JP4335468B2 - 情報入出力システム、情報制御方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents
情報入出力システム、情報制御方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報入出力システム、情報制御方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ホワイトボードや書き込みシート等の書き込み面に筆記用具を用いて書き込んだ手書きの情報を、専用のスキャナで読み取り、専用のプリンタで記録紙に出力することが可能な電子黒板装置が知られている。これに対し、近年にあっては、電子黒板の書き込み面に情報入力装置を配置して、書き込み面に手書きで書き込んだ情報をリアルタイムでパーソナルコンピュータ等のコンピュータに入力することを可能にした情報入力システムも提供されている。
【0003】
例えば、マイクロフィールド・グラフィックス社製(Microfield Graphics,Inc.)のソフトボードは、ホワイトボード上に情報入力装置を配設して構成され、ホワイトボード上に書かれた文字や絵等のビジュアルデータをコンピュータにリアルタイムで取り込むことを可能にした装置である。このソフトボードを用いて構成された情報入力システムでは、ソフトボードで取り込んだビジュアルデータをコンピュータに入力してCRT(Cathode Ray Tube)に表示したり、液晶プロジェクターを用いて大型のスクリーンに表示したり、プリンタで記録紙に出力すること等が可能となっている。また、ソフトボードが接続されたコンピュータの画面を液晶プロジェクターでソフトボード上に投影し、ソフトボード上でコンピュータを操作することも可能となっている。
【0004】
また、近年においては、文字および画像を表示するための表示装置と、表示装置の前面に情報入力面(タッチパネル面)を配設した情報入力装置と、情報入力装置からの入力に基づいて表示装置の表示制御を行う制御装置とを備え、表示装置および情報入力装置を用いて電子黒板の表示面および書き込み面を構成した情報入出力システムが提供されている。
【0005】
例えば、スマート・テクノロジィズ社製(SMART Technologies Inc.)のスマート2000では、コンピュータに接続された液晶プロジェクターを用いて文字・絵・図形・グラフィックの画像をパネルに投影した状態で、パネルの投影面(表示面)の前面に配設された情報入力装置(書き込み面)を用いて手書きの情報をコンピュータに取り込む処理を行う。そして、コンピュータ内で手書きの情報と画像情報とを合成し、再度、液晶プロジェクターを介してリアルタイムで表示できるようにしている。
【0006】
このような情報入出力システムでは、表示装置によって表示されている画面上の画像に対して、情報入力装置を用いて入力した画像を上書き画像として重ねて表示できるため、会議、プレゼンテーション、教育現場等において既に広く利用されており、その使用効果が高く評価されている。また、このような情報入出力システムに音声・画像等の通信機能を組み込み、遠隔地間を通信回線で接続することにより、電子会議システムとしても利用されている。
【0007】
また、近年においては、情報入出力システムにおいて利用される情報入力装置として検出方式の異なる種々の方式のものが考えられている。しかしながら、前述した情報入出力システムに適用するのに適切な方式を検討すると、座標入力面(タッチパネル面)のような物理的な面を有さなくとも入力が可能になる、例えば光学式のような情報入力装置が有望であると考えられる。
【0008】
このような光学式の情報入力装置としては、各種の方式が提案されている。光学式の情報入力装置の一例としては、特開平11−110116号公報に記載された情報入力装置がある。この特開平11−110116号公報に記載された情報入力装置は、2つの光学ユニットにそれぞれ設けられた光源から出射されるレーザビーム光をポリゴンミラーを用いて走査させ、そのレーザビーム光を再帰性反射部材で反射させることにより形成した情報入力領域を有している。そして、この情報入力領域に指先やペン等の指示手段を挿入することで情報入力領域の光を遮った場合には、2つの光学ユニットにそれぞれ設けられた受光素子における光の強度分布に基づいてポリゴンミラーを回転させたパルスモータのパルス数を検出し、この検出されたパルス数に応じて指示手段により遮られた光の出射角度を光学ユニット毎に求め、それらの出射角度に基づく三角測量の手法によって指示手段を挿入した位置座標を検出するものである。
【0009】
以上に代表されるような座標入力面(タッチパネル面)のような物理的な面を有さない光学式の情報入力装置は、表示装置の表示画面に装着して使用した場合であっても視認性に優れると共に、その大型化も比較的容易になっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような光学式の情報入力装置を用いた情報入出力システムは、パーソナルコンピュータ等の普及に伴い、情報の入力および表示をするための有力なツールとして位置付けられているが、まだ、完全とはいえず、本格的な実用化に向けていまだ解決されねばならない課題が多々存在する。
【0011】
従来の三角測量の手法によって指示手段を挿入した位置座標を算出する光学式の情報入力装置によれば、算出される位置座標の数は、指示手段の数“N”により決まるものであって、一部の例外を除き、“N2”により求めることができる。つまり、指示手段の数が“1”である場合には1つの位置座標のみが算出されるが、指示手段の数が“2”である場合には4つの位置座標が算出され、指示手段の数が“3”である場合には9つの位置座標が算出されてしまうという問題がある。このように、複数の指示手段で指示した場合に、算出される位置座標の数が指示手段の数よりも多くなってしまうのは、実際に指示手段が指示した実像の他に、虚像も算出されてしまうからである。
【0012】
そこで、このような三角測量の手法によって指示手段を挿入した位置座標を算出する光学式の情報入力装置を用いた情報入出力システムにおいては、既存のOS(Operating System)やアプリケーションは一点のみが指示されるものとして作成されているものが多いことから、複数の位置座標が算出された場合にはそれらの位置座標については無効にするような処理を行っているものが多いが、光学式の情報入力装置を用いた情報入出力システムの中には、算出された複数個の位置座標の中から複数の指示手段による実際の遮蔽点(反射点)の位置座標を判定する処理を行うようにしているものも考えられている。
【0013】
本発明の目的は、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入された場合に算出される少なくともN個以上の二次元位置座標を有効利用することができる情報入出力システム、情報制御方法、プログラムおよび記録媒体を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明の情報入出力システムは、所定の画像を表示する表示装置と、この表示装置の表示面に二次元の光による情報入力領域を対応させて配設して前記情報入力領域に挿入された所定物体の二次元の位置座標を三角測量の手法によって光学的に算出する情報入力装置と、を備え、前記情報入力装置により算出された位置座標に基づいて前記表示装置の表示内容の制御を行う情報入出力システムにおいて、前記情報入力領域にN(N≧2)個の前記所定物体が同時に挿入されて少なくともN個より多い個数の位置座標が算出された場合、算出された少なくともN個より多い個数の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出する特定点算出手段と、前記算出された少なくともN個より多い個数の位置座標のうちで、X座標の最大値と最小値の間隔またはY座標の最大値と最小値の間隔のうち両方が規定長より短いと判断された場合に、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を、前記特定点算出手段により算出された前記特定座標において実行する動作実行手段と、を備える。
【0015】
したがって、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合、それらの算出された少なくともN個の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標が算出され、その算出された特定座標で位置座標の算出数に応じて予め規定された動作が実行されたものとみなされる。これにより、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作をN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけで実現することが可能になるので、例えばダブルクリック操作等の面倒なマウス動作を簡単な動作で実現することが可能になる。
【0016】
また、意図した操作以外に複数点での同時入力が発生しても、例えばダブルクリック操作等のマウス動作の実行を回避することが可能になるので、意図しないマウス動作の実行等の不具合を防止することが可能になる。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の情報入出力システムにおいて、前記動作実行手段は、3以上の前記所定物体が前記情報入力領域に同時に挿入された場合には、前記予め規定された動作を実行しない。
【0018】
したがって、3個以上の所定物体が情報入力領域に同時に挿入された場合には座標算出等の処理が複雑になることから、これを回避し、処理スピードを向上させることが可能になる。
【0019】
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の情報入出力システムにおいて、位置座標の算出数に応じて予め規定される動作の一つは、ダブルクリック操作である。
【0020】
したがって、ダブルクリックの操作がN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することが可能になるので、操作性の向上を図ることが可能になる。
【0021】
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれか一記載の情報入出力システムにおいて、前記規定長は、成人の平均的な親指と人差し指との間隔の長さに設定されている。
【0022】
したがって、例えばダブルクリックの操作を片手の親指と人差し指とを情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することが可能になり、使い勝手の向上を図ることが可能になる。
【0023】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれか一記載の情報入出力システムにおいて、複数の処理モードから所望の処理モードを選択可能な処理モード選択手段を備え、マウス動作の実行を目的とした処理モードである操作モードが選択されている場合にのみ前記動作実行手段を実行する。
【0024】
したがって、マウス動作の実行を目的として操作モードが選択された場合にのみ、マウス動作の実行をすることが可能になるので、意図しない場合にマウス動作が実行されることを防止することが可能になる。
【0025】
請求項6記載の発明は、請求項5記載の情報入出力システムにおいて、座標入力を目的とした処理モードである座標入力モードが選択されている場合には、前記情報入力領域に同時に挿入されたN個の前記所定物体の位置座標を算出する。
【0026】
したがって、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合に、座標入力モードが選択されている場合には、所定物体によって実際に指示された各二次元位置座標のみをそれぞれ算出する。これにより、使い勝手を向上させることが可能になる。
【0027】
請求項7記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか一記載の情報入出力システムにおいて、前記情報入力装置は、光源から出射された光を薄膜状に成形して投光することにより形成した前記情報入力領域内の光を遮蔽または反射することにより生じる光強度分布に基づいて前記情報入力領域内を指示した所定物体の指示位置の位置座標を検出する。
【0028】
したがって、所定物体の挿入を受け付ける情報入力領域が確実に形成され、無視差、完全透明、高い描画感を実現する情報入力装置の提供が可能になる。
【0029】
請求項8記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか一記載の情報入出力システムにおいて、前記情報入力装置は、光源から出射されたビーム光を放射状に走査して投光することにより形成した前記情報入力領域内の光を遮蔽または反射することにより生じる光強度分布に基づいて前記情報入力領域内を指示した所定物体の指示位置の位置座標を検出する。
【0030】
したがって、所定物体の挿入を受け付ける情報入力領域が確実に形成され、無視差、完全透明、高い描画感を実現する情報入力装置の提供が可能になる。
【0031】
請求項9記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか一記載の情報入出力システムにおいて、前記情報入力装置は、撮像手段による撮像範囲である前記情報入力領域内を撮像することにより生じる光強度分布に基づいて前記情報入力領域内を指示した所定物体の指示位置の位置座標を検出する。
【0032】
したがって、所定物体の挿入を受け付ける情報入力領域が確実に形成され、無視差、完全透明、高い描画感を実現する情報入力装置の提供が可能になる。
【0033】
請求項10記載の発明の情報制御方法は、情報入力装置の光による情報入力領域に挿入された所定物体の二次元の位置座標を三角測量によって光学的に算出し、算出された前記所定物体の位置座標に基づいて表示装置の表示内容の制御を行う情報制御方法において、前記情報入力領域にN(N≧2)個の前記所定物体が同時に挿入されて少なくともN個より多い個数の位置座標が算出された場合、算出された少なくともN個より多い個数の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出し、算出された少なくともN個より多い個数の位置座標のうちで、X座標の最大値と最小値の間隔またはY座標の最大値と最小値の間隔の両方が規定長より短いと判断された場合に、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を、算出された前記特定座標において実行する。
