JP4431299B2 - 内燃機関のスロットル弁開度検出系の異常判定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の気筒のすべてを運転する全気筒運転と、複数の気筒の少なくとも一部の運転を休止する部分気筒休止運転とに切り替えて運転される内燃機関において、スロットル弁開度検出系の異常を判定する内燃機関のスロットル弁開度検出系の異常判定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の気筒休止型の内燃機関として、例えば特開2001−227369号公報に開示されたものが知られている。この内燃機関では、一部の気筒の吸気弁と吸気カムとの間、および排気弁と排気カムとの間を連結することによって、吸気弁および排気弁を可動状態にすることにより、全気筒運転が行われ、連結解除することによって、吸気弁および排気弁を閉鎖状態にすることにより、部分気筒休止運転が行われる。全気筒運転と部分気筒休止運転との切替えは、内燃機関の運転状態に応じて行われ、例えば減速時などの所定の運転条件が満たされているときに、部分気筒休止運転が実行され、それにより、良好な燃費を確保できる。
【0003】
また、従来のスロットル弁開度検出系の異常を判定する装置として、例えば特開平8−177602号公報に開示されたものが知られている。この異常判定装置は、気筒休止型ではない通常の内燃機関に適用したものであり、スロットル弁が全閉状態にあるか否かを検出するアイドルスイッチの異常を判定するものである。具体的には、内燃機関の負荷を示すパラメータとして、例えば吸気管内圧を検出し、吸気管内圧が高い状態であり、かつアイドルスイッチがスロットル弁の全閉状態を示しているときには、内燃機関に高い負荷が生じていて、スロットル弁が大きく開いている状態であると推定できるにもかかわらず、実際にはアイドルスイッチが、そのようなスロットル弁の動作状態を示していないとして、アイドルスイッチが故障していると判定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来のアイドルスイッチの異常判定装置による異常判定の手法を、気筒休止型の内燃機関のスロットル弁開度を検出するスロットル弁開度センサに適用した場合には、以下のような問題がある。
【0005】
すなわち、前述したように、部分気筒休止運転が行われる運転条件の一つとして減速時があり、部分気筒休止運転中には、一部の気筒の吸気弁が閉じた状態に保持される。このため、減速時に部分気筒休止運転が行われると全気筒運転中よりも、休止状態になった気筒の分だけ、気筒内のピストンによる空気の吸引力が吸気管に作用しなくなるので、吸気管内の負圧は上昇しにくい状態になる。また、減速時では、通常は、アクセルペダルは踏み込まれておらず、スロットル弁は、ほぼ全閉状態になる。すなわち、減速時に部分気筒休止運転を行っているときには、スロットル弁がほぼ全閉になる状態と、吸気管内の負圧が上昇しにくいことで、吸気管内圧が比較的高い状態とが同時に生じることがある。
【0006】
そして、このような状態にあるときに、スロットル弁開度センサの異常判定装置により低開度側特性の異常判定を行うと、スロットル弁がほぼ全閉状態にあるので、スロットル弁開度センサはスロットル弁の低開度状態を示し、かつ吸気管内圧が高い状態にあるため、スロットル弁開度センサが故障であると判定される条件に合致してしまう。その結果、実際にはスロットル弁が低開度状態であり、スロットル弁開度センサは正常に動作しているにもかかわらず、故障しているという誤った判定がされてしまうという問題がある。
