JP4342348B2 - 複合型可変周波数消音システム - Google Patents
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Description
吸気騒音の主成分は、エンジン回転数に同期し周波数が変化する騒音(回転次数成分)とエンジン回転数とは無関係に常に一定の周波数で発生する騒音(気柱共鳴)の2つがあげられる。しかし、従来の可変周波数共鳴型レゾネータ装置では、エンジン回転数あるいは車両速度に応じて、所望の単一の騒音周波数を消音するのみであり、どちらか一方しか消音できず、結果的に全体での騒音レベルが期待ほど大きく得られない。
本発明の目的は、エンジン回転数と同期し周波数が変化する騒音(回転次数成分)を消音するとともに、常に一定の周波数で発生する騒音(気柱共鳴)を同時に消音できる複合型可変周波数消音システムを提供することにある。
(1) 車両用エンジン回転数に応じて発生変化するエンジン吸気系騒音をエンジン回転数検出装置と演算処理装置と可変周波数共鳴型レゾネータ装置により回転数に応じて所望の騒音周波数を選択的に消音する複合型可変周波数消音システムであって、
前記可変周波数共鳴型レゾネータ装置が、(a)共鳴部と固定首壁と該固定首壁内に可動状態に配置された部材とを備え該部材により前記固定首壁の断面積が変更されるとともに前記部材自体が周波数固定レゾネータとして構成される周波数可変レゾネータと、(b)前記周波数固定レゾネータを駆動する駆動アクチュエータと、(c)前記周波数固定レゾネータの位置を検出する位置検出部を有する、複合型可変周波数消音システム。
(2) 前記周波数固定レゾネータは、前記固定首壁とともに周波数可変レゾネータの首壁を構成する(1)記載の複合型可変周波数消音システム。
(3) 前記固定首壁と前記周波数固定レゾネータは、前記周波数可変レゾネータの共鳴部内に配置されている、(1)記載の複合型可変周波数消音システム。
(4) 前記周波数固定レゾネータは、前記固定首壁に対して回動可能とされている(1)記載の複合型可変周波数消音システム。
(5) 前記周波数固定レゾネータは、前記固定首壁に対して直線動可能とされている(1)記載の複合型可変周波数消音システム。
上記(2)の複合型可変周波数消音システムでは、周波数固定レゾネータを構成する壁の一部が固定首壁とともに周波数可変レゾネータの首壁を構成する。
上記(3)の複合型可変周波数消音システムでは、周波数固定レゾネータが固定首壁に対して動くと、周波数固定レゾネータが共鳴部内で固定首壁が囲むスペースに入り込む量が変化する。そのため、周波数可変レゾネータの首部断面積が小さくなるにつれて(大きくなるにつれて)周波数可変レゾネータの容積は逆に大きくなる(小さくなる)。したがって、首部断面積だけあるいは容積だけを可変とする場合に比べて、消音周波数の可変幅が大きく、所望の消音周波数に素早く応答することができる。
上記(4)の複合型可変周波数消音システムでは、周波数固定レゾネータを回転させることで周波数可変レゾネータの首部断面積を変えることができる。そのため、複数個の首部形状は不要である。そのため、複数個の首部形状を持つ場合に比べて、省スペース化をはかることができる。
上記(5)の複合型可変周波数消音システムでは、周波数固定レゾネータを直線動させることで周波数可変レゾネータの首部断面積を変えることができる。そのため、複数個の首部形状は不要である。そのため、複数個の首部形状を持つ場合に比べて、省スペース化をはかることができる。
本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する部分には、本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する符号を付してある。
まず、本発明実施例1と本発明実施例2にわたって共通する部分を、たとえば、図1〜図3、図8を参照して、説明する。
本発明実施例の可変周波数消音システム(装置)10は、図1、図2に示すように、車両用エンジン回転数に応じて発生変化するエンジン吸気系騒音をエンジン回転数検出装置20と演算処理装置30と可変周波数共鳴型レゾネータ装置40によりエンジン回転数に応じて所望の騒音周波数を選択的に消音する可変周波数消音システムである。
