JP4336449B2 - 射出成形装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形装置に関し、特に、外観品質に優れた成形体を成形することができる射出成形装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、第1の型と、該第1の型に対向する第2の型を有し、該第1の型と該第2の型によってキャビティを画成して成形品を得る射出成形装置としては、特公平3−12530号公報に開示されている射出成形装置(第1の従来例)や特許第2768438号公報に開示されている射出成形装置(第2の従来例)などがある。
【0003】
ここで、前記第1の従来例に係る射出成形装置を検討すれば、該射出成形装置を構成する可動型(第1の型)には可動盤が固着され、該可動型は該可動盤を介して液圧シリンダに連結されており、該液圧シリンダの作用下に該可動型は固定型(第2の型)に対して接近離間自在である。
【0004】
また、前記第2の従来例に係る射出成形装置を検討すれば、該射出成形装置を構成する第1の型には中間盤が固定され、この中間盤に対向して固定盤が設けられている。この固定盤にはスットパの一端部が固着され、該ストッパの他端部は中間盤に挿通される。前記固定盤と前記中間盤との間の距離は位置決めシリンダによって決定される。その際、前記ストッパによって前記固定盤と前記中間盤との間の最大離間量が規制される。さらに、前記第1の型は、前記中間盤を介して溶融樹脂を供給する可塑化手段に連結されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記の第1の従来例に係る射出成形装置においては、可動型と固定型との間の距離を液圧シリンダによって制御しているため、微妙な位置決め制御を行うことができないという難点がある。さらに、可動型と固定型のみによりキャビティが画成されるため、例えば、アンダーカット部を有する等の複雑な形状の成形体を成形することができないという不都合がある。
【0006】
また、前記の第2の従来例に係る射出成形装置においては、第1の型に供給する溶融樹脂の量を調整するために、位置決めシリンダ及びストッパによって固定盤と中間盤との間の距離を決定している。従って、前記位置決めシリンダは、第1の型と第2の型との間の距離を制御するために用いられるものではない。さらに、前記第1の従来例に係る射出成形装置と同様に、第1の型と第2の型のみによりキャビティが画成されるため、アンダーカット部を有する複雑な形状の成形体を成形することが困難であるという不具合がある。
【0007】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、第1の型と第2の型との間の位置決めを容易に行うことができるとともに、アンダーカット部を有する複雑な形状の成形体を容易に成形することが可能な射出成形装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、第1の成形面が形成された固定型と、
前記固定型に対して接近又は離間自在な可動側ベースプレートと、
前記可動側ベースプレートにおける前記固定型を臨む側の端面に設けられた可動プレートと、
前記可動プレートにおける前記固定型を臨む側の端面に設けられ、該可動プレートに対して接近離間自在な支持プレートと、
前記固定型に対向する第2の成形面が形成され、かつ前記支持プレートに連結された可動型と、
前記可動プレートに対して前記支持プレートを接近又は離間させるための駆動手段と、
前記第1の成形面と前記第2の成形面とともにキャビティを画成する第3の成形面が形成され、前記支持プレートに沿って前記可動型に対して接近又は離間する方向に変位するスライド型と、
前記支持プレートに沿って前記スライド型に対して接近又は離間する方向に変位可能であり、かつ前記スライド型とともに前記キャビティに連通するアンダーカット成形部を画成する折り返し部が形成された抜き型と、
前記可動プレートに前記固定型方向に指向して設けられた少なくとも2個のピンと、
を有し、
前記支持プレートが前記駆動手段の作用下に前記可動プレートに対して接近又は離間する際、前記支持プレートが前記ピンに沿って前記固定型に対して相対的に進退動作することに伴い、前記可動型、前記スライド型及び前記抜き型が前記ピンに沿って前記固定型に対して相対的に接近又は離間し、
