JP4334604B2 - 糖代謝及び/又は脂質代謝に関係する遺伝子 - Google Patents
糖代謝及び/又は脂質代謝に関係する遺伝子 Download PDFInfo
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Description
(1) 下記の工程1)乃至4)を含む、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の検出方法:
1)被験者又は被験動物より採取した検体より、全RNA画分を抽出する工程;
2)正常人又は正常動物より採取した検体より、全RNA画分を抽出する工程;
3)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドの発現量を測定する工程;
i)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号172乃至1431に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
ii)配列表の配列番号6のヌクレオチド番号54乃至1316に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
iii)上記i)又はii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
4)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分との間における、上記工程3)によって測定されたポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、上記工程1)に記載の被験者又は被験動物の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常を判定する工程、
(2) 下記の工程1)乃至3)を含む、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の検出方法:
1)被験者又は被験動物より採取した検体における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程:
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含むことからなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)正常人又は正常動物より採取した検体における、上記工程1)のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程;
3)上記工程1)によって測定された蛋白質の発現量と上記工程2)によって測定された該蛋白質の発現量の差を解析することにより、上記工程1)に記載の被験者又は被験動物の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の病態を判定する工程。
(3) 下記の工程1)乃至4)を含むことからなる、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)被験物質を添加した培地で培養した哺乳動物由来培養細胞より、全RNA画分を抽出する工程;
2)被験物質を添加しない培地で培養した哺乳動物由来培養細胞より、全RNA画分を抽出する工程;
3)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドの発現量を測定する工程;
i)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号172乃至1431に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
ii)配列表の配列番号6のヌクレオチド番号54乃至1316に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
iii)上記i)又はii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
4)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分との間における、上記工程3)によって測定されたポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程、
(4) 下記の工程1)乃至4)を含むことからなる、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)被験物質を投与した哺乳動物個体より採取した検体より、全RNA画分を抽出する工程;
2)被験物質を投与しなかった哺乳動物個体より採取した検体より、全RNA画分を抽出する工程;
3)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドの発現量を測定する工程;
i)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号172乃至1431に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
ii)配列表の配列番号6のヌクレオチド番号54乃至1316に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
iii)上記i)又はii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
4)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分との間における上記工程3)によって検出されたポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程、
(5) 下記の工程1)乃至3)を含むことからなる、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)被験物質を添加した培地で培養した哺乳動物由来培養細胞における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)被験物質を添加しない培地で培養した哺乳動物由来培養細胞における、上記工程1)のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程;
3)上記工程1)で検出された蛋白質の発現量と、上記工程2)で検出された該蛋白質の発現量の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程、
(6) 下記の工程1)乃至3)を含むことからなる、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)被験物質を投与した哺乳動物個体より採取した検体における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)被験物質を投与しなかった哺乳動物個体より採取した検体における、上記工程1)のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程;
3)上記工程1)で測定された蛋白質の発現量と、上記工程2)で測定された該蛋白質の発現量の差を解析することにより、被験物質の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程、
(7) 下記の工程1)乃至3)を含むことからなる、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質と被験物質とを添加して培養した哺乳動物由来培養細胞中のグリコーゲン濃度を測定する工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)上記工程1)のi)乃至iii)のいずれの蛋白質も添加しないで、被験物質を添加して培養した哺乳動物由来培養細胞中のグリコーゲン濃度を測定する工程;
3)上記工程1)で測定したグリコーゲン濃度と上記工程2)で測定したグリコーゲン濃度の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程、
(8) 下記の工程1)乃至4)を含むことからなる、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質と被験物質とを添加して培養した哺乳動物由来培養細胞にインスリンを添加してインキュベートする工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)上記工程1)のi)乃至iii)のいずれの蛋白質も添加しないで、被験物質を添加して培養した哺乳動物由来培養細胞にインスリンを添加してインキュベートする工程;
3)上記工程1)由来の哺乳動物由来培養細胞中と上記工程2)由来の哺乳動物由来培養細胞中のグリコーゲン濃度を測定する工程;
4)上記工程1)由来の哺乳動物由来培養細胞と上記工程2)由来の哺乳動物由来培養細胞との間における、上記工程3)で測定したグリコーゲン濃度の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程、
(9) 下記の工程1)乃至4)を含む、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)哺乳動物個体に、以下のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質及び被験物質を投与する工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)哺乳動物個体に、上記工程1)のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質を投与する工程;
3)上記工程1)由来の哺乳動物個体及び上記工程2)由来の哺乳動物個体の血中のグリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度を測定する工程;
4)上記工程1)由来の哺乳動物個体及び上記工程2)由来の哺乳動物個体との間における、上記工程3)で測定した、血中のグルコース濃度、グリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程、
(10) 下記の工程1)乃至5)を含む、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の、治療効果及び/又は予防効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)哺乳動物個体に、以下のi)乃至iii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドを発現させる工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質、
2)上記工程1)に記載の哺乳動物個体に被験物質を投与する工程;
3)上記工程1)のi)乃至iii)に記載のいずれのポリヌクレオチドも発現させない哺乳動物個体に被験物質を投与する工程;
4)上記工程2)由来の哺乳動物個体と上記工程3)由来の哺乳動物個体における血中のグルコース濃度、グリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度を測定する工程;
5)上記工程2)由来の哺乳動物個体と上記工程3)由来の哺乳動物個体との間における、上記工程4)で測定された、血中のグルコース濃度、グリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程、
(11) 下記の1)乃至3)のいずれか一つに記載の蛋白質に被験物質を含む試料を接触させ、次いで、該蛋白質に結合した物質を分離することを特徴とする糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果をは有する物質の単離方法:
1)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
2)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
3)上記1)又は2)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質、
(12) 哺乳動物由来培養細胞が霊長類又はげっ歯類由来であることを特徴とする(3)、(5)、(7)及び(8)のいずれか一つに記載のスクリーニング方法、
(13) 哺乳動物由来培養細胞がヒト、サル、マウス又はラット由来培養細胞であることを特徴とする、(3)、(5)、(7)及び(8)のいずれか一つに記載のスクリーニング方法、
(14) 哺乳動物由来培養細胞がヒト又はマウス由来であることを特徴とする(3)、(5)、(7)及び(8)のいずれか一つに記載のスクリーニング方法、
(15) 哺乳動物由来培養細胞が、マウス由来の繊維芽細胞、マウス、ラットもしくはヒト由来の遊離脂肪細胞、マウス、ラットもしくはヒト由来の初代肝細胞であることを特徴とする(3)、(5)、(7)及び(8)のいずれか一つに記載のスクリーニング方法、
(16) 哺乳動物個体が、サル、イヌ、マウス及びラットのいずれかであることを特徴とする、(4)、(6)、(9)又は(10)に記載の方法、
(17) 下記の1)乃至3)からなる群から選択される少なくとも一つ以上を含む、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を有する物質のスクリーニング用、及び/又は、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の検出用、キット:
1)少なくとも、配列表の配列番号2又は6に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドの一つを特異的に増幅するための15乃至30塩基長の連続したオリゴヌクレオチドプライマー;
2)少なくとも、配列表の配列番号2又は6に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドの一つにストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、該ポリヌクレオチドを検出するための15ヌクレオチド以上の連続したポリヌクレオチドプローブ;
3)少なくとも、配列表の配列番号2又は6に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドの一つが固定された固相化試料、
(18) 下記の1)及び2)の少なくとも一つを含む、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を有する物質のスクリーニング用、及び/又は、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の検出用、キット:
1)少なくとも、配列表の配列番号3又は7に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質の一つに特異的に結合し、該蛋白質を検出するための抗体;
2)上記1)に記載の抗体に結合し得る二次抗体、
(19) ポリヌクレオチドの発現量を測定する方法が、ノーザンブロット法、ドットブロット法、スロットブロット法、RT−PCR、リボヌクレアーゼ保護アッセイ又はランオン・アッセイであることを特徴とする、(1)、(3)、(4)及び(12)乃至(16)のいずれか一つに記載の方法、
(20) ポリヌクレオチドの発現量を測定する方法が動物組織又は動物細胞由来の相補的DNA群又は該DNA群の各DNAの部分配列を含むことからなるDNA群で作製された遺伝子チップ又はアレイを用いることを特徴とする(1)、(3)、(4)及び(12)乃至16のいずれか一つに記載の方法、
(21) 蛋白質の発現量の測定方法が、該蛋白質に特異的に結合する抗体又はリガンドを用いることを特徴とする、(2)、(5)、(6)及び(12)乃至(16)のいずれか一つに記載の方法、
(22) 蛋白質の発現量の測定方法が、ウエスタンブロット法、ドットブロット法、スロットブロット法又は固相酵素免疫定量法(ELISA法)であることを特徴とする、(2)、(5)、(6)及び(12)乃至(16)のいずれか一つに記載の方法、
(23) 下記の1)乃至3)からなる群から選択される少なくとも一つのヌクレオチド配列又は該配列の部分配列に相補的なヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオオチドを含む、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療用及び/又は予防用、医薬組成物:
1)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号172乃至1431に示されるヌクレオチド配列;
2)配列表の配列番号6のヌクレオチド番号54乃至1316に示されるヌクレオチド配列;
