JP4414043B2 - ガラス製品を一時的に保護する方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス製品を一時的に保護する方法、特に、液晶ディスプレイ(LCD)ガラスのようなガラス製品の表面を保護する方法に関するものである。この方法は、例えば、ガラス製品を周囲の汚染物から保護したり、ガラス製品の切断または粗摺り中にガラスチップが付着するのを防ぐのに有用である。
【0002】
【従来の技術】
LCDガラスを含むガラスの多くの用途には、埃および有機汚染物が実質的にない非常にきれいなガラス表面が必要とされている。周りの雰囲気に露出したときに、ガラスは有機汚染物により即座に汚染されることがあり、その汚染は数分以内に観察されている。LCDガラスを洗浄するのに現在用いられている洗浄プロセスには、いくつかの工程が含まれ、様々な化学物質が必要とされる。したがって、製造中、輸送中および貯蔵中に周囲の埃からガラス表面を保護して、きれいなガラス表面を提供するための化学物質の必要性を最小にするかなくしてしまう方法が必要とされている。
【0003】
ガラスの表面と縁を切断し、粗摺りするのに用いられている現在の方法では、しばしば、小さなガラスチップ(例えば、1マイクロメートルより大きく、約100マイクロメートル未満のサイズを有するチップ)を発生させている。これらの粒子のいくつかが、きれいなガラス表面に不可逆的に付着して、そのガラスをほとんどの用途にとって役に立たなくしてしまう。このことは、LCDガラス表面の場合には、特に重大な問題である。
【0004】
LCDガラスは、所望のサイズに切断または粗摺りできる平らで滑らかなガラス表面を形成する、溶融ドロープロセスにより製造することができる。その切断プロセスから生じたガラスチップのいくらかは、ガラス表面から発生する。これらチップの平らな表面がガラスプレートの表面と接触したときに、強力な付着を促進させる大きな接触区域が、チップとガラス表面との間に生じることがある。これらの二つの表面の間に凝縮により水膜が形成された場合、永久的な化学結合が生じてしまうかもしれず、その場合には、ガラスチップの表面への付着が不可逆的となる。このことにより、そのガラスはLCD用途には役に立たなくなるであろう。
【0005】
ガラスシート、特に、LCDガラスのシートを保護するある公知の方法は、ガラスの両面に高分子フイルムを施して、けがき、切断および面取り工程の最中にそのガラスを保護するものである。典型的な方法において、一方の主要面は、接着剤により付着された高分子フイルムを有し、他方の主要面は、静電荷により付着されたフイルムを有している。この最初のフイルムは、シートの縁仕上げ(切断または粗摺り)が完了した後に除去され、一方で、二番目のフイルムは仕上げ工程の前に除去される。この接着剤付きフイルムは取扱い装置による引掻きから表面を保護するけれども、このフイルムは他の問題を引き起こしてしまう。例えば、前記高分子は、仕上げ工程中に発生したガラスチップを捕捉して、特に表面の縁近くで、ガラスチップが蓄積し、ガラス表面が引っ掻かれてしまう。このフイルムに関する別の問題は、そのガラス表面に接着剤が残留してしまうかもしれないことである。したがって、ガラス表面に残留コーティングを残さない、チップの付着からガラス表面を保護する方法、およびガラス表面を一時的に保護し、それによって、その後に使用するために、きれいでコーティングのない表面を有するガラス製品を容易に得ることのできる方法が必要とされている。
【0006】
長年に亘り、ガラス表面を保護するために、有機コーティングが用いてられてきた。例えば、Smay,G.L. Glass Technology 1985,26,46-59を参照のこと。しばしば、オレイン酸溶液またはステアリン酸溶液を施して潤滑性コーティングを形成し、製造プロセス中に傷や亀裂を生じずに、ガラスボトルを互いに滑らせている。オレイン酸およびステアリン酸は、それらを水に比較的不溶性にする長い脂肪属鎖を有している。したがって、例えば、その潤滑性層を吹付けにより施すべき場合には、アルコール/水溶液が必要とされる。ガラス、特にLCDガラスの製造に関して、アルコール/水溶液中のアルコールは、熱いガラス表面に吹き付けられたときに、アルコールが急速に蒸発し、燃えやすく、爆発する可能性のある空気とアルコール蒸気との混合物を発生することがあるので重大な問題である。
【0007】
オレイン酸およびステアリン酸のコーティングは、それらの鎖−鎖の相互作用が非常に強力であるので、LCDガラスの保護に使用するのにも適していない。その結果、そのコーティングは、塩基性の洗浄剤で洗浄した場合でさえ除去するのが難しい。
【0008】
LCDガラスを一時的に保護するのに用いられるコーティングの重要な点は、除去できることである。液晶ディスプレイの製造業者は、典型的に、ガラス基板上に半導体素子、例えば、薄膜トランジスタを形成する工程を含む複雑な製造プロセスの出発点でLCDガラスを使用する。そのようなプロセスに悪影響を与えないように、LCDガラスを保護するのに用いられるコーティングは、LCD製造プロセスの開始前に容易に取り除けなければならない。
【0009】
シランおよびシロキサンのようないくつかの材料は、定性的な意味において、すなわち、ガラス表面から実質的に完全に除去できるのに適した条件下で、除去性の基準を満たせるかもしれないが、それでも、それらの材料はまだ、まさにこの基準に基づくLCDガラスに使用するのに許容されない。これは、液晶ディスプレイの製造業者は、これらの材料がLCD製造プロセスを乱す可能性があるので、それら材料のほとんどの最小の残留レベルでさえも許容できるとは考えられないとは考えているからである。したがって、基本的に除去可能であるけれども、これらの材料は、実際に施したときに除去性の基準を満たさない(すなわち、保護コーティングが達成しなければならない除去性のレベルは、コーティングの組成の関数である)。
【0010】
液晶ディスプレイを製造するのに使用すべきガラスに関して避ける必要のある材料の別の群は、アルカリを含有する材料である。これは、アルカリは、少量でさえも、薄膜トランジスタを害することが知られているからである。同様に、金属、特に重金属は、それらがガラス表面の電気特性を変えてしまうことがあるので望ましくない。
【0011】
上述したオレイン酸およびステアリン酸のコーティングのように、陰イオンおよび陽イオン界面活性剤がガラス表面に施されている。ほとんどの陰イオン界面活性剤は水溶性であるけれども、水の存在下ではガラス上に良好な安定性のコーティングを形成しない。以下に提供するデータに示されるように、これらの界面活性剤は、LCDガラスの保護に使用するのには望ましくないことが分かった。
【0012】
溶液中のシリカ上への陽イオン界面活性剤の吸着が、コロイド状シリカの分散を理解することと関連して多くの研究者により研究されてきた。Goloub,T.P., Koopal,L.K., Bijsterbosch,B.H.Langmuir 1986,12,3188-3194; Goloub,T.P., Koopal,L.K., Langmuir 1997,13,673-681; Zajac,J., Tompette,J.L., Partyka,S., Langmuir 1996,12,1357-1367; Rosen,M.J. Surfactants and Interfacial Phenomena, J.Wiley & Sons, New York, 1989, Chapter 2; およびHarell,J.H., Scamehorn,J.F. "Adsoption from Mixed Surfactant Systems", in Mixed Surfactant Systems, Surfactant Series Vol.46, Ogino, K, and Abe, M, Ed.; Marcel Dekker, Inc. New York, 1992, pp.263-281を参照のこと。中性pHで、ケイ酸塩表面は、通常、負に荷電して、容易に陽イオン種を吸着することができる。陽イオン界面活性剤を水の沸点未満の温度でガラスに施すことが、米国特許第4,544,395号(Evans)に開示されている。
