JP4334885B2 - 内視鏡装置および内視鏡用導管 - Google Patents

内視鏡装置および内視鏡用導管 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体腔内の各種臓器の観察・処置等を行う内視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、体腔内の臓器を内視鏡的に観察処置するには、トロッカーと呼ばれる外套管を用いた方法が広く普及している。トロッカーを体表から体腔内に穿刺してそのトロッカー内に内視鏡の挿入部や処置具類を挿通させて体腔内の観察・処置を行う。この方法は、体表を広く切開することが必要とされない(切開部分が少なくて済む)ので、患者に対して低侵襲で体腔内の観察・処置を行える。
【0003】
このような観察・処置に使用される内視鏡は、その挿入部の先端部側に湾曲部が設けられ、内視鏡の操作部の操作によって湾曲部の屈曲方向を自在に操ることができるように構成されている。このため、各種臓器あるいは処置部分をあらゆる方向から観察でき、観察・処置の確実性を向上させている。
【0004】
このような方法で体腔内を観察・処置する場合、腹腔内部に例えばCO2 ガスを送気して体腔内を膨らませ、観察に適した空間を確保する。その場合、トロッカーとその中を通過する内視鏡の挿入部との間の隙間から体外にガスが漏れないように封止する必要がある。トロッカーには、ゴム材等の弾性力を有する気密シール部が設けられている。この気密シール部は、中央部に開口を備え、この開口の縁部と挿入部の外周とを当接させながら摺動させる。このため、トロッカーの口元側から内視鏡の挿入部を挿通させると、その口元が内視鏡の挿入部と気密シール部とによって封止される。
【0005】
ところで、内視鏡の挿入部をトロッカーに挿通させる際、通常は挿入部の先端部をトロッカーの気密シール部を通過させようとして、挿入部の先端部をそのまま押し込む。しかし、挿入部の先端部が気密シール部を押しのけて通過する際に大きな抵抗力が生じる。このため、挿入部の先端部が気密シール部を通過する前に湾曲部が先に屈曲してしまい、挿入部を上手くトロッカーの内部に通過させることが難しかった。
【0006】
このような問題を改善した内視鏡装置が、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に開示された内視鏡装置の技術では、内視鏡の挿入部の先端部の外径と柔軟な湾曲部の外径とがトロッカーのシール部の内径よりも小さく構成されている。したがって、特許文献1の内視鏡装置では、挿入部の先端部とシール部との間、および湾曲部とシール部との間の抵抗が少なく、挿入部がトロッカー内に容易に挿通される。
【0007】
【特許文献1】
実開昭64−50801号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、特許文献1に示されている内視鏡装置では、トロッカーのシール部の内部と挿入部の先端部および湾曲部の外周との間に摺動抵抗が生じないように、内視鏡の挿入部の先端部および湾曲部が細径化されている。よって、内視鏡の先端部の外径寸法がトロッカーのシール部の内径よりも小さくなければならないという制約が生じている。また、内視鏡の挿入部の先端部とトロッカーの内壁との間に大きなクリアランスを生じるので、トロッカーの内径を十分生かしきることができていない。すなわち、トロッカーの内径が有するスペースに対して、挿入部内(挿入部の先端部内)に配置されている観察光学系や照明光学系の占有スペースが減少した構成となる。したがって、トロッカーの内径を十分に生かしたときの内視鏡の挿入部の先端部で得られるような光学性能を確保することが難しかった。
【0009】
特に、挿入部の先端部にCCD等の固体撮像素子を搭載した、いわゆる電子内視鏡の場合、挿入部の先端部の外径に制約が加わるため、設計的に不利であった。また、内視鏡の先端部の外径が太径である場合よりも画質が悪くなることが考えられ、観察性能を高く保つことが難しくなっていた。
【0010】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、十分な光学性能を確保するとともに、内視鏡の挿入部を容易に外套管内に通過させることができる内視鏡装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、この発明に係わる内視鏡装置は、体内に挿入される第1の管状部材と、前記管状部材を通して前記体内に挿入される細長い挿入部を備え、前記挿入部の先端側に湾曲部を有する内視鏡と、前記内視鏡の挿入部が挿入され、前記挿入部の湾曲部を覆う第2の管状部材と、前記第1の管状部材の基端側に設けられ、前記内視鏡の挿入部を前記第1の管状部材に挿入するときに前記挿入部の外周面と摺動し前記第1の管状部材の内部を封止するための封止部と、前記内視鏡の挿入部を前記第1の管状部材に挿入して前記第2の管状部材が前記封止部に当接したときに係合が解除するように前記第2の管状部材と前記挿入部とを係脱可能に係合する係合手段と、を有することを第1の特徴とする。
このような構成によって、内視鏡の挿入部を第1の管状部材内に容易に挿通させることができるので、挿入部の径を第1の管状部材の内径近くに形成でき、内視鏡の光学性能を確保することができる。
【0012】
また、好ましくは、前記係合手段の前記湾曲部の近傍部位での係合解除力量は、前記第2の管状部材の先端部が前記封止部と当接した際に前記第2の管状部材の先端部を前記封止部に嵌入するための嵌入力量よりも小さく設定されていることを第2の特徴とする。
このような構成によって、内視鏡の挿入部を第1の管状部材内に挿通させるときには、第2の管状部材が気密シール部に嵌入されることが防止される。
【0013】
また、この発明に係る内視鏡の挿入部の湾曲部の湾曲を規制するための内視鏡用導管は、前記挿入部の湾曲部を覆うための貫通孔を有する管状部材と、体内に挿入されるトロッカーに設けられ前記挿入部の外周をシールする口元シール部と当接する、前記管状部材の先端部と、前記管状部材の、前記湾曲部を覆うための内周よりも先端側の内周面に突出して設けられ、かつ、弾性変形可能に設けられた、前記挿入部の外周面と係合するための係合手段とを有することを特徴とする。
【0014】
また、前記係合手段は、対向する1対の突起であることが好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について説明する。まず、第1の実施の形態について図1ないし図7を用いて説明する。
【0016】
図1および図2に示すように、この実施の形態に係わる内視鏡装置10は、内視鏡12、導管(第2の管状部材)14およびトロッカー(第1の管状部材)16を組み合わせて使用される。
図1に示すように、内視鏡12は、挿入部26を備えている。この挿入部26の先端部には、CCD等の固体撮像素子を有する撮像ユニットが内蔵されている。この挿入部26の基端側には、術者が把持する把持部を兼ねた操作部30が接続されている。この操作部30の基端側、つまり挿入部26が配設された側に対して反対側には、ユニバーサルケーブル32の一端部が連結されている。このユニバーサルケーブル32の内部には、図示しないライトガイドやチャンネルやコード(ケーブル)類が配設されている。このユニバーサルケーブル32の他端部には、挿入部26の先端部側に向けて光を導くライトガイドコネクタ34が配設されている。このライトガイドコネクタ34には、図示しない光源装置が接続される。このライトガイドコネクタ34の側部には、カメラケーブル36の一端部が連結されている。このカメラケーブル36の他端部には、図示しないカメラコントロールユニット(以下、CCUという)に接続されるカメラコネクタ38が設けられている。なお、カメラコネクタ38が接続されるCCUには、モニタが接続される。このため、被検部の光学像が撮像ユニットの固体撮像素子で撮像されると、CCUで信号処理されてモニタにその被検部の画像が表示される。
【0017】
