JP4474823B2 - インクジェット記録方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、あらゆる記録材料に高精細な画像を再現できる、インクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来よりインクジェット記録用インク組成物としては、水溶性液体インク組成物が広く使われている。また、室温で固体のワックス等を素材としたホットメルト型インク組成物を用いて、加熱等により液化し、何らかのエネルギーを加えて噴射させ、記録媒体上に付着しつつ冷却固化し記録ドットを形成するホットメルト型インクジェット記録方式が提案されている。
【0003】
このインクは室温で固体状であるため取扱い時に汚れないし、また、溶融時のインクの蒸発量を最小限にできるためノズルの目詰まりがない。更に、付着後直ちに固化するため「にじみ」もなく、和紙から画用紙、葉書といったさまざまな記録媒体を前処理等なしで用いることができる等の利点がある。米国特許第4,391,369号、同4,484,948号には、紙質に関係なく良好な印刷品質を提供するインク組成物が記述されている。
【0004】
また、特開昭56−93776号公報においては、金属面に接着性の良い紫外線硬化樹脂型インキ組成物が開示されており、更に、紫外線を露光することによって硬化するインクジェット記録用インクとして、米国特許第4,228,438号に開示されているように、エポキシ変性アクリル樹脂およびウレタン変性アクリル樹脂をバインダーとして使用し、かつ5ミクロン以下の粒子径の顔料を着色成分としたインク、あるいは特開昭58−32674号公報に開示されているカチオン重合性のエポキシ樹脂をバインダーに用いたインク、特開平5−186725号公報に記載されている様に、水溶性または非水溶性染料を使用したものがあり、普通紙、再生紙への印字を容易にしたものが開示されている。
【0005】
一方、プラスチック基板への画像形成方式としては、特開昭52−142516号公報に記載されているように、紫外線硬化型樹脂に昇華性染料を用いたものが知られている。特開平9−183927号公報には、インクジェット記録方式でコーティングする紫外線硬化型樹脂組成物が開示されている。特開平9−165540号公報では、顔料と紫外線硬化樹脂を含有する水系インクによりノズルの目詰まりをなくしたものが開示されている。
【0006】
前記水系インクを印刷に用いた場合、インク吸収性のない被記録体に対しては印刷が困難で、専用紙を使用する場合にも大型のインク乾燥装置が必要である。また、にじみの問題から高精細印刷は困難で解像度に限界があるため用途が限られる。
【0007】
ワックスを用いたホットメルトタイプのインクは高速印刷は可能であるが、印字ドットが厚くなって画像品質が悪くなるばかりでなく、画像の耐擦性が非常に低く印刷後の信頼性を得るのが難しかった。
【0008】
単純に紫外線等の光で記録液を硬化させる方式は、硬化速度が不十分で、にじみの問題で高精細印刷は困難で解像度に限界があるため用途が限られる。
【0009】
また、インクジェット用インク組成物に有機顔料を着色剤として用いた場合に、溶融状態で分離しやすいという欠点を有していた。液中に分散した粒子の沈降は、周知のごとく、粒子の粒径、分散媒体の粘度及び沈降時間に依存して変化し、分散媒体の粘性は高粘度ほど沈降しにくい。一方、インクジェットプリンタで印刷を実施するに際しては、使用するインクの粘度はより低い方が高速化、高密度化に対して有利で高信頼性印刷に適しており、両者は互いに相反する特性にあった。
【0010】
有機顔料を着色剤として用いたインクジェット記録方式は、特に耐候性の点で染料を用いたインクジェット記録方式に比べて多くの利点があるので、OA機器、一般家庭用プリンタ、ファクシミリ等オフィスプリンタにとどまらず室内外用ポスター、大型看板、車、ガラス、エレベータ、壁および建物の装飾、さらには布へのプリントなどへ応用が期待されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、インク安定性・高速安定吐出・にじみ耐性・印刷後の安定性(耐擦性など)に非常に優れたインクジェット記録方法、及び、あらゆる記録材料に安定して高精細な画像を印字できるインクジェット記録方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成された。
【0013】
