JP4367123B2 - 内燃機関の触媒制御装置 - Google Patents
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Description
上記従来技術では、堆積燃料からの蒸発量が大きくなることを防止するために、燃料堆積量に基づいて一時的な燃料添加の禁止を実行している。すなわち燃料堆積量が基準堆積量よりも高くなった場合に添加弁からの燃料添加を禁止して低くなれば燃料添加禁止を解除する制御や、あるいは燃料堆積量が過剰となったと判断すると一律の燃料添加禁止期間を設ける制御が行われている。
請求項1に記載の内燃機関の触媒制御装置は、内燃機関の排気系への燃料添加により排気浄化触媒に流入する排気の空燃比を調節して前記排気浄化触媒に対する触媒制御を実行する内燃機関の触媒制御装置であって、前記燃料添加により排気系内で堆積する燃料量として内燃機関の運転状態により推定される燃料堆積量が、燃料添加禁止有無を判定する基準堆積量より大きくなった時に、前記燃料添加を禁止する燃料添加禁止手段と、前記燃料添加禁止手段にて燃料添加が禁止されている場合、排気系のうち前記排気浄化触媒よりも上流側にある部位の堆積燃料からの蒸発量に関連する物理量に基づいて燃料添加の禁止を解除するタイミングを決定する燃料添加禁止解除タイミング決定手段とを備えたことを特徴とする。
請求項4に記載の内燃機関の触媒制御装置では、請求項1又は2において、前記燃料添加禁止解除タイミング決定手段は、前記物理量として吸入空気量を用いることを特徴とする。
請求項5に記載の内燃機関の触媒制御装置では、請求項1〜4のいずれか一項において、前記燃料添加禁止解除タイミング決定手段は、前記物理量の累積値を求め、該累積値により燃料添加の禁止を解除するタイミングを決定することを特徴とする。
請求項6に記載の内燃機関の触媒制御装置では、請求項1〜5のいずれか一項において、前記燃料添加禁止解除タイミング決定手段は、前記物理量又は前記累積値が大きくなるほど、燃料添加の禁止を解除するタイミングを早くすることを特徴とする。
図1は上述した発明が適用された車両用ディーゼルエンジンと、触媒制御装置の機能を果たす制御システムとの概略構成を表すブロック図である。尚、本発明は希薄燃焼式ガソリンエンジンなどについて同様な触媒構成を採用した場合においても適用できる。
尚、NOx吸蔵還元触媒36aとフィルタ38aとの間には第1排気温センサ44が配置されている。又、フィルタ38aと酸化触媒40aとの間において、フィルタ38aの近くには第2排気温センサ46が、酸化触媒40aの近くには空燃比センサ48が配置されている。
次にECU70により実行される処理の内、添加弁68からの燃料添加を禁止する処理について説明する。図2に排気系燃料堆積量算出処理のフローチャートを示す。本処理は一定時間毎に割り込み実行される処理である。
次に1制御周期当たりの吸入空気量GAuが吸入空気量センサ24が検出する吸入空気量GAに基づいて算出される(S104)。
[式1] Fhp ← Fhp+A×Ra−(A+Fhp)×Rv
ここで右辺の燃料堆積量Fhpは前回の制御周期において求められている値である。「A×Ra」は、今回の燃料添加量Aの内で排気系に付着した燃料量(g)、「(A+Fhp)×Rv」は、今回の燃料添加量Aの内で排気系に付着せずに蒸発した燃料量(g)と燃料堆積量Fhpの内で蒸発した燃料量(g)との合計を表している。
図3に燃料添加禁止判定処理のフローチャートを示す。本処理は前記排気系燃料堆積量算出処理(図2)と同周期で実行され、前記排気系燃料堆積量算出処理(図2)の次に実行される処理である。
前記排気系燃料堆積量算出処理(図2)での計算にて燃料堆積量Fhp>Xfとなった場合には(S152で「YES」)、次に添加禁止実行フラグXFlagに「ON」が設定される(S156)。そして添加禁止継続時間をカウントする添加禁止時間カウンタCxをインクリメントする(S158)。この添加禁止時間カウンタCxはECU70に対する電源オン時の初期設定では0に設定されている。
[式2] GAhp ← GAhp + GAu
ここで右辺の累積吸入空気量GAhpは前回算出された値である。吸入空気量GAuは1制御周期当たりの吸入空気量であるので、制御周期毎の吸入空気量が累積吸入空気量GAhpとして累積されることになる。
次の制御周期では前記式1で燃料添加量A=0となるので、Fhp×Rv(燃料堆積量Fhpの内で蒸発した燃料量)が効いてきて、Fhp≦Xfとなる(S152で「NO」)。しかしXFlag=「ON」であるので(S154で「NO」)、Cx<Txである間は、ステップS158〜S162が繰り返される。
