JP4349990B2 - 生コンクリートの単位水量測定算出方法及び生コンクリートの単位水量測定システム。 - Google Patents

生コンクリートの単位水量測定算出方法及び生コンクリートの単位水量測定システム。 Download PDF

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Description

本発明は生コンクリートに含有している単位容積当りの水分量、及び実水セメント比を正確にしかも迅速に測定する方法に関するものである。
生コンクリートは、骨材、セメント、水、混和剤などが配合され、これらをコンクリートミキサーに入れて混練することで作られる。生コンクリートの製造においては上記材料の配合割合が重要であり、特に水の含有量はコンクリートの強度に大きな影響を与えている。そこで、骨材の表面に含まれる水分も正確に測定して水の投入量を決めることが必要となる。
その為に、生コンクリートでは骨材の貯蔵槽内部に水分センサーを設置し、貯蔵槽内における骨材の表面水率を測定している。また、測定精度を上げる為の水分センサーを設け、その平均値を算出して補正水量を決定する方法もある。しかし、水分センサーが貯蔵槽の内部に設けられていることから、貯蔵槽内部という閉鎖的空間である測定面上に骨材が滞留してしまい、真の連続的な測定は困難である。
特開2003−236824号に係る「生コンプラントにおける骨材の水分測定方法」は、水分センサーを計量ゲートの真下の開放された自由空間に設けて、水分センサーの測定面上の骨材の流れを妨げることなく測定面上の骨材を常に入れ替えるようになして連続して骨材の水分を測定する方法である。しかし、この方法は骨材の水分量を測定するものであり、生コンクリートの水分含有量を直接測定するものでは無い為に誤差が発生する。
特開2004−163317号に係る「生コンクリートの単位水量測定方法及び装置」は、生コンクリートを打設現場で受け入れる際に、空気量試験により空気量を測定した後、中性子水分計をその試料容器の中心にセットして、熱中性子数を検知し、事前に把握した熱中性子数と試料容器中の水量との関係から試料容器中の水量を算定し、細骨材及び粗骨材の吸水量と実測した空気量を用いて単位水量を算定する方法である。しかし、上記特開2004−163317号に係る測定装置は複雑であり、コストも高く汎用性に欠ける。
特開2003−236824号に係る「生コンプラントにおける骨材の水分測定方法」 特開2004−163317号に係る「生コンクリートの単位水量測定方法及び装置」
このように、従来の生コンクリートに含まれている水分量を測定する方法には上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であり、簡単な方法で、手軽にしかも正確に測定可能な水分量の測定方法を提供する。
生コンクリートの単位水量の変動に及ぼす要因は数多くあり、工程中の材料計量値の誤差、骨材表面水の変動、材料密度の変動、骨材の実績率、粗粒率の変動、空気量の変動、残水の有無、運転時間、天候(気温、降水)などがあり、変動の要因を特定することは困難である。従来から提案されている方法は、骨材の表面水の見込み違いにのみ注目している場合が多いが、それだけでは誤差が大きくなる。そこで、全ての要因が変動するものとして、仮定値を極力排除し、現実の生コンクリートの実測値の重量と容積にのみ注目し、単位水量を精密に求める方法である。
計画配合上の単位量を下記表のように表す。
Figure 0004349990
以上の式からも分かるとおり、式上の誤差要因は、計画配合上の水を除いた材料密度と実際の生コンクリートの水を除いた材料密度が異なる場合のみである。計画配合上の水を除いた材料密度と実際の生コンクリートの水を除いた材料密度が異なる場合とは、材料密度が大きく変動した場合(セメントの密度は殆ど変動しないので、現実的には骨材の密度が変動した場合)であり、それ以外の要因は殆ど影響を受けない。したがって、得られた単位水量が計画配合の単位水量と著しく異なる場合は、実際に単位水量が変動しているか、骨材の密度が設計値に対して変動しているか、のどちらかである。このことは、著しく単位水量が変動する要因がなければ骨材の密度が変動していると判断できることを示し、その場合、毎月実施している直近の試験値を用いて計算することにより精度よく単位水量を求めることができる。
又、現在提案されている推定方法の多くは、水セメント比を推定する場合、計画配合上の単位セメント量か、又はセメント計量値を用いる。しかし、そもそも試験した生コンクリートの単位水量が計画配合通りか否かを推定しているのであるから、水セメント比を計画配合上の単位セメント量を用いて推定するのは余り意味のあることではない。又、セメント計量値を用いるにしても、そのバッチのコンクリート容積(出来上がり量)は判らないから、正確な単位セメント量は算出できないことになる。
本発明では、実際の生コンクリートの水セメント比を高精度で推定できる。
試料の測定空気量A%、そして単位水量W(kg/m3)が得られるので、試料の水
V=W+VC+VS+VG=1000−10A、 Vm=VC+VS+VG
従って、Vm=(1000−10A)−W
ここで、CV:試料の空気を除いた材料容積(l/m3)
A:エアーメータで得られた試料の空気量(%)
m:試料の水を除いた材料容積(l/m3)
セメントは骨材に比べて計量設定値が小さく、計量許容差も小さいので計量値は殆ど変動しない。又セメントの密度も殆ど変動しない。セメントの密度は骨材に比べて大きいので、水を除いた材料容積Vmに占めるセメント容積の割合は小さい。試料の水を除いた材料密度も計画配合上の水を除いた材料密度に対して変動しないのであるから、水を除いた材料容積に占めるセメントの容積の比率も殆ど変動しない。
従って、実単位セメント量は次の式で求めることが出来る。
C=Vm×(VCO/VmO)
C=VC×ρс
ここで、VC:試料のセメント容積(l/m3)
m:試料の水を除いた材料容積(l/m3)
mO:配合上の水を除いた材料容積(l/m3)
CO:配合上のセメント容積(l/m3)
C:試料の実単位セメント量(kg/m3)
ρс:セメントの密度(g/cm3)
従って、水セメント比が次の式で求めることが出来る。
W/C=(W/C)×100
ここで、W/C:試料の水セメント比(%)
W:本発明の得られる単位水量(kg/m3)
C:試料の実単位セメント量(kg/m3)