上述した挿入部26の最先端位置には、略円柱状のヘッド部(先端硬性部)40が形成されている。このヘッド部40の基端側には、湾曲自在な湾曲部42の先端部が連接されている。この湾曲部42の基端側には、湾曲部42に隣接して細長く硬質の硬性部(挿入硬性部)44が連接されている。ここで、挿入部26の外径寸法は、ヘッド部40が硬性部44および湾曲部42よりも大きく、かつ、硬性部44が湾曲部42よりも大きい。
【0018】
図3に示すように、ヘッド部40の基端側(湾曲部42に近接する側)の外周には、環状溝(凹部)40aが形成されている。なお図示しないが、ヘッド部40の内部には、撮像ユニットと、照明光学系としてライトガイドとが内蔵されている。このライトガイドは、内視鏡12の外部(上述した光源装置)から照明光を導光してヘッド部40の先端面に固定した照明窓から照明光を例えば体腔内の被検部に照明する。撮像ユニットには、CCD等の固体撮像素子と、ライトガイドからの照明光で照明された被検部の光学像を取り入れて固体撮像素子に結像させる対物レンズ系とを備えている。このため、内視鏡12で、そのヘッド部40の例えば前方側(被検部)を観察することができる。
【0019】
また、撮像ユニットの後側には、図示しない撮像ケーブルが接続されている。この撮像ケーブルは内視鏡12の挿入部26(湾曲部42および硬性部44)、操作部30、ユニバーサルケーブル32、ライトガイドコネクタ34およびカメラケーブル36内を通してカメラコネクタ38に導かれている。そして、撮像ケーブルは、カメラコネクタ38から図示しないビデオプロセッサ等に接続される。また、ライトガイドは内視鏡12の挿入部26、操作部30、ユニバーサルケーブル32、ライトガイドコネクタ34に導かれ、上述した光源装置に接続される。
【0020】
上述した操作部30は、挿入部26の硬性部44の基端側に連接されている。操作部30の挿入部26側の部位には、術者が内視鏡12を把持する把持部としてグリップ48が形成されている。このグリップ48の先端側には、略円錐台形状や略テーパ状に挿入部26側に近づくにつれて細径となったグリップ細径部48aが形成されている。一方、このグリップ細径部48aの基端には、例えば円筒部48bが形成されている。そして、グリップ48の円筒部48bには、図示しないVTRなどの映像記録装置やCCUなどを遠隔操作する複数のリモートスイッチ50が設けられている。これらリモートスイッチ50は、円筒部48bの内部で例えば上述した撮像ケーブルとともにユニバーサルケーブル32内に導かれている。また、グリップ細径部48aの外周には、円筒部48bに近接する側に環状凸部(グリップ凸部)52が形成されている。一方、グリップ細径部48aの外周の挿入部26の基端部に近接する側には、環状凹溝(グリップ凹部)54が形成されている。なお、この環状凹溝54は、上述した内視鏡12の挿入部26のヘッド部40に設けられた環状溝40aよりも深く形成されている。
【0021】
操作部30のグリップ48(円筒部48b)よりも手元側(ユニバーサルケーブル32側)の位置には、2つの湾曲操作レバー56a,56bが設けられている。これら湾曲操作レバー56a,56bは、上述した湾曲部42を例えば上下・左右の4方向など、それぞれ2方向ずつ異なる向きに湾曲操作する。これら湾曲操作レバー56a,56bをそれぞれ回動させると、湾曲部42を所望の方向に湾曲させる。これら湾曲操作レバー56a,56bにそれぞれ隣接する位置には、湾曲固定レバー58a,58bが設けられている(湾曲固定レバー58bについては図示せず)。これら湾曲固定レバー58a,58bは、湾曲操作レバー56a,56bをそれぞれ所望の位置で固定(湾曲部42を所望の湾曲状態で固定)する。
【0022】
さらに、上述したライトガイドコネクタ34のカメラケーブル36と異なる側壁面には、通気口金62が設けられている。この通気口金62から内視鏡12の内部に向けて空気を供給する。この状態で内視鏡12を水中に浸漬させて気泡を例えば視認することによって、内視鏡12の水漏れ検査が行える。なお、通気口金62は送気用コネクタを取り外した図1の状態では閉鎖しており、内視鏡12の内部に水(液体)が浸入しない水密な状態にある。このようにして内視鏡12が形成されている。
【0023】
次に、トロッカー16について説明する。図1に示すように、トロッカー16は、チューブ状のシース64と、このシース64の基端に同軸的に設けられた円筒状の口元部66とを備えている。そして、トロッカー16は、シース64と口元部66とが連通状態で形成されている。シース64および口元部66は、樹脂材や金属材などで硬質に形成されている。硬質樹脂材としては、オートクレーブ滅菌時などの耐水耐熱性やEOG(エチレンオキサイドガス)耐性があるものが好ましい。例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)材や、PPS(ポリフェニレンスルフィド)材や、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)材などであることが好適である。トロッカー16の長さは、トロッカー16内に内視鏡12の挿入部26が挿入された際に少なくとも内視鏡12の湾曲部42およびヘッド部40がシース64の先端から突出する長さに形成されている。このため、内視鏡12の挿入部26がトロッカー16の内部(連通孔)に挿通され使用されるときには、トロッカー16の先端部から内視鏡12のヘッド部40と湾曲部42とが突出される。
【0024】
図4(A),図4(B)に示すように、口元部66の内腔には、気密シール部(封止部)68が配設されている。この気密シール部68は、第1および第2の口元シール部68a,68bを有する。第1および第2の口元シール部68a,68bは、トロッカー16の軸方向に並設され、トロッカー16の軸方向に対して直交する方向にそれぞれ保持されている。なお、第1の口元シール部68aは、口元部66の基端部に配設されていることが好適である。第2の口元シール部68bは、第1の口元シール部68aよりもトロッカー16の先端側に適当な間隔をもって配設されている。前記第1の口元シール部68aは円盤状に形成され、所望の弾性力(可撓性)を有するゴム材なとの弾性部材で形成されている。前記第1の口元シール部68aの中央部にはトロッカー16のシース64の中心軸と同軸上に貫通孔が形成されている。この貫通孔は、内視鏡12の挿入部26の外径よりも小さく形成されていて、挿入部26を前記貫通孔に挿通させた時には、第1の口元シール部68aを挿入部26の外周面に圧接させる状態に弾性変形させてシールするようにしている。
【0025】
一方、図4(A)に示すように、前記第2の口元シール部68bは、前記第1の口元シール部68aと同様、弾性力(可撓性)を有するゴム材なとの弾性部材で形成されている。その形状は、第2の口元シール部68bより先端側(すなわち内腔内側)の加圧空気が外部に漏れ出ないように逆止弁状のバルブ形状を成している。すなわち、前記第2の口元シール部68bは、前記第1の口元シール部68aを通過した挿入部26を容易に通過させる形状であると共に、挿入部26を抜去した状態では、体腔内の加圧空気によってシール部の弁体がぴったりと閉塞して体腔内の空気が外部に漏れ出すことを防止する。
【0026】
要するに、前記第1の口元シール部68aは主に挿入部26を挿通したときの外部との密閉機構として働き、前記第2の口元シール部68bは挿入部26が挿入されていない状態において、体腔内の加圧空気が体外に漏れないようにするためのリーク防止バルブとして働く。さらに、体腔内へ加圧空気を送り込むためのポート66aは前記口元シール部68bよりもトロッカー16の先端側に開口しているので、挿入部26がトロッカー16に挿通されているか否かに係らず、加圧空気が大気中に漏れることはない。
【0027】
