JP4358351B2 - 光検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、受光素子に入射する光のうち背景光成分を除去して信号光成分のみを検出する光検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光検出装置は、1以上の受光素子を有しており、各受光素子が出力した電流信号を積分回路により積分して、その積分結果である電圧信号を出力する。また、光検出装置によっては、アナログ信号である上記電圧信号をデジタル信号に変換(A/D変換)して、このデジタル信号を出力するものもある。もし、このA/D変換の際に電圧信号が所定値を越える場合には、その電圧信号に基づいてA/D変換され出力されるデジタル信号は、その所定値に対応する値となって飽和し、その結果、正確な光検出ができないという問題点がある。そこで、従来では、上記電圧信号の予想される最大値またはそれ以上の値を上記所定値として設定することにより、上記のような飽和が起こらないようにしていた。また、対数圧縮等のテクニックを用いてダイナミックレンジを拡げる場合もあった。
【0003】
また、光検出装置は、例えばカメラに組み込まれるパッシブ測距装置に用いられている。この測距装置では、発光ダイオード等の投光手段から被写体に投光されたスポット光の反射を2つの光検出装置それぞれにより撮像し、撮像された2つの像に基づいて測距が行われる。このとき、スポット光成分(信号光成分)を撮像する際には背景光成分も重畳されて撮像されることから、スポット光が投光されていないときに2つの光検出装置それぞれにより背景光成分のみを撮像して、両者の差分をとることでスポット光成分のみの像を得て、測距精度の向上を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の光検出装置における積分回路では、積分回路の要素回路である増幅器が有する熱雑音等の各積分動作毎に異なる値の雑音成分に対して対策を施していないことから、ノイズ誤差が生じる可能性がある。したがって、この各積分動作毎に異なるノイズ成分により、受光素子が受光する光の光量すなわち上記電圧信号の値が小さい場合には、光検出のS/N比は悪い。
【0005】
また、従来の光検出装置におけるA/D変換では、飽和が起こらないようにするために上記所定値として大きな値を設定することから、受光素子が受光する光の光量すなわち上記電圧信号の値が小さい場合には、出力されるデジタル信号の分解能は悪くなる。
【0006】
さらに、光検出装置が測距装置に用いられる場合のように、スポット光成分および背景光成分の撮像結果から背景光成分の撮像結果を差し引くことによりスポット光成分のみの像を得る場合には、以下のような問題点がある。すなわち、スポット光成分に比べて背景光成分が大きい場合には、その背景光成分が重畳されたスポット光成分を受光したときの上記電圧信号が非常に大きくなり、それ故、飽和が起こらないようにするために上記所定値として更に大きな値を設定する必要がある。したがって、差し引いた結果として得られるスポット光成分に基づいて出力されるデジタル信号は分解能が更に悪くなる。
【0007】
以上のように、従来の光検出装置ではS/N比が悪く、また、A/D変換する場合には出力されるデジタル信号の分解能が悪い。そこで、本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、S/N比が優れた光検出装置を提供することを目的とする。また、A/D変換する場合に、受光量が大きくても飽和することなく、受光量が小さくても分解能が優れた光検出装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光検出装置は、(1) 受光した光の光量に応じた電流信号を出力する受光素子と、(2) 受光素子から出力された電流信号に応じて電荷を蓄積して、その蓄積された電荷の量に応じた電圧信号を出力する積分回路と、(3) 積分回路から出力される電圧信号を一端に入力する第1の容量素子と、第1の容量素子の他端に入力端子が接続された演算増幅器と、演算増幅器の入出力間に並列的に設けられ容量値が互いに等しい第2の容量素子および第3の容量素子と、第2および第3の容量素子のうち何れか一方を選択して電圧信号の変化量に応じた電荷量を蓄積させるスイッチ手段と、を有し、スイッチ手段が第2の容量素子を選択しているときに第2の容量素子に蓄積されている電荷量に応じた電圧値を出力し、スイッチ手段が第3の容量素子を選択しているときに第3の容量素子に蓄積されている電荷量に応じた電圧値を出力するCDS回路と、(4) CDS回路の第2の容量素子における蓄積電荷量に応じてCDS回路から出力された電圧値を入力し、CDS回路の第3の容量素子における蓄積電荷量に応じてCDS回路から出力された電圧値を入力して、CDS回路の第2および第3の容量素子それぞれに蓄積されている電荷量の差分を求め、その差分に応じた電圧信号を出力する差分演算回路と、を備えることを特徴とする。
【0009】
この光検出装置によれば、受光した光の光量に応じた電流信号が受光素子から出力され、積分回路では、受光素子から出力された電流信号に応じて電荷が蓄積されて、その蓄積された電荷の量に応じた電圧信号が出力される。CDS(相関二重サンプリング、Correlated Double Sampling)回路では、積分回路から出力される電圧信号が第1の容量素子に入力し、スイッチ手段により選択された第2および第3の容量素子のうち何れか一方に、その入力した電圧信号の変化量に応じた電荷量が蓄積される。そして、差分演算回路では、CDS回路の第2および第3の容量素子それぞれに蓄積されている電荷量の差分が求められ、その差分に応じた電圧信号が出力される。
【0010】
