JP4424714B2 - 舗装構造体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般歩道や遊具・運動施設に適用される舗装構造体に関し、さらに詳しく言えば、弾性アスファルト上に弾性舗装を敷設する構造の舗装構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、屋外における歩道舗装部分は非透水性アスファルトが用いられているが、近年においては、表層に薄いアクリル樹脂による着色加工を施したものや、レンガタイプやコンクリートタイプのインターロッキングブロックを敷き並べて美観性を上げる施工が数多く見受けられる。
【0003】
旧来のアスファルト舗装のみ、もしくは、表層薄層カラー舗装およびインターロッキングブロックなどは強度が高く耐摩耗性も優れている反面、全般的に舗装面が硬いために足膝への衝撃が大きく、ジョギングや長時間の歩行には向いていなかった。すなわち、この舗装面はJIS−A6519にて規定された転倒時の頭部に係る最大衝撃加速度(Gmax)が100Gを越え、極端な場合、転倒による頭部強打によって重傷事故を引き起こす可能性もあった。
【0004】
また、より高級な舗装材として、従来のアスファルト舗装上にゴムチップを樹脂バインダーにて結合した弾性層を加えたものも柔軟性に優れ安全性が高いことから、徐々に普及するようになっている。
【0005】
ゴムチップ樹脂を敷き詰めた弾性層を形成したタイプは、最大衝撃加速度Gmaxが100以下の高い弾力性を有するため、転倒しても重傷事故に繋がることは極めて少なく、安全性に優れている。このタイプは主に競技場のトラックなど運動施設において多用されており、一部で歩道用として流用されている。
【0006】
ところが、ゴムチップを樹脂バインダーで結合した構造の舗装は、弾性層の厚みが15mmを越えると弾性層自体の変位量が大きく、舗装面が柔らかくなりすぎて歩きにくいと言う欠点がある。
【0007】
また、従来の舗装に比べて高価であり、価格を下げるために厚さを薄くすると、弾性が失われやすくなる。とりわけ表層部付近では踏み付けなどによって加わった剪断応力によってゴムチップが剥離しやすく、また下層との界面付近では剥離が発生するなどと言った種々の問題が生じた。
【0008】
上述した諸問題のうち、歩行感に関しては、硬質骨材とゴムチップとを併用することにより歩行感が向上するという知見に基づき、全骨材中に占める弾性骨材の割合を25〜75体積%になるように配合し、それを樹脂バインダーにて結合した構造体が提案されている。(特開昭63−7404号公報:先行技術1)
【0009】
また、弾性舗装材の厚みが20mm以下でかつ全骨材中に占める弾性骨材の割合が50体積%を越え、95体積%以下の範囲内である舗装も提案されている。(特許第2869459号公報:先行技術2)
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近ではバリアフリーやユニバーサルデザインといった、健常者と高齢者を含む身体障害者とが互いに共有できる場を提供するデザインコンセプトが社会的に脚光を浴びている。とりわけ、歩道やそれらの舗装面はより重要な整備課題として評価されている。
【0011】
しかしながら、上記先行技術1の場合、例えば弾性層の厚みが20mm以下と薄く、硬質骨材の割合が50体積%を越えると、弾力性が不足して転倒時の最大衝撃加速度Gmaxが100Gを越えるため、転倒時の危険性が高い。
【0012】