【0013】
以下詳細に記載されているように、本発明によれば、様々な種類の陽イオン界面活性剤(非イオン界面活性剤およびベタインと同様に)が、熱いガラス上(すなわち、175℃よりも高い温度のガラス上)で急速に結束し、十分に疎水性の(すなわち、少なくとも40°の液滴接触角を有する)コーティングを形成して、このガラスに対するガラスチップの付着を実質的に減少させる(1マイクロメートルより大きいサイズのガラスチップの付着を少なくとも80%減少させる)ことができる。陽イオン界面活性剤およびガラスを含む従来技術の研究では、この重要な結果が開示も示唆もされていない。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
要約すると、以下の特性を有する、ガラス製品、特に、LCDガラスシートを保護する方法が、この技術において必要とされている:
(1) この方法は、新たに形成されたガラスが、製造後実質的に直後に保護されるように、全体のガラス形成プロセス中に、特にその形成プロセスの終りに容易に組み込めるものでなければならない。中でも、この基準を満たすために、コーティング材料が、(a)ガラス形成ラインの環境(例えば、高温)に耐えられなければらなず、(b)その材料を施す方法が、そのような環境に使用するのに安全でなければならない;
(2) コーティングは、ガラスシートの切断および/または粗摺りから生じるチップの付着、並びにガラスが、使用前の貯蔵および輸送中に接触するかもしれない他の汚染物、例えば、粒子の付着からガラスを保護するのに十分に疎水性でなければならない;
(3) コーティングは、切断および/または粗摺りプロセス中に多量の水に露出された後の保護を提供し続けるように十分に丈夫でなければならない;
(4) コーティングは、例えば、液晶ディスプレイの製造に最終的に使用する前に、ガラスから実質的に完全に除去可能でなければならない;および
(5) コーティングは、ガラスの最終的な使用において低レベルで許容できる材料からならなければならない。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明は、従来技術におけるこの長年続いている必要性に対処し、これを満たすものである。
【0016】
本発明は、周囲の汚れからガラス製品の表面を一時的に保護する方法およびチップの付着物からガラス製品の表面を一時的に保護する方法を提供するものである。
【0017】
本発明は、その第一の態様によれば、ガラス製品の表面を除去可能な疎水性膜(ここでは、「疎水性コーティング」または単に「コーティング」とも称される)で被覆することにより、その表面を一時的に保護する方法を提供する。この膜は、約1つの分子から約10の分子までの厚さを有しても、あるいは、所望であれば、10より多くの分子の厚さを有していても差し支えない。
【0018】
本発明は、その第二の態様によれば、切断または粗摺りされたガラス製品を製造するときに、チップの付着を減少させる方法であって、(A)その製品の表面に安定な疎水性膜を形成し、(B)そのガラス製品を切断または粗摺りし、(C)その膜を除去する各工程を含む方法を提供する。ここでも、この膜は、約1つの分子から約10の分子までの厚さを有しても、あるいは、所望であれば、10より多くの分子の厚さを有していても差し支えない。
【0019】
これらの態様の両方によれば、本発明は、少なくとも一つの実質的に平らな表面を有するガラスを処理する方法であって、
(a) ガラスの製造プロセスの一部として、少なくとも一つの界面活性剤を含む水溶液をその表面に施すことにより、この表面上に疎水性コーティングを形成し、ここで、
(1) この製造プロセスにより、高温で新たに形成されたガラスが製造され、
(2) この新たに形成されたガラスが、最初に前記水溶液と接触したときに175℃よりも高い(好ましくは、200℃よりも高い)温度であり、
(3) 前記界面活性剤が、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、およびベタインからなる群より選択され、
(4) 前記コーティングにより、ガラスチップの表面への付着が減少し、
(b) 前記ガラスを切断し、
(c) この切断されたガラスの少なくとも一つの縁を粗摺りおよび/または研磨し、
(d) この表面からコーティングを除去する、
各工程を含み、ここで、
(i) 水溶液または水含有溶液が、工程(b)および(c)の内の少なくとも一つの工程の最中に被覆された表面に施され、
(ii) コーティングが、工程(b)および(c)の後に少なくとも40°の液滴接触角を有する、
ことを特徴とする方法を提供する。
【0020】
ある好ましい実施の形態において、コーティングは、熱いガラス上への吹付けにより施される。コーティングを施す他の手法、例えば、浸漬、メニスカス・コータ、ウィック・コータ等を用いても差し支えないが、熱いガラスは、しばしば、特に、流出式下方ドロープロセスが用いられたときに、ガラス製造プロセスの終わりに、実質的に前後の動きを示すことがあるので、それら他の手法はそれほど好ましくない。
【0021】
他の好ましい実施の形態において、コーティングは、好ましくは、ブラシ洗浄および/または超音波洗浄と組み合わせて、洗浄剤水溶液、例えば、市販の洗浄剤パッケージを使用して除去される。さらに、コーティングの表面を、その洗浄剤溶液と接触させる前に、酸化雰囲気に露出しても差し支えない。この酸化雰囲気と洗浄剤溶液との組合せは、好ましくは、ブラシ洗浄および/または超音波洗浄と組み合わせられる。この酸化雰囲気は、コロナ放電により、オゾンを生成するための紫外線の使用により、または酸素プラズマにより作り出すことができる。オゾン処理された水を用いても差し支えない。それほど好ましくはないけれども、酸化雰囲気手法自体を用いて、コーティングを除去しても差し支えない。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に示す実施の形態を参照して、詳細に説明する。
【0023】
界面活性剤の技術
界面活性剤の表面への吸着が、特に、水性および非水性系中の無機粉末の分散および凝集に関して、長年に亘り研究されてきた。Rosen,M.J. Surfactants and Interfacial Phenomena, 2nd Edition, Wiley-Interscience, New York, 1989, pages 337-361; Tadros,T.F. (Editor) Surfactants, Academic Press, Orlando, Florida, 1984, pages 197-220; Botre,C., DeMartiis,F. and Solinas,M. J.Phys.Chem., 1964, 68, 3624; Zajac,J., Trompette,J.L. Partyka,S. Langmuir, 1996, 12, 1357; Goloub,T.P., Koopal,L.K., Bijsterbosch,B.H., Sidorova,M.P. Langmuir, 1996, 12, 3188; およびGoloub,T.P., Koopal,L.K. Langmuir, 1997, 13, 673を参照のこと。
【0024】
界面活性剤の溶液濃度、イオン強度、他の分子部分の存在、および制限された範囲の温度に依存して、いくつかの吸着機構が提案されている。とりわけ、無機材料上に凝結した界面活性剤の構造が、この研究の焦点となってきた。
【0025】
