JP4401263B2 - 物質特異的に結合するタンパク質及びその遺伝子の探索、解析方法 - Google Patents

物質特異的に結合するタンパク質及びその遺伝子の探索、解析方法 Download PDF

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Description

本発明は、特定の分子構造を認識して物質特異的に結合するタンパク質、及びその遺伝子の探索及び/又は解析方法に関し、また、そのための、上記タンパク質あるいはその遺伝子の濃縮方法に関する。
転写因子等の遺伝子調節因子は、遺伝子発現の調節因子として発生、分化あるいは生命の維持にとって極めて重要であり、また、癌等の疾病にも関与するものであり、この遺伝子調節因子に関する研究は、今後大いにその進展が期待されるものである。
このような遺伝子調節因子は、タンパク質であり、遺伝子DNAに結合することによりその作用を発揮する。
さらに、糖、脂肪等その他物質に結合するタンパク質も、酵素等にみられるように生体内では重要な作用を有していると考えられる。したがって、DNA結合タンパク質はじめとする、物質の構造を認識して結合するタンパク質あるいはこれをコードする遺伝子の探索あるいはその解析は、極めて重要な課題である。 しかし、従来の方法は、例えば複数の遺伝子を、単一のタンパク質に対する結合力によって検出するか、あるいは単一の遺伝子をそれぞれ構造の異なる複数のタンパク質に対する結合力によって解析するものであり、このような方法では、単一の遺伝子あるいはタンパク質毎に、順次多数のタンパク質あるいは遺伝子に対する結合力を検出していかなければ網羅的な解析を行えず、膨大な手間と時間を要するものであった。この例として、HagiwaraらによるJ Biochem (Tokyo). 2002 Dec;132(6):975-82を上げることができる。
本発明の課題は、例えば、単一の生物種のゲノム中に存在する全遺伝子を一度に用いることができ、これら多数の遺伝子の中からDNA結合タンパク質をはじめとする、糖、脂肪等の物質を特異的に認識して結合するタンパク質あるいは該タンパク質をコードする遺伝子を効率的に探索し得、かつその同定までもが可能となるような、短時間で、網羅的かつ精度の高い上記遺伝子を解析しうる手段であるとともに、併せこれらの物質結合性タンパク質の探索、解析も可能とする手段を提供することにある。
本発明者等は鋭意研究の結果、多数の異なるDNA断片からなる遺伝子ライブラリーを構成するものであって、上記DNA 断片を保持し、かつ該DNA断片に由来する発現タンパク質をディスプレイ可能な遺伝子保持体を使用し、該保持体においてディスプレイされた発現タンパク質と、DNA結合タンパク質との結合領域のモチーフを有するプローブDNAとを接触させて、該保持体とプローブDNAとの結合物を回収することにより、DNA結合タンパク質及びこれをコードする遺伝子を同時に濃縮させ、さらに、この濃縮された遺伝子を、それぞれ異なる多数の遺伝子を固定化した固定化支持体と接触させて、ハイブリダイズすることにより、極めて多くの遺伝子の中から網羅的にかつ短時間で高精度にDNA結合タンパク質をコードする遺伝子を探索、解析できるとともに、さらにDNA結合タンパク質の探索、回収、解析も可能にする、極めて効率的な手法を開発した。一方、このような手段は、DNA 結合タンパク質あるいはその遺伝子の濃縮、探索、解析にとどまらず、広く物質の構造を特異的に認識して結合タンパク質あるいはその遺伝子の濃縮、探索、解析に適用可能であることを見いだし、本発明を完成するにいたった。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(12)に示す方法に関するものである。
(1) 多数の異なるDNA断片からなる遺伝子ライブラリーを構成するものであって、上記DNA 断片を保持し、かつ該DNA断片に由来する発現タンパク質を保持する遺伝子保持体と、 標的とするタンパク質に対し結合性を有するプローブとを接触せしめ、前記遺伝子保持体とプローブとの結合物を回収し、該遺伝子保持体から、保持したDNA断片試料又はその発現タンパク質を得ることを特徴とする、該遺伝子ライブラリー中の物質特異的結合性を有するタンパク質をコードする遺伝子、及び/又は該タンパク質の濃縮方法。
(2) プローブが DNA結合タンパク質との結合領域のモチーフを少なくとも有するDNAであることを特徴とする上記(1)に記載の方法。
(3)プローブが、各々標的とするタンパク質が異なる複数のDNAであることを特徴とする上記(2)に記載の方法。
(4) 多数の異なるDNA断片からなる遺伝子ライブラリーを構成するものであって、上記DNA 断片を保持し、かつ該DNA断片に由来する発現タンパク質を保持する遺伝子保持体と、標的とするタンパク質に対して結合性を有するプローブとを接触せしめ、前記遺伝子保持体とプローブとの結合物を回収し、該遺伝子保持体から、上記保持したDNA断片試料を切り出し、該DNA断片と複数の各々異なる遺伝子が担持された固体支持体と接触させて、固体支持体上の各遺伝子とのハイブリダイズさせることを特徴とする、遺伝子ライブラリー中の物質特異的結合性を有するタンパク質をコードする遺伝子及び/又は該タンパク質の探索、解析方法。