1.選択的にインク滴の吐出制御可能な複数のノズルを有する記録ヘッドで記録材料にインクを吐出してインク像を形成するインクジェット記録方法において、該インクはワックスを含まず、インク全質量の30〜97質量%の3官能以上のラジカル重合性モノマーと、光重合開始剤及び色材を含有し、常温では粘ちょう体であり、80〜150℃に加熱することにより液体状態となり吐出され、更に、該記録材料上にインク像が形成される前からインク像形成終了までの間は、該記録材料表面は10〜30℃に温調され、画像形成後に放射線照射により画像を硬化することを特徴とするインクジェット記録方法。
【0014】
2.1ページ分の記録データに基づいて記録材料表面の温調条件を設定することを特徴とする前記1記載のインクジェット記録方法。
【0015】
3.記録材料が、非吸収性の記録材料であることを特徴とする前記1又は2記載のインクジェット記録方法。
【0016】
4.インクと記録材料の25℃での接触角が20〜70度の範囲にあることを特徴とする前記1〜3のいずれか1項記載のインクジェット記録方法。
【0017】
5.前記インクが、25℃で0.5〜50Pa・s、80〜150℃で0.003〜0.02Pa・sである放射線硬化型インクであることを特徴とする前記1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法
【0018】
6.前記色材が顔料であることを特徴とする前記1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法
【0019】
本発明を更に詳しく説明する。あらゆる記録材料に、にじみのない高精細な画像を印字するためには、記録材料にインクが着弾する際のインク粘度はより高いことが望まれる。特に、色材が顔料の場合、顔料が沈降しにくい分散安定性の良好なインクを得るためには、インク粘度はより高いことが望まれる。
【0020】
一方、インクジェットプリンタで印刷を実施するに際しては、記録ヘッドから吐出される時のインクの粘度は、より低い方が高速化、高密度化に対して有利で、高速高精細印刷に適している。
【0021】
本発明のインクジェット記録方法では、インクはワックスを含まず、インク全質量の30〜97質量%の3官能以上のラジカル重合性モノマーと、光重合開始剤及び色材を含有し、常温では粘ちょう体であり、80℃以上に加熱することにより液体状態で記録ヘッドより吐出される。更に、本発明では、記録材料上にインク像が形成される前からインク像形成終了までの間、該記録材料表面が10〜30℃に温調制御される。
【0022】
インクの粘度は好ましくは80℃以上で0.003〜0.02Pa・sであり、この範囲外であると、安定な吐出が得られない。常温25℃でのインク粘度は好ましくは0.5〜50Pa・sであり、0.5Pa・sより低いとにじみが劣化し、50Pa・sより高い、例えば固体であると印字ドットが厚くなって、画像品質が落ち、高精細印刷はできない。よって、本発明においては、従来から使われているワックスをインクに含有することはしない。ワックスを含有した場合、印字ドットが厚くなって画像品質が劣るばかりでなく、印刷後の画像の耐擦性に問題があり、信頼のある印刷物が得られない。粘度は、回転粘度計(トキメック製EDLモデル)で測定した。
【0023】
本発明では、高温のインクが記録材料に着弾後、速やかに冷却されることが重要で、例えば、記録ヘッドで印字する前工程、及び、印字開始部分に、冷風を記録材料に当てる装置を設け、高温のインクが着弾しても記録材料表面の温度を調整する方法がある。
【0024】
また、記録材料の記録ヘッドとは反対側の記録材料と接するガイドを温調し、記録材料の温度を制御する方法もある。記録材料の表面温度を一定以下に均一に制御することで、常温状態の記録材料に着弾し自然冷却増粘するよりも、格段に画像品質が向上する。記録材料が非吸収性の場合、特に顕著となる。
【0025】
本発明では、好ましくは、1ページ分の記録データに基づいて記録材料表面の温調条件を設定する。これによって、記録デューティーに影響されずに、安定に高品質な画像が得られる。
【0026】
一般的に、インクジェット記録方法に使われるインクの組成としては、例えば、以下に示す、光重合性化合物、光重合開始剤が挙げられる。本発明においては、ワックスを含まず、インク全質量の30〜97質量%の3官能以上のラジカル重合性モノマーと、光重合開始剤及び色材を含有することを特徴とする。
【0027】
光重合性化合物としては、ラジカル重合性化合物、例えば特開平7−159983号、特公平7−31399号、特開平8−224982号、特開平10−863号、特開平9−134011号等の各号公報及び特開平9−134011号明細書に記載されている光重合性組成物を用いた光硬化型材料などである。また、カチオン重合系の光硬化性樹脂が知られており、最近では可視光以上の長波長域に増感された光カチオン重合系の光硬化性樹脂も例えば、特開平6−43633号、特開平8−324137号公報等に公開されている。