また、本発明に係る光検出装置は、積分回路、CDS回路および差分演算回路それぞれの動作を制御するタイミング制御回路を更に備え、被写体に向けてスポット光を投光する投光手段とともに用いられる光検出装置であって、タイミング制御回路は、(1) 投光手段により被写体にスポット光が投光されている第1の期間に、受光素子が当該スポット光成分および背景光成分を受光したときに積分回路が出力した電圧信号の変化量に基づいて、第1の電荷量をCDS回路の第2の容量素子に蓄積させ、(2) 投光手段により被写体にスポット光が投光されていない第2の期間に、受光素子が背景光成分を受光したときに積分回路が出力した電圧信号の変化量に基づいて、第2の電荷量をCDS回路の第3の容量素子に蓄積させ、(3) 第1および第2の期間の後の第3の期間に、CDS回路の第2および第3の容量素子それぞれに蓄積されている電荷量の差分を差分演算回路に演算させて、その差分に応じた電圧信号を差分演算回路から出力させる、ことを特徴とする。
【0011】
この場合には、タイミング制御回路による制御の下に、第1の期間に、受光素子がスポット光成分および背景光成分を受光したときに積分回路が出力した電圧信号の変化量に応じた第1の電荷量がCDS回路の第2の容量素子に蓄積される。また、第2の期間に、受光素子が背景光成分を受光したときに積分回路が出力した電圧信号の変化量に応じた第2の電荷量がCDS回路の第3の容量素子に蓄積される。そして、第3の期間に、CDS回路の第2および第3の容量素子それぞれに蓄積されている電荷量の差分が差分演算回路により求められて、その差分に応じた電圧信号が差分演算回路から出力される。この差分演算回路から出力される電圧信号は、スポット光成分に応じたものとなる。なお、第1および第2の期間のうち何れが先であってもよい。
【0012】
また、本発明に係る光検出装置は、(1) 受光素子、積分回路、CDS回路および差分演算回路をN組(N≧2)備え、(2) N個の差分演算回路それぞれに対応して設けられ、各差分演算回路から出力される電圧信号を保持して出力するN個のホールド回路を更に備え、また、(3) N個のホールド回路それぞれから出力される電圧信号を順次に入力し、その電圧信号をデジタル信号に変換して、そのデジタル信号を出力するA/D変換回路を更に備える、ことを特徴とする。この場合には、受光素子、積分回路、CDS回路、差分演算回路およびホールド回路がN組備えられている。各組の差分演算回路から出力される電圧信号は、ホールド回路により保持される。そして、A/D変換回路では、N個のホールド回路それぞれから出力される電圧信号が順次に入力され、その電圧信号がデジタル信号に変換されて、そのデジタル信号が出力される。すなわち、1次元像または2次元像が撮像されて、その撮像結果がデジタル信号として出力される、
また、本発明に係る光検出装置は、N個の差分演算回路またはホールド回路それぞれから出力される電圧信号の最大値を検出する最大値検出回路を更に備え、A/D変換回路は、最大値検出回路により検出された最大値に基づいてA/D変換レンジを設定する、ことを特徴とする。この場合には、最大値検出回路により、N個の差分演算回路またはホールド回路それぞれから出力される電圧信号の最大値が検出される。そして、A/D変換回路では、最大値検出回路により検出された最大値に基づいてA/D変換レンジが設定される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、Nは2以上の整数であり、添え字nは特に明示しない限り1からNまでの任意の整数を示すものとする。
【0014】
先ず、本発明に係る光検出装置の実施形態について、図1〜図8を用いて説明する。図1は本実施形態に係る光検出装置の全体の概略構成図である。本実施形態に係る光検出装置は、N個のユニット1001〜100N、最大値検出回路200、タイミング制御回路300、A/D変換回路400ならびにシフトレジスタ500を備えて構成されている。各ユニット100nは、フォトダイオードPD、積分回路10、CDS回路20、差分演算回路30、ホールド回路40およびスイッチ素子SW5を含む。各ユニット100nの積分回路10は互いに同様の構成であり、各ユニット100nのCDS回路20は互いに同様の構成であり、各ユニット100nの差分演算回路30は互いに同様の構成であり、また、各ユニット100nのホールド回路40は互いに同様の構成である。したがって、N個のユニット1001〜100Nは互いに同様の構成である。
【0015】
各ユニット100nのフォトダイオードPDは、アノード端子が接地され、カソード端子が積分回路10の入力端子に接続されている。フォトダイオードPDは、受光した光の光量に応じた電流信号を、カソード端子から積分回路10の入力端子へ出力する。各ユニット100nのフォトダイオードPDは、1次元状または2次元状に配置されており、1次元像または2次元像を受光する。
【0016】
図2は本実施形態に係る光検出装置の積分回路10の回路図である。各ユニット100nの積分回路10は、入力端子と出力端子との間に互いに並列にアンプA1、容量素子C1およびスイッチ素子SW1が接続されている。積分回路10は、スイッチ素子SW1が閉じているときには、容量素子C1を放電して初期化する。一方、積分回路10は、スイッチ素子SW1が開いているときには、フォトダイオードPDから入力端子に入力した電荷を容量素子C1に蓄積して、その蓄積された電荷に応じた電圧信号を出力端子から出力する。スイッチ素子SW1は、タイミング制御回路300から出力されるReset信号に基づいて開閉する。
【0017】
図3は本実施形態に係る光検出装置のCDS回路20の回路図である。各ユニット100nのCDS回路20は、入力端子と出力端子との間に順に第1の容量素子C21およびアンプA2を有している。また、スイッチ素子SW21、互いに縦続接続された第2の容量素子C22およびスイッチ素子SW22、ならびに、互いに縦続接続された第3の容量素子C23およびスイッチ素子SW23が、アンプA2の入出力間に互いに並列的に接続されている。容量素子C22およびC23それぞれの容量は互いに等しい。