前記ピンは、前記可動プレートに対する前記支持プレートの離間距離を規制するストッパ部を有することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、キャビティを画成するための型を少なくとも2個以上設けたため、例えば、アンダーカット部を有する等の複雑な形状の成形体を容易に成形することが可能であり、かつ外観品質に優れた製品を提供することができる。しかも、可動プレートに設けた複数のピンと第2の型に連結された支持部材とにより該第2の型が支持されるため、例えば、射出成形装置を構成する型が大型化しても、簡単な構造で型を支持することが可能になるとともに、該第2の型を安定して移動させることが可能であるために、型の強度剛性と耐久性が向上する。また、ピンは可動プレートのみに設けられているので成形した後の成形体を容易に離型させることができ、またピンを設けることにより射出成形装置を構成する部材の数、例えば、油圧機構の数を可及的に削減できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に係る射出成形装置につき好適な実施の形態を挙げ、添付の図1〜図6を参照しながら以下詳細に説明する。なお、この射出成形装置は、その用途が限定されるものではないが、例えば、自動車のバンパーの如きアンダーカット部を有する射出成形体を製造するために用いられると好ましい。
【0011】
本実施の形態に係る射出成形装置10は、図1に示すように、固定部12と可動部14を有する。この固定部12は、固定側ベースプレート16と、該固定側ベースプレート16の略中央部に固着された固定プレート18と、該固定プレート18の外方に、図1において左方向に延在して固定される複数のガイドピン20を備える。前記固定プレート18には固定型22が固着され、該固定型22には略凹部状の固定型成形面24が形成される。前記固定プレート18と前記固定型22とに連通して素材供給路26が形成される。この素材供給路26は、図示しない素材供給手段に接続されている。
【0012】
可動部14は、図1に示すように、可動側ベースプレート28と、該可動側ベースプレート28に配設された成形部30を有する。この可動側ベースプレート28にはガイドピン20が挿通されるとともに、図1において左方に位置する駆動手段(図示せず)に接続されている。従って、前記駆動手段の駆動作用下に、前記可動側ベースプレート28は前記ガイドピン20の外周面を、図1中、矢印A−A’方向に移動自在である。つまり、前記駆動手段の作用下に前記可動部14が前記固定部12に対して接近離間自在となる。
【0013】
成形部30は、図1に示すように、可動側ベースプレート28の略中央部に固着された可動プレート32と該可動プレート32に当接する支持プレート34を有する。前記可動側ベースプレート28の略中央部には所定間隔離間した第1の凹部36及び第2の凹部38が形成されるとともに、該第1の凹部36に対向するように前記支持プレート34に第1の孔部40が設けられ、一方、該第2の凹部38に対向するように該支持プレート34に第2の孔部42が形成される。前記第1の孔部40に挿通した第1の補助型44が前記第1の凹部36に嵌着され、同様に前記第2の孔部42に挿通した第2の補助型46が前記第2の凹部38に嵌着される。この場合、前記第1の補助型44及び第2の補助型46は、例えば、ボルトなどにより前記可動側ベースプレート28に固定されていてもよい。前記第1の補助型44はその肩部に第1のテーパ部48が形成され、前記第2の補助型46はその肩部に第2のテーパ部50が形成される。
【0014】
第1の補助型44と第2の補助型46との間に支持プレート34の一端面51に固定された断面略T字状の可動型52が配設される(図1参照)。この可動型52は、前記支持プレート34から、図1において右方向に延在する第1の直線部54、54と、該第1の直線部54、54から直交する方向に延在する第2の直線部56、56と、該第1の直線部54、54に平行でかつ該第2の直線部56、56から直交する方向に延在する第3の直線部58、58と、該第2の直線部56、56に平行でかつ該第3の直線部58、58から直交する方向に延在する第4の直線部60、60を有し、該第4の直線部60、60の末端部には、図1において、左方向に突出した第1のストッパ部62a及び第2のストッパ部62bが設けられている。この第1の直線部54、54と第2の直線部56、56に、前記第1の補助型44及び前記第2の補助型46が当接している。さらに、前記可動型52の前記支持プレート34に固定されていない側には、固定型成形面24に対向する可動型成形面64が形成される。図1から諒解されるように、この可動型成形面64は、前記第1のストッパ部62a及び前記第2のストッパ部62bの外面を含んでいる。
