JP4355446B2 - 電子ビーム露光装置及び電子ビーム成形部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子ビーム露光装置及び電子ビーム成形部材に関する。特に本発明は、冷却機能を備える電子ビーム露光装置及び電子ビーム成形部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の電子ビームにより、ウェハにパターンを露光する電子ビーム露光装置において、電子ビームの断面形状を成形するスリットは、複数の電子ビームが照射され、当該複数の電子ビームの断面形状を成形している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、複数の電子ビームの断面形状を成形するスリットは、複数の電子ビームが照射されることによって温度が上昇し、発生した熱によって損傷や変形を引き起こすという問題があった。
【0004】
そこで本発明は、上記の課題を解決することのできる電子ビーム露光装置及び電子ビーム成形部材を提供することを目的とする。この目的は特許請求の範囲における独立項に記載の特徴の組み合わせにより達成される。また従属項は本発明の更なる有利な具体例を規定する。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の第1の形態によると、複数の電子ビームにより、ウェハにパターンを露光する電子ビーム露光装置であって、複数の電子ビームを発生する電子ビーム発生部と、複数の電子ビームの断面形状を成形する第1電子ビーム成形部材とを備え、第1電子ビーム成形部材は、基材と、基材に設けられた、複数の電子ビームの断面形状を成形する複数の成形開口部と、基材に設けられた、基材を冷却する冷媒が通過する第1冷却路とを有する。
【0006】
複数の成形開口部は、電子ビームの照射方向である第1の方向に沿って設けられ、第1冷却路は、複数の成形開口部の間に、第1の方向と略垂直な方向である第2の方向に沿って設けられてもよい。
【0007】
第1の方向に略垂直であり第1冷却路を含む基材内部における面である第1の面と略平行な基材内部における面である第2の面に設けられた第2冷却路を有してもよい。第2冷却路は、第1の方向及び第2の方向に略垂直な第3の方向に沿って設けられてもよい。
【0008】
複数の成形開口部は、第1冷却路を挟む第1成形開口部と第2成形開口部とを含み、第1電子ビーム成形部材は、第1の面において、第1成形開口部を挟んで第1冷却路と対向する位置に設けられた第3冷却路と、第2の面において、第2成形開口部を挟んで第2冷却路と対向する位置に設けられた第4冷却路とをさらに有してもよい。
【0009】
電子ビーム成形部材は、第2冷却路を挟んで第1成形開口部と対向する位置に設けられた第3成形開口部と、第2冷却路を挟んで第2成形開口部と対向し、第1冷却路を挟んで第3成形開口部と対向する位置に設けられた第4成形開口部とをさらに有してもよい。
【0010】
電子ビーム成形部材は、格子状に設けられた複数の成形開口部を有し、第1冷却路及び第2冷却路は、複数の成形開口部のそれぞれの間に設けられてもよい。第1成形開口部は、複数の電子ビームの照射方向に沿って第1成形開口部の断面積が小さくなるように設けられてもよい。
【0011】
第1冷却路に供給する冷媒の量を調整する冷媒調整部をさらに備えてもよい。基材の温度を取得する温度取得部をさらに備え、冷媒調整部は、基材の温度に基づいて、第1冷却路に供給する冷媒の量を調整してもよい。
【0012】
電子ビーム成形部材は、複数の第1冷却路を有し、温度取得部は、基材における複数の第1冷却部に対応する複数の位置の温度を取得し、冷媒調整部は、基材の複数の位置の温度のそれぞれに基づいて、複数の第1冷却路のそれぞれに供給する冷媒の量を調整してもよい。
【0013】