(5)プローブが DNA結合タンパク質との結合領域のモチーフを少なくとも有するDNAであることを特徴とする上記(4)に記載の方法。
(6)プローブが、各々標的とするタンパク質が異なる複数のDNAであることを特徴とする上記(5)に記載の方法。
(7)遺伝子保持体とプローブDNAとの接触工程において、さらにDNA結合タンパク質に対する特異的塩基配列を有しないコントロールプローブDNAを接触させることを特徴とする上記(5)又は(6)のいずれかに記載の方法。
(8)遺伝子保持体とプローブDNAとの結合物から切り出されたDNA断片試料と、遺伝子保持体とコントロールプローブDNAとの結合物から切り出されたDNA断片試料を、複数の各々異なる遺伝子が担持された固体支持体と接触させて、固体支持体上の各遺伝子に競合的にハイブリダイズせしめ、該各遺伝子に対する上記2種のDNA断片試料のハイブリダイズする量比を測定することを特徴とする、上記(7)に記載の方法。
(9) 各遺伝子に対する上記2種のDNA断片試料のハイブリダイズする量比の測定が、上記2種のDNA断片試料に異なる蛍光試薬を標識せしめ、2種の蛍光試薬に基づく蛍光強度の測定によるものであることを特徴とする上記(8)に記載の方法。
(10) プローブが、固体支持体に固定化されていることを特徴とする、(1)〜(9)のいずれかに記載の方法
(11) 固体支持体が、磁気ビーズ、ラテックス、プラスチック、ガラス、シリカ、架橋デキストリンである上記(10)に記載の方法。
(12) 遺伝子保持体が、ファージ、リボソ−ム、ビーズであることを特徴とする上記(1)〜(11)のいずれかに記載の方法。
すなわち、本発明は、以下に示す方法に関するものである。
(1)多数の異なるDNA断片からなる遺伝子ライブラリーを構成するものであって、上記DNA断片を保持し、かつ該DNA断片に由来する発現タンパク質を保持する遺伝子保持体と、a)標的とするDNA結合性タンパク質との結合領域のモチーフを少なくとも有し、DNA結合性タンパク質と結合性を有するプローブDNAと、b)DNA結合タンパク質に対する特異的塩基配列を有しないコントロールプローブDNAとを接触せしめ、遺伝子保持体と上記a)のプローブDNAとの結合物から切り出されたDNA断片試料と、遺伝子保持体と上記b)のコントロールプローブDNAとの結合物から切り出されたDNA断片試料を、複数の各々異なる遺伝子が担持された固体支持体と接触させて、固体支持体上の各遺伝子に競合的にハイブリダイズせしめ、該各遺伝子に対する上記2種のDNA断片試料のハイブリダイズする量比を測定することを特徴とする、遺伝子ライブラリー中のDNA特異的結合性を有するタンパク質をコードする遺伝子及び/又は該タンパク質の探索、解析方法。
(2)上記a)のプローブDNAが各々標的とするタンパク質が異なる複数のDNAであることを特徴とする上記(1)に記載の方法。
(3)各遺伝子に対する上記2種のDNA断片試料のハイブリダイズする量比の測定が、上記2種のDNA断片試料に異なる蛍光試薬を標識せしめ、2種の蛍光試薬に基づく蛍光強度の測定によるものであることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の方法。
(4)上記a)のプローブDNA及びb)のコントロールプローブDNAが、それぞれ固体支持体に固定化されていることを特徴とする、上記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法。
(5)固体支持体が、磁気ビーズ、ラテックス、プラスチック、ガラス、シリカ、架橋デキストリンである上記(4)に記載の方法。
(6)遺伝子保持体が、ファージ、リボソ−ム、ビーズであることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の方法。
本発明の物質特異的に結合するタンパク質あるいはその遺伝子の濃縮方法あるいはこれらの探索、解析方法において用いる遺伝子保持体は、遺伝子DNA 断片を保持し、かつ、その発現条件下におかれたとき、該DNA断片が発現し、タンパク質を産生するとともに、その発現タンパク質を保持しつつ外部にディスプレイ(提示)する能力を有するものである。このような遺伝子保持体を使用する発現タンパク質のディスプレイ手段としては、例えば、ファージを使用するファージディスプレイ、リボソームを使用するリボソーマルディスプレイ、ビーズを使用するビーズディスプレイあるいはこれらの変法等が用いられる。
本発明においては、例えば、微生物あるいは動植物等のゲノムDNAを、制限酵素で切断し、得られたDNA断片を上記ファージ等の遺伝子保持体に導入し、遺伝子ライブラリーを調製する。次いで、この遺伝子ライブラリーを構成する遺伝子保持体を、適当な宿主細胞に導入して、保持させたDNA断片を発現させる。これにより発現タンパク質は遺伝子保持体に保持されつつ外部にデイスプレーされる。また、このとき、各遺伝子保持体においてデイスプレイされるタンパク質は、遺伝子ライブラリーを構成する各DNA断片に対応するものであるから、タンパク質ライブラリーともいえるものとなる。すなわち、これにより、ゲノムの全遺伝子及びこれに対応するタンパク質の全てを有する試料が得られる。
