JP4340873B2 - 燃焼装置 - Google Patents

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Description

本発明は、都市ガス(例えば13Aガス)やLPG等のウォッベ指数(WI:Wobbe Index)の高いガス(以下、本明細書において「高WIガス」という)と、燃料電池に供給される改質ガス(プロセスガス)や燃料電池による発電の際に未利用として残る水素を主成分とするガス(オフガス)等のウォッベ指数の低い水素含有ガス(以下、本明細書において「低WIガス」という)との双方を燃焼させる燃焼装置に関し、特に2種類のガスを燃焼させる上での不都合を回避しつつNOx排出量の低減化を図るための技術に係る。
従来、燃焼装置として、高WIガスと、低WIガスとを予め混合した上で燃焼空間に噴出させて燃焼させるという予混合方式に構成したものが知られている(例えば特許文献1参照)。すなわち、まず高WIガスと空気とを予混合し、これにさらに低WIガスとして燃料電池のオフガスを混合して予混合ガスにした上で、炎孔から噴出させて燃焼させるようにしている。
特開2002−213710号公報
ところが、上記の特許文献1に開示された予混合方式では、水素を多く含む低WIガスを空気と予混合させて燃焼させることになり、このようにするとその燃焼速度が極めて高くなり、逆火が発生し易いという不都合が生じることになる。
そこで、本出願人は、特願2002−189126にて、高WIガスと、低WIガスとを燃焼空間に対し別々にかつ燃焼空間の互いに異なる部位に供給する構成の燃焼装置を提案した。
しかしながら、かかる提案の燃焼装置では、上記の2種類のガスの安定燃焼は図り得るものの、発生するNOx濃度がかなり高くなるという不都合を生じる可能性が見出されるに至った。すなわち、低WIガスである燃料電池のオフガス(以下、単に「オフガス」という)を空気と予混合状態にした高WIガスが燃焼される炎孔位置よりも上流側位置から燃焼空間に対し噴出させるようにしているため、高WIガスの燃焼雰囲気中にオフガスが導入されることになり、燃焼温度が高WIガスだけを空気と共に燃焼させる場合よりも高温になってしまい、この結果、NOx濃度が高くなると考えられる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高WIガスと、低WIガスとの双方を燃焼させる際の不都合発生を回避しつつも、NOx排出量を低減化させ得る燃焼装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明では、燃料ガス供給系から供給される燃料ガスを高ウォッベ指数を有する第1ガスとし、燃料電池において発生する水素含有ガスを低ウォッベ指数を有する第2ガスとして、これら第1ガス及び第2ガスの双方を燃焼空間において燃焼させる燃焼装置を対象にして次の特定事項を備えることとした。すなわち、上記燃焼空間の上下流方向に対し互いに連通する上流側の一次燃焼室と、下流側の二次燃焼室とを備え、空気濃度が理論燃焼空気量よりも低く第1ガス濃度の高い過濃混合気が供給されて不完全燃焼火炎である一次火炎を上記一次燃焼室に形成する炎孔面と、上記炎孔面に形成される一次火炎よりも下流側位置であって上記二次燃焼室において、上記一次火炎から発生する燃焼ガスに二次空気を吹き出させる空気噴出部と、上記空気噴出部よりも下流側位置に開口し、上記空気噴出部からの二次空気の吹き出しにより上記燃焼ガスに含まれる未燃成分が二次燃焼される上記二次燃焼室に向けて上記第2ガスを吐出させる第2ガス吐出部とを備え、上記二次燃焼室において、上記未燃成分が二次燃焼されると同時に、上記第2ガス吐出部から吐出される第2ガスが拡散燃焼されて二次火炎が形成される構成とした。ここで、上記の「燃料ガス」とは、燃料ガス供給系から供給される都市ガス又はLPG等の通常の燃焼装置において燃焼対象とされる高WIガスである燃料ガスのことであり、上記の「水素含有ガス」とは燃料電池に供給される水素を主成分とするプロセスガス及び/又は燃料電池による発電の際に未利用として残ってアノード極から排出されることになる水素を主成分とするオフガス等の低WIガスである水素含有ガスのことである。