【0007】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、部分気筒休止運転中における誤った判定を回避しながら、異常判定を正確に行うことができるスロットル弁開度検出系の異常判定装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明は、複数の気筒(実施形態における(以下、本項において同じ)気筒#1〜#4)のすべてを運転する全気筒運転と、複数の気筒のうちの少なくとも一部の気筒(#2〜#4)の運転を、吸気弁を閉じた状態で休止する部分気筒休止運転とに切り替えて運転されるとともに、吸気管5に設けられたスロットル弁6の開閉状態を検出するスロットル弁開度検出系(スロットル弁開度センサ7)の異常を判定する内燃機関のスロットル弁開度検出系の異常判定装置1であって、吸気管5のスロットル弁6よりも下流側の圧力(吸気管内絶対圧PBA)を検出する吸気管内圧検出手段(吸気管内絶対圧センサ9)と、検出された吸気管内圧PBAに基づいて、スロットル弁開度検出系(スロットル弁開度センサ7)の低開度側特性の異常を判定する異常判定手段(ECU2、図2のステップ6およびステップ8)と、内燃機関3が部分気筒休止運転中であるか否かを判別する運転状態判別手段(ECU2、図2のステップ4)と、運転状態判別手段により内燃機関3が部分気筒休止運転中であると判別されたときに、異常判定手段による判定を禁止する判定禁止手段(ECU2、図2のステップ4)と、を備え、部分気筒休止運転は、スロットル弁6が全閉状態のときに実行されることを特徴とする。
【0009】
この内燃機関のスロットル弁開度検出系の異常判定装置によれば、吸気管内圧検出手段により、吸気管内の圧力を検出し、その検出値に基づいて、異常判定手段により、スロットル弁開度検出系の低開度側特性の異常を判定する。また、運転状態判別手段により、内燃機関が部分気筒休止運転中であると判別されたときには、異常判定禁止手段により、スロットル弁開度検出系の異常判定を禁止する。この部分気筒休止運転は、スロットル弁が全閉状態のときに実行される。また、部分気筒休止運転時には、休止された気筒の吸気弁が閉じた状態になっているため、スロットル弁が低開度状態であるときに、吸気管内の負圧が上昇しにくい事態が生じるなど、吸気管内圧は、全気筒運転中とは異なった挙動を示すので、部分気筒休止運転中であると判別されたときに、スロットル弁開度検出系の異常判定を禁止することにより、上記のような吸気管内圧の異なる挙動による誤った判定を防止することができ、全体としてスロットル弁開度検出系の正確な異常判定を行うことができる。
【0010】
【発明の実施形態】
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明を適用した内燃機関のスロットル弁開度センサの異常判定装置(以下、単に「異常判定装置」という)1の概略構成を示している。同図に示すように、この異常判定装置1は、ECU2を備えており、このECU2は、内燃機関(以下「エンジン」という)3の運転状態に応じて、後述するような制御処理を実行する。
【0011】
エンジン3は、車両(図示せず)に搭載された、例えば4サイクルDOHC型ガソリンエンジンであり、4つの気筒#1〜#4(複数の気筒)を備えている。また、このエンジン3は気筒休止型のものであり、一部の気筒#2〜#4を休止させるための気筒休止機構4が設けられている。
【0012】
この気筒休止機構4は、吸気弁用および排気弁用の油路(いずれも図示せず)を介して油圧ポンプ(図示せず)に接続されており、これらの油路には、油圧制御弁(図示せず)がそれぞれ設けられている。これらの油圧制御弁は、常閉型に構成されているとともに、ECU2に電気的に接続されており、ECU2からの駆動信号によってONされたときに、油路をそれぞれ開放する。以上の構成により、部分気筒休止運転時には、油圧制御弁が双方ともONされ、油路がそれぞれ開放されることにより、油圧ポンプからの油圧が気筒休止機構4に供給される。これにより、気筒休止機構4が、気筒#2〜#4において、吸気弁と吸気カム(図示せず)の間、および排気弁と排気カム(図示せず)の間の連結を解除し、吸気弁および排気弁を閉鎖状態にすることによって、エンジン3の運転モードが部分気筒休止運転に制御される。
【0013】
