JP4420428B2 - 偏光照明光学系およびこれを用いた投写型表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、発光体およびリフレクタを備えた光源部を用いて被照明体を照明する偏光照明光学系に関するもので、特に、照明光束を液晶表示板等の、偏光を用いて変調を行うライトバルブにより光変調し、この投映光束によりスクリーン上に画像を拡大投映する投写型表示装置に好適な偏光照明光学系、およびこれを用いた投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
フライアイよりなるインテグレータ部と偏光方向を揃える偏光ビームスプリッタとを用いた明るい偏光照明光学系は、偏光を用いた投写型表示装置の照明光学系として一般に用いられている。また、近年ではより明るい照明光学系が求められる傾向にある。
【0003】
明るくする手法としては、発光体のサイズが決まっている場合には、発光体の消費電力を上げ発光体からの全光束を多くする、いわゆるワッテイジの高い光源を使用することができる。しかしこのように消費電力を上げることなく、単位面積あたりの光束密度を増す方法も検討されており、例えば、特許文献1が知られている。この照明装置はリフレクタからの光束の一部を平面反射鏡で反射させ発光体側に光束を戻し、別の経路からの光束と共に出射させるものである。
【0004】
【特許文献1】
特開平2003−15219号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された照明装置では、平面反射鏡で反射させ発光体に戻す光量が多いと発光体付近の熱が上がるため、発光体の寿命が短くなるという問題がある。また逆に、戻す光量が少ないと明るくすることができなくなってしまう。
【0006】
また平面反射鏡で戻された光束には、反射回数の多さや、発光体を包んでいる発光管を通り抜けることで収差が発生するが、特許文献1に記載された照明装置ではそれに関して考慮されておらず、そのため必ずしも利用効率の高い光束が得られるとは限らないものとなっている。
【0007】
また、明るい偏光照明光学系とするためには光源からの光量を効率よく利用することが重要であるが、フライアイによるインテグレータ部と偏光ビームスプリッタとを用いた偏光照明光学系では、光源の像ができるフライアイや偏光ビームスプリッタの部分で光束の一部がカットされてしまうことにより、光量ロスが発生しやすいことはよく知られている。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みなされたもので、発光体寿命に影響する温度上昇を軽減しながら、明るく均一な照明を行ない得る偏光照明光学系およびこれを用いた投写型表示装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
また、本発明はインテグレータ板や偏光ビームスプリッタを備えた偏光照明光学系として、簡易な構成で効率よく偏光方向が統一された照明光を得ることのできる偏光照明光学系およびこれを用いた投写型表示装置を提供することをも目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る偏光照明光学系は、発光体、およびこの発光体からの照明光束を反射するリフレクタよりなる光源部と、この光源部からの照明光束を複数の照明光束に分割するインテグレータ部および該光源部からの照明光束の偏光方向を整える偏光変換部からなる偏光変換インテグレータ部とを備えた照明光学系において、
前記光源部が、前記リフレクタで反射された照明光束の一部について、所定の偏光方向の照明光束は透過するとともに、この所定の偏光方向と垂直な偏光方向の照明光束は反射し直接にまたは前記リフレクタを介して、前記発光体付近に集光させるように作用する、反射型偏光板を備えていることを特徴とするものである。
【0011】
また、前記光源部からの照明光束のうち、一部の照明光束のみが前記偏光変換部を介して被照明エリアを照明することが好ましい。
【0012】
また、前記光源部の前記反射型偏光板を透過した照明光束の多くが、前記偏光変換部が非設置とされた領域を通って被照明エリアを照明することが好ましい。
【0013】
また、前記光源部の前記リフレクタから直接に前記偏光変換インテグレータ部に入射される照明光束の多くが、前記偏光変換部を介して被照明エリアを照明することが好ましい。
【0014】
また、前記偏光変換インテグレータ部の前記インテグレータ部は、少なくとも2枚のフライアイより構成され、最も光源部側フライアイに比べ、最も被照明エリア側フライアイの方がサイズが小さいことが好ましい。