【0034】
したがって、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合、それらの算出された少なくともN個の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標が算出され、その算出された特定座標で位置座標の算出数に応じて予め規定された動作が実行されたものとみなされる。これにより、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作をN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけで実現することが可能になるので、例えばダブルクリック操作等の面倒なマウス動作を簡単な動作で実現することが可能になる。
【0035】
また、意図した操作以外に複数点での同時入力が発生しても、例えばダブルクリック操作等のマウス動作の実行を回避することが可能になるので、意図しないマウス動作の実行等の不具合を防止することが可能になる。
【0036】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の情報制御方法において、3個以上の前記所定物体が前記情報入力領域に同時に挿入された場合には、位置座標の算出数に応じて予め規定される動作を実行しない。
【0037】
したがって、3個以上の所定物体が情報入力領域に同時に挿入された場合には座標算出等の処理が複雑になることから、これを回避し、処理スピードを向上させることが可能になる。
【0038】
請求項12記載の発明は、請求項10または11記載の情報制御方法において、位置座標の算出数に応じて予め規定される動作の一つは、ダブルクリック操作である。
【0039】
したがって、ダブルクリックの操作がN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することが可能になるので、操作性の向上を図ることが可能になる。
【0040】
請求項13記載の発明は、請求項10ないし12のいずれか一記載の情報制御方法において、前記規定長を成人の平均的な親指と人差し指との間隔の長さに設定する。
【0041】
したがって、例えばダブルクリックの操作を片手の親指と人差し指とを情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することが可能になり、使い勝手の向上を図ることが可能になる。
【0042】
請求項14記載の発明は、請求項10ないし13のいずれか一記載の情報制御方法において、複数の処理モードから所望の処理モードを選択可能とし、マウス
動作の実行を目的とした処理モードである操作モードが選択されている場合にのみ、位置座標の算出数に応じて予め規定される動作を実行する。
【0043】
したがって、マウス動作の実行を目的として操作モードが選択された場合にのみ、マウス動作の実行をすることが可能になるので、意図しない場合にマウス動作が実行されることを防止することが可能になる。
【0044】
請求項15記載の発明は、請求項14記載の情報制御方法において、座標入力を目的とした処理モードである座標入力モードが選択されている場合には、前記情報入力領域に同時に挿入されたN個の前記所定物体の位置座標を算出する。
【0045】
したがって、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合に、座標入力モードが選択されている場合には、所定物体によって実際に指示された各二次元位置座標のみをそれぞれ算出する。これにより、使い勝手を向上させることが可能になる。
【0046】
請求項16記載の発明のプログラムは、情報入力装置の光による情報入力領域に挿入された所定物体の二次元の位置座標を三角測量によって光学的に算出し、算出された前記所定物体の位置座標に基づく表示装置の表示内容の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記コンピュータに、前記情報入力領域にN(N≧2)個の前記所定物体が同時に挿入されて少なくともN個より多い個数の位置座標が算出された場合、算出された少なくともN個より多い個数の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出する特定点算出機能と、前記算出された少なくともN個より多い個数の位置座標のうちで、X座標の最大値と最小値の間隔またはY座標の最大値と最小値の間隔のうち両方が規定長より短いと判断された場合に、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を、前記特定点算出機能により算出された前記特定座標において実行する動作実行機能と、を実現させる。
【0047】
したがって、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合、それらの算出された少なくともN個の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標が算出され、その算出された特定座標で位置座標の算出数に応じて予め規定された動作が実行されたものとみなされる。これにより、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作をN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけで実現することが可能になるので、例えばダブルクリック操作等の面倒なマウス動作を簡単な動作で実現することが可能になる。
【0048】
また、意図した操作以外に複数点での同時入力が発生しても、例えばダブルクリック操作等のマウス動作の実行を回避することが可能になるので、意図しないマウス動作の実行等の不具合を防止することが可能になる。
【0049】
請求項17記載の発明は、請求項16記載のプログラムにおいて、3個以上の前記所定物体が前記情報入力領域に同時に挿入された場合には、前記動作実行機能を前記コンピュータに実行させない。
【0050】
したがって、3個以上の所定物体が情報入力領域に同時に挿入された場合には座標算出等の処理が複雑になることから、これを回避し、処理スピードを向上させることが可能になる。
【0051】
請求項18記載の発明は、請求項16または17記載のプログラムにおいて、位置座標の算出数に応じて予め規定される動作の一つは、ダブルクリック操作である。
【0052】
したがって、ダブルクリックの操作がN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することが可能になるので、操作性の向上を図ることが可能になる。
【0053】
請求項19記載の発明は、請求項16ないし18のいずれか一記載のプログラムにおいて、前記規定長は、成人の平均的な親指と人差し指との間隔の長さに設定されている。
【0054】
したがって、例えばダブルクリックの操作を片手の親指と人差し指とを情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することが可能になり、使い勝手の向上を図ることが可能になる。
【0055】
請求項20記載の発明は、請求項16ないし19のいずれか一記載のプログラムにおいて、複数の処理モードから所望の処理モードを選択可能な処理モード選択機能を前記コンピュータに実行させるとともに、マウス動作の実行を目的とした処理モードである操作モードが選択されている場合にのみ前記動作実行機能を前記コンピュータに実行させる。
【0056】
したがって、マウス動作の実行を目的として操作モードが選択された場合にのみ、マウス動作の実行をすることが可能になるので、意図しない場合にマウス動作が実行されることを防止することが可能になる。
【0057】
請求項21記載の発明は、請求項20記載のプログラムにおいて、座標入力を目的とした処理モードである座標入力モードが選択されている場合には、前記情報入力領域に同時に挿入されたN個の前記所定物体の位置座標を前記コンピュータに算出させる。
【0058】
したがって、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合に、座標入力モードが選択されている場合には、所定物体によって実際に指示された各二次元位置座標のみをそれぞれ算出する。これにより、使い勝手を向上させることが可能になる。
【0059】
請求項22記載の発明のコンピュータに読み取り可能な記録媒体は、請求項16ないし21のいずれか一記載のプログラムを記録した。
【0060】
したがって、この記録媒体をコンピュータにインストールすることにより、請求項16ないし21のいずれか一記載のプログラムと同様の作用を得ることが可能になる。
【0061】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態を図1ないし図33に基づいて説明する。ここで、図1は情報入出力システム1を概略的に示す外観斜視図である。図1に示すように、情報入出力システム1は、表示装置であるプラズマディスプレイパネル(PDP:Plasma Display Panel)2及び情報入力装置3で構成されるパネル部4と、制御装置であるパーソナルコンピュータ等のコンピュータ5,原稿の画像を読み取るためのスキャナ6,画像データを記録紙に出力するプリンタ7,ビデオプレイヤー8(いずれも図2参照)を収納する機器収納部9とを主体に構成されている。
【0062】
PDP2及び情報入力装置3は、PDP2の表示面2a側に情報入力装置3が位置するようにして一体化され、PDP2の表示面2aに情報入力装置3の情報入力領域3aが位置するようにしてパネル部4に収納されている。このように、パネル部4はPDP2及び情報入力装置3を収納して、情報入出力システム1の表示面(PDP2の表示面2a)及び書き込み面(情報入力領域3a)を構成している。なお、PDP2としては、電子黒板として利用可能な40インチや50インチ等の大画面タイプのものが用いられている。また、図示することは省略するが、PDP2にはビデオ入力端子やスピーカーが設けられており、ビデオプレイヤー8をはじめ、その他レーザディスクプレイヤー、DVDプレイヤー、ビデオカメラ等の各種情報機器やAV機器を接続し、PDP2を大画面モニタとして利用することが可能な構成になっている。
【0063】
次に、情報入出力システム1に内蔵される各部の電気的接続について図2を参照して説明する。図2に示すように、情報入出力システム1は、コンピュータ5にPDP2、スキャナ6、プリンタ7、ビデオプレイヤー8をそれぞれ接続し、コンピュータ5によってシステム全体を制御するようにしている。また、コンピュータ5には、ペン等の指示手段や指先等の所定物体で指示された情報入力領域3a内の位置座標の演算等を行う情報入力装置3用のコントローラ10が接続されており、このコントローラ10を介して情報入力装置3もコンピュータ5に接続されている。また、コンピュータ5を介して情報入出力システム1をネットワーク11に接続することができ、ネットワーク11上に接続された他のコンピュータで作成したデータをPDP2に表示したり、情報入出力システム1で作成し
たデータを他のコンピュータに転送することも可能になっている。
【0064】
次に、コンピュータ5について説明する。ここで、図3はコンピュータ5に内蔵される各部の電気的接続を示すブロック図である。図3に示すように、コンピュータ5は、システム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)12と、起動プログラム等を記録したROM(Read Only Memory)13と、CPU12のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)14と、文字・数値・各種指示等の入力を行うためのキーボード15と、カーソルの移動や範囲選択等を行うためのマウス16と、ハードディスク17と、PDP2に接続されておりそのPDP2に対する画像の表示を制御するグラフィックス・ボード18と、ネットワーク11に接続するためのネットワーク・カード(またはモデムでも良い。)19と、コントローラ10・スキャナ6・プリンタ7等を接続するためのインタフェース(I/F)20と、上記各部を接続するためのバス21とを備えている。
【0065】
また、ハードディスク17には、オペレーティング・システム(OS:Operating System)22、コントローラ10を介してコンピュータ5上で情報入力装置3を動作させるためのデバイスドライバ23、描画ソフト・ワードプロセッサソフト・表計算ソフト・プレゼンテーションソフト・キャリブレーションソフトウエア等の各種アプリケーションプログラム24等が格納されている。
【0066】
また、コンピュータ5には、OS22、デバイスドライバ23や各種アプリケーションプログラム24等の各種のプログラムコード(制御プログラム)を記録した記録媒体26、すなわち、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM,CD−R,CD−R/W,DVD−ROM,DVD−RAMなど)、光磁気ディスク(MO)、メモリカードなどに記録されているプログラムコードを読み取る装置であるフロッピーディスクドライブ装置、CD−ROMドライブ装置、MOドライブ装置等のプログラム読取装置25が搭載されている。
【0067】
各種アプリケーションプログラム24は、コンピュータ5への電源の投入に応じて起動するOS22による制御の下、CPU12によって実行される。例えば、キーボード15やマウス16の所定の操作によって描画ソフトを起動した場合には、PDP2にグラフィックス・ボード18を介して描画ソフトに基づく所定の画像が表示される。また、デバイスドライバ23もOS22とともに起動され、コントローラ10を介した情報入力装置3からのデータ入力が可能な状態になる。このように描画ソフトを起動した状態で情報入力装置3の情報入力領域3aにユーザが指示手段で文字や図形を描いた場合、座標情報が指示手段の記述に基づく画像データとしてコンピュータ5に入力され、例えばPDP2に表示されている画面上の画像に対して上書き画像として重ねて表示される。より詳細には、コンピュータ5のCPU12は、入力された画像データに基づいて線や文字を描画するための描画情報を生成し、入力された座標情報に基づく位置座標に合わせてグラフィックス・ボード18に設けられるビデオメモリ(図示せず)に書き込んでいく。その後、グラフィックス・ボード18が、ビデオメモリに書き込まれた描画情報を画像信号としてPDP2に送信することにより、ユーザが書いた文字と同一の文字が、PDP2に表示されることになる。つまり、コンピュータ5は情報入力装置3をマウス16のようなポインティングデバイスとして認識しているため、コンピュータ5では、描画ソフト上でマウス16を用いて文字を書いた場合と同様な処理が行われることになる。