良好なコーティングの形成に影響を与える要因としては、頭部のサイズ、疎水鎖の数と長さ、その鎖の不飽和と枝、界面活性剤の濃度、溶液のイオン強度、溶液中の他の物質の存在、および被覆される表面の性質が挙げられる。シリカおよびケイ酸塩ベースのガラスは、一般的に、pH7で負の電荷表面を有している。Zajac,J., Trompette,J.L., Partyka,S. Langmuir, 1996, 12, 1357を参照のこと。
【0026】
最も重要なことに、本発明に関して、この文献に報告された水溶液からの界面活性剤吸着への研究は、平衡条件および比較的低温に関するものであった。他方で、本発明の界面活性剤コーティングは、非平衡条件下および高温で形成される。
【0027】
SomasundatanおよびFuerstenau(Somasundaran,P., Fuerstenau,D.W., J.Phys.Chem. 1966, 70, 90)により行われた研究で、溶液中に浸漬されたシリカ上に吸着されたイオン界面活性剤に関する吸着等温線には三つの領域があることが示された。(Rosen,M.J. Surfactants and Interfacial Phenomena, 2nd Edition, Wiley-Interscience, New York, 1989.からの図1を参照のこと)第一の領域において、界面活性剤はイオン交換により吸着される。第二の領域において、疎水尾部の相互作用により生じた安定化により、吸着の率が上昇する。分子は表面上に凝集体を形成する。これはヘミミセル吸着と呼ばれる。この領域の終りまでに、表面の電荷が、界面活性剤の吸着により反対になる。第三の領域において、各々の追加の分子を加えるには、静電反撥を克服する必要があるが、疎水鎖の相互作用安定化が得られる。したがって、吸着率が減少する。前記文献には、第三の領域の始まりは、臨界ミセル濃度(すなわち、界面活性剤分子がミセルを形成し始める濃度)に関連するという報告がある。Griffith,M.J., Alexander,A.E. J.Colloid Interface Sci., 1967, 25, 311; Greenwood,F.G., Parfitt,G.D., Picton,N.H., Wharton,D.G Adsorption from Aqueous Solution, Adv.Chem.Series 79, American Chemical Society, Washington,D.C., 1968, 135; およびGroot,R.C. 5th.Int.Cong.Surface-Active Substances, Barcelona, Spain, September, 1968, II, P.581を参照のこと。
【0028】
長鎖第四アンモニウム塩のシリカへの平衡吸着は、図1の曲線と同一ではないがそれに似た曲線にしたがう。図2は典型的な曲線を示している。この図の曲線は、Harell,J.H., Scamehorn,J.F. "Adsorption from Mixed Surfactant Systems", in Mixed surfactant Systems, Surfactant Series Vol.46, Ogino,K, and Abe,M,Ed,; Marcel Dekker,Inc. New York,1992,pp.263-281の図1の近似である。
【0029】
図2に示されているように、最初の領域は、臨界ミセル濃度よりかなり低い希釈界面活性剤溶液に特有なものである。その濃度よりも大きいと、加えられたどのような界面活性剤によっても、ミセルの密度が高くなるが、溶液中の遊離分子密度は高くならない。領域1において、吸着された分子は、比較的孤立しており、一般的に互いに会合しない。領域2は、前記長鎖の会合が増大した結果である傾斜の鋭い増加を示している。領域3において、表面の電荷は中和され、吸着される追加の界面活性剤分子が利用できる場所が減少する。その結果、この傾斜は著しく減少する。最後に、領域4において、この表面は飽和され、元の表面上にはもうなにも吸着できなくなる。領域3と4の間の区切り点は、一般的に、所定の界面活性剤の臨界ミセル濃度にある。
【0030】
図1に関するように、図2の曲線は、平衡条件に関するものであり、したがって、一般的な構成を提供するけれども、本発明によるガラス表面に界面活性剤が施される条件に直接適用できるものではない。
【0031】
ここに具体的に表現し、広く説明したように、本発明は、ガラス製品の表面を、その製品の表面に除去可能な膜を提供することにより一時的に保護する方法を提供するものである。この膜は、膜形成材料の少なくとも1つの分子からそのような材料の約10の分子までの厚さを有することができる。約1つの分子の膜厚は、ここでは、「単層」と称される。所望であれば、より厚い膜を用いても差し支えなく、このより厚い膜は、ガラスシートの切断、粗摺り、および縁取りの最中に行われる水による洗浄に耐えられるので、好ましい。
【0032】
本発明による膜により保護されるガラス製品は、どのようなガラス製品であってもよい。本発明のある実施の形態において、その製品はガラスシートである。本発明の別の実施の形態において、ガラス製品は、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラスシートである。
【0033】
本発明の用途の一つは、ガラス製品を周囲の汚染物から保護することである。この方法によれば、その製品の一つ以上の表面が、陽イオン、非イオン、またはベタイン界面活性剤を含む膜により被覆される。
【0034】
この被覆ガラスは、例えば、貯蔵または輸送中に周囲の汚染物に露出されてもよく、好ましくは、密封されたプラスチックまたはガラスのコンテナ中で輸送され、貯蔵される。被覆表面は、好ましくは、前記膜が耐引掻性であるように設計されていないので、それらの縁を持って取り扱う。包装を開けた後に、その膜は、以下に論じる洗浄方法の使用により、紫外線/オゾン洗浄により、またはガラス表面をエッチングする成分および湿潤剤を含む溶液の使用により、といった様々な様式で容易に除去される。得られた表面は、清潔で、乾燥し、均一に親水性である。この方法は、保護膜が施すのが容易で、除去するのが容易である点で有益であり、この方法により、清潔で、乾燥し、均一に親水性の表面を有するガラス製品が得られる。
【0035】
本発明の方法の別の特別な応用は、切断または粗摺りガラス製品を製造するときに、チップ付着物を減少させる方法である。上述したように、ガラスチップの付着物は、切断または粗摺りガラスの製造、特に、LCDガラスの製造において重大な問題を引き起こす。本発明は、ガラス製品の表面に安定で除去可能な疎水性膜を提供することにより、チップ付着物の形成を防いでいる。ここに用いているように、「安定で除去可能な疎水性」膜という語句は、ガラスに接着され、取扱い、貯蔵および輸送中に除去されたり、著しく劣化したりしないが、除去可能な膜を意味する。この膜は、ガラス表面のシリカとの相互作用によりガラスに付着し、ガラス製品の表面とガラスチップとの間のバリアとして機能する。この膜により、ガラスチップがガラス製品の表面と接触することが減少するかまたは防がれるので、チップの付着が生じるのが減少する。さらに、この疎水性膜が、永久的なチップの付着を導く水の凝縮を減少させるであろう。
【0036】
チップの付着を防ぐために、ガラス製品の表面に安定で除去可能な疎水性膜を設け、このガラス製品を切断または粗摺りし、この膜を除去する。ガラスを汚染物から保護する場合のように、ガラスをチップ付着物から保護するのに使用する膜は、陽イオン、非イオン、またはベタイン界面活性剤を含んでいる。
【0037】