また、先行技術2の場合、弾性骨材と硬質骨材との硬さの違いによって、健常者には安定した歩行感が得られるが、車椅子などを走行させた場合には、車輪の接触面上の硬質骨材と弾性骨材との変形量が異なり、弾性骨材の踏みつけたときに局所的な凹みが生じて、走行時に車輪への負荷が一定ではなく、いわゆるタイヤを取られた状態となり、進行方向に真っ直ぐと進むことが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者は、特に歩行者系弾性舗装において、健常者はもとより高齢者や身体障害者にとっても、▲1▼転倒しても比較的安全な硬さの範囲、▲2▼歩きやすい硬さ、▲3▼車椅子の走行しやすい硬さの範囲について、それぞれ検討したところ、アスファルト基層とその表面の弾性層とを含めた硬さの範囲がJIS−A6519「床の硬さ試験」において規定された最大衝撃加速度Gmaxが80±10Gであることを見出した。
【0014】
すなわち、本発明は、路盤上に敷設された舗装構造体において、上記路盤上に形成された弾性骨材を含むアスファルト基層と、弾性骨材からなる主材をバインダーによって結合してなり、上記アスファルト基層上に形成された弾性層とを備え、上記弾性骨材の平均粒径が0.3〜5.0mm,上記弾性層内における上記バインダーと上記弾性骨材との配合割合が重量比で1/6〜1/3であり、上記アスファルト基層の空隙率が15〜25%,上記弾性層の空隙率が10〜30%であるとともに、上記弾性骨材のJIS−K6254に規定されたスプリング硬さHsが80以下で、上記アスファルト基層と上記弾性層の積層体のJIS−A6519に規定された転倒時における最大衝撃加速度Gmaxが80G±10Gであることを特徴としている。これによれば、健常者はもとより、車椅子などを使用する身体障害者や高齢者にとっても、安定した歩行感および走行感が得られるとともに、転倒した場合にも安全な舗装構造体が得られる。
【0015】
上記アスファルト基層および上記弾性層の厚さが合計で40〜55mmであることが好ましく、さらには、上記アスファルト基層の厚さが32〜40mmであり、上記弾性層の厚さ8〜15mmであることが好ましい。
【0016】
アスファルト基層の厚さが32mm未満であると施工が困難であり、舗装面の十分な強度と耐久性が得られず、経時変化により陥没や不等沈下を招くおそれがある。一方、40mmを越えると、一度に打設を行うと密度にバラツキが生じるため、数回分けての施工しなくてはならず経済的ではない。
【0017】
上記アスファルト基層に配合される上記弾性骨材の割合が、1〜10重量%であることが好ましい。すなわち、1%未満ではアスファルト基層単体で所望の弾性が得られない。一方、10重量%を越えると弾性が強くなりすぎてアスファルト基層としての十分な強度が確保できなかったり、混合時に骨材の分散が悪く弾性骨材のみが凝縮して均一な面性能を引き出せないおそれがある。
【0018】
本発明の舗装構造体は、降雨時の歩行性などを考慮してアスファルト基層および弾性層が透水性を有する。アスファルト基層および弾性層の空隙率については、透水性アスファルトとしての例えば開粒度アスファルトと同等の透水性能を得るため、アスファルト基層の空隙率が約15〜25%、弾性層は約10〜30%の範囲内とする。すなわち、空隙率が10%未満では透水性が低下して、水はけが悪く水たまりなどによって転倒事故を引き起こすおそれがある。
【0019】
弾性骨材としては、例えばブロック状やシート状などに形成された天然ないしは合成のゴム材料や発泡ポリウレタンなどの柔軟で弾性を有する樹脂材料を粉砕加工した粒状物からなり、特に上記ゴム材料や合成樹脂材料の廃品(廃タイヤなど)の粉砕チップが資源再利用の観点から好適に使用される。
【0020】
本発明において、弾性骨材の粒径は、平均粒径が0.3〜5.0mmの範囲内に調粒される。すなわち、粒径が0.3mm未満では上述した空隙率を十分に確保できず、透水性が低下するおそれがあり、逆に5.0mmより大きいと舗装面の仕上がり性状が均一にならないおそれがある。
【0021】
弾性骨材を結合するバインダーとしては、例えばTDI、MDI、HDI、XDI、IPDIなどのポリウレタン樹脂、軟質エポキシ樹脂、過酸化物架橋タイプのアクリルウレタン樹脂、軟質ポリエステル樹脂、アスファルトエマルジョンなどの耐候性、耐水性に優れた種々の硬化性樹脂材料を使用することができるが、特に空気中の水分によって硬化反応する湿気硬化型ポリウレタン樹脂がより効果的であり、これによれば、作業性の向上はもとより、舗装面の硬さに与える影響が少なく、柔軟性に優れた舗装面を得ることができる。