以下の工程については、説明の都合上、DNA結合タンパク質及びその遺伝子の濃縮、探索、解析法を例にとり本発明を詳細に説明する。但し、他の物質と結合するタンパク質及びその遺伝子の濃縮、探索、解析についても全く同様の原理でなされる。
上記ライブラリーからDNA結合タンパク質をコードする遺伝子あるいは該タンパク質を濃縮する。
これには、発現タンパク質がデイスプレイされた多数の遺伝子保持体を含有する試料を、プローブDNAを接触させ、該プローブDNA と遺伝子保持体においてデイスプレイされた発現タンパク質とを結合させ、結合したものを回収する。これにより、多数の遺伝子保持体から、DNA結合タンパク質及びその遺伝子を含む保持体が濃縮され、該保持体から、挿入した遺伝子及び発原タンパク質を取り出せば、これらにはDNA結合タンパク質及びこれをコードする遺伝子が濃縮されて存在することになる。このような濃縮工程は2回以上行うのが好ましい。
この濃縮において使用するプローブDNAとしては、例えば、 DNA結合タンパク質との結合領域のモチーフの塩基配列を少なくとも有するものが通常使用されるが、これに限らず、DNA結合タンパク質との結合領域と予想される塩基配列、あるいはこれらの塩基配列をモデファイしたもの等が挙げられる。
これらの使用するプローブDNAは、それぞれ標的とするDNA結合タンパク質が異なるように塩基配列を設計したえものを複数種使用し、各標的タンパク質毎に、遺伝子保持体を回収し、DNA結合タンパク質及びこれをコードする遺伝子を濃縮してもよい。以後の工程において、DNA 結合タンパク質をコードする遺伝子を一括して網羅的に探索あるいは解析する場合においては、このような複数種のプローブDNAを使用するのが望ましい。また、これらの探索、解析を行う場合には、遺伝子保持体とプローブDNA との非特異的結合の影響を排除するため、この濃縮工程において、DNA 結合タンパク質に結合するための特異的な塩基配列を有しないコントロールプローブDNAを用いるのが好ましい。
また、これらのプローブあるいはコントロールプローブDNAは固体支持体上に固定するのが、好ましく、固体支持体としては、例えば、磁気ビーズ、ラテックス、プラスチック、ガラス、シリカ、架橋デキストリン等が用いられる。 本発明は、上記工程において濃縮され、遺伝子保持体から切り出されたDNA断片試料を、各種遺伝子DNAが多数固定された固体支持体上に接触させハイブリダイズさせる。固体支持体上の特定の遺伝子DNAにハイブリダイズしたDNA 断片試料は、固体支持体上の特定の遺伝子DNAと相同性を有し、また、使用したプローブDNAの塩基配列と相補の塩基配列を有するものと推定できるから、上記固体支持体上の上記遺伝子DNAがDNA結合タンパク質をコードするものである場合、かなりの確率で該DNA断片試料がDNA結合タンパク質であるといえる。
さらに、本発明においては、プローブDNAの使用により濃縮されたDNA断片試料(以下、ターゲットDNAという。)と、上記コントロールプローブを使用する他は、上記濃縮工程と全く同様の手順により得られたDNA断片試料(以下、コントロールDNAという) とを互いに異なる蛍光試薬で標識し、これらのDNA試料を、上記各種遺伝子DNAが固定された固体支持体に接触させ、2種のDNA断片試料を競合的に固体支持体上の各遺伝子にハイブリダイズさせる。次いで、固体支持体の各遺伝子についてハイブリダイズしたターゲットDNA及びコントロールDNAの量を、各々蛍光強度を測ることにより測定し、その両者の比に基づき、使用したターゲットDNAのプローブDNAによる濃縮の程度及び固体支持体上の全ての遺伝子に対する親和性を明らかにすることができる。上記固体支持体としては、例えばDNAマイクロアレイ、DNAマクロアレイあるいはDNAビーズアレイに使用される通常の固体支持体が使用される。
上記手段においては、コントロールDNAを使用してターゲットDNAとの蛍光強度比を求めているが、上記コントロールDNAは、DNA 結合タンパク質に結合するための特異的な塩基配列を有しないコントロールプローブDNAとの非特異的結合により得られたものであるから、コントロールDNAの蛍光強度を分母とする上記蛍光強度比(Fi)を算出することにより、固体支持体上の各遺伝子に対するターゲットDNAの非特異的結合の影響を排除して、各遺伝子に対するターゲットDNAの特異的結合の程度を対比することが可能になる。
さらに、本発明においては、上記濃縮工程において、それぞれ標的タンパク質が異なるように各々設計された塩基配列を有する複数種のプローブDNAを使用し、各プローブDNA毎に濃縮されたターゲットDNAをそれぞれ得て、各ターゲットDNA毎に、上記コントロールDNAとともに 上記各種遺伝子DNAが固定された固体支持体に接触させ、上記と同様にして固体支持体上の各遺伝子に対する蛍光強度比を求め統計処理するのが好ましい。この手段によれば、遺伝子ライブラリー中のDNA結合タンパク質をコードする遺伝子を、包括的にかつ短時間で探索、解析できる。