この膜は、様々な厚さ、例えば、約1分子から約10分子まで、または数百ナノメートル未満、または100ナノメートル未満、または数ナノメートルから数十ナノメートルまでの厚さを有していても差し支えない。欠陥についてガラスの視覚的に検査するために、最初にガラスに施されたときの、または水により洗浄後いずれかの膜は、人間の裸眼には見えない厚さを有していても差し支えない。目に見えないことは、約1分子のような、数ナノメートルから数十ナノメートルまでのことが多い、マイクロメートルよりかなり小さいコーティング厚を示す。そのような厚さにより、その膜は、ガラスが別の材料により被覆された場合のように、最終製品を妨げたりするかもしれない著しい残留物を残したり、ガラス表面を著しく変更したりせずに、例えば、紫外線/オゾン洗浄または熱分解により容易に除去できる。
【0038】
この膜のコーティング密度は、ガラス表面を完全に覆うのに十分でなければならない。例えば、約2nm厚のフイルムは、表面1000平方メートル当たり約2グラムの密度を有している。この密度は、以下のように推測することができる:Aがナノメートルで表したコーティングの厚さである場合、1000平方メートル当たりのコーティング密度は、グラムで約Aである。この結果は、以下の大きさのオーダの計算に由来する:
コーティング材料密度を1000kg/mと仮定する
コーティング体積=厚さ×表面積
質量(g)=A(×10−9m×1000m×1000kg/m×1000g/kg)チップの付着を減少または防ぐのに適切な膜の適用を確認するために、この膜の湿潤性を測定することができる。これは、従来技術において知られている様々な技術により行っても差し支えない、被覆表面上の液滴の接触角を測定することにより容易に行うことができる。この接触角測定の概略図が図3に示されており、ここで、θcが液滴の接触角である。有利なことには、液滴の接触角は、少なくとも40度、好ましくは、少なくとも50度の値を有する。そのような接触角により、少なくとも約80%から少なくとも約90%、チップ付着物が減少する。
【0039】
チップの付着レベルを測定するのに、様々な技術を用いても差し支えない。例えば、本発明のコーティングにより保護されたガラス板を用いて、これらを半分に切断し、新しく露出された縁を互いに擦り付けることにより、ガラスチップを発生させることができる。次いで、これらのチップを、保護されていないガラスレシーバ板上、または本発明のコーティングにより保護されたガラスレシーバ板上に付着させることができる。対照として、保護されていないガラス板を用いて、チップを発生させ、これらチップを保護されていないガラス板上に落下させる。レシーバ板は、例えば、4インチ×4インチ(10cm×10cm)または6インチ×6インチ(15cm×15cm)の寸法を有することができる。
【0040】
次いで、チップ付着ガラス板を、25℃に維持された95%の相対湿度の容器内に3から6週間に亘り貯蔵して、ガラスの包装、輸送および貯蔵条件をシミュレートする。これらのガラス板を、チップの測定前に洗浄して、非付着チップを除去し、付着したチップの数を計測する。
【0041】
チップの付着の減少を測定する別の技術として、ガラス粉末を被覆および非被覆ガラス板に施し、その後、85%にの湿度と85℃で貯蔵し、その後、洗浄とチップの計測を行うことができる。チップの付着レベルを決定するさらなる変更例は、当業者に明らかであろう。
【0042】
界面活性剤膜
上述したように、本発明のコーティングは界面活性剤を含む。より詳しくは、本発明のコーティングは界面活性剤から実質的になる。ここに用いたように、「実質的になる」という語句は、膜に実質的に影響を与えるかもしれない他の成分は排除するものである。したがって、「少なくとも一種類の界面活性剤から実質的になる膜」は、該少なくとも一種類の界面活性剤を含有し、結合剤、溶剤等のような、膜に実質的に影響を与えない他の成分を含んでもよい。
【0043】
適切な界面活性剤の例としては、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、およびベタインが挙げられる。ここで用いているように、「界面活性剤」という用語は、少なくとも一種類の可溶性の親水性末端および少なくとも一種類の不溶性の疎水性末端を有することによる、二官能性のために、界面活性である化合物を包含する。従来技術において知られているように、ベタインは、典型的に、カルボン酸末端および第四アンモニウム末端を有する極性分子(pHが分子の等電点に対応するかそれより大きい溶液中にあるときの双極性イオン)である。
【0044】
臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(CTAB)のような、疎水性尾部および正に荷電した頭部を有する陽イオン界面活性剤が、本発明にしたがって用いられる。陽イオン界面活性剤を含む膜は、正に荷電した頭部とガラス表面の負の電荷との間の引力によりガラス表面に付着する傾向にあり、例えば、ガラス製品が高温にある間にその製品上に界面活性剤の水溶液を吹き付けることにより施すことができる。それほど好ましくないけれども、その界面活性剤は、浸漬、スピンコーティング、または界面活性剤溶液をガラス表面に接触させる他のどのような工程により施してもよい。必要に応じて、この界面活性剤を施す工程の後に濯ぎ工程を行ってもよい。
【0045】
前記膜は、必要に応じて、一つの界面活性剤または二つ、三つもしくはそれ以上の界面活性剤の混合物のような界面活性剤の混合物を含んでいてもよい。この膜は、陽イオン界面活性剤の混合物、非イオン界面活性剤の混合物、ベタインの混合物、またはそれらの組合せ、例えば、陽イオン界面活性剤および/または非イオン界面活性剤の混合物を含んでいてもよい。あるいは、各々異なる界面活性剤を含む複数の膜を連続して前記表面に施してもよい。例えば、異なる陽イオン界面活性剤、異なる非イオン界面活性剤、異なるベタイン、または異なるそれらの組合せを含む膜をその表面に施してもよい。例えば、被覆すべきガラス表面が、均一な負の表面電荷を有さない、または異なる(正、負または中性)電荷の領域を有する場合には、界面活性剤の混合物または複数の膜を使用することが有利であろう。溶液中で凝集する傾向にある界面活性剤を使用する場合、それらは好ましくは、続いて施される膜の成分として使用して、一つの溶液中に存在する場合に生じるかもしれない凝集を避ける(すなわち、それらの両親媒性により誘発される力よりも強い力による引力を避ける)。溶液中で不可逆的に凝集しない界面活性剤に関しては、それら界面活性剤を混合し、上述した技術を用いて、その混合物の水溶液をガラスに直接施す。
【0046】
好ましい陽イオン界面活性剤は、平均長さが8-18炭素の1-2アルキル(または混合アルキル/アルケン)鎖を有する第四アンモニウム塩である。これは、(R(RNXの化学式を有し、ここで、Rは、8-24の炭素を含有する、飽和または不飽和の直鎖または枝分れ鎖であり、Rは、1-6の炭素を含有する、飽和または不飽和基であり、a=1,2または3、b=(4−a)、Nは窒素であり、Xは陰イオン(以下に限定されるものではないが、フッ化物、塩化物、臭化物、ヨー化物、およびアセテートを含む)である化合物の一群の一部である。炭素に加えて、その鎖は、ヘテロ原子を含んでも差し支えない。
【0047】
は、典型的にメチル基であるが、エチル、プロピル(n−またはイソ)、またはブチル(n−、2−またはtert−)基であっても差し支えない。しかしながら、これらの基が大きくなるにつれ、前記頭部は、表面上の界面活性剤の充填密度を制限し、鎖:鎖の相互作用により生じる安定化が減少してしまう。
【0048】
第四アンモニウム界面活性剤の出発材料は、植物(例えば、ココナツまたは大豆)油または動物(例えば、獣脂、ミンク、ブタ)油のような合成または天然材料のいずれかである。これらの天然材料は、通常、鎖の長さの分布を有している(例えば、表1を参照のこと)。
【0049】