【0015】
支持プレート34と可動型52の第4の直線部60との間に第1のスライド型66及び第2のスライド型68がそれぞれ挟装される(図1参照)。前記第1のスライド型66には、第1の補助型44に形成された第1のテーパ部48に摺接する第3のテーパ部70が形成されるとともに、前記可動型52の第3の直線部58に対向する第3の凹部72が形成される。また、前記第1のスライド型66は、該第1のスライド型66の外面となる第5の直線部74と、該第5の直線部74から所定角度傾斜して延在する第4のテーパ部76と、該第4のテーパ部76と連続する略湾曲状の第1のスライド型成形面77を備える。前記第3の直線部58と前記第3の凹部72との間に第1のコイルスプリング78が介装される。すなわち、前記第1のコイルスプリング78は、前記第3の直線部58に着座し、かつ前記第3の凹部72に挿入されている。前記第1のスライド型66の前記第3の凹部72が設けられている側には該第1のスライド型66と一体的に外方に突出した第1の突出部80が形成される。この第1の突出部80の外面に前記第1のスライド型成形面77が形成されており、該第1のスライド型成形面77の一部を切り欠くように第1のストッパ溝82が形成される。前記第1のストッパ溝82には、前記可動型52の第1のストッパ部62aが係合している(図1参照)。
【0016】
前記第2のスライド型68には、第2の補助型46に形成された第2のテーパ部50に摺接する第5のテーパ部84が形成されるとともに、前記可動型52の第3の直線部58に対向する第4の凹部86が形成される。また、前記第2のスライド型68は、該第2のスライド型68の外面となる第6の直線部88と、該第6の直線部88から所定角度傾斜して延在する第6のテーパ部90と、該第6のテーパ部90と連続する略湾曲状の第2のスライド型成形面91を備える。前記第3の直線部58と前記第4の凹部86との間に第2のコイルスプリング92が介装される。すなわち、前記第2のコイルスプリング92は、前記第3の直線部58に着座し、かつ前記第4の凹部86に挿入されている。前記第2のスライド型68の前記第4の凹部86が設けられている側には該第2のスライド型68と一体的に外方に突出した第2の突出部94が形成される。この第2の突出部94の外面に前記第2のスライド型成形面91が形成されており、該第2のスライド型成形面91の一部を切り欠くように第2のストッパ溝96が形成される。前記第2のストッパ溝96には、前記可動型52の第2のストッパ部62bが係合している(図1参照)。
【0017】
第1のスライド型66の外方には、図1において、右方向に延在し支持プレート34の一端面51に固着される第1の支持部材98が設けられる。この第1の支持部材98の一側面100側には第1の油圧機構101が配設され、該第1の油圧機構101を構成する第1の油圧シリンダ102のロッド104が該第1の支持部材98を貫通して、該第1の支持部材98の他側面106側に配設される第1の抜き型108に螺着される(図1参照)。従って、前記第1の油圧機構101の作用下に前記第1の抜き型108は、前記他側面106に対して接近離間自在である。すなわち、前記第1の抜き型108は、図1中、矢印B−B’方向に支持プレート34の一端面51を摺動自在である。なお、前記第1の油圧機構101は制御系(図示せず)に接続され、その付勢減勢が制御される。
【0018】
第1の抜き型108は、第1のスライド型66の第5の直線部74に当接する第7の直線部110と該第1のスライド型66の第4のテーパ部76に摺接する第7のテーパ部112を有する。前記第7のテーパ部112の端部には、第1の折り返し溝114が形成される(図1参照)。従って、前記第1の折り返し溝114は、前記第7の直線部110に対して所定角度傾斜する方向に形成されている。さらに、前記第1の支持部材98には第1の位置合わせピン116が設けられるとともに、該第1の支持部材98の一側面100側の先端には該第1の支持部材98の延在方向に直交した第1のストッパガイド118が固着される(図1参照)。この第1のストッパガイド118の端部には第1の係合溝123形成されている(図1参照)。この場合、前記第1の係合溝123には可動プレート32に装着され支持プレート34を貫通する第1のストッパピン120のストッパ部122が係合する。
【0019】