【0068】
次に、情報入力装置3について詳細に説明する。なお、本実施の形態の情報入出力システム1に適用し得る情報入力装置3としては、検出方式の異なる種々の方式のものが考えられる。そこで、以下においては、情報入力装置3として、検出方式の異なる情報入力装置を数例挙げ、その構成及び原理について説明する。
【0069】
A.第1の情報入力装置
まず、第1の情報入力装置3Aについて図4ないし図8に基づいて説明する。この第1の情報入力装置3Aは、いわゆる再帰光遮蔽方式の情報入力装置である。
【0070】
ここで、図4は第1の情報入力装置3Aの構成を概略的に示す説明図である。図4に示すように、情報入力装置3Aは、PDP2の表示面2aのサイズに対応したサイズで横長の四角形状の情報入力領域3aを備えている。この情報入力領域3aは、手書きにより文字や図形等の入力を可能にする領域である。この情報入力領域3aの下方両端部に位置する角部の近傍には、発光と受光とを行う光学ユニット27(左側光学ユニット27L、右側光学ユニット27R)が所定の取付角度で設けられている。これらの光学ユニット27からは、平面若しくはほぼ平面をなし、例えばL1,L2,L3,・・・,Ln(R1,R2,R3,・・・,Rn)といった光(プローブ光)の束で構成される扇形状で薄膜状の光束膜が、情報入力領域3aの全域に行き渡るようにPDP2の表示面2aの表面に沿って平行に投光される。
【0071】
また、情報入力装置3の情報入力領域3aの下部を除く周辺部には、再帰性反射部材28が設けられている。この再帰性反射部材28は、例えば円錐形状のコーナーキューブを多数配列して形成されており、入射した光をその入射角度によらずに所定の位置に向けて反射する特性を有している。例えば、左側光学ユニット27Lから投光されたプローブ光L3は、再帰性反射部材28によって反射され、再び同一光路を辿る再帰反射光L3´として左側光学ユニット27Lにより受光されることになる。つまり、再帰性反射部材28によっても情報入力領域3aが形成されている。
【0072】
次に、光学ユニット27について説明する。ここで、図5は光学ユニット27の構造を概略的に示す構成図である。なお、図5はx−z方向を主体に示しているが、二点鎖線で示す部分については同一の構成要素を別方向(x−y方向、又はy−z方向)から見た図である。
【0073】
図5に示すように、光学ユニット27は、投光手段29と受光手段30とを備えている。投光手段29は、スポットをある程度絞ることの可能なLD(Laser Diode:半導体レーザ),ピンポイントLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)等の光源31を備えている。この光源31からPDP2の表示面2aに対して垂直に照射された光は、一方向の倍率のみを変更可能なシリンドリカルレンズ32によってx方向にコリメートされる。シリンドリカルレンズ32によってx方向にコリメートされた光は、シリンドリカルレンズ32とは曲率の分布が直交する2枚のシリンドリカルレンズ33,34によりy方向に対して集光される。つまり、これらのシリンドリカルレンズ群(シリンドリカルレンズ32,33,34)の作用により、光源31からの光を線状に集光した領域がシリンドリカルレンズ34の後方に形成されることになる。ここに、y方向に狭くx方向に細長いスリットを有するスリット板35を配置する。したがって、シリンドリカルレンズ群(シリンドリカルレンズ32,33,34)を通過した光は、スリット板35のスリット位置において、線状の二次光源36を形成する。二次光源36から発した光は、ハーフミラー37で折り返され、PDP2の表示面2aの垂直方向には広がらずに表示面2aの表面に沿った平行光で、表示面2aと平行方向には二次光源36を中心にした扇形状の光束膜となって情報入力領域3aを進行する。換言すれば、扇形状の光が情報入力領域3aを形成する。これらのシリンドリカルレンズ群(シリンドリカルレンズ32,33,34)とスリット板35とによって、集光光学系が形成されている。
【0074】
前述したように、扇形状となって情報入力領域3aを進行した光束膜は、再帰性反射部材28で再帰的に反射され、再び同一光路を辿ってハーフミラー37に戻ることになる。したがって、再帰性反射部材28で再帰的に反射された光束膜も情報入力領域3aを形成する。
【0075】
再帰性反射部材28で反射されてハーフミラー37に戻った再帰反射光は、ハーフミラー37を透過して受光手段30に入射する。受光手段30に入射した再帰反射光は、集光レンズであるシリンドリカルレンズ38を通って線状にされた後、このシリンドリカルレンズ38から距離f(fはシリンドリカルレンズ38の焦点距離)の間隔で設けられたCCD(Charge Coupled Device:受光素子)39において、プローブ光毎に異なる位置で受光される。なお、本実施の形態のCCD(受光素子)39は、1次元CCDであって、その画素数は2,048画素とされている。
【0076】
詳細には、再帰性反射部材28で反射された再帰反射光は、z軸方向ではシリンドリカルレンズ38の作用を受けず、コリメートされたままCCD(受光素子)39に到達する。また、再帰反射光は、PDP2の表示面2aと平行方向では、シリンドリカルレンズ38の中心に集光するように伝搬し、その結果、シリンドリカルレンズ38の作用を受けてシリンドリカルレンズ38の焦点面に設置されたCCD(受光素子)39上に結像する。これにより、CCD(受光素子)39上に再帰反射光の有無に応じて光強度の分布が形成される。すなわち、再帰反射光を指示手段Pで遮った場合、CCD(受光素子)39上の遮られた再帰反射光に相当する位置に光強度が弱い点(後述するピーク点)が生じることになる。再帰反射光を受光したCCD(受光素子)39は、再帰反射光(プローブ光)の光強度分布に基づいた電気信号を生成し、前述したコントローラ10に対して出力する。なお、図5に示すように、二次光源36とシリンドリカルレンズ38とは、ハーフミラー37に対して共に距離dの位置に配設されて共役な位置関係にある。
【0077】
ここで、図6は受光素子39から再帰反射光の光強度分布に基づいた電気信号が入力され、情報入力領域3aを進行する光が遮られた位置の座標を特定する処理を実行するコントローラ10のブロック構成図である。このコントローラ10は、光学ユニット27(左側光学ユニット27L、右側光学ユニット27R)の光源(LD)31の発光制御と、光学ユニット27(左側光学ユニット27L、右側光学ユニット27R)のCCD(受光素子)39からの出力の演算を行うものである。図6に示すように、コントローラ10には、各部を集中的に制御するCPU40が設けられており、このCPU40には、プログラム及びデータを記録するROM41、各種データを書き換え自在に格納してワークエリアとして機能するRAM42、コンピュータ5に接続するためのインタフェース43、A/D(Analog/Digital)コンバータ44及びLDドライバ45がバス接続されている。また、CPU40には、各種のプログラムコード(制御プログラム)を格納するハードディスク46や不揮発性のメモリであるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)47がバス接続されている。ここに、CPU40、ROM41及びRAM42によりマイクロコンピュータが構成されている。このようなマイクロコンピュータには、各種のプログラムコード(制御プログラム)を記録した記録媒体49、すなわち、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM,CD−R,CD−R/W,DVD−ROM,DVD−RAMなど)、光磁気ディスク(MO)、メモリカードなどに記録されているプログラムコードを読み取る装置であるフロッピーディスクドライブ装置、CD−ROMドライブ装置、MOドライブ装置等のプログラム読取装置48が接続されている。
【0078】
CCD(受光素子)39からの出力を演算する回路として、CCD(受光素子)39の出力端子に、アナログ処理回路51が図のように接続される。CCD(受光素子)39に入射した反射光は、CCD(受光素子)39内で光の強度に応じた電圧値を持つアナログの画像データに変換され、アナログ信号として出力される。このアナログ信号は、アナログ処理回路51で処理された後、A/D(Analog/Digital)コンバータ44によってデジタル信号に変換されてCPU40に渡される。この後、CPU40によって指示手段Pの二次元座標の演算が行われる。
【0079】
ハードディスク46に格納された各種のプログラムコード(制御プログラム)または記録媒体49に記録された各種のプログラムコード(制御プログラム)は、コントローラ10への電源の投入に応じてRAM42に書き込まれ、各種のプログラムコード(制御プログラム)が実行されることになる。
【0080】
続いて、制御プログラムに基づいてCPU40によって実行される機能について説明する。ここでは、本実施の形態の情報入力装置3の備える特長的な機能である座標検出処理について以下において具体的に説明する。
【0081】
ここで、図7は情報入力装置3の情報入力領域3a内の一点を指示手段Pで指し示した一例を示す正面図である。図7に示すように、例えば、左側光学ユニット27Lから照射されたL1,L2,L3,・・・,Lnといったプローブ光で構成される扇形状の光の中でn番目のプローブ光Lnが指示手段Pによって遮られた場合、そのプローブ光Lnは再帰性反射部材28に到達することはない。
【0082】
このときCCD(受光素子)39上の光強度分布を考える。ここで、図8はCCD(受光素子)39の検出動作を模式的に示す説明図である。指示手段Pが情報入力領域3a内に挿入されていなければ、CCD(受光素子)39上の光強度分布はほぼ一定であるが、図8に示すように指示手段Pが情報入力領域3a内に挿入されてプローブ光Lnが指示手段Pによって遮られた場合、そのプローブ光Lnは光学ユニット27のCCD(受光素子)39によって受光されることはないため、プローブ光Lnに対応する光学ユニット27のCCD(受光素子)39上の所定の位置Xnが光強度の弱い領域(暗点)となる。この光強度の弱い領域(暗点)である位置Xnは、CCD(受光素子)39から出力される光強度の波形にピーク点として出現することになるので、CPU40は、このような光強度
の波形におけるピーク点の出現を電圧の変化により認識し、この光強度の波形のピーク点となった暗点の位置Xnを検出する。
【0083】
また、光強度の波形のピーク点となった暗点位置Xnが検出されると、暗点位置XnからCCD(受光素子)39の中心画素までの距離が、例えばCCD(受光素子)39の画素番号(例えば、図8においては、画素番号m)に基づいて検出される。
【0084】
光強度の弱い領域(暗点)である位置Xn(左側光学ユニット27LのCCD(受光素子)39上ではXnL,右側光学ユニット27RのCCD(受光素子)39上ではXnR)は、遮られたプローブ光の出射/入射角θnと対応しており、Xnを検出することによりθnを知ることができる。即ち、暗点位置XnからCCD(受光素子)39の中心画素までの距離をaとすると、θnはaの関数として、
θn=tan−1(a/f) ………………………………(1)
と表すことができる。ただし、fはシリンドリカルレンズ38の焦点距離である。ここで、左側光学ユニット27LにおけるθnをθnL、aをXnLと置き換える。
【0085】
さらに、図7において、左側光学ユニット27Lと情報入力領域3aとの幾何学的な相対位置関係の変換係数gにより、指示手段Pと左側光学ユニット27Lとのなす角度θLは、(1)式で求められるXnLの関数として、
θL=g(θnL) ………………………………(2)
ただし、θnL=tan−1(XnL/f)
と表すことができる。
【0086】
同様に、右側光学ユニット27Rについても、上述の(1)(2)式中の記号Lを記号Rに置き換えて、右側光学ユニット27Rと情報入力領域3aとの幾何学的な相対位置関係の変換係数hにより、
θR=h(θnR) ………………………………(3)
ただし、θnR=tan−1(XnR/f)
と表すことができる。
【0087】
ここで、左側光学ユニット27LのCCD(受光素子)39の中心位置と右側光学ユニット27RのCCD(受光素子)39の中心位置との距離を図7に示すwとすると、情報入力領域3a内の指示手段Pで指示した点の2次元座標(x,y)は、三角測量の原理により、
x=w・tanθR/(tanθL+tanθR) ………………(4)
y=w・tanθL・tanθR/(tanθL+tanθR) ……(5)
として算出することができる。
【0088】
これらの(1)(2)(3)(4)(5)式は制御プログラムの一部として予めハードディスク46や記録媒体49に格納されており、(1)(2)(3)(4)(5)式により、指示手段Pの位置座標(x,y)は、XnL,XnRの関数として算出される。すなわち、左側光学ユニット27LのCCD(受光素子)39上の暗点の位置と右側光学ユニット27RのCCD(受光素子)39上の暗点の位置とを検出することで、指示手段Pの位置座標(x,y)が算出されることになる。
【0089】
このようにして算出された指示手段Pの位置座標(x,y)は、コントローラ10を介してコンピュータ5へと出力され、所定の処理に用いられることになる。
【0090】
そして、このような情報入力装置3Aによれば、情報入力領域3aにおいて、無視差、完全透明、高い描画感を実現することが可能になっている。
【0091】
B.第2の情報入力装置
次に、第2の情報入力装置3Bについて図9ないし図11に基づいて説明する。なお、第1の情報入力装置3Aで説明した部分と同一部分については同一符号を用い、説明も省略する。
【0092】
この第2の情報入力装置3Bは、いわゆる再帰光反射方式の情報入力装置である。
【0093】