【0022】
また、バインダーは骨材を結合するに足りる量が配合されていればよいが、本発明において、その配合割合は、実質的には施工時の樹脂モルタル中において、重量比で1/6〜1/3の量のバインダーが配合される。
【0023】
すなわち、バインダーが1/6未満ではバインダーによる骨材の接着性が低下するため、弾性層の強度が低下し、骨材が剥離するおそれがある。逆に1/3を越えると、樹脂モルタルの粘度が高くなりすぎて、アスファルト基層上への塗布が困難になるばかりでなく、バインダーの余剰分がアスファルト基層に流れ込み透水性能を低下させるおそれがある。
【0024】
上記弾性層は実質的には上記弾性骨材のみからなることが好ましい。すなわち、例えば舗装面上に砂などの硬質骨材が混入してしまうと歩行感や走行感に影響が出るため、舗装面上には硬質骨材を5%未満に保つことが好ましい。ここでいう実質的とは、弾性骨材に夾雑物が5%未満含まれている状態を意味する。
【0025】
上記アスファルト基層および上記弾性層を組み合わせることにより、転倒時における最大衝撃加速度Gmaxが80G±10Gである舗装構造体が得られる。また、景観や美観などにバリエーションを与えるため、上記弾性骨材には所定の色付けがなされた例えば粒状ゴムなどのカラーチップを用いることが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。図1には、路盤(下地基盤)G上に本発明のアスファルト基層2と、このアスファルト基層2上に弾性層3とを形成してなる舗装構造体1の模式的な断面図が示されている。
【0027】
路盤Gは、例えばアスファルト/コンクリート、砕石、モルタル、簡易安定化処理面などであってよく、必ずしも高度に安定化された地面である必要はないが、好ましくは一様に安定化されていることが好ましい。
【0028】
アスファルト基層2は、砕石などの硬質骨材に所定の割合にてゴムチップなどの弾性骨材21を混合したものをアスファルトによって結合した特殊アスファルトから構成されている。硬質骨材は、従来より用いられている、自然石、砕石、けい砂、人工石などが適用可能である。形状、大きさおよび色は任意であってよい。
【0029】
アスファルト基層2に含有される弾性骨材21の配合量は、仕様に応じて任意に選択可能であるが、1〜10重量%の範囲内であることが好ましい。これによれば、適度な強度と保形性を維持しつつ、良好な弾性特性が得られる。
【0030】
弾性層3は、ゴムチップなどの弾性骨材をこれを結合するに足りるバインダーによって結合したものから構成されている。この実施形態において、アスファルト基層2および弾性層3は透水性を有していることが好ましい。透水性の指標の1つである空隙率については、透水アスファルトとしての例えば開粒度アスファルトと同等の透水性能を得るにはアスファルト基層2の空隙率が約15〜25%であることが好ましく、弾性層3は10〜30%であることが好ましい。
【0031】
アスファルト基層2および弾性層3に用いられる弾性骨材は、天然ないしは合成のゴム材料や発泡ポリウレタンなどの柔軟で弾性を有する合成樹脂材料などからなるブロック体やシート体などを粉砕加工した粒状物が用いられる。特に、上記ゴム材料や合成樹脂材の廃品、例えば廃タイヤなどを粉砕したゴムチップを用いれば、資源の再利用の観点から利用しやすい。
【0032】
弾性骨材の硬さは、仕様に応じて任意に選択可能であるが、JIS−K6254「スプリング式硬さ試験」に規定されたスプリング硬さHsが80以下であることが好ましい。スプリング硬さHsが80を越えた場合は、弾性層が硬くなりすぎて最大衝撃加速度Gmaxが100Gを越え、転倒時の危険性が高くなる。
【0033】
弾性骨材の粒径についても同じく仕様に応じて任意に選択可能であるが、平均粒径が0.3〜5.0mmの範囲内であることが好ましい。これによれば、上述した空隙率を維持しつつ、表面を均一に保つことができる。
