JP4353080B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、火花放電により混合気に着火するスパークプラグの製造方法に関するものである。
従来のスパークプラグは、Ir(イリジウム)合金よりなる接地電極を、ハウジング端面にレーザ溶接により直接接合している(例えば、特許文献1参照)。また、ハウジング端面にNi基合金からなる母材を固定し、Irを50重量%以上含むIr合金材を母材内部に挿入してレーザ溶接している(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−222686号公報 特開2001−210447号公報
従来技術のレーザ溶接による接合では、溶接面積が小さくなるため、接地電極とハウジングとの接合強度を確保できない恐れがあった。同様にハウジング端面にNi基合金からなる母材を固定する接合においても、溶接面積の制約から接地電極とハウジングとの接合強度を確保できない恐れがあった。尚、レーザ溶接の場合、レーザ照射時に溶接部の温度が極めて高くなるため、レーザ照射後に溶接部が急冷されて凝固割れが発生しやすく、接地電極とハウジングとの接合強度を確実に確保することが困難であった。
また、近年、エンジンの高出力、低燃費、低排出ガス等の傾向により、従来のエンジンに比べて高温の燃焼雰囲気となる。よって、スパークプラグで最も高温となる接地電極が高温にさらされると、上記のように溶接部に凝固割れを起こしたスパークプラグでは溶接部に亀裂が発生し、接地電極が脱落することがあった。
そこで、発明者らは、抵抗溶接の方法により、接地電極とハウジングとを接合することについて検討した。このことについて、図19を参照して説明する。図19は、抵抗溶接により、接地電極40をハウジング10に接合する様子を示した図であり、(a)は抵抗溶接前を示した図、(b)は抵抗溶接後を示した図である。
抵抗溶接の方法では、溶接部となる部分、すなわち接地電極40とハウジング10との接触部分に電流を流すことにより、接地電極40およびハウジング10を溶融してハウジング10に溶接する。したがって、接地電極40とハウジング10との間に電流を流すために電極510、520が用いられる。
この電極510、520は、接地電極40をハウジング10側に加圧する上電極510およびハウジング10の内部に設置される下電極520である。上電極510は円柱状をなしており、下電極520は絶縁碍子を保持するためにハウジング10の内部に設けられた段差14に接触する形状をなしている。
図19(a)に示されるように、まず、ハウジング10の内部に下電極520を設置すると共に、ハウジング10の一端に接地電極40を載せる。このとき、下電極520は、ハウジング10の内部において段差14に接触している。この後、上電極510をハウジング10側に移動させて接地電極40を加圧しつつ上電極510と下電極520との間に電流を流す。そして、接地電極40およびハウジング10を溶融させながら上電極510をハウジング10側に加圧することで接地電極40をハウジング10の突起部13に沈み込ませて溶接する。
しかしながら、上記図19に示される抵抗溶接の方法では、接地電極40の曲げ形状がL字型の一般のスパークプラグと比較して、中心電極先端面に対向する接地電極放電面を中心電極先端面と平行になるように火花放電ギャップを調整することが非常に困難である。これは、溶接時における接地電極40の沈み込み量C(接地電極40の放電面とハウジング10内部に設けられた段差14との間の距離;図19(b)参照)のばらつきにより、ハウジング10に対する接地電極40の位置がばらついてしまうため、火花放電ギャップを確保するために火花放電ギャップを調整すると接地電極40が傾いてしまうことが原因である。
具体的には、接地電極40の沈み込み量Cが大きく、接地電極40の位置がハウジング10側に沈み込んだ状態で火花放電ギャップを調整すると、接地電極40はハウジング10とは反対側に傾けられるため、ハウジング10の基準面12と接地電極40の放電面との平行度を満足できないといった問題が発生する。また、これにより、接地電極40とハウジング10との溶接部に剥離方向の大きなストレスが加わるため、接地電極40とハウジング10との接合強度を確保できない可能性がある。