本発明は従来から多用されているエアーメータを利用し、これに上記式で表示される方法を組み込んだものである。従って、如何なる配合の生コンクリートの場合にも適用できる実用的な方法であり、簡単にしかも高精度で生コンクリートの単位水量及び水とセメント比を推定することが可能と成る。コンクリートの耐久性向上が求められる中、生コンクリートの生産者及び施工業者が生コンクリートの品質を保証する上からも、本発明に係る生コンクリートの単位水量測定方法が適用され、コンクリート構造物の耐久性向上に寄与することが出来る。
図1は本発明に係る生コンクリートの単位水量測定方法を示すフローチャートの概略図である。
(1)計画配合表により、計算機(PDA)に各材料基礎データを入力し、又エアーメータのデータを入力する。ここで、上記計算機(PDA)には、単位水量計算専用のソフトが入力されている。すなわち、上記単位水量Wを求める式、水セメント比W/Cを求める式が入力されている。
(2)試料を採取してエアーメータにより質量を測定する。
(3)エアーメータにて空気量を測定する。
(4)この空気量を計算機(PDA)に入力して単位水量を計算し、その結果を表示する。
(5)パソコンへ送信し、データを入力処理し、データを蓄積、解析する。そして、必要に応じて印刷する。
エアーメータとは、従来から使用されている測定機器であって、圧力計、空気ハンドポンプ、調圧弁、排気弁、圧平衡弁作動レバー、ペット・コック、クランプ、三脚ガイド、及び持ち手を有している。このエアーメータを用いて生コンクリート内の空気量を測定する。これには注水法と無水法が存在している。
〔注水法〕
(1)湿布で容器の内面及び蓋の裏面を拭いて湿らす。
(2)生コンクリートを容器の約1/3まで入れ、ならした後で容器の底を突かないように各層を突き棒で25回均等に突く。突き穴がなくなり、コンクリート表面に大きな泡が見えなくなるようにする為に、容器の側面を10〜15回木槌で叩く。次に生コンクリートを容器の2/3まで入れ、前回と同様の操作を繰り返す。最後に容器から少しあふれる程度に生コンクリートを入れ、同様の操作を繰り返した後、ストレートエッジで余分な生コンクリートをかきとり、コンクリート表面と容器上面を一致させる。
(3)振動機で締め固めることも出来るが、JIS A 1116の4.2に準じて行う。
(4)容器のフランジ上面と、蓋のフランジ下面を完全にぬぐった後、ペット・コックを開き、蓋の内外を通気できるようにして静かに蓋を容器に取付け、クランプによって空気が漏れないように均等に締め付ける。
(5)排気弁を緩め、スポイトでペット・コックから静かに注水し、蓋の裏面と生コンクリートの表面との間の空気が追い出されるまで注水する。気泡が追い出されたことを確認後、ペット・コックを閉じ、続いて排気弁も完全に閉じる。この際、容器は水平に保持される。
(6)排気弁、調整弁及びペット・コックを全て閉じ、空気ハンド・ポンプで空気室の圧力を初圧力線より僅かに大きくする。約5秒後に調圧弁を徐々に開いて圧力計の指針を初圧力線に正しく一致させる。圧力計は赤黒2通りに目盛らせているが、注水法の場合は黒目盛りと成っている。
(7)圧平衡弁作動レバーを押下げ、充分に開放する。開放し終えた後、作動レバーを元に戻し、コンクリートの各部に圧力を行き渡らせるために容器の側面を小槌で叩く。
(8)再度、作動レバーを充分に開放し、圧力を平衡させ、圧力計の指針が安定してから指先で軽く叩いて圧力計の空気量の目盛りを読み取る。この読みが生コンクリートの空気量A1と成り、次の式で算出される。
A=A1−G
ここで、A:コンクリートの空気量(%)
1:コンクリートの見かけの空気量(%)
G:骨材修正係数
〔無注水法〕
(1)湿布で容器の内面及び蓋の裏面を拭いて湿らす。
(2)生コンクリートを容器の約1/3まで入れ、ならした後で容器の底を突かないように各層を突き棒で25回均等に突く。突き穴がなくなり、コンクリート表面に大きな泡が見えなくなるようにする為に、容器の側面を10〜15回木槌で叩く。次に生コンクリートを容器の2/3まで入れ、前回と同様の操作を繰り返す。最後に容器から少しあふれる程度に生コンクリートを入れ、同様の操作を繰り返した後、ストレートエッジで余分な生コンクリートをかきとり、コンクリート表面と容器上面を一致させる。
(3)振動機で締め固めることも出来るが、JIS A 1116の4.2に準じて行う。
(4)容器のフランジ上面と、蓋のフランジ下面を完全にぬぐった後、ペット・コックを開き、蓋の内外を通気できるようにして静かに蓋を容器に取付け、クランプによって空気が漏れないように均等に締め付ける。
(6)排気弁、調整弁及びペット・コックを全て閉じ、空気ハンド・ポンプで空気室の圧力を初圧力線より僅かに大きくする。約5秒後に調圧弁を徐々に開いて圧力計の指針を初圧力線に正しく一致させる。圧力計は赤黒2通りに目盛らせているが、無注水法の場合は赤目盛りと成っている。
(7)圧平衡弁作動レバーを押下げ、充分に開放する。開放し終えた後、作動レバーを元に戻し、コンクリートの各部に圧力を行き渡らせるために容器の側面を小槌で叩く。
(8)再度、作動レバーを充分に開放し、圧力を平衡させ、圧力計の指針が安定してから指先で軽く叩いて圧力計の空気量の目盛りを読み取る。この読みが生コンクリートの空気量A1と成り、次の式で算出される。
A=A1−G
ここで、A:コンクリートの空気量(%)
1:コンクリートの見かけの空気量(%)
G:骨材修正係数
図2〜図7は計算機(PDA)を用いて単位水量を演算する手順を示している。
図2は単位水分量推定システムの表示画面であり、このシステムには本件発明に係る「福井式エアーメータ法」の他に、高周波加熱乾燥法、土木研究所方(厳密式)、及び土木研究所法(簡易式)の4方式のプログラムが掲載されている。
図3は配合表を基にして、水、セメント、細骨材、粗骨材、混和材、及び空気量の単位重量値を入力した場合である。図4は次の表示画面を出して、水、セメント、細骨材、粗骨材の密度が入力される。図5は水分量を算出するに当たって、無注水法と注水法の2方法があり、何れかを選択する。図6はエアーメータによって得られた空気量、測定質量、並びにスランプ、生コンクリートの温度を所定の箇所に入力した場合である。
そして、図7は単位水量の算定結果を表している。該表示画面には推定単位水量が198.7kg/m3と表示される。この値が規定の範囲内にあれば、この生コンクリートを使用することが出来、逆に規定の範囲外となれば使用できない。勿論、上記推定単位水量198.7kg/m3は1具体例に過ぎない。
本発明に係る生コンクリートの単位水量測定方法を示すフローチャート。 計算機の表示画面。 計算機の表示画面。 計算機の表示画面。 計算機の表示画面。 計算機の表示画面。 計算機の表示画面。