【0034】
なお、弾性層3に用いられる弾性骨材は、上述した硬度以外は特に限定されないが、美観性や耐候性に優れているEPDMゴム系カラーチップがより好ましい。
【0035】
弾性骨材を結合するバインダーは、例えばTDI、MDI、HDI、XDI、IPDIなどのポリウレタン樹脂、軟質エポキシ樹脂、過酸化物架橋タイプのアクリルウレタン樹脂、軟質ポリエステル樹脂、アスファルトエマルジョンなどの耐候性や耐水性に優れた種々の硬化性樹脂を使用することができる。
【0036】
この中でも湿気硬化型のポリウレタン樹脂がより好適である。この湿気硬化型のポリウレタン樹脂は空気中の水分によって硬化反応が促進されるため、硬化作業が容易であるとともに弾性層に与える硬さの影響がない。また、柔軟性に優れた硬化物を得ることができるという利点もある。
【0037】
なお、バインダーの量は骨材を結合するに足りる量が配合されていればよく。その配合割合は特に限定されないが、好ましくは施工時の樹脂モルタル中において、重量比で弾性骨材の1/6〜1/3の量のバインダーが配合されていればよい。なお、必要に応じて、着色剤、増粘剤、消泡剤、湿潤剤、物質向上補強助剤、触媒などの添加物や溶剤などを上記バインダーに対して適宜配合してもよい。
【0038】
この実施形態において、アスファルト基層2および弾性層3の合計の層厚さLは40〜55mmの範囲内で形成されており、さらに細かく見た場合、アスファルト基層2の厚みL1が32〜40mm、弾性層3の厚みL2が8〜15mmの範囲を満足している。これによれば、歩行者にとっても安全であり、車椅子が走行しても舗装面に局所的な変形が起こることないため、無理なく通行することができる。
【0039】
次の本発明のより具体的な実施例について比較例とともに比較検討した。
【0040】
【実施例1】
まず、アスファルト基層単体およびアスファルト基層上に弾性層を組み合わせた組合せ体について安全性試験(JIS−A6519「床の硬さ試験」準拠)を実施し、その最大衝撃加速度Gmaxを測定するとともに、その上を健常者50名によって歩行して歩行感の検証を行った。
【0041】
まず、アスファルト基層として下記のA〜Eまでの5種類を作製し、これら各アスファルト基層A〜E上に弾性層として下記の(ア)〜(オ)までの5種類を形成して合計25種類の供試体を作製した。
【0042】
▲1▼アスファルト基層A(実施例A)
下記のアスファルト基層Cで用いられている開粒アスファルトの硬質骨材の2重量%を弾性骨材(住友ゴム社製商品名「粉末ゴムH−6」、粒径2〜4mmのタイヤ粉砕品、ゴム硬度JISHs55)に置換配合し、実験用プラントにてアスファルト構成材料(アスファルト+単粒砕石(最大粒径13mm)+弾性骨材)を混錬り後、50cm×50cmの型枠に厚さ30mmになるように打設して、2週間の硬化養生を行い空隙率約20%の透水構造アスファルト基層盤を形成し供試体を得た。
【0043】
▲2▼アスファルト基層B(実施例B)
上記基層Aと同じく、開粒アスファルトの硬質骨材の4重量%を弾性骨材に置換配合し、厚さ30mmのアスファルト基層を形成し供試体を得た。
【0044】
▲3▼アスファルト基層C(比較例C)
実験用プラントにてアスファルト合材(アスファルト+単粒砕石(最大粒径13mm))を混錬り後、50cm×50cmの型枠に厚さ40mmになるように打設し、2週間の硬化養生を行い空隙率約20%の標準的な透水構造アスファルト基層盤を形成した。
【0045】
▲4▼アスファルト基層D(比較例D)
従来から用いられている密粒度アスファルト(アスファルト+粒調砕石+フィラー)を、上記アスファルト基層Cと同じ方法にて厚さ40mmに形成した。
【0046】
▲5▼コンクリート基層E
比較アスファルト基層として、JISコンクリート平板(30cm×30cm×厚さ60mm)を用いた。
【0047】
▲1▼弾性層ア