以上の請求項1に係る発明の場合、炎孔面において第1ガスと空気との過濃混合気が不完全燃焼状態で燃焼されるため、この炎孔面に形成される一次火炎から未燃成分を多く含む燃焼ガスが燃焼空間の下流側に流れることになる。そして、この下流側に流れた燃焼ガスが上記空気噴出部からの二次空気の吹き出しを受けて、その燃焼ガスに含まれる未燃成分が二次燃焼されることになる。この際、その二次燃焼域に対し上記第2ガス吐出部から第2ガスが吐出されて、上記未燃成分と共に二次燃焼されることになる。つまり、第1ガスが第1段階目で予混合燃焼ではあるものの過濃混合気とすることで不完全燃焼される一方、第2ガスが第2段階目で第1ガスの未燃成分及び二次空気と共に拡散燃焼により逆火を生じることなく燃焼されることになる。以上により、燃焼空間の上流側で第1ガスをその燃焼温度があまり高くならない範囲で一次燃焼させ、燃焼空間の下流側で上記未燃成分と共に第2ガスを完全燃焼させることが可能になり、これにより、NOx排出量の低減化が図られる。より詳細には、高ウォッベ指数を有する第1ガスを過濃混合気の状態で一次燃焼室内において一次燃焼させることができ、つまり第2ガスとは混合させずに燃焼温度が過度に高温になることを回避した低NOx排出状態で一次燃焼させることができ、そして、未燃焼の未燃成分を空気噴出部からの二次空気によって二次燃焼室内において第2ガスと共に二次燃焼させて完全燃焼させることができ、これにより、NOx排出量の低減化を図ることができ、しかも、その二次燃焼の際に、予混合させずに第2ガス吐出部に供給して吐出させた第2ガスを拡散燃焼により同時に燃焼させることができ、第2ガスが水素を多量に含む低ウォッベ指数を有するガスであっても逆火の発生等の不都合を生じさせることはない。
なお、「空気濃度が理論燃焼空気量よりも低く第1ガス濃度の高い過濃混合気」とは、空気過剰率が1.0未満であることであり、完全燃焼に必要な理論燃焼空気量よりも不足した空気量を含む過濃混合気であり、可燃である限り、空気量がゼロ、つまり空気を全く含まない第1ガスそのものとしてもよい。好ましくは空気過剰率が0.5付近で少なくとも可燃限界以上の予混合気とする。
上記の請求項1の燃焼装置においては、以下の種々の特定事項を選択的に追加することで、上記の燃焼装置をより具体的に特定して各発明の作用をより具体的に得たり、新たな作用を得たりすることが可能になる。
すなわち、第1として、上記炎孔面を燃焼空間内の外側寄りの位置に配設し、上記空気噴出部をその炎孔面よりも内側寄りの位置に配設し、第2ガス吐出部を上記空気噴出部よりも下流側位置に開口するように配設する(請求項2)。この場合、外側寄りの位置の炎孔面に形成される一次火炎から燃焼ガスが下流側に流れ、この燃焼ガスに対し内側寄りの位置の空気噴出部から二次空気が吹き出されて二次燃焼が下流側に向けて生じ、この二次燃焼火炎内に第2ガスが吐出されて燃焼されることになる。この構成に対しては、上記炎孔面よりも下流側位置から燃焼空間に向けてその炎孔面に相対向するように張り出されて上記一次火炎からの燃焼ガスの流れを上記空気噴出部側に誘導する誘導壁を、さらに備えるようにすることができる(請求項3)。このようにすることにより、一次火炎から生じる燃焼ガスが誘導壁により空気噴出部に向けて誘導されるため、燃焼ガスの全てに対し二次空気を吹き出させて両者の混合が促進される。これにより、未燃成分が二次燃焼されずに排出されるおそれを回避して第2ガスと共に未燃成分の全てを完全燃焼させることがより確実に実現させることが可能となって、NOx排出量の低減化をより確実に実現させ得ることになる。
第2として、上記第2ガス吐出部からの第2ガスが上記燃焼空間の上下流方向に対し交差する方向に吐出されるようにその開口の向きを設定する(請求項4)。この場合には、空気噴出部からの二次空気の吹き出しにより下流側に向けて生じる二次燃焼の火炎に対し交差する方向から第2ガスが吐出されることになり、第2ガスの完全燃焼化をより確実に実現させ得ることになる。