3)上記1)又は2)に記載のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド、
(24) 下記の1)乃至3)からなる群から選択される少なくとも一つの蛋白質を特異的に認識する抗体を含有する糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療用及び/又は予防用、医薬組成物:
1)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
2)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
3)上記1)又は2)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質、
(25) 下記の1)乃至3)からなる群から選択される蛋白質のうち少なくとも一つを含有する、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の、予防及び/又は治療用医薬組成物:
1)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
2)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
3)上記1)又は2)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質、
(26) 被験者の血糖値を低下する機能を有することを特徴とする(24)又は(25)に記載の医薬組成物、
(27) 下記の1)乃至3)からなる群から選択される少なくとも1以上を含む糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の検出用キット:
1)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号1乃至1479に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド又は配列表の配列番号6のヌクレオチド番号1乃至1438に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドの一部乃至全部を特異的に増幅するための15乃至30塩基長の連続したオリゴヌクレオチドプライマー;
2)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号1乃至1479に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド又は配列表の配列番号6のヌクレオチド番号1乃至1438に示されるヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、該ポリヌクレオチドを検出するための15ヌクレオチド以上の連続したポリヌクレオチドプローブ;
3)上記1)に記載のオリゴヌクレオチドプライマー又は上記2)に記載のポリヌクレオチドプローブのいずれか一つのポリヌクレオチドが固定された固相化試料;
(28) 下記の1)及び2)の少なくとも1つを含む糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の検出用キット:
1)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質又は配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質に特異的に結合し、該蛋白質を検出するための抗体;
2)上記1)に記載の抗体に結合し得る二次抗体、
に関する。
特開昭60−051189公報に記載されたトログリタゾン(5−[4−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−イルメトキシ)ベンジル]−2,4−チアゾリジンジオン)及び、その薬理上許容される塩(塩酸塩等)、
特開昭61−267580号公報(EP特許第193,256号公報又は米国特許第4,687,777号公報)に記載されたピオグリタゾン(5−[4−[2−(5−エチル−ピリジン−2−イル)エトキシ]ベンジル]−2,4−チアゾリジンジオン)及び、その薬理上許容される塩(塩酸塩等)、
特表平9−512249号公報(WO95/21608号公報又は米国特許第5,002,953号公報)に記載されたロシグリタゾン(5−[4−[2−(N−メチル−N−2−ピリジルアミノ)エトキシ]ベンジル]−2,4−チアゾリジンジオン)及び、その薬理上許容される塩(マレイン酸塩等)、
WO00/8002号公報に記載されたGI−262570(化学名は、2(S)−(2−ベンゾイルフェニルアミノ)−3−[4−[2−(5−メチル−2−フェニルオキサゾール−4−イル)エトキシ]フェニル]プロピオン酸)及び、その薬理上許容される塩(塩酸塩等)、
WO95/18125号公報(EP公開第684,242号公報又は米国特許第5,728,720号公報)に記載されたJTT−501(4−[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−オキサゾール−4−イル)エトキシ]ベンジル−3,5−イソオキサゾリジンジオン)及び、その薬理上許容される塩(塩酸塩等)、
WO99/62872号公報(EP公開第1,084,103号公報又は米国特許第6,258,850号公報)に記載されたAZ−242(2−エトキシ−3−[4−[2−(4−メチルスルホニルオキシフェニル)エトキシ]フェニル]プロパン酸)及び、その薬理上許容される塩(ナトリウム塩等)、
特開平6−247945号公報(EP公開第604,983号公報又は米国特許第5,594,016号公報)に記載されたMCC−555(5−[6−(2−フルオロベンジルオキシ)ナフタレン−2−イルメチル]チアソリジン−2,4−ジオン)及び、その薬理上許容される塩、
WO94/25448号公報(EP特許第696,585号公報又は米国特許第5,643,931号公報)に記載されたYM−440((Z)−1,4−ビス[4−(3,5−ジオキソ−1,2,4−オキサジアゾリジン−2−イルメチル]フェノキシ]−2−ブテンで)及び、その薬理上許容される塩、
特開平10−87641号公報(米国特許5,948,803号公報)に記載されたKRP−297(5−(2,4−ジオキソチアゾリジン−5−イルメチル)−2−メトキシ−N−(4−トリフルオロメチルベンジル)ベンズアミド)及び及びその薬理上許容される塩、
特開昭64−56675号公報(EP特許第283035号公報又は米国特許第4,897,393号公報)に記載されたT−174(5−[2−(2−ナフチルメチル)−5−ベンズオキサゾリルメチル]−2,4−チアゾリジンジオン)及び薬理上許容される塩(塩酸塩等)、
特開平9−100280号公報(EP公開第787725号公報又は米国特許第5,693,651号公報)に記載されたNC−2100(5−(7−ベンジルオキシ−3−キノイルメチル)−2,4−チアゾリジンジオン)及び、その薬理上許容される塩(塩酸塩等)、
WO99/19313号公報(米国特許6,054,453号公報)に記載されたNN−622((S)−3−[4−[2−(フェノキサジン−10−イル)エトキシ]フェニル]−2−エトキシプロパン酸)及び、その薬理上許容される塩(ナトリウム塩等)、
WO01/21602号公報に記載されたBMS−298585(N−(4−メトキシフェノキシカルボニル)−N−[4−[2−(5−メチル−2−フェニル−4−オキサゾリル)エトキシ]ベンジル]グリシン)であり、及びその薬理上許容される塩(塩酸塩等)、
EP公開第745600号公報に記載された5−[4−(6−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン及びその薬理上許容される塩(塩酸塩等)(ここで、5−[4−(6−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオンの塩酸塩を、以下、「化合物A」という。)、
のようなオキサゾール化合物、オキサジアゾリジン化合物、チアゾリジン化合物又はフェノキサジン化合物を挙げることができ、好適には、トログリタゾン、ピオグリタゾン、MCC−555、KRP−297、T−174、NC−2100、化合物Aであり、更に好適には、ピオグリタゾン、ロシグリダゾン又は化合物Aであり、最も好適には、化合物Aである。
本発明における「インスリン抵抗性改善剤によって発現が変動するポリヌクレオチド」とは、ヒト及び/又はヒト以外の哺乳動物の、インスリン抵抗性改善剤添加によって発現が変動するポリヌクレオチドを意味する。本発明における「インスリン抵抗性改善剤添加によって発現が変動するポリヌクレオチド」は具体的には、配列表の配列番号2のヌクレオチド番号1乃至1479に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、配列表の配列番号2のヌクレオチド番号172乃至1431に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、配列表の配列番号6のヌクレオチド番号1乃至1438に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド及び配列表の配列番号6のヌクレオチド番号54乃至1316に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも一つのポリヌクレオチドである。また、本発明の「インスリン抵抗性改善剤によって変動するポリヌクレオチド」はGenBankにMus musculus kidney−derived aspartic protease−like protein (Kdap)(アクセッション番号:NM_008437.1)として登録されている。
本発明のマウスKdapポリヌクレオチドは、インスリン抵抗性改善剤投与によって発現量が変動するポリヌクレオチドであり、哺乳動物にインスリン抵抗性改善剤を投与することによって、発現の低下を確認することができる。具体的には糖尿病モデルマウスを用いて、化合物Aを投与する場合について、以下の工程1)乃至2)を順次行なうことによって、特定することができる。
1)化合物Aを投与したKKマウス及び化合物Aを投与しなかったKKマウスの皮下白色脂肪組織から全RNA画分を調製する工程;
2)上記1)に記載の各全RNA画分よりcRNA又はcDNAを調製し、これを利用して化合物A投与と非投与で発現量が著しく異なるポリヌクレオチドを特定する工程。
以下、各工程を順次説明する。
本工程で用いられるKKマウスは肥満、高血糖及び/又は高インスリン血症を示す2型糖尿病のモデル動物であり、網膜の肥厚、細動脈瘤、腎糸球体の硬化、脂肪肝、心筋症、石灰沈着、膵島の肥大、膵β細胞の脱顆粒、グリコーゲン沈着、肝と末梢組織でのインスリン感受性の低下などの特長を有し、例えば日本クレアより購入することができる。
ポリヌクレオチドの発現量は、上記工程1)で得られた全RNA画分よりcRNA又はcDNAを調製し、これを適当な標識でラベルすることにより、そのシグナル強度として検出することができる。
i)固相化試料
前記固相化試料としては、例えば以下のものが挙げられる。
a)遺伝子チップ:
データベース上のEST(expressed sequence tag)配列又はmRNA配列をもとに合成したアンチセンスオリゴヌクレオチドが固相化された遺伝子チップを用いることができる。このような遺伝子チップとしてはアフィメトリックス(Affymetrix)社製の遺伝子チップ(Lipshutz,R.J. et al., Nature Genet. (1999)21,suppliment,20−24)を用いることができるが、これに限定されず、公知の方法に基づき作製してもよい。遺伝子チップ上に固相化するアンチセンスオリゴヌクレオチドの基となるEST配列又はmRNA配列は、解析対象の動物あるいは動物細胞と、同種の動物由来のものであることが最も好ましい。マウスやマウス由来培養細胞を用いるときはマウス由来のものが望ましく、ヒト検体やヒト由来培養細胞を用いるときはヒト由来のものが望ましい。KKマウス由来のmRNAを解析する場合はマウス由来のものが最も好ましく、例えば、アフィメトリックス社製マウス19Kセット(Murine 19K SET:19KA、19KB、19KC)やマウス11Kセット(Murine 11K SET:11KA、11KB)を用いることができる。ヒト白色脂肪細胞由来のmRNAを解析する場合には、ヒト由来のものが好ましく、例えば、アフィメトリックス社製ヒトU95セット又はU133セットを用いることができる。しかしながら、それらに限定されず、例えば近縁種の動物由来のものも使用可能である。近縁種としては、例えば哺乳類同士を挙げることができ、ヒトとマウス、ヒトとサル等組み合わせを挙げることができるがこれらに限定されない。
上記cDNA又はRT−PCR産物は、マウス又はヒトのESTデータベース等の配列情報を基に作製されたプライマーで逆転写酵素反応やPCRを実施することによりクローン化されたものである。このcDNAやRT−PCR産物は、あらかじめインスリン抵抗性改善剤を投与したマウスとインスリン抵抗性改善剤を投与しなかったマウスとの間で発現量の異なる全RNAを、サブトラクション法(Diatchenki,L,et al, Proc.Natl.Acad.Sci.USA, (1996)93,6025−6030)、ディファレンシャルディスプレイ法(Liang,P.,et alNucleic Acids Res. ,(1992) 23,3685−3690)などを利用して選択されたものであってもよい。また、アレイやフィルターは市販のもの(例えば、インテリジーン:タカラバイオ社製等)を使用してもよいし、上記cDNAやRT−PCR産物を市販のスポッターで(例えば、GMS417アレイヤー:タカラバイオ社製等)を用いて固相化することにより作製してもよい。
標識プローブは、特定のmRNAクローンではなく、発現している全てのmRNAを標識したものを用いる。プローブ作製のための出発材料としては精製していないmRNAを用いてもよいが、前述の方法で精製したポリ(A)+RNAを用いることが望ましい。以下に、各種固相化試料を用いた場合の、標識プローブの調製方法と検出、解析方法について説明する。
アフィメトリクス社製遺伝子チップに添付されたプロトコール(アフィメトリックス社発現解析技術マニュアル)に従ってビオチン標識したcRNAプローブを作製する。次いでアフィメトリックス社製遺伝子チップに添付のプロトコール(発現解析技術マニュアル)に従って、アフィメトリックス社製の解析装置(GeneChip Fluidics Station 400)を用いてハイブリダイゼーション及び解析を行い、アビジンによる発光を検出、解析を行なう。
逆転写酵素反応でポリ(A)+RNAからcDNAを作製する際に、cDNAの検出ができるようにcDNAを標識しておくことが必要であり、蛍光色素で標識する場合には、蛍光色素(例えばCy3、Cy5など)で標識されたd−UTPなどを加えておくことによりcDNAを蛍光標識する。このとき、被験物質添加細胞由来のポリ(A)+RNAと対照細胞由来のポリ(A)+RNAをそれぞれ異なる色素で標識しておけば、後のハイブリダイゼーション時には両者を混合して用いることができる。アレイとして例えば、タカラバイオ(株)社の市販アレイを用いる場合、同社のプロトコールに従いハイブリダイゼーション及び洗浄を行って、蛍光シグナル検出機(例えばGMS418アレイスキャナー(タカラバイオ(株)社製)等)で蛍光シグナルを検出後、解析を行う。ただし、使用するアレイとしては市販のものに限定されず、自家製のもの、特別に作製したものでもよい。
逆転写酵素でポリ(A)+RNAからcDNAを作製する際に、放射性同位元素(例えば、d−CTP等を加えることにより標識プローブを調製し、常法によりハイブリダイゼーションを行ない、例えば、市販のフィルター製マイクロアレーである、アトラスシステム(クロンテック社製)を用いてハイブリダイゼーション及び洗浄を行なった後、解析装置(例えば、アトラスイメージ:クロンテック社製等)を用いて検出、解析を行なう。
上記以外の解析方法として以下の方法等を挙げることができる。
a)サブトラクションクローニング法:
目的の細胞で特異的に発現する遺伝子のcDNAを取得する方法である。目的の細胞からmRNAを精製し、対照の細胞からもRNAを抽出する。目的の細胞より精製したmRNAを鋳型とし、逆転写酵素でcDNAを合成する。合成時に[α−32P]dNTPを加えることでcDNAを標識することができる。標識されたcDNAと鋳型となったmRNAのハイブリッドをアルカリ処理し、mRNAのみを分解し、一本鎖cDNAを精製する。この一本鎖cDNAと対照細胞から抽出したRNAを混合し、DNA−RNAハイブリッドを形成させる。目的とした細胞にのみ発現しているmRNAを鋳型としたcDNAは一本鎖のままである。ハイドロキシアパタイトカラムで二本鎖DNA−RNAハイブリッドと一本鎖cDNAのみを精製する。精製された一本鎖cDNAをプローブとしてライブラリーをスクリーニングし、目的とする細胞で特異的に発現している遺伝子のクローンを取得することができる(実験医学別冊 新 遺伝子工学ハンドブック、羊土社刊(1996) p.32−35参照)。