第1電子ビーム成形部材を通過した複数の電子ビームの断面形状を成形する第2電子ビーム成形部材と、第2電子ビーム成形部材に隣接して設けられた冷却部材とをさらに備え、冷却部材は、基材と、基材に設けられた、複数の電子ビームが通過する複数の通過開口部と、基材に設けられた、基材を冷却する冷媒が通過する冷却路とを有してもよい。
【0014】
本発明の第2の形態によると、複数の電子ビームの断面形状を成形する電子ビーム成形部材であって、基材と、基材に設けられた、複数の電子ビームの断面形状を成形する複数の成形開口部と、基材に設けられた、基材を冷却する冷媒が通過する冷却路とを有する。
【0015】
成形開口部は、成形開口部が貫通する方向に沿って成形開口部の断面積が小さくなるように設けられてもよい。
【0016】
なお上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションも又発明となりうる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る電子ビーム露光装置100の構成を示す。電子ビーム露光装置100は、電子ビームによりウェハに所定の露光処理を施す露光部150と、露光部150に含まれる各構成の動作を制御する制御系140を備える。
【0018】
露光部150は、筐体8内部において複数の電子ビームを発生し、電子ビームの断面形状を所望に成形する電子ビーム成形手段110と、複数の電子ビームをウェハ44に照射するか否かを、それぞれの電子ビームに対して独立に切替える照射切替手段112と、ウェハ44に転写されるパターンの像の向き及びサイズを調整するウェハ用投影系114を含む電子光学系を備える。また、露光部150は、パターンを露光すべきウェハ44を載置するウェハステージ46と、ウェハステージ46を駆動するウェハステージ駆動部48とを含むステージ系を備える。さらに、露光部150は、ウェハ44又はウェハステージ46に設けられるマーク部に照射された電子ビームにより、マーク部から放射された2次電子や反射電子等を検出する電子検出部40を備える。電子検出部40は、検出した電子量に対応した検出信号を反射電子処理部94に出力する。
【0019】
電子ビーム成形手段110は、複数の電子ビームを発生させる電子ビーム発生部10と、電子ビームの断面形状を成形する第1電子ビーム成形部材14、第2電子ビーム成形部材15、及び第3電子ビーム成形部材22と、第2電子ビーム成形部材15を固定する固定部材13と、第2電子ビーム成形部材15を冷却する冷却部材17と、複数の電子ビームのそれぞれ独立に集束し、複数の電子ビームの焦点を調整する第1多軸電子レンズ16と、第2電子ビーム成形部材15を通過した複数の電子ビームを独立に偏向する第1成形偏向部18及び第2成形偏向部20とを有する。固定部材13は、複数のバネ性部品を有し、当該バネ性部品を15に押圧することにより、第2電子ビーム成形部材15を冷却部材17に押圧し、第2電子ビーム成形部材を固定することが好ましい。
【0020】
照射切替手段112は、複数の電子ビームを独立に集束し、複数の電子ビームの焦点を調整する第2多軸電子レンズ24と、複数の電子ビームをそれぞれ独立に偏向させることにより、それぞれの電子ビームをウェハ44に照射するか否かを、それぞれの電子ビームに対して独立に切替えるブランキング電極アレイ26と、電子ビームを通過させる複数の開口部を含み、ブランキング電極アレイ26で偏向された電子ビームを遮蔽する電子ビーム遮蔽部材28とを有する。他の例においてブランキング電極アレイ26は、ブランキング・アパーチャ・アレイ・デバイスであってもよい。
【0021】
ウェハ用投影系114は、複数の電子ビームをそれぞれ独立に集束し、電子ビームの照射径を縮小する第3多軸電子レンズ34と、複数の電子ビームをそれぞれ独立に集束し、複数の電子ビームの焦点を調整する第4多軸電子レンズ36と、複数の電子ビームをウェハ44の所望の位置に、それぞれの電子ビームに対して独立に偏向する偏向部38と、ウェハ44に対する対物レンズとして機能し、複数の電子ビームをそれぞれ独立に集束する第5多軸電子レンズ52とを有する。
【0022】
