JP4334741B2 - 熱風式保管庫 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は熱風式保管庫に関し、更に詳細には、断熱箱体内に所要の空間を介在させて配設した収納部内に熱風を強制循環させて、該収納部内に収納した食器を加熱して消毒・乾燥等を行なう熱風式保管庫に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
食器に熱風を接触させて加熱することで消毒・乾燥する熱風式保管庫は、断熱箱体の内部に、所要の空間を介して収納部を備え、該収納部内に多段で配設した棚に、食器を収容したカゴが載置されるようになっている。前記空間は、収納部の天板上部に画成される上部空間と、収納部の幅方向に対向する両側板外部に画成される側部空間および両側部空間の下端に形成された吹出口を介して連通する底部空間とで構成される。前記天板に、上部空間と連通する吸込口が形成され、また上部空間には送風機の羽根車およびヒータが配設してある。
【0003】
前記熱風式保管庫では、前記送風機を運転することで、吸込口を介して上部空間に吸込んだ収納部内空気をヒータと熱交換して加熱した後、得られた熱風を両側部空間に流下させる。そして、各側部空間の吹出口から底部空間に吹出した熱風を、収納部内に導入して上昇させ、前記吸込口から上部空間に戻すよう強制循環することで、収納部内に収納されている食器を加熱して消毒・乾燥するよう構成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記側部空間を画成する各側板には、該側部空間を流下する熱風の一部を収納部内に吹出させるための複数の吹出孔が形成され、底部空間から上昇する熱風が接触し難い部分に収納されている食器にも熱風を接触させて、消毒・乾燥を効率的に行なう構成が採用されている。しかし、前記送風機の回転方向の関係で、上部空間から側部空間に流れ込んだ熱風は、該側部空間内における送風機の回転方向前側に対応する部分に偏って流下し、回転方向後側に対応する部分に設けられている吹出孔からは熱風が少量しか吹出されず、食器に対する熱風の接触量が収納位置によってばらついていた。このため、収納部内に収納されている食器の温度や乾燥度合がばらつき、全ての食器を加熱して消毒・乾燥するのに相当の時間を要し、従って消費電力量も嵩む欠点があった。また、一部の食器にのみ熱風が多量に接触することで、該食器が傷んでしまう難点も指摘される。
【0005】
【発明の目的】
本発明は、前述した従来の技術に内在している前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、収納部内に収納した食器を略均一かつ短時間で加熱して消毒・乾燥等を行ない得る熱風式保管庫を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、所期の目的を好適に達成するため本発明は、
断熱箱体の内部に配設され、該断熱箱体内に画成した底部空間に連通する収納部と、この収納部の上部に画成され、該収納部の天板に形成した吸込口を介して収納部内に連通する上部空間と、前記収納部の幅方向両側部と断熱箱体の内壁との間に画成され、前記上部空間と相互に連通すると共に、前記底部空間に吹出口を介して連通する側部空間と、前記上部空間に配置され、上下に延在する出力軸に配設した羽根車を回転することで、前記吸込口から上部空間に吸込んだ収納部内の空気を該羽根車の遠心方向に送風する送風機と、前記羽根車により送風された空気を加熱して熱風とするヒータとを有し、この熱風を上部空間、側部空間、底部空間および収納部内に強制循環させるようにした熱風式保管庫において、
前記収納部を構成し、前記断熱箱体の内壁との間に前記側部空間を画成する各側板には、該側部空間を流下する熱風の一部が収納部内に吹出される吹出孔を形成し、
前記各側板における側部空間側の面に、上下方向に延在させてエアガイドを配設し、
前記上部空間から側部空間に流れ込んだ熱風における前記羽根車の回転方向前後に対応する方向への流れを、該側部空間内で前記エアガイドにより規制し、
前記側板の下端には、下方に向かうにつれて断熱箱体の内壁側に所要角度で傾斜するガイド部を形成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る熱風式保管庫につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
【0008】