複数の細胞間あるいは同一細胞でも特定の誘導処理をしたものとしないものとの間で、特異的に発現している遺伝子を比較して同定する実験法である。例えば、以下のように実施できる。インスリン抵抗性改善剤を投与したKKマウスと投与しなかったKKマウスのそれぞれの白色脂肪細胞から全RNAを精製する。オリゴ(dT12)の3’末端に更に2ヌクレオチド付加したプライマー(dT12MN:M=A、GあるいはC、N=A、G、CあるいはT)で逆転写し、新たに合成されたcDNAを基に、任意の配列を持ったプライマー(10量体程度)を使用してPCRを行なう。得られたPCR産物をゲル電気泳動し、ゲル上に展開(ディスプレー)される全RNAの発現パターン(フィンガープリント)を比較解析し、インスリン抵抗性改善剤添加細胞で特異的に発現している遺伝子を選択し、そのcDNA断片を単離することができる(基礎生化学実験法4 核酸・遺伝子実験 II.応用編、東京化学同人(2001), p125−128)。
インスリン抵抗性改善剤によって発現が変動するポリヌクレオチドのプロモーター支配下に、該プロモーター活性の検出を可能にする遺伝子(以下「レポーター遺伝子」という。)を利用して、間接的にインスリン抵抗性改善剤によって発現が変動するポリヌクレオチドやインスリン抵抗性改善剤によって発現が変動する蛋白質の発現を検出することもできる。以下、レポーター遺伝子を利用した検出方法について説明する。
レポーター遺伝子は、宿主細胞が本試験方法の一連の過程において産生し得る他のいかなる蛋白質とも特異的に区別可能な、レポーター蛋白質をコードするものであればよい。好ましくは、形質転換前の細胞が該レポーター蛋白質と同一又は類似の蛋白質をコードする遺伝子を持たないようなものがよい。例えば、レポーター蛋白質が該細胞に対して毒性を有するようなものや、該細胞が感受性を有する抗生物質の耐性を付与するものであるような場合でも、レポーター遺伝子の発現の有無は細胞の生存率で判定することが可能である。しかしながら、本発明で用いられるレポーター遺伝子としてより好ましいものは、発現量を特異的かつ定量的に検出することができる(例えば、該レポーター遺伝子にコードされる蛋白質に対する特異的抗体が取得されているような)構造遺伝子である。より好ましくは、外来の基質と特異的に反応することにより定量的測定が容易な代謝産物を生じるような酵素等をコードする遺伝子である。そのようなレポーター遺伝子としては、例えば、以下の蛋白質をコードする遺伝子を例示することができるが、本発明はそれらに限定されない。
クロラムフェニコールにアセチル基を付加する酵素で、いわゆるCATアッセイ等で検出することができる。プロモーターを組み込むだけでレポーターアッセイ用のベクターを調製できるベクターとして、pCAT3−Basicベクター(プロメガ社製)が市販されている。
ルシフェリンを代謝した際に生じる生物発光を測定することにより定量できる。レポーターアッセイ用のベクターとしては、pGL3−Basicベクター(プロメガ社製)が市販されている。
c−1−3)β−ガラクトシダーゼ:
呈色反応、蛍光又は化学発光でそれぞれ測定可能な基質がある。レポーターアッセイ用のベクターとしては、pβgal−Basic(プロメガ社製)が市販されている。
c−1−4)分泌型アルカリホスファターゼ:
呈色反応、生物発光又は化学発光でそれぞれ測定可能な基質がある。レポーターアッセイ用のベクターとしては、pSEAP2−Basic(クロンテック社製)が市販されている。
酵素ではないが、自らが蛍光を発するので直接定量できる。同じくレポーターアッセイ用のベクターとしてpEGFP−1(クロンテック社製)が市販されている。
公知の方法に従い、レポーター遺伝子発現プラスミドと、インスリン抵抗性改善剤によって発現が変動するポリヌクレオチドを哺乳類細胞で発現可能にした組換えベクターを作製し、これらを細胞に同時トランスフェクションする。ベクターとしては、pCR3.1(インビトロジェン(Invitrogen)社製)、pCMV−Script(ストラタジーン(Stratagene)社製)等を好適に用いることができるが、これらに限定されない。
かくして、インスリン抵抗性改善剤によって発現が変動するポリヌクレオチドの発現ベクターと、レポーター発現ベクターを同時トランスフェクションした細胞を培養すると、インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチドの発現依存的にレポーター遺伝子の転写が促進される。したがって、レポーター遺伝子の発現が可能な条件下において、培地中に任意の被検物質を添加した場合と添加しない場合でのレポーター遺伝子の発現量変化をみれば、インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチドの発現量が評価できる。ここで、「レポーター遺伝子の発現が可能な条件」とは、レポーター発現ベクターによってトランスフェクトされた細胞が生存して、レポーター遺伝子の転写産物(レポーター蛋白質)の生産が可能な条件であればよい。好ましくは、使用される細胞株に適合した培地(ウシ胎児血清等の血清成分を添加してもよい)で、4乃至6%(最も好適には5%)の炭酸ガスを含む空気存在下、36乃至38℃(最も好適には37℃)で2乃至3日間(最も好適には2日間)培養する。 (3)評価・判定
上記解析の結果、インスリン抵抗性改善剤を投与したKKマウス由来白色脂肪細胞とインスリン抵抗性改善剤を投与しないKKマウス由来白色脂肪細胞又は、インスリン抵抗性改善剤を投与したヒト白色脂肪細胞とインスリン抵抗性改善剤を投与しなかったヒト白色脂肪細胞で、発現量が著しく異なるポリヌクレオチドを、インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチドとして特定することができる。そしてこの特定されたポリヌクレオチドを以下、「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」とする。ここで、発現量が「著しく異なる」とは、例えば、アフィメトリックス社の遺伝子チップを用いて、アフィメトリックス社のmicroarray Suite Ver.3.0を用いて解析した場合、インスリン抵抗性改善剤を添加して培養した細胞由来のポリヌクレオチドのAverage difference値がインスリン抵抗性改善剤無添加の場合に比べて2倍以上増加又は減少している場合をいう。
1.1の方法によって見出された「マウスKdapポリヌクレオチド」を、公開の、及び/又は未公開の核酸及び/又は蛋白質のデータベースとの間で相同性検索を行うことにより、同様の機能を有すると推定できるポリヌクレオチドを同定することができる。相同性検索によって同定されたポリヌクレオチドについても上記方法により、インスリン抵抗性改善剤投与による特異的発現を調べることでポリヌクレオチドの機能を解明することができる。相同性ポリヌクレオチドは同種生物間に限らず、他種生物間でも検索することができる。相同性ポリヌクレオチドの検索はGenBankなどのデータベースに登録されているデータに対してBLAST等の検索プログラムを用いて行なうことができるが、その他、市販の検索ソフトを用いても検索することができる。このようにしてGenBankに対して相同性検索を行なうと、GenBankアミノ酸データベース上のヒト由来のpronapsin A(アクセッション番号:NP_004842.1)が、71%の相同性を有する蛋白質として選択される。また、このようなポリヌクレオチドとして、例えば、配列表の配列番号6のヌクレオチド番号54乃至1316に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド又は配列表の配列番号6のヌクレオチド番号1乃至1438に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドを挙げることができる。配列表の配列番号6のヌクレオチド番号1乃至1438からなるヌクレオチド配列はcDNAの配列を示し、このうち、配列番号54乃至1316からなるヌクレオチド配列はオープンリーディングフレームの領域を示す。この配列を有するポリヌクレオチドはヒト全長cDNAライブラリーを用いて適当なPCRプライマーを用いたPCR反応を行なうことにより取得することができる。以下、ヒト由来のpronapsin Aポリヌクレオチドを「ヒトpronapsin Aポリヌクレオチド」という。
上記1.1及び上記1.2において特定されたポリヌクレオチドの他に、それぞれのポリヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、インスリン抵抗性改善剤によって発現量が著しく変化するポリヌクレオチドも本発明のポリヌクレオチドに含めることができる。このようにして特定されたポリヌクレオチドも「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」に含まれる。すなわち、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」は、以下の1)乃至5)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドである。
1)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号1乃至1479に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド;
2)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号172乃至1431に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド;
3)配列表の配列番号6のヌクレオチド番号1乃至1438に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド;
4)配列表の配列番号6のヌクレオチド番号54乃至1316に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド;
5)上記1)乃至4)からなる群から選択される少なくとも一つに記載のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド。
上記のようにして特定された「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」は、KKマウス由来白色脂肪細胞においてインスリン抵抗性改善剤投与によって、インスリン抵抗性改善剤を投与投与しない場合に比べ発現量が著しく変化しており、インスリン抵抗性改善剤によって引き起こされる糖代謝及び/又は脂質代謝の変化に影響を与えるポリヌクレオチドであり、インスリン抵抗性改善剤をはじめとした糖代謝及び/又は脂質代謝に影響を及ぼす物質のスクリーニングに有効である。
本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」とグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質で処理したラット初代肝細胞では、コントロールとしたGSTで処理した細胞に比べ、インスリンを添加した場合もインスリンを添加しない場合もともに、グリコーゲン濃度の低下が観察され、「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」はグリコーゲン蓄積反応の抑制及び/又はインスリン刺激によるグリコーゲン合成の抑制活性を示す蛋白質であると考えられる。特に、コントロールで観察されるインスリン依存的なグリコーゲン合成が「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」とグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質ではほとんどみられなくなることから、本発明における、「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」は肝細胞のインスリン感受性を低下させ、インスリン受容体活性化よりグリコーゲン合成に至る反応のうち一つ以上の段階を抑制及び/又は一つ以上の段階の活性を低下させることにより、インスリン依存的なグリコーゲン合成酵素系の働きを低下させていると考えられる。なお、本発明における、グリコーゲン濃度の低下とはコントロールに比べグリコーゲン濃度が10%以上、好ましくは30%以上より好ましくは50以上低下していることをいう。
本発明における「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」は、糖代謝及び/又は脂質代謝に影響する、本発明によって得られた蛋白質を意味する。「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質を含有する組成物」とは上記蛋白質を含んでいる物質を意味する。本発明における「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」はKKマウス由来白色脂肪細胞において、「インスリン抵抗性改善剤」を投与すると投与しない場合に比べ発現量が著しく低下しており、糖代謝及び/又は脂質代謝に影響を与える遺伝子を検出するために有効であり、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」によってコードされる蛋白質である。「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」は具体的には以下の1)乃至4)のいずれか一つに記載の蛋白質である。
1)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
2)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
3)上記1)又は2)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質。
本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」はin vitroにて合成する、あるいは遺伝子操作により宿主細胞に産生させることによって生産することができる。具体的には、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」を発現可能なベクターに組み込んだ後、転写と翻訳に必要な酵素、基質及びエネルギー物質を含む溶液中で合成する、あるいは他の原核生物、又は真核生物の宿主細胞を形質転換させることによって該ポリヌクレオチドを発現させることにより、「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」を得ることが出来る。
本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」及び「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」は、血中グルコース濃度が正常動物に比べて高くなる糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常を有する動物では、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常を有さない動物に比較して発現量が有意に増加している。例えば、糖尿病モデル動物であるKKマウスにインスリン抵抗性改善剤である化合物Aを投与すると、投与8日後では、血中グルコース濃度とともに血中中性脂質濃度も低下し、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」及び「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の発現量はインスリン抵抗性改善剤を投与しない場合に比べ有意に低下する。したがって、検体中の該「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」又は「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の発現量を定量することにより、糖代謝異常を判定し、インスリン抵抗性異常で引き起こされる2型糖尿病等の疾患の診断に利用することが可能である。
なお、「検体」とは、被験者や臨床検体、被験動物等から得られた、血液、体液、肝臓、筋肉、脂肪組織等の組織又は排泄物等の試料を意味するが、本発明においては血液、肝臓又は脂肪組織が好ましい。
本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」を利用した糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の検出方法は、具体的には、4.1.1又は4.1.2に記載したとおりである。
1)被験者又は被験動物より採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体より、全RNA画分を抽出する工程;
2)上記工程1)に記載の検体由来の全RNAと正常人又は正常動物より採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体より抽出した全RNA画分の間における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」のいずれか一つの発現量の差を検出する工程;