本発明は上記点に鑑みて、接地電極とハウジングとの接合強度を確実に確保可能にすることを目的とする。
なお、下記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
上記目的を達成するため、請求項に記載の発明では、円柱状の上電極(51)と、電極部およびストッパ部を有して構成される下電極(52)と、を用意する工程と、ハウジング(10)の一端に接地電極(40)を載せると共に、ハウジング(10)の内部に下電極(52)を設置し電極部を段差(14)に接触させる工程と、上電極(51)をハウジング(10)側に移動させて接地電極(40)を加圧しつつ上電極(51)と下電極(52)との間に電流を流しながら、接地電極(40)が下電極(52)のストッパ部の端面(52a)に接触するまで上電極(51)を下電極(52)側に加圧し、接地電極(40)をハウジング(10)の一端に抵抗溶接する工程と、を含んでいることを特徴としている。
このように、接地電極(40)を上電極(51)および下電極(52)のストッパ部で挟み込んで抵抗溶接する。このとき、接地電極(40)が下電極(52)のストッパ部の端面(52a)に押さえつけられることとなる。したがって、接地電極(40)の位置は、下電極(52)のストッパ部の端面(52a)によって決まる。これにより、ハウジング(10)に対する接地電極(40)の位置を規定することができる。また、ハウジング10の基準面12と接地電極(40)との平行度を確保することができる。このため、接地電極(40)をハウジング(10)に接合した後、接地電極(40)をハウジング(10)に対して傾ける必要がなくなり、接地電極(40)とハウジング(10)との接合強度を確保することができる。
請求項に記載の発明では、上電極(51)および下電極(52)を用意する工程では、下電極(52)として電極部とストッパ部とが一体成形されているものを用意することを特徴としている。このように、下電極(52)において電極部とストッパ部とを一体としたものを採用することで、下電極(52)を容易にハウジング(10)内部に挿入することができる。
請求項に記載の発明では、上電極(51)および下電極(52)を用意する工程では、上電極(51)および下電極(52)として、銅合金電極で構成されるものを用意することを特徴としている。このように、上電極(51)および下電極(52)において銅合金、例えばクロム銅を採用できる。
請求項に記載の発明では、抵抗溶接する工程では、上電極(51)および下電極(52)にて接地電極(40)をハウジング(10)の一端に定圧溶接することを特徴としている。これにより、接地電極(40)をハウジング(10)の一端に沈み込ませて溶接することができる。
請求項に記載の発明では、上電極(51)および下電極(52)を用意する工程では、ハウジング(10)として、少なくとも前記接地電極(40)が溶接される部位に、前記ハウジング(10)の中空部側に沿って前記ハウジングの一端から突出する突起(15)を有したものを用意することを特徴としている。これにより、接地電極(40)をハウジング(10)に抵抗溶接する際、抵抗溶接の初期段階においてこの突起(15)に電流を集中して流すことができる。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。以下では、図19に示す構成要素と同一のものには、同一符号を記してある。図1は第1実施形態に係るスパークプラグの全体構成を示す半断面図、図2は図1の要部(火花放電部)を拡大して示す正面図、図3は図2の底面図である。
図1に示すように、スパークプラグは、炭素鋼等の金属からなる筒状のハウジング10を有しており、このハウジング10は、図示しないエンジンのシリンダブロックに固定するための取付ネジ部11を備えている。ハウジング10の一端面には、基準面12と、基準面12からハウジング軸方向に向かって突出した突起部13とが形成されている。