第1の口元シール部68aの弾性力(硬度、可撓性)は、後述する導管14の先端部が第1の口元シール部68aに当接した状態で、導管14と内視鏡12の挿入部26との間にかかる摺動抵抗力よりも大きい。すなわち、第1の口元シール部68aは、撓み難く形成されている。一方、口元部66の内部側に設けられた第2の口元シール部68bは、基端側の第1の口元シール部68aと同じか、それよりも撓み易く形成されている。これは、第1の口元シール部68aを通過した内視鏡12の挿入部26が第2の口元シール部68bで屈曲させず、真直ぐな状態を保持するためである。
【0028】
次に、好ましくは直管からなる導管14について説明する。導管14は、樹脂材や金属材などで硬質に形成され、かつ、適度な弾性力を有する。硬質樹脂材としては、オートクレーブ滅菌時などの耐水耐熱性やEOG滅菌時のEOG耐性があるものが好ましい。これは、例えば、PTFE材や、PPS材や、PEEK材などであることが好適である。なお、導管14の材料は、内視鏡12の挿入部26のヘッド部40、湾曲部42や硬性部44の材質によって適宜変化する。すなわち、内視鏡12の挿入部26と導管14との間の摺動抵抗(摩擦手段)がトロッカー16の第1の口元シール部68a(図4(A),図4(B)参照)への挿入部26の嵌入抵抗よりも低く抑えられるように選定される。なお、導管14の材料を適宜に選択するとともに、導管14の肉厚を変化させて摺動抵抗を制御しても良い。
【0029】
図3に示すように、導管14の内径は、上述した内視鏡12の挿入部26のヘッド部40の外径よりもやや大きく形成されており、挿入部26を挿通自在である。一方、導管14の外径は、トロッカー16(図1および図2参照)の第1の口元シール部68a(図4(A),図4(B)参照)の貫通孔よりも大きく形成されている。この導管14は、湾曲部42全体を覆うように、湾曲部42の長さよりも長く、硬性部44の長さよりも短く形成されている。この導管14の先端部近傍には、内方側に突出し、内視鏡12の挿入部26と係合する第1の係合手段(第1の係止手段)として、例えば対向する1対の第1の突起部(第1の爪部)72aが設けられている(図1参照)。これら突起部72aは、弾性変形して内視鏡12の挿入部26の上述した環状溝40a(図1参照)に係合(係止)される。このため、導管14によって所定の位置で環状溝40a(内視鏡12の挿入部26)が挟持される。なお、この突起部72aの突出量は、係合を解除するための力量が導管14をトロッカー16の第1の口元シール部68a(図4(A),図4(B)参照)に押し込んで嵌入させるのに必要な押し込み力量よりも小さくなるように設定される。
【0030】
一方、この導管14の基端部近傍は、略Y字状に導管14の先端部に対して反対側(手元側)に延出され、互いに対向する1対の腕部74a,74bが形成されている。これらの腕部74a,74bは、操作部30のグリップ細径部48aの先端部側を覆う形状に形成されている。腕部74a,74bの終端部には、内方に向かって突出した第2の突起部(第2の爪部)72bが形成されている。これら突起部72bは、弾性変形してグリップ細径部48aの上述した環状凹溝54(図1参照)に係合(係止)されるように、第2の係合手段(第2の係止手段)が形成されている。このため、導管14で環状凹溝54(内視鏡12のグリップ細径部48a)が挟持される。なお、この突起部72bの突出量は、係合を解除するための力量が導管14をトロッカー16の第1の口元シール部68a(図4(A),図4(B)参照)から引き出すのに必要な引き出し力量よりも大きくなるように設定される。このため、概して第2の突起部72bの突出量は、第1の突起部72aの突出量よりも大きい。すなわち、第2の突起部72bとグリップ細径部48aとが係合される係合力は、第1の突起部72aと環状溝40aとが係合される係合力よりも強力となる。このように、第1および第2の突起部72a,72bのいずれか一方が内視鏡12に対して係合される状態で導管14が略固定される。なお、導管14の第2の突起部72bとグリップ細径部48aの環状凹溝54とが係合された状態では、導管14と硬性部44およびグリップ細径部48aとの間には、僅かなクリアランスが形成される。また、導管14の本体には、導管14の長手方向に対して直交する方向に複数の側孔72cが設けられている。滅菌時などに側孔72cから滅菌用ガスが自由に導管14の内孔に送気される。したがって、内視鏡12に導管14を配設した状態で滅菌可能である。
【0031】
また、内視鏡12や導管14の保管時や、滅菌時には、図5および図6に示すように、保護シース80が使用される。保護シース80は、可撓性シース82と、この可撓性シース82の基端部に配設された口元部84とを備えている。
【0032】
可撓性シース82は、好ましくは内視鏡12の挿入部26全体と、導管14の先端部側とを覆える内径を備えている。また、可撓性シース82の内周と挿入部26およびこの挿入部26に装着した導管14との間には、適当なクリアランスが設けられている。
【0033】
図6に示すように、口元部84は、グリップ細径部48aと、導管14の腕部74a,74bとを覆える内径を有する。口元部84の基端部には、その開口端部の内方側に突出した例えば1対の係合凸部86が設けられている。これら係合凸部86は、図6に示すように、グリップ48の先端近傍に設けられた環状凸部52を円筒部48b側に乗り越えて操作部30のグリップ細径部48aに係合される。このとき、導管14の第2の突起部72bを環状凹溝54に係合させた状態で装着(係合)される。このため、内視鏡12に導管14を装着した状態で保護シース80の口元部84に略固定されて使用される。
【0034】
保護シース80と、その内部に収納されるグリップ細径部48aの先端部との間には、適当なクリアランスが確保される。また、口元部84には、保護シース80の長手方向に対して直交する方向に複数の側孔88が設けられている。滅菌時などに側孔88から滅菌用ガスが自由に保護シース80の内腔に送気される。
【0035】
次に、この実施の形態に係わる内視鏡装置10の作用について説明する。
初期状態では、導管14は、内視鏡12の操作部30側に配置され、導管14の第2の突起部72bが内視鏡12の環状凹溝54に係合された状態で保持されている。上述した内視鏡12を用いて体腔内の観察・処置を行う場合、CO2 ガスを注入して体腔内を気腹させる。トロッカー16の内孔に内芯(図示せず)を配設した状態でトロッカー16を気腹させた体腔内に向けて穿刺する。
【0036】
内視鏡12の挿入部26をトロッカー16の連通孔に挿入するにあたって、導管14の第2の突起部72bが内視鏡12の環状凹溝54に係合された状態から導管14を内視鏡12の挿入部26の先端部40方向に移動させる。そして、導管14の内視鏡12に対する係合を解除する。次に、導管14を硬性部44に沿ってスライドさせて図2および図3に示すように、湾曲部42全体を覆う位置まで移動させる。このとき、内視鏡12の挿入部26の環状溝40aに導管14の第1の突起部72aをクリック感をもって係合させる(図3参照)。このように、内視鏡12の挿入部26に対して導管14を係合させて位置決めする。このとき、湾曲部42はその全体が硬質の導管14に覆われ、略直線状に矯正された状態にある。したがって、挿入部26のヘッド部40にその軸方向に対して外れる方向のいずれの方向から力が加えられても湾曲部42が屈曲することが防止される。
【0037】
続いて、トロッカー16から内芯を取り出す。図2および図4(A)に示すように、導管14を係合させた内視鏡12の挿入部26のヘッド部40をトロッカー16の口元部66に向けて導入する。
【0038】
内視鏡12の挿入部26のヘッド部40をトロッカー16の口元部66の連通孔に嵌入する。すなわち、内視鏡12の挿入部26のヘッド部40を口元部66の第1の口元シール部68aに密着させながらその連通孔に嵌入する。このとき、湾曲部42と導管14との間の位置は変化せず、内視鏡12の挿入部26の環状溝40aに導管14の第1の突起部72aが係合された状態にあり、湾曲部42が直線状に保持されている。このため、湾曲部42を屈曲させることなくヘッド部40を第1の口元シール部68aの内部にスムーズに押し込める。
【0039】