【0018】
CDS回路20は、スイッチ素子SW21〜SW23が閉じているときには、容量素子C22およびC23それぞれを放電して初期化する。スイッチ素子SW21およびSW23が開きスイッチ素子SW22が閉じているときには、入力端子から容量素子C21を経て入力した第1の電荷を容量素子C22に蓄積して、その蓄積された電荷に応じた電圧信号を出力端子から出力する。スイッチ素子SW21およびSW22が開きスイッチ素子SW23が閉じているときには、入力端子から容量素子C21を経て入力した第2の電荷を容量素子C23に蓄積して、その蓄積された電荷に応じた電圧信号を出力端子から出力する。スイッチ素子SW21は、タイミング制御回路300から出力されるClamp1信号に基づいて開閉する。スイッチ素子SW22は、タイミング制御回路300から出力されるCSW22信号に基づいて開閉する。また、スイッチ素子SW23は、タイミング制御回路300から出力されるCSW23信号に基づいて開閉する。
【0019】
図4は本実施形態に係る光検出装置の差分演算回路30の回路図である。各ユニット100nの差分演算回路30は、入力端子と出力端子との間に順にスイッチ素子SW31、容量素子C3およびアンプA3を有し、容量素子C3とアンプA3との接続点がスイッチ素子SW32を介して接地されている。差分演算回路30は、スイッチ素子SW32を閉じているときにスイッチ素子SW31を一定期間だけ閉じることで容量素子C3に電荷Q1だけ充電し、スイッチ素子SW32を開いているときにスイッチ素子SW31を一定期間だけ閉じることで容量素子C3から電荷Q2を放電し、このようにして、電荷Q1と電荷Q2との差分すなわち電荷(Q1−Q2)を容量素子C3に蓄積して、その蓄積された電荷(Q1−Q2)に応じた電圧信号をアンプA3から出力する。スイッチ素子SW31は、タイミング制御回路300から出力されるSample信号に基づいて開閉する。また、スイッチ素子SW32は、タイミング制御回路300から出力されるClamp2信号に基づいて開閉する。
【0020】
図5は本実施形態に係る光検出装置のホールド回路40の回路図である。各ユニット100nのホールド回路40は、入力端子と出力端子との間に順にスイッチ素子SW4およびアンプA4を有し、スイッチ素子SW4とアンプA4との接続点が容量素子C4を介して接地されている。ホールド回路40は、スイッチ素子SW4が閉じているときに差分演算回路30から出力された電圧信号を容量素子C4に記憶し、スイッチ素子SW4が開いた後も、容量素子C4の電圧信号を保持して、その電圧信号をアンプA4を介して出力する。スイッチ素子SW4は、タイミング制御回路300から出力されるHold信号に基づいて開閉する。各ユニット100nのスイッチ素子SW5は、シフトレジスタ500により制御されて順次に開き、ホールド回路40から出力される電圧信号をA/D変換回路400に順次に入力させる。
【0021】
図6は本実施形態に係る光検出装置の最大値検出回路200の回路図である。最大値検出回路200は、NMOSトランジスタT1〜TN、抵抗器R201〜R203および差動アンプA201を備える。各トランジスタTnのソース端子は接地され、各トランジスタTnのドレイン端子は、抵抗器R203を介して電源電圧Vddに接続されるとともに、抵抗器R201を介して差動アンプA201の反転入力端子に接続されている。各トランジスタTnのゲート端子は、ユニット100nのホールド回路40の出力端子と接続されており、ホールド回路40から出力される電圧信号Vn3が入力する。また、差動アンプA201の反転入力端子と出力端子との間には帰還抵抗器R 202 が設けられ、差動アンプA201の非反転入力端子は接地されている。この最大値検出回路200では、各ユニット100nのホールド回路40から出力された電圧信号Vn3がトランジスタTnのゲート端子に入力され、各電圧信号Vn3のうちの最大値に応じた電位がトランジスタTnのドレイン端子に現れる。そして、そのドレイン端子の電位は、抵抗器R201およびR202それぞれの抵抗値の比に応じた増幅率で差動アンプA201により増幅され、その増幅された電圧の値が最大電圧値Vmaxとして出力端子からA/D変換回路400へ出力される。
【0022】
図7は本実施形態に係る光検出装置のA/D変換回路400の回路図である。A/D変換回路400は、最大値検出回路200から出力される最大電圧値Vmaxを入力し、この最大電圧値VmaxをA/D変換レンジとする。そして、A/D変換回路400は、各ユニット100nのホールド回路40から出力される電圧信号Vn3をスイッチ素子SW5を介して順次に入力し、その電圧信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換して出力する。A/D変換回路400は、可変容量積分回路410、比較回路A402、容量制御部420および読み出し部430を備える。
【0023】
可変容量積分回路410は、容量素子C401、アンプA401、可変容量部C400およびスイッチ素子SW401を備える。アンプA401は、各ユニット100nのホールド回路40から出力されスイッチ素子SW5を介して順次に到達した電圧信号Vn3を、容量素子C401を介して反転入力端子に入力する。アンプA401の非反転入力端子は接地されている。可変容量部C400は、容量が可変であって制御可能であり、アンプA401の反転入力端子と出力端子との間に設けられ、入力した電圧信号に応じて電荷を蓄える。スイッチ素子SW401は、アンプA401の反転入力端子と出力端子との間に設けられ、開いているときには可変容量部C400に電荷の蓄積を行わせ、閉じているときには可変容量部C400における電荷蓄積をリセットする。そして、可変容量積分回路410は、各ユニット100nから順次に出力された電圧信号Vn3を入力し、可変容量部C400の容量に応じて積分し、積分した結果である積分信号を出力する。
