撃ハンマ16の端面26に当接させられる。この湾曲部52によって、端面26とのほぼ点状の接触接続が保証される。
【0014】
案内部分50は永久磁石30を備えており、その場合、この永久磁石30と案内部分50との間には、例えば接着結合により、摩擦力結合を生じることができる。別の1実施例によれば、永久磁石30はルーズに案内部分50に接触することも考えられる。永久磁石30には、例えばコイルばねとして形成することのできるばねエレメント28が作用している。このばねエレメント28の一方の脚54が永久磁石30をばね力によって負荷しており、その結果、永久磁石30は案内部分50に圧着され、これにより操作手段24をその出発位置に保っている。案内部分50が環状段部46に当接した際に、操作手段24は、図2の図平面内で見て右側の出発位置を占める。ばねエレメント28はピン56のところで案内されており、その場合、ばねエレメント28の他方の脚がケーシング32に支持されている。ばねエレメント28の受容のために、ケーシング32は適当な切欠60を備えている。
【0015】
図2では孔34の縦軸線62に関して永久磁石30の出発位置が図平面内へ符号aで投影されている。この出発位置aに関して、ホールセンサ36(図1)は、それがこの出発位置aと終端位置a1との間の作用範囲w内に位置するように配置されている。
【0016】
この打撃ドリル10は次の機能を有している。
【0017】
この打撃ドリル10の規定通りの使用時には、工具ホルダ12は図示されていない駆動モータを介して回転駆動される。それと同時に、打撃ハンマ16は工具ホルダ12の回転に関連して往復運動(20)を行う。この場合、切換手段22を操作する操作手段24は打撃ハンマ16の目下の位置に応じてばねエレメント28の力に抗してホールセンサ36の作用範囲w内へ移動するか、またはばねエレメント28によって作用範囲wから押し出される。永久磁石30がホールセンサ36の作用範囲w内へ達した瞬間に、ホールセンサ内に(公知形式で)ホール電圧が発生する。打撃ハンマ16の打撃頻度に応じて永久磁石30が対応する頻度で作用範囲w内へもしくは作用範囲wから運動し、その結果、相応の信号推移をホールセンサ36において取り出すことができる。評価回路40によって信号推移が評価され、その際、信号推移の例えば最大値の数及び又は最小値の数がカウントされる。このようにして得られた数は、プログラミング可能な記憶装置内にファイルされた数と比較される。最大値及び又は最小値についてホールセンサを介して得られたこの数は打撃ハンマ16の実際打撃数に対応し、他面においてプログラミング可能な記憶装置内にファイルされた数は打撃ハンマ16の目標打撃数に対応する。プログラミング可能な記憶装置内に貯蔵された目標打撃数は調整手段42を介して変化させることができる。調整手段42はこのことのために、例えばプログラミング可能な記憶装置を呼び出すことができる適当なレジスタに接続されている。
【0018】
打撃ドリル10の規定通りの使用中に、形成しようとするねじ結合の所定の締付け位置が得られると、工具ホルダ12に着力するトルクが増大する。この着力するトルクは回転する工具ホルダ12へ制動的に作用して、その回転数を減少させる。このことにより、比例的に回転数に依存する打撃ハンマ16の打撃数が同様に減少する。これに応じて、切換手段22を介して検知されるホールセンサ36のホール電圧の推移が変化し、その結果、実際打撃数、ひいてはこの実際打撃数に比例する回転数、ひいてはトルクが電子制御装置40を介して検出される。これにより、目標打撃数ひいては目標回転数を予め設定することのできる調整手段42を介して打撃ねじ回し10の極めて正確な調整が可能である。特に、小さなトルクをも良好な再現性を伴って設定可能である。二重矢印20で示す打撃ハンマ16の軸方向運動に比例して孔34の縦軸線62に沿って永久磁石30が軸方向で移動することによって、極めて正確かつ直接的に打撃ハンマ16の運動がコピーされ、かつ評価される。