JP4335710B2 - アクセス性能調整方法及び記憶装置 - Google Patents

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Description

本発明はアクセス性能調整方法及び記憶装置に係り、記録媒体へのシーケンシャルアクセス性能やランダムアクセス性能を調整するためのアクセス性能調整方法及びそのようなアクセス調整方法を採用する記憶装置に関する。
同心円状のトラックにデータが記録される磁気ディスクを用いる磁気ディスク装置では、複数のトラックに連続してアクセスするシーケンシャルアクセスが行われる。このようなシーケンシャルアクセスでのデータ転送を高速に行うために、トラック間のヘッドの移動に要する時間(以下、ヘッド移動時間と言う)に合わせて各トラックのデータの書き込み開始位置をずらす、所謂「スキュー」と呼ばれる技術が用いられている。
仮に、スキューを用いず、隣接する2本のトラックにおいてデータアクセス開始位置が物理的に同じ半径方向上の位置にあるとすると、1本目のトラックへのアクセスが完了して2本目のトラックに移動するときに、ヘッドの移動が間に合わず、磁気ディスクの1回転分の待ち時間が発生することになる。そこで、スキューを導入することにより、ヘッド移動時間の分だけ次のトラックのデータアクセス開始位置を円周方向上ずらすことで、待ちの時間を減少させている。スキューを導入する場合、待ち時間によるデータアクセス遅延を減少することでアクセス性能の向上を図っているため、スキューの量は時間に換算すると、最小値がトラック間のヘッド移動時間となるように設定されている。
又、磁気ディスク装置では、磁気ディスク上に存在する欠陥トラックを回避するための処理として、所謂「欠陥トラック回避処理」と呼ばれる技術を用いている。この技術は、磁気ディスク上で欠陥トラックが検出された場合には、欠陥トラックの内周側に予備トラックを用意して使用することで欠陥トラックを回避して、総トラック数を磁気ディスク装置間で一定に保つ。
一方、磁気ディスク装置の記録密度は年々向上しており、ヘッド及び磁気ディスクの能力に応じてBPI(Bit Per Inch)やTPI(Track Per Inch)等の記録密度を可変設定する方式が提案されている。BPIやTPIを、ヘッドと磁気ディスクの各組み合わせに対して最適な値に可変設定することで、磁気ディスク装置の歩留まりを向上させることができる。しかし、このような方式を採用すると、トラック内のセクタ数やシリンダ数が、ヘッドと磁気ディスクの組み合わせ毎及び/又は磁気ディスク装置毎に異なった構成となる。尚、このようなBPIやTPIの可変設定は、ユーザ側で行うものではなく、磁気ディスク装置の出荷時に行うものである。
BPIやTPI等の記録密度が可変設定される磁気ディスク装置では、ヘッド毎及び/又は磁気ディスク装置毎にデータ転送速度が異なってしまうため、同じ記憶容量の磁気ディスク装置であっても、シーケンシャルアクセス性能が磁気ディスク装置間で大きく異なってしまうという第1の問題があった。
又、欠陥トラック回避処理を行うと、使用するトラックが内周側にずれるため、特定の磁気ディスク上で欠陥トラックが多発すると、他の磁気ディスク上のデータの格納位置とのずれが大きくなってしまう。その結果、欠陥トラックが発生していない磁気ディスクと比較すると、欠陥トラックが発生している磁気ディスクに対するヘッドのシーク距離が長くなり、欠陥トラック数に応じて任意のトラックにアクセスするランダムアクセス性能が磁気ディスク間で大きく異なってしまうと共に、同じ記憶容量の磁気ディスク装置であっても、同様の理由で磁気ディスク装置間でランダムアクセス性能が大きく異なってしまうという第2の問題があった。
更に、特にBPIやTPI等の記録密度が可変設定される磁気ディスク装置では、ヘッド毎及び/又は磁気ディスク装置毎に1トラックを回避したときのシリンダ幅が異なってしまい、ヘッド間のシリンダの物理位置のずれが回避トラック本数に応じて増大してしまうため、同じ記憶容量の磁気ディスク装置であっても、ランダムアクセス性能が磁気ディスク装置間で大きく異なってしまうという第3の問題があった。
尚、上記第1〜第3の問題は、磁気ディスク装置に限らず、光ディスク装置や光磁気ディスク装置等の各種記録媒体を備えた記憶装置においても同様に発生していた。
そこで、本発明の目的は、上記第1〜第3の問題のうち少なくとも1つを解決して、記録媒体へのアクセス性能を均一化することのできるアクセス性能調整方法及び記憶装置を実現することにある。