【0024】
比較回路A402は、可変容量積分回路410から出力された積分信号を反転入力端子に入力し、最大値検出回路200から出力された最大電圧値Vmaxを非反転入力端子に入力し、これら2つの入力信号の値を大小比較して、その大小比較の結果である比較結果信号を出力する。
【0025】
容量制御部420は、比較回路A402から出力された比較結果信号を入力し、この比較結果信号に基づいて可変容量部C400の容量を制御する容量指示信号Cを出力するとともに、この比較結果信号に基づいて積分信号の値と最大電圧値Vmaxとが所定の分解能で一致していると判断した場合に可変容量部C400の容量値に応じた第1のデジタル信号を出力する。
【0026】
読み出し部430は、容量制御部420から出力された第1のデジタル信号を入力し、この第1のデジタル信号に対応する第2のデジタル信号を出力する。第2のデジタル信号は、第1のデジタル信号の値から可変容量積分回路410のオフセット値を除去した値を示すものである。読み出し部430は、例えば記憶素子であり、第1のデジタル信号をアドレスとして入力し、記憶素子のそのアドレスに記憶されているデータを第2のデジタル信号として出力する。この第2のデジタル信号は、本実施形態に係る光検出装置から出力される光検出信号となる。
【0027】
図8はA/D変換回路400中の可変容量積分回路410の詳細な回路図である。この図では、1/24=1/16の分解能を有するA/D変換機能を備える回路構成を示し、以下、この回路構成で説明する。
【0028】
この図に示すように、可変容量部C400は、容量素子C411〜C414、スイッチ素子SW411〜SW414およびスイッチ素子SW421〜SW424を備える。容量素子C411およびスイッチ素子SW411は、互いに縦続接続されて、アンプA401の反転入力端子と出力端子との間に設けられており、スイッチ素子SW421は、容量素子C411およびスイッチ素子SW411の接続点と接地電位との間に設けられている。容量素子C412およびスイッチ素子SW412は、互いに縦続接続されて、アンプA401の反転入力端子と出力端子との間に設けられており、スイッチ素子SW422は、容量素子C412およびスイッチ素子SW412の接続点と接地電位との間に設けられている。容量素子C413およびスイッチ素子SW413は、互いに縦続接続されて、アンプA401の反転入力端子と出力端子との間に設けられており、スイッチ素子SW423は、容量素子C413およびスイッチ素子SW413の接続点と接地電位との間に設けられている。また、容量素子C414およびスイッチ素子SW414は、互いに縦続接続されて、アンプA401の反転入力端子と出力端子との間に設けられており、スイッチ素子SW424は、容量素子C414およびスイッチ素子SW414の接続点と接地電位との間に設けられている。
【0029】
スイッチ素子SW411〜SW414それぞれは、容量制御部420から出力された容量指示信号CのうちC11〜C14に基づいて開閉する。スイッチ素子SW421〜SW424それぞれは、容量制御部420から出力された容量指示信号CのうちC21〜C24に基づいて開閉する。また、容量素子C411〜C414の容量値をC411〜C414で表すとすれば、これらは、
411=2C412=4C413=8C414 …(1)
411+C412+C413+C414=C0 …(2)
なる関係を満たす。
【0030】
次に、本実施形態に係る光検出装置の動作について説明する。図9は、本実施形態に係る光検出装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。なお、以下では、本実施形態に係る光検出装置が発光ダイオード等の投光手段(図示せず)とともにパッシブ測距装置を構成する場合について説明する。すなわち、以下に説明する動作は、背景光成分を除去して、発光ダイオードから被写体に投光されたスポット光成分(信号光成分)のみについての光検出信号を出力するものである。
【0031】
時刻t1に、Reset信号が論理Hとなることにより、積分回路10のスイッチ素子SW1が閉じて、容量素子C1が放電され初期化される。また、Clamp1信号も論理Hとなることにより、CDS回路20のスイッチ素子SW21が閉じて、CDS回路20におけるCDS動作が停止される。
【0032】
時刻t2に、Reset信号が論理Lとなることにより、積分回路10のスイッチ素子SW1が開く。そして、時刻t2以降、フォトダイオードPDから出力された電荷が容量素子C1に蓄積されていき、積分回路10の出力端子から出力される電圧信号は次第に大きくなっていく。この時刻t2では、Clamp1信号は論理Hのままであり、CDS回路20のスイッチ素子SW21は閉じたままである。また、時刻t2では、CSW22信号およびCSW23信号それぞれは論理Lであり、CDS回路20のスイッチ素子SW22およびSW23それぞれは開いている。
【0033】
時刻t3に、Clamp1信号が論理Lとなることにより、CDS回路20のスイッチ素子SW21が開き、また、CSW22信号が論理Hとなることにより、CDS回路20のスイッチ素子SW22が閉じる。そして、時刻t3から一定時間T経過後の時刻t4に、Clamp1信号が論理Hとなることにより、CDS回路20のスイッチ素子SW21が閉じ、また、CSW22信号が論理Lとなることにより、CDS回路20のスイッチ素子SW22が開く。
【0034】