ここで、図9は情報入力装置3Bに用いられる指示手段61を示す斜視図である。また、図10は情報入力装置3Bの情報入力領域3a内の一点を指示手段61で指し示した一例を示す正面図である。図9に示すように、情報入力装置3Bの情報入力領域3a内の一点を指し示すために用いられる指示手段61の先端近傍には、再帰性反射部材62が設けられている。この再帰性反射部材62は、例えば円錐形状のコーナーキューブを多数配列して形成されており、入射した光をその入射角度によらずに所定の位置に向けて反射する特性を有している。例えば、左側光学ユニット27Lから投光されたプローブ光Lnは、図10に示すように、再帰性反射部材62によって反射され、再び同一光路を辿る再帰反射光Ln´として左側光学ユニット27Lにより受光されることになる。そのため、図10に示すように、情報入力装置3Bにおいては、前述した情報入力装置3Aのように情報入力領域3aに再帰性反射部材28を設ける必要はない。なお、指示手段61はペン状の形状をしており、光沢のある金属製よりゴムやプラスチックなどの材質が望ましい。
【0094】
したがって、このような指示手段61の再帰性反射部材62を備えた先端近傍を情報入力装置3Bの情報入力領域3aの適当な位置(x,y)に挿入し、例えば左側光学ユニット27Lから投光された扇形状の光束膜の中のプローブ光Lnが指示手段61の再帰性反射部材62によって反射された場合、その再帰反射光Ln´は左側光学ユニット27LのCCD(受光素子)39によって受光される。このようにしてCCD(受光素子)39が再帰反射光Ln´を受光した場合には、再帰反射光Ln´に対応するCCD(受光素子)39上の所定の位置Dnが光強度の強い領域(明点)となる。つまり、図11に示すように、CCD(受光素子)39上では位置Dnの位置に光強度が強い領域が生じ、CCD(受光素子)39からの光の強度分布の形状にはピークが出現する。このピークが出現する位置Dnは反射されたプローブ光の出射/入射角θnと対応しており、Dnを検出することによりθnを知ることができる。つまり、このような再帰光反射方式の情報入力装置3Bの場合も、前述した再帰光遮蔽方式の情報入力装置3Aと同様に、光強度の波形に出現するピークに基づく三角測量の手法により指示手段61の位置座標(x,y)が算出されることになる。
【0095】
このようにして算出された指示手段61の位置座標(x,y)は、コントローラ10を介してコンピュータ5へと出力され、所定の処理に用いられることになる。
【0096】
そして、このような情報入力装置3Bによれば、情報入力領域3aにおいて、無視差、完全透明、高い描画感を実現することが可能になっている。
【0097】
C.第3の情報入力装置
次に、第3の情報入力装置3Cについて図12ないし図14に基づいて説明する。なお、第1の情報入力装置3Aで説明した部分と同一部分については同一符号を用い、説明も省略する。
【0098】
この第3の情報入力装置3Cは、第1の情報入力装置3Aにおける光学ユニットの変形例である。詳細には、第1の情報入力装置3Aで用いた光学ユニット27においては扇形状の光束膜を投光して情報入力領域を形成したが、情報入力装置3Cにおいては、ポリゴンミラー等の回転走査系を有しており、その回転走査系によって光源から出射された光ビームを放射状に投光して情報入力領域を形成する光学ユニット70を用いるものである。
【0099】
ここで、図12は光学ユニット70を概略的に示す平面図である。図12に示すように、光学ユニット70は、駆動回路(図示せず)を有してレーザ光を出射する光源であるLD(Laser Diode:半導体レーザ)71とハーフミラー72とポリゴンミラー73と集光レンズ74とで構成される投光手段70aと、受光素子75とが備えられている。受光素子75は、集光レンズ74から距離f(fは集光レンズ74の焦点距離)の間隔で設けられたPD(Photo Diode)で構成されている。このような光学ユニット70は、LD71から出射したレーザ光をハーフミラー72で折り返した後、パルスモータ(図示せず)により所定の角速度ωtで回転駆動されるポリゴンミラー73によって放射状に順次反射する。したがって、光学ユニット70は、ビーム光を放射状に繰り返し投光することになる。つまり、2つの光学ユニット70から放射状に投光されるビーム光によって情報入力領域3aが形成されることになる。一方、反射されて光学ユニット70に入射したビーム光は、ポリゴンミラー73によって反射され、ハーフミラー72に到達する。ハーフミラー72に到達した反射ビーム光は、ハーフミラー72を透過して受光素子75に到達し、電気信号に変換される。
【0100】
次に、このような光学ユニット70を第1の情報入力装置3Aで用いた光学ユニット27に代えて適用した情報入力装置3Cについて説明する。図13に示すように、情報入力領域3a中の或る位置に指示手段Pが挿入されてあるビーム光が遮蔽されると、そのビーム光は再帰性反射部材28で反射されることはないことから、受光素子75に到達することはない。このように情報入力領域3a中の或る位置に指示手段Pが挿入されてあるビーム光が遮蔽された場合、受光素子75からの光の強度分布の形状にはディップが出現する。
【0101】
各部の電気的接続等については技術的に公知であるため詳細な説明は省略するが、図14に示すように、情報入力領域3aに指示手段Pが挿入されていない場合には光強度は“I=I1”を示すが、情報入力領域3aに指示手段Pが挿入されて受光素子75に再帰光が戻らない場合には光強度は“I=I0”を示すことになる。このように光強度が“I=I0”である部分が、ディップである。なお、図14中、時間t=t0は、ポリゴンミラー73の回転の基準位置であって、回転走査されるビーム光が所定の角度に達した時点である。
【0102】
したがって、光強度が“I=I0”となった時間tをt1であるとすれば、情報入力領域3aに挿入された指示手段Pにより遮蔽されたビーム光の出射角度θは、
θ=ω(t1−t0)=ω△t
として算出される。つまり、左右それぞれに設けられた光学ユニット70(70L、70R)において情報入力領域3aに挿入された指示手段Pにより遮蔽されたビーム光の出射角度θ(θnL,θnR)が算出され、それらの出射角度θ(θnL,θnR)に基づく三角測量の手法によって指示手段Pを挿入した位置座標(x,y)が算出されることになる。
【0103】
このようにして算出された指示手段Pの位置座標(x,y)は、コントローラ10を介してコンピュータ5へと出力され、所定の処理に用いられることになる。
【0104】
そして、このような情報入力装置3Cによれば、情報入力領域3aにおいて、無視差、完全透明、高い描画感を実現することが可能になっている。
【0105】
D.第4の情報入力装置
次に、第4の情報入力装置3Dについて図15ないし図16に基づいて説明する。なお、第2の情報入力装置3B及び第3の情報入力装置3Cで説明した部分と同一部分については同一符号を用い、説明も省略する。
【0106】
この第4の情報入力装置3Dは、第2の情報入力装置3Bにおける光学ユニットの変形例である。詳細には、第2の情報入力装置3Bで用いた光学ユニット27においては扇形状の光束膜を投光して情報入力領域を形成したが、第4の情報入力装置3Dにおいては、ポリゴンミラー等の回転走査系を有しており、その回転走査系によって光源から出射された光ビームを放射状に投光して情報入力領域を形成する光学ユニット70を用いるものである。なお、光学ユニット70についての説明は、第3の情報入力装置3Cで説明したのでここでは省略する。
【0107】
このような光学ユニット70を第2の情報入力装置3Bで用いた光学ユニット27に代えて適用した情報入力装置3Dについて説明する。図15に示すように、情報入力領域3a中の或る位置に指示手段61が挿入された場合、所定のビーム光が指示手段61の再帰性反射部材62において再帰反射され、そのビーム光は受光素子75に到達する。このように情報入力領域3a中の或る位置に指示手段61が挿入されてあるビーム光が再帰反射された場合、受光素子75からの光の強度分布の形状にはピークが出現する。
【0108】
各部の電気的接続等については技術的に公知であるため詳細な説明は省略するが、図16に示すように、情報入力領域3aに指示手段61が挿入されていない場合には光強度は“I=I0”を示すが、情報入力領域3aに指示手段61が挿入されて受光素子75に再帰光が到達した場合には光強度は“I=I1”を示すことになる。このように光強度が“I=I1”である部分が、ピークである。なお、図16中、時間t=t0は、ポリゴンミラー73の回転の基準位置であって、回転走査されるビーム光が所定の角度に達した時点である。
【0109】
したがって、光強度が“I=I1”となった時間tをt1であるとすれば、情報入力領域63に挿入された指示手段61により再帰反射されたビーム光の出射角度θは、
θ=ω(t1−t0)=ω△t
として算出される。つまり、左右それぞれに設けられた光学ユニット70(70L、70R)において情報入力領域3aに挿入された指示手段61により再帰反射されたビーム光の出射角度θ(θnL,θnR)が算出され、それらの出射角度θ(θnL,θnR)に基づく三角測量の手法によって指示手段61を挿入した位置座標(x,y)が算出されることになる。
【0110】
このようにして算出された指示手段61の位置座標(x,y)は、コントローラ10を介してコンピュータ5へと出力され、所定の処理に用いられることになる。
【0111】
そして、このような情報入力装置3Dによれば、情報入力領域3aにおいて、無視差、完全透明、高い描画感を実現することが可能になっている。
【0112】
E.第5の情報入力装置
次に、第5の情報入力装置3Eについて図17ないし図18に基づいて説明する。この第5の情報入力装置3Eは、情報入力領域内の画像情報を撮像カメラにより取り込んで、その取り込まれた画像情報の内の一部に基づいて位置座標を検出するいわゆるカメラ撮像方式の情報入力装置である。
【0113】
ここで、図17は情報入力装置3Eの構成を概略的に示す正面図である。情報入力装置3Eの情報入力領域3aの上方両端部には、撮像手段である撮像カメラ82が距離wを隔てて設けられている。撮像カメラ82には、CCD(Charge Coupled Device)である受光素子83と結像光学レンズ84とが、距離fを隔てて設けられている。これらの撮像カメラ82の撮像画角は約90度であり、情報入力領域3aを撮影範囲とするようにそれぞれ設置されている。また、撮像カメラ82は座標入力面を形成するPDP2の表示面2aから所定の距離となるように設置されており、その光軸はPDP2の表示面2aに平行である。
【0114】
加えて、情報入力領域3aの上部を除く周縁部であって撮像カメラ82の撮像画角を妨げずに撮影視野全体を覆う位置には、背景板85が設けられている。この背景板85は、情報入力領域3aの中央にその面を向け、PDP2の表示面2aに対して略垂直に設けられる。この背景板85は、例えば一様な黒色とされている。
【0115】
撮像カメラ82の信号と指示手段Pとの関係を図18に示す。図18に示すように、指示手段Pが情報入力領域3aに挿入された場合、その指示手段Pは撮像カメラ82に撮影され、指示手段Pの像が撮像カメラ82の受光素子83上に形成される。情報入力装置3Eのように背景板85が黒色であって、指を指示手段Pとして用いるような場合には、指示手段Pは背景板85に比べて高い反射率を有することになるので、受光素子83の指示手段Pに相当する部分は、光強度の強い領域(明点)となる。
【0116】
各部の電気的接続等については技術的に公知であるため詳細な説明は省略するが、図18に示すように、情報入力領域3aに指示手段Pが挿入された場合には、受光素子83からの光の強度分布の形状にはピークが出現する。このピークが出現する位置Dnは、結像光学レンズ84の主点からの指示手段Pの見かけの角度θnに対応しており、θnはDnの関数として、
θn=arctan (Dn/f)
と表すことができる。つまり、このようなカメラ撮像方式の情報入力装置3Eの場合も、前述した情報入力装置3A等と同様に、光強度の波形に出現するピークに基づく三角測量の手法により指示手段Pの位置座標(x,y)が算出されることになる。
【0117】
このようにして算出された指示手段Pの位置座標(x,y)は、コントローラ10を介してコンピュータ5へと出力され、所定の処理に用いられることになる。
【0118】
なお、指示手段Pとしては、自身が発光する発光素子付きの専用ペン等も適用することができる。
【0119】
そして、このような情報入力装置3Eによれば、情報入力領域3aにおいて、
無視差、完全透明、高い描画感を実現することが可能になっている。
【0120】
以上、本実施の形態の情報入出力システム1に適用し得る情報入力装置3として、再帰光遮蔽方式の情報入力装置3A、再帰光反射方式の情報入力装置3B、回転走査系を有する再帰光遮蔽方式の情報入力装置3C、回転走査系を有する再帰光反射方式の情報入力装置3D、カメラ撮像方式の情報入力装置3Eについて、その構成及び原理を説明したが、これらは本実施の形態の情報入出力システム1に適用し得る情報入力装置3の一例であって、本発明はこれらの方式に限定されるものではなく、本発明は、三角測量の手法によって指示位置を算出する光学式の情報入力装置全般について適用されることは言うまでもない。
【0121】
続いて、本実施の形態の情報入出力システム1において実行される各種アプリケーションプログラム24の1つである描画ソフトにおける処理の内、従来の情報入出力システムによって行なわれている処理と同様の処理についてはその説明を省略し、情報入出力システム1が備える特長的な機能に関連する機能について以下に概略的に説明する。
【0122】
前述したような情報入出力システム1に適用し得る情報入力装置3(3A,3B,3C,3D,3E)によれば、算出される位置座標の数は、指示手段の数“N”により決まるものであって、一部の例外を除き、“N2”により求めることができる。つまり、指示手段の数が“1”である場合には1つの位置座標のみが算出されるが、指示手段の数が“2”である場合には4つの位置座標が算出され、指示手段の数が“3”である場合には9つの位置座標が算出されることになる。
【0123】
再帰光遮蔽方式の情報入力装置3Aを例に、より詳細に説明すると、図19に示すように、情報入力領域3a内に指示手段A,Bを同時に挿入した場合には、光学ユニット27(左側光学ユニット27L,右側光学ユニット27R)のCCD(受光素子)39上に2箇所の光強度の弱い領域(暗点)が、それぞれ生じてしまうことによる。つまり、位置座標は前述したようにXnL,XnRの関数として算出されることから、2つの指示手段A,Bを情報入力領域3a内に同時に挿入した場合には、指示手段Aと右側光学ユニット27Rとのなす角度θR1と指示手段Bと右側光学ユニット27Rとのなす角度θR2とが算出されるとともに、指示手段Aと左側光学ユニット27Lとのなす角度θL1と指示手段Bと左側光学ユニット27Lとのなす角度θL2とが算出され、合計4つの位置座標が算出されることになる。