一般にゴルフ場歩経路に用いられるカラーチップ(住友ゴム社製商品名「GOチップ」、粒径1〜3mm、EPDMゴム系カラーチップ、ゴム硬度JISHs63)と、湿気硬化型ポリウレタン樹脂バインダー(住友ゴム社製商品名「C−926」、NCO=約10%)とを、カラーチップ(弾性骨材):バインダー=100:25(重量部)で混錬りし、アスファルト基層A〜Eの表面上に形成されたプライマー層(塗布量約200g/m2)の上に、8mm厚になるように均一に打設した後、物性の安定化のため1週間の養生期間を設けて形成した。
【0048】
▲2▼弾性層イ
JIS硬度計Hs78のカラーチップ(弾性層アと同じ種類)を上記弾性層アと同じ方法にて、アスファルト基層A〜Eのプライマー層上に8mm厚になるように均一に打設し、1週間養生した。
【0049】
▲3▼弾性層ウ
上記アスファルト基層A、Bに用いたタイヤ粉砕チップと、上記弾性層イに用いたカラーチップとをタイヤ粉砕チップ:硬度調整カラーチップ=1:3で混合したもの100重量部とウレタン樹脂バインダー25重量部とを混錬りし、同じくアスファルト基層A〜Eのプライマー層上に8mm厚にて均一に打設、硬化養生を行った。
【0050】
▲4▼弾性層エ
更正タイヤ製造時の研磨の際に発生する撚糸状のいわゆるヒジキゴム(平均太さ約0.5mm、平均長さ約2.5cm)100重量部と、ウレタン樹脂バインダー30重量部とを混錬りし、同じくアスファルト基層A〜Eのプライマー層上に15mm厚にて均一に打設し、硬化養生を行った。
【0051】
▲5▼弾性層オ
アスファルト基層A〜Eのプライマー層上に上記弾性層エの配合物(ヒジキゴム)を30mm厚にて均一に打設し、さらにその上に弾性層アの配合物(カラーチップ)を10mm厚にて打設して、硬化養生を行った。
【0052】
上記アスファルト基層A〜Eと弾性層ア〜オの組合せについて、安全性試験と歩行感について検討した。なお、歩行感については、各舗装面上を健常者50人が歩行し、歩行感が良かったと7割以上が答えたものを○、4割以上が△、それ以下が×として評価した。なお、比較例としてアスファルト基層単体のみの測定を併せて実施した。各測定値およびその評価結果を以下に示す。
【0053】
《実施例A》
〔アスファルト基層仕様〕アスファルト基層A:特殊アスファルト、層厚さ30mm
〔測定結果〕
▲1▼アスファルト基層A+弾性層ア(カラーチップ、8mm)→Gmax88、歩行感○
▲2▼アスファルト基層A+弾性層イ(硬度調整カラーチップ、8mm)→Gmax94,歩行感△
▲3▼アスファルト基層A+弾性層ウ(タイヤチップ+硬度調整カラーチップ、8mm)→Gmax92,歩行感○
▲4▼アスファルト基層A+弾性層エ(ヒジキゴム、15mm)→Gmax59,歩行感×
▲5▼アスファルト基層A+弾性層オ(ヒジキゴム(下層)+カラーチップ(上層)、計40mm)→Gmax34,歩行感×
▲6▼アスファルト基層Aのみ(弾性層なし)→Gmax127,歩行感×
【0054】
《実施例B》
〔アスファルト基層仕様〕アスファルト基層B:特殊アスファルト、層厚さ30mm
〔測定結果〕
▲1▼アスファルト基層B+弾性層ア(カラーチップ、8mm)→Gmax78、歩行感○
▲2▼アスファルト基層B+弾性層イ(硬度調整カラーチップ、8mm)→Gmax89,歩行感○
▲3▼アスファルト基層B+弾性層ウ(タイヤチップ+硬度調整カラーチップ、8mm)→Gmax90,歩行感○
▲4▼アスファルト基層B+弾性層エ(ヒジキゴム、15mm)→Gmax59,歩行感△
▲5▼アスファルト基層B+弾性層オ(ヒジキゴム(下層)+カラーチップ(上層)、計40mm)→Gmax34,歩行感×
▲6▼アスファルト基層のみ(弾性層なし)→Gmax117,歩行感×
【0055】
〈比較例C〉
〔アスファルト基層仕様〕アスファルト基層C:開粒度アスファルト、層厚さ40mm
〔特定結果〕
▲1▼アスファルト基層C+弾性層ア(カラーチップ、8mm)→Gmax94、歩行感×