上記の課題は、記録媒体上の複数のトラックに連続的にアクセスするシーケンシャルアクセス時にトラック間のヘッドの移動に要するヘッド移動時間に合わせて各トラックのデータの書き込み開始位置をずらすのに用いるスキュー量を予め格納している格納手段を備えた記憶装置のアクセス調整方法であって、ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する装置性能を測定する測定ステップと、基準装置性能と測定された装置性能に基づいて、該ヘッドと記録媒体の組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求める計算ステップと、該格納手段から読み出した該スキュー量を該スキュー調整量で調整した値をスキュー量の更新値として該格納手段に格納する調整ステップとを含むことを特徴とするアクセス調整方法によって達成できる。この場合、上記第1の問題を解決することができる。
上記の課題は、欠陥トラックを回避するための予備トラックが用意された記録媒体を備えた記憶装置のアクセス調整方法であって、一定の間隔でヘッド間のシリンダ位置のずれが許容値より大きいと、ヘッドのうち該記録媒体上の該予備トラック側は反対側に位置するヘッド側に追加回避トラックを挿入してヘッド間のずれを補正するための追加回避情報を求めるステップと、格納手段に予め格納されており、該欠陥トラックを回避して該予備トラックをアクセスするための回避トラック情報を、該追加回避情報を用いて更新するステップとを含むことを特徴とするアクセス調整方法によっても達成できる。この場合、上記第2及び第3の問題を解決することができる。
上記の課題は、記録媒体上の複数のトラックに連続的にアクセスするシーケンシャルアクセス時にトラック間のヘッドの移動に要するヘッド移動時間に合わせて各トラックのデータの書き込み開始位置をずらすのに用いるスキュー量を予め格納している第1の格納手段と、ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する装置性能を測定する測定手段と、基準装置性能と測定された装置性能に基づいて、該ヘッドと記録媒体の組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求める計算手段と、該第1の格納手段から読み出した該スキュー量を該スキュー調整量で調整した値をスキュー量の更新値として該第1の格納手段に格納する調整手段とを備えたことを特徴とする記憶装置によっても達成できる。この場合、上記第1の問題を解決することができる。
記憶装置は、少なくとも1つの記録媒体上に欠陥トラックを回避するための予備トラックが用意されており、一定の間隔でヘッド間のシリンダ位置のずれが許容値より大きいと、ヘッドのうち該記録媒体上の該予備トラック側は反対側に位置するヘッド側に追加回避トラックを挿入してヘッド間のずれを補正するための追加回避情報を求める手段と、第2の格納手段に予め格納されており、該欠陥トラックを回避して該予備トラックをアクセスするための回避トラック情報を、該追加回避情報を用いて更新する手段とを更に備えたこ構成としても良い。この場合、第2及び第3の問題も解決することができる。
又、ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する記録密度がヘッドにより異なる構成としても良い。
従って、本発明によれば、記録媒体へのアクセス性能を均一化することのできるアクセス性能調整方法及び記憶装置を実現することができる。
本発明によれば、上記第1〜第3の問題のうち少なくとも1つを解決することが可能であるため、ヘッドと記録媒体の能力にかかわらず記録媒体へのアクセス性能を均一化することのできるアクセス性能調整方法及び記憶装置を実現することができる。
以下に、本発明になるアクセス性能調整方法及び記憶装置の各実施例について、図面と共に説明する。
図1は、本発明になる記憶装置の第1実施例の要部を示すブロック図である。記憶装置の第1実施例は、本発明になるアクセス調整方法の第1実施例を採用する。本実施例では、本発明が磁気ディスク装置に適用されている。
図1において、磁気ディスク装置は、バス3で接続されたホスト装置1とディスクドライブ部2とから構成されている。ディスクドライブ部2には、複数の磁気ディスク11、複数の磁気ヘッド12、アクチュエータ部13、リード/ライト(R/W)部14、MPU15及びメモリ16が設けられている。ホスト装置1は、磁気ディスク装置全体の制御を司り、MPU15はディスクドライブ部2内の制御を司る。