第3として、上記燃焼空間を区画形成する区画壁から燃焼空間内に突出するように配設された点火手段と、この点火手段を冷却する冷却手段とをさらに備え、上記冷却手段として、冷却用空気を上記点火手段の上記区画壁寄りに位置する基部に向けて吹き出させる構成とする(請求項5)。この場合、冷却用の空気を燃焼空間側に向けてではなくて区画壁寄りに位置する基部に向けて吹き出させているため、燃焼空間側に形成される二次燃焼等の火炎が乱されることを回避しつつ、点火手段が火炎に炙られて過度に温度上昇することを回避してその熱的耐久性を確保し得ることになる。
第4として、上記燃焼空間を区画形成する区画壁から燃焼空間内に突出するように配設された炎検知手段と、この炎検知手段を冷却する冷却手段とをさらに備え、上記冷却手段として、冷却用空気を上記炎検知手段の上記区画壁寄りに位置する基部に向けて吹き出させる構成とする(請求項6)。この場合においても、冷却用の空気を燃焼空間側に向けてではなくて区画壁寄りに位置する基部に向けて吹き出させているため、燃焼空間側に形成される二次燃焼等の火炎が乱されることを回避してその燃焼状態を保持しつつ、炎検知手段が火炎に炙られて過度に温度上昇することを回避してその熱的耐久性を確保し得ることになる。
ここで、上記の第3又は第4の特定事項において、さらに、上記冷却手段を、冷却用空気が区画壁内面位置から区画壁の内周面に沿って吹き出される構成(請求項7)を追加するようにしてもよい。このようにすることにより、吹き出された空気が燃焼空間の外周囲である区画壁の内周面に沿って流れて旋回空気流が形成されることになり、この旋回空気流により形成される内周面に沿った旋回空気層によって、点火手段又は炎検知手段の冷却に加え、区画壁の壁面を二次燃焼等の火炎から防御して過度に温度上昇してしまうことが回避されることになる。しかも、燃焼空間側に向けて冷却用空気を吹き出すという従来採用されている冷却手段の場合と異なり、旋回空気層を形成するだけという少ない空気量で済むため、燃焼に寄与しない空気の吹き込み量の低減化も図り得る。
以上、説明したように、請求項1〜請求項7のいずれかの燃焼装置によれば、第1ガスを第1段階目で予混合燃焼ではあるものの過濃混合気とすることで不完全燃焼させ、第2段階目で第1ガスの未燃成分及び二次空気と共に第2ガスを拡散燃焼により逆火を生じることなく燃焼させることができる。これにより、燃焼空間の上流側で第1ガスをその燃焼温度があまり高くならない範囲で一次燃焼させ、燃焼空間の下流側で上記未燃成分と共に第2ガスを完全燃焼させることができ、第1ガス及び第2ガスを共に完全燃焼させつつ、NOx排出量の低減化を図ることができる。より詳細には、高ウォッベ指数を有する第1ガスを過濃混合気の状態で一次燃焼室内において一次燃焼させることができ、つまり第2ガスとは混合させずに燃焼温度が過度に高温になることを回避した低NOx排出状態で一次燃焼させることができ、そして、未燃焼の未燃成分を空気噴出部からの二次空気によって二次燃焼室内において第2ガスと共に二次燃焼させて完全燃焼させることができ、これにより、NOx排出量の低減化を図ることができ、しかも、その二次燃焼の際に、予混合させずに第2ガス吐出部に供給して吐出させた第2ガスを拡散燃焼により同時に燃焼させることができ、第2ガスが水素を多量に含む低ウォッベ指数を有するガスであっても逆火の発生等の不都合を生じさせることはない。
特に、請求項2によれば、炎孔面と、空気噴出部と、第2ガス吐出部との相互の位置関係をより具体的に特定することができ、第1ガスと第2ガスとの双方を完全燃焼させて低NOx排出量とし得る燃焼装置をより具体的に提供することができる。この場合、請求項3によれば、一次火炎から生じる燃焼ガスが誘導壁により空気噴出部に向けて誘導されるため、燃焼ガスの全てに対し二次空気を吹き出させて両者の混合促進を図ることができ、未燃成分が二次燃焼されずに排出されるおそれを回避して第2ガスと共に未燃成分の全てを完全燃焼させることができる。これにより、NOx排出量の低減化をより確実に実現させることができるようになる。