制御系140は、個別制御部120及び統括制御部130を備える。個別制御部120は、電子ビーム制御部80と、多軸電子レンズ制御部82と、成形偏向制御部84と、ブランキング電極アレイ制御部86と、偏向制御部92と、反射電子処理部94と、ウェハステージ制御部96とを有する。また、統括制御部130は、例えばワークステーションであって、個別制御部120に含まれる各制御部を統括制御する。
【0023】
電子ビーム制御部80は、電子ビーム発生部10を制御する。多軸電子レンズ制御部82は、第1多軸電子レンズ16、第2多軸電子レンズ24、第3多軸電子レンズ34、第4多軸電子レンズ36、及び第5多軸電子レンズ52に供給する電流を制御する。成形偏向制御部84は、第1成形偏向部18及び第2成形偏向部20を制御する。ブランキング電極アレイ制御部86は、ブランキング電極アレイ26に含まれる偏向電極に印加する電圧を制御する。偏向制御部92は、偏向部38に含まれる複数の偏向器が有する偏向電極に印加する電圧を制御する。反射電子処理部94は、電子検出部40から出力された検出信号を統括制御部130に通知する。ウェハステージ制御部96は、ウェハステージ駆動部48を制御し、ウェハステージ46を所定の位置に移動させる。
【0024】
本実施形態に係る電子ビーム露光装置100の動作について説明する。まず、電子ビーム発生部10は、複数の電子ビームを生成する。第1電子ビーム成形部材14は、電子ビーム発生部10により発生され、第1電子ビーム成形部材14に照射された複数の電子ビームを、第1電子ビーム成形部材14に設けられた複数の開口部を通過させることにより成形する。そして、第2電子ビーム成形部材15は、第1電子ビーム成形部材14を通過し、第2電子ビーム成形部材15に照射された複数の電子ビームを、第2電子ビーム成形部材15に設けられた複数の開口部を通過させることにより成形する。他の例においては、電子ビーム発生部10において発生した電子ビームを複数の電子ビームに分割する手段を更に有することにより、複数の電子ビームを生成してもよい。
【0025】
第1多軸電子レンズ16は、矩形に成形された複数の電子ビームを独立に集束し、第3電子ビーム成形部材22に対する電子ビームの焦点を、電子ビーム毎に独立に調整する。第1成形偏向部18は、第2電子ビーム成形部材15において矩形形状に成形された複数の電子ビームを、第3電子ビーム成形部材22における所望の位置に照射するように、それぞれ独立に偏向する。
【0026】
第2成形偏向部20は、第1成形偏向部18で偏向された複数の電子ビームを、第3電子ビーム成形部材22に対して略垂直な方向にそれぞれ偏向し、第3電子ビーム成形部材22に照射する。そして矩形形状を有する複数の開口部を含む第3電子ビーム成形部材22は、第3電子ビーム成形部材22に照射された矩形の断面形状を有する複数の電子ビームを、ウェハ44に照射すべき所望の断面形状を有する電子ビームにさらに成形する。また、他の例において第3電子ビーム成形部材22は、ブロックマスクであってもよい。
【0027】
第2多軸電子レンズ24は、複数の電子ビームを独立に集束して、ブランキング電極アレイ26に対する電子ビームの焦点を、それぞれ独立に調整する。そして、第2多軸電子レンズ24により焦点がそれぞれ調整された複数の電子ビームは、ブランキング電極アレイ26に含まれる複数のアパーチャを通過する。
【0028】
ブランキング電極アレイ制御部86は、ブランキング電極アレイ26における各アパーチャの近傍に設けられた偏向電極に電圧を印加するか否かを制御する。ブランキング電極アレイ26は、偏向電極に印加される電圧に基づいて、電子ビームをウェハ44に照射させるか否かを切替える。
【0029】