【0124】
しかしながら、このように2つの指示手段によって情報入力領域3a内が同時に指示されて合計4つの位置座標が算出された場合であっても、2つの指示手段によって指示された位置座標を検出することは可能である。以下において、算出された複数個の位置座標の中から複数の指示手段による実際の遮蔽点(反射点)の位置座標を判定する実像判定処理について説明する。
【0125】
ここで、図20は実像判定処理を含む処理の流れを概略的に示すフローチャート、図21は情報入力装置3Aにおける複数個の位置座標が算出される状態を示す説明図である。なお、図21において、“A1,A2,A3,A4”は一方の指示手段で指示した実像の座標軌跡、“B1,B2,B3,B4”は他方の指示手段で指示した実像の座標軌跡を示すものである。また、“C1,C2,C3,C4”および“D1,D2,D3,D4”は、虚像である。
【0126】
本実施の形態においては、座標が算出されると、まず、算出座標が5つ以上であるか否かが判断される(図20に示すステップS14)。算出座標が5つ以上である場合には(図20に示すステップS14のY)、3以上の指やペン等の指示手段が情報入力領域3a内に同時に挿入されたものであるため、以後の判断は行わず、エラー処理を実行する。
【0127】
一方、算出座標が5つ以上でない場合には(図20に示すステップS14のN)、情報入力領域3a内に挿入された指示手段は1つまたは2つであることから、続くステップS15において、算出座標が1つであるか否かが判断される。
【0128】
例えば指示手段が情報入力領域3a内に同時に2つ挿入され、4つの位置座標(図21に示すA1,B1,C1,D1)が算出された場合、算出座標が1つではないので(ステップS15のN)、複数個の位置座標の中から複数の指示手段による実際の遮蔽点の位置座標を抽出する座標抽出処理が実行される。なお、特に図示しないが、指示手段が情報入力領域3a内に同時に2つ挿入された場合において、その挿入位置が一の光学ユニット27対して一直線上に並ぶ場合には、算出される位置座標は2つである。
【0129】
座標抽出処理としては、まず、算出された複数個の位置座標(A1,B1,C1,D1)をRAM14等のメモリに記憶する(ステップS16)。
【0130】
続くステップS17においては、メモリに記録された複数個の位置座標(A1,B1,C1,D1)の内、実像として確定した位置座標が有るか否かが判定される。
【0131】
実像として確定した位置座標が無い場合には(ステップS17のN)、ステップS18に進み、実像判定に必要な時系列的に順次得られる複数回分の算出座標がメモリに記憶されているか否かを判定する。
【0132】
複数回分の算出座標がメモリに記憶されている場合には(ステップS18のY)、ベクトル長・変位長・変位方向の初期判定条件(実験値)を設定した後(ステップS19)、ステップS20に進み、実像判定処理を実行する。
【0133】
ここで、図22は実像判定処理の流れを概略的に示すフローチャートである。実像判定処理は、図22に示すように、まず、ステップS51において、所定の算出座標を起点座標とし、座標間の座標ベクトル値及び座標ベクトル長を算出して、サンプリングされた位置座標毎にRAM14等のメモリに記憶する。
【0134】
ここで、座標ベクトル値の算出方法について図23を参照して説明する。図23において、前回検出された位置座標を(X1,Y1)、今回得られた位置zahyouwo(X2,Y2)とする。X座標方向の変化量ΔX=X2−X1、Y座標方向の変化量ΔY=Y2−Y1から、座標ベクトル値をΔY/ΔXにより算出する。この場合の座標ベクトル値は、図24に示すRAM42に格納されるベクトルテーブルTBに、X軸方向から10度間隔で数値化されて予め格納されている。なお、この間隔(10度)は任意に設定すればよい。また、座標ベクトル値は、算出結果の近似値を用いるものとする。例えば、−ΔY,−ΔXでΔY/ΔX=0.900の場合であれば、座標ベクトル値=24となる。
【0135】
また、図23において示すように、各サンプリングにおける座標間の座標ベクトル値は上述のように算出され、各座標間の座標ベクトル長Lは、例えば、座標(X1,Y1),(X2,Y2)間の座標ベクトル長L1であれば、
L1=√{(Y2−Y1)2+(X2−X1)2}
により算出される。このようにして、サンプリングされた位置座標毎にその座標ベクトル値とその座標ベクトル長とがそれぞれ算出される。
【0136】
つまり、ステップS51においては、時系列的に順次得られる位置座標間の変化する方向とその変化分を示す長さについて、ベクトルテーブルTBに予め設定格納されているベクトルデータを用いてベクトル座標化する処理を実行するものである。
【0137】
続いて、ステップS52に進み、ステップS51で算出した座標ベクトル長が、座標検出周期(サンプリング信号に伴う所定の時間間隔)内において移動不可能な異常な座標ベクトル長(異常ベクトル長)であるか否かが判定される。なお、本実施の形態における座標検出周期は、20msとする。つまり、ステップS52は、ステップS51で算出した座標ベクトル長が座標検出周期(20ms)内に検出される長さより長い場合には、実際には移動不可能であることから、その座標軌跡は、異常な座標ベクトル長(異常ベクトル長)であって実像軌跡ではないものと判定するものである。
【0138】
座標ベクトル長が異常ベクトル長である場合には(ステップS52のY)、ステップS53に進み、異常ベクトル長を判定した座標ベクトル長の数が検知された位置座標数に達したか否かが判定され、検知された位置座標数に達していなければ(ステップS53のN)、終点の位置座標を変更して(ステップS54)、再びステップS51においてその終点に基づく座標ベクトル値と座標ベクトル長とを算出する。
【0139】
つまり、ステップS51〜S52の処理は、座標ベクトル長が異常ベクトル長でないと判定されるまで(ステップS52のN)、または、全ての終点の位置座標についての座標ベクトル長が異常ベクトル長であると判定されるまで(ステップS53のY)、繰り返される。
【0140】
したがって、例えば位置座標A1を起点座標とした場合について説明すると、図21に示すようにその直後に算出される位置座標はA2,B2,C2,D2であることから、これらの位置座標(A2,B2,C2,D2)の中から一つずつ位置座標が終点として選択され、
A1→A2,A1→B2,A1→C2,A1→D2
の何れか一つに係る座標ベクトル値(起点ベクトル値)とその座標ベクトル長(起点ベクトル長)とが順次算出され、実像軌跡であるか否かが順次判定されることになる。
【0141】
なお、全ての終点の位置座標についての座標ベクトル長が異常ベクトル長であると判定された場合には(ステップS53のY)、実像の確定ができないことになるので、後述するステップS21に進む。
【0142】
一方、座標ベクトル長が異常ベクトル長でないと判定された場合には(ステップS52のN)、その終点の位置座標をRAM14等のメモリに記憶し(ステップS55)、所定の初期設定(n=3(n:座標検出周期回数))を実行する(ステップS56)。
【0143】
続くステップS57においては、ステップS55においてメモリに記憶した起点ベクトルの終点の位置座標を起点座標とし、n番目の座標検出周期において検出された位置座標との座標間の座標ベクトル値及び座標ベクトル長を算出し、RAM14等のメモリに記憶する。
【0144】
続いて、ステップS58に進み、ステップS57で算出した座標ベクトル長が、座標検出周期内において移動不可能な異常な座標ベクトル長(異常ベクトル長)であるか否かを判定する。
【0145】
座標ベクトル長が異常ベクトル長でないと判定された場合には(ステップS58のN)、ステップS59に進み、実像軌跡であるものとされたA1→A2の座標軌跡とA2→A3の座標軌跡とを比較し、座標ベクトル値が特定の変位量(V)内にあり、且つ,座標ベクトル長が特定の変位量(L)外である軌跡(異常変位長)であるか否かを判定する。
【0146】
このように座標ベクトル値が特定の変位量(V)内にあり、且つ,座標ベクトル長が特定の変位量(L)外である軌跡(異常変位長)であるか否かを判定するのは、図25に示すように、一般的に直線を描く場合には、座標ベクトル値、同一時間内における座標ベクトル長はほぼ同じであり、また、特に図示しないが、曲線を描く場合においても、座標ベクトル値は変化するが変化量は略同一であって座標ベクトル長も略同一となることに起因している。つまり、直線または曲線上に検出物が移動する場合には、座標ベクトル長および座標ベクトル値に大きな差は生じないことから、座標ベクトル値が特定の変位量(V)内であっても、座標ベクトル長が特定の変位量(L)外である軌跡(異常変位長)については、排除するものである。
【0147】
異常変位長でないと判定された場合には(ステップS59のN)、ステップS60に進み、実像軌跡であるものとされたA1→A2の座標軌跡とA2→A3の座標軌跡とを比較し、座標ベクトル値が特定の変位量(V)外にあり、且つ,座標ベクトル長が減少している軌跡(異常変位方向)であるか否かを判定する。
【0148】
このように座標ベクトル値が特定の変位量(V)外にあり、且つ,座標ベクトル長が減少している軌跡(異常変位方向)であるか否かを判定するのは、図26に示すように、一般的に直線方向を大きく変化させて描く場合には、方向転換する描画速度は順次低減して方向転換点で停止状態となり、再び転換方向に通常の速度で描きはじめることになるので、座標ベクトル値が大きく変化する場合には、座標ベクトル長は逐次減少した後、変換方向に向かって増加することに起因している。つまり、検出物が大きく方向を変える場合には、直前に動作の停止状態が発生することから、座標ベクトル長が減少していても、座標ベクトル値が特定の変位量(V)外である軌跡(異常変位方向)については、排除するものである。
【0149】
異常変位方向でないと判定された場合(ステップS60のN)、言い換えれば異常ベクトル長でも異常変位長でも異常変位方向でもない場合には、その終点の位置座標をRAM14等のメモリに記憶し(ステップS61)、座標検出周期回数nを“1”インクリメントする(ステップS62)。
【0150】
その後、ステップS63において、座標検出周期回数nがメモリに記憶されている実像判定に必要な時系列的に順次得られる複数回分の算出座標の数(判定座標数)を超えたか否かが判定され、座標検出周期回数nが判定座標数を超えていない場合には(ステップS63のY)、前述した継続ベクトルを起点ベクトルとし(ステップS64)、再びステップS57においてその終点に基づく座標ベクトル値と座標ベクトル長とを算出する。
【0151】
つまり、ステップS57〜S64の処理は、全ての終点の位置座標について異常ベクトル長または異常変位長若しくは異常変位方向であると判定されるまで(ステップS65のY)、終点の位置座標を変更し(ステップS66)、繰り返される。
【0152】
そして、全ての終点の位置座標について異常ベクトル長または異常変位長若しくは異常変位方向であると判定された場合には(ステップS65のY)、再びステップS54に進み、終点の位置座標を変更し、ステップS51においてその終点に基づく座標ベクトル値と座標ベクトル長とを算出する。
【0153】
したがって、例えば、ステップS55においてメモリに記憶した起点ベクトルの終点の位置座標がA2であって、A1→A2が実像軌跡であるものとされた場合、図21に示すようにその直後に算出される位置座標はA3,B3,C3,D3であることから、これらの位置座標(A2,B2,C2,D2)の中から一つずつ位置座標が終点として選択され、
A2→A3,A2→B3,A2→C3,A2→D3
の何れか一つに係る座標ベクトル値(継続ベクトル値)とその座標ベクトル長(継続ベクトル長)とが順次算出され、実像軌跡であるか否かが順次判定されることになる。
【0154】
一方、座標検出周期回数nが判定座標数を超えたと判定された場合には(ステップS63のY)、実像が確定したことになるので、その位置座標をインタフェース43を介してコンピュータ5に転送し(ステップS67)、指示手段による指示位置の表示や指示位置に対応するコマンド入力などの処理に利用することになる。
【0155】
ここで、一の位置座標に基づく他の位置座標についての実像か否かの判定について図19を参照して説明する。一の位置座標に基づく他の位置座標についての実像か否かの判定は、図19において、AとA´とがいずれも実像であるものとすると、▲1▼の方向には座標は検出されないことになる。このため、AとA´とのいずれか一方が実像であることが解かる。また、同様に、BとB´とのいずれか一方が実像であることが解かる。つまり、同一方向に存在する位置座標は、何れか一方のみが実像であって、他方は虚像であることになる。また、一方のAが実像であると解かった場合には、他方のA´は虚像として認識されるとともに、▲3▼方向のB´も虚像として認識されることになるので、Bが実像であることが解かる。つまり、メモリに記憶された四つの位置座標の内、一の位置座標について実像か虚像かが認識されれば、全ての位置座標についての実像か虚像かの判定が可能であることが解かる。したがって、算出された全ての位置座標について実像判定を行う必要はないので、複数箇所を同時に指示した場合の位置座標を低コストで検出することが可能になる。
【0156】
なお、図27に示すように、メモリに記憶された複数個の位置座標(A1,B1,C1,D1)の内、一の位置座標(図27においてはB1)が情報入力領域3aの外に存在してしまう場合には、A1とC1とを実像として確定することができることになる。
【0157】
すなわち、メモリに記憶された四つの位置座標の内、一の位置座標について実像か虚像かが認識されれば、全ての位置座標についての実像か虚像かの判定が可能であることにより、他方の位置座標も実像として確定し(ステップS68)、インタフェース43を介してコンピュータ5に転送する(ステップS69)。以上、ステップS67〜S69の処理によって実像判定手段の機能が実行される。また、ステップS67〜S69の処理は、判定座標数全てについて確定するまで(ステップS70のY)、繰り返される。そして、判定座標数全てについての実像の位置座標の送信が終了した場合に(ステップS70のY)、実像判定処理は終了し、ステップS14に戻る。
【0158】