Claims (2)

  1. 生コンクリート内に含まれる水分量を算定する方法において、エアーメータの容器内に生コンクリートを詰めて空気量を測定し、一方、以下の計算式をプログラムした計算機(PDA)を使用し、これに生コンクリートの成分となる水、セメント、細骨材、粗骨材、混和材、そしてエアーメータにて測定した空気量を入力し、又水、セメント、細骨材、粗骨材の密度を入力し、さらにエアーメータで測定した空気量(%)、測定質量(kg)、並びにスランプ、生コンクリートの温度(℃)を入力して算定することを特徴とする生コンクリートの単位水量測定算出方法。
    Figure 0004349990

    ここでT:実測単位容積質量
    A:実測空気量
    ρ:セメント、細骨材、粗骨材の合計単位容積質量
  2. 生コンクリート内に含まれる単位水分量を測定するシステムにおいて、エアーメータの容器内に生コンクリートを詰めて空気量を測定し、一方、
    Figure 0004349990
    となる計算式をプログラムした計算機(PDA)を使用し、
    ここでT:実測単位容積質量
    A:実測空気量
    ρ:セメント、細骨材、粗骨材の合計単位容積質量
    これに生コンクリートの成分となる水、セメント、細骨材、粗骨材、混和材、そしてエアーメータにて測定した空気量を入力し、又水、セメント、細骨材、粗骨材の密度を入力し、さらにエアーメータで測定した空気量(%)、測定質量(kg)、並びにスランプ、生コンクリートの温度(℃)を入力して算定し、実際の生コンクリートの水セメント比を高精度に算出する方法を搭載した生コンクリートの単位水量測定システム。
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