以下、図面によって本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一つの実施の形態に係るセーフティコントローラを用いたシステムの構成例を示す図である。
この実施の形態のセーフティコントローラは、安全が確保されている状態の時のみ図示しない工作機械や産業用ロボットなどの機械設備の動力に電源を供給する安全回路を構成するものである。
この実施の形態のセーフティコントローラには、非常停止スイッチ2などの入力機器が接続される単機能ユニット3と、この単機能ユニット3に接続されるとともに、セーフティドアスイッチ1などの入力機器が接続される高機能ユニット4と、この高機能ユニット4にケーブル6を介して接続される増設ユニット5の3種類がある。
単機能ユニット3は、非常停止スイッチ2などの入力機器から入力が与えられるとともに、工作機械等を駆動するモータ等への電力の供給・遮断を行なう安全出力制御対象としてのマグネットコンタクタなどに対する安全出力および高機能ユニット4に対する論理接続用信号としての内部安全出力を出力するものである。
ここで、論理接続用信号とは、この論理接続用信号を出力する単機能ユニット3と、論理接続用信号が与えられる高機能ユニット4とを論理接続するための接続用信号をいう。
この実施の形態では、単機能ユニット3から安全出力制御対象に対して出力される安全出力と、論理接続用信号とは、その出力の状態が同じ、すなわち、安全出力が、機械設備の稼動を許容する安全側の出力状態であるときには、論理接続用信号も安全側の出力状態であり、また、安全出力が、機械設備の稼動を禁止する危険側の出力状態であるときには、論理接続用信号も危険側の出力状態となる。
そこで、マグネットコンタクタなどの安全出力制御対象に対する本来の安全出力に対して、出力状態が同じである論理接続用信号を、内部安全出力という。
高機能ユニット4は、非常停止スイッチやセーフティドアスイッチ1などの入力機器からの入力および単機能ユニット3や前段の高機能ユニット4から出力される論理接続用信号である内部安全出力が内部安全入力として与えられるとともに、工作機械等を駆動するモータ等への電力の供給・遮断を行なう安全出力制御対象としてのマグネットコンタクタなどに対する安全出力および後段の高機能ユニット4に対する論理接続用信号としての内部安全出力を出力するものである。
高機能ユニット4から出力される論理接続用信号である内部安全出力も上述と同様に、前段の高機能ユニット4と後段の高機能ユニット4とを論理接続するための接続用信号である。
また、高機能ユニット4から安全出力制御対象に対して出力される安全出力と、論理接続用信号である内部安全出力とは、その出力の状態は同じである。高機能ユニット4は、安全瞬時出力と安全オフディレー出力とを出力可能であるが、内部安全出力は、安全瞬時出力の出力状態と同じ出力状態となっている。
ここで、安全瞬時出力とは、安全出力が安全側の状態において、安全入力が安全側から危険側に切り換わったときに、瞬時に危険側に切り換わる安全出力をいい、安全オフディレー出力とは、安全出力が安全側の状態において、安全入力が安全側から危険側に切り換わったときに、設定された時間に亘って安全側の状態を継続した後、遅れて危険側に切り換わる安全出力をいう。
なお、図1においては、単機能ユニット3から高機能ユニット4に与えられる内部安全出力および前段の高機能ユニット4から後段の高機能ユニット4に与えられる内部安全出力を破線矢符でそれぞれ示しているが、この実施の形態では、高機能ユニット4には、単機能ユニット3または前段の高機能ユニット4のいずれかからの内部安全出力が与えられる。
増設ユニット5は、ケーブル6を介して高機能ユニット4に接続され、高機能ユニット4に同期した安全出力を、工作機械等を駆動するための電力の供給・遮断を行なう安全出力制御対象としてのマグネットコンタクタ等に対して出力するものである。