3)上記工程2)に記載のポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、上記工程1)に記載の被験者又は被験動物の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の病態を判定する工程。
4.1.2 以下の工程1)乃至4)を含む:
1)被験者又は被験動物より採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体より、全RNA画分を抽出する工程;
2)正常人又は正常動物より採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体より、全RNA画分を抽出する工程;
3)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」の発現量を測定する工程;
4)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分との間における、上記工程3)によって測定されたポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、上記工程1)に記載の被験者又は被験動物の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常を検出する工程。
4.1.4.1 RT−PCR
まず本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のmRNAを鋳型とする逆転写酵素反応を行ってから、PCRを実施して特異的にDNA断片を増幅する。この方法において、目的のヌクレオチド配列を特異的に増幅するためには、目的のmRNAの特定の部分配列に相補的なアンチセンスプライマーと、該アンチセンスプライマーから逆転写酵素により生成されるcDNAの配列中の特定の部分配列に相補的なセンスプライマーが用いられる。RT−PCRは市販のキット(例えば、RNA PCRキット AMV ver2.1:タカラバイオ社製等)を用いて、キットに添付のマニュアルに従って行なうことができるが、以下の方法でもできる。
4.1.1の工程3)及び4.1.2の工程4)におけるインスリン感受性異常の病態の判定は、「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」が複数ある場合は、その発現量の差を総合的に評価して行なうことが望ましい。なお、「発現量の差」は、被験者又は被験動物由来の検体と、正常人又は正常動物由来の検体における「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」の発現量を定量的に比較できる限り、発現量差であっても発現量比であってもよい。
本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」を利用した糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の検出方法は、具体的には以下の4.2.1、4.2.2、4.2.3又は4.2.4からなる。
4.2.1 以下の工程1)乃至2)を含む:
1)被験者又は被験動物から採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれか一つの発現量を測定する工程:
2)上記工程1)で検出された蛋白質の発現量と正常人又は正常動物から採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体における該蛋白質の発現量の差を解析することにより、上記工程1)における被験者又は被験動物の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の病態を判定する工程。
1)被験者又は被験動物より採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれか一つの発現量を測定する工程:
2)正常人又は正常動物より採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体における、上記工程1)に記載の蛋白質の発現量を測定する工程:
3)上記工程1)に記載の蛋白質の発現量と上記工程2)に記載の蛋白質の発現量の差を解析することにより、上記工程1)に記載の被験者又は被験動物の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の病態を判定する工程。
1)被験者又は被験動物より採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体より得た全蛋白質を固相化する工程;
2)上記工程1)に記載の固相化蛋白質における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれか一つの発現量を測定する工程;
3)上記工程2)で検出された蛋白質の発現量と正常人又は正常動物より採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体より得た全ポリペプチにおける該蛋白質の発現量の差を解析することにより、上記1)における被験者又は被験動物の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の病態を判定する工程。
1)被験者又は被験動物より採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体より得た全蛋白質を固相化する工程;
2)正常人又は正常動物より採取した血液、肝臓又は脂肪組織を含む検体より得た全蛋白質を固相化する工程;
3)上記工程1)由来の固相化蛋白質と上記工程2)由来の固相化蛋白質における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のうちのいずれか一つの発現量を測定する工程:
4)上記工程1)由来の固相化蛋白質と上記工程2)由来の固相化蛋白質との間における上記工程3)で測定した該蛋白質の発現量の差を該蛋白質に特異的に結合する抗体又はリガンドを用いて測定する工程;
5)上記工程4)で測定した該蛋白質の発現量の差を解析することにより、上記工程1)に記載の被験者又は被験動物の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の病態を判定する工程。
試料としては、ヒト全血、血清、肝臓又は脂肪組織抽出液が好ましい。該全血、肝臓又は脂肪組織抽出液は、必要に応じて高速遠心を行うことにより、不溶性の物質を除去した後、以下のようにELISA/RIA用試料やウエスタンブロット用試料として調製する。
上記のようにして得られた試料中の蛋白質を特異的に検出するためには、試料を免疫沈降法、リガントの結合を利用した方法等によって、沈殿させ、固相化せずに検出することもできるし、そのまま検出する該試料を固相化することもできる。蛋白質を固相化する場合において、ウエスタンブロット法、ドットブロット法又はスロットブロット法に用いられるメンブレンとしては、ニトロセルロースメンブレン(例えば、バイオラッド社製等)、ナイロンメンブレン(例えば、ハイボンド−ECL(アマシャム・ファルマシア社製)等)、コットンメンブレン(例えば、ブロットアブソーベントフィルター(バイオラッド社製)等)又はポリビニリデン・ジフルオリド(PVDF)メンブレン(例えば、バイオラッド社製等)等が挙げられる。
用いられる抗体は、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」又はその一部を特異的に認識するものである。このような抗体としては、例えば、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれにも結合するが、他のいかなるマウス又はヒト由来のタンパク質とも結合しないような抗体を挙げることができる。
モノクローナル抗体の製造にあたっては、一般に下記のような作業工程が必要である。すなわち、
(a)抗原として使用する生体高分子の精製、
(b)抗原を動物に注射することにより免疫した後、血液を採取しその抗体価を検定して脾臓摘出の時期を決定してから、抗体産生細胞を調製する工程、
(c)骨髄腫細胞(以下「ミエローマ」という)の調製、
(d)抗体産生細胞とミエローマとの細胞融合、
(e)目的とする抗体を産生するハイブリドーマ群の選別、
(f)単一細胞クローンへの分割(クローニング)、
(g)場合によっては、モノクローナル抗体を大量に製造するためのハイブリドーマの培養、又はハイブリドーマを移植した動物の飼育、
(h)このようにして製造されたモノクローナル抗体の生理活性、及びその認識特異性の検討、あるいは標識試薬としての特性の検定、等である。
抗原としては、前記したような方法で調製した本発明の蛋白質又はその一部を使用することができる。さらに、本発明により本発明の蛋白質の一次構造が明らかにされたので、当業者に周知の方法を用いて、本発明の蛋白質の部分ペプチドを化学合成し、これを抗原として使用することもできる。
工程(a)で得られた抗原と、フロインドの完全又は不完全アジュバント、又はカリミョウバンのような助剤とを混合し、免疫原として実験動物に免疫する。実験動物としては、マウスが最も好適に用いられるが、これに限定されない。
ミエローマとしては、一般的にはマウスから得られた株化細胞、例えば8−アザグアニン耐性マウス(BALB/c由来)ミエローマ株P3X63Ag8U.1(P3−U1)[Yelton, D.E. et al. Current Topics in Microbiology and Immunology, 81, 1−7(1978)]、P3/NSI /1−Ag4−1(NS−1) [Kohler, G. et al. European J. Immunology, 6, 511−519 (1976) ]、Sp2 /O−Ag14 (SP−2) [Shulman, M. et al. Nature, 276, 269−270 (1978)]、P3X63Ag8.653 (653) [Kearney, J. F. et al. J. Immunology, 123, 1548−1550 (1979)]、P3X63Ag8(X63) [Horibata, K. and Harris, A. W. Nature, 256, 495−497 (1975)]などを用いることが好ましい。これらの細胞株は、適当な培地、例えば8−アザグアニン培地[RPMI−1640培地にグルタミン、2−メルカプトエタノール、ゲンタマイシン、及びウシ胎児血清(以下「FCS」という)を加えた培地に8−アザグアニンを加えた培地] 、イスコフ改変ダルベッコ培地(Iscove’s Modified Dulbecco’s Medium ;以下「IMDM」という)、又はダルベッコ改変イーグル培地(Dulbecco’s Modified Eagle Medium;以下「DMEM」という)で継代培養するが、細胞融合の3乃至4日前に正常培地[例えば、10% FCSを含むASF104培地(味の素(株)社製)]で継代培養し、融合当日に2×107以上の細胞数を確保しておく。
抗体産生細胞は、形質細胞、及びその前駆細胞であるリンパ球であり、これは個体のいずれの部位から得てもよく、一般には脾、リンパ節、末梢血、又はこれらを適宜組み合わせたもの等から得ることができるが、脾細胞が最も一般的に用いられる。
上記ミエローマ細胞が、8−アザグアニン耐性株である場合、すなわち、ヒポキサンチン・グアニン・ホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)欠損株である場合、融合しなかった該ミエローマ細胞、及びミエローマ細胞どうしの融合細胞は、HAT含有培地中では生存できない。一方、抗体産生細胞どうしの融合細胞、あるいは、抗体産生細胞とミエローマ細胞とのハイブリドーマは生存することができるが、抗体産生細胞どうしの融合細胞には寿命がある。従って、HAT含有培地中での培養を続けることによって、抗体産生細胞とミエローマ細胞とのハイブリドーマのみが生き残り、結果的にハイブリドーマを選択することができる。
工程(b)の記載と同様の方法で抗体価を測定することにより、特異的抗体を産生することが判明したハイブリドーマを、別のプレートに移しクローニングを行う。このクローニング法としては、プレートの1ウェルに1個のハイブリドーマが含まれるように希釈して培養する限界希釈法、軟寒天培地中で培養しコロニーを回収する軟寒天法、マイクロマニュピレーターによって1個づつの細胞を取り出し培養する方法、セルソーターによって1個の細胞を分離する「ソータクローン」などが挙げられるが、限界希釈法が簡便でありよく用いられる。
クローニングを完了したハイブリドーマは、培地をHT培地から正常培地に換えて培養される。大量培養は、大型培養瓶を用いた回転培養、あるいはスピナー培養で行われる。この大量培養における上清を、ゲル濾過等、当業者に周知の方法を用いて精製することにより、本発明の蛋白質に特異的に結合するモノクローナル抗体を得ることができる。また、同系統のマウス(例えば、上記のBALB/c)、あるいはNu/Nuマウスの腹腔内で該ハイブリド−マを増殖させることにより、本発明のモノクローナル抗体を大量に含む腹水を得ることができる。精製の簡便な方法としては、市販のモノクローナル抗体精製キット(例えば、MAbTrap GIIキット;ファルマシア社製)等を利用することもできる。
かくして得られたモノクローナル抗体のアイソタイプ及びサブクラスの決定は以下のように行うことができる。まず、同定法としてはオクテルロニー(Ouchterlony)法、ELISA法、又はRIA法が挙げられる。オクテルロニー法は簡便ではあるが、モノクローナル抗体の濃度が低い場合には濃縮操作が必要である。一方、ELISA法又はRIA法を用いた場合は、培養上清をそのまま抗原吸着固相と反応させ、さらに第二次抗体として各種イムノグロブリンアイソタイプ、サブクラスに対応する抗体を用いることにより、モノクローナル抗体のアイソタイプ、サブクラスを同定することが可能である。また、さらに簡便な方法として、市販の同定用のキット(例えば、マウスタイパーキット;バイオラッド社製)等を利用することもできる。
上記(3)記載の方法で得られる抗体は、それを直接標識するか、又は該抗体を一次抗体とし、該抗体を特異的に認識する(抗体を作製した動物由来の抗体を認識する)標識二次抗体と協同で検出に用いられる。
i)ウエスタンブロット、ドットブロット又はスロットブロットの場合
まず、抗体の非特異的吸着を阻止するため、予めメンブレンをそのような非特異的吸着を阻害する物質(スキムミルク、カゼイン、ウシ血清アルブミン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン等)を含む緩衝液中に一定時間浸しておく操作(ブロッキング)を行う。ブロッキング溶液の組成は、例えば5% スキムミルク、0.05乃至0.1% ツイーン20を含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)又はトリス緩衝生理食塩水(TBS)が用いられる。スキムミルクの代わりに、ブロックエース(大日本製薬)、1乃至10%のウシ血清アルブミン、0.5乃至3%のゼラチン又は1%のポリビニルピロリドン等を用いてもよい。ブロッキングの時間は、4℃で16乃至24時間、又は室温で1乃至3時間である。
まず、上記(2)の方法で試料を固相化させたプレートのウェル内底面への抗体の非特異的吸着を阻止するため、ウエスタンブロットの場合と同様、予めブロッキングを行っておく。ブロッキングの条件については、ウエスタンブロットの項に記載した通りである。
抗体の他に、「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」に特異的に結合する基質、補酵素、調節因子等のリガンドを用いることによっても「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」を定量することができる。
以上に記載した方法で、被験者又は被験動物から採取した検体と、正常人又は正常動物から採取した検体との間で検出結果を比較し、その結果上記(3)記載の方法で作製された抗体又はリガンドが特異的に結合するポリペプチドの量を各「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の発現量として、正常個体に比べ「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の発現量が上昇している場合に糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常があるか、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常になる可能性が高いと判定することができる。
本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」及び/又は「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」を検出することができるキットば、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を有する物質のスクリーニング用、及び/又は、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の検出用に用いることができる。そのようなキットとしては以下のは、以下の1)乃至5)からなる群から選択される少なくとも一つ以上を含むキットを挙げることができる。