ハウジング10の内部には、アルミナセラミック(Al)等の絶縁体からなる筒状の碍子20が固定されている。碍子20の軸孔21に中心電極30が固定され、中心電極30は碍子20を介してハウジング10に絶縁保持されている。中心電極30の先端部は、碍子20の先端部から露出するとともに、ハウジング10の基準面12よりもハウジング軸方向に突出している。また、ハウジング10の突起部13は、中心電極30の先端部よりもハウジング軸方向にさらに突出している。
図2に示す様に、中心電極30は、内材がCu等の熱伝導性に優れた金属材料、外材がNi基合金等の耐熱性および耐食性に優れた金属材料により構成された円柱体をなす本体部31と、この本体部31にレーザ溶接やアーク溶接等により固定された円板状のIr合金製のチップ32から構成されている。
図2、図3に示すように、接地電極40は、Ni基合金であるインコネル(登録商標)からなる平板形状の本体部41と、この本体部41にレーザ溶接やアーク溶接等により固定された板状のPt(白金)合金製のチップ42から構成されている。接地電極40の本体部41は、ハウジング10の突起部13に抵抗溶接により接合されており、その溶接部位からハウジング中心軸に向かって、且つハウジング中心軸に対して直交して、直線的に延びている。そして、接地電極40のチップ42が放電ギャップを介して中心電極30のチップ32に対向している。
接地電極40の本体部41は、図2に破線で示すようにハウジング10の突起部13に当てられた状態で加圧および通電されることにより、突起部13との当接面が融解して、図2に実線で示すようにハウジング10の突起部13に沈み込み、ハウジング10の突起部13の端面からハウジング10の突起部13の内周面まで連続して溶接されている。
本例では、中心電極30のチップ32の先端部からハウジング10の基準面12までのハウジング軸方向の寸法L1は0.5mm、接地電極40の付根部Mからハウジング10の基準面12までのハウジング軸方向の寸法L2は1.0mmに設定している。
本実施形態によれば、接地電極40がハウジング10に沈み込むように溶接されているため、接地電極40とハウジング10とは溶着状態になって強固に接合される。また、ハウジング10の一端面のみならず、ハウジング10の内周面にも溶接されるため、溶接面積が増加して接地電極40とハウジング10との接合強度を高めることができる。
また、抵抗溶接の場合、レーザ溶接よりも溶接時の溶接部の温度が低くなるため、溶接部が徐冷されて凝固割れが発生し難く、接地電極40とハウジング10との接合強度をより確実に確保することができる。
また、接地電極40をハウジング10の突起部13に溶接しており、これにより突起部13の突出高さ分だけ接地電極40を短くすることができるため、接地電極40の熱引き性を向上させることができる。また、突起部13の突出高さを適宜に設定することにより、接地電極40を、溶接部位からハウジング中心軸に向かって、且つハウジング中心軸に対して直交する方向に延びるものにすることが可能である。その場合、接地電極40がさらに短くなり、接地電極40の熱引き性をさらに向上させることができる。
また、中心電極30の先端部をハウジング10の基準面12よりも突出させているため、火炎核が広がりやすく、着火性を向上させることができる。また、ハウジング10の突起部13を中心電極30の先端部よりもさらに突出させているため、接地電極40を短くすることができ、接地電極40の熱引き性を向上させることができる。
続いて、上記図1、図2に示されるスパークプラグにおいて、接地電極40をハウジング10に抵抗溶接する方法について図を参照して説明する。まず、抵抗溶接を行う際のハウジング10の形状について説明する。図4はハウジング10の突起部13に段差を設けた図である。図4(a)は、接地電極40からハウジング10側を見た図であり、図4(b)は、スパークプラグにおいて接地電極40近傍を拡大した断面図である。なお、接地電極40に接合されるチップ42を省略してある。
図4(a)、(b)に示されるように、ハウジング10として、ハウジング10の一端に設けられた突起部13と、突起部13の先端においてハウジング10の中空部側に沿って突出する突起15を有したものを用意する。
図5は、本実施形態において接地電極40をハウジング10に抵抗溶接する様子を示した図であり、(a)は抵抗溶接前、(b)は抵抗溶接後の接地電極近傍を示した図である。