単機能ユニット3は、後述のように制御部を構成するCPUを搭載しており、二つの安全入力を入力できるとともに、半導体出力(トランジスタ出力)である二つの安全瞬時出力および一つの内部安全出力を出力することができる。この実施の形態では、論理接続用信号である内部安全出力は、AND接続用の内部安全出力となっている。二つの安全入力には、安全規格上の二重化のために、1個の非常停止スイッチなどからの入力が与えられる。
また、単機能ユニット3は、安全瞬時出力に同期したモニタ出力および内部エラー時のエラー出力を出力することができる。さらに、単機能ユニット3は、フィードバック/リセット入力を入力することができる。
この単機能ユニット3は、図2の正面図に示されるように、上下に複数の入出力用の端子7を備えるとともに、電源(PWR)、エラー状態(ERR)、安全入力1,2(T1,T2)および安全瞬時出力(EI)の各状態をLEDでそれぞれ表示する表示部8を備えている。
高機能ユニット4は、単機能ユニット3と同様に、制御部としてのCPUを搭載しており、二つの安全入力および一つの内部安全入力を入力できるとともに、半導体出力(トランジスタ出力)である二つの安全瞬時出力、二つの安全オフディレー出力および論理接続用信号である一つの内部安全出力、この実施の形態では、AND接続用の内部安全出力を出力することができる。
二つの安全入力には、単機能ユニット3と同様に、二重化のために、1個の非常停止スイッチや1個のセーフティドアスイッチなどからの入力が与えられる。
一つの内部安全入力は、単機能ユニット3あるいは前段の高機能ユニット4からの論理接続用信号である内部安全出力が入力されるものであり、この内部安全入力によって、単機能ユニット3あるいは前段の高機能ユニット4に論理接続、この実施の形態では、AND接続されることになる。
すなわち、この実施の形態では、この内部安全入力と、当該高機能ユニット4の二つの安全入力とがANDで論理接続されるものであり、内部安全入力の入力状態が安全側の状態であって、かつ、二つの安全入力の入力状態が安全側の入力状態であるときに、安全側の出力状態の安全出力を出力するものである。
また、この実施の形態では、後述のように、単機能ユニット3と高機能ユニット4、あるいは、高機能ユニット4同士を論理接続するための接続用信号である内部安全入力(内部安全出力)が正常であるか否かを判定し、正常でないときには、機械設備の稼動を禁止して安全を確保するようにしている。
この高機能ユニット4は、安全瞬時出力に同期したモニタ出力および内部エラー時のエラー出力を出力することができる。さらに、高機能ユニット4は、フィードバック/リセット入力を入力することができる。
この高機能ユニット4は、図3の正面図に示されるように、上下に複数の入出力用の端子9を備えるとともに、電源(PWR)、エラー状態(ERR)、安全入力1,2(T1,T2)、内部安全入力(AND)、フィードバック入力(FB)、安全瞬時出力(EI)および安全オフディレー出力(ED)の各状態をLEDで表示する表示部10を備えている。また、この高機能ユニット4は、増設ユニットを5接続するためのコネクタ11を備えており、増設ユニット5を5台まで接続することができる。
このコネクタ11を介して、安全瞬時出力、安全オフディレー出力、増設ユニット5のフィードバック入出力およびグランドの各信号の授受が行なわれる。
また、この高機能ユニット4は、図4の背面図に示されるように、DINレールに装着される部分に、開口が形成されており、この開口に臨むようにディップスイッチ12およびロータリスイッチ13を備えており、論理接続用信号である内部安全入力を、有効あるいは無効とする設定やオフディレー時間などの設定が行われる。
論理接続用信号である内部安全入力の無効が設定されると、他のユニット3,4から与えられる内部安全入力は、無効とされ、論理接続は行なわれない。
増設ユニット5は、高機能ユニット4だけでは、出力点数が不足する場合に、必要に応じて増設されるものであり、複数の電磁リレーを内蔵している。この増設ユニット5は、高機能ユニット4からの安全瞬時出力に同期してリレー出力である三つの安全出力を出力する瞬時タイプと、高機能ユニット4からの安全オフディレー出力に同期してリレー出力である三つの安全出力を出力するオフディレータイプとがある。