時刻t2〜t4の期間では、発光ダイオードから被写体にスポット光が投光されている。したがって、発光ダイオードから投光され被写体により反射されたスポット光成分および背景光成分の双方がフォトダイオードPDに入射して、それによって発生した電流信号がフォトダイオードPDから出力される。そして、その電流信号を入力した積分回路10では、容量素子C1に電荷が蓄積され、その蓄積された電荷の量に応じた電圧信号が積分回路10から出力される。また、時刻t3〜t4の期間(第1の期間)では、積分回路10の出力端子から出力される電圧信号がCDS回路20に入力して、時刻t3以降の入力電圧信号の変化分に相当する電荷が容量素子C22に蓄積され、その蓄積された電荷の量に応じた電圧信号がCDS回路20から出力される。したがって、時刻t4にCDS回路20から出力される電圧信号は、時刻t3および時刻t4それぞれに積分回路10から出力される電圧信号の差に相当する電圧値Vn1となり、積分回路10にて生じるノイズ成分が除去されたものとなる。
【0035】
時刻t4に、Reset信号が論理Hとなることにより、積分回路10のスイッチ素子SW1が閉じて、容量素子C1が放電され初期化される。また、Clamp1信号も論理Hとなることにより、CDS回路20のスイッチ素子SW21が閉じて、CDS回路20におけるCDS動作が停止される。
【0036】
時刻t5に、Reset信号が論理Lとなることにより、積分回路10のスイッチ素子SW1が開く。そして、時刻t5以降、フォトダイオードPDから出力された電荷が容量素子C1に蓄積されていき、積分回路10の出力端子から出力される電圧信号は次第に大きくなっていく。この時刻t5では、Clamp1信号は論理Hのままであり、CDS回路20のスイッチ素子SW21は閉じたままである。また、時刻t5では、CSW22信号およびCSW23信号それぞれは論理Lであり、CDS回路20のスイッチ素子SW22およびSW23それぞれは開いている。
【0037】
時刻t6に、Clamp1信号が論理Lとなることにより、CDS回路20のスイッチ素子SW21が開き、また、CSW23信号が論理Hとなることにより、CDS回路20のスイッチ素子SW23が閉じる。そして、時刻t6から一定時間T経過後の時刻t7に、Clamp1信号が論理Hとなることにより、CDS回路20のスイッチ素子SW21が閉じ、また、CSW23信号が論理Lとなることにより、CDS回路20のスイッチ素子SW23が開く。
【0038】
時刻t5〜t7の期間では、発光ダイオードから被写体にスポット光が投光されていない。したがって、背景光成分のみがフォトダイオードPDに入射して、それによって発生した電流信号がフォトダイオードPDから出力される。そして、その電流信号を入力した積分回路10では、容量素子C1に電荷が蓄積され、その蓄積された電荷の量に応じた電圧信号が積分回路10から出力される。また、時刻t6〜t7の期間(第2の期間)では、積分回路10の出力端子から出力される電圧信号がCDS回路20に入力して、時刻t6以降の入力電圧信号の変化分に相当する電荷が容量素子C23に蓄積され、その蓄積された電荷の量に応じた電圧信号がCDS回路20から出力される。したがって、時刻t7にCDS回路20から出力される電圧信号は、時刻t6および時刻t7それぞれに積分回路10から出力される電圧信号の差に相当する電圧値Vn2となり、積分回路10にて生じるノイズ成分が除去されたものとなる。
【0039】
時刻t7以降では、CDS回路20の容量素子C22に蓄積されている電荷は、スポット光成分と背景光成分とを加算したものに相当するものであり、CDS回路20の容量素子C23に蓄積されている電荷は、背景光成分のみに相当するものである。また、時刻t3〜t4までの期間(第1の期間)と時刻t6〜t7までの期間(第2の期間)とは互いに等しい時間Tであり、容量素子C22およびC22それぞれの容量は互いに等しいので、電圧値Vn1は、スポット光成分と背景光成分とを加算したものに相当するものであり、電圧値Vn2は、背景光成分のみに相当するものであり、したがって、これら間の電圧差ΔVn=(Vn1−Vn2)は、スポット光成分のみに相当するものである。そこで、時刻t8以降では、この電圧差ΔVnが差分演算回路30により以下のようにして求められる。
【0040】
時刻t7以降(第3の期間)、Reset信号は論理Hであり、積分回路10のスイッチ素子SW1が閉じて、容量素子C1が放電され初期化状態が維持される。また、Clamp1信号は論理Lであり、CDS回路20のスイッチ素子SW21が開いたままである。
【0041】
時刻t8〜時刻t9の期間に、CSW22信号は論理Hであり、CDS回路20のスイッチ素子SW22は閉じる。Sample信号は論理Hであり、差分演算回路30のスイッチ素子SW31は閉じる。このとき、Clamp2信号は論理Hであり、差分演算回路30のスイッチ素子SW32は閉じている。この期間にCDS回路20の出力端子から出力される電圧信号は、容量素子C22に蓄積された電荷の量に応じた電圧値Vn1であり、この電圧値Vn1が差分演算回路30の容量素子C3に保持される。
【0042】
時刻t10〜時刻t11の期間に、CSW23信号は論理Hであり、CDS回路20のスイッチ素子SW23は閉じる。Sample信号は論理Hであり、差分演算回路30のスイッチ素子SW31は閉じる。このとき、Clamp2信号は論理Lであり、差分演算回路30のスイッチ素子SW32は開いている。この期間にCDS回路20の出力端子から出力される電圧信号は、容量素子C23に蓄積された電荷の量に応じた電圧値Vn2である。このとき、差分演算回路30のスイッチ素子SW32は開いているので、差分演算回路30の容量素子C3には、電圧値Vn2と電圧値Vn1との差ΔVnが保持される。この電圧値ΔVnは、スポット光成分のみに相当するものである。
【0043】
そして、Hold信号が論理Hとなり、ホールド回路40のスイッチ素子SW4が閉じると、差分演算回路30の容量素子C3に保持されている電圧値ΔVnは、差分演算回路30のアンプA3およびホールド回路40のスイッチ素子SW4を経て、ホールド回路40の容量素子C4に保持される。そして、時刻t11にHold信号が論理Lとなってスイッチ素子SW4が開いた後も、ホールド回路40の容量素子C4に保持された電圧値ΔVnは、アンプA4から電圧信号Vn3として出力される。