ブランキング電極アレイに26により偏向されない電子ビームは、第3多軸電子レンズ34を通過する。そして第3多軸電子レンズ34は、第3多軸電子レンズ34を通過する電子ビームの電子ビーム径を縮小する。縮小された電子ビームは、電子ビーム遮蔽部材28に含まれる開口部を通過する。また、電子ビーム遮蔽部材28は、ブランキング電極アレイ26により偏向された電子ビームを遮蔽する。電子ビーム遮蔽部材28を通過した電子ビームは、第4多軸電子レンズ36に入射される。そして第4多軸電子レンズ36は、入射された電子ビームをそれぞれ独立に集束し、偏向部38に対する電子ビームの焦点をそれぞれ調整する。第4多軸電子レンズ36により焦点が調整された電子ビームは、偏向部38に入射される。
【0030】
偏向制御部92は、偏向部38に含まれる複数の偏向器を制御し、偏向部38に入射されたそれぞれの電子ビームを、ウェハ44に対して照射すべき位置にそれぞれ独立に偏向する。第5多軸電子レンズ52は、第5多軸電子レンズ52を通過するそれぞれの電子ビームのウェハ44に対する焦点を調整する。そしてウェハ44に照射すべき断面形状を有するそれぞれの電子ビームは、ウェハ44に対して照射すべき所望の位置に照射される。
【0031】
露光処理中、ウェハステージ駆動部48は、ウェハステージ制御部96からの指示に基づき、一定方向にウェハステージ46を連続移動させるのが好ましい。そして、ウェハ44の移動に合わせて、電子ビームの断面形状をウェハ44に照射すべき形状に成形し、ウェハ44に照射すべき電子ビームを通過させるアパーチャを定め、さらに偏向部38によりそれぞれの電子ビームをウェハ44に対して照射すべき位置に偏向させることにより、ウェハ44に所望の回路パターンを露光することができる。
【0032】
図2は、本実施形態に係る第1電子ビーム成形部材14の構成を示す。図2(a)は、第1電子ビーム成形部材14の上面図である。図2(b)は、第1電子ビーム成形部材14の断面と、冷却路210に冷媒を供給する供給系とを示す。第1電子ビーム成形部材14は、基材200と、基材200に設けられた、複数の電子ビームの断面形状を成形する複数の成形開口部220と、基材200に設けられた、基材200を冷却する冷媒230が通過する冷却路210とを有する。複数の成形開口部220は、電子ビームの照射方向に沿って設けられ、冷却路210は、電子ビームの照射方向と略垂直な方向に沿って、複数の成形開口部220の間に設けられることが好ましい。また、成形開口部220は、成形開口部220が貫通する方向に沿って成形開口部220の断面積が小さくなるように設けられることが好ましい。つまり、成形開口部220は、電子ビームの照射方向に沿って成形開口部220の断面積が小さくなるように設けられることが好ましい。また、第1電子ビーム成形部材14は、熱伝導が良く、密度が小さい金属で形成されることが好ましい。さらに、第1電子ビーム成形部材14は、白金等の金属が表面にコーティングされることが好ましい。
【0033】
また、電子ビーム露光装置100は、第1電子ビーム成形部材14の冷却路210に冷媒230を供給する冷媒供給部240と、冷媒供給部240が冷却路210に供給する冷媒230の量を調整する冷媒調整部250と、基材200の温度を取得する温度取得部260と、冷媒供給部240と冷却路210とを接続する冷却管270とをさらに備える。温度取得部260は、基材200の温度を測定する手段を用いて基材200の温度を取得し、冷媒調整部250に通知する。また、温度取得部260は、基材200における複数箇所の温度を取得し、冷媒調整部250に通知してもよい。次に、冷媒調整部250は、温度取得部260が取得した基材200の温度に基づいて冷媒供給部240を制御し、冷却路210に供給する冷媒の量を調整し、基材200を所望の温度に制御する。
【0034】
本実施形態による電子ビーム露光装置100では、第1電子ビーム成形部材14の温度を制御することにより、当該第1電子ビーム成形部材14の損傷、変形等を抑えることができる。そのため、本実施形態による電子ビーム露光装置100によれば、電子ビーム断面形状を精度よく成形することができ、また、ウェハに照射される電子ビームの形状の変化を低減させることができる。また、成形開口部220が、電子ビームの照射方向に沿って成形開口部220の断面積が小さくなるように設けられることによって、電子ビームが基材200に照射される面積を広くすることができるため、第1電子ビーム成形部材14を効率よく冷却することができる。