1)少なくとも、配列表の配列番号2又は6に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドの一つを特異的に増幅するための15乃至30塩基長の連続したオリゴヌクレオチドプライマー;
2)少なくとも、配列表の配列番号2又は6に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドの一つにストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、該ポリヌクレオチドを検出するための15ヌクレオチド以上の連続したポリヌクレオチドプローブ;
3)少なくとも、配列表の配列番号2又は6に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドの一つが固定された固相化試料。
4)少なくとも、配列表の配列番号3又は7に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質の一つに特異的に結合し、該蛋白質を検出するための抗体;
5)上記4)に記載の抗体に結合し得る二次抗体。
本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」又は「インスリン抵抗性改善間感受性蛋白質」の少なくとも一つの発現量を測定することによって糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常を改善する物質のスクリーニングをすることができる。
本発明のスクリーニング方法としては例えば、哺乳動物由来培養細胞を用いる場合、哺乳動物個体を用いる場合についてそれぞれ以下のようになる。
A−1)以下の工程1)乃至3)を含む。
1)被験物質を添加した培地で培養した哺乳動物由来培養細胞より、全RNAを抽出する工程;
2)1)由来の全RNAと被験物質を添加しないで培養した哺乳動物培養細胞由来全RNAの間における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」のいずれか一つの発現量の差を検出する工程;
3)ポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
1)被験物質を添加した培地で培養した哺乳動物由来培養細胞より、全RNA画分を抽出する工程;
2)被験物質を添加しない培地で培養した哺乳動物由来培養細胞より、全RNA画分を抽出する工程;
3)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」のいずれか一つの発現量を測定する工程;
4)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分との間における、上記工程3)によって測定されたポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、被験物質の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
B−1)以下の工程1)乃至3)を含む。
1)被験物質を投与した動物より採取した血液、肝臓及び/又は脂肪組織を含む検体より、全RNA画分を抽出する工程;
2)1)由来の全RNA画分と被験物質を投与しなかった動物より採取した血液、肝臓及び/又は脂肪組織を含む検体より得た全RNA画分との間における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」のいずれか一つ発現量の差を検出する工程;
3)上記工程2)に記載のポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、被験物質の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
1)被験物質を投与した動物より採取した血液、肝臓及び/又は脂肪組織を含む検体より、全RNA画分を抽出する工程;
2)被験物質を投与しなかった動物より採取した血液、肝臓及び/又は脂肪組織を含む検体より、全RNA画分を抽出する工程;
3)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」のいずれか一つの発現量を測定する工程;
4)上記工程3)によって測定された、上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分との間における、ポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、被験物質の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」の発現量を測定することを利用したスクリーニング方法については哺乳動物培養細胞を用いた場合と動物固体を用いた場合についてそれぞれ以下の工程を含む。
A−1)以下の工程1)及び2)を含む:
1)被験物質を添加した培地で培養した哺乳動物由来培養細胞における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれか一つの発現量を測定する工程;
2)1)で測定された蛋白質の発現量と、被験物質を添加しない培地で培養した哺乳動物由来培養細胞における該蛋白質の発現量の差を解析することにより、被験物質の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
1)被験物質を添加した培地で培養した哺乳動物由来培養細胞における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれか一つの発現量を測定する工程;
2)被験物質を添加しない培地で培養した哺乳動物由来培養細胞における、上記工程1)に記載の蛋白質の発現量を測定する工程;
3)上記工程1)で測定された蛋白質の発現量と、上記工程2)で測定された該蛋白質の発現量の差を検出し、被験物質の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
1)被験物質を添加した培地で培養した哺乳動物由来培養細胞から得た全蛋白質を固相化する工程;
2)上記固相化蛋白質における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれか一つの発現量を測定する工程;
3)上記工程2)で検出された蛋白質の発現量と、被験物質を添加しない培地で培養した哺乳動物由来培養細胞から得た全蛋白質における該蛋白質の発現量の差を解析することにより、被験物質の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
1)被験物質を添加した培地で培養した哺乳動物由来培養細胞から得た全蛋白質を固相化する工程;
2)被験物質を添加しない培地で培養した哺乳動物由来培養細胞から得た全蛋白質を固相化する工程;
3)上記工程1)由来の固相化蛋白質と上記工程2)由来の固相化蛋白質における本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれか一つの発現量を測定する工程;
4)上記工程2)に記載の固相化蛋白質における上記3)で測定した蛋白質と同じ蛋白質の発現量を該蛋白質に特異的に結合する抗体又はリガンドを用いて測定する工程;
5)上記工程1)由来の固相化蛋白質と上記工程2)由来の固相化蛋白質との間における、上記工程3)で測定された蛋白質の発現量の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
B−1)以下の工程1)及び2)を含む:
1)被験物質を投与された哺乳動物個体より採取した検体における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれか一つの発現量を測定する工程;
2)上記工程1)で測定された蛋白質の発現量と、被験物質を投与されなかった哺乳動物個体から採取した検体における該蛋白質の発現量の差を解析することにより、被験物質の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
1)被験物質を投与された哺乳動物個体より採取した検体における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれか一つの発現量を測定する工程;
2)被験物質を投与されなかった哺乳動物個体より採取した検体における、該蛋白質の発現量を測定する工程;
3)上記工程1)で測定された蛋白質の発現量と、上記工程2)で測定された該蛋白質の発現量の差を解析することにより、被験物質の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
1)被験物質を投与された哺乳動物個体より採取した検体中の全蛋白質を固相化する工程;
2)上記固相化蛋白質における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれか一つの発現量を測定する工程;
3)上記工程2)で検出された蛋白質の発現量と、被験物質を投与されなかった哺乳動物個体より採取した検体中における該蛋白質の発現量の差を解析することにより、被験物質の糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
1)被験物質を投与された哺乳動物個体より採取した検体中の全蛋白質を固相化する工程;
2)被験物質を投与されなかった哺乳動物個体より採取した検体中の全蛋白質を固相化する工程;
3)上記1)由来の固相化蛋白質と上記工程2)由来の固相化蛋白質における、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」のいずれか一つの発現量を測定する工程;
4)上記工程1)由来の固相化蛋白質と上記工程2)由来の固相化蛋白質との間における、上記工程3)で測定された蛋白質の発現量の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」とグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質で処理したラット初代肝細胞では、コントロールとしたGSTで処理した細胞に比べ、インスリンを添加した場合もインスリンを添加しない場合もともに、グリコーゲンの合成の低下が観察される。特に、コントロールで観察されるインスリン依存的なグリコーゲン合成が「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」とグルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質ではほとんどみられなくなることから、本発明における、「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」は肝細胞のインスリン感受性を低下させ、インスリン受容体活性化よりグリコーゲン合成に至る反応のうち一つ以上の段階を抑制及び/又は一つ以上の段階の活性を低下させることにより、インスリン依存的なグリコーゲン合成酵素系の働きを低下させていると考えられる。なお、グリコーゲン濃度は通常の方法によって測定することができる。
A)以下の工程1)乃至3)を含む。
1)下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質と被験物質とを添加して培養した哺乳動物由来培養細胞中のグリコーゲン濃度を測定する工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)上記工程1)のi)乃至iii)のいずれの蛋白質も添加しないで、被験物質を添加して培養した哺乳動物由来培養細胞中のグリコーゲン濃度を測定する工程;
3)上記工程1)で測定したグリコーゲン濃度と上記工程2)で測定したグリコーゲン濃度の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
B)以下の工程1)乃至4)を含む。
1)下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質と被験物質とを添加して培養した哺乳動物由来培養細胞にインスリンを添加してインキュベートする工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)上記工程1)のi)乃至iii)のいずれの蛋白質も添加しないで、被験物質を添加して培養した哺乳動物由来培養細胞にインスリンを添加してインキュベートする工程;
3)上記工程1)由来の哺乳動物由来培養細胞中と上記工程2)由来の哺乳動物由来培養細胞中のグリコーゲン濃度を測定する工程;
4)上記工程1)由来の哺乳動物由来培養細胞と上記工程2)由来の哺乳動物由来培養細胞との間における、上記工程3)で測定したグリコーゲン濃度の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
1)哺乳動物個体に、以下のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質及び被験物質を投与する工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)哺乳動物個体に、上記工程1)のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質を投与する工程;
3)上記工程1)由来の哺乳動物個体及び上記工程2)由来の哺乳動物個体の血中のグリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度を測定する工程;
4)上記工程1)由来の哺乳度物個体及び上記工程2)由来の哺乳動物個体との間における、上記工程3)で測定した、血中のグルコース濃度、グリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
D) 下記の工程1)乃至5)を含む:
1)哺乳動物個体に、以下のi)乃至iii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドを発現させる工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質、
2)上記工程1)に記載の哺乳動物個体に被験物質を投与する工程;
3)上記工程1)のi)乃至iii)に記載のいずれのポリヌクレオチドも発現させない哺乳動物個体に被験物質を投与する工程;
4)上記工程2)由来の哺乳動物個体と上記工程3)由来の哺乳動物個体における血中のグルコース濃度、グリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度を測定する工程;
5)上記工程2)由来の哺乳動物個体と上記工程3)由来の哺乳動物個体との間における、上記工程4)で測定された、血中のグルコース濃度、グリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度の差を解析することにより、被験物質の、糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常に対する、治療効果及び/又は予防効果を判定する工程。
以上に記載した方法で、被験物質を添加した哺乳動物由来培養細胞及び/又は、被験物質を投与した哺乳動物個体で、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性ポリヌクレオチド」及び/又は「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の発現量が被験物質を添加しないコントロールに比べ有意に低下していた場合、被験物質は糖代謝異常及び/又は脂質代謝異常の治療効果及び/又は予防効果があると判定することができる。
本発明の他の一つの態様としては、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の活動を抑制するような物質を得ることを目的とした、該蛋白質の立体構造をベースとしたドラッグデザインの手法を含む。このような手法は、ラショナルドラッグデザイン法として知られており、酵素活性などの機能や、リガンド、コファクター、又はDNAへの結合などを効率よく阻害もしくは活性化させるような化合物の探索に利用されている。この例として、すでに上市されている抗HIV剤であるプロテアーゼの阻害剤がよく知られている。本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の三次元構造解析においても、X―線結晶解析や核磁気共鳴法といった一般的によく知られている手法が利用できると考えられる。さらに、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の機能を抑制する物質の探索には、コンピュータードラッグデザイン(CADD)を活用した設計も可能である。この例としては、慢性関節リウマチ治療の新たなゲノム新薬として期待されているAP−1の働きを阻害する低分子化合物(国際特許出願公開WO99/58515号)などが知られている。このような方法により、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」に直接結合したり、あるいは本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」と他の因子との相互作用を阻害することにより、本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の機能を抑制するような物質を得ることができる。