そして、導管14の先端部を第1の口元シール部68a(口元部68の基端部)に当接させる。この状態からさらにヘッド部40をトロッカー16の連通孔(先端部側)に挿入するように内視鏡12の挿入部26を押し込む。このとき、導管14の先端部は第1の口元シール部68aの内孔に嵌入されずに、第1の口元シール部68aの弾性力により突き戻される。すなわち、導管14が第1の口元シール部68aの連通孔内に嵌入されることが防止される。
【0040】
内視鏡12の挿入部26をさらにトロッカー16の連通孔に向けて押し込むと、挿入部26の環状溝40aと導管14の第1の突起部72aとの間の係合が解除される。これは、導管14がトロッカー16の第1の口元シール部68aに当接して当接圧力がかけられた状態で移動しないのに対し、内視鏡12の挿入部26がトロッカー16の連通孔内部に移動する(挿入される)ためである。そうすると、係合が解除されて、内視鏡12の挿入部26に対して相対的に導管14を摺動自在に挿入部26の基端部側に移動させる摺動状態となる。このとき、湾曲部42の外径は導管14の第1の突起部72aが強く接触(係止)しないようにヘッド部40に対してやや細径に構成されている。このため、図4(B)に示すように、導管14の第1の突起部72aが湾曲部42の外周に配置された状態でも第1の突起部72aで湾曲部42の外皮を傷つけることが防止される。なお、第1の口元シール部68aと導管14の先端部とは互いに当接した状態にある。このため、挿入部26の湾曲部42が口元部66内に挿入されるときには、導管14によって湾曲が防止された状態で、湾曲部42が直線状態を保って挿入される。
【0041】
なお、第1および第2の口元シール部68a,68b間の距離を、挿入部26のヘッド部40の先端面から湾曲部42の先端部までの距離に等しいか、短く設定した場合がある。この場合には、湾曲部42が口元部66内に挿入される前にヘッド部40が2つの口元シール部68a,68bを挿通する。したがって、湾曲部42が直線状態を保ったまま確実に挿入される。さらに、観察に必要な深さまで、挿入部26をトロッカー16に刺し込み、ヘッド部40を体内(例えば腹腔内)の観察臓器に接近させる。
【0042】
このとき、導管14は前述のようにトロッカー16の第1の口元シール部68aに当接された状態である。そして、内視鏡12の挿入部26をトロッカー16の連通孔に挿入していく。すると、導管14の第1の突起部72aは、内視鏡12の挿入部26の硬性部44に任意の位置で係止される。すなわち、硬性部44には、導管14の第1の突起部72aが僅かな弾性力をもって接触して係止されている。このため、導管14は、内視鏡12の挿入部26(硬性部44)に係止された状態にある。つまり、内視鏡12の挿入部26を所望の長さだけトロッカー16の連通孔に挿入した状態で導管14が係止される。この状態では、内視鏡12の挿入部26を適当な方向に傾けたり、トロッカー16に対して抜き差しする動作を行っても、導管14が硬性部44から自重により動き出すことが防止される。このため、術者操作の妨げになることが防止される。そして、内視鏡は、その挿入部26をトロッカー16の連通孔に適当な長さ挿入した状態で使用(観察・処置)される。
【0043】
また、一旦内視鏡12の挿入部26をトロッカー16から抜去した後、再び挿入部26をトロッカー16内に挿入する際には、導管14を再び湾曲部42を覆うように位置させる(係合させる)。そして、上述したように、内視鏡12の挿入部26をトロッカー16の内部に挿入する。
【0044】
内視鏡12や図示しない処置具による観察・処置が完了すると、内視鏡12の挿入部26をトロッカー16から引き抜く。導管14を内視鏡12の挿入部26から取り外して内視鏡12および導管14を洗浄装置(図示せず)で洗浄する。
【0045】
内視鏡12のガス滅菌を行う場合、導管14の基端側(腕部74a,74b側)に内視鏡12の挿入部26を差し込んで、内視鏡12の挿入部26に導管14を組み付ける。このとき、湾曲部42の長さは、導管14の長さよりも短いので、導管14で湾曲部42全体を覆ってから第1の突起部72aに環状溝40aが係合される。したがって、導管14を挿入部26に装着する際においても、湾曲部42が不用意に屈曲してしまうことが防止される。
【0046】
その後、図7(A)に示すように、導管14をさらに挿入部26の硬性部44に対してスライドさせる。そして、図7(B)に示すように、導管14の第2の突起部72bをグリップ48のグリップ細径部48aの環状凹溝54に係合させる。このようにして、導管14をグリップ48のグリップ細径部48aに係合させる。
【0047】
この状態で挿入部26を保護シース80の内部に押し込む。すなわち、図6に示すように、内視鏡12の挿入部26と導管14とをともに口元部84から保護シース80の内部に挿入する。このとき、導管14は内視鏡12の操作部30(グリップ細径部48a)に係止されている。このため、保護シース80のシース82と導管14とが接触しても、導管14が移動しない。そして、保護シース80の口元部84の係合凸部86が弾性変形してグリップ細径部48aの環状凸部52を乗り越える。こうして、保護シース80が内視鏡12に対して係止される。したがって、保護シース80は、内視鏡12の挿入部26全体を覆う(特に湾曲部42およびヘッド部40を保護する)ように装着される。
【0048】
この状態で内視鏡12、導管14および保護シース80をガス滅菌装置(図示せず)に配置する。そして、保護シース80の側孔88から保護シース80の内腔に滅菌用ガスを導入して保護シース80の内腔に滅菌用ガスを充満させる。すると、導管14の側孔72cを通して、内視鏡12の挿入部26の導管14で覆った部分にも滅菌用ガスが行き渡る。すなわち、上述した導管14の側孔72cから滅菌用ガスが自由に導管14の内腔にも送気される。このため、内視鏡12と、導管14と、保護シース80とが確実にガス滅菌される。言い換えると、内視鏡12に導管14および保護シース80を配設した状態で滅菌可能である。つまり、内視鏡装置10がガス滅菌される。
【0049】
ガス滅菌終了後、例えばこのような状態のままで内視鏡装置10が収納される。すなわち、内視鏡12の挿入部26および導管14の全体が保護シース80に覆われた状態で収納される。例えば内視鏡12の挿入部26の湾曲部42は、保護シース80の可撓性シース82に覆われているので、湾曲部42に損傷が生じることが防止される。
【0050】
逆に、内視鏡装置10の使用時には、保護シース80の係合凸部86の内視鏡12のグリップ細径部48aへの係合を解除する。すなわち、保護シース80の口元部84の係合凸部86をグリップ細径部48aの環状凸部52を乗り越えさせて挿入部26のヘッド部40側に移動させる。こうして、内視鏡12の挿入部26を引き抜き、保護シース80の内部から抜去する。このとき、導管14は、内視鏡12の挿入部26の基端部(グリップ細径部48a)に装着されている。そして、導管14を上述したように内視鏡12の挿入部26に対して摺動させて湾曲部42を覆う。続いて、上述したように、トロッカー16を用いて内視鏡12で生体内の観察・処置を行う。
【0051】
以上説明したように、この実施の形態によれば以下の効果が得られる。
内視鏡12の挿入部26に湾曲部42全体を覆える導管14を設けたので、トロッカー16の口元部66の気密シール部68に挿入部26のヘッド部40を通過させる際に摺動抵抗を生じた場合、導管14で湾曲部42を覆うことによって湾曲部42が直線状に維持される。このため、気密シール部68とヘッド部40との間の摺動抵抗により湾曲部42が屈曲することを防止することができる。したがって、挿入部26をトロッカー16内にスムーズに押し込むことができる。その結果、内視鏡12の挿入部26のヘッド部40は、トロッカー16の内径に近い略最大外径を備えることができる。すなわち、内視鏡12に備えられる最大の光学性能を備えることができる。
そうすると、内視鏡12の光学性能と、内視鏡12の挿入部26のトロッカー16への挿入操作性の向上を両立させることができる。