【0015】
また、前記偏光変換インテグレータ部の前記インテグレータ部は、レンズセル分割数が互いに等しい少なくとも2枚のフライアイからなり、最も被照明エリア側フライアイにおいて、前記偏光変換部が設置された領域に対応する領域のレンズセルサイズが、前記偏光変換部が非設置とされた領域に対応する領域のレンズセルサイズに比べ、大きいことが好ましい。
【0016】
本発明に係る投写型表示装置は、上記いずれかの偏光照明光学系を備え、この偏光照明光学系からの照明光束により、所定の画像情報に基づいて光変調を行なう少なくとも1つのライトバルブを照明し、このライトバルブからの画像情報を担持した投映光束を、投写光学系を介し投写することを特徴とするものである。
【0017】
なお、上記「照明光束の多く」とは、照明光束の少なくとも過半であり、望ましくは全てであることを示すものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態について、本発明の実施例1に係る偏光照明光学系を例として説明する。図1は本発明の実施例1に係る偏光照明光学系の概略構成を示す断面図である。
この偏光照明光学系において、光源部1は、光源の発光点11が放物面鏡よりなるリフレクタ12の焦点に配置されたものである。この光源は、発光分布が小さく発光効率の高いものが望ましく、現在では、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプなどの発光管等からなることが一般的である。
【0019】
また光源部1は、リフレクタ12の開口側に、リフレクタ12で反射された照明光束のうちの一部の照明光束の光路上に、反射型偏光板13を備えている。反射型偏光板13は、所定の偏光方向の照明光束を透過するとともに、この所定の偏光方向と垂直な偏光方向の照明光束は反射するもので、反射型偏光板13で反射された照明光束は再びリフレクタ12で反射して、発光点11の付近に集光される。
【0020】
すなわち、図示されるとおり、光束b、cはリフレクタ12で反射され直接に光源部1から出射され、光束a、dは反射型偏光板13に入射されて所定の偏光方向の光束a、dは透過され、この所定の偏光方向と垂直な偏光方向の光束a、dは反射される。光束a、dは反射型偏光板13から逆行し再びリフレクタ12で反射して、発光点11の付近に集光され、さらに進行して再度リフレクタ12で反射して光源部1から出射される。光源部1から出射される照明光束は略平行光とされている。
【0021】
またこの偏光照明光学系は、光源部1からの照明光束を複数の照明光束に分割するインテグレータ部2と、光源部1からの照明光束の偏光方向を整える偏光変換部3とからなる偏光変換インテグレータ部とを備えている。
【0022】
インテグレータ部2は、光源部1からの照明光束の光軸と垂直な断面における光量分布の均一化を図るもので、光源部側から順に第2フライアイ21および第1フライアイ22が配設されている。第2フライアイ21が光源部1からの略平行光束を第2フライアイ21のレンズセルの数と同数の部分光束に分割し、第1フライアイ22を構成する各レンズセル近傍に光源11の2次光源像を形成させることにより光量分布の均一化を図る。2つのフライアイ21、22のレンズセル分割数は互いに等しく、第2フライアイ21の各レンズセル23と第1フライアイ22の各レンズセル24とは、1対1で対応するように構成されている。
【0023】
偏光変換部3は、インテグレータ部2から出射された光源部1からの照明光束の偏光方向を揃えるもので、従来よく知られた、偏光ビームスプリッタアレイ(以下、PBSアレイと称する)、およびこのアレイの光出射面側に配設され複数のλ/2位相膜34がストライプ状に配設されたλ/2位相板からなるものである。
【0024】
PBSアレイはその内部に、偏光分離膜31と反射膜32とが、光軸に対して略45度の角度を有するように交互に形成されている。ランダムな偏光である光源部1からの照明光束は、第1フライアイ22のうちの対応するレンズセル24から入射され、偏光分離膜31により偏光方向の異なるP偏光とS偏光の2種類の偏光に分離される。一方の偏光は偏光分離膜31を透過しプリズム面33から出射される。他方の偏光は偏光分離膜31および隣接する反射膜32で反射されて、最終的には、PBSアレイを直進透過した光束とほぼ平行な角度でPBSアレイより出射され、λ/2位相膜34を通過する際に、偏光面の回転作用によりPBSアレイを直進透過した光束と略一致する偏光方向に変換されて出射される。
【0025】
このようにして本発明に係る偏光照明光学系から出射された照明光束は、明るく均一で偏光方向が統一された照明光束として、後段の集光レンズ61等を介し画像表示素子等の被照明領域を照明する。