アクチュエータ部13は、各磁気ヘッド12の対応する磁気ディスク11に対する位置を制御する周知の構成を有する。R/W部14は、MPU15の制御下で、リード動作時には各磁気ヘッド12が磁気ディスク11から再生したリードデータを処理し、ライト時には磁気ディスク11に記録するべきライトデータを各磁気ヘッド12に供給する周知の構成を有する。リードコマンドは、ホスト装置1からバス3を介してMPU15に供給され、R/W部14からのリードデータは、MPU15の制御下でバス3を介してホスト装置1に供給される。ライトコマンド及びライトデータは、ホスト装置1からバス3を介してディスクドライブ2に供給される。ライトコマンドはMPU15に供給され、ライトデータはMPU15の制御下でR/W部14に供給され磁気ヘッド12により磁気ディスク11に記録される。メモリ16は、MPU15が実行するプログラムや、MPU15が実行する演算の中間データを含む各種データを格納する。メモリ16は、後述するスキュー量テーブル(第1実施例)や、欠陥回避テーブル等も格納する。
尚、磁気ディスク装置の基本構成は、図1に示す基本構成に限定されるものではなく、後述するシーケンシャルアクセスやランダムアクセスを行うための構成を有するものであれば、特に限定されない。
本実施例では、磁気ヘッド12と磁気ディスク11の組み合わせに対する実際のデータ転送速度等の装置性能と基準データ転送速度等の基準装置性能とに基づいて、磁気ヘッド12と磁気ディスク11の組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求める。そして、予めメモリ16格納されており、磁気ディスク11上の複数のトラックに連続的にアクセスするシーケンシャルアクセス時にトラック間の磁気ヘッド12の移動に要するヘッド移動時間に合わせて各トラックのデータの書き込み開始位置をずらすのに用いるスキュー量を、上記スキュー調整量で調整した値に更新する。これにより、磁気ヘッド12間及び/又は磁気ディスク11を備えた磁気ディスク装置間でシーケンシャルアクセス性能を均一化することができる。
図2及び図3は、本実施例の動作を説明する図である。図2は、基準装置性能を有する磁気ディスク装置における磁気ヘッド12と磁気ディスク11のシリンダの関係を示し、図3は、アクセス性能調整の対象となる磁気ディスク装置における磁気ヘッド12と磁気ディスク11のシリンダ(又はトラック)の関係を示す。説明の便宜上、磁気ディスク11の回転数は10025rpmであり、基準装置性能を有する磁気ディスク装置におけるトラック容量は512000バイト/トラック(Bytes/trk)であるものとする。図2及び図3において、Cylはシリンダの番号を示し、Hd0,Hd1は磁気ヘッド12の番号を示す。
図2の場合、ヘッド番号Hd0による7シリンダCyl0〜Cyl6とヘッド番号Hd1による7シリンダCyl0〜Cyl6のアクセスが連続して行われるシーケンシャルアクセスの場合の基準データ転送速度はRDTRは、次式(1)で表される。式(1)中、ST1は、14シリンダ(トラック)分の総スキュー量を示す。
RDTR=[512000(Byte/trk)×14(Trk)]/[{60(sec)/10025(rpm)}×14(trk)+ST1] 式(1)
基準データ転送速度RDTRは、総スキュー量ST1が0の場合、85.55(Mbytes/sec)となる。
図3の場合、磁気ディスク11の回転数は10025rpmであり、アクセス性能調整の対象となる磁気ディスク装置におけるトラック容量は、ヘッド番号Hd0については512000(Bytes/trk)であるが、ヘッド番号Hd1については716800(Bytes/trk)であるものとする。つまり、ヘッド番号Hd1については、ヘッド番号Hd0の場合と比較すると、BPIが1.5倍高く、TPIが1.5倍低くなるように可変設定されている。ヘッド番号Hd0による7シリンダCyl0〜Cyl6とヘッド番号Hd1による5シリンダCyl0〜Cyl4のアクセスが連続して行われるシーケンシャルアクセスの場合のデータ転送速度はDTRは、次式(2)で表される。式(2)中、ST2は、12シリンダ(トラック)分の総スキュー量を示す。
DTR=[{512000(Byte/trk)×7(Trk)}+{716800(Bytes/trk)×5(trk)}]/[{60(sec)/10025(rpm)}×12(trk)+ST2] 式(2)
データ転送速度DTRは、総スキュー量ST2が0の場合、99.80(Mbytes/sec)となる。
実際に測定した磁気ディスク装置の装置性能が基準装置性能以下の場合、スキュー量は調整しないが、基準装置性能を超える場合、スキュー量に調整量を追加してスキュー量を調整する。つまり、本実施例の場合、データ転送速度DTRが基準データ転送速度RDRTを超える場合、スキュー量を次式(3)から求めた調整量ADJで調整して更新する。式(3)中、DAT1は基準装置性能でのデータアクセス時間、DAT2は実際に測定した磁気ディスク装置の装置性能でのデータアクセス時間、CAP1は基準装置性能での容量、CAP2は実際に測定した磁気ディスク装置の装置性能での容量を示す。