【0052】
導管14を挿入部26に対してスライドさせて湾曲部42に位置させる際、クリック感をもって位置決め(係合)される。このため、適当な位置に導管14を配設すると、導管14に対して何等操作を必要としない。したがって、容易にトロッカー16への内視鏡12の挿入部26の挿脱(係脱)作業を行うことができ、結果として内視鏡12の操作効率をアップさせることができる。
【0053】
また、挿入部26の外径寸法を大きい方からヘッド部40、硬性部44、湾曲部42とした。さらに、導管14の先端部側に備えた第1の突起部72aの突出量を適宜調整することにより、湾曲部42の表面に第1の突起部72aが強く圧接しないよう設定することができる。したがって、第1の突起部72aで湾曲部42を傷つけることを防止できる。加えて、ヘッド部40が挿入部26全体の中で最大径を有する。このため、ヘッド部40がトロッカー16に挿通されると、挿入途中で湾曲部42や硬性部44がトロッカー16内に引っ掛かったり、挿脱不能になったりすることを防止することができる。
【0054】
導管14を内視鏡12の挿入部26に装着した状態で内視鏡12のガス滅菌を行うことができる。そして、内視鏡12の収納時に導管14を装着した状態にしておくことで、導管14の準備のし忘れや、使用直前の準備の際に装着ミスを起こして導管14を床などに落下させることを防止することができる。したがって、このような落下により導管14を汚染させてしまうことを防止することができる。さらに、内視鏡12の挿入部26に導管14を装着した状態で、挿入部26をほぼ全体的に覆う保護シース80に装着することができる。このため、滅菌時や、その後の保管(収納)の際、湾曲部42を含む内視鏡12の挿入部26を保護することができる。
【0055】
なお、この実施の形態では、導管14の先端部近傍に第1の突起部72aを設けた。他に、導管14には、この導管14で湾曲部42を覆える位置であって、湾曲部42の基端(硬性部44側)で係止される位置に第1の突起部72aがあっても構わない。すなわち、第1の突起部72aの位置を変化させても良い。この場合には、硬性部44の先端部近傍(湾曲部42の基端側)に、第1の突起部72aを係止するための環状溝を有する。
【0056】
次に、トロッカー16の第1の変形例について図8および図9を用いて説明する。本変形例はトロッカー16に内視鏡12の挿入部26を挿入する際に、図9に示すように第1の口元シール部68aの位置では導管14を通過させ、第2の口元シール部68bに導管14の先端部が当接することにより、挿入部26のヘッド部40の環状溝40aと、導管14の先端部近傍の第1の突起部72aとの係合が解除するように導管14と挿入部26とを係脱可能に係合する構成にしたものである。
【0057】
そして、第2の口元シール部68bは、導管14を嵌入させない程度の弾性力を備えているので、導管14の先端部を第2の口元シール部68bに当接させると、それ以上嵌入させないように反発力を術者に伝える。このため、導管14は第2の口元シール部68bに当接した状態で第1の口元シール部68aに保持される。また、内視鏡12の挿入部26は、第2の口元シール部68bでシールされている。
【0058】
トロッカー16の第1の変形例で説明した第1および第2の口元シール部68a,68bは、導管14を嵌入させ難くし、かつ、内視鏡12の挿入部26を嵌入させてシール(支持)するように、例えば半径方向に弾性力が異なることが好適である。このため、例えば第1および第2の口元シール部68a,68bは、貫通孔の大きさが異なる少なくとも2枚の弾性部材を重ね合わせてそれぞれ形成されていることが好適である。1枚は、貫通孔が内視鏡12の挿入部26の外径よりも小さく、導管14を挿通させることが難しい大きさおよび弾性力を備えている。もう1枚は、内視鏡12の挿入部26の外径よりも大きく、導管14の外径よりも小さく、導管14が当接されても反発するような弾性力を備えている。このようにして、第1および第2の口元シール部68a,68bを変化させると、導管14をトロッカー16の連通孔に嵌入させる(嵌入させ難い)ように弾性力を容易に制御できる。
【0059】
もちろん、上述した第1の実施の形態において、第1および第2の口元シール部68a,68bの弾性力を制御するために、このような重ね合わせる方式を用いても良い。
【0060】
また、トロッカー16の第2の変形例について図10を用いて説明する。トロッカー16のシース64の基端部側の内径が導管14の先端部側の外径よりもやや大きく形成されている。このシース64の基端側は、導管14が配設される位置のみ大径であり、先端側では、第1の実施の形態で説明したような内径を有する。このため、シース64の基端部側の内周と導管14の外周とが摺動可能に形成されている。
【0061】
この第2の変形例では、第1および第2の口元シール部68a,68bの弾性力は、内視鏡12の挿入部26をシールする機能のみを備えていることが好適である。すなわち、第1および第2の口元シール部68a,68bの弾性力は、第1の実施の形態やトロッカー16の第1の変形例と比較して小さく(柔らかく)なっている。そして、図10に示すように、湾曲部42を導管14で覆った状態で第1および第2の口元シール部48a,48bに嵌入されることが好適である。すなわち、導管14の第1の突起部72aに内視鏡12の挿入部26の環状凹溝40aが係合された状態でトロッカー16の口元部66内部に挿入される。そして、導管14の腕部74a,74bがトロッカー16の口元部66とシース64との境界付近に係合された後、係合が解除される。そして、内視鏡12の挿入部26(硬性部44)がトロッカー16の連通孔に順次挿入される。このため、従来の内視鏡装置と同様に、トロッカー16に内視鏡12を挿入しただけのようにして内視鏡観察や処置を行うことができる。すなわち、内視鏡12の操作時に導管14の腕部74a,74bなどが邪魔になることがない。なお、挿入部26をトロッカー16より抜去する際には、突起部72aと環状凹溝40aの係合力が第1、第2の口元シール部48a、48bの抵抗力より大きいために挿入部26に導管14が装着された状態で抜去される。
【0062】
次に、第2の実施の形態について図11を用いて説明する。この実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であり、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
【0063】
この実施の形態に係わる内視鏡装置の導管90は、第1の実施の形態で説明した導管14を変形させたものである。
【0064】
この実施の形態に係わる導管90は、導管14と同様に硬質樹脂材や金属材などで硬質に形成されている。図11に示すように、導管90は、パイプ形状に形成され、全長にわたって直線軸上の内孔が形成されている。導管90の内径は、第1の実施の形態で説明した導管14と同様に、ヘッド部40の外径よりも僅かに大きく形成されている。このため、内視鏡12の挿入部26が挿通自在である。一方、導管90の外径は、基端部側がグリップ48の円筒部48bの外径とほぼ同等に形成されている。また、導管90の外径の先端部側は、先細に形成されている。この導管90は、先端部でトロッカー16の口元部66の基端部(第1の口元シール部68a)に当接するが、内部には嵌入されないように形成されている。
【0065】
図11に示すように、導管90の先端部から基端部に向けて、内視鏡12の挿入部26の湾曲部42の全長よりも長く形成された、符号Sで示す長さを有する。この符号Sで示す長さ部分の内径は、ヘッド部40の外径よりも僅かに大きく形成されている。また、導管90の先端部から基端部に向けて、符号Sで示す長さよりも長く形成された、符号Lで示す長さを有する。この符号Lで示す長さは、硬性部44のトロッカー16に挿入される長さを調節するための挿入長さ調節手段としての機能を備えている。すなわち、符号Lで示す長さは、観察臓器の位置に合わせて適宜変更されて挿入部26が挿入される長さを調節することが好適である。このように、符号Lで示す長さは、処置を行う内視鏡12の適用部位の違いによる最適な挿入部26長さを補正する長さである。このため、腹腔内を観察する場合は、概して第1の実施の形態で説明した導管14を使用することが好適である。一方、胸腔内を観察する場合は、腹腔内よりも挿入部26の長さは短くて良いので、導管90を内視鏡12の挿入部26に装着することにより、挿入部26のトロッカー16への挿入長さを符号Lで示す長さ分だけ短くすることができる。