本実施の形態における処理の一例を図7,8のタイミングチャートに示す。図7の例では、時刻t0前は添加弁68からの燃料添加により燃料堆積量Fhpは増加中である。そしてFhp>Xfとなると(t0)、添加禁止実行フラグXFlag=「ON」となって燃料添加が禁止される。このことにより燃料堆積量Fhpは減少し始めるが、この例では吸入空気量GAは比較的少ないので累積吸入空気量GAhpの上昇も鈍く、燃料堆積量Fhpの減少も緩慢である。したがって添加禁止時間カウンタCx≧添加禁止時間Txとなるまでに比較的長時間(t0〜t1)を要した後、添加禁止実行フラグXFlag=「OFF」となって(t1)、燃料添加禁止が解除される。
(イ).触媒制御のために添加弁68から燃料添加することにより排気系内での燃料堆積量Fhpが基準堆積量Xfより大きくなった時には燃料添加を禁止することにより、これ以上の燃料堆積量Fhpの増加を阻止している。このため急激にエンジン排気温ExTHや吸入空気量GAuが上昇しても、排気系に堆積している燃料から大量の蒸気が排気浄化触媒に運搬されることはない。この結果、白煙発生を防止することができる。
本実施の形態では、エンジン加速状態に応じて添加禁止時間Txを延長して、燃料添加の禁止を解除するタイミングを遅延させる処理を行う点が前記実施の形態1と異なる。このため前記燃料添加禁止判定処理(図3)の代わりに、図9に示す燃料添加禁止判定処理を実行する。尚、他の構成については図1,2を参照する。
そして次に1つ前の制御周期からの吸入空気量GAuの変化である周期変化吸入空気量ΔGAuが、基準変化DXgauより小さいか否かが判定される(S212)。この基準変化DXgauは加速状態が大きくなったことを示す基準値であり、アクセルペダル72の操作や排気ターボチャージャ16の効き始め等により、添加弁68からの燃料添加が堆積燃料の蒸気に加わると白煙を生じさせる程度の加速か否かを判定するための値である。
[式3] Tx ← Maptx(GAhp)+dTx
ここでマップMaptxは前記実施の形態1のステップS162及び図6にて説明したごとくである。禁止延長時間dTxはディーゼルエンジン2の加速が大きい場合に計算される値である。
[式4] dTx ← dTx + d
ここで増加時間dは一定値が設定されている。例えば制御周期と同一の時間あるいは、より長い時間が設定されている。したがって燃料添加が禁止されている期間にΔGAu≧DXgauの状態が継続すると、禁止延長時間dTxの値は次第に大きくなる。
次の制御周期では前記式1で燃料添加量A=0となるので、Fhp×Rvが効いてきて、Fhp≦Xfとなる(S202で「NO」)。しかしXFlag=「ON」であるので(S204で「NO」)、Cx<Txである間は、ステップS208〜S216が繰り返される。
図10のタイミングチャートに処理の一例を示す。時刻t20前は添加弁68からの燃料添加により燃料堆積量Fhpは増加中である。そしてFhp>Xfとなると(t20)、添加禁止実行フラグXFlag=「ON」となって燃料添加が禁止される。このことにより燃料堆積量Fhpは減少し始めるが、この時は吸入空気量GAuは比較的少ないので累積吸入空気量GAhpの上昇も鈍く、燃料堆積量Fhpの減少も緩慢である。しかし排気ターボチャージャ16の効き始めにより、ΔGAu≧DXgauとなると(t21〜t22)、添加禁止時間Txが禁止延長時間dTxにより増加される。このことによりCx≧Txとなるタイミング(t23)が遅延される。したがって燃料添加開始が遅延されるので、排気ターボチャージャ16の効き始めにより堆積燃料から大量に発生する蒸気に添加燃料が加わることが無く、白煙を防止できる。
(イ).前記実施の形態1の(イ)の効果を生じる。
(ロ).ディーゼルエンジン2の加速が大きいと堆積燃料が急激に蒸発して大量の燃料蒸気が短時間に排気浄化触媒に流入するおそれがある。このためΔGAu≧DXgauとなると、添加禁止時間Txを長くすることにより添加禁止実行フラグXFlagに「OFF」を設定するタイミングを遅延させている。このことにより堆積燃料の蒸気に対して添加弁68からの添加燃料が直ちに加わることがなく、加速時も効果的に白煙が防止できる。
本実施の形態では、基準加速より大きい加速がなされた場合に燃料添加を禁止する点が前記実施の形態1と異なる。このため前記燃料添加禁止判定処理(図3)の代わりに、図11に示す燃料添加禁止判定処理を実行する。尚、他の構成については図1,2を参照する。
(イ).ディーゼルエンジン2が加速されて、ΔGAu>Hgauとなると、すなわち加速により排気流量が増加して堆積燃料から大量の燃料蒸気が排気浄化触媒に運搬される可能性のある状況となった場合には、燃料添加を禁止する。このため既に大量の燃料蒸気が存在する可能性のある排気中に更に燃料添加がなされることがないので白煙を防止できる。この燃料添加禁止は加速状態により適宜行われるので、白煙防止と触媒制御との両立を適切なものにできる。