【0026】
また、図2(a)は、この光源部1をA方向より見た図であり、図2(b)は偏光変換部3およびフライアイ22をA方向より見た図である。図2(b)において、ハッチング部分はλ/2位相膜34が配された部分である。また、図2(c)はフライアイ22をA方向より見た図である。図示のとおり、フライアイ22は、矩形状の輪郭をした微小な凸レンズによるレンズセル24が縦横に複数配列されたものである。
【0027】
上記構成の光源部1によれば、光源から発生した光量を効率よく利用し明るい照明を行うことができる。また、反射型偏光板13から光源付近へ戻される光量は全反射ミラーの場合と比較し略半減されるので、光源の温度上昇が軽減され、発光体寿命を長く持たせることができる。
【0028】
さらに、反射型偏光板13の形状および配設位置を適宜設定することにより、光源の発光体を包むガラス等の管球で発生する収差も考慮して、その収差を補正し反射光の角度を調整して、発光点に戻すような構成が可能である。発光点は、例えばアーク放電光源ならば空間部分となり、放電部材の温度上昇がなされないので光源寿命を長くすることができる。
【0029】
また、この偏光照明光学系はインテグレータ部2および偏光変換部3からなる偏光変換インテグレータ部を備えており、明るく均一な照明を行なうことができる。
【0030】
なお、この偏光照明光学系は、光源部1からの照明光束のうち、一部の照明光束のみが偏光変換部3を介して被照明エリアを照明するように構成することができる。すなわち、上記以外の照明光束は偏光変換部3を介さずに被照明エリアを照明するように構成することができることになる。
【0031】
より具体的には、上記一部の照明光束を光源部1のリフレクタ12から直接に偏光変換インテグレータ部に入射される照明光束とし、これ以外の照明光束を反射型偏光板13を透過した照明光束とすることが好ましい。反射型偏光板13を透過した照明光束は所定の偏光方向の照明光束とされているので、偏光変換部3により偏光方向を揃える必要がない。したがって、光源部1の反射型偏光板13を透過した照明光束の多くが、偏光変換部3が非設置とされた領域を通って被照明エリアを照明するように構成することができる。また、光源部1のリフレクタ12から、反射型偏光板13を介さずに直接に偏光変換インテグレータ部に入射される照明光束の多くは、偏光変換部3を介して被照明エリアを照明するように構成することが好ましい。偏光変換部3から出射される光束は、インテグレータ部2から出射され偏光変換部3を介さずにこの偏光照明光学系から出射される光束と略一致する偏光方向となるように変換されるような構成とする。
【0032】
なお、上記「照明光束の多く」とは、照明光束の少なくとも過半であり、望ましくは全てであることを示すものである。理想的には全てであることが望ましいが、製造上の理由等により、そのように厳密に分けることが難しい場合をも許容するものである。
【0033】
一部の照明光束のみが偏光変換部3を介して被照明エリアを照明するように構成することにより、光利用効率を向上させることができる。PBSアレイを用いた偏光変換部3は開口に制限があり、光が入射されてもその光を利用できない部分が在ることが知られている。そのためインテグレータ部2から偏光変換部3に至る部分では光量損失が生じやすいが、偏光変換部3が非設置とされた領域からも偏光方向が揃えられた光束を出射し得るこの偏光照明光学系の構成によれば、この領域ではこのような光量損失がない。また、偏光変換部3のサイズを小さくすることができ、低コスト化を図ることができる。
【0034】
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。なお、各実施例における符号は、各実施例において同様なものを示す場合はそれぞれ一致させている。また、各断面図において、各部材はその断面形状を重点的に記載したものであって、遠方の端面の記載を省略しているものがある。
【0035】
<実施例1>
上述のとおり、図1は本実施例に係る偏光照明光学系の断面図である。また、図2は図1の、A方向より(a)光源部1、(b)偏光変換部3および第1フライアイ22、(c)第1フライアイ22を、それぞれ見た図である。
【0036】
本実施例の光源部1によれば、光源から発生した光量を効率よく利用し明るい照明を行うとともに、光源の温度上昇が軽減され、発光体寿命を長く持たせることができる。また、この偏光照明光学系はインテグレータ部2および偏光変換部3からなる偏光変換インテグレータ部を備えており、明るく均一な照明を行なうことができる。また、この偏光照明光学系は、光源部1からの照明光束のうち、一部の照明光束のみが偏光変換部3を介して被照明エリアを照明するように構成されており、光利用効率を向上させることができる。