まず、抵抗溶接を行うにあたり、上電極51と下電極52とを用意する。上電極51は、接地電極40をハウジング10の突起部13に加圧する電極であり、例えば円柱状をなしている。また、下電極52は、ハウジング10の内部に設置されると共に、ハウジング10の内部形状と同じ形状をなしており、その先端部分がハウジング10の基準面12から突出した状態になっている。具体的には、ハウジング10内部の段差14に接触する電極部および電極部に備えられたストッパ部を有して構成される。このストッパ部がハウジング10の基準面12から突出した状態とされる。また、下電極52において、電極部およびストッパ部は一体成形されている。このような上電極51および下電極52に、例えば銅合金、詳しくはクロム銅が採用される。
ここで、図5(a)に示されるように、下電極52においてハウジング10の基準面12から突出した部分の端面52aと接地電極40の放電面との間に隙間が設けられている。また、図5(a)に示されるように、ハウジング10内部の段差14と、下電極52の端面52aとの間の寸法がCとされている。この寸法Cは、ハウジング10に対する接地電極40の位置を規定するための寸法である。
また、下電極52は、ハウジング10の内部において、絶縁碍子20を保持する段差14に接触した状態になっている。
続いて、図5(b)に示されるように、上電極51をハウジング10側に移動させて接地電極40を加圧しつつ上電極51と下電極52との間に電流を流す。この際、上電極51を下電極52側に押し込む加圧力は、例えば40kgfであり、電流値は、例えば2.6kAである。
上記のように上電極51と下電極52との間に電流を流すと、電流を流し始めた初期の段階では、電流は上電極51から接地電極40、突起15、突起部13、ハウジング10の胴部、そしてハウジング10内部の段差14を介して下電極52に流れる。つまり、ハウジング10の突起15に電流が集中して流れるため、突起15が十分に溶融されるのである。この後、突起部13が溶融し始める。
ハウジング10の突起15および突起部13が溶融している際に、上電極51によって接地電極40がハウジング10側に押し込まれるため、接地電極40がハウジング10の突起部13に沈み込むように溶接される。このとき、接地電極40の放電面が下電極52の端面52aに押さえつけられることとなる。したがって、接地電極40の位置は、下電極52の端面52aによって寸法Cになる。
上記のようにして接地電極40をハウジング10の突起部13に定圧溶接する。これにより、ハウジング10に対する接地電極40の位置を規定することができる。また、接地電極40の放電面と、ハウジング10の基準面12との平行度を確保することができる。なお、下電極52の端面52aには接地電極40のチップ42が収納される穴が設けられており、接地電極40がハウジング10側に押し込まれると接地電極40のチップ42がその穴に挿入されるようになっている。
また、抵抗溶接の初期の段階で、ハウジング10の突起15に集中して電流が流れ、突起15が十分に溶融される。このため、突起15部分とその部分に対応する接地電極40とが確実に溶接され、ハウジング10の突起部13において突起15が存在した部分における接合強度を確保することができる。これにより、後述する引っ張り強度のばらつきを抑制することができる。
以上が、接地電極40をハウジング10に抵抗溶接する方法である。このようにして接地電極40をハウジング10に接合した後、中心電極30等が設置された絶縁碍子20をハウジング10に挿入し、ハウジング10の端部をかしめ固定することで図1に示されるスパークプラグが完成する。
次に、本実施形態のスパークプラグにおける溶接部の接合強度の評価結果について説明する。接地電極40におけるハウジング10に沈み込んだ部位の、ハウジング軸方向の寸法を沈み込み量A(図2参照)としたとき、沈み込み量Aをパラメータとして溶接部の引っ張り強度を測定して、溶接部の接合強度を評価した。
