JP4465663B2 - 誘電体磁器組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、誘電体磁器組成物に関するものであり、CaO、LiO、Bi、RE(REは希土類元素である。)、TiO等を含む誘電体磁器組成物に関する。
例えば、情報通信分野においては、使用周波数帯域が高周波数に移行する傾向にあり、衛星放送や衛星通信、携帯電話や自動車電話等の移動体通信では、ギガヘルツ(GHz)帯の高周波が使用されている。
前述のような高周波帯域で使用される機器に搭載される回路基板や電子部品等では、使用する誘電体材料は、回路基板や電子部品の高性能化や小型化を図るためには、使用周波数帯域において高比誘電率εrを有する誘電体材料が必要である。これは、誘電体材料中の電磁波の波長が1/√εrによって短縮されるという原理に基づくものであり、比誘電率εrの大きい誘電体材料ほど回路基板や電子部品の小型化が可能である。さらに、Qが高く高周波領域での損失が低い材料であることが必要である。ここでQは誘電正接tanδの逆数であり、Qが高いほど損失が少ない。また、周波数によりQの値が変わるので,本明細書ではQと共振周波数fの積、すなわちQfを用いて材料の損失特性を表す。Qfは高周波誘電体の品質係数とも呼ばれ、Qfが高いほど損失が低い。
ただし、一般的に、高周波誘電体は、比誘電率εrが高いものほど比誘電率εrの温度特性τεが悪くなる傾向にあり、Qf値が小さくなる傾向にある。したがって、比誘電率εrが高く、比誘電率εrの温度係数τεが小さく、しかもある程度のQf値を有する誘電体磁器組成物を実現することは難しく、各方面でこれら特性を満たす誘電体磁器組成物の開発が進められている。
温度特性τεの小さな誘電体磁器組成物としては、例えばBa−希土類(RE)−Ti−O系誘電体磁器組成物、さらにはこれにBiやPb等を含ませた誘電体磁器組成物が開発されている。ただし、これらの誘電体磁器組成物は、平坦な温度特性と比較的高いQ値を持つものの、比誘電率εrが80〜100程度と小さい。
そこで、比誘電率εrを改善する目的で、aLiO−bBi−cTiO(但し、14.2≦a≦19.2モル%、14.2≦b≦19.2モル%、61.6≦c≦71.6モル%、a+b+c=100モル%)で表される組成物を20wt%以上含む誘電体磁器組成物も提案されている(例えば、特許文献1等を参照)。特許文献1記載の誘電体磁器組成物は、高い比誘電率εr、高いQ×f値、及び低い温度係数τfを有し、1000℃程度の温度で焼成可能である。
特開2000−335964号公報
しかしながら、前記特許文献1記載の誘電体磁器組成物においては、個々の誘電特性、例えば比誘電率εrがある程度高い誘電体磁器組成物や、温度係数τεの低い誘電体磁器組成物は散見されるものの、全ての特性においてバランス良く高い値を発揮する誘電体磁器組成物は実現されていない。前記特許文献1記載の誘電体材料に限らず、比誘電率εrが200を越え、誘電率の温度係数τεが±200ppm/K未満であり、しかも、ある程度高い無負荷品質係数Qf(例えば1000GHz以上)を持つ誘電体磁器組成物は、現状では見あたらないのが実情である。
本発明は、前述の実情に鑑みて提案されたものである。すなわち、本発明は、比誘電率εrが高く、誘電率の温度特性τεが小さく、しかもある程度のQf値を有する誘電体磁器組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、前述の課題を解決するために長期に亘り鋭意研究を行ってきた。そして、チタン酸塩において、いわゆるAサイトにLiと希土類を同時に含有させることで正の温度特性τεを持たせることができることに着目し、BaTiO、SrTiO、CaTiO、Li1/21/2TiO、Li1/2Nd1/2TiO(RはLa、Ce、Prの内の一つまたは2つ以上の希土類元素)等のチタン酸塩を適正な割合で固溶させることで、基本的に単相のペロブスカイト構造を持つ酸化物誘電体からなる誘電体磁器組成物を開発した。