【0028】
ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であり、分子中にラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1つ有する化合物であればどの様なものでもよく、モノマー、オリゴマー、ポリマーの化学形態をもつものが含まれる。
【0029】
ラジカル重合性化合物は1種のみ用いてもよく、また目的とする特性を向上するために任意の比率で2種以上を併用してもよい。
【0030】
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸及びそれらの塩、エステル、ウレタン、アミドや無水物、アクリロニトリル、スチレン、さらに種々の不飽和ポリエステル、不飽和ポリエーテル、不飽和ポリアミド、不飽和ウレタン等のラジカル重合性化合物が挙げられる。具体的には、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、カルビトールアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ベンジルアクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、エポキシアクリレート等のアクリル酸誘導体、メチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、アリルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、ジメチルアミノメチルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、2,2−ビス(4−メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等のメタクリル誘導体、その他、アリルグリシジルエーテル、ジアリルフタレート、トリアリルトリメリテート等のアリル化合物の誘導体が挙げられ、さらに具体的には、山下晋三編、「架橋剤ハンドブック」、(1981年大成社);加藤清視編、「UV・EB硬化ハンドブック(原料編)」(1985年、高分子刊行会);ラドテック研究会編、「UV・EB硬化技術の応用と市場」、79頁、(1989年、シーエムシー);滝山栄一郎著、「ポリエステル樹脂ハンドブック」、(1988年、日刊工業新聞社)等に記載の市販品もしくは業界で公知のラジカル重合性ないし架橋性のモノマー、オリゴマー及びポリマーを用いることができる。
【0031】
ラジカル重合開始剤としては、特公昭59−1281号、特公昭61−9621号、及び特開昭60−60104号等の各公報記載のトリアジン誘導体、特開昭59−1504号及び特開昭61−243807号等の各公報に記載の有機過酸化物、特公昭43−23684号、特公昭44−6413号、特公昭44−6413号及び特公昭47−1604号等の各公報並びに米国特許第3,567,453号明細書に記載のジアゾニウム化合物、米国特許第2,848,328号、同第2,852,379号及び同2,940,853号各明細書に記載の有機アジド化合物、特公昭36−22062号、特公昭37−13109号、特公昭38−18015号、特公昭45−9610号等の各公報に記載のオルト−キノンジアジド類、特公昭55−39162号、特開昭59−14023号等の各公報及び「マクロモレキュルス(Macromolecules)、第10巻、第1307頁(1977年)に記載の各種オニウム化合物、特開昭59−142205号公報に記載のアゾ化合物、特開平1−54440号公報、ヨーロッパ特許第109,851号、ヨーロッパ特許第126,712号等の各明細書、「ジャーナル・オブ・イメージング・サイエンス」(J.Imag.Sci.)」、第30巻、第174頁(1986年)に記載の金属アレン錯体、特開平5−213861号明細書及び特開平5−255347号明細書に記載の(オキソ)スルホニウム有機ホウ素錯体、特開昭61−151197号公報に記載のチタノセン類、「コーディネーション・ケミストリー・レビュー(CoordinationChemistry Review)」、第84巻、第85−第277頁(1988年)及び特開平2−182701号公報に記載のルテニウム等の遷移金属を含有する遷移金属錯体、特開平3−209477号公報に記載の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、四臭化炭素や特開昭59−107344号公報記載の有機ハロゲン化合物等が挙げられる。これらの重合開始剤はラジカル重合可能なエチレン不飽和結合を有する化合物100質量部に対して0.01から10質量部の範囲で含有されるのが好ましい。