ここで、沈み込み量は、次のようにして求めた。図2に示すように、接地電極40の本体部41の厚さTを測定する。また、接地電極40の本体部41において、ハウジング10に沈み込んだ部位の厚さB(以下、沈み込み部厚さという)を測定する。より詳細には、沈み込み部厚さBは、突起部13の外周面から1.5mm内側の点Nで測定した、本体部41のハウジング軸方向寸法である。そして、A=T−B、にて沈み込み量Aを求めた。
因みに、この評価に用いたスパークプラグの仕様は以下の通りである。すなわち、ハウジング10の材質はS25C、接地電極40の本体部41の材質はNi基合金であるインコネル(登録商標)、本体部41の厚さTは1.6mm、本体部41の幅W(図3参照)は3.3mmである。
図6は、上記した評価用スパークプラグにおける溶接部の接合強度の評価結果を示すもので、縦軸は引っ張り強度、横軸は沈み込み量Aである。図6に示すように、沈み込み量Aが0.4mm未満のときには引っ張り強度が低く、溶接剥がれが発生した。そして、沈み込み量Aが0.4mm以上の場合には、実用上充分な引っ張り強度が得られ、溶接剥がれは発生しなかった。
一方、 沈み込み量Aが1.0mmを超えると、溶接部バリが大きくなり、溶接部バリと中心電極30との隙間が小さくなって、溶接部バリと中心電極30との間で放電する恐れがある。そして、沈み込み量Aが1.0mm以下の場合には、溶接部バリは小さくなり、溶接部バリと中心電極30との間で放電する恐れはない。
因みに、上記した評価用スパークプラグに対して、接地電極40の本体部41の材質をアルミニウム入りインコネルに変更し、本体部41の幅Wを4.1mmに変更したスパークプラグにて、同様の評価を行ったところ、上記した評価用スパークプラグと同様の結果が得られた。すなわち、沈み込み量Aが0.4mm以上の場合には、実用上充分な引っ張り強度が得られ、溶接剥がれは発生しなかった。また、沈み込み量Aが1.0mm以下の場合には、溶接部バリは小さくなり、溶接部バリと中心電極30との間で放電する恐れはない。
また、本実施形態では、沈み込み量Aと接地電極40の本体部41の厚さTとの比A/Tは、A/T=0.2〜0.7となっている。ここで、A/Tの値が大きいほど接地電極40が突起部13に沈み込み、A/Tの値が小さいほど接地電極40が突起部13に沈み込まない状態を指す。このように沈み込み量Aと接地電極40の本体部41の厚さTとの比を規定することで、接地電極40のハウジング10に対する溶接強度を確保しつつ、母材である接地電極40の強度も確保することができる。
(第2、第3実施形態)
本発明の第2、第3実施形態について説明する。図7は第2実施形態に係るスパークプラグの底面図、図8は第3実施形態に係るスパークプラグの底面図である。なお、これらの実施形態は、ハウジング10の突起部13の形成範囲を除き、第1実施形態と同一である。
図7に示す第2実施形態においては、ハウジング10の突起部13は、ハウジング10の一端面における周方向の1/2の範囲に形成されている。これによると、突起部13がない部分から火炎核が拡がり、換言すると、火炎核の拡がりが突起部13によって阻害されるのを回避することができるため、着火性悪化を防止することができる。
一方、図8に示す第3実施形態においては、ハウジング10の突起部13の周方向の長さが、接地電極40の幅Wよりもわずかに広くなっている。具体的には、ハウジング10の一端の内径dが9mm、接地電極40の幅Wが3.3mmの場合には、ハウジング10の突起部13を、ハウジング10の一端面における周方向の1/6の範囲に形成している。これにより、接地電極40とハウジング10との接合面積を充分確保することができるため、接地電極の熱引き性を確保して、接地電極の耐熱性悪化を防止することができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。図9は第4実施形態に係るスパークプラグの要部の正面図である。
図9に示すように、本実施形態は、ハウジング10の突起部13を廃止し、ハウジング10の基準面12に接地電極40を抵抗溶接により接合している。また、中心電極30の先端部はハウジング10内に位置し、換言すると、中心電極30の先端部は、ハウジング10の基準面12から突出していない。また、接地電極40における中心電極30との対向面も、ハウジング10内に位置している。