ADJ=[(DAT1-DAT2)×CAP2]/CAP1 式(3)
従って、図3の場合、調整量ADJは11.97(msec)+(ST1-ST2)となり、総スキュー量ST1,ST2が夫々0であるとすると、調整量ADJは11.97(msec)になる。従って、上記式(2)においてST1をST1+ADJに更新すると、ST1は0であるとしているので、データ転送速度DTRは85.55(Mbytes/sec)となり、基準データ転送速度RDTRと同じになる。これにより、磁気ヘッド12間及び/又は磁気ディスク11を備えた磁気ディスク装置間でシーケンシャルアクセス性能が均一化される。
図4は、本実施例の動作を説明するフローチャートである。同図に示す処理は、図1に示すホスト装置1により磁気ディスク装置の出荷時に実行される。
図4において、ステップS1は、磁気ヘッド12と磁気ディスク11のシリンダの関係が図3のようなアクセス性能調整の対象となる磁気ディスク装置のデータ転送速度DTRを上記式(2)を用いて測定する。ステップS2は、メモリ16又はホスト装置1のメモリから基準データ転送速度RDTRを読み出し、データ転送速度DTRが基準データ転送速度RDTRを超えていると、上記式(3)を用いて調整量ADJを計算する。基準データ転送速度RDTRは、上記式(1)を用いて計算され、メモリ16又はホスト装置1のメモリに予め格納されている。基準データ転送速度RDTRを複数種類格納しておき、アクセス性能調整の対象となる磁気ディスク装置が基準とするべき基準データ転送速度RDTRを読み出すようにしても良い。
ステップS3は、磁気ディスク装置内の磁気ヘッド12と磁気ディスク11の組み合わせの全てについて上記ステップS1,S2が行われたか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理はステップS1へ戻る。ステップS3の判定結果がYESであると、ステップS4は、データ転送速度DTR、即ち、装置性能の調整により、基準装置性能が満たされるか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理は本発明の要旨とは直接関係のない次の工程へ進み、例えば磁気ディスク装置を他の基準装置性能を満たすものとして使用するか否かの判定等が行われる。他方、ステップS4の判定結果がYESであると、ステップS5は、メモリ16に格納されているスキュー量テーブル内のスキュー量に調整量ADJを加えることでスキュー量を調整し、スキュー量テーブル内のスキュー量を調整されたスキュー量に更新し、処理は終了する。スキュー量テーブル内のスキュー量の更新は、所定装置性能以上の磁気ヘッド12に対してのみ行っても、磁気ヘッド12と磁気ディスク11の組み合わせの全てに対して行っても良い。
図5は、シーケンシャルアクセス動作を説明するフローチャートである。同図に示す処理は、図1に示すホスト装置1からのライトコマンドに応答してMPU15により実行される。
図5において、ステップS11は、ホスト装置1からのライトコマンドがシーケンシャルアクセスコマンドであるか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理はライトコマンドがランダムアクセスコマンドであるかを判定する等の次の工程へ進む。他方、ステップS11の判定結果がYESであると、ステップS12は、メモリ16に格納されたスキュー量テーブルからスキュー量を読み出す。上記の如くアクセス性能調整によりスキュー量が更新されていれば、更新されたスキュー量が読み出される。ステップS13は、読み出されたスキュー量に基づいて、シーケンシャルアクセス時のトラック間の磁気ヘッド12の移動に要するヘッド移動時間に合わせて各トラックのデータの書き込み開始位置をずらす周知の制御を行い、処理は終了する。
次に、本発明になる記憶装置の第2実施例を説明する。記憶装置の第2実施例は、本発明になるアクセス調整方法の第2実施例を採用する。本実施例では、本発明が磁気ディスク装置に適用されており、磁気ディスク装置の基本構成は、図1に示す第1実施例の場合と同じで良い。
本実施例では、欠陥トラックを回避するための予備トラックが用意された磁気ディスク12を備えた磁気ディスク装置のアクセス調整を行う際に、欠陥トラック及び予備トラックに対する1つの磁気ヘッド12のデータの書き込み開始位置のずれ量を、欠陥トラックと同一シリンダに対する全ての磁気ヘッド12のデータの書き込み開始位置のずれ量として格納する。これにより、欠陥トラック数にかかわらず任意のトラックにアクセスするランダムアクセス性能を磁気ディスク12間で均一化することができる。BPIやTPI等の記録密度が可変設定される磁気ディスク装置であっても、磁気ヘッド12毎及び/又は磁気ディスク装置毎に1トラックを回避したときのシリンダ幅が同じとなり、磁気ヘッド12間のシリンダの物理位置のずれが回避トラック本数に応じて増大することもないため、同じ記憶容量の磁気ディスク装置間でランダムアクセス性能を均一化することができる。