【0037】
すなわち、反射型偏光板13を透過した照明光束(例えば、a、d)は所定の偏光方向の照明光束とされているので、偏光変換部3が非設置とされた領域を通って被照明エリアを照明するように構成されている。また、光源部1のリフレクタ12から、反射型偏光板13を介さずに直接に偏光変換インテグレータ部に入射される照明光束(例えば、b、c)は、偏光変換部3を介して被照明エリアを照明するように構成されている。
【0038】
また、第2フライアイ21と第1フライアイ22とは、本実施例のように同一形状とすることによりコスト上有利となる。
【0039】
<実施例2>
図3は本実施例に係る偏光照明光学系の断面図である。また、図4は図3の、A方向より(a)光源部1、(b)偏光変換部3および第1フライアイ22、(c)第1フライアイ22を、それぞれ見た図である。図示のとおり、この偏光照明光学系では実施例1のものと異なり、リフレクタから出射される光束の光軸近傍部分に反射型偏光板13が配設されている。
【0040】
本実施例の光源部1によれば、光源から発生した光量を効率よく利用し明るい照明を行うとともに、光源の温度上昇が軽減され、発光体寿命を長く持たせることができる。また、この偏光照明光学系はインテグレータ部2および偏光変換部3からなる偏光変換インテグレータ部を備えており、明るく均一な照明を行なうことができる。また、この偏光照明光学系は、光源部1からの照明光束のうち、一部の照明光束のみが偏光変換部3を介して被照明エリアを照明するように構成されており、光利用効率を向上させることができる。
【0041】
すなわち、反射型偏光板13を透過した照明光束(例えば、b、c)は所定の偏光方向の照明光束とされているので、偏光変換部3が非設置とされた領域を通って被照明エリアを照明するように構成されている。また、光源部1のリフレクタ12から、反射型偏光板13を介さずに直接に偏光変換インテグレータ部に入射される照明光束(例えば、a、d)は、偏光変換部3を介して被照明エリアを照明するように構成されている。
【0042】
また、この偏光照明光学系は、インテグレータ部2が、レンズセル分割数が互いに等しい2枚のフライアイ21、22からなり、被照明エリア側の第1フライアイ22において、偏光変換部3が設置された領域に対応する領域のレンズセル24aのサイズが、偏光変換部3が非設置とされた領域に対応する領域のレンズセル24bのサイズに比べ、大きくなるように構成されている。
【0043】
すなわち、第2フライアイ21は、反射型偏光板13を透過した照明光束(例えば、b、c)が略入射される領域の各レンズセル23bと、反射型偏光板13を介さずに直接に偏光変換インテグレータ部に入射される照明光束(例えば、a、d)が略入射される領域の各レンズセル23aとからなる。そして、各レンズセル23bの偏心により、偏光が揃った光は光束中心が光軸を中心として互いに近づくように集光される。他方、ランダムな偏光方向の光は、各レンズセル23aの偏心により、光束中心が光軸を中心として互いに離れるように集光される。
【0044】
2つのフライアイ21、22のサイズは略等しいが、第1フライアイ22においては、この第2フライアイ21の各レンズセル23a、23bの偏心に対応して、レンズセル23aに対応する領域のレンズセル24aのサイズ(面積)が、レンズセル23bに対応する領域のレンズセル24bのサイズ(面積)に比べ、大きくなっている。レンズセル24aに入射されたランダムな偏光方向の光は後段に設置された偏光変換部3に入射される。レンズセル24bに入射された光は偏光方向が揃っているので、偏光変換部3を介すことなく偏光照明光学系から出射される。
【0045】
ランダムな偏光方向の光は第1フライアイ22の後段の偏光変換部3で偏光方向が揃えられるわけであるが、2つのフライアイ21、22のそれ自体のサイズが略等しい場合でも、このように偏心させ、上記所定の光束により結像される2次光源像の間隔を拡げることにより、照明光束の利用効率を向上させることができる。レンズセル24bから出射される偏光が揃った照明光束についてはそのままの光量が利用できるとともに、レンズセル24aから出射されるランダムな偏光方向の照明光束について、このようにしてフライアイの近傍に形成される2次光源像の間隔が広められると、開口制限のあるPBSアレイに効率よく光を入射させることができるので、ランダムな偏光方向の光について照明効率を向上させることができる。
【0046】
<実施例3>