【0044】
各ユニット100nのホールド回路40から出力された電圧信号Vn3は、最大値検出回路200に入力して最大電圧値Vmaxが検出される。また、各ユニット100nのスイッチ素子SW5がシフトレジスタ500により順次に閉じられて、各ユニット100nのホールド回路40から出力された電圧信号Vn3はA/D変換回路400に順次に入力する。
【0045】
続いて、図10を用いて、A/D変換回路400の動作を説明する。時刻t11においては、可変容量積分回路410のスイッチ素子SW401は閉じられ、可変容量積分回路410はリセット状態とされている。また、可変容量積分回路410のスイッチ素子SW411〜SW414それぞれが閉じられ、スイッチ素子SW421〜SW424それぞれが開じられて、可変容量部C400の容量値がC0に設定されている。
【0046】
そして、時刻t11以降の或る時刻に、A/D変換回路400のスイッチ素子SW401が開かれ、第1番目のユニット1001のスイッチ素子SW5が閉じられる。ユニット1001のホールド回路40から出力された電圧信号V13は、スイッチ素子SW5を介して、A/D変換回路400の可変容量積分回路410に入力する。可変容量積分回路410の容量素子C401に電圧信号V13が入力すると、その電圧信号V13の値と可変容量部C400の容量値C0とに応じた電荷Qが可変容量部C400に流入する(図10(a)参照)。このとき、可変容量積分回路410から出力される積分信号の値Vsaは、
sa=V13=Q/C0 …(3)
なる式で表される。
【0047】
引き続き、容量制御部420は、可変容量部C400のスイッチ素子SW412〜SW414を開いた後、スイッチ素子SW422〜SW424を閉じる(図10(b)参照)。この結果、可変容量部C400の容量値はC411となり、可変容量積分回路410から出力される積分信号の値Vsbは、
sb=Q/C411 …(4)
となる。この積分信号は、比較回路A402に入力し、その値が最大電圧値Vmaxと大小比較される。
【0048】
もし、Vsb>Vmaxであれば、この比較結果を受けて容量制御部420は、さらに、可変容量部C400のスイッチ素子SW422を開いた後に、スイッチ素子SW412を閉じる(図10(c)参照)。この結果、可変容量部C400の容量値はC411+C412となり、可変容量積分回路410から出力される積分信号の値Vscは、
sc=Q/(C411+C412…(5)
となる。この積分信号は、比較回路A402に入力し、その値が最大電圧値Vmaxと大小比較される。
【0049】
また、Vsb<Vmaxであれば、この比較結果を受けて容量制御部420は、さらに、可変容量部C400のスイッチ素子SW411およびSW422を開いた後に、スイッチ素子SW412およびSW421を閉じる(図10(d)参照)。この結果、可変容量部C400の容量値はC412となり、可変容量積分回路410から出力される積分信号の値Vsdは、
sd=Q/C412 …(6)
となる。この積分信号は、比較回路A402に入力し、その値が最大電圧値Vmaxと大小比較される。
【0050】
以後、同様にして、可変容量積分回路410、比較回路A402および容量制御部420からなるフィードバックループにより、積分信号の値と基準電位Vmaxとが所定の分解能で一致していると容量制御部420により判断されるまで、可変容量部C400の容量値の設定、および、積分信号の値と最大電圧値Vmaxとの大小比較を繰り返す。容量制御部420は、このようにして可変容量部C400の容量素子C411〜C414の全てについて容量制御を終了すると、可変容量部C400の最終的な容量値に応じたデジタル信号を読み出し部430へ向けて出力する。
【0051】
読み出し部430では、容量制御部420から出力されたデジタル信号をアドレスとして入力し、記憶素子のそのアドレスに記憶されているデジタルデータを、本実施形態に係る光検出装置の光検出信号として出力する。以上のようにして、第1番目のユニット1001のフォトダイオードPDが受光したスポット光の光量に応じた電圧信号V13は、A/D変換回路400によりデジタル信号に変換され、そのデジタル信号が光検出信号として出力される。以降同様にして、第2番目以降のユニット100nのフォトダイオードPDが受光したスポット光の光量に応じた電圧信号Vn3は、A/D変換回路400によりデジタル信号に変換され、そのデジタル信号が光検出信号として順次に出力される。
【0052】
可変容量積分回路410に入力する各電圧信号Vn3の最大値が最大電圧値Vmaxであり、可変容量部C400の容量値の最大値がC0であることから、上記(3)式より、可変容量部C400に流入する電荷Qの最大値はVmax・C0である。そして、或る第n番目の電圧信号Vn3が最大電圧値Vmaxであるときには、可変容量部C400のスイッチ素子SW411〜SW414の全てが閉じられて可変容量部C400の容量値はC0となる。一方、他の或る第n番目の電圧信号Vn3が最大電圧値Vmaxより小さい値であるときには、可変容量部C400に流入する電荷QはVmax・C0より小さいので、可変容量部C400のスイッチ素子SW411〜SW414のうち何れかが開くことにより、可変容量積分回路410から出力される積分信号は最大電圧値Vmaxと等しくなる。
【0053】
以上のように、最大値検出回路200から出力され比較回路A402に入力される最大電圧値Vmaxは、A/D変換回路400が飽和することなくA/D変換することができる電圧信号Vn3の最大値すなわちA/D変換レンジを規定している。しかも、A/D変換回路400に入力する各電圧信号Vn3のうち何れかの値は必ず最大電圧値Vmaxであるから、上記A/D変換レンジの全ての範囲を有効に活用することができる。すなわち、本実施形態に係る光検出装置は、受光量が大きくても飽和することなく、且つ、受光量が小さくてもA/D変換の分解能が優れたものとなる。