また、本発明者らは、前記希土類元素Rにイオン半径の最も大きいLaを使った場合に最も特性が良いが、Laの替りにイオン半径がLaに近いBiを用いることで、さらに高い比誘電率εとQ特性、温度特性を実現することに着目し、BaTiO、SrTiO、CaTiO、Li1/2Bi1/2TiO、Li1/2RE1/2TiO(REはLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Yb,Dy,Yから選択される少なくとも1種)等を特定の割合で含有する誘電体磁器組成物を開発した。しかしながら、このような材料では多数の元素を固溶させているので、異相が生成し易く、特性の向上には限度がある。
そこで本発明者らがさらに研究を進めた結果、この系において、Aサイトの1価元素であるLiのモル量を、3価元素であるBiのモル量と希土類元素REのモル量との総和より少なくすることで、ほぼ単相のペロブスカイト構造を持つ酸化物誘電体が実現され、より高い比誘電率εとQ特性、フラットな温度特性を持つ材料が実現されるとの知見が得られ、本発明を完成するに至った。
本発明は、このような知見に基づいて完成されたものであり、基本組成が、aCaO−bLiO1/2−cBiO3/2−dREO3/2−eTiO[ただし、REはLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Yb,Dy,Yから選択される少なくとも1種を表し、a+b+c+d+e=100(モル%)である。]で表され、
10≦a≦25
8≦c≦15
2≦d≦10
0.65≦b/(c+d)
0.93≦(a+b+c+d)/e<1
であることを特徴とする。
前記Biを用いた組成では、CaTiO、Li1/2Bi1/2TiO、Li1/2RE1/2TiO等のチタン酸塩を固溶させているため、本来であれば、1価元素であるLiのモル量と3価元素であるBiのモル量及び希土類元素REのモル量の総和とを等しくすることで、Li、Bi及び希土類元素RE全体でAサイトの平均価数を2にしなければならない。しかしながら、このように1価元素と3価元素とを等モル量配合すると、誘電体磁器組成物の一部においてLiTi等の異相の発生が避けられない。構造解析の結果から、前記誘電体磁器組成物においては、一部のBiや希土類元素REがRE2/3TiOのような形で固溶しているため、Liが余り、結果としてLiTi等の異相が形成されると考えられる。
そこで、本発明においては、Liのモル量を3価元素であるBiのモル量及び希土類元素REのモル量の和より少なくする。組成中のLiを少なくすることで、異相の生成を抑制し、ほぼ単相のペロブスカイト構造を持つ酸化物誘電体が得られる。ただし、Liを少なくしすぎると、固溶体中のイオンのバランスが崩れ、逆にBiTi等の異相が発生し、特性の低下を招くおそれがある。
したがって、これらの元素の割合を本発明で規定する範囲内で調整することで、ペロブスカイト構造を持つ単相の固溶体が得られ、その結果、比誘電率εrやQf値が高く、比誘電率εrの温度特性τεの絶対値が小さな誘電体磁器組成物が実現される。
なお、本発明の誘電体磁器組成物における各元素の組成は、焼成後の誘電体磁器組成物(焼結体)を誘導結合プラズマ発光分光分析及び蛍光X線回折により分析した分析値として表している。
本発明によれば、200を越える高い比誘電率εrを安定に得ることができ、高Qf値を有するとともに、誘電率の温度特性τεも±200ppm/K未満と小さな誘電体磁器組成物を提供することが可能である。したがって、本発明の誘電体磁器組成物を用いることで、低温焼成セラミックス基板やデバイス部品の高性能化を図ることが可能である。