図5は本実施例に係る偏光照明光学系の断面図である。図示のとおり、この偏光照明光学系では実施例1のものと異なり、光源部1は楕円面鏡よりなるリフレクタ14を備え、この光源部1からの光束を略平行光としてインテグレータ部2に入射させるレンズ41を備えている。また、この反射型偏光板16は実施例1の平面状のものと異なり、所定の曲面状のものとされている。この曲面形状は、光源の発光体を包むガラス等の管球で発生する収差を考慮して、その収差を補正し反射光の角度を調整して、発光点に戻すように設定されている。
【0047】
本実施例の光源部1によれば、光源から発生した光量を効率よく利用し明るい照明を行うとともに、光源の温度上昇が軽減され、発光体寿命を長く持たせることができる。また、この偏光照明光学系はインテグレータ部2および偏光変換部3からなる偏光変換インテグレータ部を備えており、明るく均一な照明を行なうことができる。また、この偏光照明光学系は、光源部1からの照明光束のうち、一部の照明光束のみが偏光変換部3を介して被照明エリアを照明するように構成されており、光利用効率を向上させることができる。
【0048】
すなわち、反射型偏光板16を透過した照明光束(例えば、a、d)は所定の偏光方向の照明光束とされているので、偏光変換部3が非設置とされた領域を通って被照明エリアを照明するように構成されている。また、光源部1のリフレクタ14から、反射型偏光板16を介さずに直接に偏光変換インテグレータ部に入射される照明光束(例えば、b、c)は、偏光変換部3を介して被照明エリアを照明するように構成されている。
【0049】
本実施例では、偏光変換部3のPBSアレイは光軸を含む所定面に関し対称となるように構成されている。これは、偏光変換部3が配された領域と偏光変換部3が非設置とされた領域とから出射された照明光束全体において、光束密度が疎となる部分を極力なくするように配慮されたもので、偏光変換部3の作用としては実施例1のものと略同様である。
【0050】
また、この偏光照明光学系は、2枚のフライアイ21、22より構成されたインテグレータ部2において、光源部側の第2フライアイ21に比べ、被照明エリア側の第1フライアイ22の方がサイズが小さくなるように構成されている。2枚のフライアイ21、22はそれぞれ1対1に対応するような各レンズセルを備えているが、第2フライアイ21のレンズセルの偏心により、第1フライアイ22をこのように小型化することができる。
【0051】
第2フライアイ21のレンズセルの偏心は、実施例2のものと同様に、第1フライアイ22において、偏光変換部3が設置された領域に対応する領域のレンズセル24aのサイズが、偏光変換部3が非設置とされた領域に対応する領域のレンズセル24bのサイズに比べ、大きくなるように設定されている。これにより、実施例2のものと同様に、ランダムな偏光方向の光束により結像される2次光源像の間隔を拡げ、照明光の利用効率を向上させることができる。
【0052】
すなわち本実施例は、第1フライアイ22と偏光変換部3とを小型化しながら、照明光の利用効率を向上させるものである。
【0053】
<実施例4>
図6は本実施例に係る偏光照明光学系の断面図である。本実施例の光源部1は実施例1のものと同様であり、光源から発生した光量を効率よく利用し明るい照明を行うとともに、光源の温度上昇が軽減され、発光体寿命を長く持たせることができる。
【0054】
本実施例の偏光照明光学系は実施例1のものと異なり、インテグレータ部2が、レンズセル分割数が互いに等しい2枚のフライアイ21、22からなり、被照明エリア側の第1フライアイ22において、偏光変換部3が設置された領域に対応する領域のレンズセル24aのサイズが、偏光変換部3が非設置とされた領域に対応する領域のレンズセル24bのサイズに比べ、大きくなるように構成されている。
【0055】
これにより、本実施例の偏光照明光学系は実施例2のものと同様に、インテグレータ部2および偏光変換部3からなる偏光変換インテグレータ部を備えた明るく均一な照明を行ない得るものであるとともに、光源部1からの照明光束のうち、一部の照明光束のみが偏光変換部3を介して被照明エリアを照明するように構成されており、光利用効率を向上させることができ、さらに、ランダムな偏光方向の光束により結像される2次光源像の間隔を拡げ、照明光の利用効率を向上させることができる。
【0056】