一方、全気筒運転時には、油圧制御弁が双方ともOFFされ、油路がそれぞれ閉鎖されることにより、油圧ポンプからの油圧の供給が停止される。これにより、気筒休止機構4が、吸気弁と吸気カムとの間、および排気弁と排気カムとの間を連結し、吸気弁および排気弁を可動状態にすることによって、エンジン3の運転モードが全気筒運転に制御される。
【0014】
エンジン3の吸気管5には、スロットル弁6が設けられており、このスロットル弁6に連結されているアクチュエータ(図示せず)は、ECU2に電気的に接続されている。ECU2からの駆動信号によってアクチュエータが制御されることで、スロットル弁6の開度(以下「スロットル弁開度」という)THが変化する。スロットル弁開度THは、スロットル弁開度センサ7によって検出され、その検出信号はECU2に出力される。
【0015】
さらに、吸気管5のスロットル弁6よりも下流側には、吸気温センサ8および吸気管内絶対圧センサ9(吸気管内圧検出手段)が設けられている。この吸気温センサ8は、サーミスタで構成されており、吸気管5内の吸気温TAを検出し、その検出信号をECU2に出力する。また、吸気管内絶対圧センサ9は、半導体圧力センサなどで構成されており、吸気管5内の絶対圧PBAを検出し、その検出信号をECU2に出力する。
【0016】
また、吸気管5は、インテークマニホールド5aを介して4つの気筒#1〜#4にそれぞれ連結されており、このインテークマニホールド5aの各分岐部5bには、各気筒の吸気ポート(図示せず)に臨むようにインジェクタ10がそれぞれ設けられている。これらのインジェクタ10は、ECU2からの駆動信号によって駆動されることにより、燃料を各分岐部5b内に噴射する。また、部分気筒休止運転時には、気筒#2〜#4への各インジェクタ10からの燃料噴射が停止される。
【0017】
また、エンジン3の本体には、エンジン水温センサ11、クランク角センサ12およびエンジン油温センサ13が取り付けられている。エンジン水温センサ11は、サーミスタなどで構成されており、エンジン3のシリンダブロック(図示せず)内を循環する冷却水の温度であるエンジン水温TWを検出し、その検出信号をECU2に送る。一方、クランク角センサ12は、エンジン3のクランクシャフト(図示せず)の回転に伴い、所定のクランク角ごとに、パルス信号であるCRK信号をECU2に出力する。ECU2は、このCRK信号に基づき、エンジン回転数NEを求める。また、エンジン油温センサ13は、エンジン油温TOILを検出し、その検出信号をECU2に送る。
【0018】
また、ECU2には、車速センサ14および大気圧センサ15が接続されており、この車速センサ14は、車速VPを検出する。また、大気圧センサ15は、半導体圧力センサなどで構成されており、大気圧PAを検出する。これらの検出信号は、ECU2に送られる。さらに、ECU2には、変速機(図示せず)のギヤ段を検出するギヤ段センサ16から、ギヤ段に対応するシフト位置番号NGRを表す出力信号が出力される。
【0019】
さらに、ECU2には、スロットル弁開度センサ7が異常であると判定したときに、その旨を運転者に知らせるための警告ランプ17が接続されている。
【0020】
一方、ECU2は、本実施形態において、異常判定手段、運転状態判別手段、および判定禁止手段を構成するものである。ECU2は、I/Oインターフェース、CPU、RAMおよびROMなどからなるマイクロコンピュータで構成されている。前述した各種センサからの検出信号は、それぞれ、I/OインターフェースでA/D変換や成形がなされた後、CPUに入力される。CPUは、これらの入力信号に基づいて、エンジン3の運転モードを決定し、その決定に基づく駆動信号を気筒休止機構4に出力することによって、運転モードを全気筒運転と部分気筒運転との間で切り替えるとともに、以下に述べるようにして、スロットル弁開度センサ7の異常判定処理を実行する。
【0021】
図2は、このスロットル弁開度センサ7の低開度側特性の異常を判定する異常判定処理のフローチャートを示している。なお、この場合の異常判定の対象は、スロットル弁開度センサ7自体だけでなく、スロットル弁開度THの検出信号をECU2に伝達する信号伝達系統までを含むものである。本処理および後述する処理は、所定の周期で繰り返し実行される。