本実施の形態では、基準加速より大きい加速がなされた場合に燃料添加を禁止する点は前記実施の形態3と同じであるが、その後の燃料添加禁止期間が一定である点が異なる。このため前記燃料添加禁止判定処理(図11)の代わりに、図13に示す燃料添加禁止判定処理を実行する。尚、他の構成については図1,2を参照する。
(イ).ディーゼルエンジン2が加速されて、ΔGAu>Hgauとなると、すなわち加速によって排気流量が増加して堆積燃料から大量の燃料蒸気が排気浄化触媒に運搬される可能性のある状況となった場合には、添加禁止時間Tfxの間は燃料添加を禁止する。このため既に大量の燃料蒸気が存在する可能性のある排気中に更に燃料添加がなされることがないので白煙を防止できる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態において、吸入空気量GA,GAuの代わりにディーゼルエンジン2の運転状態、例えばエンジン回転数NEと燃料噴射量とから排気流量をマップなどにより算出して用いても良い。
(d).前記実施の形態において、周期変化吸入空気量ΔGAuの代わりにアクセル開度ACCPの制御周期1周期毎の変化ΔACCPあるいはエンジン回転数NEの制御周期1周期毎の変化ΔNEを用いても良い。
Claims (10)
- 内燃機関の排気系への燃料添加により排気浄化触媒に流入する排気の空燃比を調節して前記排気浄化触媒に対する触媒制御を実行する内燃機関の触媒制御装置であって、
前記燃料添加により排気系内で堆積する燃料量として内燃機関の運転状態により推定される燃料堆積量が、燃料添加禁止有無を判定する基準堆積量より大きくなった時に、前記燃料添加を禁止する燃料添加禁止手段と、
前記燃料添加禁止手段にて燃料添加が禁止されている場合、排気系のうち前記排気浄化触媒よりも上流側にある部位の堆積燃料からの蒸発量に関連する物理量に基づいて燃料添加の禁止を解除するタイミングを決定する燃料添加禁止解除タイミング決定手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の触媒制御装置。 - 内燃機関の排気系への燃料添加により排気浄化触媒に流入する排気の空燃比を調節して前記排気浄化触媒に対する触媒制御を実行する内燃機関の触媒制御装置であって、
内燃機関の加速状態が燃料添加禁止有無を判定する基準加速より大きくなった時に前記燃料添加を禁止する燃料添加禁止手段と、
前記燃料添加禁止手段にて燃料添加が禁止されている場合、排気系のうち前記排気浄化触媒よりも上流側にある部位の堆積燃料からの蒸発量に関連する物理量に基づいて燃料添加の禁止を解除するタイミングを決定する燃料添加禁止解除タイミング決定手段と、
を備えたことを特徴とする内燃機関の触媒制御装置。 - 請求項1又は2において、前記燃料添加禁止解除タイミング決定手段は、前記物理量として排気流量を用いることを特徴とする内燃機関の触媒制御装置。
- 請求項1又は2において、前記燃料添加禁止解除タイミング決定手段は、前記物理量として吸入空気量を用いることを特徴とする内燃機関の触媒制御装置。
- 請求項1〜4のいずれか一項において、前記燃料添加禁止解除タイミング決定手段は、前記物理量の累積値を求め、該累積値により燃料添加の禁止を解除するタイミングを決定することを特徴とする内燃機関の触媒制御装置。
- 請求項1〜5のいずれか一項において、前記燃料添加禁止解除タイミング決定手段は、前記物理量又は前記累積値が大きくなるほど、燃料添加の禁止を解除するタイミングを早くすることを特徴とする内燃機関の触媒制御装置。
- 請求項6において、前記燃料添加禁止解除タイミング決定手段は、前記燃料堆積量が大きくなるほど、燃料添加の禁止を解除するタイミングを遅くすることを特徴とする内燃機関の触媒制御装置。
- 請求項6又は7において、前記燃料添加禁止解除タイミング決定手段は、前記物理量の累積値を求める累積計算を、前記燃料添加禁止手段による燃料添加の禁止タイミングから開始することを特徴とする内燃機関の触媒制御装置。
- 請求項1〜8のいずれか一項において、前記燃料添加禁止解除タイミング決定手段は、内燃機関の加速状態に応じて、燃料添加の禁止を解除するタイミングを遅延させることを特徴とする内燃機関の触媒制御装置。
- 請求項1〜9のいずれか一項において、前記排気浄化触媒はNOx吸蔵還元触媒であり、前記触媒制御は硫黄被毒回復制御、粒子状物質再生制御あるいはNOx還元制御から選択された1つ以上であることを特徴とする内燃機関の触媒制御装置。
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