固定首壁43は、共鳴部42内に位置する。固定首壁43は、共鳴部42に固定されている。固定首壁43は、周波数可変レゾネータ41の首部の一部を構成する。
周波数固定レゾネータ44が固定首壁43に対して図3(または図8)の矢印方向に動くと、共鳴部42の開口42aの大きさが変化する。そのため、周波数固定レゾネータ44が固定首壁43に対して動くと、周波数可変レゾネータ41の首部断面積が変化する。
周波数固定レゾネータ44は、内部に空間(共鳴室)を有しており、エンジン吸気系とつながる穴44aと、穴44aの縁から周波数固定レゾネータ44内側に延びる延び部44bを、有する。穴44aと延び部44bとで、周波数固定レゾネータ44の首部を構成する。周波数固定レゾネータ44の、首部断面積と首部長さと共鳴室は、一定である。
周波数固定レゾネータ44は、周波数可変レゾネータ41の首部の一部を構成する。周波数固定レゾネータ44と固定首壁43とで、周波数可変レゾネータ41の首部を構成する。
位置検出部46は、周波数固定レゾネータ44の位置を検出しその信号を演算処理装置30にフィードバックする。
周波数固定レゾネータ44が移動し周波数固定レゾネータ44の位置が狙い値まできたとき、演算処理装置30がモーター停止信号を駆動アクチュエータ45に出力し、その信号に基づいてモーターが止まる。モーターが止まるため周波数固定レゾネータ44の移動が止まる。
周波数固定レゾネータ44の位置が狙い値にあるとき、周波数可変レゾネータ41は所望の騒音周波数を消音する。また、周波数固定レゾネータ44の位置が狙い値にあるとき、周波数固定レゾネータ44の穴44aが開口42aに重なっており、周波数固定レゾネータ44は一定の周波数で発生する騒音を消音する。
f=(c/2π){S/(L・V)}1/2・・・・・(a)
ただし、
f(Hz):消音周波数
c:音速
L:首部長さ
V:容積
S:首部断面積
である。
本発明実施例では、周波数固定レゾネータ44が固定首壁43に対して動くと、固定首壁43が共鳴部42内で囲むスペースに周波数固定レゾネータ44が入り込む量が変化する。そのため、周波数可変レゾネータ41の首部断面積が小さくなるにつれて(大きくなるにつれて)、周波数可変レゾネータ41の共鳴部42の容積は逆に大きくなる(小さくなる)。すなわち、上記(a)式の右辺の分子が小さくなるにつれて(大きくなるにつれて)、上記(a)式の右辺の分母が逆に大きくなる(小さくなる)。したがって、首部断面積だけあるいは容積だけを可変とする場合に比べて、消音周波数の可変幅が大きく、所望の消音周波数に素早く応答することができる。
また、周波数固定レゾネータ44を移動させることで首部断面積と容積を変えることができるので、複数個の首部形状は不要である。そのため、複数個の首部形状を持つ場合に比べて、省スペース化をはかることができる。
[本発明実施例1](図1〜図7)
本発明実施例1では、周波数固定レゾネータ44が固定首壁43に対して回転動可能とされている場合を示している。
固定首壁43は、図3、図4に示すように、固定首壁A43aと、固定首壁B43bとを、有する。
固定首壁A43aの形状は、中心Pを中心とする半円筒形状である。固定首壁A43aは、開口42aの半径方向外側端(開口42aの円弧状の縁全体)に固定して設けられている。
固定首壁B43bの形状は、平板形状である。固定首壁B43bは、固定首壁A43aと一体に形成されるか、または、固定首壁A43aと別体に形成されて固定首壁A43aに固定して取付けられる。固定首壁B43bは、半円筒形状の固定首壁A43aの周方向一辺から、固定首壁A43aの半径方向に中心Pまで延びている。
周波数固定レゾネータ44は、中心Pまわりに固定首壁43に対して回転可能である。周波数固定レゾネータ44は、図2に示すように、駆動アクチュエータ45と、回動軸45aで結合している。
周波数固定レゾネータ44は、図3、図5に示すように、円筒部44cと、第1、第2の半円部44d、44eと、平板部44fとを、有する。
円筒部44cは、中心Pを中心とする半円筒形状である。
第1の半円部44dは、円筒部44cの軸方向一端(開口42a側端)に配置されている。第1の半円部44dは、開口42aと同じ(ほぼ同じを含む)形状であり、中心Pを中心とする半円状である。第1の半円部44dが開口42aと同じ形状であるので、周波数固定レゾネータ44が中心Pまわりに回転する角度が増えるにつれて、開口42aの大きさが小さくなる。穴44aは、第1の半円部44dに設けられている。