【0035】
図3は、本実施形態に係る冷却部材17の構成を示す。図3(a)は、冷却部材17の上面図である。図3(b)は、冷却部材17の断面と、冷却路310に冷媒を供給する供給系とを示す。冷却部材17は、基材300と、基材300に設けられた、複数の電子ビームが通過する複数の通過開口部320と、基材300に設けられた、基材300を介して第2電子ビーム成形部材15を冷却する冷媒330が通過する冷却路310とを有する。複数の通過開口部320は、電子ビームの照射方向に沿って設けられ、冷却路310は、電子ビームの照射方向と略垂直な方向に沿って、複数の通過開口部320の間に設けられることが好ましい。
【0036】
また、電子ビーム露光装置100は、冷却部材17の冷却路310に冷媒330を供給する冷媒供給部340と、冷媒供給部350が冷却路310に供給する冷媒330の量を調整する冷媒調整部350と、基材300の温度を取得する温度取得部360と、冷媒供給部340と冷却路310とを接続する冷却管370とをさらに備える。温度取得部360は、基材300の温度を測定する手段を用いて基材300の温度を取得し、冷媒調整部350に通知する。次に、冷媒調整部350は、温度取得部360が取得した基材300の温度に基づいて冷媒供給部340を制御し、冷却路310に供給する冷媒の量を調整し、基材300を所望の温度に制御する。そして、所望の温度に制御された基材300は、第2電子ビーム成形部材15を所望の温度に冷却する。
【0037】
本実施形態による電子ビーム露光装置100では、冷却部材17を冷却して第2電子ビーム成形部材15の温度を制御することにより、当該第2電子ビーム成形部材14の損傷、変形等を抑えることができる。そのため、本実施形態による電子ビーム露光装置100によれば、電子ビーム断面形状を精度よく成形することができ、また、ウェハに照射される電子ビームの形状の変化を低減させることができる。
【0038】
以下において、本実施形態に係る第1電子ビーム成形部材14の構成の他の例について説明するが、冷却部材17は、以下で説明する第1電子ビーム成形部材14の他の例と同様の構成を有してもよい。
【0039】
図4は、本実施形態に係る第1電子ビーム成形部材14の構成の他の例を示す。図4(a)は、第1電子ビーム成形部材14の上面図である。図4(b)は、第1電子ビーム成形部材14の断面と、冷却路210及び215に冷媒を供給する供給系とを示す。本例における第1電子ビーム成形部材14は、電子ビームの照射方向に略垂直であって基材200の表面から第1の深さにある基材200内部の第1の面に設けられた冷却路210と、当該第1の面と略平行であって基材200の表面から第2の深さである基材200内部の第2の面に設けられた冷却路215とを有する。冷却路215は、電子ビームの照射方向と、冷却路210に沿った方向とに略垂直な方向に沿って設けられることが好ましい。また、第1電子ビーム成形部材14は、格子状に設けられた複数の成形開口部220を有し、冷却路210及び冷却路215は、複数の成形開口部220のそれぞれの間に設けられることが好ましい。
【0040】
本例おける電子ビーム露光装置100は、第1電子ビーム成形部材14の冷却路210に冷媒230を供給する冷媒供給部240と、冷却路215に冷媒235を供給する冷媒供給部245と、冷媒供給部240が冷却路210に供給する冷媒230の量、及び冷媒供給部245が冷却路215に供給する冷媒235の量を調整する冷媒調整部250と、基材200の温度を取得する温度取得部260と、冷媒供給部240と冷却路210とを接続する冷却管270と、冷媒供給部245と冷却路215とを接続する冷却管275とをさらに備える。冷媒調整部250は、温度取得部260が取得した基材200の温度に基づいて冷却路210及び冷却路215に供給する冷媒の量をそれぞれ調整し、基材200を所望の温度に制御する。本例による電子ビーム露光装置100では、略直交する2つの冷却路210及び215を用いて、電子ビームを成形する複数の成形開口部220の周囲に冷媒を流すことによって、第1電子ビーム成形部材14を効率よく、また均一に冷却することができる。