以下、本発明に係る誘電体磁器組成物について詳細に説明する。
本発明の誘電体磁器組成物は、CaTiO、Li1/2Bi1/2TiO、Li1/2RE1/2TiO(REは希土類元素)等のチタン酸塩を所定の割合で固溶させたペロブスカイト構造を持つ酸化物誘電体である。そして、その基本組成成分は、aCaO−bLiO1/2−cBiO3/2−dREO3/2−eTiO[ただし、REはLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Yb,Dy,Yから選択される少なくとも1種を表し、a+b+c+d+e=100(モル%)である。]で表すことができ、各成分の組成は、
10≦a≦25
8≦c≦15
2≦d≦10
0.65≦b/(c+d)
0.93≦(a+b+c+d)/e<1
なる範囲に設定される。
前記組成範囲を図示したものが図1である。この図1は、ペロブスカイト構造におけるいわゆるAサイトの元素の配合比を表した3元組成図である。図1において、六角形状の斜線領域として表されているのが、本発明の組成範囲である。
前記基本組成成分における、各成分の組成の限定理由について説明すると、Caは、高いQf値(13000GHz)と比較的に高い比誘電率εr(170)を持っているため、Q特性(Qf値)の向上に効果があり、比誘電率εrについても、ある程度高い値をもたらす効果を有する。ただし、Caが多すぎると、誘電率の温度特性τεが悪くなるおそれがある。したがって、これらの観点から、CaのCaO換算による含有量aは、10モル%以上、25モル%以下とする。前記aが25モル%を越えると、温度特性τεはマイナス方向での絶対値が大きくなる。前記aが10モル%未満であると、比誘電率εrやQf値が低下するおそれがある。また、温度特性τεはプラス方向での絶対値が大きくなる。
前記基本組成成分のうちCaOにおいて、Caの一部がアルカリ土類金属元素(Sr,Ba,Mgから選択される1種又は2種以上)により置換されてもよい。Caの一部をSr、Ba等のイオン半径がCaより大きな元素で置換することで、比誘電率εrを高めることができる。また、Caの一部をMg等のイオン半径がCaより大きな元素で置換すると、Q特性を高めることができる。
前記基本組成成分において、Liが多すぎると、比誘電率εrが低下する。逆にLiが少なすぎると、温度特性τεはプラス方向での絶対値が大きくなり、また、比誘電率εrやQ特性も低下する。したがって、LiのLiO1/2換算による含有量bは、10モル%以上、20モル%以下とする。
一方、Biは、希土類元素REよりも温度特性τεを制御する機能が強いが、Q特性の低下もREよりは激しい。したがって、Bi量は、誘電体磁器組成物の温度特性τεを考慮して設定すればよいが、あまり多すぎるとQ特性が悪くなる。逆に、Biが少なすぎると、誘電率εが低下するほか、温度特性τεはマイナス方向での絶対値が大きくなり、ゼロに調整することが難しくなる。したがって、BiのBiO3/2換算による含有量cは8モル以上、15モル%以下とする。
希土類元素REは、主に誘電体磁器組成物の温度特性τεの制御に寄与する。REが多すぎると、温度特性τεはプラス方向での絶対値が大きくなる。また、比誘電率εrやQ特性も低下する。逆にREが少なすぎると、温度特性τεはマイナス方向での絶対値が大きくなる。したがって、REのREO3/2換算による含有量dは、2モル%以上、10モル%以下とする。
また、前記基本組成成分のうち、REO3/2において、REとしてはNdであることが好ましく、さらにはその一部がランタニド族元素(La,Ce,Pr,Sm,Y,Yb,Dyから選択される1種又は2種以上)によって置換されていてもよい。REをNdとすることで、比誘電率ε、Q特性と温度特性の各特性のバランスが良いうえ、特性と材料コストのバランスも良好なものとなる。また、Ndの一部を、La,Ce,Pr等、イオン半径がNdより大きな元素で置換することで、比誘電率εrをより一層高くすることができる。Ndの一部を、Sm,Y,Yb,Dy等、イオン半径がNdよりも小さな元素で置換することで、Qf値を高くすることができる。
