===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
RGB系の画像データからCMYK系の画像データに変換するデータ変換部と、
前記RGB系の画像データに基づいて、この画像データの画像をレイアウトしたRGB系の画像データを生成するレイアウト部と
を備え、
前記データ変換部は、前記レイアウト部によって生成されたRGB系の画像データをCMYK系の画像データに変換し、
この変換されたCMYK系の画像データに基づいて、レイアウトされた前記画像を媒体に印刷することを特徴とする印刷装置。
これにより、レイアウト部の処理するデータ量を少なくし、印刷装置の印刷速度を速くすることができる。
かかる印刷装置であって、前記レイアウト部がレイアウトを行うときの前記RGB系の画像データの解像度は、前記CMYK系の画像データの解像度よりも、小さいことが望ましい。RGB系の画像データの解像度は、印刷解像度に合わせる必要がないので、CMYK系の画像データの解像度よりも低い解像度にすることができる。
かかる印刷装置であって、前記画像を前記媒体にレイアウトしないで印刷する場合、前記データ変換部は、前記RGB系の画像データからCMYK系の画像データに変換し、この変換されたCMYK系の画像データに基づいて、前記画像を媒体に印刷することが望ましい。レイアウト処理が行われない場合、データ変換部を中心に画像データの定型的な変換が行われるので、処理速度が速い。
かかる印刷装置であって、原稿から画像を読み取るスキャナ部を更に備え、前記データ変換部は、スキャナ部から受け取ったデータに基づいて前記RGB系の画像データを生成するユニットを有することが望ましい。これにより、データ変換部内において、RGB系の画像データを取得することができる。
かかる印刷装置であって、複数のノズルを備えた移動可能なヘッドを更に備え、前記データ変換部は、CMYK系の画像データから、各ノズルに対応させて並び替えたヘッド駆動データに変換するユニットを有することが望ましい。これにより、データ変換部内において、RGB系の画像データからヘッド駆動データへ変換するまでの処理を行うことができる。
かかる印刷装置であって、原稿から画像を読み取るスキャナ部と、複数のノズルを備えた移動可能なヘッドと、を更に備え、前記データ変換部は、前記スキャナ部から受け取ったデータに基づいて、前記RGB系の画像データを生成し、このRGB系の画像データをCMYK系の画像データに変換し、このCMYK系の画像データを、各ノズルに対応させて並び替えたヘッド駆動データに変換することが可能であることが望ましい。これにより、データ変換部内において、RGB系の画像データの取得からヘッド駆動データの生成までを行うことができる。
かかる印刷装置であって、前記データ変換部は、前記レイアウト部によって生成されたRGB系の画像データの大きさを変換するリサイズユニットを更に有することが望ましい。RGB系の画像データの解像度は、印刷解像度に合わせる必要がない。そのため、レイアウト部により処理されるRGB系の画像データの解像度を小さくすることができる。但し、最終的には画像データの解像度を印刷解像度に合わせる必要がある。そこで、リサイズユニットにより、このRGB系の画像データの解像度を印刷解像度に合わせることにしている。
かかる印刷装置であって、前記データ変換部が処理する前記画像データを記憶する第1記憶部と、前記データ変換部と前記第1記憶部との間において前記画像データを受け渡す第1経路と、前記レイアウト部が処理する前記画像データを記憶する第2記憶部と、前記第1経路とは別に設けられ、前記レイアウト部と前記第2記憶部との間において前記画像データを受け渡す第2経路とを更に有することが望ましい。第1経路と第2経路とが別々なので、レイアウト部の処理速度を低下させずに、データ変換部によるデータの変換処理を行うことができる。
かかる印刷装置であって、前記画像を前記媒体にレイアウトしないで印刷する場合、前記第2経路を用いずに、前記データ変換部が前記RGB系の画像データからCMYK系の画像データに変換することが望ましい。これにより、レイアウト処理を行わない場合、処理速度が速くなる。
かかる印刷装置であって、前記データ変換部は、前記第1記憶部の画像データを前記第1経路を介さずに前記第2記憶部へ伝送するユニットを有することが望ましい。これにより、第1記憶部の画像データをレイアウト部側へ伝送することができる。
かかる印刷装置であって、前記レイアウト部は、前記画像を複数配置してレイアウトしたRGB系の画像データを生成することが望ましい。これにより、リピートコピー等を行うことができる。かかる印刷装置であって、前記レイアウト部は、前記画像を回転させてレイアウトしたRGB系の画像データを生成することが望ましい。これにより、2アップコピー等を行うことができる。
かかる印刷装置であって、前記レイアウト部は、汎用的なユニットであり、前記データ変換部は、専用的なユニットであることが望ましい。専用的なユニットは、処理動作が速いが、決められた処理以外の処理を行うことができない。一方、汎用的なユニットは、種々の用途に用いられるが、処理すべきデータ量が増えると、処理速度が遅くなる。このような構成だからこそ、レイアウト部が処理すべきデータ量を少なくすることにより、効果的に印刷速度を速くすることができる。
RGB系の画像データからCMYK系の画像データに変換するデータ変換部と、
前記RGB系の画像データに基づいて、この画像データの画像をレイアウトしたRGB系の画像データを生成するレイアウト部と
を備え、
前記データ変換部は、前記レイアウト部によって生成されたRGB系の画像データをCMYK系の画像データに変換し、
この変換されたCMYK系の画像データに基づいて、レイアウトされた前記画像を媒体に印刷する印刷装置であって、
前記レイアウト部がレイアウトを行うときの前記RGB系の画像データの解像度は、前記CMYK系の画像データの解像度よりも、小さく、
前記画像を前記媒体にレイアウトしないで印刷する場合、前記データ変換部は前記RGB系の画像データからCMYK系の画像データに変換し、この変換されたCMYK系の画像データに基づいて、前記画像を媒体に印刷し、
前記印刷装置は、原稿から画像を読み取るスキャナ部を更に備え、前記データ変換部は、スキャナ部から受け取ったデータに基づいて前記RGB系の画像データを生成するユニットを有し、
前記印刷装置は、複数のノズルを備えた移動可能なヘッドを更に備え、前記データ変換部は、CMYK系の画像データから、各ノズルに対応させて並び替えたヘッド駆動データに変換するユニットを有し、
前記データ変換部は、前記レイアウト部によって生成されたRGB系の画像データの大きさを変換するリサイズユニットを有し、
前記データ変換部が処理する前記画像データを記憶する第1記憶部と、前記データ変換部と前記第1記憶部との間において前記画像データを受け渡す第1経路と、前記レイアウト部が処理する前記画像データを記憶する第2記憶部と、前記第1経路とは別に設けられ、前記レイアウト部と前記第2記憶部との間において前記画像データを受け渡す第2経路とを更に有し、
前記画像を前記媒体にレイアウトしないで印刷する場合、前記第2経路を用いずに、前記データ変換部が前記RGB系の画像データからCMYK系の画像データに変換し、
前記データ変換部は、前記第1記憶部の画像データを前記第1経路を介さずに前記第2記憶部へ伝送するユニットを有し、
前記レイアウト部は、前記画像を複数配置してレイアウトしたRGB系の画像データを生成し、
前記レイアウト部は、前記画像を回転させてレイアウトしたRGB系の画像データを生成し、
前記レイアウト部は、汎用的なユニットであり、前記データ変換部は、専用的なユニットである
ことを特徴とする印刷装置。
これにより、レイアウト部の処理するデータ量を少なくし、印刷装置の印刷速度を速くすることができる。
RGB系の画像データからCMYK系の画像データに変換するデータ変換部を用いた印刷方法であって、
前記RGB系の画像データに基づいて、この画像データの画像をレイアウトしたRGB系の画像データを生成し、
この生成されたRGB系の画像データを、前記データ変換部を用いて、CMYK系の画像データに変換し、
この変換されたCMYK系の画像データに基づいて、レイアウトされた前記画像を媒体に印刷することを特徴とする印刷方法。
これにより、レイアウト部の処理するデータ量を少なくし、印刷装置の印刷速度を速くすることができる。
コンピュータと、印刷装置とを備えた印刷システムであって、
前記印刷装置は、
RGB系の画像データからCMYK系の画像データに変換するデータ変換部と、
前記RGB系の画像データに基づいて、この画像データの画像をレイアウトしたRGB系の画像データを生成するレイアウト部と
を備え、
前記データ変換部は、前記レイアウト部によって生成されたRGB系の画像データをCMYK系の画像データに変換し、
この変換されたCMYK系の画像データに基づいて、レイアウトされた前記画像を媒体に印刷することを特徴とする印刷システム。
これにより、レイアウト部の処理するデータ量を少なくし、印刷装置の印刷速度を速くすることができる。
===記録装置の概略構成===
図1〜図5を参照して本実施の形態に係る記録装置の概略構成について説明する。図1は本実施の形態に係る記録装置の概略構成を示した斜視図、図2はスキャナ部10のカバーを開いた状態を示す斜視図、図3は記録装置の内部構成を示す説明図、図4はプリンタ部の内部を露出させた状態を示す斜視図、図5は操作パネル部の一例を示す図である。本実施形態の記録装置は、原稿画像を入力するためのスキャナ機能、画像データに基づいて画像を用紙等の媒体に印刷するプリンタ機能、スキャナ機能により入力した画像を用紙等に印刷するローカルコピー機能を有するスキャナ・プリンタ・コピー複合装置(以下、SPC複合装置という)である。
SPC複合装置1は、原稿5の画像を読み取って画像データとして入力するためのスキャナ部10と、画像データに基づいて画像を用紙等の媒体に印刷するプリンタ部30と、SPC複合装置1全体の制御を司る制御回路50と、入力手段をなす操作パネル部70とを有している。そして制御回路50の制御により、スキャナ機能、プリンタ機能、及び、スキャナ部10から入力されたデータをプリンタ部30にて印刷するローカルコピー機能を実現する。
スキャナ部10はプリンタ部30の上に配置され、スキャナ部10の上部に、読み取る原稿5を載置するための原稿台ガラス12と、シート状の原稿5を読み取る際や、不使用時に原稿台ガラス12を覆う原稿台カバー14が設けられている。原稿台カバー14は、開閉可能に形成され、閉止した際には原稿台ガラス12上に載置された原稿を原稿台ガラス12側に押圧する機能も有している。また、SPC複合装置1の背面側にはプリンタ部30へ用紙7を供給するための用紙供給部32が設けられ、前面側には下側に、印刷された用紙7が排紙される排紙部34、上側に入力手段としての操作パネル部70が設けられており、プリンタ部30に制御回路50が内蔵されている。
排紙部34には、不使用時に排紙口を塞ぐことが可能な排紙トレー341が備えられ、用紙供給部32には、カット紙(図示しない)を保持する給紙トレー321が備えられている。印刷に用いる媒体としては、カット紙など単票状印刷用紙のみならず、ロール紙などの連続した印刷用紙でも構わず、SPC複合装置1がロール紙への印刷を可能とする給紙構造を備えていてもよい。
図4に示すように、プリンタ部30とスキャナ部10とは、背面側にてヒンジ機構41により結合されており、ヒンジ機構41の回動部を中心としてユニット化されたスキャナ部10が手前側から持ち上げられる。スキャナ部10を持ち上げた状態では、プリンタ部30を覆うカバーの上部に設けられた開口301からプリンタ部30の内部が露出される構成となっている。このようにプリンタ部30の内部を露出させることにより、インクカートリッジ等の交換や、用紙詰まりの処理等を容易に行える構成としている。
また、本SPC複合装置1への電源部はプリンタ部30側に設けられており、前記ヒンジ機構41の近傍にスキャナ部10へ電源を供給するための給電ケーブル43が設けられている。さらに、このSPC複合装置1には、スキャナ機能によるホストコンピュータ3への画像の取り込み、ホストコンピュータ3から送信された画像データの、プリンタ機能による出力を実現するためのUSBインターフェイス52が設けられている。
===操作パネル部70の構成===
図5に示すように、操作パネル部70は、そのほぼ中央に液晶ディスプレイ72を備えている。液晶ディスプレイ72は、7行16桁の全角文字表示が可能であり、また、画像の表示も可能である。液晶ディスプレイ72の表示内容は、設定項目や設定状態、動作状態等に応じて変化する。
液晶ディスプレイ72の左側には、報知ランプ74と、電源ボタン75と、各種設定ボタン76と、モードボタン77と、給排紙ボタン78とが設けられている。報知ランプボタン74は、赤色LEDであり、エラー発生時に点灯してユーザーにエラー発生を報知する。電源ボタン75は、本SPC複合装置1の電源を投入、遮断するためのボタンである。各種設定ボタン76が押されると、SPC複合装置1の各種の設定を行うための画面が液晶ディスプレイ72に表示される。モードボタン77として、コピーモードボタン771、メモリカード印刷モードボタン772、フィルム印刷モードボタン773、スキャンモードボタン774が設けられている。これらのボタンが押されると、各モードの設定を行うための画面が液晶ディスプレイ72に表示される。例えば、コピーモードボタン771が押されると、コピー枚数、倍率、用紙タイプ、用紙サイズ、コピー品質、コピーモード等の設定条件を入力するための画面が液晶ディスプレイ72に表示される。給排紙ボタン78は、SPC複合装置へ紙を給紙したり、SPC複合装置内の紙を排紙したりするときに押される。