【0041】
また、冷却路210及び215は、冷却路210及び215内部に冷却管を有し、冷媒供給部240及び245は、当該冷却管に冷媒を供給してもよい。また、当該冷媒は、液体であってもよく、また気体であってもよい。
【0042】
図5は、本実施形態に係る第1電子ビーム成形部材14の構成の他の例を示す。図5(a)は、第1電子ビーム成形部材14の上面図である。図5(b)は、第1電子ビーム成形部材14の断面と、冷却路210a及び210bに冷媒を供給する供給系とを示す。である。本例における第1電子ビーム成形部材14は、基材200において異なる領域を独立して冷却するように設けられた冷却路210a及び冷却路210bを有する。また、本例おける電子ビーム露光装置100は、第1電子ビーム成形部材14の冷却路210aに冷媒230aを供給する冷媒供給部240aと、冷却路210bに冷媒230bを供給する冷媒供給部240bと、冷媒供給部240aが冷却路210aに供給する冷媒230aの量、及び冷媒供給部240bが冷却路210bに供給する冷媒230bの量を調整する冷媒調整部250と、基材200における冷却路210a及び冷却路210bが設けられた領域の温度をそれぞれ取得する温度取得部260と、冷媒供給部240aと冷却路210aとを接続する冷却管270aと、冷媒供給部240bと冷却路210bとを接続する冷却管270bとをさらに備える。
【0043】
温度取得部260は、基材200における冷却路210aが設けられた領域の温度と、基材200における冷却路210bが設けられた領域の温度とを取得し、冷媒調整部250に通知する。次に、冷媒調整部250は、温度取得部260が取得した基材200の温度に基づいて冷媒供給部240a及び冷媒供給部240bを制御し、冷却路210a及び冷却路210bのそれぞれに供給する冷媒の量を調整し、基材200を所望の温度に制御する。本例による電子ビーム露光装置100では、複数の冷却路210a及び210bに供給する冷媒を独立に制御することにより、第1電子ビーム成形部材14の温度を均一に保つことができる。
【0044】
図6は、本実施形態に係る第1電子ビーム成形部材14の構成の他の例を示す。図6(a)は、第1電子ビーム成形部材14の上面図である。図6(b)は、第1電子ビーム成形部材14の断面と、冷却路210及び215に冷媒を供給する供給系とを示す。である。本例における第1電子ビーム成形部材14は、電子ビームの照射方向に略垂直であって基材200の表面から第1の深さである第1の面に設けられた冷却路210と、当該第1の面と略平行であって基材200の表面から第2の深さである第2の面に設けられた冷却路215とを有する。また、本例における電子ビーム露光装置100は、冷媒供給部240によって供給された冷媒290が冷却路210及び冷却路215を通過するように設けられた冷却管280を備える。
【0045】
図7は、本例における第1電子ビーム成形部材14の拡大図である。図7(a)は、第1電子ビーム成形部材14の上面の拡大図である。図7(b)は、第1電子ビーム成形部材14の断面の拡大図である。本例における第1電子ビーム成形部材14は、成形開口部220a、220b、220c、及び220dと、冷却路210c、210d、215a、及び215bとを有する。冷却路210cは、電子ビームの照射方向と略垂直な基材200内部の面である第1の面において、成形開口部220aと成形開口部220bとの間に設けられる。また、冷却路210dは、当該第1の面において、成形開口部220aを挟んで冷却路210cと対向する位置に設けられる。また、冷却路215aは、第1の面と略平行な基材内部の面である第2の面に設けられる。また、冷却路215bは、第2の面において、成形開口部220aを挟んで冷却路215aと対向する位置に設けられる。また、成形開口部220cは、冷却路215aを挟んで成形開口部220aと対向する位置に設けられる。また、成形開口部220dは、冷却路210cを挟んで成形開口部220cと対向し、冷却路215aを挟んで成形開口部220bと対向する位置に設けられる。