【0022】
同図に示すように、本処理では、まず、ステップ1(図面では「S1」と表示する。以下同じ)およびステップ2で、判定完了フラグF_DONERLが「1」であるか否か、および吸気管内絶対圧センサ9の作動確認フラグF_KOKBが「1」であるか否かをそれぞれ判別する。この判定完了フラグF_DONERLは、本処理による異常判定処理が終了したときに、「1」にセットされるものである。また、作動確認フラグF_KOKBは、記載しない他のルーチンにより、吸気管内絶対圧センサ9の異常検知が実施され、正常と判定された際に「1」にセットされる。
【0023】
ステップ1の判別結果がYES、またはステップ2の判別結果がNOのときには、スロットル弁開度センサ7の異常判定が可能な状態にないとして、ステップ16およびステップ17に進む。ステップ16では、ダウンカウント式の正常判定待ちタイマTOKRLを所定時間#TMFSRL(例えば2.0sec)にセットする。ステップ17では、ステップ16と同様に、異常判定待ちタイマTFSRLを上記と同じ所定時間#TMFSRLにセットし、本処理を終了する。
【0024】
一方、ステップ1の判別結果がNO、およびステップ2の判別結果がYESのとき、すなわち、スロットル弁開度センサ7の異常判定の実行が可能な状態にあるときには、ステップ3に進み、エンジン回転数NEが、所定の下限回転数#NTHCKLL(例えば1300rpm)よりも大きく、所定の上限回転数#NTHCKLH(例えば5500rpm)よりも小さいか否か、車速VPが、所定の下限車速#VTHCKLL(例えば24km/h)よりも大きいか否か、および、エンジン水温TWが、所定の下限水温#TWPBTHCK(例えば70℃)よりも大きいか否かを判別する。この判別結果がNOであるとき、すなわち、上記の3つの条件のいずれかが満たされていないときには、エンジン3が異常判定に適した運転状態にないとして、ステップ16およびステップ17を実行し、本処理を終了する。
【0025】
ステップ3の判別結果がYESのときには、後述する部分気筒休止運転の実行条件判定処理によってセットされる部分気筒休止運転フラグF_DECCSが、「1」であるか否かを判別する(ステップ4)。この判別結果がYESであるとき、すなわち、エンジン3の運転モードが部分気筒休止運転であるときには、前記ステップ16およびステップ17を実行し、本処理を終了する。このように、部分気筒休止運転中であると判別されたときには、本処理による異常判定の実行が禁止される。
【0026】
ステップ4の判別結果がNOのとき、すなわち、エンジン3の運転モードが全気筒運転のときには、#PBTHCKHNテーブルを検索することにより、大気圧PAに応じてテーブル値#PBTHCKHNを求め、吸気管内圧用の判定値PBTHCKHとしてセットする(ステップ5)。図3は、そのテーブルの一例であり、テーブル値#PBTHCKHNは、大気圧PAが平地相当の第2所定圧PA2(例えば760mmHg)のときに、第2所定値#PBTHCKH2(例えば620mmHg)に設定され、大気圧PAが高地相当の第1所定圧PA1(例えば459mmHg)のときには、第2所定値#PBTHCKH2よりも小さな第1所定値#PBTHCKH1(例えば368mmHg)に設定され、それらの間では、補間計算により求められる。
【0027】
次に、吸気管内絶対圧PBAが、ステップ5で設定した判定値PBTHCKHよりも大きいか否かを判別する(ステップ6)。この判別結果がNOのとき、すなわち、吸気管内絶対圧PBAが低く、エンジン3の負荷が高くないときには、前記ステップ16およびステップ17を実行し、本処理を終了する。
【0028】