請求項4によれば、第2ガスを燃焼空間の上下流方向に対し交差する方向に吐出させているため、第2ガスの完全燃焼化をより確実に実現させることができる。
請求項5によれば、冷却手段から吹き出される冷却用空気によって、燃焼空間側に形成される二次燃焼等の火炎を乱すことなく、点火手段を冷却することができ、その熱的耐久性を確保することができる。
請求項6によれば、冷却手段から吹き出される冷却用空気によって、燃焼空間側に形成される二次燃焼等の火炎を乱すことなく、炎検知手段を冷却することができ、その熱的耐久性を確保することができる。
請求項7によれば、冷却手段から吹き出される冷却用空気により燃焼空間の外周囲である区画壁の内周面に沿って旋回空気層を形成することができ、この旋回空気層によって、請求項5の点火手段又は請求項6の炎検知手段の冷却に加え、区画壁の壁面を二次燃焼等の火炎から防御してその区画壁の過度の温度上昇を確実に回避することができる。しかも、燃焼空間側に向けて冷却用空気を吹き出すという従来採用されている冷却手段の場合と異なり、燃焼に寄与しない空気の吹き込み量の低減化も図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の実施形態に係る燃焼装置を原理的に示したものである。同図において、符号2が燃焼空間であり、この燃焼空間2に臨んで外側寄りの位置に炎孔面3が配設され、この炎孔面3よりも内側寄りの位置に空気噴出部4及び第2ガス吐出部5が上記燃焼空間2の下流側(同図の上側)に向けて所定量突出するよう配設されている。そして、上記炎孔面3に相対向する位置に誘導壁6が張り出すように配設されている。上記の「外側寄りの位置」及び「内側寄りの位置」とは、燃焼装置が円筒型であればその内周側である中心側位置に空気噴出部4及び第2ガス吐出部5が配設され、これを取り囲むように外周側位置に炎孔面3が配設されるということであり、燃焼装置が平面視矩形の角筒型であればその幅方向中央位置に空気噴出部4及び第2ガス吐出部5が配設され、これを挟んで両外側位置にそれぞれ炎孔面3が配設されるということである。以下、燃焼装置が円筒型に構成されている場合について説明し、燃焼空間2の上流側が図1の下側、下流側が同図の上側であるとして説明する。
上記の燃焼空間2は円筒状の区画壁21により区画され、上端側(下流端側)には図示省略の加熱対象が配設される。上記空気噴出部4及び第2ガス吐出部5は、上流側から空気が供給される大径筒41と、この大径筒41内を貫通するよう配設され上流側から第2ガスとして水素を含む低WIガスが供給される小径筒51とから内外二重管により形成されている。すなわち、上記空気噴出部4は上記大径筒41の先端面(上端面)から上側に向けて開口する複数の噴出口42,42,…により構成され、上記第2ガス吐出部5は上記大径筒41よりも上側に所定量突出するように配設された小径筒51の先端部の外周面から外周側に向けて開口する複数の吐出口52,52,…により構成されている。つまり、上記空気噴出部4の各噴出口42は燃焼空間2の下流側に向けて二次空気を吹き出すように開口される一方、上記第2ガス吐出部5の各吐出口52はその燃焼空間2の上下流方向に直交する側に向けて第2ガスを吐出するように開口され、二次空気と第2ガスとの互いの流れの向きが交差するようになっている。又、上記空気噴出部4は炎孔面3に形成される後述の一次火炎32の先端よりも下流側に位置付けられている。
上記の第2ガスとしては、例えば燃料電池システムのアノード極から排出されるオフガスが挙げられる。又、このようなオフガスに加えて、あるいは、オフガスの代わりに燃料電池に供給されるプロセスガスの一部を用いるようにしてもよい。
上記誘導壁6は燃焼空間2の上下流方向に対し上記空気噴出部4とほぼ同じ位置の区画壁21内周面から内周側に突出する内周フランジ状に形成され、この誘導壁6の先端縁と、空気噴出部4の大径筒41との間に狭窄部22が形成されるようになっている。この誘導壁6によって燃焼空間2が上記狭窄部22を通して互いに連通する一次燃焼室23と、二次燃焼域である二次燃焼室24とに区画されることになる。つまり、上記一次燃焼室23は、上記誘導壁6と、これに相対向する炎孔面3と、大径筒41の外周面と、区画壁21の内周面とによって、略区画されることになる。