液晶ディスプレイ72の右側には、OKボタン81と、キャンセルボタン82と、保存ボタン83と、カラーコピーボタン84と、モノクロコピーボタン86と、ストップボタン88と、十字ボタン90と、メニューボタン92とが設けられている。OKボタン81が押されると、液晶ディスプレイ72に表示されている内容にて設定条件が決定される。キャンセルボタン82が押されると、設定条件がクリアされ、各設定項目がデフォルト値に変更される。保存ボタン83が3秒間以上押し続けられると、設定値が記憶される。そして、保存ボタン83が3秒以下で押されると、記憶された設定値が読み出され、その設定条件が液晶ディスプレイ72に表示される。カラーコピーボタン84は、カラーコピーを開始させるためのボタンであり、モノクロボタン86はモノクロコピーを開始させるためのボタンである。したがって、これらのコピーボタン84,86は、コピー動作の開始指示と、出力すべき画像がカラー又はモノクロのいずれであるかを選択する選択手段とを兼ねている。ストップボタン88は、一旦開始したコピー動作を中止させるためのボタンである。十字ボタン90は、その上下左右の4箇所を選択的に押すことが可能であり、1つのボタンで4つの機能(上ボタン、下ボタン、左ボタン及び右ボタンの機能)を果たす。メニューボタン92が押されると、液晶ディスプレイ72に表示される設定項目が切り替えられる。
===スキャナ部10の構成===
スキャナ部10は、原稿5が載置される原稿台ガラス12と、原稿台ガラス12に載置された原稿5の読み取り面を原稿台ガラス12側に押圧するための原稿台カバー14と、原稿台ガラス12を介して対向し原稿5と一定の間隔を保ちながら原稿5に沿って走査する読取キャリッジ16と、読取キャリッジ16を走査するための駆動手段18と、読取キャリッジ16を安定した状態にて走査させるための規制ガイド20とで構成されている。
読取キャリッジ16は、原稿台ガラス12を介して原稿5に光を照射するための光源としての露光ランプ22と、原稿5による反射光を集光させるレンズ24と、原稿5による反射光をレンズ24に導くための4枚のミラー26と、レンズを透過した反射光を受光するCCDセンサ28と、前記規制ガイド20と係合するガイド受け部29とで構成されている。
CCDセンサ28は、光信号を電気信号に変換するフォトダイオードが列状に配置された3本のリニアセンサで構成され、これら3本のリニアセンサは平行に配置されている。CCDセンサ28は、図示しないR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3つのフィルタを備え、リニアセンサ毎に異なる色のフィルタが設けられている。各リニアセンサはフィルタの色に対応した成分の光をそれぞれ検出する。例えば、Rのフィルタを備えたリニアセンサは赤色成分の光の強弱を検出する。3本のリニアセンサは、読取キャリッジ16の移動方向(以下、副走査方向という)にほぼ直交する方向(以下、主走査方向という)に沿わされて配置される。
CCDセンサ28の長さは、読み取り可能な原稿5の幅(主走査方向の長さ)より十分に短いため、原稿5の反射光による像は、レンズ24によって縮小させてCCDセンサ28上に結像させることになる。すなわち、原稿5とCCDセンサ28との間に介在されるレンズ24は、CCDセンサ28側に近づけて配置するとともに、原稿5とレンズ24との距離を長く設定する必要があり長い光路長が要求される。このため、走査する読取キャリッジ16の限られたスペースの中で原稿5とレンズ24との距離を確保すべく4枚のミラー26にて反射させて長い光路長を確保している。
また、原稿5による反射光は、4枚のミラー26によって反射されレンズ24を透過してCCDセンサ28に至るが、3本のリニアセンサは平行に配置されているため、各リニアセンサに同時に結像する反射光の原稿に対する反射位置は、リニアセンサの間隔分だけ副走査方向にズレが生じることになる。このため、制御回路50のスキャナコントロールユニット58(図8)では、このズレを補正するためのライン間補正処理が行われる。ライン間補正処理については後述する。
前記規制ガイド20は、副走査方向に沿って設けられ、ステンレス製の円筒材で形成されている。この規制ガイド20は、読取キャリッジ16に設けられ、スラスト軸受けでなる2カ所のガイド受け部29を貫通している。読取キャリッジ16に設けられた2カ所のガイド受け部29の副走査方向における間隔を広げることにより、読取キャリッジ16を安定させて走査させることが可能となる。
駆動手段18は、読取キャリッジ16に固定された環状のタイミングベルト181と、このタイミングベルト181と噛み合うプーリ182を備え、副走査方向の一方の端部側に配置されたパルスモータ183と、他方の端部側に配置されてタイミングベルト181に張力を付与するアイドラプーリー184とで構成されている。このパルスモータ183は、制御回路50のスキャナコントロールユニット58(図8)により駆動されるが、パルスモータ183の速度に応じて変更される読取キャリッジ16の走査速度により、読み取った画像を副走査方向に拡大及び縮小することが可能となる。
そして、スキャナ部10では、露光ランプ22の光を原稿5に照射し、その反射光をCCDセンサ28上に結像させつつ、読取キャリッジ16を原稿5に沿って移動させる。このとき、CCDセンサ28が受光した光量を示す電圧値として所定の周期で読み込むことにより、1周期の間に読み取りキャリッジ16が移動した距離分の画像を、出力する画像の1ライン分のデータとして取り込んでいく。このとき、1ライン分のデータとして、R成分、G成分、B成分の3つのデータが取り込まれる。
===プリンタ部30の構成===
プリンタ部30は、カラー画像の出力が可能な構成であり、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、ブラック(K)の4色の色インクを、印刷用紙等の媒体上に吐出してドットを形成することによって画像を形成するインクジェット方式を採用している。なお、色インクとして、上記4色に加えて、ライトシアン(薄いシアン、LC)、ライトマゼンタ(薄いマゼンタ、LM)、ダークイエロ(暗いイエロ、DY)を用いてもよい。
次に、図3、図6、図7を参照してプリンタ部30について説明する。図6は印刷ヘッド周辺の配置を示した説明図、図7は印刷用紙搬送機構の駆動部を説明するための説明図である。
プリンタ部30は、図示するように、書込キャリッジ36に搭載された印刷ヘッド38を駆動してインクの吐出及びドット形成を行う機構と、この書込キャリッジ36をキャリッジモータ40によって用紙7の搬送方向と直交する方向に往復動させる機構と、紙送りモータ(以下、PFモータともいう)42によって給紙トレー321(図1参照)から供給される用紙7を搬送する機構とを有している。
インクの吐出及びドット形成を行う機構は、インク吐出部としての複数のノズルを備えた印刷ヘッド38を備え、印刷指令信号に基づいて所定のノズルからインクを吐出させる。印刷ヘッド38の下面381には、用紙7の搬送方向に沿って、複数のノズルが列をなし、用紙7の搬送方向と直交する方向に複数列設けられている。印刷ヘッド38及びノズル配列の詳細は後述する。印刷ヘッド38には各ノズルに対応させて16ビットのメモリを備えており、後述するヘッドコントロールユニット68(図10)からは、各ノズルに16ビット単位でデータが転送される。
書込キャリッジ36を往復動させる機構は、書込キャリッジ36を駆動するキャリッジモータ(以下、CRモータともいう)40と、用紙7の搬送方向と直交する方向に設けられ、書込キャリッジ36を摺動可能に保持する摺動軸44と、書込キャリッジ36に固定されたリニア式エンコーダ46と、所定の間隔にスリットが形成されたリニア式エンコーダ用符号板461と、キャリッジモータ40の回転軸に取付けられたプーリ48と、プーリ48によって駆動されるタイミングベルト49から構成されている。
書込キャリッジ36には、印刷ヘッド38と、この印刷ヘッド38と一体に設けられたカートリッジ装着部が固定され、このカートリッジ装着部には、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)等のインクが収容されたインクカートリッジが装着される。
給紙トレー321から供給される用紙7を搬送する機構は、前記印刷ヘッド38と対向して配置され、用紙7と印刷ヘッド38とが適切な距離となるように用紙7を案内する案内部材としてのプラテン35と、このプラテン35に対し用紙7の搬送方向の上流側に設けられ、供給された用紙7をプラテン35に所定の角度にて接触するように搬送する搬送ローラ37と、プラテン35に対し用紙7の搬送方向の下流側に設けられ、搬送ローラ37から外れた用紙7を搬送して排紙するための排紙ローラ39と、搬送ローラ37及び排紙ローラ39を駆動するためのPFモータ42と、用紙7の搬送量を検出するためのロータリ式エンコーダ47と、用紙7の有無及び用紙7の先端・後端を検出するための用紙検出センサ45とを有している。
搬送ローラ37は用紙7の搬送経路下側に設けられており、その上側には搬送ローラ37と対向させて用紙7を保持するための従動ローラ371が設けられている。排紙ローラ39も用紙7の搬送経路下側に設けられて、その上側に排紙ローラ39と対向させて用紙7を保持するための従動ローラ391が設けられているが、排紙ローラ39と対向する従動ローラ391は薄板でなり外周部に細かな歯が設けられたローラであり、印刷後の用紙7の表面と接触してもインクが擦れないように構成されている。
また、搬送ローラ37と用紙7との接触位置は、プラテン35と用紙7との接触位置より高くなるように配置されている。すなわち搬送ローラ37から搬送された用紙7はプラテン35と所定の角度にて接触し、さらに搬送される。これにより、用紙7はプラテン35の後述する案内面351に押し付けられるように沿わされて搬送される。このため、プラテン35によって用紙7をノズルから適正な位置に維持させて良好な画像を得ることが可能となる。
また、搬送ローラ37と排紙ローラ39とは、ギア列31により繋げられ、PFモータ42の回転が伝達されて回動され、両ローラ37,39による用紙7の搬送速度は一致している。
プラテン35は、印刷ヘッド38の下面381、即ちノズルが設けられている面と対向し、用紙7を接触させて案内する案内面351を有している。この案内面351は、印刷ヘッド38下面381のノズルが設けられている領域より狭く形成され、用紙7の搬送方向における最上流側および最下流側に位置するノズルの幾つかはプラテン35と対向していない。これにより、用紙7の先端及び後端を印刷する際に、用紙7の外側に吐出したインクがプラテン35に付着することを防止し、その後搬送される用紙7の裏面が汚れることを防止している。すなわち、上流側端及び下流側端のノズルと対向する位置にはプラテン35を設けることなく空間としている。そしてこの空間部分には、プラテン35の案内面351より低い位置にインク受けを備え、不要なインクを回収してプリンタ内が汚れないようにしている。
用紙検知センサ45は、搬送ローラ37より搬送方向の上流側に設けられ、用紙7の搬送経路より高い位置に回動中心を持つレバー451とその上方に設けられ、発光部と受光部とを有する透過型光センサ452とを有している。レバー451は、自重によって搬送経路に垂れ下がるように配置され給紙トレー321から供給された用紙7によって回動される作用部453と、この作用部453と回動中心を挟んで反対側に位置し、発光部と受光部との間を通過するように設けられた遮光部454とで構成されている。そして、用紙検知センサ45は、供給された用紙7によりレバー451が押され、用紙7が所定位置に達すると遮光部454は発光部が発した光を遮るため、用紙7が所定の位置に達したことが検出される。その後、搬送ローラ7により用紙7が搬送されて、用紙7の後端が通過すると、レバー451は自重によって垂れ下がり、遮光部454が発光部と受光部との間から外れ、発光部の光が受光部に受光され、用紙7の後端が所定の位置に到達することを検出する。したがって、遮光部454が発光部の光を遮っている間は、少なくとも搬送経路内に用紙7が存在することが検出される。
===ノズルの構成について===
図8は、印刷ヘッド38の下面381におけるノズルの配列を示す説明図である。
印刷ヘッド38の下面381には、ブラックインクノズル列33(K)と、シアンインクノズル列33(C)と、マゼンタインクノズル列33(M)と、イエローインクノズル列33(Y)が形成されている。各ノズル列33は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では10個)備えている。
各ノズル列33の複数のノズルは、紙搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、紙搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、用紙32に形成されるドットの最高解像度での間隔)であり、例えば、解像度が720dpiであれば1/720インチ(約35.3μm)である。また、kは、1以上の整数である。
また、各ノズル列33のノズルは、下流側のノズルほど小さい番号が付され、それぞれ第1ノズルN1〜第10ノズルN10とする。各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。