第2のスライド型68の外方には、図1において、右方向に延在し支持プレート34の一端面51に固着される第2の支持部材124が設けられる。この第2の支持部材124の一側面126側には第2の油圧機構127が配設され、該第2の油圧機構127を構成する第2の油圧シリンダ128のロッド130が該第2の支持部材124を貫通して、該第2の支持部材124の他側面132側に配設される第2の抜き型134に螺着される(図1参照)。従って、前記第2の油圧機構127の作用下に前記第2の抜き型134は、前記他側面132に対して接近離間自在である。すなわち、前記第2の抜き型134は、図1中、矢印B−B’方向に支持プレート34の一端面51を摺動自在である。なお、前記第1の油圧機構101と同様に、前記第2の油圧機構127は制御系(図示せず)に接続され、その付勢減勢が制御される。従って、前記制御系の制御作用下に第1の油圧機構101と第2の油圧機構127はそれぞれ独立して、若しくは同期して駆動可能である。
【0020】
第2の抜き型134は、第2のスライド型68の第6の直線部88に当接する第8の直線部136と該第2のスライド型68の第6のテーパ部90に摺接する第8のテーパ部138を有する。前記第8のテーパ部138の端部には、第2の折り返し溝140が形成される(図1参照)。従って、前記第2の折り返し溝140は、前記第8の直線部136に対して所定角度傾斜する方向に形成されている。さらに、前記第2の支持部材124には、第2の位置合わせピン142が設けられるとともに、該第2の支持部材124の一側面126側には該第2の支持部材124に直交する第2のストッパガイド144が固着される(図1参照)。この第2のストッパガイド144の端部には第2の係合溝149が形成されている(図1参照)。この場合、前記第2の係合溝149には可動プレート32に装着され支持プレート34を貫通する第2のストッパピン146のストッパ部148が係合する。
【0021】
支持プレート34の両端部には第3の油圧機構150及び第4の油圧機構152が配設され、該第3の油圧機構150を構成する第3の油圧シリンダ154のロッド156及び該第4の油圧機構152を構成する第4の油圧シリンダ158のロッド159が、前記支持プレート34を貫通して可動プレート32に螺着される。従って、前記第3の油圧機構150及び前記第4の油圧機構152の作用下に、前記可動プレート32は前記支持プレート34に対して接近離間自在である。なお、前記第3の油圧機構150及び前記第4の油圧機構152は図示しない制御系に接続されており、該制御系の制御作用下に該第3の油圧機構150と該第4の油圧機構152は同期して駆動可能である。さらに、前記制御系には、上述したように、第1の油圧機構101及び第2の油圧機構127が接続されており、第1の油圧機構101、第2の油圧機構127、第3の油圧機構150及び第4の油圧機構152は、それぞれ独立して、若しくは同期して駆動することが可能となる。
【0022】
本実施の形態に係る射出成形装置10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその作用及び効果について説明する。
【0023】
先ず、図1に示すように、固定部12から離間した状態にある可動部14を、可動側ベースプレート28に接続された駆動手段(図示せず)の駆動作用下に該固定部12に対して接近させ、第1の支持部材98に設けられた第1の位置合わせピン116及び第2の支持部材124に設けられた第2の位置合わせピン142を固定型22に形成されたピン孔(図示せず)にそれぞれ挿入する。このとき、固定型成形面24と可動型成形面64と第1のスライド型成形面77及び第2のスライド型成形面91とによってキャビティ160が画成される(図2参照)。さらに、この場合、第1のスライド型66の第4のテーパ部76と第1の抜き型108の第1の折り返し溝114とによって第1のアンダーカット成形部162が画成される(図2参照)。同様に、第2のスライド型68の第6のテーパ部90と第2の抜き型134の第2の折り返し溝140とによって第2のアンダーカット成形部164が画成される(図2参照)。前記キャビティ160、前記第1のアンダーカット成形部162及び前記第2のアンダーカット成形部164は、互いに連通して同一空間を構成している。
【0024】
次に、図示しない素材供給手段によって、素材、例えば、溶融樹脂を固定プレート18と固定型22とに連通した素材供給路26を介してキャビティ160、第1のアンダーカット成形部162及び第2のアンダーカット成形部164に射出する。これにより、第1のアンダーカット部166及び第2のアンダーカット部168を有する射出成形体170が成形される(図2参照)。
【0025】