1)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、又は配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419のアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつインスリン抵抗性改善剤によって発現が変動し、初代肝細胞と接触させると細胞中のグリコーゲン蓄積反応の抑制及び/又はインスリン刺激によるグリコーゲン合成の抑制活性示す蛋白質;
又は、
2)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなるポリペプチド、又は配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつインスリン抵抗性改善剤によって発現が変動し、初代肝細胞と接触させると細胞中のグリコーゲン蓄積反応の抑制及び/又はインスリン刺激によるグリコーゲン合成の抑制活性を示す蛋白質、
は糖尿病、高脂血症等の糖代謝異常の治療剤として用いることができ、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許容される、賦形剤、希釈剤等と混合し、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等により経口的に、又は、注射剤、坐剤、貼付剤、若しくは、外用剤等により非経口的に投与することができる。
0 .2−0 .4 μm のサイズ範囲をとる単膜リポソームは、巨大分子を含有する水性緩衝液のかなりの割合を被包化し得、化合物はこの水性内膜に被胞化され、生物学的に活性な形態で脳細胞へ輸送される(Fraley et al.,Trends Biochem.Sci.,1981,6,77 )。リポソームの組成は、通常、脂質、特にリン脂質、とりわけ相転移温度の高いリン脂質を1種又はそれ以上のステロイド、特にコレステロールと通常複合したものである。リポソーム生産に有用な脂質の例は、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルコリン、ホスファチジルセリン、スフィンゴ脂質、ホスファチジルエタノールアミン、セレブロシド及びガングリオシドのようなホスファチジル化合物を包含する。特に有用なのはジアシルホスファチジルグリセロールであり、ここでは脂質部分が14−18 の炭素原子、特に16 −18 の炭素原子を含有し、飽和している(14 −18 の炭素原子鎖の内部に二重結合を欠いている)。代表的なリン脂質は、ホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン及びジステアロイルホスファチジルコリンを包含する。
本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」に対する抗体は、糖代謝異常により血糖値及び血中インスリン濃度が正常値より上昇している動物及び/又はヒトにおいて、血糖値及び/又は血中インスリン濃度を低下させ、糖尿病の治療薬となり得る。本発明の「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」に対する抗体をヒトに対する医薬として用いる場合、抗原性の問題からヒト型抗ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」抗体を作製することが望ましい。ヒト型抗ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」抗体の作製は、次に述べるような手法により得ることができる。即ち、i)ヒト末梢血あるいは脾臓から採取したヒトリンパ球をin vitroでIL−4存在下、抗原であるヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」で感作し、感作したヒトリンパ球をマウスとヒトとのヘテロハイブリドーマであるK6H6/B5(ATCC CRL1823)と細胞融合させることにより目的の抗体産生ハイブリドーマをスクリーニングする。得られた抗体産生ハイブリドーマが生産する抗体は、ヒト型抗ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」モノクローナル抗体である。これらの抗体の中からヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の活性を中和する抗体を選別する。しかしながら、このようにヒトリンパ球をin vitroで感作する方法では、一般的に抗原に対して高親和性の抗体を得るのは困難である。従って、ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」に高親和性のモノクローナル抗体を得るには、上記のようにして得られた低親和性のヒト型抗ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」モノクローナル抗体を抗親和化する必要がある。それには、上記のようにして得られ、中和抗体であるものの低親和性であるヒト型抗ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」モノクローナル抗体のCDR領域(特にCDR−3)にランダム変異を導入し、これをファージで発現させてヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」を固相化したプレートを用いてファージディスプレー法により、抗原であるヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」に強力に結合するファージを選択し、そのファージを大腸菌で増やし、その塩基配列から高親和性を有するCDRのアミノ酸配列を決定すればよい。このようにして得られたヒト型抗ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」モノクローナル抗体をコードする遺伝子を一般的に使用されている哺乳動物細胞用発現ベクターに組み込んで、発現させることによりヒト型抗ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」モノクローナル抗体が得られる。これらの中から、ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の生物活性を中和し、かつ高親和性である目的のヒト型抗「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」モノクローナル抗体を選別することができる。また、ii)Balb/cマウスを用いて、本発明と同じように常法(Kohler et al.: Nature 256, p.495−497, 1975)によりマウス型抗ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」モノクローナル抗体を作製し、ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の生物活性を中和し、かつ高親和性を有するモノクローナル抗体を選択する。この高親和性マウス型抗ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」モノクローナル抗体のCDR−領域(CDR−1、2及び3)をヒトIgGのCDR領域に移植するCDR−grafting(Winter and Milstein: Nature 349, p293−299, 1991)の手法を駆使することによりヒト型化が可能である。上記に加え、さらにiii)ヒト抹消血リンパ球をSevere combined immune deficiency(SCID)マウスに移植し、この移植されたSCIDマウスはヒト型抗体を生産する(Mosier D. E. et al.: Nature 335, p256−259, 1988; Duchosal M. A. et al.: Nature 355, p258−262, 1992)ので、抗原としてヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」を抗原として感作し、スクリーニングすることにより、ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」に特異的なヒト型モノクローナル抗体を生産するリンパ球をそのマウスから採取することができる。得られたリンパ球を前述のヒト型抗体の作製法i)と同様に、マウスとヒトとのヘテロハイブリドーマであるK6H6/B5(ATCC CRL1823)と細胞融合させ、得られたハイブリドーマをスクリーニングすることにより、目的のヒト型モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを得ることができる。このようにして得られたハイブリドーマを培養することにより、目的のヒト型モノクローナル抗体を大量に製造でき、該タンパク質の物理的性質や化学的性質などを利用した各種の公知の分離操作法により分離・精製することができる。該方法としては、具体的には例えば、通常のタンパク沈殿剤による処理、限外濾過、分子ふるいクロマトグラフィー(ゲル濾過)、吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などの各種液体クロマトグラフィー、透析法、これらの組合せなどを例示できる。また、目的のヒト型モノクローナル抗体をコードする遺伝子(cDNA)をクローニングし、この遺伝子を遺伝子工学的手法により適当なベクターに組み込み、各種動物細胞、混注細胞、あるいは大腸菌などを宿主として発現させることにより、遺伝子組換えヒト型モノクローナル抗体を大量に製造することができる。得られた培養液から上述と同様の方法により精製することにより、精製されたヒト型モノクローナル抗体を大量に得ることができる。更に、上述の方法で得られた抗「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」モノクローナル抗体の中から、「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の生物活性を中和する抗体を得ることができる。これら「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の生物活性を中和する抗体は、生体内での「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の生物活性、即ち、インスリンのシグナル伝達をの減弱を抑制することから、医薬として、特に糖尿病に対する治療及び/又は予防剤として期待される。in vivoでの実験動物を利用した抗「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」抗体の糖尿病及び/又は高インスリン血症に対する治療及び/又は予防効果は、例えば、「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」を過剰に発現しているトランスジェニック動物に同「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」抗体を投与し、血糖値の変化を測定することで確認することができる。 このようにして得られた「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」の生物活性を中和する抗体は、医薬として特に糖尿病及び/又は高インスリン血症の治療及び/又は予防を目的とした医薬組成物として、あるいはこのような疾患の免疫学的診断のための抗体として有用である。本発明の抗体は製剤化して経口的あるいは非経口的に投与することができる。本発明抗体を含む製剤は、「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」を認識する抗体を有効成分として含有する医薬組成物として、ヒトあるいは動物に対し安全に投与されるものである。医薬組成物の形態としては、点滴を含む注射剤、坐剤、経鼻剤、舌下剤、経皮吸収剤などが挙げられる。モノクローナル抗体は高分子蛋白質であることから、バイアル瓶などのガラス容器や注射筒などへの吸着が著しい上に不安定であり、種々の物理化学的因子、例えば、熱、pH及び湿度とうにより容易に失活する。従って、安定な形で製剤化するために、安定化剤、pH調整剤、緩衝剤、可溶化剤、界面活性剤などを添加する。安定化剤としてはグリシン、アラニン等のアミノ酸類、デキストラン40及びマンノース等の糖類、ソルビトール、マンニトール、キシリトール等の糖アルコール等が挙げられ、またこれらの二種以上を併用してもよい。これらの安定化剤の添加量は、抗体の重量にたいして0.01〜100倍、特に0.1〜10倍添加するのが好ましい。これら安定化剤を加えることにより、液状製剤あるいは凍結乾燥製剤の保存安定性を向上することができる。緩衝剤としては、例えばリン酸バッファー、クエン酸バッファー等が挙げられる。緩衝剤は、液状製剤あるいは凍結乾燥製剤の再溶解後の水溶液のpHを調製し、抗体の安定性、溶解性に寄与する。緩衝剤の添加量としては、例えば液状製剤あるいは凍結乾燥製剤を採用解した後の水量に対し、1〜10mMとするのが好ましい。界面活性剤としては、好ましくはポリソルベート20、プルロニックF−68、ポリエチレングリコール等、特に好ましくはポリソルベート80が挙げられ、またこれらの2種以上を併用してもよい。抗体のような高分子蛋白質は容器の材質であるガラスや樹脂などに吸着しやすい。従って、界面活性剤を添加することによって、液状製剤あるいは凍結乾燥製剤の再溶解後の抗体の、容器への吸着を防止することができる。界面活性剤の添加量としては、液状製剤あるいは凍結乾燥製剤の再溶解後の水重量に対して0.001〜1.0%添加することが好ましい。以上のような安定化剤、緩衝剤、あるいは吸着防止剤を加えて本発明抗体の製剤を調製することができるが、特に医療用又は動物用注射剤として用いる場合は、浸透圧として許容される浸透圧比は1〜2が好ましい。浸透圧比は、製剤化に際して塩化ナトリウムの増減により調製することができる。製剤中の抗体含量は、適用疾患、適用投与経路などに応じて適宜調整することができ、ヒトに対するヒト型抗体の投与量は、抗体のヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」に対する親和性、即ち、ヒト「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」に対する解離定数(Kd値)に対し、親和性が高い(Kd値が低い)ほど、ヒトへの投与量を少なく薬効を発揮することができる。ヒト型抗「インスリン抵抗性改善剤感受性蛋白質」抗体をヒトに対して投与する際には、約0.1〜100mg/kgを1〜30日間に1回投与すればよい。
欧州特許出願公開第745600号に記載の方法によって合成した、5−[4−(6−メトキシ−1−メチルベンズイミダゾール−2−イルメトキシ)ベンジル]チアゾリジン−2,4−ジオン10.6g及び4規定塩酸−1,4−ジオキサン100mlの混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮後、酢酸エチルを加え、析出した成績体を濾取し、酢酸エチルで洗浄して、融点275−277℃を有する目的化合物11.0gを得た。
a)KKマウスの準備
通常の食餌(F2:船橋農場製)で飼育した18週齢の雄性KKマウス(高脂血症マウス:日本クレアより購入)の体重を測定し、次いで尾静脈から採血し、遠心分離により血漿を分離し、血糖値を測定した。血糖値が3.5g/L以上の個体を選抜し、体重及び血糖値が群毎にほぼ等しくなるように3匹ずつ群分けし、実験に供した(表1)。本実験に用いた化合物Aは粉末の餌(F2:船橋農場製)に0.003%(薬剤重量/餌重量)の濃度で添加することによって食餌と一緒に投与した(混餌投与)。なお、コントロール群では化合物Aを添加しない食餌を与えた。
群分けの日を0日とし、化合物Aの投与を開始した。化合物Aの投与開始日を0日とし、1日後、3日後、8日後の午前中に体重を測定し、尾静脈よりヘパリン処理済みヘマトクリット管2本分及びEDTA処理したヘマトクリット管1本分を採血し、遠心により血漿を分離し、血漿中の血糖値、インスリン濃度、トリグリセライド濃度及び遊離脂肪酸濃度を測定した。血糖値はグルコローダーGXT(A&T社製)、インスリン濃度はRat Insulin RIA キット(Linco Research Inc.社製(米国))、トリグリセライド濃度はトリグリセライドE−テストワコー(和光純薬(株)社製)そして遊離脂肪酸濃度はNEFA C−テストワコー(和光純薬(株)社製)を用いて測定を行なった。同じ日の午後に断頭によってと殺し、皮下白色脂肪組織(subcutanious white adipose tissue)を採取し、液体窒素により凍結した。なお、採血日の前日から当日にかけて体重と摂餌量を測定し、各個体における薬物投与量を計算した。化合物Aを投与しなかった群についても同様に行なった(表2)。