【0038】
本発明に係るインク中の3官能以上のラジカル重合性化合物の添加量は、臭気及び皮膚刺激性などの安全性の観点から、30〜97質量%であり、より好ましくは50〜95質量%である。
【0040】
また、本発明においては、常温では粘ちょう体であり80℃以上に加熱することにより液体状態になるように光重合性化合物を選択する必要がある。
【0041】
本発明において、色材としては耐候性に優れた顔料が好ましいが、溶解性染料及び、油性染料等の任意の公知の色材が使用できる。
【0042】
本発明に好ましく使用される顔料について述べる。発色性(添加濃度当たりの色濃度)は必ずしも高くなく、加えて均質の微粒子分散体の製造が困難なため、高濃度とすると過剰に溶融粘度が増大する現象があって、インクジェット用インクとしては従来実用化されていなかったものが使用できる。特に限定されるわけではないが、本発明には例えばカラーインデックスに記載される下記の番号の有機又は無機顔料が使用できる。
【0043】
赤あるいはマゼンタ顔料としては、Pigment Red 3、5、19、22、31、38、43、48:1、48:2、48:3、48:4、48:5、49:1、53:1、57:1、57:2、58:4、63:1、81、81:1、81:2、81:3、81:4、88、104、108、112、122、123、144、146、149、166、168、169、170、177、178、179、184、185、208、216、226、257、Pigment Violet 3、19、23、29、30、37、50、88、Pigment Orange 13、16、20、36、青またはシアン顔料としては、pigment Blue 1、15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、17−1、22、27、28、29、36、60、緑顔料としては、Pigment Green 7、26、36、50、黄顔料としては、Pigment Yellow 1、3、12、13、14、17、34、35、37、55、74、81、83、93、94,95、97、108、109、110、137、138、139、153、154、155、157、166、167、168、180、185、193、黒顔料としては、Pigment Black 7、28、26などが目的に応じて使用できる。
【0044】
具体的に商品名を示すと、例えば、クロモファインイエロー2080、5900、5930、AF−1300、2700L、クロモファインオレンジ3700L、6730、クロモファインスカーレット6750、クロモファインマゼンタ6880、6886、6891N、6790、6887、クロモファインバイオレット RE、クロモファインレッド6820、6830、クロモファインブルーHS−3、5187、5108、5197、5085N、SR−5020、5026、5050、4920、4927、4937、4824、4933GN−EP、4940、4973、5205、5208、5214、5221、5000P、クロモファイングリーン2GN、2GO、2G−550D、5310、5370、6830、クロモファインブラックA−1103、セイカファストエロー10GH、A−3、2035、2054、2200、2270、2300、2400(B)、2500、2600、ZAY−260、2700(B)、2770、セイカファストレッド8040、C405(F)、CA120、LR−116、1531B、8060R、1547、ZAW−262、1537B、GY、4R−4016、3820、3891、ZA−215、セイカファストカーミン6B1476T−7、1483LT、3840、3870、セイカファストボルドー10B−430、セイカライトローズR40、セイカライトバイオレットB800、7805、セイカファストマルーン460N、セイカファストオレンジ900、2900、セイカライトブルーC718、A612、シアニンブルー4933M、4933GN−EP、4940、4973(大日精化工業製)、KET Yellow 401、402、403、404、405、406、416、424、KET Orange 501、KET Red 301、302、303、304、305、306、307、308、309、310、336、337、338、346、KET Blue 101、102、103、104、105、106、111、118、124、KET Green 201(大日本インキ化学製)、Colortex Yellow 301、314、315、316、P−624、314、U10GN、U3GN、UNN、UA−414、U263、Finecol Yellow T−13、T−05、Pigment Yellow1705、Colortex