図1に示す如く、実施例に係る熱風式保管庫10は、外装と内装との間にグラスウールを充填した断熱構造の断熱箱体12の内部に、その内壁と所要の空間14を保持して収納部16が配設されている。この収納部16の内部には、複数(実施例では4つ)の棚18が上下に所定間隔離間して多段的に配置され、各棚18に、食器(図示せず)を収容したカゴ20が、幅方向および奥行き方向に複数載置されるようになっている(実施例では幅方向に3列で、奥行き方向に2列)。なお棚18は、複数のパイプ材を隙間を存して平行に配置して構成され、熱風の上下方向の流れを許容するよう構成される。また断熱箱体12の前面には、図2に示す如く、当該断熱箱体12に開設した開口部を開閉可能に閉成する2枚の断熱扉22,22が観音開き式に配設され、該開口部を介して前記カゴ20の出入れが行なわれる。
【0009】
前記空間14は、図1に示す如く、収納部16の天板上部に画成される上部空間14aと、収納部16の幅方向に対向する両側板24,24の外部に画成されて上部空間14aと連通する側部空間14b,14bおよび断熱箱体12内に画成されて収納部16の下方に臨む底部空間14cとで構成され、該底部空間14cは両側部空間14b,14bの下端に形成された吹出口26,26を介して連通している。また収納部16は、その天板28の中央部に形成した吸込口28aを介して上部空間14aに連通すると共に、底部空間14cに連通し、空間14(14a,14b,14b,14c)および収納部16内を、後述するように熱風が循環するようになっている。なお、各側部空間14bの吹出口26は、断熱箱体12の内壁と収納部16の側板24とで画成されると共に、該側板24(吹出口における収納部側)の下端(最下段とその上の棚18,18の略中間)には、下方に向かうにつれて断熱箱体12の内壁側に所要角度で傾斜するガイド部24aが形成されて、側部空間14bの平断面に対して吹出口26の開口寸法が小さくなるよう構成される(図2参照)。そしてこのガイド部24aは、吹出口26から吹出された熱風を、断熱箱体12の内底面に向かう流れだけでなく、収納部内の広い範囲に拡散させるべく機能する。
【0010】
前記断熱箱体12の天井部30上には、前記収納部16における吸込口28aの上方に臨む略中央位置に送風機32のモータ34が倒立状態で配設され、該モータ34の出力軸34aが天井部30の通孔30aを介して前記上部空間14aに延出し、その軸端に羽根車36が配設される。また上部空間14aには、送風機32の羽根車36に近接してヒータ38が配置してある。前記送風機32は、収納部16の吸込口28aから収納部内空気を上部空間14aに吸込み、該空気をヒータ38に向けて送風するよう設定されている。従って、送風機32を運転して羽根車36を所定方向(実施例では図2での時計方向)に回転することにより、収納部16側から吸引した空気は、ヒータ38に接触して加熱されて熱風とされた後、前記両側部空間14b,14bに流れ込むようになっている。
【0011】
前記断熱箱体12の天井部30上には、図5に示す如く、各種電子部品等が収納された電装箱40が前記モータ34の前方に配置されると共に、ソレノイドにより開閉制御されるダンパ(何れも図示せず)を備えた排気ダクト42がモータ34の左方に配置され、これら各部品34,40,42は、天井部30に配設されたキャビネット44に内部画成される機械室46に収納されるようになっている。またモータ34の周囲には、平面視においてコ字状に形成された仕切板48が、後方に開口する状態で配設され、モータ34の出力軸34aに配設される自冷ファン(図示せず)の回転により前記天井部30の通孔30aを介して機械室46に流入する熱風が、前記電装箱40に直接接触するのを防止するよう構成してある。なお、キャビネット44を構成するトップパネル50およびリアパネル52には、夫々複数の排気口50a,52aが穿設されており、前記通孔30aから機械室46に流入した熱風が、仕切板48で案内されて該排気口50a,52aから外部に排出されるようになっている。
【0012】
前記収納部16の両側板24,24には、図1に示す如く、前記上下に離間する各棚18,18の間に臨む位置の夫々に複数の吹出孔24bが形成され、各側部空間14bを流下する熱風の一部が、該吹出孔24bから収納部16内に吹込まれるよう構成されている。また各側板24における側部空間14b側の面には、図3および図4に示す如く、その前後方向(収納部16の奥行き方向)の略中央位置に、上下方向に延在するエアガイド54が配設されている。このエアガイド54は、前記上部空間14aから側部空間14bに流れ込む熱風が、該側部空間14b内における前記羽根車36(送風機32)の回転方向前後に対応する方向(奥行き方向の前後)へ流れるのを規制するべく機能する。すなわち、側部空間14b内において、羽根車36の回転方向前側(断熱箱体12の後側)に偏って熱風が流下するのを規制することで、側部空間14bの全体に亘って熱風を略均一に流下させ、全ての吹出孔24bから収納部16内に略均一に熱風が吹込まれるよう構成される。