【0066】
なお、この符号Lで示す長さは、第1の実施の形態で説明した導管14の全長よりも長く形成されていることが好適である。また、符号Sで示す長さ位置の基端部から符号Lで示す長さ位置の基端部に向けて導管90の内径が拡径されている。
【0067】
導管90の内周面の先端部には、内方側に突出し、内視鏡12の挿入部26と係合する第1の係合手段(第1の係止手段)として、例えば対向する1対の突起部(ストッパ部)92が装着されている。これら突起部92は、例えばゴム材等の弾性部材で形成されている。これら突起部92は、第1の実施の形態で説明した第1の突起部72aと同様の機能を有する。すなわち、湾曲部42の外周を覆うように導管90を配置させるときに、挿入部26の環状溝40aには突起部92がクリック感をもって係合される。また、環状溝40aと突起部92とが係合される力量は第1の実施の形態で説明した第1の突起部72aが係合される力量と同じように設定されている。
【0068】
一方、導管90の基端部側内周面は、グリップ48のグリップ細径部48aを覆うように拡径されている。そして、この導管90の基端部近傍の内周面には、内方側に突出した例えば1対の係合凸部94(第2の係止手段)が設けられている。これら係合凸部94は、グリップ48のグリップ細径部48aに設けられた環状凸部52を円筒部48b側に乗り越えて操作部30のグリップ細径部48aに係合される。また、導管90の基端部の内周面には、内方側に突出した突起部96が設けられている。そして、グリップ48のグリップ細径部48aには、この突起部96を受ける凹部98が形成されている。このため、突起部96と凹部98とが係合すると、グリップ48に対して導管90が挿入部26を軸として回転することが規制される。
【0069】
次に、この実施の形態に係わる内視鏡装置10の作用について説明する。
内視鏡12の挿入部26のトロッカー16への挿入時には、導管90で挿入部26の湾曲部42全体を覆い、かつ、導管90の突起部92と挿入部26の環状溝40aとを係合させる。この状態で内視鏡12の挿入部26のヘッド部40をトロッカー16の口元部66の基端部に向けて押し込む。以下、トロッカー16の口元部66に導管90が接触した状態では、第1の実施の形態で説明したトロッカー16の口元部66と導管14との間の作用と同様である。このため、説明を省略する。
【0070】
導管90をグリップ48のグリップ細径部48aに押し込むと、係合凸部94が環状凸部52を乗り越えて係合する。そして、突起部96と凹部98とが係合される。このようにして導管90が内視鏡12の硬性部44を軸とした回転が規制された状態でグリップ48に連結固定される。この状態においては、内視鏡12に装着した導管90は、グリップ48(円筒部48b)の延長部としての外観をなす。また、内視鏡12の挿入部26は、導管90の符号Lで示す長さが所望の長さに適宜設定される。このため、導管90によってトロッカー16に挿入された内視鏡12の挿入部26の長さが所望の長さ分だけ短縮された状態にある。なお、胸腔内を観察する際に使われるトロッカーは口元部にシール部を設ける必要は無いため(設けられていないため)、トロッカーに挿入部を挿入する際、湾曲部を保護する必要は無い。従って導管90をグリップ48に係合させた状態で終始使用する。
【0071】
そして、術者はグリップ48や導管90を把持して内視鏡12の操作を行う。
【0072】
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下の効果が得られる。第1の実施の形態で説明した効果と同一の効果については説明を省略する。
導管90を内視鏡12の挿入部26に装着することによって、挿入部26の全長を見かけ上短縮することができる。また、挿入部26に装着した状態の導管90はグリップ48と略同化させることができる。このため、1台の内視鏡12を、操作性を損なうことなく各対象部位に最適な挿入部26の長さを有するように補正することができる。
【0073】
なお、この実施の形態では、導管90の先端部の外径をグリップ48の円筒部48bとほぼ同一としたが、トロッカー16の口元部66の内径よりも大きければよい。すなわち、導管90が第1の口元シール部68aを変形させてトロッカー16の内部に導入されない外径を備えていれば良い。
【0074】
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
【0075】
上記説明によれば、下記の事項の発明が得られる。また、各項の組み合わせも可能である。
【0076】
[付記]
(付記項1) 生体に穿刺された、気密シール部を口元に配置した外套管に挿通され体腔内に導入される挿入部と、上記挿入部先端を所望の方向に湾曲させるために、この挿入部に所定の長さを有して形成された湾曲部を備える内視鏡本体と、上記挿入部を進退可能に挿入可能な内径と上記湾曲部が有する所定の長さよりも長く且つ上記挿入部よりも短い長さとで形成された孔部を有し、この孔部の内部に上記湾曲部を配置させた際に該湾曲部の湾曲を規制するための略直線状で硬性を有する材料からなる管状部材とを具備するとともに、
少なくとも上記管状部材が上記湾曲部に配置される際に、上記管状部材と上記挿入部との間で進退方向に摺動抵抗を発生させる摩擦手段を設け、この摺動抵抗が上記管状部材を上記外套管の気密シール部に嵌入させる力量よりも小さく設定されていることを特徴とする内視鏡装置。
(付記項2) 上記摩擦手段は上記管状部材が上記湾曲部全体をカバーする規定位置に配置される際に、係合するよう構成されるとともに、上記係合の解除力量が上記管状部材を上記外套管の気密シール材に嵌入させる力量よりも小さく設定されていることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。
(付記項3) 上記係合する係合部が上記湾曲部より先端側に設けられていることを特徴とする付記項2に記載の内視鏡装置。
(付記項4) 上記管状部材が上記湾曲部全体をカバーする規定位置以外の挿入部位置に、上記管状部材を係合するための第2の係合手段を設けたことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡装置。
(付記項5) 上記第2の係合手段が、上記挿入部が連設する内視鏡操作部先端側近傍に設けられていることを特徴とする付記項4に記載の内視鏡装置。
(付記項6) 上記管状部材を上記第2の係合手段に係合させたときに上記管状部材から露出する上記挿入部の長さが、体腔内を観察するために必要十分な長さを有することを特徴とする付記項5に記載の内視鏡装置。
(付記項7) 上記挿入部先端と上記湾曲部とその他の挿入部との外径寸法が、挿入部先端>その他の挿入部>湾曲部の関係にあることを特徴とする付記項1に記載の内視鏡装置。
(付記項8) 上記管状部材を上記第2の係合手段に係合させた状態の上記挿入部に対し、上記挿入部全長を外装する保護シースが被覆するように構成した付記項5に記載の内視鏡装置。
(付記項9) 上記管状部材および保護シースを上記内視鏡本体へ取り付けた状態において、滅菌用ガスが上記内視鏡本体の全体にわたって接触するように、上記内視鏡本体、上記管状部材、上記保護シース各々の嵌合部に上記滅菌用ガスが通過可能なクリアランスを設けたことを特徴とする付記項8に記載の内視鏡装置。
【0077】
(付記項10) 自在に湾曲させる湾曲部を有する細長い挿入部を備えた内視鏡と、
体内に挿入されて体内と体外とを連通させる連通孔を有し、前記内視鏡の挿入部を挿入するときに挿入部が接触しながら前記連通孔に挿通させる接触部を基端部に有する外套管と、