本発明においては、前記基本組成成分中、1価元素Liと3価元素であるBi及び希土類元素REの総和とのモル比b/(c+d)を、適正範囲に制御する必要がある。b/(c+d)<1とすることで、ほぼ単相のペロブスカイト構造を持つ酸化物誘電体が得られる。b/(c+d)≧1であると、LiO・TiOからなる異相の生成により比誘電率εrが低下する。逆に、Liが少なくなりすぎる、すなわちb/(c+d)<0.65であると、BiTiやBiTi等の異相が生成し、これにより比誘電率εr及びQ特性が低下し、温度特性τεはマイナス方向での絶対値が大きくなる。したがって、0.65≦b/(c+d)<1、さらに望ましくは0.70≦b/(c+d)≦0.90とすることで、高特性の誘電体磁器組成物が実現される。
Tiが多すぎると、ペロブスカイト結晶相の形成に必要以上の過剰なTiにより、TiOなどのTiを多く含む異相が生成しやすい。逆にTiが少なすぎると、ペロブスカイトのAサイトに入るはずの他の金属元素を多く含む異相が発生しやすい。何れの場合にも、異相の発生により特性が大幅に低下するおそれがあるので、TiのTiO換算による含有量eは50モル%以上、60モル%以下とする。
本発明においては、異相の析出量を低減し、特性を高める観点で、ペロブスカイト構造におけるAサイトの原子とBサイトの原子とのモル比A/B、すなわち、(a+b+c+d)/eを適正範囲内にすることが好ましい。本発明の組成物において、Aサイトに一部空孔ができると考えられるため、A/Bが1より小さいことが異相の低減や特性の向上に必要である。つまり、(a+b+c+d)/e≧1であると、異相が生成し、比誘電率εrやQ特性の悪化を招くおそれがある。また、Bサイトの原子のモル量Bに比べAサイトの原子のモル量Aが少なすぎる場合にも異相の発生により、比誘電率εrやQfの悪化を招くおそれがある。本発明者らが各元素の配合を様々に変化させ、得られた誘電体についての特性評価及び構造分析の結果を詳細に解析した結果、(a+b+c+d)/eの望ましい範囲は、0.93≦(a+b+c+d)/e<1であり、さらに望ましくは0.95≦(a+b+c+d)/e<0.99であることが確認されている。
以上が本発明の誘電体磁器組成物を構成する各成分の組成についての限定理由であるが、本発明の誘電体磁器組成物においては、さらに、BiとREとのモル比を適正範囲内に制御することがより好ましい。REのモル量がBiのモル量より多いと、すなわちc/d<1であると、比誘電率εrを向上する効果が少なくなり、温度特性τεがマイナス側に大きくなるおそれがある。逆に、c/d>5であると、比誘電率εr向上効果を得られるものの、Q特性が著しく低下し、温度特性τεはプラス方向での絶対値が大きくなるおそれがある。したがって、前記c/dを1〜5とすることが好ましい。
前述の本発明の誘電体磁器組成物は、例えば図2に示す製造プロセスにしたがって作製することができる。図2に示す製造プロセスは、混合工程1、仮焼成工程2、粉砕工程3、造粒工程4、成形工程5、及び焼成工程6とから構成されるものである。
誘電体磁器組成物の製造に際しては、先ず、主成分の原料粉末を所定量秤量し、これらを混合する(混合工程1)。主成分の原料粉末としては、酸化物粉末の他、加熱により酸化物となる化合物、例えば炭酸塩、水酸化物、蓚酸塩、硝酸塩等の粉末を用いることができる。この場合、1種類の金属の酸化物(化合物)に限らず、例えば2種類以上の金属を含む複合酸化物の粉末を原料粉末としてもよい。各原料粉末の平均粒径は、例えば0.1μm〜3.0μmの範囲内で適宜選択すればよい。