【0013】
ちなみに、図2において左側の側部空間14bにおいては、羽根車36の回転方向前側が断熱箱体12の後側に対応すると共に、回転方向後側が断熱箱体12の前側に対応し、右側の側部空間14bにおいては、左側とは逆で、羽根車36の回転方向前側が断熱箱体12の前側に対応すると共に、回転方向後側が断熱箱体12の後側に対応する。なお、エアガイド54は、側部空間14bの高さ方向の略全長に亘って延在している。また側板24に複数の吹出孔24bを形成するのに代えて、前後方向に所要長さを有する一つの長孔(吹出孔)を形成してもよい。
【0014】
【実施例の作用】
前述のように構成した実施例に係る熱風式保管庫10によれば、該保管庫10の運転を行なうと、前記収納部16内の空気は、送風機32により吸込口28aを介して上部空間14aに吸引されて前記ヒータ38に向けて送風され、ここで熱交換により加熱されて熱風とされた後に、前記両側部空間14b,14bに流れ込む。各側部空間14bに流れ込んだ熱風の一部は、図1に示す如く、収納部16の側板24に形成した吹出孔24bから収納部内に吹出され、側板近傍に位置するカゴ20(幅方向両側のカゴ20)に収容されている食器に接触して加熱する。このとき、前記各側板24に配設されているエアガイド54により、図2および図3に示す如く、側部空間14b内において前記羽根車36の回転方向前側に偏って熱風が流下するのは規制されているから、全ての吹出孔24bから収納部内に略均一に熱風が吹出す。
【0015】
前記両側部空間14b,14bを流下して各吹出口26,26から底部空間14cに吹出された熱風は、断熱箱体12の内底面に衝突して幅方向中央に向けて流れるよう偏向される。このとき、吹出口26を画成する前記側板24のガイド部24aにより、吹出口26から吹出された熱風の一部が該ガイド板24aに案内されて収納室内に斜めに流れる。すなわち、吹出口26から吹出された熱風は、内底面に沿う幅方向中央に向かう流れのみでなく、各方向に拡散される。これにより、側板24の内側近傍にも熱風が流れ、該側板24に近接して収納されている食器を加熱して消毒・乾燥を短時間で行ない得る。殊に、収納部16の両側下端部に収納されている食器にも熱風が直接接触し、消毒・乾燥が不完全となることはない。
【0016】
前記両吹出口26,26から吹出されて底部空間14cの中央に向けて流れる両熱風は収納部16内の中央部を上昇し、前記棚18の中央に載置されているカゴ20に収容した食器に熱風が効率的に接触して加熱され、消毒・乾燥が行なわれる。そして、食器を加熱した熱風は、前記吸込口28aから再び上部空間14aに吸込まれ、前述した循環を繰返す。
【0017】
実施例のように側部空間14bにエアガイド54を設けることで、側板24に形成した全ての吹出孔24bから略均一に熱風が収納部内に吹出すので、該収納部16に収納されている食器が、その収納位置によって温度・乾燥度合等にばらつきを生ずることはなく、全ての食器を均一かつ短時間で加熱して消毒・乾燥し得る。すなわち、収納部内において消毒・乾燥が不完全となる場所が発生するのを解消し得るから、消毒後の食器に水分が残ることはない。また、例えば収納部16の奥行き方向の前後に複数のカゴ20を並べる場合であっても、全てのカゴ20に収容されている食器を均一に消毒・乾燥することができる。更に、特定の食器のみに多量の熱風が接触することで傷むのを抑制することができ、食器の寿命が短かくなるのを防止し得る。なお、実施例のように側板24にエアガイド54を配設したことで、該側板24の強度が向上し、その板厚を薄くすることが可能となり、コストを低減することが可能となる。
【0018】
また実施例では、前記機械室46に収納した送風機32のモータ34を仕切板48で囲繞してあるので、該モータ34の出力軸34aが挿通される天井部30の通孔30aから機械室46に流入する熱風が、前記電装箱40に直に接触するのを防止し、該箱内に収納した電気部品の熱負荷を低減することができる。更に、仕切板48で案内される熱風は、前記キャビネット44のトップパネル50およびリアパネル52の排気口50a,52aから外部に効率的に排出されるから、機械室46内に熱がこもるのを防止し、前記排気ダクト42に設けられるソレノイドの熱負荷も小さくし得る。
【0019】
実施例では1本のエアガイドを配設した場合で説明したが、側部空間の前後方向(奥行き方向)の長さ寸法に応じて、複数のエアガイドを並列に配設してもよい。また複数のエアガイドを配設する場合は、各ガイドの長さ寸法(上下寸法)を夫々異なるよう設定することで、全ての吹出孔からの熱風の吹出量を均一化する構成を採用し得る。なおエアガイドは、断熱箱体の壁面に配設したり、あるいは該壁面と側板の両方に配設してもよい。更にまた、棚の段数や該棚に載置されるカゴの幅方向または奥行き方向の数は実施例に限定されるものでない。