なお、印刷時には、用紙7が搬送ローラ37及び排紙ローラ39によって間欠的に所定の搬送量Fで搬送され、その間欠的な搬送の間に書込キャリッジ36が走査方向に移動して各ノズルからインク滴が吐出される。
===印刷ヘッドの駆動===
次に、印刷ヘッド38の駆動について、図9を参照しつつ説明する。図9は、ヘッドコントロールユニット68(図10)内に設けられた駆動信号発生部の構成を示すブロック図である。
図9において、駆動信号発生部は、複数のマスク回路204と、原駆動信号発生部206と、駆動信号補正部230とを備えている。マスク回路204は、印刷ヘッド38のノズルN1〜N10をそれぞれ駆動するための複数のピエゾ素子に対応して設けられている。なお、図9において、各信号名の最後に付されたかっこ内の数字は、その信号が供給されるノズルの番号を示している。原駆動信号発生部206は、ノズルN1〜N10に共通に用いられる原駆動信号ODRVを生成する。この原駆動信号ODRVは、一画素分の主走査期間内に、第1パルスW1と第2パルスW2の2つのパルスを含む信号である。駆動信号補正部230は、マスク回路204が整形した駆動信号波形のタイミングを復路全体で前後にずらし、補正を行う。この駆動信号波形のタイミングの補正によって、往路と復路におけるインク滴の着弾位置のズレが補正される、すなわち、往路と復路におけるドットの形成位置のズレが補正される。
図9に示すように、入力されたシリアル印刷信号PRT(i)は、原駆動信号発生部206から出力される原駆動信号ODRVとともにマスク回路204に入力される。このシリアル印刷信号PRT(i)は、一画素当たり2ビットのシリアル信号であり、その各ビットは、第1パルスW1と第2パルスW2とにそれぞれ対応している。
そして、マスク回路204は、シリアル印刷信号PRT(i)のレベルに応じて原駆動信号ODRVをマスクするためのゲートである。すなわち、マスク回路204は、シリアル印刷信号PRT(i)が1レベルのときには原駆動信号ODRVの対応するパルスをそのまま通過させて駆動信号DRVとしてピエゾ素子に供給し、一方、シリアル印刷信号PRT(i)が0レベルのときには原駆動信号ODRVの対応するパルスを遮断する。
===制御回路50の内部構造===
図10は、制御回路50の一例を示すブロック図である。
SPC複合装置1の制御回路50は、SPC複合装置1全体の制御を司るCPU54と、制御のためのプログラムを記憶したROM55と、スキャナ機能、プリント機能、ローカルコピー機能の各制御を司る制御ASIC51と、CPU54から直接データを読み書き可能なSDRAM56と、入力手段としての操作パネル部70とがCPUバス501によって繋がっている。制御ASIC51には、スキャナユニット10、印刷ヘッド38、および制御ASIC51から直接データを読み書き可能なASIC用SDRAM69などが繋げられている。
制御ASIC51は、スキャナコントロールユニット58と、リサイズユニット59と、2値化処理ユニット60と、インターレース処理ユニット62と、イメージバッファユニット64と、CPUインターフェイスユニット(以下、CPUIFユニットという)66と、ヘッドコントロールユニット68と、外部のホストコンピュータ3との入出力手段としてのUSBインターフェイス(以下、USBIFという)52と、スキャナ部10及びプリンタ部30が備える各モータやランプ等のドライバを備えている。また、制御ASIC用SDRAM69には、ラインバッファ691、リサイズバッファ692、インターレースバッファ693、イメージバッファ694がそれぞれ割り当てられている。制御ASIC51とASIC用SDRAM69との間では、データ転送の高速化を図るためにデータの転送単位を64bitとする所謂バースト転送が行われる。制御ASIC51内の各ユニットは、CPUバス501とは別のローカルバスによって繋がっている。
スキャナコントロールユニット58は、スキャナ部10が備える露光ランプ22、CCDセンサ28、読取キャリッジ駆動モータとしてのパルスモータ183等を制御する。スキャナコントロールユニット58は、CCDセンサ28を介して読み込んだ画像データを送出する機能を有する。なお、スキャナコントロールユニット58は、原稿から画像を読み取った後に画素間の補間を行うことにより、所定の解像度の画像データを送出することができる。例えば、通常コピー時(後述)にはプリンタ部の解像度(例えば1440dpi×720dpi)の解像度の画像データを送出し、リピート印刷時(後述)には200dpi×200dpiの解像度の画像データを送出することができる。スキャナコントロールユニット58から送出されるときの画像データは、多階調のRGBデータ(多値のRGBデータ)である。
リサイズユニット59は、所定のサイズの画像データを受け取り、その画像データのサイズを変更し、サイズ変更された画像データを送出する機能を有する。ここで、画像データのサイズとは、その画像の縦横の画素の数である。縦横の画素の数が多ければ画像は大きく、縦横の画素の数が少なければ画像は小さい。但し、実際に印刷される画像は、画素の数が多くても、印刷解像度に応じて大きさが異なる。例えば、同じ画素数であっても、200dpi×200dpiの画像データは、1440dpi×720dpiの画像データよりも大きい画像データである。すなわち、画像データのサイズの変更とは、解像度を変更することでもある。
2値化処理ユニット60は、送出された多階調のRGBデータをCMYKの2値データ(又は2ビットデータ)に変換し、インターレース処理ユニット62に送出する機能を有する。
インターレース処理ユニット62は、1ラスタライン(印刷画像における主走査方向の1ライン)を複数回の書込キャリッジ36の走査にて印刷する所謂オーバーラップ印刷する際には、1ラスタラインのCMYKのデータを書込キャリッジ36の走査毎に印刷するデータに振り分けてオーバーラップ印刷対応データ(以下、OL対応データという)を生成する機能を有する。生成されたOL対応データは、ASIC用SDRAM69のインターレースバッファ693に記憶される。
また、インターレース処理ユニット62では、インターレースバッファ693に記憶されたデータを、インターレース処理ユニット62内のSRAM621に所定のサイズ毎に読み出して、SRAM621上で、ノズル配列に対応させるべく並び替えてイメージバッファユニット64に送出する機能を有する。
イメージバッファユニット64では、インターレース処理ユニット62から送出されたデータを、書込キャリッジ36の走査毎の各ノズルにインクを吐出させるためのヘッド駆動データを生成する機能を有する。
CPUIFユニット66は、制御ASIC51に接続された制御ASIC用SDRAM69へのCPU54からのアクセスを可能とする機能を有している。本制御回路50においては、イメージバッファユニット64により生成されたヘッド駆動データに基づいてヘッドコントロールユニット68を駆動する際に用いられる。
ヘッドコントロールユニット68は、CPU54の制御によりヘッド駆動データに基づいて印刷ヘッド38を駆動しノズルからインクを吐出させる機能を有する。
===制御回路50内のデータの流れ===
<スキャナ機能時について>
制御ASIC51のUSBIF52に接続されたホストコンピュータ3から、スキャナユニット10による画像読み取り指令信号と、読み取り解像度、読み取り領域等の読み取り情報データとが制御回路50に送信される。制御回路50では、CPU54により画像読み取り指令信号と読み取り情報データとに基づいて、スキャナコントロールユニット58が制御され、スキャナユニット10による原稿5の読み取りが開始される。このとき、スキャナコントロールユニット58では、ランプ駆動ユニット、CCD駆動ユニット、読取キャリッジ走査駆動ユニット等が駆動され、所定の周期にてCCDセンサ28からRGBデータが読み込まれる。読み込まれたRGBデータは、ASIC用SDRAM69に割り振られたラインバッファ691に一旦蓄えられ、R、G、Bの各データのライン間補正処理が施され、USBIF52を介してホストコンピュータ3に送出される。ライン間補正処理とは、スキャナ部10の構造上発生するR、G、Bの各リニアセンサ間の読み取り位置のズレを補正する処理である。詳述すると、スキャナユニット10が有するCCDセンサ28は、カラーセンサでありR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色に対し色毎に1ラインずつのリニアセンサを有している。これら3本のリニアセンサは、読取キャリッジ16の走査方向に平行に並べられているため、原稿5の同一ラインに照射された反射光を同時に受光することができない。すなわち、原稿5の同一ラインに照射された反射光が各リニアセンサに受光される際には、時間的なズレが生じることになる。このため、リニアセンサの配列に伴う遅延時間分だけ遅れて送られてくるデータを同期させるための処理である。
<プリンタ機能時について>
プリンタ機能時には、制御ASIC51のUSBIF52に接続されたホストコンピュータ3のプリンタドライバにて、印刷すべき画像データをSPC複合装置1のプリンタ部30にて印刷することが可能なヘッド駆動データに変換されてUSBIF52から入力される。このヘッド駆動データは、例えば、インターレース方式の印刷をする場合には、印刷する画像の解像度と書込キャリッジ36のノズル列33が有するノズルのピッチ及び数に対応させたラスタデータを抽出し、書込キャリッジ36の走査毎に印刷する順に並び換え、印刷ヘッド38を駆動するための信号となるデータである。
ヘッド駆動データはCPU54が直接読み取り可能なSDRAM56に割り付けられたイメージバッファ57に記憶される。イメージバッファ57は書込キャリッジ36の1回の走査により印刷するためのヘッド駆動データを記憶することができる容量を有するメモリ領域を2つ分備えている。そして、一方のイメージバッファ571に1回の走査分のデータが書き込まれると、ヘッドコントロールユニット68に転送される。このとき、一方のイメージバッファ571のイメージデータがヘッドコントロールユニット68に転送されると、他方のイメージバッファ572には次の走査の際に印刷するためのヘッド駆動データが記憶される。そして他方のイメージバッファ572に1回の走査分のデータが書き込まれると、ヘッドコントロールユニット68に転送され、前記一方のイメージバッファ571にイメージデータが書き込まれる。このように、2つのイメージバッファ571,572を用いて、ヘッド駆動データの書き込み、読み出しを交互に行いながらヘッドコントロールユニット68にて印刷ヘッド38が駆動されて印刷が実行される。
<コピー機能時について>
次に、コピー機能時におけるデータの流れを説明する。ここでは、通常のコピー動作時のデータの流れのみを説明し、リピート印刷方式等のようなレイアウト処理が必要な方式については後述する。
スキャナユニット10により読み込まれたデータは、スキャナコントロールユニット58を介してラインバッファ691に取り込まれる。ラインバッファ691に取り込まれたRGBデータは、前述したRGBのライン間補正処理が順次施され、同一ラインに対するRGBデータがスキャナコントロールユニット58から2値化処理ユニット60に送り込まれる。また、スキャナコントロールユニット58は、2値化処理ユニット60にRGBデータを送出するとき、画像データの解像度をプリンタ部の解像度に合わせている。例えば、1440dpiにて印刷を行う場合、スキャナコントロールユニット58は、1440dpiの解像度の画像データ(RGBデータ)を2値化処理ユニット60に送出する。このため、通常のコピー動作時は、リサイズユニット59は機能していない。
2値化処理ユニット60に送り込まれたRGBデータは、ハーフトーン処理された後、制御ASIC用SDRAM69内に格納されているルックアップテーブル(LUT)696が参照されて、CMYKの色毎の2値データに変換され、インターレース処理ユニット62に送り込まれる。
インターレース処理ユニット62に送り込まれたCMYKの2値データは、指定されたインターレース方式に基づいて、各ラスタラインの全データから書込キャリッジ36の1回の走査毎に印刷されるデータに振り分けられる。例えば、1ラスタラインを書込キャリッジ36の2回の走査にて形成する場合には、ラスタラインの端から奇数番目のドットを形成するデータと、偶数番目のドットを形成するデータとに振り分けられてOL対応データが生成される。このOL対応データは、インターレースバッファ693に64bitずつバースト転送されて記憶される。
また、インターレース処理ユニット62では、インターレースバッファ693に記憶されたデータを所定サイズ毎に読み出して、インターレース処理ユニット62内のSRAM621にバースト転送する。このとき、インターレースバッファ693からは、印刷する画像解像度とノズルピッチとに基づいて印刷ヘッド38のノズル配列に対応させてOL対応データが読み出される。例えば、印刷する画像の解像度が720dpiであり、ノズルピッチが1/180inchの場合には、隣接するノズルにて印刷した2本のラスタライン間に3本のラスタラインがあることになる。このため、OL対応データからは3ラスタラインずつ間隔を空けたデータが書込キャリッジ36の走査に対応したデータとして読み出されることになる。
転送されたデータはSRAM621上で、ノズル配列に対応させるべく並び替えられてイメージバッファユニット64に送出される。