次に、ステップS53において全ての終点の位置座標についての座標ベクトル長が異常ベクトル長であると判定された場合の処理について説明する。全ての終点の位置座標についての座標ベクトル長が異常ベクトル長であると判定された場合には(ステップS53のY)、前述したように実像の確定ができないものとしてステップS21に進むが、このステップS21においては、まだ同一方向の位置座標(例えば、図21においてA1に対するC1)についての実像判定処理を実行しているかいないかを判定する。まだ同一方向の位置座標についての実像判定処理を実行していない場合には(ステップS21のN)、起点座標を変更して(ステップS22)、再度ステップS20に進み、実像判定処理を実行する。一方、同一方向の位置座標についての実像判定処理を実行している場合には(ステップS21のY)、ステップS19で設定したベクトル長・変位長・変位方向の判定条件を変更し(ステップS23)、再度ステップS20に進み、実像判定処理を実行する。つまり、同一方向の2点の位置座標について、交互に同条件にて実像判定を繰り返すことになる。
【0159】
また、算出された位置座標が1つである場合には(ステップS15のY)、その算出された位置座標をインタフェース43を介してコンピュータ5に転送するとともに(ステップS24)、RAM14等のメモリに記憶し(ステップS25)、ステップS14に戻る。
【0160】
次に、ステップS17において、実像として確定した位置座標が有ると判定された場合について説明する。実像として確定した位置座標が有る場合には(ステップS17のY)、ステップS26に進む。
【0161】
ここで、実像として確定した位置座標が有る場合とは、前述したように算出された位置座標が複数ではない場合の位置座標がRAM14等のメモリに複数記憶されている場合であって、例えば図28に示すような場合である。図28は、一の指示手段で記述している途中において、他の指示手段が情報入力領域3a内に挿入された状態を示している。なお、実像として確定した位置座標が有る場合とは、前述したような処理により2点の座標が確定している場合を含むことは言うまでもない。
【0162】
ステップS26においては、実像として確定した位置座標の前回および前々回の値に基づき、座標間の座標ベクトル値(実像ベクトル値)及び座標ベクトル長(実像ベクトル長)を算出して、RAM14等のメモリに記憶する。
【0163】
その後、ベクトル長・変位長・変位方向の初期判定条件(実験値)を設定した後(ステップS27)、ステップS26においてメモリに記憶した実像ベクトルの終点の位置座標を起点座標とし、複数個同時に検出された位置座標との座標間の座標ベクトル値及び座標ベクトル長を算出し、RAM14等のメモリに記憶する。
【0164】
続いて、ステップS29に進み、ステップS28で算出した座標ベクトル長が、座標検出周期内において移動不可能な異常な座標ベクトル長(異常ベクトル長)であるか否かを判定する。
【0165】
座標ベクトル長が異常ベクトル長でないと判定された場合には(ステップS29のN)、ステップS30に進み、実像軌跡であるものとされたA3→A4の座標軌跡と例えばA4→Aの座標軌跡とを比較し、座標ベクトル値が特定の変位量(V)内にあり、且つ,座標ベクトル長が特定の変位量(L)外である軌跡(異常変位長)であるか否かを判定する。
【0166】
異常変位長でないと判定された場合には(ステップS30のN)、ステップS31に進み、実像軌跡であるものとされたA3→A4の座標軌跡と例えばA4→Aの座標軌跡とを比較し、座標ベクトル値が特定の変位量(V)外にあり、且つ,座標ベクトル長が減少している軌跡(異常変位方向)であるか否かを判定する。
【0167】
異常変位方向でないと判定された場合(ステップS31のN)、言い換えれば異常ベクトル長でも異常変位長でも異常変位方向でもない場合には、その終点の位置座標をRAM14等のメモリに記憶し(ステップS32)、その位置座標をインタフェース43を介してコンピュータ5に転送するとともに(ステップS33)、他方の位置座標も実像として確定し(ステップS34)、インタフェース43を介してコンピュータ5に転送する(ステップS35)。
【0168】
一方、座標ベクトル長が異常ベクトル長であると判定された場合(ステップS29のY)、異常変位長であると判定された場合(ステップS30のY)、異常変位方向であると判定された場合には(ステップS31のY)、検出座標数に達するまで(ステップS36のY)、検出座標を変更し(ステップS37)、ステップS28〜S31の処理を繰り返す。
【0169】
したがって、例えば、ステップS26においてメモリに記憶した実像ベクトルの終点の位置座標がA4である場合、図28に示すようにその直後に算出される位置座標はA,B,C,Dであることから、これらの位置座標(A,B,C,D)の中から一つずつ位置座標が終点として選択され、
A4→A,A4→B,A4→C,A4→D
の何れか一つに係る座標ベクトル値(軌跡ベクトル値)とその座標ベクトル長(軌跡ベクトル長)とが順次算出され、実像軌跡であるか否かが順次判定されることになる。つまり、実像であると判定された一の位置座標の軌跡を追跡することで、受光素子に対して同一方向に位置する他の位置座標を虚像であると認識し、他の実像である位置座標を確定するものである。
【0170】
また、検出座標数に達した場合には(ステップS36のY)、ステップS27で設定したベクトル長・変位長・変位方向の判定条件を変更し(ステップS38)、再度ステップS28に進み、座標ベクトル値(軌跡ベクトル値)とその座標ベクトル長(軌跡ベクトル長)とを算出する。
【0171】
以上のような処理により、2つの指示手段によって情報入力領域3a内が同時に指示されて合計4つの位置座標が算出された場合であっても、2つの指示手段によって指示された位置座標を検出することができ、これら2つの位置座標を有効とすることができる。この処理は、座標入力モード下において実行される。
【0172】
ところで、本実施の形態の情報入出力システム1においては、上述した座標入力モードの他、操作モードが選択可能になっている。操作モードとは、いわゆるマウスエミュレーション(右クリック、左クリック、ダブルクリック)を実行するためのモードである。ここで、図29は初期画面G1を示す平面図である。図29に示すように、PDP2に表示される初期画面G1には、座標入力モードを選択するための座標入力モードボタンB1と、操作モードを選択するための操作モードボタンB2とが選択可能な処理モード選択手段を実現するツールバーT1が表示される。つまり、座標入力モードボタンB1を操作した場合には座標入力モードが選択され、操作モードボタンB2を操作した場合には操作モードが選択されることになる。つまり、マウス動作の実行を目的として操作モードが選択された場合にのみ、マウス動作の実行をすることが可能になるので、意図しない場合にマウス動作が実行されることを防止することが可能になっている。
【0173】
この操作モードにおける情報入出力システム1の備える特長的な機能としては、ダブルクリック判定機能がある。以下において、ダブルクリック判定機能を実現するダブルクリック判定処理について説明する。
【0174】
ここで、図30はダブルクリック判定処理を含む処理の流れを概略的に示すフローチャートである。図30に示すように、座標が算出されると、まず、算出座標が5つ以上であるか否かが判断される(図30に示すステップS81)。算出座標が5つ以上である場合には(図30に示すステップS81のY)、3以上の指やペン等の指示手段が情報入力領域3a内に同時に挿入されたものであるため、以後の判断は行わず、エラー処理を実行する。したがって、3個以上の指示手段が情報入力領域3aに同時に挿入された場合には座標算出等の処理が複雑になることから、これを回避し、処理スピードを向上させることが可能になっている。
【0175】
一方、算出座標が5つ以上でない場合には(図30に示すステップS81のN)、情報入力領域3a内に挿入された指示手段は1つまたは2つであることから、続くステップS82において、算出座標が1つであるか否かが判断される。
【0176】
例えば指示手段が情報入力領域3a内に同時に2つ挿入され、4つの位置座標(図21に示すA1,B1,C1,D1)が算出された場合、つまり算出座標が1つではない場合には(ステップS82のN)、ステップS83に進み、情報入力装置3の備える特長的な機能であるダブルクリック判定機能を実現するダブルクリック判定処理を実行する。なお、特に図示しないが、指示手段が情報入力領域3a内に同時に2つ挿入された場合において、その挿入位置が一の光学ユニット27対して一直線上に並ぶ場合には、算出される位置座標は2つであるが、この場合も算出座標が1つではないので(ステップS82のN)、ステップS83に進み、ダブルクリック判定処理を実行する。
【0177】
一方、算出された位置座標が1つである場合には(ステップS82のY)、その算出された位置座標に基づいて例えば左クリックがなされたものとするマウスエミュレーション等のその他の処理を実行する。
【0178】
ここで、図31はダブルクリック判定処理の流れを概略的に示すフローチャートである。ダブルクリック判定処理は、まず、ステップS91において、算出された4つの位置座標(A1,B1,C1,D1)の中から、X座標の最大値XmaxとX座標の最小値Xminとを抽出する。図32は4つの位置座標(A1,B1,C1,D1)が算出された一例であって、図32においては、X座標の最大値Xmaxは座標B1のX2、X座標の最小値Xminは座標A1のX1である。
【0179】
また、ステップS92においては、算出された4つの位置座標(A1,B1,C1,D1)の中から、Y座標の最大値YmaxとY座標の最小値Yminとを抽出する。図32においては、Y座標の最大値Ymaxは座標C1のY3、Y座標の最小値Yminは座標D1のY4である。
【0180】
続くステップS93においては、X座標の最大値Xmaxと最小値Xminとの間隔、または、Y座標の最大値Ymaxと最小値Yminとの間隔が異常であるか否かが判断される。本実施の形態においては、情報入力領域3a内に同時に挿入される2つの指示手段を二本の指(例えば、片手の親指と人差し指)として想定しており、X座標の最大値Xmaxと最小値Xminとの間隔、または、Y座標の最大値Ymaxと最小値Yminとの間隔のいずれかが規定長(例えば、成人の平均的な親指と人差し指との間隔)以上であるような場合には、間隔異常とみなすものである。したがって、意図した操作以外に複数点での同時入力が発生しても、例えばダブルクリック操作等のマウス動作の実行を回避することが可能になるので、意図しないマウス動作の実行等の不具合を防止することが可能になる。また、規定長を成人の平均的な親指と人差し指との間隔の長さにすることで、例えばダブルクリックの操作を片手の親指と人差し指とを情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することが可能になり、使い勝手の向上を図ることが可能になる。
【0181】
間隔が異常でないと判断した場合には(ステップS93のN)、ステップS94に進み、ダブルクリックが実行された位置座標が算出される。ダブルクリックが実行された位置座標(X,Y)は、
X=(Xmax+Xmin)/2
Y=(Ymax+Ymin)/2
により算出される。ここに、少なくともN個以上の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出する特定点算出手段の機能が実行される。
【0182】
その後、算出された位置座標(X,Y)においてダブルクリック操作がなされたものとするマウスエミュレーションが実行される(ステップS95)。ここに、特定点算出手段により算出された特定座標で、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を実行する動作実行手段の機能が実行される。つまり、ダブルクリックの操作がN(N=2)個の指示手段を情報入力領域3aに同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することが可能になるので、操作性の向上を図ることが可能になる。
【0183】
なお、本実施の形態においては、動作実行手段により実行されるマウス動作は、ダブルクリック操作であるものとしたが、これに限るものではなく、例えば右クリックがなされたものとするマウスエミュレーション等のその他の動作を適用するようにしても良い。
【0184】
一方、間隔が異常であると判断した場合には(ステップS93のY)、ステップS95に進み、エラー処理を実行し、処理を終了する。
【0185】
ここに、情報入力領域3aにN(N≧2)個の指示手段(所定物体)が同時に挿入されて少なくともN個以上の二次元位置座標が算出された場合、それらの算出された少なくともN個以上の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標が算出され、その算出された特定座標で位置座標の算出数に応じて予め規定された動作が実行されたものとみなされる。これにより、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作をN(N≧2)個の指示手段を情報入力領域3aに同時に挿入するだけで実現することができるので、例えばダブルクリック操作等の面倒なマウス動作を簡単な動作で実現することができ、情報入力領域3aにN(N≧2)個の指示手段が同時に挿入された場合に算出される少なくともN個以上の二次元位置座標を有効利用することができる。
【0186】
なお、本実施の形態においては、少なくともN個以上の二次元位置座標間の中心に位置する中心位置座標を算出し、その算出された中心位置座標でダブルクリック操作がなされたものとするマウスエミュレーション(位置座標の算出数に応じて予め規定された動作)を実行するようにしたが、これに限るものではない。例えば、二次元位置座標間の中心に位置する中心位置座標ではなく、少なくともN個以上の位置座標を結ぶ領域内の所定の位置座標において位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を実行するようにしても良いし、若しくは、少なくともN個以上の位置座標を結ぶ領域近傍の所定の位置座標において位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を実行するようにしても良い。
【0187】