本実施例の偏光変換部3においてもPBSアレイは光軸を含む所定面に関し対称となるように構成されているが、その作用としては実施例1のものと略同様である。また、本実施例の偏光変換部3は、実施例1〜3のものとλ/2位相膜34の配設位置が異なっている。本実施例ではλ/2位相膜34は、偏光分離膜31を透過しプリズム面33から出射される偏光の出射面に配設されている。本発明の偏光変換部3としては、このようなタイプのものを用いることも可能である。ただし、本発明に係る偏光照明光学系としては、偏光変換部3から出射される光束は、インテグレータ部2から出射され偏光変換部を介さずにこの偏光照明光学系から出射される光束と略一致する偏光方向とされていることが好ましい。そのため、本実施例においてはインテグレータ部2から出射され偏光変換部を介さずにこの偏光照明光学系から出射される光束の光路上にもλ/2位相膜35が配されている。
【0057】
<実施例5>
本実施例は、本発明に係る投写型表示装置の具体的な実施例として説明するものである。本実施例に係る投写型表示装置の概略構成を図7に示す。この装置は、本発明に係る偏光照明光学系を代表したものとしての、上記実施例4に係る偏光照明光学系を用いた装置とされている。
【0058】
この装置は、本発明に係る偏光照明光学系からの照明光束により、所定の画像情報に基づいて照明光束の光変調を行なう透過型画像表示素子よりなるライトバルブを照明し、このライトバルブからの画像情報を担持した投映光束を、投写光学系67を介し投写するものである。照明光束は、光量分布が均一化され偏光方向が揃えられた状態で、本発明の偏光照明光学系から出射される。そしてこの照明光束は、以下に示すとおり、3原色光に分解され、各色光用の透過型画像表示素子である液晶パネル64a〜cにより光変調されて、これらの投映光束が合成された後、投写光学系67により投写されて、スクリーン(不図示)上にフルカラー画像が結像される。なお、以下に示す第1〜第3色光成分とは、青色、緑色、赤色の3原色光を任意の順に対応させることができる。
【0059】
すなわち、照明光学系から出射された照明光束は、ダイクロイックミラー62a、62bにより色光分解され、それぞれ第1〜第3色光成分用の画像が表示される液晶パネル64a〜cに照射される。ダイクロイックミラー62aは、照明光束を第1色光成分光束と第2、第3色光成分の合成光束とに分離し、ダイクロイックミラー62bは、ダイクロイックミラー62aにより分離された第2、第3色光成分の合成光束を、第2色光成分と第3色光成分とに分離するものである。照明光束の光路上には、偏向のための全反射ミラー63〜dと、集光レンズ61a〜fとが配され、液晶パネル64a〜c上には、光源部1からの光束が重畳される。液晶パネル64a〜cを透過し、所定の画像情報に基づいて光変調された投映光束である第1〜第3色光成分光束は、第1色光成分を反射するダイクロイック膜65aと第3色光成分を反射するダイクロイック膜65bとを内部に有する、クロスプリズム66により合成される。
【0060】
この投写型表示装置は、本発明に係る偏光照明光学系を備えていることにより、簡易な構成で光源から発生した光量を効率よく利用し、明るく均一な偏光方向が統一された照明を行うことができるとともに、発光体寿命を長く持たせることができる。
【0061】
なお、本発明の偏光照明光学系およびこれを用いた投写型表示装置としては、これらの実施例のものに限られず、種々の態様の変更が可能である。
【0062】
例えば、本発明の偏光照明光学系において、反射型偏光板の開口部の形状およびサイズは上記実施例のものに限られない。開口部の形状およびサイズは、後段の偏光変換部の形状に対応することが望ましく、さらに、反射型偏光板で反射された光束がより少ない反射回数で開口部から出射されるように適宜設定し、光量損失を少なくすることが好ましい。また、開口部のサイズが大きくなることは偏光変換部の大型化を招く場合もあるので、光利用効率の低下ならびにコスト増とならないように適宜設定することが好ましい。
【0063】
また、光源部において、反射型偏光板の形状は平面に限られず曲面とされていてもよい。また、その形状および配置は、反射型偏光板で反射した光が再度リフレクタで反射されて光源部から出射されるように構成されていてもよいし、反射型偏光板で反射した光がリフレクタに当たらずに直接に光源部から出射されるように構成されていてもよい。前者の構成は反射型偏光板を平面状に形成することができるので製造が容易である。また、後者の構成は、リフレクタでの反射回数が少なくなるので光量損失を少なくすることができる。また、反射型偏光板で反射した光のうち、一部が再度リフレクタで反射されて光源部から出射され、それ以外の光がリフレクタに当たらずに直接に光源部から出射されるように構成されていてもよい。
【0064】
また、本発明の投写型表示装置としては、本発明の偏光照明光学系を任意に用いることができる。
【0065】