そして、上記炎孔面3には図示省略の燃料ガス供給系から供給された第1ガスとして高WIガスである燃料ガス(例えば都市ガス13A)と空気とが予混合されて所定の過濃混合気とされたものが供給されて、この過濃混合気による一次燃焼により各炎孔31には不完全燃焼火炎である一次火炎32,32,…が一次燃焼室23に形成されるようになっている。上記の所定の過濃混合気としては、空気過剰率が1.0(100%)未満、好ましくは空気過剰率が0.5近傍でかつ可燃限界以上に設定された燃料ガス濃度の高い過濃混合気が供給されるようになっており、上記一次火炎32から未燃成分を多く含む燃焼ガスが発生する。そして、この燃焼ガスは誘導壁6に誘導されて狭窄部22を通過して空気噴出部4側に流れ、流れてきた燃焼ガスに対し空気噴出部4の各噴出口42から二次空気が吹き出される。この二次空気を受けて燃焼ガス中の未燃成分が燃焼(二次燃焼)されると同時に、第2ガス吐出部5の各吐出口52から吐出され第2ガスが上記二次空気により拡散燃焼されて二次燃焼室24において二次火炎45が形成されることになる。なお、上記炎孔面3に対し上記の過濃混合気に代えて空気を予混合しない燃料ガスそのものを供給して一次燃焼させるようにしてもよい。この場合にも燃焼ガス中の未燃成分が増加するだけで本実施形態での二段燃焼を適用することができる。
以上の燃焼装置では、一次燃焼室23において高WIガスである第1ガスを過濃混合気の状態で一次燃焼室23内において一次燃焼させることができ、つまり第2ガスとは混合させずに燃焼温度が過度に高温になることを回避した低NOx排出状態で一次燃焼させることができる。そして、未燃焼の未燃成分を空気噴出部4からの二次空気によって二次燃焼室24内において第2ガスと共に二次燃焼させて完全燃焼させることができる。これにより、NOx排出量の低減化を図ることができる。しかも、その二次燃焼の際に、予混合させずに第2ガス吐出部5に供給して吐出させた第2ガスを拡散燃焼により同時に燃焼させることができ、第2ガスが水素を多量に含む低WIガスであっても逆火の発生等の不都合を生じさせることはない。
又、上記の誘導壁6により炎孔面3の下流側が覆われるようになっているため、一次火炎32,32,…の伸長が抑制され、空気噴出部4に対し燃焼ガスのみを誘導させることができ、空気噴出部4からの二次空気を燃焼ガスのみに対して吹き出させることができる。つまり、上記誘導壁6が空気噴出部4からの二次空気と、炎孔火炎32,32,…との直接の接触を分離・遮断する機能と、一次火炎32,32,…から発生する燃焼ガスの流れを空気噴出部4から吹き出される二次空気に対し交差するように誘導する機能とを発揮する。そして、上記分離・遮断機能により二次空気が一次火炎32,32,…に直接に接触することに起因するNOx増大を回避して低NOx化に寄与し、また、上記誘導機能により燃焼ガスの乱流化を抑制しつつ燃焼ガスと二次空気との混合促進を図ることができる。
なお、この第1実施形態において、誘導壁6の直ぐ下流側位置の区画壁21に設けた吹き出し口25,25,…から燃焼空間2(二次燃焼室24)の内周側に向けて若干量の空気を吹き出させることにより、一次火炎32により炙られる誘導壁6自体を冷却することができると同時に、二次火炎45を区画壁21から離隔して区画壁21が過度に高温にならないようにすることができる。
又、上記第1実施形態の燃焼装置を用いて第1ガスを用いずに第2ガスのみを燃焼させることもできる。すなわち、炎孔面3に対する第1ガスの供給を開閉弁等の開閉手段を閉じることで停止させた状態で、空気噴出部4に対する空気の供給と、第2ガス吐出部5に対する第2ガスの供給とを行い、点火手段7により点火することにより、第2ガスを拡散燃焼させることもできる(図1の符号53の拡散燃焼火炎参照)。
<第2実施形態>
図2は、本発明の燃焼装置を燃料電池システムの改質器に設けられる改質器バーナに適用して具体的に構成した例を示すものである。この第2実施形態の燃焼装置は第1実施形態のそれと二段燃焼の原理自体は同じである。なお、第1実施形態と同等構成の要素には第1実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