▲2▼アスファルト基層C+弾性層イ(硬度調整カラーチップ、8mm)→Gmax98,歩行感×
▲3▼アスファルト基層C+弾性層ウ(タイヤチップ+硬度調整カラーチップ、8mm)→Gmax96,歩行感×
▲4▼アスファルト基層C+弾性層エ(ヒジキゴム、15mm)→Gmax63,歩行感△
▲5▼アスファルト基層C+弾性層オ(ヒジキゴム(下層)+カラーチップ(上層)、計40mm)→Gmax37,歩行感×
▲6▼アスファルト基層Cのみ(弾性層なし)→Gmax130,歩行感×
【0056】
〈比較例D〉
〔アスファルト基層仕様〕アスファルト基層D:密粒度アスファルト、層厚さ40mm
〔測定結果〕
▲1▼アスファルト基層D+弾性層ア(カラーチップ、8mm)→Gmax97、歩行感×
▲2▼アスファルト基層D+弾性層イ(硬度調整カラーチップ、8mm)→Gmax102,歩行感×
▲3▼アスファルト基層D+弾性層ウ(タイヤチップ+硬度調整カラーチップ、8mm)→Gmax98,歩行感×
▲4▼アスファルト基層D+弾性層エ(ヒジキゴム、15mm)→Gmax65,歩行感△
▲5▼アスファルト基層D+弾性層オ(ヒジキゴム(下層)+カラーチップ(上層)、計40mm)→Gmax40,歩行感×
▲6▼アスファルト基層Dのみ(弾性層なし)→Gmax138,歩行感×
【0057】
〈比較例E〉
〔アスファルト基層仕様〕コンクリート基層E:JISコンクリート平板、層厚さ60mm
〔測定結果〕
▲1▼コンクリート基層E+弾性層ア(カラーチップ、8mm)→Gmax100、歩行感×
▲2▼コンクリート基層E+弾性層イ(硬度調整カラーチップ、8mm)→Gmax110,歩行感×
▲3▼コンクリート基層E+弾性層ウ(タイヤチップ+硬度調整カラーチップ、8mm)→Gmax103,歩行感×
▲4▼コンクリート基層E+弾性層エ(ヒジキゴム、15mm)→Gmax65,歩行感△
▲5▼コンクリート基層E+弾性層オ(ヒジキゴム(下層)+カラーチップ(上層)、計40mm)→Gmax42,歩行感×
▲6▼コンクリート基層Eのみ(弾性層なし)→Gmax172,歩行感×
【0058】
参考までに、上記実施例A、Bおよび比較例C〜Eの仕様と測定結果のまとめを表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】
表1の結果より、実施例A、Bは各比較例に比べて弾性層の弾性骨材が同一のものでも最大衝撃加速度Gmaxは小さくなることが分かった。したがって、実施例の特殊アスファルト基層と同等の安全性を持たせるためには弾性層の厚みを厚くする必要があり、結果的に比較例の方法では経済性に問題がある。
【0061】
また、歩行感の評価では、アスファルト基層と弾性層とを合わせた全体構成が硬すぎたり、柔らかすぎたりする場合に歩者の違和感を煽る結果となった。したがって、歩行の際に弾性層に適度な凹みを生じるものが好まれることが分かった。転倒時の最大衝撃加速度Gmaxとしては100Gを越えると安全性を損なうことから、上記歩行感と併せてGmaxが78〜92G程度が好適な範囲として判明した。
【0062】
【実施例2】
次に、上記実施例1の各配合例の中で評価の高かった配合系について、さらに屋外にてテスト施工を実施し、さらに評価をした。実施例2では上記実施例1でアスファルト基層単体での弾性が高いアスファルト基層Bに限定し、その弾性層は上記実施例1の弾性層ア、イについて実施した。
【0063】
比較例として、道路舗装材などとして最も汎用である密粒アスファルト舗装および歩道系舗装として用いられる開粒アスファルト舗装と比較し、さらに比較例として、特殊弾性アスファルト基層上に上記弾性層エを20m厚で施工したものと、同じく特殊アスファルト基層上に弾性骨材としてカラーチップと硬質骨材として天然石(粒径2〜4mm)を、総骨材配合のうち弾性骨材を40体積%に調節して混合し、プライマー層をアスファルト基層上に塗布した上から10mm厚に均一に施工したものを評価した。
【0064】
評価方法は次のとおりである。
・透水性試験