適切な濃度と量の溶液が表面に吹き付けられたとすると、界面活性剤の連続層がガラス表面に形成される。その表面は最初に全体的に負の電荷を有しているので、陽イオン界面活性剤の陽イオン頭部は表面にあり、その親水性尾部は、この表面から離れた方向を向いている。水道水または脱イオン水いずれかによる洗浄によって、過剰の界面活性剤が除去されて、表面に界面活性剤の単層が残る。この群の界面活性剤の単層により、表面上の液滴の接触角は、60-75°の範囲にある。
【0050】
良好なコーティングは、界面活性剤の濃度、純度、および鎖の長さに依存する。8未満の炭素の鎖長は、水中で濯がれた後にガラス表面に疎水性を提供できるコーティングを形成しない。すなわち、濯ぎ後の接触角は8°未満であり、これは、その表面上には実質的に何もないことを示す。鎖長が長くなるにつれ、鎖間の相互作用は増大し、表面のコーティングにより大きい安定性を与える。
【0051】
一つまたは二つの長いアルキル鎖を有する陽イオン界面活性剤は、一般的に、最良のコーティングを形成する。三つの長いアルキル鎖を有する界面活性剤も使用できるが、水溶液に溶解させるのが難しいことがある。同様に、16以上の炭素の鎖長を有する界面活性剤も、水溶液に溶解させるのが難しいことがある。
【0052】
膜を施す過程
膜は、好ましくは、界面活性剤および水性溶剤(例えば、脱イオン水)の溶液(乳濁液)を吹き付けることにより表面に施される。上述したように、この膜は、好ましくは、形成プロセスの直後に新たに形成されたガラスシートに施される。特に、この水溶液は、ガラスの温度が175℃より高い、好ましくは、200℃よりも高い、そして最も好ましくは、250℃より高い間にこのガラスに施される。ここでは、ガラスの温度が好ましくは、従来技術において通常用いられているタイプの赤外線検出器により測定される。このガラスの温度は、コーティングを施す工程の始めでは、好ましくは、400℃未満、例えば、300℃辺りである。
【0053】
製造プロセスにおけるこの地点での膜を施すことは、ガラスが清潔であるので有利であり、この膜は、製造プロセスの残りの間にガラスを保護する。この温度で膜をガラスに施すことは、ガラスが形成されている速度および施す工程の再度で許容される最小ガラス温度に依存して、その施す時間が比較的短い必要があるかもしれないことを意味する(以下参照)。
【0054】
前記ガラスは、フロート法、スロットドロー法、および溶融ドロー法を含む、いくつかの異なる工程により形成してもよい。例えば、米国特許第3,338,696号および第3,682,609号を参照のこと。これら特許を全てここに引用する。スロットドロー法および溶融ドロー法において、新たに形成されたガラスシートが、垂直方向に向けられている。そのような場合、水溶液は、しずくが形成されないような条件下で施さなければならない。なぜならば、そのようなしずくは、ガラスの切断を妨げる場合がある、例えば、しずくによりガラスに亀裂が生じることがある。一般的には、吹付けレベルを調節して、コーティング工程全体に亘り150℃よりも高い温度にガラスを維持することにより、しずくの形成が避けられる。吹付けレベルが調節される、例えば、減少されるので、その溶液中の界面活性剤の濃度もまた調節して、例えば、増大させて、適切な量の界面活性剤が表面に到達して、ガラスの表面を完全に比較することを確かめる必要がある。
【0055】
吹付けよりもむしろ、コーティングは、膜材料を含む溶液に含浸された軟質材料により塗布することもできる。他の可能性としては、浸漬、メニスカスコーティング、ローラ、ブラシ等が挙げられる。吹付けが、ガラス製造プロセスにより導入されるガラスの動きに容易に順応するので、最も好ましいと考えられている。所望であれば、個々の側の連続コーティングを行っても差し支えないが、典型的に、ガラスの両側を同時に吹き付ける。
【0056】
水溶液中の界面活性剤の濃度は、典型的に、約10−6モル/リットルから約0.5モル/リットルまでの間となる。好ましくは、その濃度は、約10−4モル/リットルから約10−2モル/リットルまでの範囲にある。
【0057】
被覆されたガラスを、膜が施された後に硬化させてもよい。硬化工程は、膜の疎水性を向上させるであろう。この硬化は、熱硬化、または硬化を達成するのに十分であるが、所望のコーティング特性を損なったりコーティングを除去したりするほど高くはないレベルで、イオン化放射線、プラズマ処理、または紫外線への露出によりフリーラジカルを形成することによるようないかなる手段により行ってもよい。熱処理が好ましい。
【0058】
前記ガラスは、膜材料が施された後、いずれの硬化工程の前後に濯いでもよい。濯ぎを超音波処理により行って、膜の除去を改良することができる。この濯ぎにより、過剰の膜材料の大半を除去して、ガラス表面にグラフト重合された分子の単層を残すことができる。
【0059】
ガラスシートの切断および/または粗摺りには、典型的に、シートに水を施すことが含まれる。この水は、過剰な膜材料を除去するコーティングの濯ぎを行うことができる。ある場合には、切断/粗摺りの最中に用いられる水が、多すぎる材料を除去してしまうかもしれない。これらの場合には、水を使用するというよりもむしろ、その表面から除去される界面活性剤の量を減少させる、界面活性剤の水溶液を用いても差し支えない。前記コーティングが複数の界面活性剤を含む場合には、切断/粗摺りに使用される溶液は、そのコーティングを構成する界面活性剤の全てまたはいくつかだけ(例えば、一つだけ)を含んでも差し支えない。
【0060】
コーティングを施す際には、共同溶剤としてさえも、引火性液体は、一般的に避けるべきである。特に、溶剤としてのアルコールまたはケトンの使用は避けるべきであり、それは、それらの溶剤には、新たなガラス表面上のシラノール基上に吸着される傾向があるからである。それらの溶剤は、それ自体が、新たに形成されたガラス表面上への所望の界面活性剤の吸着を妨げる汚染物である。
【0061】
フイルムの除去
保護コーティングをうまくいかせる鍵は、製造プロセスに耐え、所望なときにまだ除去可能であることである。上述した界面活性剤を含むコーティングは、ガラスが最初に刻まれる前に施すことができ、製造プロセスの残りに耐えるほど十分に丈夫である。それらのコーティングは、様々な市販の洗浄剤パッケージを単独でまたはブラシ洗浄および/または超音波洗浄と組み合わせて使用することにより除去することができる。これらの洗浄剤パッケージは、典型的に、陰イオン界面活性剤および非イオン界面活性剤の両方を含有している。あるいは、洗浄剤パッケージは、強塩基性pH、例えば、12辺りのpHで非イオン界面活性剤のみを含有しても差し支えない。
【0062】
さらなる代替案として、除去のために、コーティングの酸化を用いても差し支えない。本発明のある実施の形態によれば、コーティングは、このコーティングを酸化させるオゾンを発生させる、短波長紫外線のような紫外線への露出により除去可能である。紫外線/オゾン酸化技術は、酸素をオゾンに転化させる短波長紫外線を発生させる低圧水銀ランプを使用することにより実施できる。低圧水銀ランプにより発生される184.9nmおよび253.7nmの波長のような、約300nm未満の波長を有する紫外線が特に適している。紫外線除去工程の副生成物としては、オゾン並びに微量の二酸化炭素および水が挙げられる。二酸化炭素および水の量は、前記コーティングが低密度であるために最小である。この除去工程は、1分から1時間までの短時間しかかからず、形成直後に見られた状態と同様の、元の新品の状態にガラス表面を戻す。
【0063】
他の酸化手法としては、(1)オゾンを生成するコロナ放電の使用、および(2)オゾン処理された水(すなわち、例えば、コロナ放電を使用することによりオゾンが溶解された水)の使用が挙げられる。酸化は、洗浄剤パッケージおよび/またはブラシ洗浄および/または超音波洗浄と組み合わせて用いることができる。その場合、酸化は、コーティングの外面を攻撃するのに十分な時間(例えば、30秒間)に亘り十分な強度で施すことのみが必要であろう。
【0064】