【0046】
また、他の例においては、電子ビーム露光装置100は、第3電子ビーム成形部材22及び電子ビーム遮蔽部材28を冷却する冷却部材17をさらに備えてもよい。また、第3電子ビーム成形部材22及び電子ビーム遮蔽部材28は、第1電子ビーム成形部材と同様の構造を有してもよい。この場合、第3電子ビーム成形部材22及び電子ビーム遮蔽部材28に設けられる開口部は、矩形形状であることが望ましい。
【0047】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、上記実施形態はクレームにかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。また、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更または改良を加えることができる。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0048】
【発明の効果】
上記説明から明らかなように、本発明の電子ビーム露光装置によれば、複数の電子ビームの断面形状を成形する電子ビーム成形部材を効率よく冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る電子ビーム露光装置100の構成を示す図である。
【図2】第1電子ビーム成形部材14の構成を示す図である。
【図3】冷却部材17の構成を示す図である。
【図4】第1電子ビーム成形部材14の構成の他の例を示す図である。
【図5】第1電子ビーム成形部材14の構成の他の例を示す図である。
【図6】第1電子ビーム成形部材14の構成の他の例を示す図である。
【図7】第1電子ビーム成形部材14の拡大図である。
【符号の説明】
8・・筐体、10・・電子ビーム発生部、13・・固定部材、14・・第1電子ビーム成形部材、15・・第2電子ビーム成形部材、16・・第1多軸電子レンズ、17・・冷却部材、18・・第1成形偏向部、20・・第2成形偏向部、22・・第3電子ビーム成形部材、24・・第2多軸電子レンズ、26・・ブランキング電極アレイ、28・・電子ビーム遮蔽部材、34・・第3多軸電子レンズ、36・・第4多軸電子レンズ、38・・偏向部、40・・電子検出部、44・・ウェハ、46・・ウェハステージ、48・・ウェハステージ駆動部、52・・第5多軸電子レンズ、80・・電子ビーム制御部、82・・多軸電子レンズ制御部、84・・成形偏向制御部、86・・ブランキング電極アレイ制御部、92・・偏向制御部、94・・反射電子処理部、96・・ウェハステージ制御部、100・・電子ビーム露光装置、110・・電子ビーム成形手段、112・・照射切替手段、114・・ウェハ用投影系、120・・個別制御部、130・・統括制御部、140・・制御系、150・・露光部、200・・基材、300・・基材、210・・冷却路、220・・成形開口部、230・・冷媒、240・・冷媒供給部、250・・冷媒調整部、260・・温度取得部、270・・冷媒管、310・・冷却路、320・・通過開口部、330・・冷媒、340・・冷媒供給部、350・・冷媒調整部、360・・温度取得部、370・・冷媒管
Claims (9)
- 複数の電子ビームにより、ウェハにパターンを露光する電子ビーム露光装置であって、
前記複数の電子ビームを発生する電子ビーム発生部と、
前記複数の電子ビームの断面形状を成形する第1電子ビーム成形部材と
を備え、
前記第1電子ビーム成形部材は、
基材と、
前記電子ビームの照射方向である第1の方向に沿って貫通するように前記基材に設けられた、前記複数の電子ビームの断面形状を成形する複数の成形開口部と、