混合方法としては、例えばボールミルによる湿式混合等を採用することができ、混合の後、乾燥、粉砕、篩いかけをし、仮焼成工程2を行う。仮焼成工程2では、例えば電気炉等を用い、900℃〜1300℃の温度範囲で所定時間保持し、仮焼を行う。このときの雰囲気は、O、Nまたは大気等の非還元性雰囲気とすればよい。また、仮焼における前記保持時間は、例えば0.5〜5.0時間の範囲で適宜選択すればよい。
仮焼後、粉砕工程3において、仮焼体を例えば平均粒径0.5μm〜2.0μm程度になるまで粉砕する。粉砕手段としては、例えばボールミル等を用いることができる。
なお、各成分の原料粉末を添加するタイミングは、前記混合工程1のみに限定されるものではない。例えば、必要な原料粉末のうちの一部の成分の原料粉末のみを秤量、混合し、仮焼する。これを粉砕した後、他の成分の原料粉末を所定量添加し、混合するようにしてもよい。
粉砕工程3において粉砕した粉末は、後の成形工程5を円滑に実行するために、造粒工程4において、顆粒に造粒される。この際、粉砕粉末に適当なバインダ、例えばポリビニルアルコール(PVA)を少量添加することが望ましい。また、得られる顆粒の粒径は、80μm〜200μm程度とすることが望ましい。
造粒した顆粒は、成形工程4において、例えば200MPa〜300MPaの圧力で加圧成形し、所望の形状の成形体を得る。次いで、成形時に添加したバインダを除去した後、焼成工程6において、1000℃〜1400℃の範囲内で所定時間成形体を加熱保持し、焼結体を得る。焼成工程6における焼成雰囲気は、例えばO、Nまたは大気等の非還元性雰囲気とすればよい。加熱保持時間は、例えば2〜6時間の範囲で適宜選択すればよい。
焼成後、必要に応じて研磨等により表面仕上げを行い、焼結体(誘電体磁器組成物)を得る。この誘電体磁器組成物は、例えば3GHzにおける比誘電率εrが150〜300、Qfが300〜10000GHz、誘電率の温度特性τε(−40℃〜85℃)が絶対値で200ppm/K以下であり、優れた誘電特性を備える。したがって、本発明の誘電体磁器組成物は、高周波、特にマイクロ波用の共振器、フィルタ、積層コンデンサ等のデバイス部品や、低温焼成セラミックス基板の材料として好適である。
以下、本発明を適用した具体的な実施例について、実験結果に基づいて説明する。
誘電体磁器組成物の作製
原料粉末として、LiCO、CaCO、SrCO、BaCO、Bi、Nd、TiO等を用意した。各原料粉末の平均粒径は、0.1μm〜1.0μmである。
これら原料粉末を所定のモル比で所定の値となるように秤量し、ボールミルを用いて湿式混合を16時間行った。得られたスラリーを十分に乾燥させた後、大気中、1200℃で2時間保持する仮焼を行い、仮焼体を得た。仮焼体が平均粒径1.0μmになるまでボールミルにより微粉砕した後、微粉砕粉末を乾燥させた。次いで、バインダとしてPVA(ポリビニルアルコール)を適量加えて造粒し、成形を行った後、1100℃〜1400℃の温度範囲で4時間焼成を行い、焼結体を得た。この焼結体をバーティカル研磨後、ラップで鏡面に仕上げ、直径10mm、厚さ5mmのサンプルを得た。
以上の手順に従い、誘電体磁器組成物(実施例1〜実施例26、比較例1〜比較例5)を作製した。これら実施例、比較例の誘電体磁器組成物の組成について、誘導結合プラズマ発光分光分析装置によりLiを分析し、蛍光X線回折装置により残りの元素を分析した。結果を表1及び表2に示す。表中、a,b,c,d,eの単位はモル%である。
評価