この統計処理の手法としては、例えば、固体支持体上の各遺伝子(i)について、ターゲットDNAが発する蛍光強度(t)とコントロールDNA が発する蛍光強度(c)の比(Fi)を取り(Fi=t/c)、底を2とするlogの値(Xi)を算出する(Xi=logF)。次いで固体支持体上に固定された全遺伝子についてのXiの平均値(Xavr)、及びXiの標準偏差(XSD)を求め、各遺伝子(i)について、標準化された値(XiSTD=(Xi−Xavr)/XSD )を算出する。このXiSTDは各遺伝子(i)についての標準偏差を表し、この値が高いほど、特定のプローブDNAにより特異的に濃縮され、用いたターゲットDNAがDNA結合タンパク質である確率が高いものである。さらに、固体支持体上の各遺伝子(i)について、使用した各ターゲットDNA(n)毎に、各ターゲットDNA(n)に対する各Xiの値(Xni)を算出し、これに基づき固体支持体上に固定した各遺伝子毎に標準偏差(XiSD)を求めることもできる。 この標準偏差(XiSD)は、固体支持体上の各遺伝子について各ターゲットDNAを使用した場合の蛍光強度比の分散を表し、この値が高いほど結合に関する配列特異性が高いことを表す。
これらの統計処理はコンピュータにより迅速に行われるから、本発明によれば、生物ゲノム中に存在するDNA結合タンパク質をコードする遺伝子を極めて短時間のうちに包括的に探索あるいは解析することが可能となる。
一方、固体支持体の各遺伝子にハイブリダイズしたターゲットDNAについては、 MPSS(Brenner, S. et al., Nat. Biotechnol. 18(6):630-4, 2000)などの多数のDNA断片について一斉に配列決定する方法を用いて、その塩基配列の決定を行し、これによりその発現タンパク質のアミノ酸配列を明らかにする手段を加味すれば、より詳細なDNA結合タンパク質あるいはその遺伝子の解析を行うことができる。
以上は、DNA結合タンパク質あるいはその遺伝子を例を挙げたが、本発明においては上記濃縮工程おいて使用したプローブを、特定の構造を有する糖あるいは脂質等に代えること以外は、上記DNA結合タンパク質あるいはその遺伝子の濃縮、探索あるいは解析に用いた手法と全く同様な手法でのこれら物質を特異的に認識して結合するタンパク質あるいはその遺伝子を濃縮、探索あるいは解析を行うことができる。例えば、ある物質の代謝系に関与する酵素あるいはその遺伝子を探索し、解析しようとする場合には、プローブとして代謝系上の複数の基質をそれぞれプローブとし、上記本願発明の手法を適用することにより、代謝系に関与する各酵素及びその遺伝子を包括的にかつ短時間で探索、解析することが可能となる。
以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
以下の実施例の工程の概要は図1に示す。
(1)出芽酵母ゲノムライブラリーの作成
出芽酵母ゲノムを4塩基認識酵素(Aci I, Hinp I, Msp I, Taq I)でそれぞれ部分消化して得られた300-2000 bpのDNA断片にアダプターを付加した後、ファージベクターであるλfooVcoli(Hagiwara H. et al, J. Biochem., 132, 975-982, 2002)のSfi Iサイトにライゲーションにより挿入した。この結果、4(制限酵素) x 3(フレーム)=12種類のライブラリーが作成され、これらのライブラリーの合計独立クローン数は約107であったことから、本ライブラリーは出芽酵母の全遺伝子を網羅していると考えられた。このライブラリーを宿主大腸菌Q447に感染、増幅しアフィニティセレクションの材料とした。
プローブの作成
(2) 出芽酵母のゲノム情報および発現プロファイルから情報科学的に予測された5種類のputativeな転写調節モチーフ(6 bp)に基づき、以下の表1に示す配列を有するプローブを作製した。表1中、Y2、Y3、Y4、Y5及びY8の塩基配列中大文字は、転写調節モチーフを表す。 一方、この5種のモチーフを並列につないだ配列をオリゴDNAとして合成し、コンカテマー(5量体)を作成した(Ymix)。なお、このYmixの塩基配列中、CACAGG,CTAAGG,AACTAGは、それぞれY2,Y3およびY5の塩基配列中の転写モチーフと逆方向相補の関係にある。一方、酵母の転写因子として知られているGAL4、zinc fingerタンパク質のコンセンサス配列を含むランダムな配列を2種(N6, N11)プローブとして用いた。
以下、これらプローブをそれぞれプローブ(Y2)、プローブ(Y3)、プローブ(Y4)、プローブ(Y5)、プローブ(Y8)、プローブ(Ymix)、プローブ(GAL4)、プローブ(N6))、プロ−ブ(N11)という。
次いで、これらのプローブDNAをプラスミドベクターpUC19にクローニングし、上記Ymix, Y2,3,4,5,8、GAL4、N6及び N11がそれぞれ導入されたプラスミドをそれぞれテンプレートとして、ユニバーサルプライマーP7-B,P8(P7にはビオチンを付加)を用いたPCRによりインサート領域を増幅しターゲットプローブとしてアビジンコートされた磁気ビーズに固定した。コントロールプローブとしては、サケ精子DNAをソニケーションにより1kb程度に切断した後、ビオチン標識をした物を用いた。
(3)アフィニティセレクション
以下のアフィニティセレクションの工程の概要は図2に示される。
a)タンパク提示ファージの調製