この増設ユニット5は、図5の正面図に示されるように、上下に複数の入出力用の端子14を備えるとともに、電源(PWR)、エラー状態(ERR)、安全瞬時出力(EI)または安全オフディレー出力(ED)の各状態をLEDでそれぞれ表示する表示部15を備えている。また、この増設ユニット5は、高機能ユニット4に接続するため、または、増設ユニット5を接続するためのコネクタ16を備えている。
図6は、高機能ユニット4のブロック図である。同図において、17,18は、制御部および後述のように判定部を構成する二つの第1,第2のCPUであり、各CPU17,18で同じ処理を実行して二重化している。各CPU17,18は、CPU間通信ポートを介してソフト処理の同期をとるなどのために通信を行う。
20は上述のディップスイッチなどの設定スイッチ19からの設定内容を格納する不揮発性メモリ、21は上述の電源(PWR)やエラー状態(ERR)などの各状態を表示するLED、22は遅延ICを用いたウォッチドッグタイマ、23は各部に電源を供給する電源回路24の状態を監視する監視回路である。
また、25,26は二重化している安全入力の各1系統であり、例えば、1個のセーフティドアスイッチからの入力が与えられる。27は、フィードバック入力あるいはリセット入力が与えられるリセット入力回路である。
28は単機能ユニット3または前段の高機能ユニット4からの論理接続用信号である内部安全入力が与えられるAND入力回路、29,30は外部のパソコンなどとの通信用のRS232C回路および切替スイッチである。
31は瞬時用の安全出力回路、32はオフディレー用の安全出力回路、33は二重化用の出力ライン制御回路、34は後段の高機能ユニット4に対して論理接続用信号である内部安全出力を出力する内部安全出力回路、35は安全瞬時出力を、プログラマブルコントローラ(PLC)などにモニタ用として出力するモニタ出力回路、36は内部エラー時にエラー出力を与えるエラー出力回路、37は増設ユニット5を接続するためのコネクタである。
制御部としての第1,第2のCPU17,18は、安全入力回路25,26からの安全入力および接続入力部としてのAND入力回路28からの内部安全入力に基づいて、プログラムに従って、安全出力回路31,32および内部安全出力回路34を制御して半導体出力(トランジスタ出力)である安全出力および内部安全出力を制御する。内部安全出力回路34は、半導体出力用のトランジスタを備えている。
図7は、図6の瞬時用の安全出力回路31、オフディレー用の安全出力回路32および出力ライン制御回路33の構成を示すブロック図であり、図6に対応する部分には、同一の参照符号を付す。この図7においては、第1のCPU17からの信号および第1のCPU17に対する信号を破線の矢符で示し、第2のCPU18からの信号および第2のCPU18に対する信号を一点鎖線の矢符でそれぞれ示している。
瞬時用の安全出力回路31は、二つの瞬時出力制御部38,39を備えており、オフディレー用の安全出力回路32は、二つのオフディレー出力制御部40,41を備えている。各出力制御部38〜41は、半導体出力用のトランジスタを備えている。
安全出力二重化用の出力ライン制御回路33には、第1,第2のCPU17,18からの駆動用信号S1,S2、ウォッチドッグタイマ22からのWDT信号および電源回路24を監視する監視回路23からのPSM信号がそれぞれ与えられる。
駆動用信号S1,S2が共にオンすることによって、電源ラインVLに電圧が印加されて各出力制御部38〜41に電源が供給される。
ウォッチドッグタイマ22からのWDT信号は、各出力制御部38〜41にも与えられており、このWDT信号は、ウォッチドッグタイマ22にリセットがかからないときには、オフして全ての出力制御部38〜41の安全出力が、機械設備の稼動を禁止する危険側であるオフとなって安全を確保することができる。
電源を監視する監視回路23からのPSM信号は、各出力制御部38〜41にも与えられており、電源異常が検知された場合には、このPSM信号がオフして全ての出力制御部38〜41の安全出力が、機械設備の稼動を禁止する危険側であるオフとなって安全を確保することができる。