また、本実施の形態においては、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作として、4つの位置座標が検出された場合のダブルクリック操作を例示的に示したが、3以上の指やペン等の指示手段が情報入力領域3a内に同時に挿入された際にエラー処理を実行しないことを条件として、位置座標の算出数に応じて各種動作を実行するようにしても良い。例えば、図33に示すような検出点の数と動作とを対応付けた動作テーブルTを予め用意しておき、位置座標の算出数(検出点の数)に応じて所定の動作をするようにしても良い。一例としては、図33の動作テーブルTに示すように、3個の指示手段を情報入力領域3aに同時に挿入することで座標が9点検出された場合には、「プルダウンメニューを表示する」等の動作が挙げられる。
【0188】
なお、本実施の形態においては、コントローラ10をコンピュータ5とは別体で設けたが、これに限るものではなく、コントローラ10をコンピュータ5に組み込んで、コンピュータ5をコントローラ10として機能させるようにしても良い。
【0189】
また、本実施の形態においては、各種のプログラムコード(制御プログラム)を記録した記録媒体26や記録媒体49としてフロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク(CD−ROM,CD−R,CD−R/W,DVD−ROM,DVD−RAMなど)、光磁気ディスク(MO)、メモリカード等を適用したが、これに限るものではなく、記録媒体には、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記録または一時記録した記録媒体も含まれる。
【0190】
【発明の効果】
請求項1記載の発明の情報入出力システムによれば、所定の画像を表示する表示装置と、この表示装置の表示面に二次元の光による情報入力領域を対応させて配設して前記情報入力領域に挿入された所定物体の二次元の位置座標を三角測量の手法によって光学的に算出する情報入力装置と、を備え、前記情報入力装置により算出された位置座標に基づいて前記表示装置の表示内容の制御を行う情報入出力システムにおいて、前記情報入力領域にN(N≧2)個の前記所定物体が同時に挿入されて少なくともN個より多い個数の位置座標が算出された場合、算出された少なくともN個より多い個数の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出する特定点算出手段と、前記算出された少なくともN個より多い個数の位置座標のうちで、X座標の最大値と最小値の間隔またはY座標の最大値と最小値の間隔の両方が規定長より短いと判断された場合に、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を、前記特定点算出手段により算出された前記特定座標において実行する動作実行手段と、を備え、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合、それらの算出された少なくともN個の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出し、その算出された特定座標で位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を実行したものとみなすことにより、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作をN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけで実現することができるので、例えばダブルクリック操作等の面倒なマウス動作を簡単な動作で実現することができ、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入された場合に算出される少なくともN個の二次元位置座標を有効利用することができる。
【0191】
また、意図した操作以外に複数点での同時入力が発生しても、例えばダブルクリック操作等のマウス動作の実行を回避することができるので、意図しないマウス動作の実行等の不具合を防止することができる。
【0192】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の情報入出力システムにおいて、3個以上の前記所定物体が前記情報入力領域に同時に挿入された場合には、前記動作実行手段は実行しないことにより、3個以上の所定物体が情報入力領域に同時に挿入された場合には座標算出等の処理が複雑になることから、これを回避し、処理スピードを向上させることができる。
【0193】
請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の情報入出力システムにおいて、位置座標の算出数に応じて予め規定される動作の一つは、ダブルクリック操作であることにより、ダブルクリックの操作がN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することができるので、操作性の向上を図ることができる。
【0194】
請求項4記載の発明によれば、請求項1ないし3のいずれか一記載の情報入出力システムにおいて、前記規定長は、成人の平均的な親指と人差し指との間隔の長さに設定されていることにより、例えばダブルクリックの操作を片手の親指と人差し指とを情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することができるので、使い勝手の向上を図ることができる。
【0195】
請求項5記載の発明によれば、請求項1ないし4のいずれか一記載の情報入出力システムにおいて、複数の処理モードから所望の処理モードを選択可能な処理モード選択手段を備え、マウス動作の実行を目的とした処理モードである操作モードが選択されている場合にのみ前記動作実行手段を実行することにより、マウス動作の実行を目的として操作モードが選択された場合にのみ、マウス動作の実行をすることができるので、意図しない場合にマウス動作が実行されることを防止することができる。
【0196】
請求項6記載の発明によれば、請求項5記載の情報入出力システムにおいて、座標入力を目的とした処理モードである座標入力モードが選択されている場合には、前記情報入力領域に同時に挿入されたN個の前記所定物体の位置座標を算出することにより、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合に、座標入力モードが選択されている場合には、所定物体によって実際に指示された各二次元位置座標のみをそれぞれ算出するので、使い勝手を向上させることができる。
【0197】
請求項7記載の発明によれば、請求項1ないし6のいずれか一記載の情報入出力システムにおいて、前記情報入力装置は、光源から出射された光を薄膜状に成形して投光することにより形成した前記情報入力領域内の光を遮蔽または反射することにより生じる光強度分布に基づいて前記情報入力領域内を指示した所定物体の指示位置の位置座標を検出することにより、所定物体の挿入を受け付ける情報入力領域を確実に形成し、無視差、完全透明、高い描画感を実現する情報入力装置を提供することができる。
【0198】
請求項8記載の発明によれば、請求項1ないし6のいずれか一記載の情報入出力システムにおいて、前記情報入力装置は、光源から出射されたビーム光を放射状に走査して投光することにより形成した前記情報入力領域内の光を遮蔽または反射することにより生じる光強度分布に基づいて前記情報入力領域内を指示した所定物体の指示位置の位置座標を検出することにより、所定物体の挿入を受け付ける情報入力領域を確実に形成し、無視差、完全透明、高い描画感を実現する情報入力装置を提供することができる。
【0199】
請求項9記載の発明よれば、請求項1ないし6のいずれか一記載の情報入出力システムにおいて、前記情報入力装置は、撮像手段による撮像範囲である前記情報入力領域内を撮像することにより生じる光強度分布に基づいて前記情報入力領域内を指示した所定物体の指示位置の位置座標を検出することにより、所定物体の挿入を受け付ける情報入力領域を確実に形成し、無視差、完全透明、高い描画感を実現する情報入力装置を提供することができる。
【0200】
請求項10記載の発明の情報制御方法によれば、情報入力装置の光による情報入力領域に挿入された所定物体の二次元の位置座標を三角測量の手法によって光学的に算出し、算出された前記所定物体の位置座標に基づいて表示装置の表示内容の制御を行う情報制御方法において、前記情報入力領域にN(N≧2)個の前記所定物体が同時に挿入されて少なくともN個より多い個数の位置座標が算出された場合、算出された少なくともN個より多い個数の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出し、算出された少なくともN個より多い個数の位置座標のうちで、X座標の最大値と最小値の間隔またはY座標の最大値と最小値の間隔の両方が規定長より短いと判断された場合に、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を、算出された前記特定座標において実行することで、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合、それらの算出された少なくともN個の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出し、その算出された特定座標で位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を実行したものとみなすことにより、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作をN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけで実現することができるので、例えばダブルクリック操作等の面倒なマウス動作を簡単な動作で実現することができ、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入された場合に算出される少なくともN個の二次元位置座標を有効利用することができる。
【0201】
また、意図した操作以外に複数点での同時入力が発生しても、例えばダブルクリック操作等のマウス動作の実行を回避することができるので、意図しないマウス動作の実行等の不具合を防止することができる。
【0202】
請求項11記載の発明によれば、請求項10記載の情報制御方法において、3個以上の前記所定物体が前記情報入力領域に同時に挿入された場合には、位置座標の算出数に応じて予め規定される動作を実行しないことにより、3個以上の所定物体が情報入力領域に同時に挿入された場合には座標算出等の処理が複雑になることから、これを回避し、処理スピードを向上させることができる。
【0203】
請求項12記載の発明によれば、請求項10または11記載の情報制御方法において、位置座標の算出数に応じて予め規定される動作の一つは、ダブルクリック操作であることにより、ダブルクリックの操作がN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することができるので、操作性の向上を図ることができる。
【0204】
請求項13記載の発明によれば、請求項10ないし12のいずれか一記載の情報制御方法において、前記規定長を成人の平均的な親指と人差し指との間隔の長さに設定することにより、例えばダブルクリックの操作を片手の親指と人差し指とを情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することができるので、使い勝手の向上を図ることができる。
【0205】
請求項14記載の発明によれば、請求項10ないし13のいずれか一記載の情報制御方法において、複数の処理モードから所望の処理モードを選択可能とし、マウス動作の実行を目的とした処理モードである操作モードが選択されている場合にのみ、位置座標の算出数に応じて予め規定される動作を実行することにより、マウス動作の実行を目的として操作モードが選択された場合にのみ、マウス動作の実行をすることができるので、意図しない場合にマウス動作が実行されることを防止することができる。
【0206】
請求項15記載の発明によれば、請求項14記載の情報制御方法において、座標入力を目的とした処理モードである座標入力モードが選択されている場合には、前記情報入力領域に同時に挿入されたN個の前記所定物体の位置座標を算出することにより、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合に、座標入力モードが選択されている場合には、所定物体によって実際に指示された各二次元位置座標のみをそれぞれ算出するので、使い勝手を向上させることができる。
【0207】
請求項16記載の発明のプログラムによれば、情報入力装置の光による情報入力領域に挿入された所定物体の二次元の位置座標を三角測量の手法によって光学的に算出し、算出された前記所定物体の位置座標に基づく表示装置の表示内容の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記コンピュータに、前記情報入力領域にN(N≧2)個の前記所定物体が同時に挿入されて少なくともN個より多い個数の位置座標が算出された場合、算出された少なくともN個より多い個数の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出する特定点算出機能と、前記算出された少なくともN個より多い個数の位置座標のうちで、X座標の最大値と最小値の間隔またはY座標の最大値と小値の間隔の両方が規定長より短いと判断された場合に、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を、前記特定点算出機能により算出された前記特定座標において実行する動作実行機能と、を実行させることで、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合、それらの算出された少なくともN個の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出し、その算出された特定座標で位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を実行したものとみなすことにより、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作をN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけで実現することができるので、例えばダブルクリック操作等の面倒なマウス動作を簡単な動作で実現することができ、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入された場合に算出される少なくともN個の二次元位置座標を有効利用することができる。