上記(1)工程で得られた出芽酵母の遺伝子DNAがインサートされた、約109 pfuの組み換えファージを、約1010のXL1-Blue細胞に感染させた後、37℃で完全溶菌まで培養した。これにより、組換えファージには、インサートされた出芽酵母の各遺伝子がそれぞれ発現し、該遺伝子の発現タンパク質がファージ粒子表面に提示される。
次いで、このファージ粒子を定法に従いポリエチレングリコール(PEG8000)を用いて回収し、結合バッファー(20 mM HEPES (pH 7.5), 0.5 mM MgCl2, 0.1 mM EDTA, 0.1μM ZnCl2, 100 mM NaCl, 1 mM DTT, 2.5% glycerol and 0.1% Tween-20)に懸濁した。
b)アフィニティセレクション
(1 st round)
得られた約1012 pfuのファージ懸濁液に、上記(2)の工程で得られた、500μgのプローブDNAが固定された各プローブビーズ、及びコントロールビーズをそれぞれ加え、室温で1時間反応させた後、洗浄バッファー(20 mM HEPES (pH 7.5), 0.5 mM MgCl2, 0.1 mM EDTA, 0.1 μM ZnCl2, 200 mM NaCl, 1 mM DTT, 2.5% glycerol and 0.1% Tween-20)で3回洗浄した。ビーズに結合したファージは1 M NaCl、0.1% Tween-20を含むSM buffer で溶出した後、PEG8000を加えて沈殿、回収した。回収したファージを再度結合バッファーに懸濁し、100μgの各ビーズを加えて同様に反応させた後、洗浄し200μlの溶出バッファーで回収した(105〜106 pfu)
(2nd round)
濃縮されたファージをQ447に感染増幅した後、1st roundと同様に2回のアフィニティセレクションを連続して行い各ビーズに結合するファージを回収した(約106 pfu)。
(3)出芽酵母遺伝子DNAのマイクロアレイを用いた解析
a)ターゲットDNA及びコントロールDNAの調製
上記(2)bの2nd roundのアフィニティセレクション工程で回収された、各ビーズに結合したファージからDNAを調製し、以下の条件でPCRを行い、各ファージにインサートされた出芽酵母の遺伝子ライブラリー由来の遺伝子DNA をそれぞれ増幅した。
PCR条件
20 μM primer F (foo TipF) 4μl
20 μM primer R (foo TipR) 4μl
10x Ex Taq buffer 2.5μl
dNTP mix (2.5mM x 4) 2.5μl
Ex Taq 1.25 units
phage DNA 106 pfuより調製
dw up to 25μl
94℃ 20 sec, 55℃ 30 sec, 72℃ 60 sec x 25 cycles
反応後PCR産物をキアゲンのPCR purification kitを用いて以下の反応条件で精製し、次の蛍光標識反応に用いた。
反応条件
上記 PCR product
random hexamer (Invitrogen) 9μg
2.5x reaction buffer 20μl
(125 mM Tris 6.8, 12.5 mM MgCl2, 25 mM 2-mercaptethanol)
dw up to 40μl
b)蛍光標識
上記精製された各DNAをそれぞれ95℃ 5 min 変性させ、4℃ 5分放置後、以下の試薬を加え、37℃2時間反応させた。
10x dNTP mix 5μg
(1.2 mM dATP, dGTP, dCTP and 0.6 mM dTTP)
Cy3 or Cy5 -dUTP 3μl
klenow flagment 20 units
反応後amicon-30を用い未反応のdNTPを除き、最終的にCy3標識DNA、 Cy5標識DNA(マイクロアレイ1枚分)を合わせて24.5 μlに濃縮した。
なお、上記蛍光標識においては、上記ビーズに固定化したプローブY2、同Y3、同Y4、同Y5及び同Y8、同Ymix、同GAL4、同N6、同N11とそれぞれ結合した組み換えファージに由来のインサート遺伝子DNAは、Cy5で標識し、上記コントロールビーズ(サケ精巣DNA断片担持)と結合した組み換えファージ由来のインサート遺伝子DNAはCy3で標識した。したがって、これにより、上記プローブビーズの各プローブと結合するタンパク質を発現する、出芽酵母由来の遺伝子DNA群からなる7種のCy5標識遺伝子DNA(以下、これらCy5標識遺伝子DNAを、それぞれターゲットDNA(Y2)、同(Y3)、同(Y4)、同(Y5)、同(Y8)、同(Ymix)、同(GAL4)、同(N6)及び同(N11)という。)と、上記コントロールビーズと結合するタンパク質を発現する、出芽酵母由来の遺伝子DNA群からなる1種のCy3標識コントロール遺伝子DNA群(以下、コントロールDNAという。)が得られた。
c)ハイブリダイゼーション
精製後の7種のCy5標識ターゲットDNAのうち各1種と、Cy3標識コントロールDNAにそれぞれ8.75 μlの20x SSCを加え95℃ 2分間変性後、室温に放置して冷却し1.75 μlの10% SDSを加え、合計7種の標識プローブ溶液を調製した。
一方、出芽酵母の全ゲノム配列から予測された約6200遺伝子(またはORF)をPCRによって増幅後ガラススライド上にスポットしたマイクロアレイを9枚用意し、各マイクロアレイ毎に上記各プローブ溶液を乗せ、上からカバーガラスをかけた後、ハイブリカセットに密閉した状態で65℃一晩放置した。