イメージバッファユニット64では、SRAM621の容量により細かくブロック化された画像データをイメージバッファ694にバースト転送し、書込キャリッジ36の走査毎の各ノズルにインクを吐出させるためのヘッド駆動データとなるように整列させて記憶する。ここでイメージバッファ694,695は、書込キャリッジ36の2回の走査分のヘッド駆動データを記憶するメモリ領域が割り当てられており、1回の走査分のヘッド駆動データが蓄積される毎に、CPU54によりヘッドコントロールユニット68に送出されると共に、残りの1回の走査分のメモリ領域に次の走査に対応したヘッド駆動データの書き込みが開始される。この処理は、プリンタ機能の説明にて前述したイメージバッファの処理と同様である。
イメージバッファ694,695に記憶された走査毎のヘッド駆動データは、CPU54に制御されてCPUIFユニット66を介してCPU54に読み込まれ、CPU54によりヘッドコントロールユニット68に転送される。ヘッドコントロールユニット68によりヘッド駆動データに基づいて印刷ヘッド38が駆動され画像が印刷される。
通常のコピー動作時には、RGBの画像データがスキャナコントロールユニット58によって読み込まれてからCMYKのヘッド駆動データがイメージバッファ694、695に書き込まれるまでの間、CPU54による演算を必要とするレイアウト処理は行われていない。つまり、RGBの画像データをCMYKのヘッド駆動データへ変換する処理は、CPU54を必要とせず、制御ASICを中心に処理されている。そのため、この処理の間、ASIC用SDRAMとCPU用SDRAMとの間でデータを受け渡さなくても良い。すなわち、ローカルバス511のみを用いて制御ASIC51とASIC用SDRAM69との間でデータが送出されるので、CPUバス501はほとんど用いられない。このため、処理が早くなり、コピー速度を高めることができる。
===レイアウト処理を行う印刷方式===
レイアウト処理が必要な印刷方式として、SPC複合装置1は、「自動リピートコピー」、「4枚リピートコピー」及び「2アップコピー」を行うことができる。「リピートコピー」とは、同じ画像を印刷用紙に複数印刷する印刷方式である。「自動リピートコピー」では、原稿画像と等倍の画像が複数印刷される。「4枚リピートコピー」では、縮小・拡大された原稿画像が均等に印刷用紙に4枚印刷される。「自動リモートコピー」では、印刷用紙に印刷される画像の数は、画像のサイズと印刷用紙のサイズとに基づいて定められが、「4枚リピートコピー」では、印刷用紙に印刷される画像の数は4枚に定められている。「2アップコピー」は、1枚の印刷用紙に複数の原稿の画像を印刷する印刷方式である。
これらの印刷方式は、操作パネル部70のコピーモードボタン771を押し、液晶ディスプレイ72に表示された設定項目を表示し、表示された設定項目の「コピーレイアウト」において例えば「自動リピートコピー」を選択すれば、実行される。
<自動リピートコピーについて>
図11は、自動リピートコピーを説明するための図である。同図において、5は原稿であり、表面に画像「A」が表されている。7はSPC複合装置1によって印刷された用紙である。自動リピートコピーによれば、用紙7に印刷される画像「A」の数が自動的に計算され、画像「A」を複数配列した印刷画像が用紙7に印刷される。
1.自動リピートコピーの処理動作について
図12は、自動リピートコピーの処理動作の手順を説明するためのフロー図である。以下、図11及び図12を用いて、自動リピートコピーについて、説明する。なお、このリピート印刷の処理動作手順に関するプログラムは、ROM55に格納されている。
まず、ユーザーは、SPC複合装置Aの給紙トレーに用紙7をセットする(S101)。また、ユーザーは、操作パネル部70の各種のボタンを操作し、用紙7に関する情報を入力する。すなわち、まず、ユーザーは、コピーモードボタン771によって、表示される設定項目を順次切り替え、設定項目である「用紙タイプ」を選択する。そして、ユーザーは、十字ボタン90の左右を押して、設定値を「A4用紙」に設定する。これにより、SPC複合装置は、用紙に関する情報(用紙情報)を取得する。ただし、ユーザーが操作パネル部70によって用紙の大きさを設定しない場合、用紙に関する設定値として、予め定められたデフォルト値が用いられる。以下の説明では、A4サイズの単票状印刷用紙が複数枚セットされているものとする。
SPC複合装置1のSDRAM56には、印刷用紙とその用紙の印刷領域とを関連づけたテーブル(参照表)が記憶されている。そして、SPC複合装置1は、取得した用紙情報をキーとしてテーブルを参照し、用紙の印刷領域に関する情報を取得する。本実施形態では、A4サイズの用紙の印刷領域情報は、縦横の大きさがX1(mm)、Y1(mm)であることを示しているものとする。
次に、ユーザーは、操作パネル部70の各種のボタンを操作し、複数の印刷方式の中から「自動リピートコピー」を選択する(S102)。すなわち、まず、ユーザーは、表示される設定項目をコピーモードボタン771によって順次切り替え、設定項目である「コピーモード」の表示画面にする。次に、ユーザーは、十字ボタンの左右を押すことによって、設定値を「リピート印刷」に設定する。これにより、SPC複合装置1の印刷方式が「自動リピートコピー」に選択される。また、同様に、ユーザーは、操作パネル部70の各種のボタンを操作し、余白の幅tの大きさを設定するこれにより、SPC複合装置1は、余白に関する情報(余白情報)を取得する。ただし、操作パネル部70によって余白の幅tを設定しない場合、余白の幅の設定値として、予め定められたデフォルト値が用いられる。本実施形態では、余白情報は、幅がt(mm)であることを示しているものとする。
次に、ユーザーは、SPC複合装置1のスキャナ部10に原稿5をセットする(S103)。原稿5のセットの様子を、図13A〜図13Cを用いて説明する。まず、ユーザーは、原稿台カバー14を開き、原稿5を原稿台ガラス12に載置する(図13A)。ユーザーは、原稿5を原稿台ガラス12に載置するとき、画像「A」が表された側を下面にし、原稿台ガラス12の左奥の原点マーク122に原稿5の角を合わせる(図13B)。そして、ユーザーは、原稿台カバー14を閉め、原稿台ガラス12上の原稿5を原稿台カバー14によって原稿台ガラス12側に押圧させる。これにより、原稿5がスキャナ部10にセットされる。
次に、ユーザーは、自動リピートコピーの実行を指示する。自動リピートコピーの実行は、既に自動リピートコピーを行うことが設定されているので、ユーザーが操作パネル部70のカラーコピーボタン84又はモノクロボタン86を押すことによって、開始される(S104)。
次に、SPC複合装置のスキャナ部10が、プレスキャンを開始する(S105)。プレスキャンは、印刷を行うためのスキャン動作に先立って行われる動作である。このプレスキャンでは、印刷を行う際のスキャン動作の解像度と比較して、低い解像度で画像の読み取りが行われる。また、このプレスキャンでは、RGBのリニアセンサのうちのG(グリーン)のリニアセンサのみのデータを取得する。プレスキャンは、画像読み取り時の解像度が低く(解像度が粗く)、単一色のデータのみを取得するため、読み取られた画像のデータ量が小さいので、印刷を行う際のスキャン動作と比較して、速く画像を読み取ることができる。
次に、SPC複合装置は、画像領域を判別する(S106)。画像領域は、画像が占める領域のX方向の最大座標(X2)と、画像が占める領域のY方向の最大座標(Y2)とによって表される。すなわち、図13Bのように原稿がまっすぐセットされていれば、原点マークに合わせた原稿の角と対角側の角の座標が(X2、Y2)になる。ただし、図13Cのように、原稿5が斜めにセットされた場合、点線で示される長方形の領域が画像領域となる。なお、X方向は読取キャリッジ16の走査移動方向なので、X方向の画像領域の座標は、読取キャリッジ16の駆動に関連づけられている。一方、Y方向はCCDセンサの走査方向なので、Y方向の画像領域の座標は、CCDセンサの素子列に関連づけられている。以下の説明では、画像領域情報は、画像の縦横の大きさがX2(mm)、Y2(mm)であることを示しているものとする。
次に、SPC複合装置は、用紙1枚当たりに配置できる画像の数を決定する(S107)。画像の数は、用紙7に配置可能な最大数として決定される。用紙7に配置可能な最大数は、用紙の縦方向に配置可能な画像の最大数mと、用紙の横方向に配置可能な画像の最大数nと、の積(m×n)として算出される。用紙の縦方向に配置可能な画像の最大数mは、縦方向の印刷領域情報(X1)、縦方向の画像領域情報(X2)および余白情報(t)に基づき、(X1−t)÷(X2+t)の商として算出される。同様に、横に配置可能な画像の最大数nは、(Y1―t)÷(Y2+t)の商として算出される。つまり、用紙に配置する画像の数は、印刷領域情報(X1、Y1)と画像領域情報(X2、Y2)と余白情報(t)とに基づいて、決定される。本実施形態の場合、図11に示されたように、用紙の縦方向に配置可能な画像の最大数mは5であり、用紙の横方向に配置可能な画像の最大数nは4であるので、用紙1枚当たりに配置できる画像の数は、20になる。
次に、SPC複合装置1は、表示部に、決定された画像の数を表示する(S108)。これにより、ユーザーは、用紙1枚当たりに印刷される画像「A」の数を知ることができる。そして、ユーザーは、操作パネル部70の十字ボタン90の左右を押すことによって、印刷枚数を設定することができる(S109)。このとき、ユーザーは1枚当たりに印刷される画像の数を知っているので、例えばユーザーが画像「A」を100個必要とするならば、印刷枚数を5枚に設定する。つまり、SPC複合装置1が用紙1枚当たりに印刷される画像の数を表示部に表示することによって、ユーザーは、必要な枚数だけを設定できるので、用紙の無駄を防ぐことができる。
次に、SPC複合装置のスキャン部が、原稿から画像を読み取る。この読取動作は、ユーザーが操作パネル部70のカラーコピーボタン84又はモノクロボタン86を押すことによって、開始される(S110)。このときの画像の読み取り領域は、画像領域情報(X2、Y2)によって指定される領域になる。なお、この読取動作の解像度は、前述のプレスキャンの際の解像度よりも高い。また、前述のプレスキャンでは単一色のデータのみを取得していたが、この読取動作では、RGBの各データを取得している。
次に、SPC複合装置のプリンタ部は、読み取られた原稿の画像データに基づいて、1枚の紙に複数の画像を配置して、用紙に印刷を行う(S111)。用紙には、縦方向にm個、横方向にn個、計m×n個の画像が印刷される。また、用紙の端部と画像との間には、幅tの余白が設けられている。さらに、画像間にも、幅tの余白が設けられている。このように、用紙の端部と画像との間に設けられる余白の幅tは、画像間に設けられる余白の幅tと等しい(図11参照)。
なお、自動リピートコピーの際に、SPC複合装置1がどのように画像の配置を行っているかは、後の説明から明らかにされる。
2.自動リピートコピー時の制御回路50内でのデータの流れについて
図14は、自動リピートコピーの際の制御回路50の一例を示すブロック図である。前述の図10では、書き込みと読み出しを交互に行うためにイメージバッファ571,572(又はイメージバッファ694,695)として2つのバッファが描かれていたが、図14では説明の簡略化のため、書き込みと読み出しを交互に行うための2つのバッファは描かれていない。
前述の図10の制御回路50と比べ、ハード構成は同じだが、CPU54が直接読み取り可能なSDRAM56内のメモリ領域の割り当てなどが異なる。レイアウト処理を行う場合、CPU用SDRAM56にレイアウトバッファ573が割り当てられる。このレイアウトバッファ573は、2つの領域(第1レイアウトバッファ573A及び第2レイアウトバッファ573B)に論理的に分けられている。また、前述の図10ではCPU54はイメージバッファ695のみとアクセスしていたが、図14では、CPU54は、ラインバッファ691等にもアクセスしている。
以下、図14を用いて、リピート印刷の際の制御回路50内でのデータの流れについて、説明する。なお、このリピート印刷の際の制御回路50内でのデータの流れを制御するプログラムは、ROM55に格納されている。
(1)まず、プレスキャン開始から画像数表示までの間の制御回路50内でのデータの流れについて、説明する。
CPU54は、操作パネル部70から「リピート印刷」の設定後にカラーコピーボタン84又はモノクロボタン86の入力信号を受けて、スキャナコントロールユニット58に制御信号を送信する。スキャナコントロールユニット58は、CPU54からの制御信号に基づいて、スキャナ部10を制御し、プレスキャン動作による原稿5の画像の読み取りを開始する。
プレスキャン動作は、RGBのリニアセンサのうちのGのリニアセンサのみのデータが、スキャナコントロールユニット58を介してラインバッファ691に取り込まれる。前述の通り、プレスキャン動作では、画像読み取り時の解像度が低く(解像度が粗く)、単一色のデータのみを取得する。これにより、プレスキャン動作時にラインバッファ691に取り込まれるデータ量を小さくできるので、データの処理の負担を軽減でき、プレスキャンでは画像の読取動作を速く行うことができる。
そして、プレスキャン動作によって取り込まれたラインバッファ691のデータは、画像領域情報を得るため、2値データに変換される前に、CPU54が直接読み取り可能なSDRAM56に送り込まれる。
CPU54は、SDRAMに送り込まれたデータを解析することによって、画像領域を判別する。本実施形態では、読取キャリッジ16の移動方向(副走査方向)をX方向、CCDセンサ28を構成するリニアセンサに平行な方向(主走査方向)をY方向とし、画像領域のX方向およびY方向の最大値(X2、Y2)を解析する。その結果、CPU54は、画像領域情報(X2、Y2)を取得する。