透水性アスファルト放送の現場透水試験(舗装試験法便覧)に準拠した透水試験を実施した。評価は筒に入れた水道水400mlが舗装面に浸透するのにかかる時間として10秒以下のものを○、10秒以上のものを×とした。
・滑り抵抗性試験
ASTM−E303「滑り抵抗試験」に準拠してスキッドレジスタンステスターの指示値を測定した。その際、舗装面上が乾燥状態。湿潤状態ともに指示値50以上を○とし、それ以下は×として評価した。
・歩行感・走行感
健常者50人および車椅子仕様の身体障害者20人に実際に各例の舗装路上を歩行および走行してもらい、その歩き具合と走行具合について10段階評価をもらい平均5点以上のものを○、それ未満を×として評価した。
・その他
上記各試験に加え、アスファルト基層および弾性層の厚さに対する経済性と、舗装面の最大衝撃加速度Gmaxとその評価について評価した。なお、各評価において、中間的な評価のものについては△と表した。
【0065】
《実施例2−1》
〔仕様〕アスファルト基層:特殊弾性アスファルト基層
アスファルト基層厚さ:32mm
弾性層:硬度調節カラーチップ、弾性層厚さ:8mm
〔経済性〕アスファルト基層:○、弾性層:○
〔物性〕最大衝撃加速度Gmax(評価):83G(○)、透水性:○、滑り抵抗性:○(DRY:107,WET63)
〔評価〕歩行感(平均点数):○(6.3)
走行感(平均点数):○(5.8)
経済性:○
〔総合評価〕 ○
【0066】
《実施例2−2》
〔仕様〕アスファルト基層:特殊弾性アスファルト基層
アスファルト基層厚さ:32mm
弾性層:カラーチップ、弾性層厚さ:8mm
〔経済性〕アスファルト基層:○、弾性層:○
〔物性〕最大衝撃加速度Gmax(評価):72G(○)、透水性:○、滑り抵抗性:○(DRY:110,WET67)
〔評価〕歩行感(平均点数):△〜○(6.7)
走行感(平均点数):○(4.9)
経済性:○
〔総合評価〕 ○
【0067】
〈比較例2−3〉
〔仕様〕アスファルト基層:特殊弾性アスファルト基層
アスファルト基層厚さ:32mm
弾性層:ヒジキゴム、弾性層厚さ:20mm
〔経済性〕アスファルト基層:○、弾性層:×
〔物性〕最大衝撃加速度Gmax(評価):50G(○)、透水性:○、滑り抵抗性:○(DRY:113,WET58)
〔評価〕歩行感(平均点数):×(4.5)
走行感(平均点数):×(3.8)
経済性:×
〔総合評価〕 ×
【0068】
〈比較例2−4〉
〔仕様〕アスファルト基層:密粒アスファルト
アスファルト基層厚さ:50mm
弾性層:なし、弾性層厚さ:0mm
〔経済性〕アスファルト基層:×、弾性層:設けないため○
〔物性〕最大衝撃加速度Gmax(評価):135G(××)、透水性:×、滑り抵抗性:○(DRY:123,WET53)
〔評価〕歩行感(平均点数):○(5.0)
走行感(平均点数):○(5.0)
経済性:○
〔総合評価〕 ×
【0069】
〈比較例2−5〉
〔仕様〕アスファルト基層:特殊弾性アスファルト基層
アスファルト基層厚さ:32mm
弾性層:カラーチップ+天然石、弾性層厚さ:10mm
〔経済性〕アスファルト基層:○、弾性層:△
〔物性〕最大衝撃加速度Gmax(評価):89G(○)、透水性:○、滑り抵抗性:○(DRY:110,WET60)
〔評価〕歩行感(平均点数):△(4.7)
走行感(平均点数):×(4.0)
経済性:△
〔総合評価〕 ×
【0070】
〈比較例2−6〉
〔仕様〕アスファルト基層:開粒アスファルト
アスファルト基層厚さ:40mm
弾性層:カラーチップ、弾性層厚さ:10mm
〔経済性〕アスファルト基層:△、弾性層:△
〔物性〕最大衝撃加速度Gmax(評価):93G(△)、透水性:○、滑り抵抗性:○(DRY:108,WET58)
〔評価〕歩行感(平均点数):△(4.5)
走行感(平均点数):△(4.6)
経済性:△〜×
〔総合評価〕 ×
【0071】
参考までに、上記実施例2−1,2−2および比較例2−3〜2−6までの仕様、各種物性値および測定結果のまとめを表2に示す。