次いで、マイクロアレイの以下の条件で洗浄した。
2x SSC, 0.1% SDS で20分(室温)
0.2x SSC, 0.1% SDS で20分(室温)
0.2x SSC, 0.1% SDS で20分(55℃)2回
0.2x SSC, 0.1% SDS でリンス
0.2x SSCでリンス
0.05% SDS でリンス
600 rpm 20秒遠心後、室温乾燥。
d)蛍光測定
上記洗浄して乾燥したマイクロアレイ上に固定されたの各遺伝子毎にその蛍光強度をGenePix4000を用いて測定した。
(4)特異的DNA結合タンパク質の検出
まず、マイクロアレイ上の各遺伝子(i)について各Cy5標識ターゲットDNAとCy3標識コントロールDNAとの蛍光強度の比を取り(Ri=FiCy5/FiCy3)底を2とするlogの値(Xi=log2 Ri)を計算する。次に各遺伝子i毎のデータXiについて、標準化された値(XiSTD=(Xi-XAVR)/XSD)を計算する。なお、前式のXAVRおよびXSDは、それぞれ、DNAチップ上の全遺伝子のXiに対する平均および標準偏差である。さらに、各Xiについて、異なるターゲットDNAを用いた各濃縮実験(n)における標準偏差(XiSD)を算出した。
次に、これらのデータから各ターゲットDNAの塩基配列特異的に結合するタンパク質をコードする遺伝子iを抽出する操作を行った。まず、上記の各濃縮実験(n)毎のXi(Xni)について降順に整列させ、それぞれの上位20個の遺伝子の値をマーキングした。次に、XiSTDついて降順に整列させることにより、表2の結果を得た。
表中;IDは出芽酵母のORF名、各アレイデータの蛍光度比(log値)はXi、標準化した値はXiSTDをとして、9種類のプローブDNA毎の数値を示した。また、最右端の英数字は転写因子であることが分かっている遺伝子名を表す。
個別の例として、マイクロアレイ上に固定化した酵母遺伝子YPL038Wは、ターゲットDNA(Ymix)及びターゲットDNA(Y2)に対し高い蛍光強度を示し、Ymixに対するXi及びY2に対するXiがともに高い値を示したが、これは磁気ビーズに固定されたプローブ(Ymix)及び同(Y2)と上記組み換えファージ上の発現タンパク質との結合を介して、上記組み換えファージにインサートした出芽酵母由来の該発現タンパク質をコードする遺伝子DNAがプローブ(Ymix)及びプローブ(Y2)の塩基配列特異的に濃縮されたことを示す。また、YPL038W遺伝子は、慣用名MET31として転写調節因子として知られているものであることから、濃縮されたターゲットDNA(Ymix)及び同DNA(Y2)は、遺伝子転写因子をコードする遺伝子であると推定できる。
また、YPL038W(MET31)遺伝子がターゲットDNA(Ymix)及びターゲットDNA(Y2)の両方に対して高い蛍光強度を示したことは、表1に示したプローブ(Ymix)では転写モチーフを直列に繋いだことにより、その繋ぎ目にMET31/MET32の結合認識配列(AAACTGTGG)に類似した配列が生じ、プローブ(Y2)ではコア配列以外の領域に類似した配列が存在したため、上記濃縮が行われたと考えられた。
一方、上記による個別の遺伝子についての実験により期待した結果が得られたことから、本発明を端的に示すための全ての遺伝子の包括的な解析の検討を行った。まず、表2に於いて算出したXiSTD値が大きい遺伝子(特定のターゲットDNAがプローブ特異的に濃縮された結果に基づくものと予想される遺伝子)について上位200番まで抽出した。さらにこの200の遺伝子について、DNAチップデータチップ用のクラスタリング用・ソフトウェアClusterを用いてクラスタリング解析(K-means clustering)を行い、各ターゲットプローブに対する親和性を指標として7つの異なるクラスターに分類した。
クラスタリング解析の結果をす図3〜9に示す。図3〜9の各クラスターに含まれる遺伝子について、各ターゲットDNAに対するXiの挙動をグラフで表示した。各グラフは縦軸にXiSTD、横軸は1から順にYmix, Y2,3,4,5,8, Gal4, N6, N11の各ターゲットDNAに相当する。なお、このXiは上記説明により明らかなように、各ターゲットDNAの特定プローブによる濃縮に起因し、その濃縮の程度、すなわち濃縮率を示す。 これらの解析により、クラスター3〜7に類似のプロファイルを示す多数の遺伝子が分類された。また、これらについては、クラスター間でのプロファイルの類似性も認められ、実験的に導入された特徴あるいは非特異的親和性によるものであると推測された。
これらの解析により、(1)クラスター1と2のクラスターに上記の多数の遺伝子とはプロファイルを異にする小数の遺伝子群が分類されており、ターゲットDNA断片に対して配列特異的に結合する遺伝子群であると推測された。
(2)クラスター3から7には、それぞれにプロファイルが似た遺伝子が分類されていたが、少数の若干異なるプロファイルを有する遺伝子が存在しいた。これらは、ターゲットDNA断片に対して配列特異的に結合する遺伝子群であると推測された。