次いで、図示しない制御系の制御作用下に、第1の油圧機構101、第2の油圧機構127、第3の油圧機構150及び第4の油圧機構152を同期して駆動させる。これにより、前記第3の油圧機構150及び前記第4の油圧機構152の作用下に、可動側ベースプレート28と可動プレート32とが一体的に、図3中、矢印A方向に移動する。この場合、前記可動側ベースプレート28が固定側ベースプレート16に固定されるガイドピン20の外周面に沿って移動するとともに、可動プレート32が支持プレート34から所定間隔離間した状態となる(図3参照)。このとき、図3に示すように、第1のストッパピン120のストッパ部122が第1のストッパガイド118の第1の係合溝123に係合し、かつ第2のストッパピン146のストッパ部148が第2のストッパガイド144の第2の係合溝149に係合する。従って、可動側ベースプレート28及び可動プレート32の支持プレート34に対する過度の移動を抑制できる。
【0026】
さらに、第1の油圧機構101の作用下に第1の抜き型108が、図3中、矢印B方向に移動する。これにより、前記第1の抜き型108に当接する第1のスライド型66が第1のコイルスプリング78の弾発力に抗して、図3中、矢印B方向に押圧されるとともに、該第1のスライド型66の第1の突出部80に形成された第1のストッパ溝82に対する可動型52の第1のストッパ部62aの係合作用が解除される(図3参照)。同時に、第2の油圧機構127の作用下に第2の抜き型134が、図3中、矢印B’方向に移動する。これにより、前記第2の抜き型134に当接する第2のスライド型68が第2のコイルスプリング92の弾発力に抗して、図3中、矢印B’方向に押圧されるとともに、該第2のスライド型68の第2の突出部94に形成された第2のストッパ溝96に対する可動型52の第2のストッパ部62bの係合作用が解除される(図3参照)。
【0027】
その際、第1の補助型44及び第2の補助型46は可動プレート32に形成された第1の凹部36及び第2の凹部38にそれぞれ嵌着されているため、該可動プレート32と一体的に移動する。この場合、前記第1の補助型44の第1のテーパ部48が第1のスライド型66の第3のテーパ部70を摺動し、かつ前記第2の補助型46の第2のテーパ部50が第2のスライド型68の第5のテーパ部84を摺動する。
【0028】
その後、可動側ベースプレート28に接続される駆動手段(図示せず)の駆動作用下に可動部14を、図4中、矢印A方向に移動させる。これにより、固定部12と前記可動部14とが離間した状態となる。従って、射出成形体170が固定型22から離型することになる(図4参照)。
【0029】
そして、前記制御系の作用下に第1の油圧機構101を駆動させ、第1の抜き型108を第1の支持部材98の他側面106に当接させる。このとき、射出成形体170に形成された第1のアンダーカット部166が前記第1の抜き型108に形成された第1の折り返し溝114に係合しているため、該第1のアンダーカット部166を含めた該第1のアンダーカット部166の近傍が可動型52から離型する(図5参照)。その際、第1のスライド型66は、第1のコイルスプリング78の弾発力によって支持プレート34の一端面51と可動型52の第4の直線部60との間を摺動し、第1のストッパ溝82が第1のストッパ部62aに係合するに至る(図5参照)。
【0030】
同時に、前記制御系の作用下に第2の油圧機構127を駆動させ、第2の抜き型134を第2の支持部材124の他側面132に当接させる。このとき、射出成形体170に形成された第2のアンダーカット部168が前記第2の抜き型134に形成された第2の折り返し溝140に係合しているため、該第2のアンダーカット部168を含めた該第2のアンダーカット部168の近傍が可動型52から離型する(図5参照)。その際、第2のスライド型68は、第2のコイルスプリング92の弾発力によって前記一端面51と前記第4の直線部60との間を摺動し、第2のストッパ溝96が第2のストッパ部62bに係合するに至る(図5参照)。
【0031】
そして、図6に示すように、移動機構(図示せず)の作用下に複数のノックアウトピン172を移動させて、射出成形体170を可動型52から離型させる。
【0032】
可動型52から離型した射出成形体170は、搬送機構(図示せず)によって次工程に搬送され、最終的に製品として完成される。
【0033】
射出成形体170が搬送された後、図示しない制御系の制御作用下に、第1の油圧機構101、第2の油圧機構127、第3の油圧機構150及び第4の油圧機構152を同期して駆動させる。これにより、可動プレート32が支持プレート34に当接するとともに、第1の抜き型108が第1のスライド型66に、かつ第2の抜き型134が第2のスライド型68にそれぞれ当接する。従って、素材を射出成形する前の状態(図1に示す状態)となる。