コーティングの除去は、ガラスの製造業者が行っても差し支えなく、またはガラスを最終使用者、例えば、液晶ディスプレイ装置の製造業者まで輸送し、その使用者がそのコーティングをガラスから除去しても差し支えない。
【0065】
ガラス表面の調製
上述したように、本発明のコーティングは好ましくは、新たに形成されたガラスが、まだ熱いうちにそのガラスに直接施して、汚染の機会を最小にしている。しかしながら、これが行われない場合(例えば、コーティングを検査する研究所での設定条件において)、ガラス表面は、膜を施す前に洗浄する必要がある。この洗浄は、従来技術において知られている化学的洗浄方法および熱分解を含む様々な手段により行ってもよい。以下の実施例1は、ガラス表面を調製するのに用いてもよい洗浄方法を述べている。
【0066】
以下の洗浄技術は、ガラス表面から、吸収された有機分子を除去するように設計されている。これらの方法の目的は、ガラス中の分子からのヒドロキシル基およびシロキサン結合を露出することにある。ガラス基板を洗浄するための、二つの好ましい環境にやさしい非毒性の方法は、紫外線/オゾン洗浄および熱分解である。紫外線/オゾン洗浄は、酸素を含有する雰囲気中において低圧水銀ランプにより行われる。このことが、例えば、Vig et al., J.Vac.Sci.Technol. A3, 1027, (1985)に記載されており、その内容をここに引用する。空気が充填されたスチール製外囲器内に取り付けられたBHK(88-9102-20)からの低圧水銀グリッドランプが、この洗浄方法を実施するのに適している。洗浄すべき表面をこのランプから約2cm離れて配置し、このランプを約30分間に亘り活性化させてもよく、その後、この表面は清潔である。第二の技術は熱分解であり、この場合、表面をゆっくりと500℃まで加熱し、この温度に約4時間に亘り保持し、そしてゆっくりと冷却する。典型的な温度傾斜時間は、加熱し、冷却する場合、約5時間である。他の洗浄技術としては、レーザ除去および表面に火炎を通すことが挙げられる。
【0067】
二つの酸洗浄技術を用いて、ガラスを洗浄してもよい。これらの技術は、危険な液体を伴うので、それほど好ましくない。これらの技術では、酸化剤と共に強酸を用いて、ガラス表面に吸収された有機分子を除去する。一方の技術では、新しく、熱い(約90℃より高い)状態で使用される、約3部の過酸化水素を約7部の濃硫酸(この比率は、固定されておらず、約1:9から約1:1までに変動しても差し支えない)を含む溶液を使用する。他の方法では、90グラムの水中に20グラムの重クロム酸カリウムを完全に溶解させ、次いで、900グラムの濃硫酸をゆっくりと加えることにより調製できる、濃硫酸中の重クロム酸カリウムの飽和溶液を使用する。前記ガラスを、最初に、目に見える少量の埃を全て、例えば、界面活性剤溶液中での洗浄により除去することによって洗浄する。次いで、このガラスを約20分間に亘り酸化酸溶液中に浸漬し、水で濯ぐ。クロム酸を使用している場合には、その試料を、次いで、約20分間に亘り6Nの塩酸中に浸漬し、再度水で濯ぐ。好ましくは、有機物を含まない二重蒸留水または同等に精製された水を使用する。次いで、それらの表面を、きれいな窒素流の元でブロー乾燥しても、または湿った状態で使用してもよい。清浄度を検査するために、以下詳細に実施例1に説明するように、表面上の水膜は薄くて、光学干渉縞を形成させなければならない。表面が湿った状態にない場合には、再度洗浄する必要がある。これらの酸洗浄方法では、ガラス表面からアルカリ成分を滲出させ、ソーダ石灰ガラスのようなある場合には、これにより、ガラスの耐久性が増大する。
【0068】
【実施例】
以下の実施例は、本発明の詳細な説明を提供するものであり、本発明の範囲をここに記載した特定の実施の形態に限定することを意図したものではない。
【0069】
実施例1
この実施例は、周囲の汚染物から表面を保護する、ガラス表面上の陽イオン界面活性剤フイルムの形成を説明するものである。
【0070】
1. ガラス表面の調製
ガラスシートを、室温で、20分間に亘り、クロマージュ(Chromerge)溶液、または新たに調製したピラニエッチ(Pirani Etch)中に浸漬することにより洗浄した。クロマージュは、濃硫酸中の重クロム酸カリウムの飽和溶液からなり、90グラムの水中に20グラムの重クロム酸カリウム(フランス国、94120のプロラボからの精製等級)を完全に溶解させることにより調製される。900グラムの試薬等級の濃硫酸(フランス国、94120のプロラボからの標準等級)をこの溶液にゆっくりと加えた。この最終溶液を、室温まで冷却した後に用いた。クロマージュ中での洗浄後に、ガラスを多量の水で濯ぎ、20分間に亘り6Nの塩酸(HCl)溶液(フランス国、78996のフィッシャーサイエンティフィックからの分析等級)中に配置した。シリカ表面に残ったあらゆるクロムイオンを除去するように設計された、塩酸浴を、1容積の水を1容積の試薬等級濃硫酸に加えることにより調製した。最後に、ガラスを水で濯ぎ、洗浄工程を終了した。
【0071】
ピラニエッチは、7部の濃硫酸(フランス国、94120のプロラボからの標準等級)を3部の過酸化水素溶液(フランス国、94120のプロラボからの標準等級)に加えることにより調製した。この溶液を、新たに混合したときに急激に加熱し、直ちに用いた。この洗浄後に、多量の超純水(18Mオーム/cmより大きい抵抗率および10ppm未満の有機汚染物)による濯ぎを行った。
【0072】
これらの工程により、負に荷電した親水性シリカ表面を有する清潔で湿ったガラスが得られた。この表面は、7日間に亘る周囲の空気に露出した後にも清潔のままであり、周囲の汚染物がこのガラスに強力には吸着されなかったことを示している。
【0073】
この表面が均一に親水性であることを確認するために、最終の濯ぎ後の水膜を、光学干渉縞を示すところまで薄くさせることができる。これらの縞は、全表面に亘り生じるべきである。それら縞が生じない場合には、その膜は、表面の汚染により湿っていない状態となり、洗浄工程を繰り返すべきである。膜を薄くした直後に、ガラス表面を水で被覆して、周囲の埃からの汚染を防ぐべきである。
【0074】
2. 陽イオン界面活性剤によるガラス表面の被覆
清潔なガラスシートを、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム(CTAB)界面活性剤の0.4ミリモル/リットル(mM)の水溶液中に浸漬した。この界面活性剤は、電荷の引力により、ガラス表面に吸着された(界面活性剤の頭部基は正に荷電しており、シリカ表面は2より大きいpHの水中で負に荷電している)。次いで、このガラス板をこの溶液から垂直に引っぱり出し、「乾燥した状態」で出てきて、単層の膜が残った。
【0075】
3. 保護されたガラスの貯蔵および輸送
ガラスを、縁でこのガラスを保持し、埃と他の汚染物を排除するように密閉された剛性のプラスチックまたはガラス製容器中に包装した。
【0076】
4. 界面活性剤フイルムの除去
包装をほどいた後、ガラスの被覆表面を、約45分間に亘り、短波長の紫外線およびそれに関連するオゾンを発生する低圧水銀ランプから約6-8cmのところに配置することにより、上述した陽イオンフイルムをこのガラスシートから除去した。
【0077】
実施例2
この実施例は、陽イオン界面活性剤の塩化ジココジメチルアンモニウムを用いた、安定な疎水性の除去可能なコーティングのガラス表面上での形成を説明するものである。
【0078】
塩化ジココジメチルアンモニウムは、トリミリスチン、トリラウリン、トリパルミチン、およびトリステアリチンを含有するココナツ油から調製する。The Merck Index, Tenth Edition, Merck & Co.,Inc. Rahway, N.J. 1983を参照のこと。これには、各々の窒素上に二つの長い脂肪族鎖があり、所定の分子の鎖は、一般的に異なる長さのものである。表1は、アクゾノベル社より販売されている塩化ジココジメチルアンモニウムである、ARQUAD2C-75の鎖長の分布を示している。この表から分かるように、おおよそ20%の分子が、16以上の炭素の鎖を少なくとも一つ有している。18の炭素鎖のいくつかが、二重結合を有している。