【0020】
【発明の効果】
以上説明した如く、本発明に係る熱風式保管庫では、側部空間にエアガイドを設けることで、側板に形成した全ての吹出孔から略均一に熱風を収納部内に吹出させることができ、該収納部に収納されている食器が、その収納位置によって温度・乾燥度合等にばらつきを生ずることがなく、全ての食器を均一かつ短時間で加熱して消毒・乾燥し得る。従って、収納部の奥行き方向の前後に複数のカゴを並べる場合であっても、全てのカゴに収容されている食器を均一に消毒・乾燥することができる。また、特定の食器のみに多量の熱風が接触することで傷むこともなく、食器の寿命が短かくなるのを防止し得る。
そして、側部空間の吹出口を画成する側板の下端に、下方に向かうにつれて断熱箱体の内壁側に所要角度で傾斜するガイド部を形成することで、側部空間を流下して吹出口から底部空間に吹出される熱風を、断熱箱体の内底面に衝突して偏向した幅方向中央に向けての流れだけでなく、熱風の一部を、ガイド部により収納部内に斜めに流れるよう案内し得る。すなわち、吹出口から吹出された熱風は、各方向に拡散されるので、側板の内側近傍にも熱風が流れ、該側板に近接して収納されている食器を加熱して消毒・乾燥を短時間で行ない得る。
【0021】
更に、全ての食器を短時間で加熱して消毒・乾燥し得るから、保管庫の運転時間が短縮されて消費電力が減ると共に、送風機やヒータとして能力の小さいものを採用し得る。なお、側部空間を画成する側板にエアガイドを配設することで、該ガイドが補強材としても機能し、該側板の強度が向上することで板厚を薄く設定することが可能となり、コストを低減し得る利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好適な実施例に係る熱風式保管庫を示す縦断正面図である。
【図2】 実施例に係る熱風式保管庫を示す横断平面図である。
【図3】 実施例に係る熱風式保管庫を示す縦断側面図である。
【図4】 収納部を構成する側板の概略斜視図である。
【図5】 キャビネットを破断した状態で示す熱風式保管庫の要部概略斜視図である。
【符号の説明】
12 断熱箱体,14a 上部空間,14b 側部空間,14c 底部空間
16 収納部,24 側板,24b 吹出孔,26 吹出口,32 送風機
38 ヒータ,54 エアガイド,24a ガイド部

Claims (2)

  1. 断熱箱体(12)の内部に配設され、該断熱箱体(12)内に画成した底部空間(12c)に連通する収納部(16)と、この収納部(16)の上部に画成され、該収納部(16)の天板(28)に形成した吸込口(28a)を介して収納部(16)内に連通する上部空間(14a)と、前記収納部(16)の幅方向両側部と断熱箱体(12)の内壁との間に画成され、前記上部空間(14a)と相互に連通すると共に、前記底部空間(14c)に吹出口(26,26)を介して連通する側部空間(14b,14b)と、前記上部空間(14a)に配置され、上下に延在する出力軸(34a)に配設した羽根車(36)を回転することで、前記吸込口(28a)から上部空間(14a)に吸込んだ収納部(16)内の空気を該羽根車(36)の遠心方向に送風する送風機(32)と、前記羽根車(36)により送風された空気を加熱して熱風とするヒータ(38)とを有し、この熱風を上部空間(14a)、側部空間(14b,14b)、底部空間(14c)および収納部内に強制循環させるようにした熱風式保管庫において、
    前記収納部(16)を構成し、前記断熱箱体(12)の内壁との間に前記側部空間(14b)を画成する各側板(24)には、該側部空間(14b)を流下する熱風の一部が収納部内に吹出される吹出孔(24b)を形成し、
    前記各側板(24)における側部空間(14b)側の面に、上下方向に延在させてエアガイド(54)を配設し、
    前記上部空間(14a)から側部空間(14b)に流れ込んだ熱風における前記羽根車(36)の回転方向前後に対応する方向への流れを、該側部空間(14b)内で前記エアガイド(54)により規制し、
    前記側板(24)の下端には、下方に向かうにつれて断熱箱体(12)の内壁側に所要角度で傾斜するガイド部(24a)を形成した
    ことを特徴とする熱風式保管庫。
  2. 前記収納部(16)の内部には、熱風の上下方向の流れを許容する複数の棚(18)が、上下に所定間隔離間して多段的に配置され、前記吹出孔(24b)は、各棚(18,18)間に臨む位置に形成されている請求項1記載の熱風式保管庫。
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