【0054】
また、光検出装置が測距装置に用いられる場合のように、スポット光成分および背景光成分の撮像結果から背景光成分の撮像結果を差し引くことによりスポット光成分のみの像を得る場合であって、フォトダイオードPDが受光する光のうちスポット光成分に比べて背景光成分が大きい場合であっても、その差し引いた結果として得られるスポット光成分に基づいてA/D変換回路400から出力されるデジタル信号は、分解能が優れたものとなる。
【0055】
さらに、本実施形態では、スポット光成分および背景光成分の双方がフォトダイオードPDにより受光されているときに、一定時間Tにおける積分回路10から出力される電圧信号の変動分Vn1がCDS回路20の容量素子C22に保持される。また、背景光成分のみがフォトダイオードPDにより受光されているときに、一定時間Tにおける積分回路10から出力される電圧信号の変動分Vn2がCDS回路20の容量素子C23に保持される。そして、その後に、電圧値Vn1と電圧値Vn2との差に相当する電圧信号Vn3が、差分演算回路30により求められ、ホールド回路40から出力される。したがって、CDS回路20から出力される電圧値Vn1および電圧値Vn2や、ホールド回路40から出力される電圧信号Vn3は、積分回路10にて生じるノイズ成分が除去されたものとなる。
【0056】
次に、本発明に係る光検出装置における差分演算回路の他の実施形態について説明する。図11は、他の実施形態に係る光検出装置の差分演算回路30Aの回路図である。この差分演算回路30Aは、図1における差分演算回路30に替えて用いられるものである。各ユニット100nの差分演算回路30Aは、入力端子と出力端子との間に順にスイッチ素子SW31、容量素子C31およびアンプA3を有し、また、スイッチ素子SW32および容量素子C32がアンプA3の入出力間に互いに並列的に接続されている。この図11に示す差分演算回路30Aは、図3に示したものと略同様に動作する。すなわち、この差分演算回路30Aは、スイッチ素子SW32を閉じているときにスイッチ素子SW31を一定期間だけ閉じることで、CDS回路20から容量素子C31を経て流入した電荷Q1だけ容量素子C32に充電する。そして、スイッチ素子SW32を開いているときにスイッチ素子SW31を一定期間だけ閉じることで、CDS回路20から容量素子C31を経て流入した電荷Q2だけ容量素子C32から放電する。このようにして、電荷Q1と電荷Q2との差分すなわち電荷(Q1−Q2)を容量素子C32に蓄積して、その蓄積された電荷(Q1−Q2)に応じた電圧信号をアンプA3から出力する。スイッチ素子SW31は、タイミング制御回路300から出力されるSample信号に基づいて開閉する。また、スイッチ素子SW32は、タイミング制御回路300から出力されるClamp2信号に基づいて開閉する。
【0057】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、A/D変換回路400を設けることなく、各ユニット100nのホールド回路40から電圧信号Vn3光検出装置の出力信号として順次に出力してもよい。
【0058】
また、上記実施形態では、2以上のフォトダイオードを有する光検出装置すなわち撮像装置について説明したが、1つのフォトダイオードを有する光検出装置にも本発明を適用することができる。この場合には、フォトダイオードPD、積分回路10、CDS回路20および差分演算回路30(または30A)を1組だけ備えれば充分であり、同様にしてS/N比が優れたものとなる。
【0059】
また、上記実施形態では、各ユニット100nのホールド回路40から出力される電圧信号Vn3のうちの最大値を最大値検出回路200により検出したが、各ユニット100nの差分演算回路30(または30A)から出力される電圧信号のうちの最大値を最大値検出回路200により検出してもよい。
【0060】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、受光した光の光量に応じた電流信号が受光素子から出力され、積分回路では、受光素子から出力された電流信号に応じて電荷が蓄積されて、その蓄積された電荷の量に応じた電圧信号が出力される。CDS回路では、積分回路から出力される電圧信号が第1の容量素子に入力し、スイッチ手段により選択された第2および第3の容量素子のうち何れか一方に、その入力した電圧信号の変化量に応じた電荷量が蓄積される。そして、差分演算回路では、CDS回路の第2および第3の容量素子それぞれに蓄積されている電荷量の差分が求められ、その差分に応じた電圧信号が出力される。
【0061】
したがって、積分回路が各積分動作毎に異なるノイズばらつきを有していても、CDS回路によりノイズ誤差が解消される。また、第1の期間に、CDS回路の第2および第3の容量素子のうち一方にスポット光成分(信号光成分)および背景光成分に応じた電荷が蓄積され、第2の期間に、他方に背景光成分に応じた電荷が蓄積され、そして、第3の期間に両者の差分が差分演算回路で求められるので、差分演算回路から出力される電圧信号は、スポット光成分(信号光成分)のみに応じたものである。このように、受光素子が受光する光の光量すなわち上記電圧信号の値が小さい場合であっても、光検出のS/N比は優れたものとなる。
【0062】
さらに、発光ダイオード等の投光手段の発光タイミングの都合により、積分回路への電荷の蓄積の順序を変更しなければならない場合、すなわち、上記第1の期間および上記第2の期間を変更しなければならない場合、従来技術では、積分回路に続く回路系が固定されて片極性しか動作が許されないことから、このような変更は不可能であった。しかし、本発明によれば、CDS回路の第2および第3の容量素子は互いに独立に制御可能であるので、これらに蓄積された情報も互いに独立に取り出すことができる。すなわち、本発明によれば、上記第1の期間および上記第2の期間を容易に変更することができる。