前記挿入部が挿入される内径と、先端部が前記外套管の接触部に当接される外径とを有するとともに、前記内視鏡の挿入部の湾曲部を覆える長さを備え、この挿入部を係止する係止状態と、この係止状態を解除して前記挿入部に対して摺動可能な摺動状態とに係脱可能な係止手段を備え、その先端部を前記接触部に当接させた状態で前記挿入部を外套管の連通孔に挿通させるようにガイドする硬質の管状部材と
を具備することを特徴とする内視鏡装置。
【0078】
(付記項11) 前記外套管の接触部は、この接触部と前記管状部材の先端部との間にかかる、管状部材の先端部を前記外套管の連通孔に嵌入するための嵌入力が、前記管状部材と内視鏡の挿入部との間にかかる摺動状態の摺動抵抗および係止状態の係止力よりも大きくなる弾性力を有することを特徴とする付記項10に記載の内視鏡装置。
【0079】
(付記項12) 前記係止手段は、前記導管の内周で内方側に突出形成されていることを特徴とする付記項10もしくは付記項11に記載の内視鏡装置。
【0080】
(付記項13) 前記係止手段は、前記湾曲部から外れた位置で挿入部を係止する係合部を備えていることを特徴とする付記項12に記載の内視鏡装置。
【0081】
(付記項14) 前記係止手段は、前記導管の先端部近傍に形成されていることを特徴とする付記項12に記載の内視鏡装置。
【0082】
(付記項15) 前記係止手段は、前記導管の基端部近傍に形成されていることを特徴とする付記項12に記載の内視鏡装置。
【0083】
(付記項16) 所定の長さに形成され、所望の方向に湾曲させる湾曲部が設けられて体腔内に導入される細長い挿入部を備えた内視鏡と、
体内に挿入されて体内と体外とを連通させる連通孔を有するとともに、この連通孔に前記内視鏡の挿入部が挿通されたときに基端部でその先端側と基端側とを隔離する気密シール部を有する外套管と、
前記内視鏡の挿入部を進退可能に挿入可能な内径と、前記挿入部の湾曲部の長さよりも長く、かつ、挿入部よりも短く形成された挿通孔とを備え、挿通孔に前記湾曲部を配置させて、前記管状部材と挿入部との間で進退方向に摺動抵抗を発生させるとともに、発生させた摺動抵抗が管状部材を前記外套管の気密シール部に嵌入させる力量よりも小さく設定された摩擦手段を備え、前記湾曲部の湾曲を規制して、前記外套管の連通孔に挿入部を挿入するためのガイドをする管状部材と
を具備することを特徴とする内視鏡装置。
【0084】
(付記項17) 前記導管は、先端側がチューブ状に形成され、後端が先端側よりも拡径されていることを特徴とする付記項10ないし付記項16のいずれか1に記載の内視鏡装置。
【0085】
(付記項18) 前記導管の後端には、腕部が形成されていることを特徴とする付記項17に記載の内視鏡装置。
【0086】
(付記項19) 前記挿入部は、前記湾曲部の先端側に配設された先端部と、前記湾曲部の基端側に配設された硬質部材からなる硬性部とを有することを特徴とする付記項10ないし付記項18のいずれか1に記載の内視鏡装置。
【0087】
(付記項20) 前記挿入部の外径は、先端部、硬性部、湾曲部の順に大きく形成されていることを特徴とする付記項19に記載の内視鏡装置。
【0088】
(付記項21) 前記気密シール部は、その連通孔に対して半径方向外方が内方よりも強く形成されていることを特徴とする付記項16に記載の内視鏡装置。
【0089】
(付記項22) 前記先端部の基端部には、前記係止手段に係止される係止部が形成されていることを特徴とする付記項19に記載の内視鏡装置。
【0090】
(付記項23) 前記係止部は、管状溝に形成されていることを特徴とする付記項22に記載の内視鏡装置。
【0091】
(付記項24) 前記内視鏡の挿入部の基端部には、前記湾曲部を操作するとともに、内視鏡を保持する操作部が設けられていることを特徴とする付記項10ないし付記項23のいずれか1に記載の内視鏡装置。
【0092】
(付記項25) 前記操作部は、術者が把持するとともに、前記管状部材の基端部が係合される係合部を有するグリップが形成されていることを特徴とする付記項24に記載の内視鏡装置。
【0093】
(付記項26) 前記管状部材の基端部には、前記グリップの係合部に係合する係止部が形成されていることを特徴とする付記項25に記載の内視鏡装置。
【0094】
(付記項27) 前記管状部材の基端部は、その先端部に対して略Y字状に延出されていることを特徴とする付記項26に記載の内視鏡装置。
【0095】
(付記項28) 自在に湾曲させる湾曲部を有する細長い挿入部を備えた内視鏡と、
体内に挿入されて体内と体外とを連通させる連通孔を有し、前記内視鏡の挿入部を挿入するときに挿入部が接触しながら前記連通孔に挿通させる接触部を基端部に有する第1の管状部材と、
前記挿入部が挿入される内径と、先端部が前記第1の管状部材の接触部に当接される外径とを有するとともに、前記内視鏡の挿入部の湾曲部を覆える長さを備え、この挿入部を係止する係止状態と、この係止状態を解除して前記挿入部に対して摺動可能な摺動状態とに係脱可能な係止手段を備え、その先端部を前記接触部に当接させた状態で前記挿入部を第1の管状部材の連通孔に挿通させるようにガイドする硬質の第2の管状部材と
を具備することを特徴とする内視鏡装置。
(付記項29) 前記第2の管状部材は、前記湾曲部から外れた位置で挿入部を係止する第2の係止手段をさらに具備することを特徴とする付記項28に記載の内視鏡装置。
(付記項30) 前記第2の係止手段は、前記内視鏡の挿入部の基端部に設けられていることを特徴とする付記項29に記載の内視鏡装置。
(付記項31) 前記第2の管状部材の外径は、第1の管状部材の内径よりも小径に形成され、
前記第1の管状部材の基端部には、第1の管状部材の軸上に前記内視鏡の挿入部を前記第1の管状部材の内部に挿通可能とするとともに、その挿入部の挿入位置の先端側と基端側とをシールして隔離する貫通孔を備え、前記第2の管状部材が前記第2の係止手段で前記挿入部に係止された状態で第2の管状部材を前記内視鏡の挿入部とともに第1の管状部材の内腔に挿入可能な可撓性を有する弾性部材が配設されていることを特徴とする付記項29もしくは付記項30に記載の内視鏡装置。
【0096】
(付記項32) 所定の長さに形成され、所望の方向に湾曲させる湾曲部が設けられて体腔内に導入される挿入部を備えた内視鏡と、
先端部と基端部とが連通され、前記内視鏡の挿入部が挿通されたときに基端部でその先端側と基端側とを隔離する気密シール部を有する第1の管状部材と、
前記挿入部を進退可能に挿入可能な内径と、前記湾曲部の長さよりも長く、かつ、挿入部よりも短く形成された挿通孔とを備え、この挿通孔の内部に湾曲部が配置されると湾曲部の湾曲を規制して、前記第1の管状部材の内部に挿入部を挿入するためのガイドをする硬質で略直線状に形成された第2の管状部材と、
この第2の管状部材に前記湾曲部を配置させて、前記第2の管状部材と挿入部との間で進退方向に摺動抵抗を発生させるとともに、発生させた摺動抵抗が第2の管状部材を前記第1の管状部材の気密シール部に嵌入させる力量よりも小さく設定された摩擦手段と
を具備したことを特徴とする内視鏡装置。
(付記項33) 前記摩擦手段は、前記第2の管状部材が前記湾曲部全体を覆う位置に配置されると、前記第2の管状部材を前記第1の管状部材の気密シール部に嵌入させる力量よりも小さい係合力で係合される第1の係合部を備えたことを特徴とする付記項32に記載の内視鏡装置。
(付記項34) 前記第1の係合部は、前記挿入部の湾曲部よりも先端側に設けられていることを特徴とする付記項33に記載の内視鏡装置。
(付記項35) 前記第2の管状部材は、前記挿入部の湾曲部全体を覆う位置よりも基端側に外れた位置に、係合される第2の係合部を備えたことを特徴とする付記項33に記載の内視鏡装置。
(付記項36) 前記第2の係合部は、前記挿入部の基端部に設けられていることを特徴とする付記項35に記載の内視鏡装置。
【0097】
(付記項37) 被検体に挿入されて上記被検体の内部と外部とを連通する第1の管状部材と、