出力ライン制御回路33は、第1,第2のCPU17,18に対してモニタ用信号S4,S5をそれぞれ出力しており、このモニタ用信号S4,S5は、出力ライン制御回路33に故障(異常)が発生したり、あるいは、上述のWDT信号またPSM信号がオフしたときに、オンする。
瞬時用の安全出力回路31の各瞬時出力制御部38,39には、第1のCPU17から瞬時出力の駆動用信号S6,S7がそれぞれ与えられ、この駆動用信号S6,S7によって、安全瞬時出力のオン(安全側)/オフ(危険側)の論理がそれぞれ制御される。すなわち、この駆動用信号S6,S7がオンし、かつ、上述の電源ラインVLがオンしているときに、各瞬時出力端子42,43から安全側の状態であるオンの安全瞬時出力をそれぞれ出力する。
また、各瞬時出力制御部38,39は、第1,第2のCPU17,18に対して、モニタ用信号S9,S10をそれぞれ出力しており、各瞬時出力制御部38,39が正常であれば、このモニタ用信号S9,S10は、駆動用信号S6,S7の反転論理の信号となる。
オフディレー用の安全出力回路32の各オフディレー出力制御部40,41には、第2のCPU18からオフディレー出力の駆動用信号S12,S13がそれぞれ与えられ、この駆動用信号S12,S13によって、安全オフディレー出力のオン(安全側)/オフ(危険側)の論理が制御される。すなわち、この駆動用信号S12,S13がオンし、かつ、上述の電源ラインVLがオンしているときに、各オフディレー出力端子45,46から安全側の状態であるオンの安全オフディレー出力をそれぞれ出力する。
また、各オフディレー出力制御部40,41は、第1,第2のCPU17,18に対して、モニタ用信号S14,S15をそれぞれ出力しており、各オフディレー出力制御部40,41が正常であれば、このモニタ用信号S14,S15は、駆動用信号S12,S13の反転論理の信号となる。
安全出力二重化用の出力ライン制御回路33は、瞬時出力制御部38,39またはオフディレー出力制御部40,41に故障(異常)が発生した場合には、電源ラインVLをオフして瞬時出力端子42,43およびオフディレー出力端子45,46の安全出力を、すべてオフにして安全を確保する。
逆に、この出力ライン制御回路33に、故障(異常)が発生した場合には、瞬時出力制御部38,39およびオフディレー出力制御部40,41によって瞬時出力端子42,43およびオフディレー出力端子45,46の安全出力を、すべてオフして安全を確保する。
図8は、単機能ユニット3のブロック図であり、図6に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
単機能ユニット3は、上述のAND入力回路28、オフディレー用の安全出力回路32、設定スイッチ19および増設ユニット用のコネクタ37が備えられておらず、その他は、基本的に上述の高機能ユニット4と同様である。
このように第1,第2のCPU17,18を有する制御部によって、プログラムに従って半導体出力である安全出力を制御するので、電磁リレーを内蔵した従来のリレーユニットのように、リレーシーケンスによって安全回路を構築する必要がなく、配線数を削減することができるとともに、メーカ側において、システムの一部を変更したいような場合にも、ソフトウェアの変更によって容易に対応できることになる。
次に各ユニットの動作をいくつかの使用例に基づいて説明する。
図9は、高機能ユニット4単独の場合の接続状態を示す図であり、図10は、そのタイムチャートである。
この例では、高機能ユニット4の端子T11,T12の安全入力1と、端子T21,T22の安全入力2には、例えば、1個のセーフティドアスイッチの二つの接点が接続され、フィードバックループ47には、マグネットコンタクタのb接点が直列に接続されるとともに、リセットボタン50が直列に接続される。
また、瞬時出力端子S13は、アンプ52に接続され、オフディレー出力端子S43,S53は、マグネットコンタクタ48,49に接続される。この例では、オフディレータイムとして一定時間Tが設定されている。