ステップ6の判別結果がYESのとき、すなわち、吸気管内絶対圧PBAが高く、エンジン3の負荷が高いときには、AT車用の#THFRHANテーブルまたはMT車用の#THFRHMNテーブルを検索することにより、エンジン回転数NEに応じてテーブル値#THFRHANまたは#THFRHMNを求め、スロットル弁開度センサ7の異常判定のための判定値THFRHとして設定する(ステップ7)。図4は、そのテーブルの一例であり、これらのテーブル値#THFRHANまたは#THFRHMNは、エンジン回転数NEが大きいほど、より大きくなるように設定されている。これは、エンジン回転数NEが上昇すると、より大きな吸入空気量が必要になり、それに応じてスロットル弁開度THは大きくなるように制御されるためである。具体的には、MT車の場合には、テーブル値#THFRHMNは、所定のエンジン回転数NEが、第1〜第5の所定回転数NE1〜NE5(例えば、それぞれ1000,2000,3000,4000,6000rpm)のときに、第1〜第5所定値(例えば、それぞれ2.01,6.99,10.41,12.27,14.61°)に設定されている。また、AT車用のテーブル値#THFRHANは、MT車用のテーブル値#THFRHMNに対して、所定角度を加算した値に設定されている。これは、AT車の場合には、自動変速機による駆動トルクの伝達ロスの分だけ、スロットル弁開度THがMT車よりも大きな値に制御されるためである。
【0029】
次に、スロットル弁開度THが、ステップ7で設定した判定値THFRHよりも小さいか否かを判別する(ステップ8)。この判別結果がNOで、PBA>PBATHCKHかつTH≧THFRHが成立しているとき、すなわち、スロットル弁開度THが大きく、かつ吸気管内絶対圧PBAが高いときには、スロットル弁開度センサ7が正常であるとして、ステップ9に進み、前記ステップ17と同様に、異常判定時待ちタイマTFSRLを所定時間#TMFSRLに設定する。
【0030】
次に、ステップ10に進み、正常判定待ちタイマTOKRLが「0」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには本処理を終了する。
【0031】
一方、ステップ10の判別結果がYESのとき、すなわち、PBA>PBTHCKHかつTH≧THFRHの状態が所定時間#THFRH継続したときには、スロットル弁開度センサ20が正常であると確定し、そのことを表すために、正常フラグF_OKRLを「1」にセットする(ステップ11)。このように、正常と判定した後に、所定時間経過するのを待って判定を確定することにより、判定を適切に行うことができる。次いで、ステップ18に進み、判定完了フラグF_DONE07RLを「1」にセットし、本処理を終了する。
【0032】
一方、ステップ8の判別結果がYESのとき、すなわちPBA>PBTHCKHかつTH<THFRHが成立したときには、吸気管内圧絶対圧PBAが高く、エンジン3が高負荷の状態であるにもかかわらず、スロットル弁開度センサ7の検出値が低開度を示していることで、スロットル弁開度センサ7の低開度側特性が異常であると判定する。次に、ステップ12に進み、正常判定待ちタイマTOKRLを所定時間#TMFSRLにセットする。
【0033】
次に、ステップ13に進み、異常判定待ちタイマTFSRLが「0」であるか否かを判別する。この判別結果がNOのときには、本処理を終了する。
【0034】
一方、ステップ13の判別結果がYESのとき、すなわち、PBA>PBTHCKHかつTH<THFRHの状態が所定時間#TMFSRL継続したときには、正常フラグF_OKRLを「0」にセットし(ステップ14)、異常フラグF_FSDRLを「1」にセットする(ステップ15)とともに、前記ステップ18に進み、判定完了フラグF_DONERLを「1」にセットした後、本処理を終了する。異常フラグF_FSDRLが「1」にセットされることによって、スロットル弁開度センサ7の低開度側特性が異常であることを運転者に知らせるべく、ECU2により警告ランプ17が点灯される。
【0035】
また、前記ステップ18が実行された後には、前記ステップ1の判別結果がYESとなるので、異常判定は、エンジン3の始動から停止までの間に1回のみ実行されることになる。
【0036】