上記第1の管状部材に挿入可能で長尺な挿入部と、
上記挿入部に設けられた湾曲部と、
上記挿入部と略同一径を有し上記湾曲部を収容可能な内部空間を形成する硬性な第2の管状部材と、
上記第1の管状部材の基端側開口部に設けられる第1の当接部と、
上記第2の管状部材の先端側に設けられ上記第1の管状部材に上記挿入部を挿入するときに上記第1の管状部材の基端部と当接する第2の当接部と、
上記第2の管状部材に設けられ、上記第1の当接部と上記第2の当接部が当接したときに上記挿入部に対して上記第2の管状部材が相対的に摺動可能に、上記第2の管状部材を上記内部空間が上記湾曲部を収容する上記挿入部の所定の位置に係止する係止手段と、
を有することを特徴とする内視鏡装置。
【0098】
(付記項38) 細長い挿入部の先端部側に自在に湾曲させる湾曲部を有する内視鏡と、
前記挿入部が挿入される内径と、この挿入部の湾曲部を覆える長さとを有するとともに、前記挿入部との間にクリアランスを形成する管状部材と、
この管状部材とともに内視鏡の挿入部を覆える内径および長さを有するとともに、内部にガスを導入するガス導入通路を有する保護シースと
を具備することを特徴とする内視鏡装置。
【0099】
(付記項39) 前記保護シースは、前記内視鏡の挿入部の全体を覆える長さに形成されていることを特徴とする付記項38に記載の内視鏡装置。
【0100】
(付記項40) 前記保護シースのガス導入通路は、保護シースの連通孔に対して傾けられて設けられた側孔であることを特徴とする付記項38もしくは付記項39に記載の内視鏡装置。
【0101】
(付記項41) 前記管状部材には、前記クリアランスにガスを導入するガス導入通路が形成されていることを特徴とする付記項38ないし付記項40のいずれか1に記載の内視鏡装置。
【0102】
(付記項42) 前記管状部材のガス導入通路は、管状部材の連通孔に対して傾けられて設けられた側孔であることを特徴とする付記項41に記載の内視鏡装置。
【0103】
(付記項43) 前記管状部材は、この挿入部を係止する係止状態と、この係止状態を解除して前記挿入部に対して摺動可能な摺動状態とに係脱可能な係止手段をさらに具備することを特徴とする付記項38ないし付記項42のいずれか1に記載の内視鏡装置。
【0104】
(付記項44) 前記内視鏡の挿入部には、前記係止手段に係止される係止部を有することを特徴とする付記項43に記載の内視鏡装置。
【0105】
(付記項45) 前記係止部は、環状溝に形成されていることを特徴とする付記項44に記載の内視鏡装置。
【0106】
(付記項46) 前記係止手段は、前記管状部材の先端部近傍に形成されていることを特徴とする付記項38ないし付記項45のいずれか1に記載の内視鏡装置。
【0107】
(付記項47) 体内に挿入される外套管と、
この外套管内を通して体内に挿入される細長い挿入部を備え、前記挿入部の先端部側に湾曲部を有する内視鏡と、
前記外套管の基端部に設けられ、前記内視鏡の挿入部を前記外套管に挿入するときに前記挿入部の外周面との接触部をシールしながら挿通させる気密シール部と、
前記内視鏡の挿入部が挿入され、前記挿入部の湾曲部を覆える長さの硬質の管状部材と、
前記管状部材と前記内視鏡の挿入部との間で摺動抵抗を発生させるとともに、発生させた摺動抵抗が管状部材を前記外套管の気密シール部に嵌入させる力量よりも小さく設定された摩擦手段と
を具備することを特徴とする内視鏡装置。
【0108】
(付記項48) 体内に穿刺されたときに体内と体外とを連通する連通孔を封止する気密シール部を口元に備えた外套管の連通孔に挿通させて生体内部を少なくとも観察するため、自在に湾曲させる湾曲部を備えた挿入部を設けた内視鏡装置において、
前記挿入部が挿入される内径と、先端部が前記気密シール部に当接される外径を有するとともに、前記挿入部の湾曲部を覆える長さを少なくとも有する管状部材を備え、
この管状部材に前記挿入部を前記外套管の連通孔に挿通させるためのガイドをさせるようにしたことを特徴とする内視鏡装置。
【0109】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、十分な光学性能を確保するとともに、内視鏡の挿入部を容易に外套管内に通過させることができる内視鏡装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係わる内視鏡装置の分解斜視図。
【図2】内視鏡の挿入部に導管を装着した状態の挿入部を、トロッカーの内部に挿入する状態を示す概略図。
【図3】内視鏡の挿入部に導管を装着した概略的な部分断面図。
【図4】(A)は、内視鏡の挿入部の基端部に導管を装着した状態でトロッカーに内視鏡を挿入した状態を示す部分断面図、(B)は、内視鏡の挿入部に導管を装着した状態の挿入部を、トロッカーの内部に挿入した状態を示す概略的な部分断面図。
【図5】内視鏡を保護シースで保護するための内視鏡装置の分解斜視図。
【図6】導管を装着した内視鏡の挿入部を保護シースの内部に装着した状態を示す部分断面図。
【図7】(A)は、内視鏡の挿入部に導管を装着した状態の挿入部の基端部側を示す側面図、(B)は、内視鏡の挿入部の基端部に導管を装着した状態を示す側面図。
【図8】第1の実施の形態に対して変形させた第1の変形例のトロッカーを用いたときに、トロッカーに対して内視鏡を挿入するときの状態を示す概略図。
【図9】第1の実施の形態に対して変形させた第1の変形例のトロッカーを用いたときに、トロッカーに対して内視鏡を挿入したときの状態を示す概略図。
【図10】第1の実施の形態に対してさらに変形させた第2の変形例のトロッカーを用いたときに、トロッカーに対して内視鏡を挿入したときの状態を示す概略図。
【図11】第2の実施の形態に係わる内視鏡装置の導管を内視鏡の挿入部の基端部に装着した状態を示す概略的な部分断面図。
【符号の説明】
10…内視鏡装置、12…内視鏡、14…導管、16…トロッカー、26…挿入部、40…ヘッド部、40a…環状溝、42…湾曲部、44…硬性部、64…シース、66…口元部、68…気密シール部、68a…第1の口元シール部、68b…第2の口元シール部、72a…第1の突起部

Claims (4)

  1. 体内に挿入される第1の管状部材と、
    前記管状部材を通して前記体内に挿入される細長い挿入部を備え、前記挿入部の先端側に湾曲部を有する内視鏡と、
    前記内視鏡の挿入部が挿入され、前記挿入部の湾曲部を覆う第2の管状部材と、
    前記第1の管状部材の基端側に設けられ、前記内視鏡の挿入部を前記第1の管状部材に挿入するときに前記挿入部の外周面と摺動し前記第1の管状部材の内部を封止するための封止部と、
    前記内視鏡の挿入部を前記第1の管状部材に挿入して前記第2の管状部材が前記封止部に当接したときに係合が解除するように前記第2の管状部材と前記挿入部とを係脱可能に係合する係合手段と
    を有することを特徴とする内視鏡装置。
  2. 前記係合手段の前記湾曲部の近傍部位での係合解除力量は、前記第2の管状部材の先端部が前記封止部と当接した際に前記第2の管状部材の先端部を前記封止部に嵌入するための嵌入力量よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
  3. 内視鏡の挿入部の湾曲部の湾曲を規制するための内視鏡用導管であって、
    前記挿入部の湾曲部を覆うための貫通孔を有する管状部材と、
    体内に挿入されるトロッカーに設けられ前記挿入部の外周をシールする口元シール部と当接する、前記管状部材の先端部と、
    前記管状部材の、前記湾曲部を覆うための内周よりも先端側の内周面に突出して設けられ、かつ、弾性変形可能に設けられた、前記挿入部の外周面と係合するための係合手段と
    を有することを特徴とする内視鏡の湾曲部を規制するための導管。
  4. 前記係合手段は、対向する1対の突起であることを特徴とする請求項3に記載の導管。
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