平板部44fは、円筒部44cと第1の半円部44dと第2の半円部44eとで形成される空間の開口を塞ぐ。
円筒部44cと第1の半円部44dと第2の半円部44eと平板部44fとで囲まれる空間から、穴44aと延び部44bとで構成される首部部分を除いた部分が、周波数固定レゾネータ44の共鳴室である。
周波数固定レゾネータ44が固定首壁43に対して回転する角度が増えると、開口42aが小さくなる。そのため、周波数可変レゾネータ41の首部断面積が小さくなる。
ここで、図6に示すような吸気系に見立てた管路60の途中に可変周波数共鳴型レゾネータ装置40を装着し、周波数固定レゾネータ44を固定首壁43に対して軸芯Pまわりに図3の矢印方向に回転させたときにおける3パターン(回転角20°、回転角70°、回転角120°)位置の消音周波数を図7に示す。図7に示すように、角度が変わることで周波数可変レゾネータ41の首部断面積と容積が変わり、消音周波数を可変させることができる。また、周波数固定レゾネータ44を有するので、周波数固定レゾネータ44でエンジン回転数とは無関係に常に一定の周波数で発生する騒音(気柱共鳴)を消音できる。
本発明実施例2では、周波数固定レゾネータ44が固定首壁43に対して直線動可能とされている場合を示している。
固定首壁43は、図9に示すように、固定首壁C43cと、固定首壁D43dと、固定首壁E43eとを、有する。固定首壁C43cと固定首壁D43dと固定首壁E43eの形状は、平板形状である。固定首壁C43cと、固定首壁D43dと、固定首壁E43eは、共鳴部42の開口42aの縁に固定して設けられている。固定首壁C43cと、固定首壁D43dとは、互いに対向している。固定首壁E43eは、固定首壁C43cと固定首壁D43dとをつないでいる。
周波数固定レゾネータ44は、固定首壁E43eに接近・離反する方向に直線動(スライド)可能である。周波数固定レゾネータ44は、固定首壁C43cと固定首壁D43dとの間に出入り可能である。
周波数固定レゾネータ44は、直方体である。穴44aは、周波数固定レゾネータ44の開口42a側の一壁に設けられている。
本発明実施例2の作用、効果を説明する。
周波数固定レゾネータ44が固定首壁E43eに接近すると、開口42aが小さくなる。そのため、周波数可変レゾネータ41の首部断面積が小さくなる。
20 回転数検出装置
30 演算処理装置
40 可変周波数共鳴型レゾネータ装置
41 周波数可変レゾネータ
42 共鳴部
42a 共鳴部の開口
43 固定首壁
44 周波数固定レゾネータ
44a 周波数固定レゾネータの穴
44b 周波数固定レゾネータの延び部
45 駆動アクチュエータ
46 位置検出部
50 エンジン
60 管路
Claims (5)
- 車両用エンジン回転数に応じて発生変化するエンジン吸気系騒音をエンジン回転数検出装置と演算処理装置と可変周波数共鳴型レゾネータ装置により回転数に応じて所望の騒音周波数を選択的に消音する複合型可変周波数消音システムであって、
前記可変周波数共鳴型レゾネータ装置が、(a)共鳴部と固定首壁と該固定首壁内に可動状態に配置された部材とを備え該部材により前記固定首壁の断面積が変更されるとともに前記部材自体が周波数固定レゾネータとして構成される周波数可変レゾネータと、(b)前記周波数固定レゾネータを駆動する駆動アクチュエータと、(c)前記周波数固定レゾネータの位置を検出する位置検出部を有する、複合型可変周波数消音システム。 - 前記周波数固定レゾネータは、前記固定首壁とともに周波数可変レゾネータの首壁を構成する請求項1記載の複合型可変周波数消音システム。
- 前記固定首壁と前記周波数固定レゾネータは、前記周波数可変レゾネータの共鳴部内に配置されている、請求項1記載の複合型可変周波数消音システム。
- 前記周波数固定レゾネータは、前記固定首壁に対して回動可能とされている請求項1記載の複合型可変周波数消音システム。
- 前記周波数固定レゾネータは、前記固定首壁に対して直線動可能とされている請求項1記載の複合型可変周波数消音システム。
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