本実施形態では、CPU54は、原点(0,0)から(X2、Y2)を対角線とする長方形を画像領域として判断する。したがって、図13Bのように、長方形の原稿5の角が原点マーク上にあって、原稿がまっすぐにセットされていれば、原点マークに合わせた原稿の角と対角側の角の座標が(X2、Y2)になる。ただし、図13Cのように、原稿5が斜めにセットされた場合、原稿5が存在しない領域があっても、画像領域として判別されることになる。
CPU54は、画像領域情報を取得した後、用紙1枚当たりの画像の数を決定する。なお、用紙の印刷領域情報(X1、Y1)や余白情報(t)など、画像の数の決定に必要な情報はプレスキャン動作前に既に取り込まれている(S101、S102)。したがって、既に説明された通り、用紙の縦方向に配置可能な画像の最大数mと、用紙の横方向に配置可能な画像の最大数nと、が算出可能である。
(2)次に、スキャン開始からリピート印刷終了までの間の制御回路50内でのデータの流れについて、説明する。なお、前述の説明では、1ラスタラインを書込キャリッジ36の2回の走査にて形成していたが、説明の簡略化のため、1ラスタラインは書込キャリッジ36の1回の走査にて形成されるものとする(つまり、奇数番目と偶数番目とにラスタラインのドットデータが振り分けられない状態で、以下に説明される)。
CPU54は、操作パネル部70から印刷枚数の設定後にカラーコピーボタン84又はモノクロボタン86の入力信号を受けて、スキャナコントロールユニット58に制御信号を送信する。この制御信号には、読み取り領域に関する情報として、画像領域情報(X2、Y2)に関する情報が含まれている。そして、スキャナコントロールユニット58は、CPU54からの制御信号に基づいて、スキャナ部10を制御し、画像領域情報によって指定された領域の画像の読み取りを開始する。
スキャナコントロールユニット58は、スキャナ部10を制御し、所定の周期にてCCDセンサから出力されるRGBデータをラインバッファ691に取り込む。そして、スキャナコントロールユニット58は、ラインバッファ691に一旦取り込まれたRGBデータに対して、RGBのライン間補正処理(前述)し、画素間の補間を行う。これにより、スキャナコントロールユニット58は、200dpi×200dpiの解像度の多階調のRGB画像データを生成する。
この多階調のRGB画像データは、CPUIFユニット66を介して、ASIC用SDRAM69からCPU用SDRAM57の第1レイアウトバッファ573Aに送出される。第1レイアウトバッファ573Aに格納されたRGB画像データは、CPU54によってアクセス可能である。
図15は、第1レイアウトバッファ573Aに送り込まれるRGB画像データの概念図である。送り込まれたRGB画像データは、第1レイアウトバッファの連続する領域に記憶されているが、画像領域の幅で折り返して並べれば、同図に示される通りの画像情報になる(この説明では、説明の簡略化のため、RGBデータのうちの1つのプレーンの画像のみを示している)。
CPU54は、第1レイアウトバッファ573Aに取り込まれたRGB画像データに基づいて、レイアウトイメージデータを作成する。但し、作成されたレイアウトイメージデータを記憶する第2レイアウトバッファ573Bは、用紙の横幅分のラインデータを数ライン分しか記憶できる領域しか割り当てられていない。したがって、CPU54は、ライン状のレイアウトイメージデータを作成し、作成されたレイアウトイメージデータを第2レイアウトバッファ573Bに送り込む。そして、第2レイアウトバッファ573Bに送り込まれた数ライン分のレイアウトイメージデータは、CPUIFユニット66を介して、順次制御ASIC用SDRAM69内のリサイズバッファ692に送り込まれる。
図16A〜図16Eは、リサイズバッファ692に送り込まれるレイアウトイメージデータの概念図である。レイアウトイメージデータは、連続するメモリ領域に記憶されているが、用紙の幅で折り返して並べれば、同図に示される通り、縦方向に数ライン分のレイアウトイメージになる(この説明では、説明の簡略化のため、RGBデータのうちの1つのプレーン(色)の画像のみを示している)。
レイアウトイメージデータの作成は、以下のように行われる。まず、CPU54は、紙の上端から画像までの間の余白に相当するイメージデータを作成するため、余白分のNullデータを作成する(図16A)。余白の幅t分のNullデータが作成された後、CPU54は、第1レイアウトバッファ573Aに取り込まれたRGB画像データを横方向(用紙の幅方向)にn個配列したレイアウトイメージを作成する(図16B)。ただし、RGB画像データを配列する際、CPU54は、用紙の側端から画像までの間に幅t分のNullデータを挿入する。これにより、レイアウトイメージに幅tの横方向の余白が作成される。RGB画像データを繰り返し並べて配列させる際、CPU54は、同じRGB画像データ(第1レイアウトバッファ573Aに取り込まれている画像「A」のRGB画像データ)を利用する。したがって、レイアウトイメージには、同じ画像が横方向(用紙の幅方向)に繰り返し並べられることになる。画像を横方向に繰り返し並べたレイアウトイメージを作成する作業は、画像の縦方向の領域分だけ行われる(図16B〜図16D)。画像の縦方向の領域分のレイアウトイメージの作成が終わると、CPU54は、画像と画像との間の余白分のイメージデータを作成するため、再び余白分のNullデータを作成する(図16E)。これにより、レイアウトイメージに幅tの縦方向の余白が作成される。以下、用紙の縦方向に画像がm個配列されるまで、同様の作業が繰り返される(図16B〜図16E)。
上記のように作成されたレイアウトイメージは、横方向にn個の画像が配列され、それ以上の画像は配列されていない。仮に横方向にn+1個の画像を配列したとすると、用紙の横方向の長さが足りないので、途切れた画像が用紙に印刷されるからである。同様に、上記のように作成されたレイアウトイメージは、縦方向にm個の画像が配列され、それ以上の画像は配列されていない。仮に縦方向にm+1個の画像を配列したとすると、用紙の縦方向の長さが足りないので、途切れた画像が用紙に印刷されるからである。このように、本実施形態によれば、途中で途切れた画像が用紙に印刷されることがないので、無駄にインクを使用せずに済む。また、本実施形態によれば、印刷領域に最大数の画像を配列することができる。
なお、リサイズバッファ692に送り込まれるレイアウトイメージデータは、200dpi×200dpiの解像度の多階調のRGB画像データである。また、このレイアウトイメージデータが全てそろうと、画像「A」が繰り返し配列されるようにレイアウトされた画像データになる。但し、数ライン分のレイアウトイメージデータは、各ユニットによって順次処理されていくので、このレイアウトイメージデータの全てが揃った状態でバッファに記憶されることはない。
リサイズユニット59は、リサイズバッファ692に取り込まれた200dpi×200dpiの解像度のレイアウトイメージデータを、プリンタ部の解像度に合わせるため、線形的に画素間の補間を行い、解像度を変更する。ここで、プリンタ部の解像度は、「用紙タイプ」や「コピー品質」の設定によって決定される。例えば、用紙タイプが「光沢紙」でコピー品質が「きれい」であれば、プリンタ部は、1440dpi×720dpiの解像度で印刷を行う。また、用紙タイプが「普通紙」でコピー品質が「速い」であれば、プリンタ部は、360dpi×360dpiの解像度で印刷を行う。本実施形態では、リサイズユニット59は、200dpi×200dpiのレイアウトイメージデータを、1440dpi×720dpiの解像度のRGB画像データに変換する。リサイズされたRGB画像データは、リサイズユニット59から2値化処理ユニット60へ送出される。
2値化処理ユニット60にRGB画像データが送り込まれた後の処理は、前述の通常のコピー機能時の処理とほぼ同様である。すなわち、2値化処理ユニット60は、多階調のRGB画像データ(レイアウトされた画像データ)をCMYKの2値データに変換し、インターレース処理ユニット62に送出する。インターレース処理ユニット62は、CMYKの2値データを所定のサイズ毎に読み出して、並び替えてイメージバッファユニット64に送出する。イメージバッファユニット64は、このデータに基づいて、各ノズルにインクを吐出させるためのヘッド駆動データを生成する。ヘッド駆動データは、CPU54に制御されてCPUIFユニット66を介してCPU54に読み込まれ、CPU54によりヘッドコントロールユニット68に転送される。ヘッドコントロールユニット68によりヘッド駆動データに基づいて印刷ヘッド38が駆動され画像が印刷される。
これにより、本実施形態では、図11に示されるように、用紙7に画像「A」を繰り返して複数配列した印刷画像を印刷することができる。
(3)次に、2枚目以降の用紙を印刷するときのデータの流れについて、説明する。
ASIC用SDRAM内の各バッファ及びCPU用SDRAM57の第2レイアウトイメージバッファ573Bは、用紙の横幅分のラインデータを数ライン分しか記憶できる領域しか割り当てられていない。一方、図16A〜図16Eに示す通り、各バッファには、数ライン分のデータが順次送られてきている。そのため、これらのバッファは、1枚目の印刷が終わった後、2枚目の印刷に必要なデータを持っていない。
一方、CPU用SDRAMの第1レイアウトイメージバッファ573Aには、図15に示すような、レイアウト処理前のRGB画像データが記憶されたままである。そこで、2枚目以降の用紙を印刷するときは、再度原稿からスキャナユニットにより画像を読み取ることなく、CPU用SDRAMの第1レイアウトイメージバッファ573Aに記憶されているレイアウト前の画像データを用いて、印刷が行われる。CPU54によるレイアウト処理後は、前述の自動リピートコピー時と同様である。
まず、CPU54は、第2レイアウトバッファ573Bに数ライン分のレイアウトイメージデータを順次作成する。第2レイアウトバッファ573Bのレイアウトイメージデータは、順次制御ASIC用SDRAM69のリサイズバッファ692に送り込まれる。リサイズユニット59は、リサイズバッファ692に取り込まれた200dpi×200dpiの解像度のレイアウトイメージデータを、1440dpi×720dpiの解像度のRGB画像データに変換し、2値化処理ユニット60へ送出する。2値化処理ユニット60は、多階調のRGB画像データ(レイアウトされた画像データ)をCMYKの2値データに変換し、インターレース処理ユニット62に送出する。インターレース処理ユニット62は、CMYKの2値データを所定のサイズ毎に読み出して、並び替えてイメージバッファユニット64に送出する。イメージバッファユニット64は、このデータに基づいて、各ノズルにインクを吐出させるためのヘッド駆動データを生成する。ヘッド駆動データは、CPU54に制御されてCPUIFユニット66を介してCPU54に読み込まれ、CPU54によりヘッドコントロールユニット68に転送される。ヘッドコントロールユニット68によりヘッド駆動データに基づいて印刷ヘッド38が駆動され画像が印刷される。
<4枚リピートコピーついて>
図17は、4枚リピートコピーを説明するための図である。同図において、5は原稿であり、表面に画像「A」が表されている。7はSPC複合装置1によって印刷された用紙である。4枚リピートコピーによれば、縮小・拡大された原稿画像が印刷用紙に4枚印刷される。
1.4枚リピートコピーの処理粗動作について
図18は、4枚リピートコピーの処理動作の手順を説明するためのフロー図である。以下、図17及び図18を用いて、4枚リピートコピーについて、説明する。
なお、この4枚リピートコピーの処理動作手順に関するプログラムは、ROM55に格納されている。
用紙7をセットしてから画像領域情報を取得するまでの動作(S201〜S206)は、前述の自動リピートコピーの時と同様なので、説明を省略する。但し、印刷方式を選択する際に、ユーザーは、印刷枚数の設定を行うことができる。既に、用紙1枚につき4枚の画像が印刷されることが分かっているので、必要な枚数を設定可能だからである。また、用紙1枚当たりの画像数も分かっているので、画像領域情報を取得した後、画像数の表示も行われない。
そのため、プレスキャン後に自動的に、SPC複合装置のスキャン部が、画像から画像を読み取る(S210)。そして、SPC複合装置のプリンタ部は、読み取られた原稿の画像データに基づいて、1枚の紙に4枚の画像を配置して、用紙に印刷を行う(S111)。
2.4枚リピートコピー時の制御回路50内でのデータの流れについて
4枚リピートコピーの際の制御回路50は、前述の自動リピートコピーと同様である(図14参照)。
4枚リピートコピーと自動リピートコピーとを比較すると、CPU54によるレイアウト処理、及び、制御ASIC51のリサイズユニット59によるリサイズ処理が異なる。そこで、これらの処理について説明し、他の処理については説明を省略する。
CPU54は、第1レイアウトバッファ573Aに取り込まれたRGB画像データに基づいて、レイアウトイメージデータを作成する。但し、作成されたレイアウトイメージデータを記憶する第2レイアウトバッファ573Bは、用紙の横幅分のラインデータを数ライン分しか記憶できる領域しか割り当てられていない。したがって、CPU54は、ライン状のレイアウトイメージデータを作成し、作成されたレイアウトイメージデータを第2レイアウトバッファ573Bに送り込む。そして、第2レイアウトバッファ573Bに送り込まれた数ライン分のレイアウトイメージデータは、CPUIFユニット66を介して、順次制御ASIC用SDRAM69内のリサイズバッファ692に送り込まれる。