Orange 202、Colortex Red101、103、115、116、D3B、P−625、102、H−1024、105C、UFN、UCN、UBN、U3BN、URN、UGN、UG276、U456、U457、105C、USN、Colortex Maroon601、Colortex BrownB610N、Colortex Violet600、Pigment Red 122、Colortex Blue516、517、518、519、A818、P−908、510、Colortex Green402、403、Colortex Black 702、U905(山陽色素製)、Lionol Yellow1405G、Lionol Blue FG7330、FG7350、FG7400G、FG7405G、ES、ESP−S(東洋インキ製)、Toner Magenta E02、Permanent RubinF6B、Toner Yellow HG、Permanent Yellow GG−02、Hostapeam BlueB2G(ヘキストインダストリ製)、カーボンブラック#2600、#2400、#2350、#2200、#1000、#990、#980、#970、#960、#950、#850、MCF88、#750、#650、MA600、MA7、MA8、MA11、MA100、MA100R、MA77、#52、#50、#47、#45、#45L、#40、#33、#32、#30、#25、#20、#10、#5、#44、CF9(三菱化学製)などが挙げられる。
【0045】
また、顔料を予め水や溶剤に高濃度分散した分散液を使用することもできる。例えば、MICROPIGMO WMBK−5、WMBE−5、WMRD−5、WMYW−5、AMBK−2、AMYW−2、AMBE−4(オリエント化学製)などが挙げられる。
【0046】
顔料の添加量は0.1〜20質量部が適量である。0.1質量部未満では画像品質が低下し、20質量部より多いとインク粘度特性に悪影響を与える。また、色の調整等で2種類以上の色材を適時混合して使用できる。
【0047】
本発明のインク組成物に更に機能性を発現するため、各種の増感剤、光安定化剤、表面処理剤、界面活性剤、粘度低下剤、酸化防止剤、老化防止剤、架橋促進剤、重合禁止剤、可塑剤、防腐剤、pH調整剤、消泡剤、保湿剤、分散剤等を混合することができる。
【0048】
本発明において、インクと記録材料の25℃での接触角が20〜70度の範囲にあることが好ましい。
【0049】
20度よりも小さいと、インクの濡れ性が良すぎて、にじみが問題となり、70度を超えると、インクが濡れない部分が筋となって見えてしまい品質が劣る。特に、非吸収性の材料では、顕著となる。
【0050】
接触角の調整方法としては、既に公知なように、インク中の界面活性剤量、及びまたは、記録材料表面にコロナ放電処理をする等して、調整できる。
【0051】
接触角測定には協和界面化学社製自動接触角測定装置CA−Z型を用いた。
本発明においては、記録材料上に画像形成後、速やかにその画像を硬化する。硬化する手段としては、紫外線(UV)照射ランプ、電子線、熱等が挙げられる。UV照射ランプにおいては熱が発生し、被記録体が変形してしまう可能性があるため、冷却機構、例えば、コールドミラー、コールドフィルター、ワーク冷却等が具備されていると望ましい。ランプの種類としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライド等がある。超高圧水銀灯は点光源であるが、光学系と組み合わせて光利用効率を高くしたDeepUVタイプは、短波長領域の照射が可能である。メタルハライドは、波長領域が広いため着色物に有効的である。Pb、Sn、Feなどの金属のハロゲン化物が用いられ、光開始剤の吸収スペクトルに合わせて選択できる。硬化に有効であるランプであれば、特に制限無く使用できる。
【0052】
なお、紫外線硬化技術については多くの成書があり、井本稔ら編著「UV・EV硬化技術」総合技術センター(昭和57年)が挙げられる。
この硬化により、画像耐久性が格段に向上し、印刷後の信頼性が確保される。
【0053】
【実施例】
実施例1
インク組成
表1記載の本発明のインク組成物を80℃に加熱して混合攪拌した後、加熱した状態でフィルターでろ過し、冷却して粘ちょう体のインク組成物を得た。
【0054】
なお、比較インクAとして、固形インクを150℃に加熱、混合を行い作製した。また、比較インクBとして、液体状紫外線硬化インクを、加熱せず混合を行い作製した。
【0055】
【表1】
Figure 0004474823
【0056】
インク粘度は、25℃及び80℃における溶融粘度を回転粘度計(トキメック製EDLモデル)を用いて測定した。
【0057】