【0079】
イソプロパノール中のアクゾノベル社から得たARQUAD2C-75(5重量%)を水で希釈して、乳濁液を調製した。ARQUAD2C-75を100-10,000倍で希釈し、15-400℃の温度を有するガラス上に吹き付けたときに、そのガラスの表面は、非湿潤性となった。この吹付けは、BINKS155スプレーガンを用いて行った。より高い濃度を用いても差し支えないが、その必要はなく、それは材料の浪費となってしまう。このコーティングを除去したときに、ESCAにより、表面組成が非被覆ガラスから変わっていないことが示された。
【0080】
a)被覆され、b)粉末ガラスで汚染され、c)85%の湿度/85℃で貯蔵され、そしてd)洗浄された試料により、コーティングがガラスチップの表面への付着を防ぐことが示された。
【0081】
実施例3
この実施例において、様々な陽イオン、非イオン、および両性界面活性剤を、LCDガラス上に除去可能な疎水性コーティングを提供するそれらの能力について検査した。検査の目的は、耐引掻性を提供するコーティングとは対照的に、チップの付着を減少できるコーティングを確認することにあった。以下に記載するガラスの調製およびコーティングを施す工程は、研究所での設定条件において容易に実施され、製造環境におけるコーティング配合物の挙動を予測できるデータが提供される。
【0082】
実験に用いたガラスは、コーニング社(ニューヨーク州、コーニング)により製造された1737LCDガラスであった。サンプルは、15分間に亘り、60℃の40kHzの超音波浴内の2%の洗浄剤(CA05、セミクリーンKG、またはCONTRAD 70)溶液中で洗浄した。次いで、サンプルを脱イオン水(DI)中で濯ぎ、15分間に亘りDI水(60℃)を有する第二の40kHzの超音波浴中に配置した。次いで、サンプルをDI水で濯ぎ、空気乾燥させた。
【0083】
前記界面活性剤を脱イオン水で希釈し、混合して、完全に分散させた。全ての試料を、300℃までホットプレート上で予熱していた1737ガラスの5インチ×5インチ(12.5cm×12.5cm)のシート上に吹き付けた。BINKS115スプレーガンを用いて、前記サンプルを被覆した。サンプルは、ガラスの表面上に水分が形成されるまで被覆した。周囲条件中で乾燥させた後、サンプルをDI水で濯いで、過剰の界面活性剤を除去し、乾燥させた。
【0084】
接触角の測定は、モニタとプリンタに接続されたNEC CCDにより顕微鏡のステージ上で行った。18メガオームの水滴を、ギルモントGS-1200マイクロメートルシリンジで作成した。これら水滴の写真を撮り、接触角を分度器により手動で測定した。各々のサンプルを、前記5インチ×5インチのシート上に間隔をおいて配置された4つの液滴について測定し、次いで、それらの接触角を平均した。あるいは、接触角は、コネリー(CONNELLY)接触角分析機を用いて測定した。この装置では、写真を撮るのにCCDカメラを用い、その写真を分析し、接触角を測定するのにコンピュータを用いている。接触角の値は、1度の何分の一かまで測定できるけれども、測定の変動は、しばしば±3°である。その結果、報告された値は、最も近い度に対するものである。全ての測定は、空気中からの有機物質の吸着に対する心配をなくすように、コーティングを作成または除去した同じ日に行った。
【0085】
ガラスを300℃まで加熱し、コーティングを噴霧として施したので、このコーティングを施す工程は、明らかに平衡条件下で行われなかった。それにもかかわらず、コーティングの一致性は、接触角により測定することができる。ガラスを過剰の材料で濯いだ後、測定した接触角は、コーティング中の界面活性剤濃度の関数である。
【0086】
図4は、塩化ジココジメチルアンモニウムおよびBTC1010(塩化ジデシルジメチルアンモニウム)に関する滴定曲線(ここでは、「等温線」とも称されている)を示している。これらの曲線において、濃度の低限に到達することはない。これらの曲線は、この研究に関するスプレー溶液の濃度は、ガラス上に良好な一貫性の層を得るのに必要な量よりもかなり高いことを示している。
【0087】
図2と4を比較すると、数秒以内で水が蒸発する温度でこれらの陽イオン界面活性剤を施すことに関する等温線は、平衡な低温の等温線と同様であることが分かる。本発明の以前には、これらの界面活性剤がそのような短時間で熱い表面上でうまく組織化できることが知られていなかった。
【0088】
図4から分かるように、BTC1010は、2倍から3倍、塩化ジココジメチルアンモニウムよりも低い濃度で単層付着を達成するように思われる。一般的に、脂肪族鎖が長くなるほど、臨界ミセル濃度が低くなる。異なる鎖長の二つの界面活性剤を制御した比率で混合した研究において、等温線の傾斜は変化しなかったが、その等温線は、鎖が長い界面活性剤の相対的濃度が増加するにつれて、より低い溶液濃度にシフトした。Harell,J.H., Scamehorn,J.F. "Adsorption from Mixed Surfactant Systems", in Mixed surfactant Systems, Surfactant Series Vol.46, Ogino,K, and Abe,M,Ed,; Marcel Dekker,Inc. New York,1992,pp.263-281を参照のこと。
【0089】
塩化ジココジメチルアンモニウムおよびBTC1010の平均鎖長は、それぞれ、おおよそ13の炭素および10の炭素であるので、塩化ジココジメチルアンモニウムの等温線が、BTCの等温線の左側にあることが予測される。図4において、それらの等温線は、予測されたものとは逆であり、このことは、最初に表面付着を阻害するATQUAD2C-75中のいくつかの不純物の存在を示している。しかしながら、塩化ジココジメチルアンモニウムの領域2の傾斜は、二つの材料の鎖長における鎖と一貫したBTC1010に関するよりも、急であるように思われる。図4に示したように、これら材料の両方に関して、良好なコーティングを生じる溶液濃度には広い窓がある。
【0090】
数多くの他の界面活性剤を、表2−5に示したように評価した。測定した接触角への鎖長の影響が、図5に示されている。このグラフにおいて、トリメチル(長鎖)アンモニウム塩により作成したコーティングの接触角をプロットした。6の炭素鎖のアンモニウム塩は、表面から容易に洗い落とされた。8の炭素鎖では、非常に安定なコーティングが形成され、60°以上の接触角が得られた。一般的に言えば、過剰な界面活性剤が洗い落とされた後に、接触角が40°以上、好ましくは、50°以上であるときに、コーティングが良好であると考えられる。このグラフは、CONTRAD 70中での洗浄が容易であることも示している。14以上の炭素の鎖長を有する第四アンモニウム塩は、それより短い鎖長の塩ほど容易には、表面から落とされなかった。除去後の接触角は、10°以下、好ましくは8°以下であるべきである。
【0091】
2%のCONTRAD 70中で洗浄されたARQUAD2C-75被覆ガラスについてのAFMデータは、表面荒さが元の値に戻ったことを示した。ESCAデータは、表面組成が非被覆ガラスと実質的に同一であったことを示した。ESCA測定を行ったときに、残留炭素がしばしばガラス表面上に見られるので、コーティングを除去したサンプルについて、ToF−SIMSを行った。表面に結合している界面活性剤は見られなかった。
【0092】
表2−5に詳述されているように、陽イオン界面活性剤は、適切なコーティングを形成するのにもっともうまくいき、いくつかの非イオン界面活性剤およびいくつかの両性界面活性剤も許容されたが、陰イオン界面活性剤は、水によるさらなる洗浄に対して安定な層を形成しなかったので、適していない。