(3)C6 zinc binuclear cluster (Zn(II)2Cys6)モチーフを含むGAL4(YPL248W)及びTBS1(YBR150C)は同じ1番目のクラスター1に分類され、認識配列の類似性を示唆する結果が得られた(図3)。
(4)ターゲットして用いた9種類の異なる配列を有するDNA断片の中で、GAL4結合配列に対してのみ高い濃縮率を示した唯一の遺伝子としてGAL4(YPL248W)が抽出された。即ち、酵母の6154個の遺伝子の中から、GAL4結合配列特異的結合タンパク質をコードする遺伝子として、GAL4だけを正確に抽出することに成功した(図3)。
また(5)同じ配列を認識結合することが確認されているYPL038W(MET31)、YDR253C(MET32)は、共に6番目のクラスター6に含まれて分類されており、かつ、クラスター6の他の遺伝子とは異なる特徴のプロファイルとして識別された。同様に、クラスー7には、HMLALPHA2、MATALPHAおよびHMRA2が含まれており、クラスター7の他の遺伝子とは異なる特徴のプロファイルとして識別された。これらは、酵母の接合型遺伝子の転写制御に関るものであり、同様の配列特異的結合性を有すると考えられた。
以上より、上記の本発明による解析方法によって、全ゲノム中より極めて迅速かつ正確に、DNAに配列特異的に結合するDNA結合タンパク質の同定が可能であることが示された。今回のクラスタリングでは、クラスタ数を7として行うことにより、プロファイルの整理と比較の対象とする遺伝子数の減少を行った。これにより、非特異的結合を有する遺伝子と比較的プロファイルが似た遺伝子についても、目視による発見が容易に為されたが、分類されたクラスタについて再度クラスタリングを行うことにより、この操作を自動化することが可能である。

実施例2
以下の実施例は、磁気ビーズ上に固定化した鋳型DNAよりin vitro転写・翻訳系を用いて発現させたアビジン融合タンパク質を同ビーズ上にビオチンを用いて固定化したプロテインビーズを用い、アフィニティセレクションを行い回収したビーズを解析した結果を示す。

(1)プロテインビーズの作成
発現実験に用いた鋳型DNAの調整は以下の方法により行った。His6-アビジン-リンカーとproteinA(SAP), glutathione-S-transferase(GST), green fluorescent protein(GFP)との融合タンパク質をコードする鋳型DNAを作成した。
各鋳型は5’ビオチン標識17fおよび5’ビオチン標識、非標識11rプライマーを1:9のモル比に混合したプライマーセットを用いて増幅した。各鋳型の構造の模式図を図10に示す。
増幅した鋳型DNA約30pmolをアビジンコート磁気ビーズ(Genovision製)100ugに固定化し、洗浄後タンパク質のin vitro発現実験に用いた。発現実験はRTS 100 E.coli HY(ロシュ社製)を用い、50 ulの反応液中で2時間37℃にて行った。反応終了後PBSでビーズを洗浄し、3種類のプロテインビーズを等量ずつ混合しアフィニティセレクション用サンプルとした。

(2)アフィニティセレクション
アフィニティセレクションはELISAプレートにウサギIgGまたはBSAをコートしたもの及びグルタチオンセファロース(アマシャム製)を用いて行った。 IgG, BSA固定化ウェルまたは20 ulのグルタチオンセファロースに50 ulのPBSに懸濁したプロテインビーズ10 ugを加え室温で1時間反応させた。PBSでウェルまたはビーズを3回洗浄した後、1mg/mlのコラゲナーゼ溶液を50 ul加え37℃、30分インキュベートした後ビーズを回収した。回収したビーズ懸濁液を95℃、5分間加熱しコラゲナーゼを失活させた後PCR反応の鋳型として用いた。

(3)PCRによる解析
以下の条件にてPCR反応を行い回収したビーズに結合している鋳型DNAの増幅を行った。

PCR条件
20 μM primer F (17f) 2μl
20 μM primer R (11r) 2μl
10x Ex Taq buffer 2.5 μl
dNTP mix (2.5mM x 4) 2.5 μl
Ex Taq 1.25 units
ビーズ懸濁液 1 μl
dw up to 25 μl
94℃ 20 sec, 55℃ 30 sec, 72℃ 180 sec x 30 cycles

PCR産物を1.5 %アガロースゲルを用い電気泳動を行い、各鋳型DNAに相当するバンドをFL595(ABI)を用いて測定した。泳動結果及び増幅された各鋳型DNAの定量値のグラフを図11に示す。

(4) 特異的DNA結合タンパク質の検出
まず、各プローブを用いて回収ビーズから増幅された鋳型DNAのバンドの強度比を算出した(ratio of bands)。図11に増幅された各鋳型DNAの定量値のグラフを示す。次に各鋳型DNAについて、3種の濃縮実験間でのバンド強度の相対値の標準偏差(SD)を求めた。これをSDについて降順に整列させることにより、表3に示す結果を得た。IgGと特異的に結合するSAP、グルタチオン結合活性をもつGSTはどのプローブとも結合活性を持たないGFPと比較して優位に高いSDを示し、上記データ処理によって目的とするタンパク質及びその遺伝子の抽出が可能である。

表3