インクジェットプリンターとして、コニカ(株)社製、ラージフォーマットインクジェットプリンタ「IGUAZU(イグアス)1044SD」を改良し、記録材料表面に冷却風を吹きつける装置、記録材料表面の温度を感知するセンサー、記録ヘッドへインク供給するラインの温調化(80℃設定)を施した。
【0058】
表2記載の記録材料(OPP、OPS、PET、アルミ、普通紙、PVC)に、上記インクを用いて、表2に示す条件で画像形成した。
【0059】
25℃における接触角を協和界面化学社製自動接触角測定装置CA−Z型にて測定した。
【0060】
印字出力した後、以下の条件で紫外線を照射した。使用した照射ランプは、日本電池社製メタルハライドランプ120W/cmで、365nmでの紫外線照射量1000mJ/cm2で紫外線照射を行った。
【0061】
得られた試料について以下の方法で評価し、結果を表2に示す。
[文字品質]
Y、M、C、K各色インクを用いて、目標濃度で6ポイントMS明朝体文字を印字し、文字のガサツキをルーペで拡大評価し、下記の基準に則り文字品質の評価を行った。
【0062】
◎・・・ガサツキなし
○・・・僅かにガサツキが見える
△・・・ガサツキが見えるが、文字として判別でき、ギリギリ使えるレベル
×・・・ガサツキがひどく、文字がかすれていて使えないレベル
[色混じり(滲み)]
720dpiで、Y、M、C、K各色1dotが隣り合うように印字し、隣り合う各色dotをルーペで拡大し、滲み具合を目視観察し、下記の基準に則り色混じりの評価を行った。なお、dpiとは2.54cm当たりのdot数を表す。
【0063】
◎・・・隣り合うdot形状が真円を保ち、滲みがない
○・・・隣り合うdot形状はほぼ真円を保ち、ほとんど滲みがない
△・・・隣り合うdotが少し滲んでいてdot形状が少しくずれているが、ギリギリ使えるレベル
×・・・隣り合うdotが滲んで混じりあっており、使えないレベル
[画像耐久性]
各色ベタ画像形成後の転写層を特菱アートに転写し、スクラッチ強度試験機 HEIDON−18[HEIDON社製]を用い、測定針は0.8mmRのサファイヤ針を用いて測定した。測定は一定荷重で10cmの引掻き試験を3回行い、支持体まで傷が入った箇所が存在しない限度荷重を本発明のスクラッチ強度とし、以下の基準で判断した。
【0064】
○・・・200g以上
△・・・100g以上200g未満
×・・・100g未満
【0065】
【表2】
Figure 0004474823
【0066】
表2から、本発明の試料は、あらゆる記録材料に、文字品質に優れ、色混じりのない、画像耐久性に優れた画像を印字されていることが分かる。
【0067】
【発明の効果】
インク安定性・高速安定吐出・にじみ耐性・印刷後の安定性(耐擦性など)に非常に優れたインクジェット記録方法、及び、あらゆる記録材料に安定して高精細な画像を印字できるインクジェット記録方法を提供することが出来た。

Claims (6)

  1. 選択的にインク滴の吐出制御可能な複数のノズルを有する記録ヘッドで記録材料にインクを吐出してインク像を形成するインクジェット記録方法において、該インクはワックスを含まず、インク全質量の30〜97質量%の3官能以上のラジカル重合性モノマーと、光重合開始剤及び色材を含有し、常温では粘ちょう体であり、80〜150℃に加熱することにより液体状態となり吐出され、更に、該記録材料上にインク像が形成される前からインク像形成終了までの間は、該記録材料表面は10〜30℃に温調され、画像形成後に放射線照射により画像を硬化することを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 1ページ分の記録データに基づいて記録材料表面の温調条件を設定することを特徴とする請求項1記載のインクジェット記録方法。
  3. 記録材料が、非吸収性の記録材料であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録方法。
  4. インクと記録材料の25℃での接触角が20〜70度の範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のインクジェット記録方法。
  5. 前記インクが、25℃で0.5〜50Pa・s、80〜150℃で0.003〜0.02Pa・sである放射線硬化型インクであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
  6. 前記色材が顔料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット記録方法。
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