作製した各誘電体磁器組成物について、誘電特性(比誘電率εr、Qf値、温度特性τε)を測定した。なお、比誘電率εr、Qf値、共振周波数は、Hakki−Coleman法により測定した。また、比誘電率εrの測定の際には、ネットワークアナライザ(ヒューレットパッカード社製、8510C)の一方のプローブより高周波を発振して周波数特性を測定し、得られたTE01δモードの共振周波数ピークと試料の寸法より比誘電率εrを求めた。温度特性τεは、共振法により、−40℃〜85℃の温度領域において測定し、測定時の共振周波数f0は2.5GHz〜3.5GHzとした。結果を表1及び表2に示す。なお、組成の違いにより、各サンプルの緻密化温度が若干違うため,同一作製条件での特性比較ができない。ここでは各サンプルにおいて最も高い焼成密度および電気特性が得られた条件でのデータを示す。
Figure 0004465663
Figure 0004465663
表1から、本発明の組成範囲内にある誘電体磁器組成物では、多くの実施例において、比誘電率εr200以上と高い値を示している。Qf値については大部分で1000GHz以上の高い値を示し、特に、Aサイトの原子とBサイトの原子とのモル比A/B、すなわち、(a+b+c+d)/eを適正範囲内(0.93以上1未満)にした実施例においては、全て1000GHz以上を達成している。温度特性τεは、全ての実施例において絶対値で150ppm/K以下である。中でも、b/(c+d)を0.70以上0.90以下とするとすることで、比誘電率εr、Qf及び温度特性τεの各特性のバランスがさらに良好なものとなり、特に実施例2〜実施例4及び実施例11の誘電体磁器組成物は、比誘電率εr、Qf及び温度特性τεの全てにおいて非常に優れた値を示している。このように、本発明を適用することで、優れた誘電特性が達成されることがわかる。
これに対して、表2に示す比較例のうち、Liが少なくなりすぎる結果、b/(c+d)が0.65を下回る比較例1では、Qfが1000GHzを大きく下回り、比誘電率εrも低下するばかりか、温度特性τεも絶対値で150ppm/Kを超えている。また、Ti量が50モル%を下回る比較例3〜比較例5では、Qfが1000GHzを下回り、比誘電率εrも低下する傾向にある。
本発明の誘電体磁器組成物中、Aサイトを構成する元素の好ましい組成範囲を示す3元組成図である。 誘電体磁器組成物の製造プロセスの一例を示す図である。
1 混合工程、2 仮焼成工程、3 粉砕工程、4 造粒工程、5 成形工程、6 焼成工程

Claims (6)

  1. 基本組成が、aCaO−bLiO1/2−cBiO3/2−dREO3/2−eTiO[ただし、REはLa,Ce,Pr,Nd,Sm,Yb,Dy,Yから選択される少なくとも1種を表し、a+b+c+d+e=100(モル%)である。]で表され、
    10≦a≦25
    8≦c≦15
    2≦d≦10
    0.65≦b/(c+d)
    0.93≦(a+b+c+d)/e<1
    であることを特徴とする誘電体磁器組成物。
  2. 0.70≦b/(c+d)≦0.90
    であることを特徴とする請求項1記載の誘電体磁器組成物。
  3. 1≦c/d≦5であることを特徴とする請求項1又は2記載の誘電体磁器組成物。
  4. 前記基本組成成分のうち、REO3/2において、REがNdであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の誘電体磁器組成物。
  5. 前記Ndの一部がLa,Ce,Pr,Sm,Y,Yb,Dyから選択される1種又は2種以上により置換されていることを特徴とする請求項4記載の誘電体磁器組成物。
  6. 前記基本組成成分のうち、CaOにおいて、Caの一部がSr,Ba,Mgから選択される1種又は2種以上により置換されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の誘電体磁器組成物。
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