以上の結果から、転写因子等のタンパク質-DNA結合系以外の相互作用においても、ターゲットプローブに結合する因子の探索が可能であり、さらに無細胞転写発現系にて調製したタンパク質を用いた系で調製したサンプルも解析可能であることが示された。
本発明の実施例1における工程の概略図である。sup+とは翻訳の終結を抑制する変異株(strain)を、sup-とは翻訳の終結を抑制する変異を持たない株(strain)を表す。 実施例1の工程中アフィニティセレクション工程の概略図である。 本発明の実施例1において実施したクラスター解析の結果クラスター1に分類された各遺伝子のプロファイルを示す図である。表2に於いて算出したXiSTD値が大きい上位200の遺伝子について、Clusterを用いてクラスタリング解析(K-means clustering)を行い、各ターゲットプローブに対する親和性を指標として7つの異なるクラスターに分類した時のクラスター1の結果を示した。横軸は、濃縮に用いた9種類のDNA断片を、縦軸は、濃縮のための固定化DNAとしてサケ精巣DNAを対照としたときの濃縮率のlog2の値を示した。GAL4ターゲットに対して、特に濃縮率が高いプロファイルを示す遺伝子を太線で示した。 本発明の実施例1において実施したクラスター解析の結果クラスター2に分類された各遺伝子のプロファイルを示す図である。[図3]と同様のクラスタリングを行いクラスター2の結果を示した。 本発明の実施例1において実施したクラスター解析の結果クラスター3に分類された各遺伝子のプロファイルを示す図である。[図3]と同様のクラスタリングを行いクラスター2の結果を示した。 本発明の実施例1において実施したクラスター解析の結果クラスター4に分類された各遺伝子のプロファイルを示す図である。[図3]と同様のクラスタリングを行いクラスター2の結果を示した。 本発明の実施例1において実施したクラスター解析の結果クラスター5に分類された各遺伝子のプロファイルを示す図である。[図3]と同様のクラスタリングを行いクラスター2の結果を示した。 本発明の実施例1において実施したクラスター解析の結果クラスター6に分類された各遺伝子のプロファイルを示す図である。[図3]と同様のクラスタリングを行いクラスター2の結果を示した。他の大多数の遺伝子とは異なるプロファイルを有する特徴的な遺伝子として、MET31とMET32を太実線で示し例示した。 本発明の実施例1において実施したクラスター解析の結果クラスター7に分類された各遺伝子のプロファイルを示す図である。[図3]と同様のクラスタリングを行いクラスター2の結果を示した。他の大多数の遺伝子とは異なるプロファイルを有する特徴的な遺伝子として、HMLALPHA2、MATALPHAおよびHMRA2を太実線で示し例示した。 実施例2において使用した His6-アビジン-リンカーと、SAP、GST、GFPとの融合タンパク質をコードする鋳型DNAの構造を示す模式図である。 実施例2において回収したビーズからPCRにより増幅した鋳型DNAの電気泳動写真(A)及び定量値のグラフ(B)である。

Claims (6)

  1. 多数の異なるDNA断片からなる遺伝子ライブラリーを構成するものであって、上記DNA断片を保持し、かつ該DNA断片に由来する発現タンパク質を保持する遺伝子保持体と、a)標的とするDNA結合性タンパク質との結合領域のモチーフを少なくとも有し、DNA結合性タンパク質と結合性を有するプローブDNAと、b)DNA結合タンパク質に対する特異的塩基配列を有しないコントロールプローブDNAとを接触せしめ、遺伝子保持体と上記a)のプローブDNAとの結合物から切り出されたDNA断片試料と、遺伝子保持体と上記b)のコントロールプローブDNAとの結合物から切り出されたDNA断片試料を、複数の各々異なる遺伝子が担持された固体支持体と接触させて、固体支持体上の各遺伝子に競合的にハイブリダイズせしめ、該各遺伝子に対する上記2種のDNA断片試料のハイブリダイズする量比を測定することを特徴とする、遺伝子ライブラリー中のDNA特異的結合性を有するタンパク質をコードする遺伝子及び/又は該タンパク質の探索、解析方法。
  2. 上記a)のプローブDNAが各々標的とするタンパク質が異なる複数のDNAであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 各遺伝子に対する上記2種のDNA断片試料のハイブリダイズする量比の測定が、上記2種のDNA断片試料に異なる蛍光試薬を標識せしめ、2種の蛍光試薬に基づく蛍光強度の測定によるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. 上記a)のプローブDNA及びb)のコントロールプローブDNAが、それぞれ固体支持体に固定化されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 固体支持体が、磁気ビーズ、ラテックス、プラスチック、ガラス、シリカ、架橋デキストリンである請求項4に記載の方法。
  6. 遺伝子保持体が、ファージ、リボソ−ム、ビーズであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
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