図6は、本実施例の動作を説明する図である。図6は、磁気ディスク装置における磁気ヘッド12と磁気ディスク11のシリンダの関係を示し、Cylはシリンダの番号を示し、Hd0,Hd1は磁気ヘッド12の番号を示し、図中の右側が磁気ディスク12の内周方向、左側が外周方向に対応する。説明の便宜上、磁気ディスク装置における各ヘッド番号Hd0,Hd1に対するシリンダ数は1000であり、予備シリンダ数は500であり、TPIは一定であるものとする。
欠陥回避処理が行われる際、図6に示すように、ヘッド番号Hd0で欠陥回避処理されるシリンダ(又はトラック)は0本、ヘッド番号Hd1で欠陥回避処理されるシリンダ(又はトラック)は100本であるものとする。この場合、各ヘッド番号Hd0,Hd1の最大ユーザシリンダ番号=999が配置される物理位置は、ヘッド番号Hd0についてはシリンダ番号Cyl=999となるが、ヘッド番号Hd1についてはシリンダ番号Cyl=1099となる。このため、ヘッド番号Hd0がシリンダ番号Cyl=999からシークを開始してヘッド番号Hd1がシリンダ番号Cyl=999までシークする場合には、磁気ヘッド12の切り替えに加えて100シリンダのシークが必要となる。
図7は、本実施例の動作を説明する図である。図7は、磁気ディスク装置における磁気ヘッド12と磁気ディスク11のシリンダの関係を示し、Cylはシリンダの番号を示し、Hd0,Hd1は磁気ヘッド12の番号を示し、図中の右側が磁気ディスク12の内周方向、左側が外周方向に対応する。説明の便宜上、磁気ディスク装置におけるヘッド番号Hd0に対するシリンダ数は1000で予備シリンダ数は500であり、ヘッド番号Hd1に対するシリンダ数は500で予備シリンダ数は375であるものとする。つまり、TPIは一定ではなく、ヘッド番号Hd1に対するシリンダ幅はヘッド番号Hd0に対するシリンダ幅の4/3倍であるものとする。
欠陥回避処理が行われる際、図7に示すように、ヘッド番号Hd0で欠陥回避処理されるシリンダ(又はトラック)は100本、ヘッド番号Hd1で欠陥回避処理されるシリンダ(又はトラック)は100本であるものとする。この場合、TPIが異なると、1シリンダ(又はトラック)を回避したときのシリンダ幅も異なるため、同じ位置及び/又は本数のシリンダ(又はトラック)に対して欠陥回避処理を施しても、磁気ヘッド12間のシリンダの物理位置は、回避本数が多くなる程ずれが増大してしまう。
そこで、本実施例では、一定の間隔でヘッド番号Hd0,Hd1の磁気ヘッド12間のシリンダ位置を確認し、シリンダ位置のずれが許容値より大きい場合には、磁気ディスク11の外周方向側に位置する磁気ヘッド12側に追加回避トラックを挿入して磁気ヘッド12間のずれを補正するための追加回避情報を求める。例えば、シリンダ位置の確認を1シリンダずつ行い、磁気ヘッド12間のずれの許容値を0とした場合、追加回避情報は次のようなものになる。
追加回避情報:
追加回避トラック番号
Hd0=990〜999
Hd1=0〜4,8〜9
メモリ16には、例えば次のようなトラック回避情報が欠陥回避テーブルの形で予め格納されている。
トラック回避情報:
回避トラック番号
Hd0=0〜9
Hd1=5〜7,990〜999
欠陥回避テーブル内のトラック回避情報は、追加回避情報を用いて更新されるので、次のようなものになり、磁気ヘッド12間のシリンダ位置のずれを無くすことができるので、磁気ヘッド12間のランダムアクセス性能が均一化される。磁気ヘッド12によりシリンダ幅が異なる磁気ディスク装置においても、シリンダ位置の計算時にシリンダ幅を考慮することで対応が可能となる。又、磁気ディスク11上の予備トラックには、欠陥回避用の予備トラックとアクセス性能調整用の予備トラックが含まれる構成となる。
トラック回避情報:
回避トラック番号
Hd0=0〜9,990〜999
Hd1=0〜4,5〜7,8〜9,990〜999
尚、異なる磁気ディスク装置の磁気ヘッド12間のシリンダ位置のずれを補正することで、磁気ディスク装置間のランダムアクセス性能を均一化することができる。
図8は、本実施例の動作を説明するフローチャートである。同図に示す処理は、図1に示すホスト装置1により磁気ディスク装置の出荷時に実行される。