この第2実施形態ではそれぞれ下側が有底とされた内周側区画壁21aと、外周側区画壁21bとの二重筒状の区画壁とされており、外周側区画壁21bに対し空気供給管81が連通されて、内外周側区画壁21a,21b間の環状空間82と底側空間83とに対し上記空気供給管81からの空気が供給されるようになっている。内周側区画壁21aの底部側が図3にも示すように仕切壁90を有する外周側の旋回混合室91と、この旋回混合室91の内周側の混合気分配室92とに区画され、この混合気分配室92から所定の過濃混合気が炎孔面3に供給されるようになっている。
上記旋回混合室91は上流側が開口84において第1ガスとしての都市ガスの供給ノズル9が連通接続され、この供給ノズル9から第1ガスが旋回混合室91に供給される際に、第1実施形態で説明したと同様の過濃混合気となるよう所定量の空気が開口84の隙間を通して底側空間83から巻き込まれるようになっている。そして、上記旋回混合室91に供給された第1ガスと空気は周方向に旋回(図3においては反時計方向に1周)しながら予混合され、予混合された過濃混合気が下流側の連通口93(図3参照)から混合気分配室92に入り込み、炎孔面3の各炎孔に分配供給されるようになっている。又、上記底側空間83から大径筒部41に対し空気が内周側の環状隙間85を通して供給されるようになっている。
上記炎孔面3は、図4に詳細例を示すように一次燃焼室23側に台形形状をなして突出され、空気噴出部4を構成する大径筒41と隙間を隔てて減圧壁33が下流側に立ち上がるように形成されている。そして、上記の台形形状の炎孔面3の頂壁面に一次炎孔として主炎孔31,31,…が形成され、両斜壁面に補助炎孔31a,31aが形成されており、上記各主炎孔31には主炎(一次火炎)32が形成されるようになっている。又、外周側の斜壁面と区画壁21aとで挟まれる減速間隙には補助炎孔31aからの少量の過濃混合気と、区画壁21aの空気口26からの少量の空気とにより補助炎32aが形成され、内周側の斜壁面と減圧壁33とで挟まれる減速間隙には同様に補助炎孔31aからの少量の過濃混合気と、大径筒部41の空気口43からの少量の空気とにより補助炎32aが形成されるようになっている。以上により炎孔面3に形成される一次火炎32の火炎安定性を確保するようにしている。
また、第2ガス吐出部5は、上流側が燃料電池のアノード極から導出されたオフガスの供給管と接続された第1実施形態と同様の小径筒51と、その先端(上端)に固定された先端部材54とを備えている。そして、上記の先端部材54に貫通された吐出口52,52,…から外周側と、斜め上側とに向けてオフガスを第2ガスとして吐出するようになっている。
以上の第2実施形態においても、一次燃焼室23において第1ガスである高WIの都市ガスを過濃混合気の状態で一次燃焼室23内において一次燃焼させることができ、つまり第2ガスであるオフガスとは混合させずに燃焼温度が過度に高温になることを回避した低NOx排出状態で一次燃焼させることができる。そして、未燃焼の未燃成分を空気噴出部4からの二次空気によって二次燃焼室24内においてオフガスと共に二次燃焼させて完全燃焼させることができる。これにより、NOx排出量の低減化を図ることができる。しかも、その二次燃焼の際に、オフガスを拡散燃焼により同時に燃焼させることができ、オフガスが水素を多量に含む低WIガスであっても逆火の発生等の不都合を生じさせることはない。
なお、炎孔面において火炎安定性を確保するための構成としては、上記の図4の例以外にも種々の構成を採用することができる。例えば、図5(a)に示すように図4における減圧壁33を省略してもよく、又、炎孔面3を図5(b)に示すように台形形状ではなくて四角形状に突出させてもよく、更に、図5(c)に示すように内外両側にそれぞれ減圧壁33を設けるようにしてもよい。
<第3実施形態>
図6は第3実施形態に係る燃焼装置を示す。この第3実施形態は第2実施形態を基本にしてその点火手段7に対し冷却手段11を設けたものである。