本例では、中心電極30のチップ32の先端部からハウジング10の基準面12までのハウジング軸方向の寸法L1は1.3mm、接地電極40の付根部Mからハウジング10の基準面12までのハウジング軸方向の寸法L2は0.8mmに設定している。なお、その他の点は第1実施形態と同一である。
本実施形態によると、接地電極40のエンジン燃焼室への突出量が小さくなるため、エンジン運転中の接地電極40の温度が低くなる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態について説明する。図10は第5実施形態に係るスパークプラグの要部の正面図である。
図10に示すように、本実施形態は、中心電極30の先端部がハウジング10内に位置し、換言すると、中心電極30の先端部は、ハウジング10の基準面12から突出していない。また、接地電極40の本体部41における中心電極30との対向面とハウジング10の基準面12とのハウジング軸方向の位置は、一致している。本例では、中心電極30のチップ32の先端部からハウジング10の基準面12までのハウジング軸方向の寸法L1は0.5mmに設定している。なお、その他の点は第1実施形態と同一である。
(第6実施形態)
本発明の第6実施形態について説明する。図11は第6実施形態に係るスパークプラグの要部の正面図である。
図11に示すように、本実施形態は、ハウジング10の突起部13を廃止し、予めクランク状に曲げた接地電極40を、ハウジング10の基準面12に抵抗溶接により接合している。なお、その他の点は第1実施形態と同一である。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態について説明する。図12は第7実施形態に係るスパークプラグの要部の正面図である。
図12に示すように、本実施形態では、接地電極40は、ハウジング中心軸に対して斜めになっている。なお、その他の点は第1実施形態と同一である。
(第8実施形態)
本発明の第8実施形態について説明する。図13は第8実施形態に係るスパークプラグの要部の正面図、図14は図13の底面図である。
図13、図14に示すように、本実施形態は、接地電極40が2つあるいわゆる2極プラグである。具体的には、ハウジング10の突起部13を2つ設け、予めL字状に曲げた接地電極40を、各突起部13に1個ずつ抵抗溶接により接合している。接地電極40は、ハウジング中心軸に対して直交する方向に延びる片40aが溶接され、ハウジング中心軸方向に延びる片40bが中心電極30のチップ32に対向して放電面になっている。なお、その他の点は第1実施形態と同一である。
(第9実施形態)
本発明の第9実施形態について説明する。図15は第9実施形態に係るスパークプラグの要部の正面図、図16は図15の底面図である。
図15、図16に示すように、本実施形態は、ハウジング10の突起部13を2つ設け、1つの接地電極40の両端を各突起部13に抵抗溶接により接合している。なお、その他の点は第1実施形態と同一である。
(第10実施形態)
本発明の第10実施形態について説明する。図17は第10実施形態に係るスパークプラグの要部の正面図である。
図17に示すように、本実施形態は、ハウジング10の突起部13を2つ設け、予め曲げた1つの接地電極40の両端を、各突起部13に抵抗溶接により接合している。なお、その他の点は第1実施形態と同一である。
(他の実施形態)
接地電極40は、Niを50w%以上、または、Feを50w%以上含有する材質でもよい。
第1実施形態の図4では、抵抗溶接する前のハウジング10の突起部13に突起15を設けているため、接合強度のバラツキを抑制できより好ましいが、図3のように突起部13に突起を設けなくても良い。
また、例えば第4実施形態のように、ハウジング10に突起部13を設けない場合、少なくとも接地電極40が溶接される部位に突起15を設けるようにしても良い。図18はハウジング10の基準面12に突起15を設けた図を示した図である。この図に示されるように、ハウジング10として、ハウジング10の一端に設けられた基準面12の少なくとも接地電極40が溶接される部位に、ハウジング10の中空部側に沿ってハウジング10の一端から突出する突起15を有するものを用意する。このようなハウジング10によっても第1実施形態と同様の効果が得られる。