図8において、ステップS21は、一定の間隔で一対の磁気ヘッド12間のシリンダ位置を確認し、ステップS22は、一対の磁気ヘッド12間のシリンダ位置のずれが許容値より大きいか否かを判定する。ステップS22の判定結果がNOであると、処理は後述するステップS24へ進む。他方、ステップS22の判定結果がYESであると、ステップS23は、一対の磁気ヘッド11のうち、磁気ディスク11の外周方向側に位置する磁気ヘッド12側に追加回避トラックを挿入して一対の磁気ヘッド12間のずれを補正するための追加回避情報を求めてメモリ16に保持する。ステップS24は、磁気ディスク装置内の磁気ヘッド12全ての対について上記ステップS21〜S23が行われたか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理はステップS21へ戻る。ステップS24の判定結果がYESであると、ステップS25は、メモリ16に格納されている欠陥回避テーブル内の回避トラック情報をメモリ16に保持されている追加回避情報を用いて更新し、処理は終了する。
図9は、ランダムアクセス動作を説明するフローチャートである。同図に示す処理は、図1に示すホスト装置1からのライトコマンドに応答してMPU15により実行される。
図9において、ステップS31は、ホスト装置1からのライトコマンドがランダムアクセスコマンドであるか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理はライトコマンドがシーケンシャルアクセスコマンドであるかを判定する等の次の工程へ進む。他方、ステップS31の判定結果がYESであると、ステップS32は、メモリ16に格納された欠陥回避テーブルから回避トラック情報を読み出す。上記の如くアクセス性能調整により回避トラック情報が更新されていれば、更新された回避トラック情報が読み出される。ステップS33は、読み出された回避トラック情報に基づいて、ランダムアクセス時の磁気ヘッド12の欠陥トラックへの移動を回避する周知の制御を行い、処理は終了する。
本発明は、以下に付記する発明をも包含するものである。
(付記1) 記録媒体上の複数のトラックに連続的にアクセスするシーケンシャルアクセス時にトラック間のヘッドの移動に要するヘッド移動時間に合わせて各トラックのデータの書き込み開始位置をずらすのに用いるスキュー量を予め格納している格納手段を備えた記憶装置のアクセス調整方法であって、
ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する装置性能を測定する測定ステップと、
基準装置性能と測定された装置性能に基づいて、該ヘッドと記録媒体の組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求める計算ステップと、
該格納手段から読み出した該スキュー量を該スキュー調整量で調整した値をスキュー量の更新値として該格納手段に格納する調整ステップとを含むことを特徴とする、アクセス調整方法。
(付記2) 前記調整ステップは、所定装置性能以上のヘッドに対してのみ、前記調整した値をスキュー量として前記格納手段に格納することを特徴とする、付記1記載のアクセス調整方法。
(付記3) 前記測定ステップは、全てのヘッドとディスクの組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求め、前記調整ステップは、全てのヘッドに対して前記調整した値をスキュー量として前記格納手段に格納することを特徴とする、付記1記載のアクセス調整方法。
(付記4) 前記装置性能はデータ転送速度であり、前記基準装置性能は基準データ転送速度である、付記1〜3のいずれか1項記載のアクセス調整方法。
(付記5) 少なくとも1つの記録媒体上に欠陥トラックを回避するための予備トラックが用意されており、
一定の間隔でヘッド間のシリンダ位置のずれが許容値より大きいと、ヘッドのうち該記録媒体上の該予備トラック側は反対側に位置するヘッド側に追加回避トラックを挿入してヘッド間のずれを補正するための追加回避情報を求めるステップと、
第2の格納手段に予め格納されており、該欠陥トラックを回避して該予備トラックをアクセスするための回避トラック情報を、該追加回避情報を用いて更新するステップとを更に含むことを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項記載のアクセス調整方法。
(付記6) ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する記録密度がヘッドにより異なることを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項記載のアクセス調整方法。