セーフティドアスイッチが装備されているドアが閉じられて、図10(a),(b)に示されるように二つの安全入力1,2がオンし、さらに、図10(c)に示されるように、リセット入力がオフ、オン、オフされることによって、図10(d)に示されるように、端子S13の安全瞬時出力がオンするとともに、図10(e)に示されるように端子S43,S53の安全オフディレー出力がオンしてマグネットコンタクタ48,49の主接点がオンしてモータ51が駆動されて機械設備が稼動することになる。
この状態で、例えば、ドアが開かれると、二つの安全入力1,2がオフする。なお、安全入力1,2は、同時にオンオフするのであるが、図10(b)には、安全入力2が遅れてオフした場合の例を示している。
安全入力1,2のいずれかがオフすることによって、図10(d)に示されるように、安全瞬時出力がオフしてアンプ52によってスローダウンされ、安全オフディレー出力が、一定時間T後にオフすることによって、マグネットコンタクタ48,49の主接点がオフしてモータ51への電源が遮断されて機械設備の稼動が停止されることになる。
図11は、2台の高機能ユニット4−1,4−2とオフディレータイプの増設ユニット5との接続状態を示す図であり、図12は、そのタイムチャートである。なお、第2の高機能ユニット4−2の二つの安全入力を、便宜上、安全入力3,4と称する。
この例では、第1の高機能ユニット4−1の端子T11,T12の安全入力1と、端子T21,T22の安全入力2には、例えば、1個のセーフティドアスイッチの二つの接点が接続され、フィードバックループ47には、マグネットコンタクタのb接点が直列に接続されるとともに、リセットボタン50が直列に接続される。
また、瞬時出力端子S13,S23は、マグネットコンタクタ54,55に接続され、オフディレー出力端子S33,S43は、マグネットコンタクタ56,57に接続される。この第1の高機能ユニット4−1では、オフディレータイムとしてT=0が設定されている。内部安全出力端子LOは、第2の高機能ユニット4−2の内部安全入力端子LAに接続される。すなわち、第1の高機能ユニット4−1の論理接続用信号である内部安全出力が、後段の第2の高機能ユニット4−2のAND入力として与えられている。
第2の高機能ユニット4−2の端子T11,T12の安全入力3と、端子T21,T22の安全入力4には、例えば、第1の高機能ユニット4−1のセーフティドアスイッチとは別の1個のセーフティドアスイッチの二つの接点が接続され、フィードバックループ69には、マグネットコンタクタのb接点が直列に接続されるとともに、リセットボタン70が直列に接続される。
また、瞬時出力端子S13,S23は、マグネットコンタクタ71,72に接続され、オフディレー出力端子S43,S53は、マグネットコンタクタ73,74に接続される。この第2の高機能ユニット4−2では、オフディレータイムとして一定時間Tが設定されている。
複数の電磁リレーを内蔵した増設ユニット5のオフディレー出力端子75,76は、マグネットコンタクタ77,78に接続される。
第1の高機能ユニット4−1に接続されているセーフティドアスイッチのドアが閉じられて図12(a),(b)に示されるように、二つの安全入力1,2がオンし、さらに、図12(c)に示されるようにリセット入力がオフ、オン、オフされることによって、図12(d)に示されるように第1の高機能ユニット4−1の安全瞬時出力がオンし、これによって、第1の高機能ユニット4−1の各マグネットコンタクタ54〜57の主接点がオンしてモータ63,64が駆動されることになる。また、この第1の高機能ユニット4−1の安全瞬時出力と同じ図12(e)に示される内部安全出力が第2の高機能ユニット4−2のAND入力(内部安全入力)として与えられる。