また、本発明の投写型表示装置においてライトバルブは実施例のものに限られない。例えば、反射型画像表示素子よりなるライトバルブを備えた投写型表示装置にも、本発明の照明光学系を適用することができる。また、本発明の投写型表示装置は必ずしもカラー画像表示装置に限られず、モノクロ画像表示装置とされていてもよい。
【0066】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る偏光照明光学系およびこれを用いた投写型表示装置によれば、光源部に、リフレクタで反射された照明光束の一部について、所定の偏光方向の照明光束は透過するとともに、この所定の偏光方向と垂直な偏光方向の照明光束は反射し発光体付近に集光させるように作用する、反射型偏光板を備え、インテグレータ部および偏光変換部からなる偏光変換インテグレータ部を備えていることにより、簡易な構成で光源から発生した光量を効率よく利用し、明るく均一な偏光方向が統一された照明を行うことができるとともに、発光体寿命を長く持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る偏光照明光学系の概略構成図
【図2】実施例1のA方向から見た図
【図3】本発明の実施例2に係る偏光照明光学系の概略構成図
【図4】実施例2のA方向から見た図
【図5】本発明の実施例3に係る偏光照明光学系の概略構成図
【図6】本発明の実施例4に係る偏光照明光学系の概略構成図
【図7】本発明の実施例5に係る投写型表示装置の概略構成図
【符号の説明】
1 光源部
2 インテグレータ部
3 偏光変換部
11 発光点
12 放物面リフレクタ
13、16 反射型偏光板
14 楕円面リフレクタ
21 第2フライアイ
22 第1フライアイ
23、24 レンズセル
31 偏光分離膜
32 反射膜
33 プリズム面
34 λ/2位相膜
41 レンズ
61 集光レンズ
62 ダイクロイックミラー
63 全反射ミラー
64 透過型液晶パネル
65 ダイクロイック膜
67 投写光学系

Claims (7)

  1. 発光体、およびこの発光体からの照明光束を反射するリフレクタよりなる光源部と、この光源部からの照明光束を複数の照明光束に分割するインテグレータ部および該光源部からの照明光束の偏光方向を整える偏光変換部からなる偏光変換インテグレータ部とを備えた照明光学系において、
    前記光源部が、前記リフレクタで反射された照明光束の一部について、所定の偏光方向の照明光束は透過するとともに、この所定の偏光方向と垂直な偏光方向の照明光束は反射し直接にまたは前記リフレクタを介して、前記発光体付近に集光させるように作用する、反射型偏光板を備えていることを特徴とする偏光照明光学系。
  2. 前記光源部からの照明光束のうち、一部の照明光束のみが前記偏光変換部を介して被照明エリアを照明することを特徴とする請求項1記載の偏光照明光学系。
  3. 前記光源部の前記反射型偏光板を透過した照明光束の多くが、前記偏光変換部が非設置とされた領域を通って被照明エリアを照明することを特徴とする請求項1または2記載の偏光照明光学系。
  4. 前記光源部の前記リフレクタから直接に前記偏光変換インテグレータ部に入射される照明光束の多くが、前記偏光変換部を介して被照明エリアを照明することを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載の偏光照明光学系。
  5. 前記偏光変換インテグレータ部の前記インテグレータ部は、少なくとも2枚のフライアイより構成され、最も光源部側フライアイに比べ、最も被照明エリア側フライアイの方がサイズが小さいことを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の偏光照明光学系。
  6. 前記偏光変換インテグレータ部の前記インテグレータ部は、レンズセル分割数が互いに等しい少なくとも2枚のフライアイからなり、最も被照明エリア側フライアイにおいて、前記偏光変換部が設置された領域に対応する領域のレンズセルサイズが、前記偏光変換部が非設置とされた領域に対応する領域のレンズセルサイズに比べ、大きいことを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項記載の偏光照明光学系。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか1項記載の偏光照明光学系を備え、この偏光照明光学系からの照明光束により、所定の画像情報に基づいて光変調を行なう少なくとも1つのライトバルブを照明し、このライトバルブからの画像情報を担持した投映光束を、投写光学系を介し投写することを特徴とする投写型表示装置。
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