(付記7) ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する実際のデータ転送速度と基準データ転送速度とに基づいて、該ヘッドと記録媒体の組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求め、
予め格納されており、記録媒体上の複数のトラックに連続的にアクセスするシーケンシャルアクセス時にトラック間のヘッドの移動に要するヘッド移動時間に合わせて各トラックのデータの書き込み開始位置をずらすのに用いるスキュー量を、該スキュー調整量で調整した値に更新し、
ヘッド間及び/又は該記録媒体を備えた記憶装置間でシーケンシャルアクセス性能を均一化することを特徴とする、アクセス調整方法。
(付記8) 欠陥トラックを回避するための予備トラックが用意された記録媒体を備えた記憶装置のアクセス調整方法であって、
一定の間隔でヘッド間のシリンダ位置のずれが許容値より大きいと、ヘッドのうち該記録媒体上の該予備トラック側は反対側に位置するヘッド側に追加回避トラックを挿入してヘッド間のずれを補正するための追加回避情報を求めるステップと、
格納手段に予め格納されており、該欠陥トラックを回避して該予備トラックをアクセスするための回避トラック情報を、該追加回避情報を用いて更新するステップとを含むことを特徴とする、アクセス調整方法。
(付記9) 少なくとも1つの記録媒体上に欠陥トラックを回避するための予備トラックが用意されており、
該欠陥トラック及び該予備トラックに対する1つのヘッドのデータの書き込み開始位置のずれ量を、該欠陥トラックと同一シリンダに対する全てのヘッドのデータの書き込み開始位置のずれ量として格納し、ヘッド間でランダムアクセス性能を均一化することを特徴とする、ランダムアクセス調整方法。
(付記10) 記録媒体上の複数のトラックに連続的にアクセスするシーケンシャルアクセス時にトラック間のヘッドの移動に要するヘッド移動時間に合わせて各トラックのデータの書き込み開始位置をずらすのに用いるスキュー量を予め格納している第1の格納手段と、
ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する装置性能を測定する測定手段と、
基準装置性能と測定された装置性能に基づいて、該ヘッドと記録媒体の組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求める計算手段と、
該第1の格納手段から読み出した該スキュー量を該スキュー調整量で調整した値をスキュー量の更新値として該第1の格納手段に格納する調整手段とを備えたことを特徴とする、記憶装置。
(付記11) 前記調整手段は、所定装置性能以上のヘッドに対してのみ、前記調整した値をスキュー量として前記第1の格納手段に格納することを特徴とする、付記10記載の記憶装置。
(付記12) 前記測定手段は、全てのヘッドとディスクの組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求め、前記調整手段は、全てのヘッドに対して前記調整した値をスキュー量として前記第1の格納手段に格納することを特徴とする、付記10記載の記憶装置。
(付記13) 前記装置性能はデータ転送速度であり、前記基準装置性能は基準データ転送速度である、付記10〜12のいずれか1項記載の記憶装置。
(付記14) 少なくとも1つの記録媒体上に欠陥トラックを回避するための予備トラックが用意されており、
一定の間隔でヘッド間のシリンダ位置のずれが許容値より大きいと、ヘッドのうち該記録媒体上の該予備トラック側は反対側に位置するヘッド側に追加回避トラックを挿入してヘッド間のずれを補正するための追加回避情報を求める手段と、
第2の格納手段に予め格納されており、該欠陥トラックを回避して該予備トラックをアクセスするための回避トラック情報を、該追加回避情報を用いて更新する手段とを更に備えたことを特徴とする、付記10〜13のいずれか1項記載の記憶装置。
(付記15) ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する記録密度がヘッドにより異なることを特徴とする、付記10〜14のいずれか1項記載の記憶装置。
(付記16) ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する実際のデータ転送速度と基準データ転送速度とに基づいて、該ヘッドと記録媒体の組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求める手段と、
予め格納されており、記録媒体上の複数のトラックに連続的にアクセスするシーケンシャルアクセス時にトラック間のヘッドの移動に要するヘッド移動時間に合わせて各トラックのデータの書き込み開始位置をずらすのに用いるスキュー量を、該スキュー調整量で調整した値に更新する手段とを備え、