第2の高機能ユニット4−2は、図12(f)に示される論理接続用信号である内部安全入力がオンしている状態で、かつ、第2の高機能ユニット4−2の安全出力が安全側になったときに、安全出力をオンする。この図12では、内部安全入力がオンしたときには、第2の高機能ユニット4−2に接続されているセーフティドアスイッチのドアが閉じられて、図12(g),(h)に示されるように、二つの安全入力3,4がオンしているので、図12(i)に示されるように、リセット入力がオフ、オン、オフすることによって、AND条件が成立し、図12(j),(k)に示されるように、第2の高機能ユニット4−2の安全瞬時出力および安全オフディレー出力がオンするとともに、図12(l)に示されるように、増設ユニット5の安全オフディレー出力がオンし、これによって、第2の高機能ユニット4−2および増設ユニット5の各マグネットコンタクタ71〜74,77,78がオンしてモータ79〜81が駆動されることになる。
この状態で、例えば、第1の高機能ユニット4−1に接続されているセーフティドアスイッチのドアが開かれると、図12(a),(b)に示されるように、第1の高機能ユニット4−1の二つの安全入力1,2がオフし、図12(d)に示されるように、第1の高機能ユニット4−1の安全瞬時出力がオフしてマグネットコンタクタ54〜57がオフしてモータ63,64への電源が遮断されるとともに、図12(e)に示されるように第2の高機能ユニット4−2に対する論理接続用信号である内部安全出力もオフする。
第2の高機能ユニット4−2は、第1の高機能ユニット4−1からの内部安全入力が、図12(f)に示されるようにオフすることによって、図12(j)に示されるように、安全瞬時出力がオフしてマグネットコンタクタ71,72がオフしてモータ79の電源を遮断し、さらに、図12(k)に示されるように、一定時間Tの遅延の後、安全オフディレー出力がオフするとともに、図12(l)に示されるように、増設ユニット5の安全オフディレー出力がオフし、これによって、各コンタクタ73,74,77,78がオフしてモータ80,81への電源が遮断されることになる。
このようにして、論理接続用信号である内部安全出力を用いた論理接続によって、第2の高機能ユニット4−2の安全出力を、第1の高機能ユニット4−1の安全出力に容易に関連付けることができる。
図13は、単機能ユニット3と2台の高機能ユニット4−1,4−2との接続状態を示す図であり、図14は、そのタイムチャートである。なお、単機能ユニット3の二つの安全入力を、便宜上、安全入力5,6と称する。
この例では、単機能ユニット3の端子T11,T12の安全入力5と端子T21,T22の安全入力6には、1個の非常定停止スイッチ82が二つの接点がそれぞれ接続され、リセット入力には、リセットボタン83が接続される。この単機能ユニット3の内部安全出力端子LO1,LO2が、第1,第2の高機能ユニット4−1,4−2の内部安全入力端子LA,LAにそれぞれ接続されている。
第1の高機能ユニット4−1の端子T11,T12の安全入力1と、端子T21,T22の安全入力2には、1個のセーフティドアスイッチが二つの接点がそれぞれ接続され、フィードバックループ47には、マグネットコンタクタのb接点が直列に接続される。
また、瞬時出力端子S13は、アンプ52に接続され、オフディレー出力端子S43,S53は、マグネットコンタクタ48,49に接続される。この例では、オフディレータイムとして一定時間Tが設定されている。
第2の高機能ユニット4−2の端子T11,T12の安全入力3と、端子T21,T22の安全入力4には、第1の高機能ユニット4−1とは、別の1個のセーフティドアスイッチの二つの接点がそれぞれ接続され、フィードバックループ84には、マグネットコンタクタのb接点が直列に接続されるとともに、リセットボタン85が直列に接続される。
また、瞬時出力端子S13は、アンプ86に接続され、オフディレー出力端子S43,S53は、マグネットコンタクタ87,88に接続される。この例では、オフディレータイムとして一定時間Tが設定されている。
非常定停止スイッチ82が操作されていない状態では、図14(a),(b)に示されるように、単機能ユニット3の二つの安全入力5,6がオンしており、さらに、図14(c)に示されるようにリセット入力がオフ、オン、オフされることによって、図14(d)に示されるように単機能ユニット3の論理接続用信号である内部安全出力がオンし、この内部安全出力が、図14(e),(j)に示されるように、第1,第2の高機能ユニット4−1,4−2の内部安全入力にAND入力としてそれぞれ与えられる。