すなわち、図7にも示すように点火手段7の近傍位置の内周側区画壁21aに燃焼空間2側に切り起こし部27を設け、その開口28が上記点火手段7の基部71に向いて開口するようにする。そして、内外周の両区画壁21a,21b間の環状隙間82から空気が上記開口28を通して点火手段7の基部71に吹き付けられるようにしている。
この第3実施形態の場合には、上記開口28から基部71に吹き付けられた空気は内周側区画壁21aの内周面に沿って旋回するようになり、この旋回空気流によって上記基部71を含んだ旋回空気層が形成されることになる。これにより、冷却のための旋回空気層が二次火炎45(図1参照)を乱すことなく、つまり、二次火炎45の燃焼状態に悪影響を及ぼすことなく、点火手段7の冷却を行うことができるようになる。これにより、点火手段7を構成する点火プラグの保護硝子の熱的耐久性を維持もしくは向上させることができるようになる。さらに、上記旋回空気層の形成によって、点火手段7のみならず、二次火炎45と内周側区画壁21aとの間を遮断して、内周側区画壁21aが過度に高温にならないように冷却することができる。その上に、例えば点火手段7の基部から径方向内方側に向けて空気を吹き付けて冷却を図る場合と比べ、吹き付ける冷却用空気量、つまり燃焼に寄与しない吹き付け空気量を減らすことができることになる。
なお、上記の切り起こし部27は図6の如く半円状もしくは楕円状に曲げ起こしたものでも、台形形状もしくは角形状に曲げ起こしたものでも、あるいは、3辺に切断線を入れて内側に切り起こしたものでも、いずれでもよい。
<第4実施形態>
図8は第4実施形態に係る燃焼装置を示す。この第4実施形態は第2実施形態を基本にして、シース熱電対等により構成される炎検知手段12に対し冷却手段13を設けたものである。
すなわち、上記炎検知手段12を二次燃焼室24の下流端側位置(排気口29近傍位置)の区画壁21a,21bを貫通させて中心寄り位置まで突出させる一方、この炎検知手段12の直近の上流側位置に上記冷却手段13によって冷却用の旋回空気層を形成するようにしている。このような旋回空気層を形成させる冷却手段13は、内周側区画壁21aの周方向に設けた旋回羽根により構成され、この旋回羽根の外周側に環状隙間82から供給した空気が旋回羽根を通過する間に二次燃焼室24への吹き出し方向が上記区画壁21aの内周面に沿って旋回する方向に変換されるようにしている。
この第4実施形態の場合には、上記環状隙間82から冷却手段13の旋回羽根に流入した空気が二次燃焼室24では区画壁21aの内周面に沿った周方向の流れとなって吹き出されることになる。これにより、炎検知手段12の基部121を含んだ領域に旋回空気層が形成され、この旋回空気層により、二次火炎45又はオフガス火炎53(図1参照)を乱すことなく、炎検知手段12の冷却を行うことができるようになる。特に上記オフガス火炎53として、オフガスを大流量で吐出させた大能力火炎53a(図8参照)であっても、小流量で吐出させた小能力火炎53bであっても、いずれでもそれらの燃焼状態に悪影響を与えることなく炎検知手段12の冷却を確実に行うことができ、その熱的耐久性を維持して炎検知を確実に行うことができるようになる。
<他の実施形態>
図9(a)又は図9(b)に示すように炎孔面14を燃焼空間2a内の中央位置(内側寄りの位置)に配設し、空気噴出部15をその炎孔面14よりも外周側(外側寄りの位置)でかつ燃焼空間2aの下流側(上側)に配設し、第2ガス吐出部16を上記空気噴出部15よりも外周側でさらに下流側位置に配設してもよい。このようにするには、例えば互いに離した内外周方向に三重筒となした区画壁17,18,19により燃焼空間2aを形成するようにすればよい。そして、空気噴出部15から二次空気を吹き出させる噴出口151と、第2ガス吐出部16から第2ガスを吹き出させる吐出口161とを、図9(a)の如く互いに交差するように開口させても、図9(b)の如く同じ内周側に開口させても、いずれでもよい。