実施例1で得たマウス皮下白色脂肪組織を、速やかに液体窒素内に入れ急速冷凍した後、使用時まで−80℃に保存した。皮下白色脂肪組織0.2gに対し約2mLのTRIzol試薬(インビトロジェン(INVITROGEN)社製)を加え、超高速ホモジナイザー(ポリトロン:キネマティカ社製)を用いて氷上でホモジナイズを行った(目盛6で1分間)。ホモジナイズした皮下白色脂肪組織を12000xg、4℃で10分間遠心した後、水層を新たなチューブに移し、0.2容量のクロロホルムを加え、15秒間激しく転倒混和した。室温で3分間静置してから、12000xg、4℃で15分間遠心した。遠心後、上層を回収し、0.8容量のリボヌクレアーゼを含まないイソプロピルアルコールを加えて混和した。室温で10分間静置後、12000xg、4℃で15分間遠心分離した後、上清を除去してリボヌクレアーゼを含まない70%エタノールを加え、12000xg、4℃で10分間遠心分離した。上清を除去して、沈殿を乾燥させることにより、全RNAを得た。この全RNA試料は、使用時まで−80℃に保存した。
遺伝子チップ解析は、アフィメトリクス社の発現解析技術マニュアル(Expression Analysis Technical Manual)に従って、以下に記載した方法により行った。
上記実施例2記載の方法で得られた全RNA各5μgを出発材料として、上記アフィメトリクス社の発現解析技術マニュアルの記載に従ってcDNAの合成及び精製を行った(ファーストストランド合成の反応条件は、42℃、1時間とした)。
a)で得られたcDNAを鋳型として、アフィメトリクス社の発現解析技術マニュアルの記載に従ってcRNAの合成を行った(反応条件は37℃、4.5時間とした)。合成されたcRNAは各群i)〜vi)ごと(3匹分)に等量ずつ混合した。この操作で得られた10μgのcRNAを40mM Tris−Acetate(pH8.1)、100mM 酢酸カリウム、30mM 酢酸マグネシウム存在下94℃で35分間断片化し、プローブ溶液に加えた。
プローブ溶液に加える各種コントロールcRNA(GeneChip Eukaryotic Hybridization Control Kit)はアマシャム・ファルマシア社から購入した。
上記のようにして得られたプローブとハイブリダイズさせる遺伝子チップとして、アフィメトリクス社製マウスゲノムU74セット(Murine Genome U74 ver.2 Set:MG−U74Av2、MG−U74Bv2、MG−U74Cv2)を用いた。ハイブリダイゼーションとその後の洗浄操作は上記マニュアル記載に従って行った(ハイブリダイゼーション条件は、45℃、16−20時間とした)。
上記d)でハイブリダイゼーション操作を行った遺伝子チップのデータ解析は、上記マニュアル記載に従って、Gene Chip Microarray Suite 4.0(アフィメトリックス(Affymetrix)社)にて行った。化合物A非投与マウスのデータを基準にして、化合物A投与マウスより得られたデータと比較検討した。その結果、MG−U74Bv2遺伝子チップにおいて下記の表3に示すように、101972_atが示す配列(配列表の配列番号1のヌクレオチド番号1乃至454に示されるヌクレオチド配列)を有する遺伝子のFold Changeは、化合物A投与マウスでは化合物A非投与マウスと比較して投与後1日及び3日で上昇、8日で低下していた。ここで示す“Fold Change”値は、化合物A非投与マウスを基準とした化合物A投与マウスの相対的発現量を表す。例えば遺伝子I及び遺伝子IIのFold Change値が3及び3のとき、化合物A投与マウスにおける遺伝子Iの発現は化合物A非投与マウスの3倍亢進していることを、また遺伝子IIの発現は化合物A非投与マウスの3分の1に低下していることを示す。表3では、投与後1日、3日、8日後のFold Change値を示す。
(実施例4)マウスcDNA配列の探索
MG−U74Aの101972_atで示されるESTを含む全長cDNA配列を探索するため、配列表の配列番号1に示されるヌクレオチド配列について、GenBank核酸データベース及びGeneSeq核酸データベースを検索したところ、GenBank核酸データベース上のMus musculus kidney−derived aspartic protease−like protein (Kdap)(アクセッション番号:NM_008437.1)及びGeneSeq核酸データベース上のHaematopoietic stem cell specific nucleic acid(アクセッション番号:AAZ94118)と99%のホモロジーを有していることが判明した。これら2つのヌクレオチド配列のORFが完全に一致したので、以後、GenBank核酸データベース上のMus musculus kidney−derived aspartic protease−like protein(Kdap)(アクセッション番号:NM_008437.1:配列表の配列番号2)を元に、マウスcDNAのクローニングを行った。
「実施例2.マウス脂肪組織からの全RNAの抽出」の項に記載の方法で得られた全RNAを出発材料として、下記の方法に従って配列表の配列番号2に示されるヌクレオチド配列のORFを有するcDNAを取得した。
ファーストストランドcDNAは、先に示したようにして調製した全RNA6μgをもとにして、First−strand cDNA Synthesis Kit(アマシャム・ファルマシア社)をその添付プロトコールに従って用いることにより合成した。反応は40μlの容量で行なった。反応後、CHROMA SPIN 100 Columns(クロンテック社製)をその添付プロトコールに従って用いることにより精製した。
以下のヌクレオチド配列:
5’− ctctagtccccagagatgtc −3’(プライマー1:配列表の配列番号4)、
5’− tgagcttgtaccctaaccag −3’(プライマー2:配列表の配列番号5)
を有するオリゴヌクレオチドを合成した。合成したヌクレオチド配列は、実施例4で得られたGenBank核酸データベース上のMus musculus kidney−derived aspartic protease−like protein(Kdap)(アクセッション番号:NM_008437.1)のヌクレオチド配列をもとにして決定した。
PLATINUM Pfx DNA Polymeraseにより増幅したcDNA断片は平滑末端であるので、TAクローニングするために、上記b)にて精製したcDNAの3’末端にdATPの付加を行なった。精製したcDNA 180ngに、10XPCR Buffer 1μl、MgCl2 1.5mM、recombinant Taq DNA Polymerase 2.5Units(全てインビトロジェン社製、recombinant Taq DNA Polymeraseに添付)、dATP 0.2Mを添加し、10μlの反応液を作製した。反応液をPeltier Thermal Cycler、PTC−200 DNA Engine(エムジェイジャパン社製)にて、70℃で30分反応させた後、CHROMA SPIN 100 Columns(クロンテック社製)をその添付プロトコールに従って用いることによりcDNAを精製した。精製したcDNAを、pTARGET Mammalian Expression Vector System(プロメガ(Promega)社製)をその添付プロトコールに従って用いることによりクローニングした。この組換えプラスミドベクターで大腸菌(JM109:宝酒造社製)を形質転換し、50μg/mlのアンピシリンを含むLB寒天培地上で培養した。その結果アンピシリン耐性を示して生育してきた大腸菌コロニーを選択して、2mlの50μg/mlのアンピシリンを含む液体LB培地中で37℃で一晩培養し、常法に準じてプラスミドDNAを回収した。得られたプラスミドDNAについてABI PRISM 3700 DNA Analyzer(アプライド・バイオシステムズ(Applied Biosystems)社製)によりヌクレオチド配列解析を行ない、上記実施例4で示された配列表の配列番号2に示されるヌクレオチド配列のORFを有するcDNAがpTARGET Mammalian Expression Vectorに組み込まれていることを確認し、pID2−TARGETと命名した。予測されたアミノ酸配列を配列表の配列番号5に示す。
配列表の配列番号5に示されるアミノ酸配列に対応するヒトcDNAを取得するため、GenBankアミノ酸データベース及びGeneSeqアミノ酸データベースを検索したところ、GenBankアミノ酸データベース上のpronapsin A(アクセッション番号:NP_004842.1)及びGeneSeqアミノ酸データベース上のHuman napsin B プロテイン(登録番号AAW54878)と71%のホモロジーを有していることが判明した。
大腸菌におけるマウスポリペプチドの発現は、グルタチオンSトランスフェラーゼ(GST)と融合させた形で行った。具体的に以下に示す。
大腸菌において、配列表の配列番号5に示されるポリペプチドよりシグナルペプチドに相当する部分(N末より16アミノ酸:MSPLLLLLLCLLLGNLPCR)を除く配列をGSTと融合させた形で発現させるため、まずPCRにてシグナルペプチドに相当する配列を含まないスクレオチド断片を増幅した。反応はPLATINUM Pfx DNA Polymerase(インビトロジェン社製)をその添付プロトコールに従って用いることにより行った。具体的に以下に示す。
5’−cccgaattctggagcctgaggaggccaaactgatc−3’(プライマー3:配列表の配列番号8)及び、
5’−cccgaattcctaaccagggcgtcttttgaagaa−3’(プライマー4:配列表の配列番号9)
をそれぞれ0.3μM、10X Pfx Amplification Buffer 5μl、dATP 0.3mM、dGTP 0.3mM、dCTP 0.3mM、dTTP 0.3mM、MgSO4 1mM、PLATINUM Pfx DNA Polymerase 2.5Units(全てキットに添付)を添加し、50μlのPCR溶液を作製した。PCR反応は、Peltier Thermal Cycler, PTC−200 DNA Engine(エムジェイジャパン製)により行った。まず94℃で5分加熱した後、引き続き94℃で15秒、55℃で30秒、68℃で1分30秒の温度サイクルを40回繰り返し、最後に72℃で10分間保温してから、4℃に保存した。反応物を1%のアガロースゲルで電気泳動し、目的cDNAの増幅を確認後、QIAquick PCR Purification Kit(キアゲン社製)をその添付プロトコールに従って用いることにより精製した。目的cDNAの濃度は、吸光光度計(Gene Spec I:日立計測器サービス社製)により測定した。
上記a)にてプラスミド大量調整に用いた大腸菌形質転換体の−80℃グリセロールストック菌体を、50μg/mlのアンピシリンを含有するLB培地2ml中で37℃、6時間前培養後、その培養液をアンピシリン入りLB培地100mlに1/1000量接種して20℃で16時間本培養を行った。本培養中吸光度測定を経時的に実施し、分光光度計を用いて波長600nmにおける培養液の吸光度(OD600)をモニターした。OD600が約1.0になった時点で100mM IPTGを0.2ml添加(終濃度0.2mM)し、更に20℃で約20時間(O/N)培養した。培養液を遠沈管に移し、4℃で5000rpm、20分間遠心することにより集菌した。沈殿を5mlの氷冷しておいたソニケーションバッファー(50mM Tris−HCl(pH8.0)、150mM NaCl、)に懸濁し、Protease Inhibitor Cocktail (シグマ(SIGMA)社製)を1/100量添加後15mlコニカルチューブに分注し、1分ずつ5回超音波処理を行い、大腸菌を破壊した。その後氷冷しておいた10% Triton X−100を終濃度0.25%になるように添加・混合し、4℃で8000rpm、20分間遠心した。可溶性画分を回収し、0.45μmのフィルターにかけ、グルタチオンカラムによるアフィニティー精製に用いた。
a)ラット初代肝細胞の採取
ラット初代肝細胞は、雄性Wistar−Imamichiラット(動物繁殖研究所)よりコラゲナーゼ灌流法及び低速遠心法により採取した。
10%FCSを含むWiliam E培地中で37℃、4時間培養した後、FCSを含まないWiliam E培地(10nM インスリン、10nM デキサメサゾンを含む)に交換し、18時間培養した。その後、実施例7で得られたGST融合型マウスポリペプチド(GST−ID2)又はコントロールとしてGSTをそれぞれ10nMの濃度で含むWiliam E培地(10nM インスリン、10nM デキサメサゾン含)に交換し、インスリン刺激前に24時間前刺激した。それから各濃度(0、10、100nM)のインスリンを含むWiliam E培地に交換し、6時間インスリン刺激し、ラット初代肝細胞のインスリン依存的なグリコーゲン合成を誘導した。培養終了後、各ウエルを1mlのPBSで2回洗浄し、プレートごと−80℃のディープフリーザーで凍結した。
−80℃のディープフリーザーで凍結したおいたプレートを取り出し、150μlの8M KOHを添加後、100℃の温浴にプレートごと浮かべ15分間細胞を溶解した。氷上で冷やした後、各ウエル中の溶解液を1.5mlチューブに移し、そこに50μlの1M Na2SO4及び400μlのエタノールを加え混和後、卓上遠心機にて15000rpm、5分遠心した。上清を捨て沈殿を200μlの蒸留水に懸濁後、400μlのエタノールを加え遠心し、再度上清を捨て沈殿を200μlの蒸留水に懸濁した。この溶液50μlに対し、0.2%アントロン(ナカライテスク社製)/硫酸溶液を100μl加え、よくボルテックスした後、94℃で10分間反応させた。冷却後、96ウエルプレートに120μlずつ分取し、分光光度計にて、波長620nmでの吸光度を測定した。検量線より各溶液中のグルコース濃度を算出し、その値を1.1で除することによりグリコーゲン濃度を算出した。結果を図1に示した。
本発明の医薬組成物は、
1)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、又は該蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質。
又は、
2)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、又は該蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質、
を有する化合物とを水又はそれ以外の薬理学的に許容し得る溶液に溶解した無菌性溶液又は懸濁液のアンプルとして使用に供される。
配列番号5:PCRアンチセンスプライマー
配列番号8:PCRセンスプライマー
配列番号9:PCRアンチセンスプライマー
Claims (28)
- 下記の工程1)乃至4)を含む、脂質代謝異常の検出方法:
1)被験者又は被験動物より採取した検体より、全RNA画分を抽出する工程;
2)正常人又は正常動物より採取した検体より、全RNA画分を抽出する工程;
3)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドの発現量を測定する工程;
i)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号172乃至1431に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
ii)配列表の配列番号6のヌクレオチド番号54乃至1316に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
iii)上記i)又はii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
4)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分との間における、上記工程3)によって測定されたポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、上記工程1)に記載の被験者又は被験動物の脂質代謝異常を判定する工程。 - 下記の工程1)乃至3)を含む、脂質代謝異常の検出方法:
1)被験者又は被験動物より採取した検体における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程:
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列を含むことからなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)正常人又は正常動物より採取した検体における、上記工程1)のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程;