【0034】
なお、本実施の形態においては、第1の油圧機構101、第2の油圧機構127、第3の油圧機構150及び第4の油圧機構152を設けたが、第1の油圧機構101及び第2の油圧機構127のみを設けてもよい。これにより、第1の油圧機構101及び第2の油圧機構127の作用下に、第1の抜き型108及び第2の抜き型134を移動させ、第1のスライド型66及び第2のスライド型68をそれぞれ押圧して第1の補助型44及び第2の補助型46、つまり可動プレート32を移動させることができる。従って、本実施の形態に係る射出成形装置10を構成する油圧機構を簡素化することが可能となる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、キャビティを画成する型を少なくとも2個以上設けたため、例えば、アンダーカット部を有する等の複雑な形状の成形体を容易に成形することが可能となり、かつ外観品質に優れた製品を提供することができる。しかも、可動プレートに設けた複数のストッパピンと可動型に連結されたストッパ部とにより該可動型が支持されるため、例えば、射出成形装置を構成する型が大型化しても、簡単な構造で型を支持することが可能になるとともに、該可動型を安定して移動させることが可能となり、型の強度剛性と耐久性が向上する。また、ストッパピンは可動プレートのみに設けられているので成形した後の射出成形体を容易に離型させることができ、またストッパピンを設けることにより射出成形装置を構成する部材の数、例えば、油圧機構の数を可及的に削減できるという特有の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る射出成形装置を示す一部省略縦断面説明図である。
【図2】図1の射出成形装置の固定型と可動型とによって画成されるキャビティに素材を射出した状態を示す一部省略縦断面説明図である。
【図3】図2に示す状態で支持プレートから可動プレートを離間させるとともに、第1の抜き型と第2の抜き型とを内方に移動させた状態を示す一部省略縦断面説明図である。
【図4】図3に示す状態で可動部を固定部から離間させた状態を示す一部省略縦断面説明図である。
【図5】図4に示す状態で第1の抜き型と第2の抜き型とを外方に移動させた状態を示す一部省略縦断面説明図である。
【図6】射出成形体を可動型から離型させた状態を示す一部省略縦断面説明図である。
【符号の説明】
10…射出成形装置 22…固定型
24…固定型成形面 44…第1の補助型
46…第2の補助型 52…可動型
64…可動型成形面 66…第1のスライド型
68…第2のスライド型 77…第1のスライド型成形面
82…第1のストッパ溝 91…第2のスライド型成形面
96…第2のストッパ溝 160…キャビティ
170…射出成形体
Claims (1)
- 第1の成形面が形成された固定型と、
前記固定型に対して接近又は離間自在な可動側ベースプレートと、
前記可動側ベースプレートにおける前記固定型を臨む側の端面に設けられた可動プレートと、
前記可動プレートにおける前記固定型を臨む側の端面に設けられ、該可動プレートに対して接近離間自在な支持プレートと、
前記固定型に対向する第2の成形面が形成され、かつ前記支持プレートに連結された可動型と、
前記可動プレートに対して前記支持プレートを接近又は離間させるための駆動手段と、
前記第1の成形面と前記第2の成形面とともにキャビティを画成する第3の成形面が形成され、前記支持プレートに沿って前記可動型に対して接近又は離間する方向に変位するスライド型と、
前記支持プレートに沿って前記スライド型に対して接近又は離間する方向に変位可能であり、かつ前記スライド型とともに前記キャビティに連通するアンダーカット成形部を画成する折り返し部が形成された抜き型と、
前記可動プレートに前記固定型方向に指向して設けられた少なくとも2個のピンと、
を有し、
前記支持プレートが前記駆動手段の作用下に前記可動プレートに対して接近又は離間する際、前記支持プレートが前記ピンに沿って前記固定型に対して相対的に進退動作することに伴い、前記可動型、前記スライド型及び前記抜き型が前記ピンに沿って前記固定型に対して相対的に接近又は離間し、
前記ピンは、前記可動プレートに対する前記支持プレートの離間距離を規制するストッパ部を有することを特徴とする射出成形装置。
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