図5は、部分気筒休止運転の実行条件判定処理を示すフローチャートである。この処理は、エンジン3の運転状態に応じて、部分気筒休止運転の実行条件が成立しているか否かを判定するものである。まず、ステップ19〜22において、吸気温TAが、第1および第2の所定温度#TADCSL(例えば−20℃)、#TADCSH(例えば90℃)で規定される所定範囲内にあるか否か、エンジン水温TWが、第1および第2の所定水温#TWDCSL(例えば−20℃)、#TWDCSH(例えば120℃)で規定される所定範囲内にあるか否か、大気圧PAが、第1および第2の所定圧#PADCSL(例えば600mmHg)、#PADCSH(例えば770mmHg)で規定される所定範囲内にあるか否か、およびスロットル弁全閉フラグF_THIDLEが「1」であるか否かを、それぞれ判別する。このスロットル弁全閉フラグF_THIDLEは、スロットル弁6が全閉状態のときに「1」にセットされるものである。
【0037】
これらの答のいずれかがNOのとき、すなわち吸気温TA、エンジン水温TWおよび大気圧PAのいずれかが、それぞれの所定範囲から外れているか、またはスロットル弁6が全閉状態でないときには、今回の部分気筒休止運転フラグF_DECCSを、その前回値F_DECCS1として認定する(ステップ23)とともに、部分気筒休止運転の実行条件が成立していないとして、部分気筒休止運転フラグF_DECCSを「0」にセットし(ステップ24)、本プログラムを終了する。
【0038】
前記ステップ19〜22の答のいずれもがYESのときには、ATフラグF_ATが「1」であるか否かを判別する(ステップ25)。この答がNOで、車両がMT車のときには、次のステップ26および27において、ギヤ段センサ16で検出されたシフト位置番号NGRの値が所定値#NGRDCS(例えば3速相当)以上であるか否か、および半クラッチフラグF_NGRHCLが「0」であるか否かを、それぞれ判別する。
【0039】
前記ステップ25および27の答のいずれかがNOのとき、すなわち現在のギヤ段が2速以下であるか、またはクラッチが半クラッチ状態のときには、部分気筒休止運転の実行条件が成立していないとして、前記ステップ23以降を実行し、本プログラムを終了する。一方、これらの答のいずれもがYESのときには、後述するステップ28を実行する。
【0040】
一方、前記ステップ25の答がYESで、車両がAT車であるときには、次のステップ29および30において、ニュートラルフラグF_ATNPおよびリバースフラグF_ATPRが「1」であるか否かをそれぞれ判別する。このニュートラルフラグF_ATNPは、シフトレバーがニュートラルまたはパーキングに位置しているときに、リバースフラグF_ATPRは、シフトレバーがリバースに位置しているときに、それぞれ「1」にセットされるものである。
【0041】
前記ステップ29および30の答のいずれかがYESのときには、部分気筒休止運転の実行条件が成立していないとして、前記ステップ23以降を実行し、本プログラムを終了する。一方、これらの答のいずれもがNOで、シフトレバーが前進位置に位置しているときには、ステップ28に進む。
【0042】
このステップ28、およびステップ31、32では、エンジン油温TOILが、第1および第2の所定温度#TODCSL(例えば20℃)、#TODCSH(例えば110℃)で規定される所定範囲内にあるか否か、車速VPが、第1および第2の所定車速#VPDCSL(例えば20km/h)、#VPDCSH(例えば120km/h)で規定される所定範囲内にあるか否か、およびエンジン回転数NEが、第1および第2の所定回転数#NDCSL(例えば1000rpm)、#NDCSH(例えば4000rpm)で規定される所定範囲内にあるか否かを、それぞれ判別する。
【0043】