3)上記工程1)によって測定された蛋白質の発現量と上記工程2)によって測定された該蛋白質の発現量の差を解析することにより、上記工程1)に記載の被験者又は被験動物の脂質代謝異常を判定する工程。 - 下記の工程1)乃至4)を含むことからなる、脂質代謝異常に対する治療効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)被験物質を添加した培地で培養した哺乳動物由来培養細胞より、全RNA画分を抽出する工程;
2)被験物質を添加しない培地で培養した哺乳動物由来培養細胞より、全RNA画分を抽出する工程;
3)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドの発現量を測定する工程;
i)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号172乃至1431に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
ii)配列表の配列番号6のヌクレオチド番号54乃至1316に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
iii)上記i)又はii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
4)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分との間における、上記工程3)によって測定されたポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、被験物質の、脂質代謝異常に対する治療効果を判定する工程。 - 下記の工程1)乃至4)を含むことからなる、脂質代謝異常に対する治療効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)被験物質を投与した非ヒト哺乳動物個体より採取した検体より、全RNA画分を抽出する工程;
2)被験物質を投与しなかった非ヒト哺乳動物個体より採取した検体より、全RNA画分を抽出する工程;
3)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドの発現量を測定する工程;
i)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号172乃至1431に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
ii)配列表の配列番号6のヌクレオチド番号54乃至1316に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド、
iii)上記i)又はii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド;
4)上記工程1)由来の全RNA画分と上記工程2)由来の全RNA画分との間における上記工程3)によって検出されたポリヌクレオチドの発現量の差を解析することにより、被験物質の脂質代謝異常に対する治療効果を判定する工程。 - 下記の工程1)乃至3)を含むことからなる、脂質代謝異常に対する治療効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)被験物質を添加した培地で培養した哺乳動物由来培養細胞における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)被験物質を添加しない培地で培養した哺乳動物由来培養細胞における、上記工程1)のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程;
3)上記工程1)で検出された蛋白質の発現量と、上記工程2)で検出された該蛋白質の発現量の差を解析することにより、被験物質の脂質代謝異常に対する治療効果を判定する工程。 - 下記の工程1)乃至3)を含むことからなる、脂質代謝異常に対する治療効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)被験物質を投与した非ヒト哺乳動物個体より採取した検体における、下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)被験物質を投与しなかった非ヒト哺乳動物個体より採取した検体における、上記工程1)のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質の発現量を測定する工程;
3)上記工程1)で測定された蛋白質の発現量と、上記工程2)で測定された該蛋白質の発現量の差を解析することにより、被験物質の脂質代謝異常に対する治療効果を判定する工程。 - 下記の工程1)乃至3)を含むことからなる、脂質代謝異常に対する治療効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質と被験物質とを添加して培養した哺乳動物由来培養細胞中のグリコーゲン濃度を測定する工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)上記工程1)のi)乃至iii)のいずれの蛋白質も添加しないで、被験物質を添加して培養した哺乳動物由来培養細胞中のグリコーゲン濃度を測定する工程;
3)上記工程1)で測定したグリコーゲン濃度と上記工程2)で測定したグリコーゲン濃度の差を解析することにより、被験物質の脂質代謝異常に対する治療効果を判定する工程。 - 下記の工程1)乃至4)を含むことからなる、脂質代謝異常に対する治療効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)下記のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質と被験物質とを添加して培養した哺乳動物由来培養細胞にインスリンを添加してインキュベートする工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)上記工程1)のi)乃至iii)のいずれの蛋白質も添加しないで、被験物質を添加して培養した哺乳動物由来培養細胞にインスリンを添加してインキュベートする工程;
3)上記工程1)由来の哺乳動物由来培養細胞中と上記工程2)由来の哺乳動物由来培養細胞中のグリコーゲン濃度を測定する工程;
4)上記工程1)由来の哺乳動物由来培養細胞と上記工程2)由来の哺乳動物由来培養細胞との間における、上記工程3)で測定したグリコーゲン濃度の差を解析することにより、被験物質の脂質代謝異常に対する治療効果を判定する工程。 - 下記の工程1)乃至4)を含む、脂質代謝異常に対する治療効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)非ヒト哺乳動物個体に、以下のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質及び被験物質を投与する工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質;
2)非ヒト哺乳動物個体に、上記工程1)のi)乃至iii)のいずれか一つに記載の蛋白質を投与する工程;
3)上記工程1)由来の非ヒト哺乳動物個体及び上記工程2)由来の非ヒト哺乳動物個体の血中のグリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度を測定する工程;
4)上記工程1)由来の非ヒト哺乳動物個体及び上記工程2)由来の非ヒト哺乳動物個体との間における、上記工程3)で測定した、血中のグルコース濃度、グリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度の差を解析することにより、被験物質の脂質代謝異常に対する治療効果を判定する工程。 - 下記の工程1)乃至5)を含む、脂質代謝異常の治療効果を有する物質のスクリーニング方法:
1)非ヒト哺乳動物個体に、以下のi)乃至iii)のいずれか一つに記載のポリヌクレオチドを発現させる工程;
i)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
ii)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質、
iii)上記i)又はii)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質、
2)上記工程1)に記載の非ヒト哺乳動物個体に被験物質を投与する工程;
3)上記工程1)のi)乃至iii)に記載のいずれのポリヌクレオチドも発現させない非ヒト哺乳動物個体に被験物質を投与する工程;
4)上記工程2)由来の非ヒト哺乳動物個体と上記工程3)由来の非ヒト哺乳動物個体における血中のグルコース濃度、グリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度を測定する工程;
5)上記工程2)由来の非ヒト哺乳動物個体と上記工程3)由来の非ヒト哺乳動物個体との間における、上記工程4)で測定された、血中のグルコース濃度、グリコーゲン濃度及び/又は中性脂質濃度の差を解析することにより、被験物質の脂質代謝異常に対する治療効果を判定する工程。 - 下記の1)乃至3)のいずれか一つに記載の蛋白質に被験物質を含む試料を接触させ、次いで、該蛋白質に結合した物質を分離することを特徴とする脂質代謝異常に対する治療効果を有する物質の単離方法:
1)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
2)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
3)上記1)又は2)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質。 - 哺乳動物由来培養細胞が霊長類又はげっ歯類由来であることを特徴とする請求項3、5、7及び8のいずれか一つに記載のスクリーニング方法。
- 哺乳動物由来培養細胞がヒト、サル、マウス又はラット由来培養細胞であることを特徴とする、請求項3、5、7及び8のいずれか一つに記載のスクリーニング方法。
- 哺乳動物由来培養細胞がヒト又はマウス由来であることを特徴とする請求項3、5、7及び8のいずれか一つに記載のスクリーニング方法。
- 哺乳動物由来培養細胞が、マウス由来の繊維芽細胞、マウス、ラットもしくはヒト由来の遊離脂肪細胞、マウス、ラットもしくはヒト由来の初代肝細胞であることを特徴とする請求項3、5、7及び8のいずれか一つに記載のスクリーニング方法。
- 哺乳動物個体が、サル、イヌ、マウス及びラットのいずれかであることを特徴とする、請求項4、6、9又は10に記載の方法。
- 下記の1)乃至3)からなる群から選択される少なくとも一つ以上を含む、脂質代謝異常に対する治療効果を有する物質のスクリーニング用、及び/又は、脂質代謝異常の検出用キット:
1)少なくとも、配列表の配列番号2又は6に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドの一つを特異的に増幅するための15乃至30塩基長の連続したオリゴヌクレオチドプライマー;
2)少なくとも、配列表の配列番号2又は6に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドの一つにストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、該ポリヌクレオチドを検出するための15ヌクレオチド以上の連続したポリヌクレオチドプローブ;
3)少なくとも、配列表の配列番号2又は6に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドの一つが固定された固相化試料。 - 下記の1)及び2)の少なくとも一つを含む、脂質代謝異常に対する治療効果を有する物質のスクリーニング用、及び/又は、脂質代謝異常の検出用キット:
1)少なくとも、配列表の配列番号3又は7に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質の一つに特異的に結合し、該蛋白質を検出するための抗体;
2)上記1)に記載の抗体に結合し得る二次抗体。 - ポリヌクレオチドの発現量を測定する方法が、ノーザンブロット法、ドットブロット法、スロットブロット法、RT−PCR、リボヌクレアーゼ保護アッセイ又はランオン・アッセイであることを特徴とする、請求項1、3、4及び12乃至16のいずれか一つに記載の方法。
- ポリヌクレオチドの発現量を測定する方法が動物組織又は動物細胞由来の相補的DNA群又は該DNA群の各DNAの部分配列を含むことからなるDNA群で作製された遺伝子チップ又はアレイを用いることを特徴とする請求項1、3、4及び12乃至16のいずれか一つに記載の方法。
- 蛋白質の発現量の測定方法が、該蛋白質に特異的に結合する抗体又はリガンドを用いることを特徴とする、請求項2、5、6及び12乃至16のいずれか一つに記載の方法。
- 蛋白質の発現量の測定方法が、ウエスタンブロット法、ドットブロット法、スロットブロット法又は固相酵素免疫定量法(ELISA法)であることを特徴とする、請求項2、5、6及び12乃至16のいずれか一つに記載の方法。
- 下記の1)乃至3)からなる群から選択される少なくとも一つのヌクレオチド配列又は該配列の部分配列に相補的なヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドを含む、脂質代謝異常に対する治療用医薬組成物:
1)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号172乃至1431に示されるヌクレオチド配列;
2)配列表の配列番号6のヌクレオチド番号54乃至1316に示されるヌクレオチド配列;
3)上記1)又は2)に記載のポリヌクレオチドのヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質をコードするポリヌクレオチド。 - 下記の1)乃至3)からなる群から選択される少なくとも一つの蛋白質を特異的に認識する抗体を含有する脂質代謝異常に対する治療用医薬組成物:
1)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
2)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
3)上記1)又は2)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質。 - 下記の1)乃至3)からなる群から選択される蛋白質のうち少なくとも一つを含有する、脂質代謝異常の治療用医薬組成物。
1)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
2)配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質;
3)上記1)又は2)に記載の蛋白質のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、グリコーゲン濃度低下作用を有する蛋白質。 - 被験者の血糖値を低下する機能を有することを特徴とする請求項25又は26に記載の医薬組成物。
- 下記の1)乃至3)からなる群から選択される少なくとも1以上を含む脂質代謝異常の検出用キット:
1)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号1乃至1479に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド又は配列表の配列番号6のヌクレオチド番号1乃至1438に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチドの一部乃至全部を特異的に増幅するための15乃至30塩基長の連続したオリゴヌクレオチドプライマー;
2)配列表の配列番号2のヌクレオチド番号1乃至1479に示されるヌクレオチド配列を含むことからなるポリヌクレオチド又は配列表の配列番号6のヌクレオチド番号1乃至1438に示されるヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドにストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、該ポリヌクレオチドを検出するための15ヌクレオチド以上の連続したポリヌクレオチドプローブ;
3)上記1)に記載のオリゴヌクレオチドプライマー又は上記2)に記載のポリヌクレオチドプローブのいずれか一つのポリヌクレオチドが固定された固相化試料。 - 下記の1)及び2)の少なくとも1つを含む脂質代謝異常の検出用キット:
1)配列表の配列番号3のアミノ酸番号1乃至419に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質又は配列表の配列番号7のアミノ酸番号1乃至420に示されるアミノ酸配列を含むことからなる蛋白質に特異的に結合し、該蛋白質を検出するための抗体;
2)上記1)に記載の抗体に結合し得る二次抗体。
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