ヘッド間及び/又は該記録媒体を備えた記憶装置間でシーケンシャルアクセス性能を均一化することを特徴とする、記憶装置。
(付記17) 欠陥トラックを回避するための予備トラックが用意された記録媒体を備えた記憶装置であって、
一定の間隔でヘッド間のシリンダ位置のずれが許容値より大きいと、ヘッドのうち該記録媒体上の該予備トラック側は反対側に位置するヘッド側に追加回避トラックを挿入してヘッド間のずれを補正するための追加回避情報を求める手段と、
格納手段に予め格納されており、該欠陥トラックを回避して該予備トラックをアクセスするための回避トラック情報を、該追加回避情報を用いて更新する手段とを備えたことを特徴とする、記憶装置。
(付記18) 少なくとも1つの記録媒体上に欠陥トラックを回避するための予備トラックが用意されており、
該欠陥トラック及び該予備トラックに対する1つのヘッドのデータの書き込み開始位置のずれ量を、該欠陥トラックと同一シリンダに対する全てのヘッドのデータの書き込み開始位置のずれ量として格納する手段を備え、ヘッド間でランダムアクセス性能を均一化することを特徴とする、記憶装置。
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは、言うまでもない。
本発明になる記憶装置の第1実施例の要部を示すブロック図である。 第1実施例の動作を説明する図である。 第1実施例の動作を説明する図である。 第1実施例の動作を説明するフローチャートである。 シーケンシャルアクセス動作を説明するフローチャートである。 本発明になる記憶装置の第2実施例の動作を説明する図である。 第2実施例の動作を説明する図である。 第2実施例の動作を説明するフローチャートである。 ランダムアクセス動作を説明するフローチャートである。
符号の説明
1 ホスト装置
2 ディスクドライブ部
3 バス
11 磁気ディスク
12 磁気ヘッド
13 アクチュエータ部
14 リード/ライト部
15 MPU
16 メモリ

Claims (5)

  1. 記録媒体上の複数のトラックに連続的にアクセスするシーケンシャルアクセス時にトラック間のヘッドの移動に要するヘッド移動時間に合わせて各トラックのデータの書き込み開始位置をずらすのに用いるスキュー量を予め格納している格納手段を備えた記憶装置のアクセス調整方法であって、
    ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する装置性能を測定することにより、データ転送速度を算出する測定ステップと、
    アクセス調整の基準となる基準データ転送速度と算出された前記データ転送速度に基づいて、該ヘッドと記録媒体の組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求める計算ステップと、
    該格納手段から読み出した該スキュー量を該スキュー調整量で調整した値をスキュー量の更新値として該格納手段に格納する調整ステップを含む、アクセス調整方法。
  2. 前記調整ステップは、所定装置性能以上のヘッドを有する前記記憶装置に対してのみ、前記調整した値をスキュー量として前記格納手段に格納する、請求項1記載のアクセス調整方法。
  3. 前記測定ステップは、全てのヘッドとディスクの組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求め、前記調整ステップは、全てのヘッドに対して前記調整した値をスキュー量として前記格納手段に格納する、請求項1記載のアクセス調整方法。
  4. 記録媒体上の複数のトラックに連続的にアクセスするシーケンシャルアクセス時にトラック間のヘッドの移動に要するヘッド移動時間に合わせて各トラックのデータの書き込み開始位置をずらすのに用いるスキュー量を予め格納している格納手段と、
    ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する装置性能を測定することにより、データ転送速度を算出する測定手段と、
    アクセス調整の基準となる基準データ転送速度と算出された前記データ転送速度に基づいて、該ヘッドと記録媒体の組み合わせに対するスキュー調整量を計算により求める計算手段と、
    該格納手段から読み出した該スキュー量を該スキュー調整量で調整した値をスキュー量の更新値として該格納手段に格納する調整手段を備えた、記憶装置。
  5. ヘッドと記録媒体の組み合わせに対する記録密度がヘッドにより異なる、請求項4記載の記憶装置。
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