第1の高機能ユニット4−1は、論理接続用信号である内部安全入力がオンしている状態で、かつ、第1の高機能ユニット4−1が安全側になったときに、安全出力をオンする。この図14では、内部安全入力がオンしたときには、図14(f),(g)に示されるように、第1の高機能ユニット4−1に接続されているセーフティドアスイッチのドアが閉じられて二つの安全入力1,2がオンしているので、内部安全入力に応答して、図14(h),(i)に示されるように、安全瞬時出力および安全オフディレー出力がオンしてマグネットコンタクタ48,49の主接点がオンしてモータ51が駆動されることになる。
同様に、第2の高機能ユニット4−2も単機能ユニット3からの内部安全入力に応答して、図14(m),(n)に示されるように、安全瞬時出力および安全オフディレー出力がオンしてマグネットコンタクタ87,88の主接点がオンしてモータ89が駆動されることになる。
この状態で、単機能ユニット3に接続されている非常停止スイッチ82が操作されると、図14(a),(b)に示される単機能ユニット3の二つの安全入力5,6がオフし、図14(d)に示される内部安全出力がオフする。なお、安全入力5,6は、同時にオンオフするのであるが、図14(b)には、安全入力6がオンしたままの場合を示している。
第1,第2の高機能ユニット4−1,4−2は、単機能ユニット3の論理接続用信号である内部安全出力、すなわち、図14(e),(j)の内部安全入力がオフすることによって、図14(h),(m)の安全瞬時出力がオフしてアンプ52,86によってスローダウンされ、さらに、図14(i),(n)に示されるように一定時間Tの遅延の後、安全オフディレー出力がオフし、これによって、各マグネットコンタクタ48,49,87,88の主接点がオフしてモータ51,89への電源が遮断されることになる。
このようにして、第1,2の高機能ユニット4−1,4−2の安全出力を、単機能ユニット3の論理接続用信号である内部安全出力に容易に関連付けることができる。
この実施の形態では、単機能ユニット3と高機能ユニット4、あるいは、高機能ユニット4同士の論理接続用信号である内部安全入力(内部安全出力)に異常が生じたような場合、例えば、単機能ユニット3や前段の高機能ユニット4の内部安全出力回路の故障や内部安全出力の短絡、あるいは、単機能ユニット3や前段の高機能ユニット4が製造メーカが異なる正規のユニットでなかったり、さらには、悪意を持って不正な信号が入力されたような場合に、機械設備の稼動を禁止して安全を確保できるように次のようにしている。
すなわち、図15は、後述の実施の形態の論理接続用信号の説明に先立って、参考例として示す論理接続用信号である内部安全出力の信号波形図であり、上述の図12等に比べて時間軸を拡大して示している。この参考例の論理接続用信号を用いて、判定処理等について説明する。
単機能ユニット3あるいは高機能ユニット4から出力される論理接続用信号である内部安全出力、したがって、後段の高機能ユニット4に入力される論理接続用信号である内部安全入力は、機械設備の稼動が許容される安全側(オン側)では、図15(a)の参考例の論理接続用信号に示されるように、周期およびデューティ比が一定の矩形波パルスであり、機械設備の稼動が禁止される危険側(オフ側)では、図15(b)に示されるように、ローレベルの信号となっている。
この参考例の内部安全出力の場合は、送信側である単機能ユニット3または高機能ユニット4において、例えば、次のようにして生成される。
すなわち、図16の矢印で示される割り込み発生タイミングで、割り込み処理を起動し、例えば、割り込み発生間隔Tだけローレベルの信号とし、この間隔Tの一定倍の期間nTだけハイレベルの信号とし、周期およびデューティ比が一定の矩形波パルスを生成するものである。
この内部安全出力が、内部安全入力として入力される受信側の高機能ユニット4では、判定部としての機能を有する上述の第1,第2のCPU17,18によって、周期およびデューティ比が一定の矩形波パルスであるか否かを判定することによって、安全側に対応する正常な内部安全入力であるか否かを判定し、正常でないときには、機械設備の稼動を禁止するようにしている。