【0063】
また、受光素子、積分回路、CDS回路、差分演算回路およびホールド回路がN組備えられ、各組の差分演算回路から出力される電圧信号がホールド回路により保持され、そして、A/D変換回路では、N個のホールド回路それぞれから出力される電圧信号が順次に入力され、その電圧信号がデジタル信号に変換されて、そのデジタル信号が出力される。この場合には、1次元像または2次元像が撮像されて、その撮像結果がデジタル信号として出力される、
また、最大値検出回路により、N個の差分演算回路またはホールド回路それぞれから出力される電圧信号の最大値が検出され、A/D変換回路では、最大値検出回路により検出された最大値に基づいてA/D変換レンジが設定される場合には、受光量が大きくても飽和することなく、受光量が小さくても分解能が優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る光検出装置の全体の概略構成図である。
【図2】本実施形態に係る光検出装置の積分回路の回路図である。
【図3】本実施形態に係る光検出装置のCDS回路の回路図である。
【図4】本実施形態に係る光検出装置の差分演算回路の回路図である。
【図5】本実施形態に係る光検出装置のホールド回路の回路図である。
【図6】本実施形態に係る光検出装置の最大値検出回路の回路図である。
【図7】本実施形態に係る光検出装置のA/D変換回路の回路図である。
【図8】A/D変換回路中の可変容量積分回路の詳細な回路図である。
【図9】本実施形態に係る光検出装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】A/D変換回路の動作を説明する図である。
【図11】他の実施形態に係る光検出装置の差分演算回路の回路図である。
【符号の説明】
PD…フォトダイオード(受光素子)、10…積分回路、20…CDS回路、30…差分演算回路、40…ホールド回路、200…最大値検出回路、300…タイミング制御回路、400…A/D変換回路、500…シフトレジスタ。

Claims (4)

  1. 受光した光の光量に応じた電流信号を出力する受光素子と、
    前記受光素子から出力された電流信号に応じて電荷を蓄積して、その蓄積された電荷の量に応じた電圧信号を出力する積分回路と、
    前記積分回路から出力される電圧信号を一端に入力する第1の容量素子と、前記第1の容量素子の他端に入力端子が接続された演算増幅器と、前記演算増幅器の入出力間に並列的に設けられ容量値が互いに等しい第2の容量素子および第3の容量素子と、前記第2および前記第3の容量素子のうち何れか一方を選択して前記電圧信号の変化量に応じた電荷量を蓄積させるスイッチ手段と、を有し、前記スイッチ手段が前記第2の容量素子を選択しているときに前記第2の容量素子に蓄積されている電荷量に応じた電圧値を出力し、前記スイッチ手段が前記第3の容量素子を選択しているときに前記第3の容量素子に蓄積されている電荷量に応じた電圧値を出力するCDS回路と、
    前記CDS回路の前記第2の容量素子における蓄積電荷量に応じて前記CDS回路から出力された電圧値を入力し、前記CDS回路の前記第3の容量素子における蓄積電荷量に応じて前記CDS回路から出力された電圧値を入力して、前記CDS回路の前記第2および前記第3の容量素子それぞれに蓄積されている電荷量の差分を求め、その差分に応じた電圧信号を出力する差分演算回路と、
    を備えることを特徴とする光検出装置。
  2. 前記積分回路、前記CDS回路および前記差分演算回路それぞれの動作を制御するタイミング制御回路を更に備え、被写体に向けてスポット光を投光する投光手段とともに用いられる光検出装置であって、
    前記タイミング制御回路は、
    前記投光手段により前記被写体に前記スポット光が投光されている第1の期間に、前記受光素子が当該スポット光成分および背景光成分を受光したときに前記積分回路が出力した電圧信号の変化量に基づいて第1の電荷量を前記CDS回路の第2の容量素子に蓄積させ、
    前記投光手段により前記被写体に前記スポット光が投光されていない第2の期間に、前記受光素子が前記背景光成分を受光したときに前記積分回路が出力した電圧信号の変化量に基づいて第2の電荷量を前記CDS回路の第3の容量素子に蓄積させ、
    前記第1および前記第2の期間の後の第3の期間に、前記CDS回路の前記第2および前記第3の容量素子それぞれに蓄積されている電荷量の差分を前記差分演算回路に演算させて、その差分に応じた電圧信号を前記差分演算回路から出力させる、
    ことを特徴とする請求項1記載の光検出装置。
  3. 前記受光素子、前記積分回路、前記CDS回路および前記差分演算回路をN組(N≧2)備え、
    N個の前記差分演算回路それぞれに対応して設けられ、各差分演算回路から出力される電圧信号を保持して出力するN個のホールド回路と、
    N個の前記ホールド回路それぞれから出力される電圧信号を順次に入力し、その電圧信号をデジタル信号に変換して、そのデジタル信号を出力するA/D変換回路と、
    を更に備えることを特徴とする請求項1記載の光検出装置。
  4. N個の前記差分演算回路または前記ホールド回路それぞれから出力される電圧信号の最大値を検出する最大値検出回路を更に備え、
    前記A/D変換回路は前記最大値検出回路により検出された最大値に基づいてA/D変換レンジを設定する、
    ことを特徴とする請求項3記載の光検出装置。
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