レイアウトイメージデータの作成は、以下のように行われる。まず、CPU54は、紙の上端から画像までの間の余白に相当するイメージデータを作成するため、余白分のNullデータを作成する。余白の幅t分のNullデータが作成された後、CPU54は、第1レイアウトバッファ573Aに取り込まれたRGB画像データを横方向(用紙の幅方向)に2個配列したレイアウトイメージを作成する。ただし、RGB画像データを配列する際、CPU54は、用紙の側端から画像までの間に幅t分のNullデータを挿入する。これにより、レイアウトイメージに幅tの横方向の余白が作成される。RGB画像データを繰り返し並べて配列させる際、CPU54は、同じRGB画像データ(第1レイアウトバッファ573Aに取り込まれている画像「A」のRGB画像データ)を利用する。したがって、レイアウトイメージには、同じ画像が横方向(用紙の幅方向)に繰り返し並べられることになる。画像を横方向に繰り返し並べたレイアウトイメージを作成する作業は、画像の縦方向の領域分だけ行われる。画像の縦方向の領域分のレイアウトイメージの作成が終わると、CPU54は、画像と画像との間の余白分のイメージデータを作成するため、再び余白分のNullデータを作成する。これにより、レイアウトイメージに幅tの縦方向の余白が作成される。以下、用紙の縦方向に画像が2個配列されるまで、同様の作業が繰り返される。
なお、リサイズバッファ692に送り込まれるレイアウトイメージデータは、200dpi×200dpiの解像度の多階調のRGB画像データである。また、このレイアウトイメージデータが全てそろうと、画像「A」が縦横2つずつ配列されるようにレイアウトされた画像データになる。但し、数ライン分のレイアウトイメージデータは、各ユニットによって順次処理されていくので、このレイアウトイメージデータの全てが揃った状態でバッファに記憶されることはない。
リサイズユニット59は、リサイズバッファ692に取り込まれた200dpi×200dpiの解像度のレイアウトイメージデータを、プリンタ部の解像度に合わせるため、線形的に画素間の補間を行い、解像度を変更する。また、リサイズユニット59は、プリンタ部の解像度に合わせられたレイアウトイメージデータが用紙サイズに合うように、画素数を補完する。リサイズされたRGB画像データは、リサイズユニット59から2値化処理ユニット60へ送出される。なお、その後の処理は前述の自動リピートコピーと同様であるので、説明を省略する。
<2アップコピーについて>
図19は、2アップコピーを説明するための図である。同図において、5Aは第1原稿であり、表面に画像「A」が表されている。また、5Bは第2原稿であり、表面に画像「B」が表されている。7はSPC複合装置1によって印刷された用紙である。本実施形態の印刷方式によれば、用紙7には、第1原稿の画像「A」と第2原稿の画像「B」とを縮小して並べた印刷画像が印刷されている。すなわち、この印刷方式は、2つの画像(画像「A」と画像「B」)をそれぞれ1枚の用紙7の所定の位置に印刷するものである。以下、この印刷方式を「2アップコピー」と呼ぶ。なお、本実施形態では、図19に示される通り、用紙7の端部と画像との間には、余白が設けられている。さらに、画像間にも、余白が設けられている。
1.2アップコピーの処理動作について
図20は、本実施形態の2アップコピーの処理動作の手順を説明するためのフロー図である。同図は、SPC複合装置のスキャナ部と制御部(又は操作パネル)とプリンタ部の動作の流れを表している。
以下、図19及び図20を用いて、2アップコピーについて、説明する。なお、この2アップコピーの処理動作手順に関するプログラムは、ROM55に格納されている。
まず、ユーザーは、SPC複合装置Aの給紙トレーに用紙7をセットする(S321)。以下の説明では、A4サイズの単票状印刷用紙が複数枚セットされているものとする。なお、ユーザーは、操作パネル部70の各種のボタンを操作し、用紙7に関する情報を入力しても良い。
次に、ユーザーは、操作パネル部70の各種のボタンを操作し、複数の印刷方式の中から「2アップコピー」を選択する(S311)。すなわち、まず、ユーザーは、表示される設定項目をコピーモードボタン771によって順次切り替え、設定項目である「コピーモード」の表示画面にする。次に、ユーザーは、十字ボタンの左右を押すことによって、設定値を「2アップコピー」に設定する。これにより、SPC複合装置1の印刷方式が「2アップコピー」に選択される。また、同様に、ユーザーは、操作パネル部70の各種のボタンを操作し、余白の幅tの大きさを設定するこれにより、SPC複合装置1は、余白に関する情報(余白情報)を取得する。ただし、操作パネル部70によって余白の幅tを設定しない場合、余白の幅の設定値として、予め定められたデフォルト値が用いられる。本実施形態では、余白情報は、幅がt(mm)であることを示しているものとする。
次に、ユーザーは、SPC複合装置1のスキャナ部10に、1枚目の原稿として第1原稿5Aをセットする(S301)。第1原稿5Aのセットの様子を、図21Aを用いて説明する。まず、ユーザーは、原稿台カバー14を開き、第1原稿5Aを原稿台ガラス12に載置する。ユーザーは、第1原稿5Aを原稿台ガラス12に載置するとき、画像「A」が表された側を下面にし、原稿台ガラス12の角にある原点マークに第1原稿5Aの角を合わせる。そして、ユーザーは、原稿台カバー14を閉め、原稿台ガラス12上の第1原稿5Aを原稿台カバー14によって原稿台ガラス12側に押圧させる。これにより、第1原稿5Aがスキャナ部10にセットされる。
次に、ユーザーは、1枚目の原稿5Aの読み取り動作の開始を指示する。既に2アップコピーを行うことが設定されているので(S311)、ユーザーが操作パネル部70のカラーコピーボタン84又はモノクロボタン86を押すことによって、読み取り動作が開始される(S312)。
次に、SPC複合装置のスキャナ部10が、第1原稿5Aの画像「A」の読み取り動作を開始する(S302)。スキャナ部10が原稿5Aの画像「A」を読み取っている間、所定の周期にてCCDセンサから読取データ(RGBデータ)が出力されている。なお、CCDセンサのリニアセンサは画像「A」の横方向と平行に並んでおり、読取キャリッジ16は画像「A」の縦方向と平行に走査移動する(つまり、図19の第1原稿5Aの画像「A」は、上から下に向かってスキャナ部10に読み取られる)。したがって、スキャナ部から出力される読取データは、画像「A」の横方向のラインデータを順次出力したデータになる。
次に、SPC複合装置の制御回路50は、スキャナ部10から順次送られてくる読取データに基づいて、ヘッド駆動データを作成する(S313)。このとき作成されるヘッド駆動データは、図19の用紙7における印刷画像「AB」のうちの画像「A」の部分を印刷するためのデータである。なお、読取データに基づいてヘッド駆動データを作成する処理については、後述する。作成されたヘッド駆動データは、ヘッドコントロールユニット68に順次送られる。
本実施形態では、用紙7の短辺方向と平行に書込キャリッジ36が走査移動し、用紙7の長辺方向に用紙7が搬送され、用紙7に印刷画像「AB」が印刷される(つまり、本実施形態では、図19の用紙7の印刷画像「AB」は、左から右に向かって印刷される)。そのため、ヘッド駆動データは、画像「A」の縦方向のラインデータを順次出力したデータになる。この結果、プリンタ部30は、画像「B」のヘッド駆動データが作成される前であっても、画像「A」の印刷を開始することが可能になる。そこで、本実施形態では、第2原稿の画像「B」の読み取りが終了する前に、既に第1原稿5Aから読み取られた画像「A」の印刷を開始している。
プリンタ部30は、順次ヘッドコントロールユニット68に送られてくるヘッド駆動データに基づいて、印刷を開始する(S322)。なお、画像「A」に関するヘッド駆動データの作成が終了すれば(S314)、ヘッドコントロールユニット68にヘッド駆動データが送られてこないので、プリンタ部30は、印刷動作を停止し、印刷待機状態(用紙7の搬送動作やインクを吐出する印刷動作などの諸動作の待機状態)になる(S323)。
第1原稿の読み取り動作が終了後、SPC複合装置の表示部は、ユーザーに原稿交換を促すメッセージを表示する。ユーザーは、そのメッセージを確認し、スキャナ部10にセットされている第1原稿5Aを第2原稿5Bに交換する。原稿の交換の様子を図21Bを用いて説明する。まず、ユーザーは、原稿台カバー14を開き、原稿台ガラス12に載置されている第1原稿5Aを取り出す。そして、ユーザーは、2枚目の原稿として第2原稿をセットする。なお、第2原稿のセットの手順は、前述の第1原稿のセットの手順と同様なので、説明を省略する。
なお、本実施形態では、第2原稿の画像「B」の読み取りが開始される前に、印刷画像「AB」のうちの画像「A」の印刷を開始している。そのため、本実施形態では原稿の交換動作の時には、排紙部34から印刷画像の一部が既に排出されている(図21B参照)。
ユーザーは、原稿交換後、2枚目の原稿5Aの読み取り動作の開始を指示する。2枚目の原稿の読み取り動作も、ユーザーが操作パネル部70のカラーコピーボタン84又はモノクロボタン86を押すことによって、開始される(S315)。
次に、SPC複合装置のスキャナ部10が、第2原稿5Bの画像「B」の読み取り動作を開始する(S305)。スキャナ部10が原稿5Bの画像「B」を読み取っている間、所定の周期にてCCDセンサから読取データ(RGBデータ)が出力されている。
次に、SPC複合装置の制御回路50は、スキャナ部10から順次送られてくる読取データに基づいて、ヘッド駆動データを作成する(S316)。このとき作成されるヘッド駆動データは、図19の用紙7における画像「B」の部分を印刷するためのデータである。なお、読取データに基づいてヘッド駆動データを作成する処理については、後述する。作成されたヘッド駆動データは、ヘッドコントロールユニット68に順次送られる。
プリンタ部30は、順次ヘッドコントロールユニット68に送られてくるヘッド駆動データに基づいて、印刷を再開する(S324)。つまり、プリンタ部30は、画像「B」の読取動作が開始された後に、用紙7の間欠的な搬送を行う搬送動作や、走査方向に移動するノズルからインクを吐出する印刷動作などを再開する。
印刷が完了すれば(S317、S325)、用紙7が排紙部34から排出される。排出された用紙7には、図19の用紙7に示されたように、印刷画像「AB」が印刷されている。
第2原稿の読み取り動作が終了後、SPC複合装置の表示部は、ユーザーに第2原稿の取り出しを促すメッセージを表示する。ユーザーは、そのメッセージを確認し、スキャナ部10にセットされている第2原稿5Bを取り出す。
2.2アップコピー時のデータの流れについて
2アップコピーの際の制御回路50は、前述のリピートコピーと同様である(図14参照)。
(1)まず、1枚目の原稿(第1原稿5A)から画像「A」が読み取られ(図20、S302)、印刷が開始されるまで(S322)の間の制御回路50内でのデータの流れについて、説明する。2アップコピーとリピートコピーとを比較すると、CPU54によるレイアウト処理が異なる。そこで、これらの処理について説明し、他の処理については説明を省略する。
CPU54は、第1レイアウトバッファ573Aに取り込まれたRGB画像データに基づいて、レイアウトイメージデータを作成する。但し、作成されたレイアウトイメージデータを記憶する第2レイアウトバッファ573Bには、用紙の横幅分のラインデータを数ライン分しか記憶できる領域しか割り当てられていない。したがって、CPU54は、ライン状のレイアウトイメージデータを作成し、作成されたレイアウトイメージデータを第2レイアウトバッファ573Bに送り込む。そして、第2レイアウトバッファ573Bに送り込まれた数ライン分のレイアウトイメージデータは、CPUIFユニット66を介して、順次制御ASIC用SRAM69内のリサイズバッファ692に送り込まれる。
2アップコピーでは、スキャナ部から出力される読取データは、画像「A」の横方向のラインデータを順次出力したデータになる。そのため、第1レイアウトバッファ573Aには、画像「A」の横方向のRGB画像データが順次送り込まれてくる。一方、ヘッド駆動データは、画像「A」の縦方向のラインデータを順次出力したデータにする必要がある。そこで、2アップコピーでは、第1レイアウトバッファ573Aは画像「A」のデータを一旦全て取り込み、CPU54が第2レイアウトバッファ573Bにレイアウトイメージデータを作成する際に、画像「A」のデータを回転処理し、画像「A」の縦方向のラインデータ(回転されたデータ)を順次作成することにしている。この結果、第2レイアウトバッファ573Bからりサイズバッファ692に順次送り込まれるデータが画像「A」の縦方向のラインデータになるので、このデータに基づいて、画像「A」の縦方向のヘッド駆動データが順次作成可能になる。
図22A〜図22Gは、第2レイアウトバッファ573Bに送り込まれるレイアウトイメージデータの概念図である。レイアウトイメージデータは、連続するメモリ領域に記憶されているが、用紙の幅で折り返して並べれば、同図に示される通り、縦方向に数ライン分のレイアウトイメージ(印刷画像の一部)になる(この説明では、説明の簡略化のため、RGBデータのうちの1つのプレーンの画像のみを示している)。