すなわち、判定部としての第1,第2のCPU17,18は、入力される内部安全入力のハイレベルの幅(期間)およびローレベルの幅(期間)を計測し、それぞれが許容範囲であれば、正規の矩形波パルスであると判定し、その正規の矩形波パルスが一定時間以上継続した場合に、安全側に対応する内部安全入力が正常であると判定し、論理接続を有効とする。
また、計測されたハイレベルの幅またはローレベルの幅が許容範囲でない、あるいは、正規の矩形波パルスが一定時間以上継続しなかった場合には、安全側に対応する内部安全入力が正常ではないと判定し、論理接続を無効としてロックアウトする。
この受信側の高機能ユニット4の判定処理を更に詳細に説明する。
この実施の形態では、論理接続用信号である内部安全入力のON/OFFエッジをトリガとして割り込み処理を発生させる。したがって、割り込み発生のタイミングは、内部安全入力に依存することになる。第1,第2のCPU17,18は、割り込み処理の発生タイミングをトリガとして、ハイレベルまたはローレベルの幅を計測し、正規の矩形波パルスであるか否かを判定し、さらに、正規の矩形波パルスであるときには、一定回数連続したか否かを判定して安全側に対応する内部安全入力が正常であるか否かを判定するものである。
図17は、この割り込み処理による参考例の内部安全入力の判定動作のフローチャートである。
先ず、第1,第2のCPU17,18は、割り込み処理を開始し、内部安全入力に対応するポート状態を読み込んで割り込み要因が、立ち上がりエッジであるか立ち下りエッジであるかを判断し(ステップn1)、第1,第2のCPU17,18のタイマが記憶している割り込み発生間隔の値を読み込み(ステップn2)、割り込み発生間隔をチェックする(ステップn3)。この割り込み間隔のチェックでは、読み込んだ割り込み発生間隔と、割り込み要因が立ち上がりエッジの場合は、上述の図15に示されるローレベルの幅W1の正常値と比較し、立ち下りエッジの場合は、図15に示されるハイレベルの幅W2の正常値と比較し、正常値との差が許容値内であれば、OKと判断してステップn4に移り、許容値外であれば、NGと判断してステップn6に移る。
ステップn4では、OKと判断された連続回数が一定回数以上であるか否かを判断し、一定回数以上であるときには、安全側(ON)に対応する内部安全入力であると確定して割り込み処理を終了する(ステップn5)。また、ステップn6では、NGと判断された連続回数が一定回数以上であるか否かを判断し、一定回数以上であるときには、危険側(OFF)に対応する内部安全入力であると確定して割り込み処理を終了する(ステップn7)。
このように、論理接続用信号である内部安全入力(内部安全出力)が正常であるか否かを判定して正常であると判定されたときにのみ論理接続を有効とするので、異常な内部安全入力によって、誤動作することがなく、安全性が確保される。
上述の参考例の論理接続用信号では、周期およびデューティ比が一定の矩形波パルスとしたけれども、この実施の形態の論理接続用信号は、例えば、図18に示されるように、共通のパターンの共通信号CSと、パターンの異なる複数種類の個別信号SSのいずれかの個別信号SSとを組み合わせて構成される。また、本発明では、共通信号CSとパターンの異なる個別信号SSとを組み合わせて、
複数種類の接続用信号とすることもできる。
すなわち、図18の接続用信号は、基本長さのn倍の長さのON信号が、基本長さのOFF信号で挟まれた共通信号CSと、前記基本長さのn倍の長さを有するとともに、1から2n−2までを二進数で表現したパターン(0…001)〜(1…110)の個別信号SSとを組み合わせたものであり、2n−2種類の接続用信号を得ることができる。
この接続用信号において、例えば、n=3とすると、図19に示されるように、共通信号CSは、(01110)となり、個別信号SSは、1から23−2=6までの数を二進数で表し、(001)、(010)、(011)、(100)、(101)、(110)となる。したがって、共通信号CSおよび個別信号SSを組み合わせて6種類の接続用信号を得ることができる。