【0072】
【表2】
【0073】
実施例2の結果から、車椅子で走行しやすい舗装材の表面硬さは最大衝撃加速度Gmaxで70G以上の割合硬い床が好まれることが分かった。ただし、車椅子の車輪接地による弾性層の変形によって弾性層が厚いものには車輪に掛かる負荷が大きく、走りにくくなることが判明した。また、比較例2−5の弾性骨材と硬質骨材との混合物からなる弾性層は、安全性は悪くないが車椅子の走行には適さないことが分かった。
【0074】
実施例1および2の結果をまとめると、
▲1▼健常者の歩行感からは、転倒時の最大衝撃加速度Gmaxが78〜92がよい。
▲2▼車椅子の走行感からは、転倒時の最大衝撃加速度Gmaxが72以上がよい(ただし、弾性層の厚みは10未満)。
▲3▼一般的な最大衝撃加速度Gmaxの安全基準値は100G以下。
▲4▼弾性層は硬質骨材を含まない弾性骨材単体が好ましい。
以上の結果から、全ての利用者を満足させる舗装構造体は、最大衝撃加速度Gmaxが80±10Gを満足するものであることが最も好ましいという知見を得た。
【0075】
ここで、本発明の舗装構造体は一般的な歩道および道路ばかりでなく、運動競技場などの競技施設、病院などの床フロア、各種遊歩道、玄関、車椅子用スロープなど、その施工場所は特に問われない。
【0076】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、路盤上に敷設された舗装構造体において、弾性骨材を含むアスファルト基層と、弾性骨材からなる主材をバインダーによって結合してなり、上記アスファルト基層上に形成された弾性層とを備えることにより、健常者および身体障害者の両者にとって安全な歩行・走行が可能な舗装構造体が得られる。
【0077】
また、転倒時の最大衝撃加速度Gmaxが80±10Gであることにより、万が一、転倒した場合でも大きな事故に繋がる可能性は低い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の舗装構造体を模式的に示した断面斜視図。
【符号の説明】
1 舗装構造体
2 アスファルト基層
21 弾性骨材
3 弾性層
G 路盤
Claims (6)
- 路盤上に敷設された舗装構造体において、上記路盤上に形成された弾性骨材を含むアスファルト基層と、弾性骨材からなる主材をバインダーによって結合してなり、上記アスファルト基層上に形成された弾性層とを備え、
上記弾性骨材の平均粒径が0.3〜5.0mm,上記弾性層内における上記バインダーと上記弾性骨材との配合割合が重量比で1/6〜1/3であり、上記アスファルト基層の空隙率が15〜25%,上記弾性層の空隙率が10〜30%であるとともに、
上記弾性骨材のJIS−K6254に規定されたスプリング硬さHsが80以下で、上記アスファルト基層と上記弾性層の積層体のJIS−A6519に規定された転倒時における最大衝撃加速度Gmaxが80G±10Gであることを特徴とする舗装構造体。 - 上記アスファルト基層および上記弾性層の厚さが合計で40〜55mmである請求項1に記載の舗装構造。
- 上記アスファルト基層の厚さが32〜40mmであり、上記弾性層の厚さ8〜15mmである請求項1に記載の舗装構造体。
- 上記アスファルト基層に配合される上記弾性骨材の割合が、1〜10重量%である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の舗装構造体。
- 上記弾性層の骨材は実質的に上記弾性骨材のみからなる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の舗装体構造。
- 上記弾性層に含まれる上記弾性骨材はカラーチップである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の舗装体構造。
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