本発明の第1実施形態の燃焼装置を示す断面説明図である。 第2実施形態の燃焼装置を示す縦断面説明図である。 図2のA−A線における断面説明図である。 炎孔面の例を示す拡大断面説明図である。 図5(a)、図5(b)、図5(c)は炎孔面の他の構成例を示す断面説明図である。 第3実施形態を示す部分斜視図である。 図6のB−B線における拡大断面説明図である。 第4実施形態を示す部分端面図である。 他の実施形態を示す部分斜視図であり、図9(a)は二次空気と第2ガスとを交差する方向に吹き出させる場合、図9(b)は二次空気と第2ガスとを同じ方向に吹き出させる場合を示す。
符号の説明
2,2a 燃焼空間
3 炎孔面
4,15 空気噴出部
5,16 第2ガス吐出部
6 誘導壁
7 点火手段
11,13 冷却手段
12 炎検知手段
24 二次燃焼室(二次燃焼域)
71 点火手段の基部
121 炎検知手段の基部

Claims (7)

  1. 燃料ガス供給系から供給される燃料ガスを高ウォッベ指数を有する第1ガスとし、燃料電池において発生する水素含有ガスを低ウォッベ指数を有する第2ガスとして、これら第1ガス及び第2ガスの双方を燃焼空間において燃焼させる燃焼装置であって、
    上記燃焼空間の上下流方向に対し互いに連通する上流側の一次燃焼室と、下流側の二次燃焼室とを備え、
    空気濃度が理論燃焼空気量よりも低く第1ガス濃度の高い過濃混合気が供給されて不完全燃焼火炎である一次火炎を上記一次燃焼室に形成する炎孔面と、
    上記炎孔面に形成される一次火炎よりも下流側位置であって上記二次燃焼室において、上記一次火炎から発生する燃焼ガスに対し二次空気を吹き出させる空気噴出部と、
    上記空気噴出部よりも下流側位置に開口し、上記空気噴出部からの二次空気の吹き出しにより上記燃焼ガスに含まれる未燃成分が二次燃焼される上記二次燃焼室に向けて上記第2ガスを吐出させる第2ガス吐出部と
    を備え、
    上記二次燃焼室において、上記未燃成分が二次燃焼されると同時に、上記第2ガス吐出部から吐出される第2ガスが拡散燃焼されて二次火炎が形成されるように構成されている
    ことを特徴とする燃焼装置。
  2. 請求項1に記載の燃焼装置であって、
    上記炎孔面が燃焼空間内の外側寄りの位置に配設され、上記空気噴出部がその炎孔面よりも内側寄りの位置に配設され、上記第2ガス吐出部が上記空気噴出部よりも下流側位置に開口するように配設されている、燃焼装置。
  3. 請求項2に記載の燃焼装置において、
    上記炎孔面よりも下流側位置から燃焼空間に向けてその炎孔面に相対向するように張り出されて上記一次火炎からの燃焼ガスの流れを上記空気噴出部側に誘導する誘導壁を、さらに備えている、燃焼装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の燃焼装置において、
    上記第2ガス吐出部からの第2ガスが上記燃焼空間の上下流方向に対し交差する方向に吐出されるようにその開口の向きが設定されている、燃焼装置。
  5. 請求項1に記載の燃焼装置において、
    上記燃焼空間を区画形成する区画壁から燃焼空間内に突出するように配設された点火手段と、この点火手段を冷却する冷却手段とをさらに備え、
    上記冷却手段は冷却用空気を上記点火手段の上記区画壁寄りに位置する基部に向けて吹き出させるように構成されている、燃焼装置。
  6. 請求項1に記載の燃焼装置において、
    上記燃焼空間を区画形成する区画壁から燃焼空間内に突出するように配設された炎検知手段と、この炎検知手段を冷却する冷却手段とをさらに備え、
    上記冷却手段は冷却用空気を上記炎検知手段の上記区画壁寄りに位置する基部に向けて吹き出させるように構成されている、燃焼装置。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の燃焼装置において、
    上記冷却手段は、冷却用空気が区画壁内面位置から区画壁の内周面に沿って吹き出されるように構成されている、燃焼装置。
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