レイアウトイメージデータの作成は、以下のように行われる。まず、CPU54は、紙の上端から画像までの間の余白(画像「A」の左側の余白)に相当するイメージデータを作成するため、余白分のNullデータを作成する(図22A、図22B)。余白幅分のNullデータが作成された後、CPU54は、第1レイアウトバッファ573Aに取り込まれた画像「A」の縦方向のラインデータ(RGB画像データ)を順次配列したレイアウトイメージを作成する(図22B)。ただし、画像「A」の縦方向のラインデータを配列する際、CPU54は、用紙の側端から画像までの間に余白幅分のNullデータを挿入する。これにより、レイアウトイメージに横方向の余白(画像「A」の上下の余白)が作成される。画像「A」の縦方向のラインデータの作成は、画像「A」の横方向の領域分だけ行われる(図22B〜図22F)。画像「A」の領域分のレイアウトイメージの作成が終わると、CPU54は、画像と画像との間の余白分のイメージデータを作成するため、再び余白分のNullデータを作成する(図22F、図22G)。これにより、レイアウトイメージに縦方向の余白(画像「A」の右側の余白)が作成される。なお、上記のように随時作成されるレイアウトイメージデータは、順次制御ASIC用SRAM69内のリサイズバッファ692に送り込まれる。
なお、リサイズバッファ692に送り込まれるレイアウトイメージデータは、200dpi×200dpiの解像度の多階調のRGB画像データである。また、このレイアウトイメージデータが全てそろうと、画像「A」を90度回転するようにレイアウトされた画像データになる。但し、数ライン分のレイアウトイメージデータは、各ユニットによって順次処理されていくので、このレイアウトイメージデータの全てが揃った状態でバッファに記憶されることはない。
リサイズユニット59は、リサイズバッファ692に取り込まれた200dpi×200dpiの解像度のレイアウトイメージデータを、プリンタ部の解像度に合わせるため、線形的に画素間の補間を行い、解像度を変更する。また、リサイズユニット59は、プリンタ部の解像度に合わせられたレイアウトイメージデータが用紙サイズに合うように、画素数を補完する。リサイズされたRGB画像データは、リサイズユニット59から2値化処理ユニット60へ送出される。なお、その後の処理は前述の自動リピートコピーと同様であるので、説明を省略する。
これにより、本実施形態では、図19に示されるように用紙7に画像「A」を配置して、印刷することができる。
(2)次に、印刷が開始されてから(S322)、印刷待機状態(S323)までの間の制御回路50内でのデータの流れについて、説明する。
図23は、2枚目の原稿(第2原稿)の画像「B」を読み取る前の印刷時の様子の説明図である。既に説明された通り、画像「A」(及びその周辺の余白部分)のヘッド駆動データが、イメージバッファに順次蓄積される。1回の走査分のヘッド駆動データが蓄積されると、CPU54によりヘッドコントロールユニット68に蓄積されたヘッド駆動データが送り出される。そして、ヘッドが走査方向に移動するとき、ヘッド駆動データに応じて、ヘッドのノズルからインク滴が吐出される。したがって、同図において、パス1(1回目の走査移動のこと)からパス8までに必要なヘッド駆動データは、1枚目の原稿(第1原稿)の画像「A」を読み取った後、順次ヘッドコントロールユニット68に送り出すことができる。
一方、パス9(9回目の走査移動のこと)の際に必要とされるヘッド駆動データには、第2原稿の画像「B」のヘッド駆動データが必要とされる。つまり、第2原稿の画像「B」の読み取りを行っていなければ、パス9の際に必要なヘッド駆動データ(複数のノズルに対応するデータ)がイメージバッファ693に蓄積されないので(ヘッド駆動データが揃わないので)、パス9のヘッドの駆動を行うことができない。その結果、第2原稿の画像「B」のヘッド駆動データの作成前には、プリンタ部はパス9の位置の画像を印刷することができない。
そこで、本実施形態では、パス8(8回目の走査移動)の印刷を終えたところで、書込キャリッジ36の走査移動を停止して、印刷待機状態にしている。つまり、パス9以降に印刷される部分については、まだ印刷が完了していない。そのため、本実施形態では、用紙に印刷される第1原稿の画像「A」の一部(画像「A」の右側)は、印刷途中のままで待機状態になる。
なお、本実施形態では、待機状態の時にキャンセルボタン82が押されて印刷中止の指令があった場合、SPC複合装置1は、第1原稿の画像「A」の印刷を完了させてから、用紙7を排出し、印刷を中止する。待機状態の時にそのまま用紙7を排出すると、画像「A」が途切れた状態になるからである。
(3)最後に、2枚目の原稿(第2原稿)がセットされてから印刷が完了するまでの間の制御回路50内でのデータの流れについて、説明する。
データの流れは、前述の第1原稿のときと同様である。
なお、パス9(図23参照)の画像「A」のヘッド駆動データ(画像「A」の右側の部分のヘッド駆動データ)は、画像「B」のヘッド駆動データが作成されるまで蓄積されない(揃わない)ので、ヘッドコントロールユニットに送り出されない。このため、パス9の画像「A」のヘッド駆動データは、画像「B」のヘッド駆動データが作成されるまで(つまり、画像「B」の読取動作が開始されるまで)、イメージバッファに残存している。そして、画像「B」の読取動作が開始された後、画像「A」のヘッド駆動データが残存しているイメージバッファに画像「B」の左側の部分のヘッド駆動データが蓄積される。パス9の走査分のヘッド駆動データがイメージバッファに蓄積されると、CPU54によりヘッドコントロールユニット68に蓄積された駆動データが送り出され、印刷が再開される(つまり、プリンタ部30は、画像「B」のヘッド駆動データが作成された後に、用紙7の間欠的な搬送を行う搬送動作や、走査方向に移動するノズルからインクを吐出する印刷動作などを再開する)。したがって、パス9におけるヘッドの駆動データは、画像「A」と画像「B」とに基づいて作成されたヘッド駆動データである。このため、パス9においては、画像「A」の右側の一部と、画像「B」の左側の一部とが同時に印刷されることになる。
これにより、本実施形態では、図19に示されるように用紙7に印刷画像「AB」を配置して、印刷することができる。
(4)印刷待機の別の例
前述の説明によれば、画像「A」の印刷が完了する前に、印刷動作が待機状態になった。しかし、待機状態のタイミングは、これに限られるものではない。
図24は、他の印刷待機状態を説明するための図である。同図によれば、パス6からパス9までの間のヘッドの相対移動距離は、それまでのパス間の相対移動距離と比較して、小さくしている。これにより、画像「B」のヘッド駆動データが作成されるか否かにかかわらず、画像「A」の印刷を可能にしている。そして、画像「A」の印刷が終了したときに、画像「B」の読取動作が開始されていなければ、画像「B」の読取動作が開始されるまで、用紙7の搬送動作(又はノズルからインクを吐出する印刷動作)を待機状態にする。このように、待機状態のタイミングは、画像「A」の印刷を完了してからであっても良い。
この印刷待機状態によれば、画像「A」の印刷の途中で待機状態にならずに済むので、印刷状態の差(例えば、待機前後のインクの乾き方の差等)によって画像が劣化することを防ぐことができる。
一方、インクの乾きの差があまりない場合、前述の例では、待機状態になる前後のヘッドの相対移動距離が一定(又は、画像「A」と画像「B」とのつなぎ目の印刷の前後におけるヘッドの相対移動距離が一定)なので、画像「A」の全体を均等に印刷することができる。
===本実施形態と参考例との比較===
図25Aは、通常のコピー機能時におけるデータの流れの説明図である。図25Bは、本実施形態におけるレイアウト処理を行う場合のデータの流れの説明図である。図25Cは、参考例のデータの流れの説明図である。
通常のコピー機能時には、RGBの画像データがスキャナコントロールユニット58によって読み込まれてからCMYKのヘッド駆動データがイメージバッファ694、695に書き込まれるまでの間、ASIC用SDRAMとCPU用SDRAMとの間でデータを受け渡さなくても良い。すなわち、ローカルバス511のみを用いて制御ASIC51とASIC用SDRAM69との間でデータが送出されるので、CPUバス501はほとんど用いられない。CPU54との間の割り込み動作が減少すれば、制御ASICはRGBの画像データをCMYKのヘッド駆動データへ変換するための専用のユニットとして製造されているので、処理が早くなり、コピー速度を高めることができる。
自動リピートコピー、4枚リピートコピー及び2アップコピーでは、CPU54による演算を必要とするレイアウト処理が行われる。そして、本実施形態では、RGBの画像データがCPU用SDRAMに送出され、CPU54は、このRGBの画像データに基づいて、レイアウト処理を行っている。
RGBの画像データは、CMYKの画像データと比較して、色の数が少ない(プレーンの数が少ない)ので、処理すべきデータ量が少ない。仮に、図25Cに示すように、2値化処理ユニットのCMYKの画像データをCPU54がレイアウト処理することにすると、色の数が多いため、処理すべきデータ量が多くなってしまう。一方、本実施形態では、処理すべきデータ量が少ないので、CPU54が演算を行うときの負担が減少し、また、処理速度も速くなる。
また、200×200dpiの解像度のデータは、1440×720dpiの解像度のデータと比較して、画素数が少ないので、処理すべきデータ量が少ない。仮に、図25Cに示すように、2値化処理ユニットの1440×720dpiの解像度の画像データをCPU54がレイアウト処理することにすると、解像度が高いため、処理すべきデータ量が多くなってしまう。一方、本実施形態では、処理すべきデータ量が少ないので、CPU54が演算を行うときの負担が減少し、また、処理速度も速くなる。
なお、多階調のデータは、2階調(又は4階調)のデータよりも、処理すべきデータ量が多くなる。しかし、本実施形態では、処理すべきデータ量の全体として、RGBの画像データの方がCMYKの画像データよりも少なくなっている(3×200×200×8<4×1440×720×1)。そのため、本実施形態は、比較例と比べると、処理すべきデータ量が少ないので、CPU54が演算を行うときの負担が減少し、また、処理速度も速くなる。
===コンピュータシステム等の構成===
次に、コンピュータシステム、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図26は、コンピュータシステムの外観構成を示した説明図である。コンピュータシステム1000は、コンピュータ本体1102と、表示装置1104と、SPC複合装置1106と、入力装置1108と、読取装置1110とを備えている。コンピュータ本体1102は、本実施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、これに限られるものではない。表示装置1104は、CRT(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプレイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的であるが、これに限られるものではない。SPC複合装置1106は、上記に説明されたSPC複合装置が用いられている。入力装置1108は、本実施形態ではキーボード1108Aとマウス1108Bが用いられているが、これに限られるものではない。読取装置1110は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置1110AとCD−ROMドライブ装置1110Bが用いられているが、これに限られるものではなく、例えばMO(Magnet Optical)ディスクドライブ装置やDVD(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても良い。
図27は、図26に示したコンピュータシステムの構成を示すブロック図である。コンピュータ本体1102が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ1202と、ハードディスクドライブユニット1204等の外部メモリがさらに設けられている。
上述したプリンタの動作を制御するコンピュータプログラムは、例えばインターネット等の通信回線を経由して、SPC複合装置1106に接続されたコンピュータ1000等にダウンロードさせることができるほか、コンピュータによる読み取り可能な記録媒体に記録して配布等することもできる。記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスクFD、CD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスクMO、ハードディスク、メモリ等の各種記録媒体を用いることができる。なお、このような記憶媒体に記憶された情報は、各種の読取装置1110によって、読み取り可能である。
図28は、コンピュータシステムに接続された表示装置1104の画面に表示されたプリンタドライバのユーザーインターフェースを示す説明図である。このプリンタドライバは、SPC複合装置のプリンタ機能を補完するためのものである。ユーザーは、入力装置1108を用いて、プリンタドライバの各種の設定を行うことができる。
ユーザーは、この画面上から、印刷モードを選択することができる。例えば、ユーザーは、印刷モードとして、高速印刷モード又はファイン印刷モードを選択することができる。また、ユーザーは、この画面上から、印刷するときのドットの間隔(解像度)を選択することができる。例えば、ユーザーは、この画面上から、印刷の解像度として720dpi又は360dpiを選択することができる。