前記複数の成形開口部の間に、前記第1の方向と略垂直な方向である第2の方向に沿って設けられた、前記基材を冷却する冷媒が通過する第1冷却路と、
前記第1の方向に略垂直であり前記第1冷却路を含む基材内部における面である第1の面と略平行な前記基材内部における面である第2の面に設けられた第2冷却路と
を有し、
前記第1冷却路に冷媒を供給する第1冷媒供給部と、
前記第2冷却路に冷媒を供給する第2冷媒供給部と、
前記第1冷媒供給部が前記第1冷却路に供給する冷媒の量、及び前記第2冷媒供給部が前記第2冷却路に供給する冷媒の量をそれぞれ調整する冷媒調整部と
を備えることを特徴とする電子ビーム露光装置。 - 前記第2冷却路は、前記第1の方向及び前記第2の方向に略垂直な第3の方向に沿って設けられることを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム露光装置。
- 前記複数の成形開口部は、前記第1冷却路を挟む第1成形開口部と第2成形開口部とを含み、
前記第1電子ビーム成形部材は、
前記第1の面において、前記第1成形開口部を挟んで前記第1冷却路と対向する位置に設けられた第3冷却路と、
前記第2の面において、前記第2成形開口部を挟んで前記第2冷却路と対向する位置に設けられた第4冷却路と
をさらに有することを特徴とする請求項2に記載の電子ビーム露光装置。 - 前記電子ビーム成形部材は、
前記第2冷却路を挟んで前記第1成形開口部と対向する位置に設けられた第3成形開口部と、
前記第2冷却路を挟んで前記第2成形開口部と対向し、前記第1冷却路を挟んで前記第3成形開口部と対向する位置に設けられた第4成形開口部と
をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の電子ビーム露光装置。 - 前記電子ビーム成形部材は、格子状に設けられた前記複数の成形開口部を有し、
前記第1冷却路及び前記第2冷却路は、前記複数の成形開口部のそれぞれの間に設けられることを特徴とする請求項2に記載の電子ビーム露光装置。 - 前記第1成形開口部は、前記複数の電子ビームの照射方向に沿って前記第1成形開口部の断面積が小さくなるように設けられることを特徴とする請求項3に記載の電子ビーム露光装置。
- 前記基材の温度を取得する温度取得部をさらに備え、
前記冷媒調整部は、前記基材の前記温度に基づいて、前記第1冷却路及び前記第2冷却路に供給する前記冷媒の量を調整する
ことを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム露光装置。 - 前記電子ビーム成形部材は、複数の前記第1冷却路を有し、
前記温度取得部は、前記基材における前記複数の第1冷却部に対応する複数の位置の温度を取得し、
前記冷媒調整部は、前記基材の前記複数の位置の前記温度のそれぞれに基づいて、前記複数の第1冷却路のそれぞれに供給する前記冷媒の量を調整することを特徴とする請求項7に記載の電子ビーム露光装置。 - 複数の電子ビームにより、ウェハにパターンを露光する電子ビーム露光装置であって、
前記複数の電子ビームを発生する電子ビーム発生部と、
前記複数の電子ビームの断面形状を成形する第1電子ビーム成形部材と、
複数の開口部を有し、当該複数の開口部を通過させることにより前記第1電子ビーム成形部材を通過した前記複数の電子ビームの断面形状を成形する第2電子ビーム成形部材と、
前記第2電子ビーム成形部材に隣接して設けられた冷却部材と
を備え、
前記第1電子ビーム成形部材は、
基材と、
前記基材に設けられた、前記複数の電子ビームの断面形状を成形する複数の成形開口部と、
前記基材に設けられた、前記基材を冷却する冷媒が通過する第1冷却路と
を有し、
前記冷却部材は、
基材と、
前記基材に設けられた、前記複数の電子ビームが通過する複数の通過開口部と、
前記基材に設けられた、前記基材を冷却する冷媒が通過する冷却路と
を有することを特徴とする電子ビーム露光装置。
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