【0208】
また、意図した操作以外に複数点での同時入力が発生しても、例えばダブルクリック操作等のマウス動作の実行を回避することができるので、意図しないマウス動作の実行等の不具合を防止することができる。
【0209】
請求項17記載の発明によれば、請求項16記載のプログラムにおいて、3個以上の前記所定物体が前記情報入力領域に同時に挿入された場合には、前記動作実行機能を前記コンピュータに実行させないことにより、3個以上の所定物体が情報入力領域に同時に挿入された場合には座標算出等の処理が複雑になることから、これを回避し、処理スピードを向上させることができる。
【0210】
請求項18記載の発明によれば、請求項16または17記載のプログラムにおいて、位置座標の算出数に応じて予め規定される動作の一つは、ダブルクリック操作であることにより、ダブルクリックの操作がN(N≧2)個の所定物体を情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することができるので、操作性の向上を図ることができる。
【0211】
請求項19記載の発明によれば、請求項16ないし18のいずれか一記載のプログラムにおいて、前記規定長は、成人の平均的な親指と人差し指との間隔の長さに設定されていることにより、例えばダブルクリックの操作を片手の親指と人差し指とを情報入力領域に同時に挿入するだけのワンクリックの感覚で実現することができるので、使い勝手の向上を図ることができる。
【0212】
請求項20記載の発明によれば、請求項16ないし19のいずれか一記載のプログラムにおいて、複数の処理モードから所望の処理モードを選択可能な処理モード選択機能を前記コンピュータに実行させるとともに、マウス動作の実行を目的とした処理モードである操作モードが選択されている場合にのみ前記動作実行機能を前記コンピュータに実行させることにより、マウス動作の実行を目的として操作モードが選択された場合にのみ、マウス動作の実行をすることができるので、意図しない場合にマウス動作が実行されることを防止することができる。
【0213】
請求項21記載の発明によれば、請求項20記載のプログラムにおいて、座標入力を目的とした処理モードである座標入力モードが選択されている場合には、前記情報入力領域に同時に挿入されたN個の前記所定物体の位置座標を前記コンピュータに算出させることにより、情報入力領域にN(N≧2)個の所定物体が同時に挿入されて少なくともN個の二次元位置座標が算出された場合に、座標入力モードが選択されている場合には、所定物体によって実際に指示された各二次元位置座標のみをそれぞれ算出するので、使い勝手を向上させることができる。
【0214】
請求項22記載の発明のコンピュータに読み取り可能な記録媒体によれば、請求項16ないし21のいずれか一記載のプログラムを記録し、この記録媒体をコンピュータにインストールすることにより、請求項16ないし21のいずれか一記載のプログラムと同様の作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態の情報入出力システムを概略的に示す外観斜視図である。
【図2】 情報入出力システムに内蔵される各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図3】 コンピュータに内蔵される各部の電気的接続を示すブロック図である。
【図4】 第1の情報入力装置の構成を概略的に示す説明図である。
【図5】 光学ユニットの構造を概略的に示す構成図である。
【図6】 コントローラのブロック構成図である。
【図7】 第1の情報入力装置の情報入力領域内の一点を指示手段で指し示した一例を示す正面図である。
【図8】 CCDの検出動作を模式的に示す説明図である。
【図9】 第2の情報入力装置に用いられる指示手段を示す斜視図である。
【図10】 第2の情報入力装置の情報入力領域内の一点を指示手段で指し示した一例を示す正面図である。
【図11】 CCDの検出動作を模式的に示す説明図である。
【図12】 第3の情報入力装置に用いられる光学ユニットを概略的に示す平面図である。
【図13】 第3の情報入力装置の情報入力領域内の一点を指示手段で指し示した一例を示す正面図である。
【図14】 光強度と時間との関係を示すグラフである。
【図15】 第4の情報入力装置の情報入力領域内の一点を指示手段で指し示した一例を示す正面図である。
【図16】 光強度と時間との関係を示すグラフである。
【図17】 第5の情報入力装置の構成を概略的に示す正面図である。
【図18】 その検出動作を説明するための概略正面図である。
【図19】 複数個の位置座標が算出される状態を示す説明図である。
【図20】 実像判定処理を含む処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
【図21】 複数個の位置座標が算出される状態を示す説明図である。
【図22】 実像判定処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
【図23】 座標ベクトル値算出方法を説明するためのベクトル図である。
【図24】 ベクトルテーブルを模式的に示す説明図である。
【図25】 直線を描く場合の動きを示す説明図である。
【図26】 直線方向を大きく変化させて描く場合の動きを示す説明図である。
【図27】 実像を自動的に確定することができる状態を示す説明図である。
【図28】 一の指示部材で記述している途中において、他の指示部材が情報入力領域内に挿入された状態を示す説明図である。
【図29】 初期画面を示す平面図である。
【図30】 ダブルクリック判定処理を含む処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
【図31】 ダブルクリック判定処理の流れを概略的に示すフローチャートである。
【図32】 4つの位置座標が算出された一例を示す説明図である。
【図33】 動作テーブルを模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
1 情報入出力システム
2 表示装置
2a 表示面
3 情報入力装置
3a 情報入力領域
31 光源
61,P 所定物体
71 光源
82 撮像手段
Claims (22)
- 所定の画像を表示する表示装置と、この表示装置の表示面に二次元の光による情報入力領域を対応させて配設して前記情報入力領域に挿入された所定物体の二次元の位置座標を三角測量の手法によって光学的に算出する情報入力装置と、を備え、前記情報入力装置により算出された位置座標に基づいて前記表示装置の表示内容の制御を行う情報入出力システムにおいて、
前記情報入力領域にN(N≧2)個の前記所定物体が同時に挿入されて少なくともN個より多い個数の位置座標が算出された場合、算出された少なくともN個より多い個数の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出する特定点算出手段と、
前記算出された少なくともN個より多い個数の位置座標のうちで、X座標の最大値と最小値の間隔またはY座標の最大値と最小値の間隔の両方が規定長より短いと判断された場合に、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を、前記特定点算出手段により算出された前記特定座標において実行する動作実行手段と、
を備えることを特徴とする情報入出力システム。 - 前記動作実行手段は、3以上の前記所定物体が前記情報入力領域に同時に挿入された場合には、前記予め規定された動作を実行しないことを特徴とする請求項1記載の情報入出力システム。
- 位置座標の算出数に応じて予め規定される動作の一つは、ダブルクリック操作であることを特徴とする請求項1または2記載の情報入出力システム。
- 前記規定長は、成人の平均的な親指と人差し指との間隔の長さに設定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の情報入出力システム。
- 複数の処理モードから所望の処理モードを選択可能な処理モード選択手段を備え、
マウス動作の実行を目的とした処理モードである操作モードが選択されている場合にのみ前記動作実行手段を実行することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一記載の情報入出力システム。 - 座標入力を目的とした処理モードである座標入力モードが選択されている場合には、前記情報入力領域に同時に挿入されたN個の前記所定物体の位置座標を算出することを特徴とする請求項5記載の情報入出力システム。
- 前記情報入力装置は、光源から出射された光を薄膜状に成形して投光することにより形成した前記情報入力領域内の光を遮蔽または反射することにより生じる光強度分布に基づいて前記情報入力領域内を指示した所定物体の指示位置の位置座標を検出することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載の情報入出力システム。
- 前記情報入力装置は、光源から出射されたビーム光を放射状に走査して投光することにより形成した前記情報入力領域内の光を遮蔽または反射することにより生じる光強度分布に基づいて前記情報入力領域内を指示した所定物体の指示位置の位置座標を検出することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載の情報入出力システム。
- 前記情報入力装置は、撮像手段による撮像範囲である前記情報入力領域内を撮像することにより生じる光強度分布に基づいて前記情報入力領域内を指示した所定物体の指示位置の位置座標を検出することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一記載の情報入出力システム。
- 情報入力装置の光による情報入力領域に挿入された所定物体の二次元の位置座標を三角測量の手法によって光学的に算出し、算出された前記所定物体の位置座標に基づいて表示装置の表示内容の制御を行う情報制御方法において、
前記情報入力領域にN(N≧2)個の前記所定物体が同時に挿入されて少なくともN個より多い個数の位置座標が算出された場合、算出された少なくともN個より多い個数の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出し、
算出された少なくともN個より多い個数の位置座標のうちで、X座標の最大値と最小値の間隔またはY座標の最大値と最小値の間隔の両方が規定長より短いと判断された場合に、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を、算出された前記特定座標において実行することを特徴とする情報制御方法。 - 3以上の前記所定物体が前記情報入力領域に同時に挿入された場合には、前記予め規定された動作を実行しないことを特徴とする請求項10記載の情報制御方法。
- 位置座標の算出数に応じて予め規定される動作の一つは、ダブルクリック操作であることを特徴とする請求項10または12記載の情報制御方法。
- 前記規定長を成人の平均的な親指と人差し指との間隔の長さに設定することを特徴とする請求項10ないし12のいずれか一記載の情報制御方法。
- 複数の処理モードから所望の処理モードを選択可能とし、
マウス動作の実行を目的とした処理モードである操作モードが選択されている場合にのみ、位置座標の算出数に応じて予め規定される動作を実行することを特徴とする請求項10ないし13のいずれか一記載の情報制御方法。 - 座標入力を目的とした処理モードである座標入力モードが選択されている場合には、前記情報入力領域に同時に挿入されたN個の前記所定物体の位置座標を算出することを特徴とする請求項14記載の情報制御方法。
- 情報入力装置の光による情報入力領域に挿入された所定物体の二次元の位置座標を三角測量の手法によって光学的に算出し、算出された前記所定物体の位置座標に基づく表示装置の表示内容の制御をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
前記コンピュータに、
前記情報入力領域にN(N≧2)個の前記所定物体が同時に挿入されて少なくともN個より多い個数の位置座標が算出された場合、算出された少なくともN個より多い個数の位置座標を結ぶ領域内若しくは領域近傍の特定座標を算出する特定点算出機能と、
前記算出された少なくともN個より多い個数の位置座標のうちで、X座標の最大値と最小値の間隔またはY座標の最大値と最小値の間隔のうち両方が規定長より短いと判断された場合に、位置座標の算出数に応じて予め規定された動作を、前記特定点算出機能により算出された前記特定座標において実行する動作実行機能と、
を実現させるためのプログラム。 - 3以上の前記所定物体が前記情報入力領域に同時に挿入された場合には、前記動作実行機能を前記コンピュータに実行させないことを特徴とする請求項16記載のプログラム。
- 位置座標の算出数に応じて予め規定される動作の一つは、ダブルクリック操作であることを特徴とする請求項16または17記載のプログラム。
- 前記規定長は、成人の平均的な親指と人差し指との間隔の長さに設定されていることを特徴とする請求項16ないし18のいずれか一記載のプログラム。
- 複数の処理モードから所望の処理モードを選択可能な処理モード選択機能を前記コンピュータに実行させるとともに、
マウス動作の実行を目的とした処理モードである操作モードが選択されている場合にのみ前記動作実行機能を前記コンピュータに実行させることを特徴とする請求項16ないし19のいずれか一記載のプログラム。 - 座標入力を目的とした処理モードである座標入力モードが選択されている場合には、前記情報入力領域に同時に挿入されたN個の前記所定物体の位置座標を前記コンピュータに算出させることを特徴とする請求項20記載のプログラム。
- 請求項16ないし21のいずれか一記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータに読み取り可能な記録媒体。
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