本発明の第1実施形態に係るスパークプラグの全体構成を示す半断面図である。 図1の要部を拡大して示す正面図である。 図2の底面図である。 ハウジングの突起部に突起を設けた図であり、(a)は接地電極からハウジング側を見た図、(b)は接地電極近傍を拡大した断面図である。 接地電極をハウジングに抵抗溶接する様子を示した図であり、(a)は抵抗溶接前、(b)は抵抗溶接後の接地電極近傍の断面図である。 溶接部の沈み込み量Aと引っ張り強度との関係を示す図である。 第2実施形態に係るスパークプラグの底面図である。 第3実施形態に係るスパークプラグの底面図である。 第4実施形態に係るスパークプラグの正面図である。 第5実施形態に係るスパークプラグの正面図である。 第6実施形態に係るスパークプラグの正面図である。 第7実施形態に係るスパークプラグの正面図である。 第8実施形態に係るスパークプラグの正面図である。 図13の底面図である。 第9実施形態に係るスパークプラグの正面図である。 図15の底面図である。 第10実施形態に係るスパークプラグの正面図である。 ハウジングの基準面に突起を設けた様子を示した図である。 従来の抵抗溶接の方法を示した図である。
符号の説明
10…ハウジング、30…中心電極、40…接地電極。

Claims (5)

  1. 中空であって筒状のハウジング(10)と、前記ハウジング(10)内に絶縁保持された中心電極(30)と、前記ハウジング(10)の一端に溶接されるとともに、放電ギャップを介して前記中心電極(30)の先端部に対向する接地電極(40)とを備えるスパークプラグの製造方法であって、
    円柱状の上電極(51)と、前記ハウジング(10)の内部形状と同形状をなしており、前記ハウジング(10)の内壁面に設けられた段差(14)に接触することで前記ハウジング(10)内部に設置される電極部および前記電極部に備えられたストッパ部を有して構成される下電極(52)と、を用意する工程と、
    前記ハウジング(10)の一端に前記接地電極(40)を載せると共に、前記ハウジン
    グ(10)の内部に前記下電極(52)を設置して前記電極部を前記段差(14)に接触させる工程と、
    前記上電極(51)を前記ハウジング(10)側に移動させて前記接地電極(40)を加圧しつつ前記上電極(51)と前記下電極(52)との間に電流を流しながら、前記接地電極(40)が前記下電極(52)のストッパ部の端面(52a)に接触するまで前記上電極(51)を前記下電極(52)側に加圧し、前記接地電極(40)を前記ハウジング(10)の一端に抵抗溶接する工程と、を含んでいることを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  2. 前記上電極(51)および前記下電極(52)を用意する工程では、前記下電極(52)として前記電極部と前記ストッパ部とが一体成形されているものを用意することを特徴とする請求項に記載のスパークプラグの製造方法。
  3. 前記上電極(51)および前記下電極(52)を用意する工程では、前記上電極(51)および前記下電極(52)として、銅合金電極で構成されるものを用意することを特徴とする請求項またはに記載のスパークプラグの製造方法。
  4. 前記抵抗溶接する工程では、前記上電極(51)および前記下電極(52)にて前記接地電極(40)を前記ハウジング(10)の一端に定圧溶接することを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載のスパークプラグの製造方法。
  5. 前記上電極(51)および前記下電極(52)を用意する工程では、前記ハウジング(10)として、少なくとも前記接地電極(40)が溶接される部位に、前記ハウジング(10)の中空部側に沿って前記ハウジング(10)の一端から突出する突起(15)を有したものを用意することを特徴とする請求項ないしのいずれか1つに記載のスパークプラグの製造方法。
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