これらの答のいずれかがNOのとき、すなわちエンジン油温TOIL、車速VPおよびエンジン回転数NEのいずれかが、それぞれの所定範囲から外れているときには、部分気筒休止運転の実行条件が成立していないとして、前記ステップ23以降を実行し、本プログラムを終了する。一方、これらの答のいずれもがYESであるときには、部分気筒休止運転の実行条件が成立しているとして、前記ステップ23と同様、今回の部分気筒休止運転フラグF_DECCSをその前回値F_DECCS1として認定する(ステップ33)とともに、部分気筒休止運転フラグF_DECCSを「1」にセットし(ステップ34)、本プログラムを終了する。
【0044】
以上のように、本実施形態の異常判定装置1によれば、吸気管内絶対圧センサ9により検出された吸気管内絶対圧PBAに基づいて、スロットル弁開度センサ7の低開度側特性の異常を判定する。また、エンジン3が部分気筒休止運転中であると判別されたときには、吸気管内絶対圧PBAに基づくスロットル弁開度センサ7の異常判定を禁止する。すなわち、スロットル弁開度センサ7が正常な場合において、吸気管内絶対圧PBAが比較的高い状態と、スロットル弁6がほぼ全閉であるいう状態とが同時に生じる可能性がある部分気筒休止運転中においては、異常判定を禁止する。したがって、部分気筒休止運転中において、スロットル弁開度センサ7が正常に動作しているにもかかわらず、異常であると誤って判定されてしまうことが回避され、全体として、スロットル弁開度センサ7の異常判定を正確に行うことができる。
【0045】
なお、実施形態においては、スロットル弁開度検出系としてスロットル弁開度センサ7を対象として異常判定を行っているが、これに代えて、例えば、スロットル弁6が全閉状態にあることを検出するアイドルスイッチなどを異常判定の対象としてもよい。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明の内燃機関のスロットル弁開度検出系の異常判定装置は、部分気筒休止運転中における誤った判定を回避しながら、異常判定を正確に行うことができる、などの効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るスロットル弁開度センサの異常判定装置の概略構成図である。
【図2】スロットル弁開度センサの異常判定処理の一例を示すフローチャートである。
【図3】大気圧PAに応じて、吸気管内圧判定値PBTHCKHを設定するためのテーブルの一例である。
【図4】エンジン回転数NEに応じて、スロットル弁開度異常判定値THFRHを設定するためのテーブルの一例である。
【図5】部分気筒休止運転の実行条件判定処理の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 異常判定装置
2 ECU(異常判定手段、運転状態判別手段、判定禁止手段)
3 エンジン(内燃機関)
#1〜#4 4つの気筒(複数の気筒)
#2〜#4 一部の気筒
5 吸気管
6 スロットル弁
7 スロットル弁開度センサ(スロットル弁開度検出系)
9 吸気管内圧絶対圧センサ(吸気管内圧検出手段)
TH スロットル弁開度
PBA 吸気管内絶対圧
Claims (1)
- 複数の気筒のすべてを運転する全気筒運転と、前記複数の気筒のうちの少なくとも一部の気筒の運転を、吸気弁を閉じた状態で休止する部分気筒休止運転とに切り替えて運転されるとともに、吸気管に設けられたスロットル弁の開閉状態を検出するスロットル弁開度検出系の異常を判定する内燃機関のスロットル弁開度検出系の異常判定装置であって、
前記吸気管の前記スロットル弁よりも下流側の圧力を検出する吸気管内圧検出手段と、
当該検出された吸気管内圧に基づいて、前記スロットル弁開度検出系の低開度側特性の異常を判定する異常判定手段と、
前記内燃機関が前記部分気筒休止運転中であるか否かを判別する運転状態判別手段と、
当該運転状態判別手段により前記内燃機関が前記部分気筒休止運転中であると判別されたときに、前記異常判定手段による判定を禁止する判定禁止手段と、
を備え、
前記部分気筒休止運転は、前記スロットル弁が全閉状態のときに実行されることを特徴とする内燃機関のスロットル弁開度検出系の異常判定装置。
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