図29は、コンピュータ本体1102からSPC複合装置1106に供給される印刷データのフォーマットの説明図である。この印刷データは、プリンタドライバの設定に基づいて画像情報から作成されるものである。印刷データは、印刷条件コマンド群と各パス用コマンド群とを有する。印刷条件コマンド群は、印刷解像度を示すコマンドや、印刷方向(単方向/双方向)を示すコマンドなどを含んでいる。また、各パス用の印刷コマンド群は、目標搬送量コマンドCLや、画素データコマンドCPを含んでいる。画素データコマンドCPは、各パスで記録されるドットの画素毎の記録状態を示す画素データPDを含んでいる。なお、同図に示す各種のコマンドは、それぞれヘッダ部とデータ部とを有しているが、簡略して描かれている。また、これらのコマンド群は、各コマンド毎にコンピュータ本体側からプリンタ側に間欠的に供給される。但し、印刷データは、このフォーマットに限られるものではない。
なお、以上の説明においては、SPC複合装置1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110と接続されてコンピュータシステムを構成した例について説明したが、これに限られるものではない。例えば、コンピュータシステムが、コンピュータ本体1102とSPC複合装置1106から構成されても良く、コンピュータシステムが表示装置1104、入力装置1108及び読取装置1110のいずれかを備えていなくても良い。また、例えば、SPC複合装置1106が、コンピュータ本体1102、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取装置1110のそれぞれの機能又は機構の一部を持っていても良い。一例として、SPC複合装置1106が、画像処理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録した記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等を有する構成としても良い。
このようにして実現されたコンピュータシステムは、システム全体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、主としてSPC複合装置について記載されているが、その中には、記録装置、印刷装置、印刷方法、搬送装置、プログラム、記憶媒体、コンピュータシステム、表示画面、画面表示方法、印刷物の製造方法、記録装置、液体の吐出装置等の開示が含まれていることは言うまでもない。
また、一実施形態としてのSPC複合装置等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<CMYK系の画像データについて>
前述の実施形態では、印刷装置が使用可能な色は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)であった。そのため、CMYK系の色の数は、4であった。しかし、CMYK系の色の数は、これに限られるものではない。例えば、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)を更に加えて、6色としても良い。また、レッド(R)やバイオレット(V)等を加えても良い。また、印刷装置が使用可能なインクは、有色インクだけでなく、クリアインクも加わる場合がある。この場合、画像データがクリアインクの画像データも含んでいても良い。
<印刷装置について>
前述の実施形態では、スキャナ部等を備えた複合装置について説明していた。しかし、印刷装置は、これに限られるものではない。例えば、スキャナ部を備えていない印刷装置であっても良い。要するに、RGB系の画像データを取得し、そのRGB系の画像データをCMYK系の画像データに変換するような印刷装置であればよい。
<余白について>
前述の実施形態では、用紙の端部(上端又は側端)と画像との間に設けられる余白の幅は、画像間に設けられる余白の幅とほぼ等しかった。しかし、用紙の端部(上端又は側端)と画像との間に設けられる余白の幅は、必ずしも等しくなくても良い。ただし、用紙の端部(上端又は側端)と画像との間に設けられる余白の幅が等しければ、用紙に複数印刷された画像を切り取る際に、どの画像も同じ状態で切り取ることができる。
また、前述の実施形態では、用紙の端部と画像との間、又は、画像間に余白が設けられていた。しかし、必ずしも余白を設ける必要はない。なお、用紙の端部と画像との間に余白がないときは、画像間に余白を設けない方が望ましい。このようにすれば、用紙に複数印刷された画像を切り取る際に、どの画像も同じ状態で切り取ることができるからである。なお、余白を設けないのであれば、用紙に配列される画像の数を決定するときに、余白情報を考慮する必要はなくなる。
また、前述の実施形態では、画像間には単に余白を設けていただけであった。しかし、余白部分に切取線を設けても良い。このようにすれば、用紙に複数印刷された画像を切り取る際に、切り取りやすくなる。
<画像数の表示と印刷枚数の設定について>
前述の実施形態では、1枚当たりの画像の数が表示された後、印刷枚数が設定されていた。しかし、印刷枚数の設定は、これに限られるものではない。
例えば、ユーザーが必要とする画像(例えば「A」という画像)の総数を先に入力し、算出された1枚当たりの画像の数に基づいて、用紙の印刷枚数を設定するようにしても良い。
また、特に印刷枚数を設定することなく、ボタンが押されるたびに、1枚ずつ用紙を印刷するようにしても良い。
<ノズルについて>
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
===まとめ===
(1)上記のSPC複合装置1(印刷装置)は、制御ASIC51(データ変換部)と、CPU54(レイアウト部)とを備えている。
制御ASIC51は、RGB系の画像データからCMYK系の画像データに変換するための専用的なユニットである。そのため、処理するデータ量が多くても、処理動作が速い。但し、制御ASIC51は、専用的なユニットとして製造されているので、決められた処理以外の処理(例えばレイアウト処理など)を行うことができない。一方、CPU54は、画像データに基づいて、この画像データの画像をレイアウトした画像データを生成するための汎用的なユニットである。このため、CPU54は他用途に用いられ、レイアウト処理などを行うことができる。但し、CPU54の処理するデータ量が増えると、処理速度が遅くなる。
このような構成において、画像をレイアウトして紙(媒体)に印刷する場合、CPU54が、どの段階でレイアウト処理を行うかが問題となる。できるだけ、CPU54の処理するデータ量が少ない方が望ましいからである。
仮に、RGB系の画像データをCMYK系の画像データに変換した後に、CPU54が、その画像データの画像をレイアウトする処理を行った場合、CMYK系の画像データの方が、RGB系の画像データよりも、色の数が多いので、レイアウト処理に時間がかかってしまう(図25C参照)。
そこで、CPU54(レイアウト部)は、RGB系の画像データに基づいて、この画像データの画像をレイアウトしたRGB系の画像データを生成することにしている。そして、制御ASIC51(データ変換部)は、CPU54によって生成されたRGB系の画像データをCMYK系の画像データに変換し、SPC複合装置1は、この変換されたCMYK系の画像データに基づいて、レイアウトされた前記画像を媒体に印刷することにしている。
これにより、レイアウト処理すべきデータ量が少ないので、CPU54が演算を行うときの負担が減少し、また、処理速度も速くなる。
(2)上記のSPC複合装置1(印刷装置)では、CPU54(レイアウト部)がレイアウトを行うときのRGB系の画像データの解像度200×200dpiは、CMYK系の画像データの解像度1440×720dpiよりも、小さい。
CMYK系の画像データの解像度は、SPC複合装置1のプリンタ部の解像度に合わせている。一方、RGB系の画像データの解像度は、SPC複合装置1のプリンタ部の解像度に合わせる必要がないので、CMYK系の画像データの解像度よりも低い解像度にすることができる。
(3)上記のSPC複合装置1では、画像を紙(媒体)にレイアウトしないで印刷する場合、制御ASIC51(データ変換部)は、RGB系の画像データからCMYK系の画像データに変換し、SPC複合装置1(印刷装置)は、この変換されたCMYK系の画像データに基づいて、前記画像を媒体に印刷する。
つまり、レイアウト処理を行わない場合、専用的なユニットである制御ASIC51を中心に画像データの変換が行われるので、処理速度が速い。
(4)上記のSPC複合装置は、原稿から画像を読み取るスキャナ部を更に備え、制御ASIC51(データ変換部)は、スキャナ部から受け取ったデータに基づいてRGB系の画像データを生成するスキャナコントロールユニットを有する。
これにより、SPC複合装置は、RGB系の画像データを取得することができる。また、専用的なユニットである制御ASIC内においてRGB系の画像データを生成するので、処理速度が速い。
但し、RGB系の画像データの取得経路は、スキャナ部に限られるものではない。外部の装置からRGB系の画像データを取得しても良い。
(5)上記のSPC複合装置は、複数のノズルを備えた移動可能なヘッドを更に備え、制御ASIC51(データ変換部)は、CMYK系の画像データから、各ノズルに対応させて並び替えたヘッド駆動データに変換するユニット(インターレース処理ユニットとイメージバッファユニット)を有する。
これにより、専用的なユニットである制御ASIC内において、RGB系の画像データからヘッド駆動データを生成することができるので、処理速度が速い。
(6)上記のSPC複合装置は、原稿から画像を読み取るスキャナ部と、複数のノズルを備えた移動可能なヘッドと、を更に備えている。そして、前記データ変換部は、前記スキャナ部から受け取ったデータに基づいて、前記RGB系の画像データを生成し、このRGB系の画像データをCMYK系の画像データに変換し、このCMYK系の画像データを、各ノズルに対応させて並び替えたヘッド駆動データに変換する、ことが可能である。
これにより、専用的なユニットである制御ASIC内において、RGB系の画像データの取得から、ヘッド駆動データの生成までを行うことができるので、処理速度が速い。
(7)上記のSPC複合装置は、CPU(レイアウト部)によって生成されたRGB系の画像データの大きさを変換するリサイズユニットを更に有する。
RGB系の画像データの解像度は、SPC複合装置1のプリンタ部の解像度に合わせる必要がない。そのため、CPUにより処理されるRGB系の画像データの解像度(大きさ)を小さくすることができる。但し、最終的には画像データの解像度をプリンタ部の解像度に合わせる必要がある。そこで、リサイズユニットにより、このRGB系の画像データの解像度をプリンタ部の解像度に合わせることにしている。
(8)上記のSPC複合装置1は、制御ASICが処理する画像データを記憶するASIC用SDRAM(第1記憶部)と、制御ASICとASIC用SDRAMとの間において画像データを受け渡すローカルバス(第1経路)と、CPU(レイアウト部)が処理する画像データを記憶するCPU用SDRAM(第2記憶部)と、ローカルバスとは別に設けられ、CPUとCPU用SDRAMとの間において画像データを受け渡すCPUバス(第2経路)とを更に有する。
つまり、ローカルバスとCPUバスとがそれぞれ別々に設けられている。これにより、CPUの処理速度を低下させずに、制御ASICによるデータの変換処理を行うことができる。
(9)上記のSPC複合装置1は、画像を紙(媒体)にレイアウトしないで印刷する場合、CPUバス(第2経路)を用いずに、制御ASIC(データ変換部)がRGB系の画像データからCMYK系の画像データに変換する。
これにより、レイアウト処理を行わない場合、専用的なユニットである制御ASIC51を中心に画像データの変換が行われるので、処理速度が速くなる。
(10)上記のSPC複合装置1では、制御用ASIC51(データ変換部)は、ASIC用SDRAM(第1記憶部)の画像データをローカルバス(第1経路)を介さずにCPU用SDRAM(第2記憶部)へ伝送するCPUIFユニット(ユニット)を有する。
これにより、ASIC用SDRAMの画像データをCPU側へ伝送することができる。
(11)上記のSPC複合装置では、CPU(レイアウト部)は、画像を複数配置してレイアウトしたRGB系の画像データを生成する。
これにより、SPC複合装置は、リピートコピー(自動リピートコピーや4枚リピートコピー等)を行うことができる。
(12)上記のSPC複合装置では、CPU(レイアウト部)は、画像を回転させてレイアウトしたRGB系の画像データを生成する。
これにより、SPC複合装置は、2アップコピーを行うことが可能になる。
(13)上記のSPC複合装置では、CPU(レイアウト部)は、汎用的なユニットであり、制御ASIC(データ変換部)は、専用的なユニットである。
このような構成では、制御ASIC51は、処理するデータ量が多くても、処理動作が速い。但し、制御ASIC51は、専用的なユニットとして製造されているので、決められた処理以外の処理(例えばレイアウト処理など)を行うことができない。一方、CPU54は他用途に用いられ、レイアウト処理などを行うことができる。但し、CPU54の処理するデータ量が増えると、処理速度が遅くなる。このような構成では、CPUが処理するデータ量が少ない方が望ましい。
そこで、上記のSPC複合装置によれば、CPUが処理するデータ量を少なくできるので、CPUが演算を行うときの負担が減少する。なお、制御ASICが処理するデータ量が増えても、制御ASICは専用的なユニットであるので、速い処理速度でデータの変換を行うことが可能である。