【0093】
上述した実施例は、説明のみを意図したものであり、本発明の範囲を制限するものではない。当業者には、本発明の方法および組成に対して、様々な改変および変更を行えることが明らかであろう。したがって、本発明は、特許請求の範囲およびそれらの同等物の範囲内に入れば、本発明は、本発明の改変および変更を包含することが意図されている。
【0094】
【表1】
Figure 0004414043
【表2】
Figure 0004414043
【表3】
Figure 0004414043
【表4】
Figure 0004414043
【表5】
Figure 0004414043

【図面の簡単な説明】
【図1】平衡条件下での反対に荷電された表面上へのイオン界面活性剤の理想化された吸着等温線
【図2】平衡条件下でのシリカ上への長鎖第四アンモニウム塩の吸着に関する典型的な表面活性剤吸着等温線
【図3】被覆されたガラス基板上の水滴の接触角の測定を示す図
【図4】陽イオン界面活性剤の塩化ジココジメチルアンモニウムおよび塩化ジデシルジメチルアンモニウムに関する噴霧溶液中の界面活性剤の濃度に対する接触角のプロット
【図5】様々な陽イオン界面活性剤に関する鎖の長さに対する接触角のプロット

Claims (31)

  1. 少なくとも一つの実質的に平らな表面を有するガラスを処理する方法であって、
    (a) 前記ガラスの製造プロセスの一部として、少なくとも一つの界面活性剤を含む水溶液を前記表面に施すことにより該表面上に疎水性コーティングを形成し、ここで、
    (1) 該製造プロセスにより、高温で新たに形成されたガラスが製造され、
    (2) 該新たに形成されたガラスが、前記水溶液と最初に接触したときに、175℃よりも高い温度であり、
    (3) 前記界面活性剤が、陽イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、およびベタインからなる群より選択され、
    (4) 前記コーティングが、ガラスチップの前記表面への付着を減少させており、
    (b) 前記ガラスを切断し、
    (c) 該切断されたガラスの少なくとも一つの縁を粗摺りおよび/または研磨し、
    (d) 前記表面から前記コーティングを除去する、
    各工程を含み、ここで、
    (i) 工程(b)および(c)の内の少なくとも一つの最中に、水または水含有溶液が前記被覆された表面に施され、
    (ii) 前記コーティングが、工程(b)および(c)の後に少なくとも40°の液滴接触角を有する、
    ことを特徴とする方法。
  2. 前記ガラスが工程(a)において垂直であり、該ガラスの温度が、前記表面上に液滴が形成されないように工程(a)の間ずっと十分に高いままであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 前記ガラスの温度が、工程(a)の終りで少なくとも150℃であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  4. 前記新たに形成されたガラスが、前記水溶液と最初に接触したときに250℃よりも高い温度であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  5. 前記水溶液が吹付けにより前記表面に施されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  6. 前記界面活性剤が、平均で8以上18以下の炭素原子を含む、少なくとも一つの直鎖のまたは枝分れ炭化水素鎖を有する陽イオン界面活性剤であることを特徴とする請求項1記載の方法。
  7. 前記陽イオン界面活性剤が、各々が平均で8以上18以下の炭素原子を含む、二つの直鎖のまたは枝分れ炭化水素鎖を有することを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 前記界面活性剤がジココアルキルジメチルアンモニウム塩であることを特徴とする請求項7記載の方法。
  9. 前記界面活性剤がジココジメチルアンモニウム塩であることを特徴とする請求項7記載の方法。
  10. 前記界面活性剤の水溶液中の濃度が、約10−6モル/リットルから約0.5モル/リットルまでの間にあることを特徴とする請求項1記載の方法。
  11. 前記コーティングが、同じ条件下で非被覆表面に付着するであろうガラスチップの数と比較して、前記表面に付着するガラスチップの数を少なくとも80パーセント減少させることを特徴とする請求項1記載の方法。
  12. 前記表面に付着するガラスチップの数が少なくとも90パーセント減少することを特徴とする請求項11記載の方法。
  13. 工程(d)が、洗浄剤を含む水溶液を前記コーティングに施す工程を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  14. 工程(d)が、超音波エネルギーを前記コーティングに施す工程を含むことを特徴とする請求項13記載の方法。
  15. 工程(d)が、前記表面をブラシ洗浄する工程を含むことを特徴とする請求項13記載の方法。
  16. 工程(d)が、超音波エネルギーを前記表面に施し、該表面をブラシ洗浄する各工程を含むことを特徴とする請求項13記載の方法。
  17. 工程(d)が、前記コーティングの少なくとも外面を酸化させる工程を含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
  18. 工程(d)が、前記コーティングの少なくとも外面を酸化させる工程を含むことを特徴とする請求項13記載の方法。
  19. 工程(d)が、前記コーティングの少なくとも外面を酸化させる工程を含むことを特徴とする請求項14記載の方法。
  20. 工程(d)が、前記コーティングの少なくとも外面を酸化させる工程を含むことを特徴とする請求項15記載の方法。
  21. 工程(d)が、前記コーティングの少なくとも外面を酸化させる工程を含むことを特徴とする請求項16記載の方法。
  22. 前記コーティングの外面が、オゾンを用いて酸化されることを特徴とする請求項17記載の方法。
  23. 前記オゾンが、コロナ放電を用いて生成されることを特徴とする請求項22記載の方法。
  24. 前記オゾンが、紫外線を用いて生成されることを特徴とする請求項22記載の方法。
  25. 前記コーティングの外面が、オゾン処理された水を用いて酸化されることを特徴とする請求項17記載の方法。
  26. 前記コーティングが、工程(b)および(c)の後に少なくとも50°の液滴接触角を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  27. 前記表面が、工程(d)の後に10°未満の液滴接触角を有することを特徴とする請求項1記載の方法。
  28. 工程(b)および(c)の内の少なくとも一つにおいて、工程(a)において用いた界面活性剤を含む水含有溶液が、前記被覆された表面に施されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  29. 水による濯ぎ後であり、工程(d)の前に、前記コーティングが、該コーティングを通して前記ガラスを視覚的に検査できるほど十分に薄いことを特徴とする請求項1記載の方法。
  30. 前記ガラスが、二つの実質的に平らな表面を有し、前記コーティングが液晶ディスプレイを製造するのに用いられることを特徴とする請求項1記載の方法。
  31. 工程(d)の後に、前記ガラスが液晶表示ディスプレイを製造するのに用いられることを特徴とする請求項1記載の方法。
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