特に、操作手段24が非磁性材料から成り、かつ、ばねエレメント28を介して、無視できる程度の磁気的影響しか永久磁石30へ作用しないことによって、極めて小さな寸法と、かつそれに相応して小さな切換え誤差とを有する切換手段が実現される。符号20で示す軸方向運動の機械的な検出と、ホールセンサ36もしくは電子制御装置40を介した電子的な評価とを分離したことによって、打撃ドリル10のハードな運転時にこそ必要な、外乱に対する最大の安定性が与えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】打撃ねじ回しの略示部分断面図である。
【図2】打撃ねじ回しの打撃数の検出のための切換手段の断面図である。
【符号の説明】
10 打撃ねじ回し(打撃ドリル)、 12 工具ホルダ、 14 アンビル、 16 打撃ハンマ、 18 コイルばね、 22 切換手段、 24 操作手段、 26 端面、 28 ばねエレメント、 30 永久磁石、 32 ケーシング、 34 孔、 36 ホールセンサ、 38 接続導線、 40 評価回路、 42 調整手段、 44 基体、 46 環状段部、 48 ピン、50 案内部分、 52 湾曲部、 54 脚、 56 ピン、 58 脚、60 切欠、 62 縦軸線、 a 出発位置、 a1 終端位置、 w 作用範囲
Claims (7)
- 電動工具であって、工具を装着可能な、駆動モータを介して回転させられる工具ホルダと、この回転運動に打撃運動を重畳させるための手段とが設けられており、工具ホルダへ作用する打撃ハンマが軸方向往復運動を行うようになっており、かつ、この打撃ハンマの単位時間当たりの実際打撃数を検出するための手段が設けられており、実際打撃数が目標打撃数に達した際に、電動工具をスイッチオフさせるための切換手段が作動させられる形式のものにおいて、
切換手段(22)が、操作手段(24)とセンサ(36)とを備えており、該操作手段(24)が、打撃ハンマ(16)に直接係合可能であって前記軸方向に往復連行可能に配設されており、前記センサ(36)が、打撃ハンマ(16)による直接の負荷による操作手段(24)の運動を検出し、切換手段(22)は前記センサ(36)の検出結果に基づいて打撃カウントを行い、前記センサ(36)はホールセンサであり、切換手段(22)が、ホールセンサ(36)の作用範囲内へ移動可能に操作手段(24)に配設された磁石(30)を備えていることを特徴とする電動工具。 - 切換手段(22)は磁石(30)を付勢するばねエレメント(28)を備え、磁石(30)が操作手段(24)によってばねエレメント(28)の力に抗してホールセンサ(36)の作用範囲内へもたらされるようになっている請求項1記載の電動工具。
- 切換手段(22)はケーシング(32)を備え、磁石(30)がケーシング(32)の軸方向孔(34)内で軸方向に移動可能に支承されており、操作手段(24)の案内部分(50)が軸方向孔(34)内に係合しており、かつ、ケーシング(32)の外周には軸方向孔(34)の領域内にホールセンサ(36)が配置されている請求項1又は2記載の電動工具。
- 操作手段(24)が非磁性材料から成る請求項1から3までのいずれか1項記載の電動工具。
- 磁石(30)が、ホールセンサ(36)の作用範囲(w)内に位置しない出発位置(a)に移動可能である請求項1から4までのいずれか1項記載の電動工具。
- 評価回路(40)を備え、該評価回路(40)は、ホールセンサ(36)の生成するホール電圧に基づいて、実際打撃数を検出し、該実際打撃数と目標打撃数とを比較し、かつ、前記実際打撃数が前記目標打撃数に達した際に電動工具(10)のためのスイッチオフ信号を供給する請求項1から5までのいずれか1項記載の電動工具。
- 前記目標打撃数が、調整手段(42)によって予め可変に設定可能である請求項6記載の電動工具。
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