JP4476141B2 - フォーカスサーボ導入装置 - Google Patents

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Description

本発明は、信号記録媒体の信号層に対して光ピックアップから出射される光ビームの焦点位置をフォーカス方向に移動させるフォーカスサーチ動作によりフォーカスサーボ領域に導入するフォーカスサーボ導入装置に関する。
レーザー光を使用して光学的に信号再生及びあるいは信号記録が行われる光ディスク等の信号記録媒体においては、普及している現行の光ディスク規格であるDVDやCDより記録密度の向上が図られた新方式の光ディスク規格、Blu-ray規格やHD-DVD(High Density Digital Versatile Disk)規格が提案されている。
このような記録密度の向上が図られた光ディスク規格に対応する光ピックアップは、記録密度の向上に伴って、及び信号記録品質を高めるため要求される光学特性も厳しくなっており、ディスクにレーザー光を導く出射光学系により発生される球面収差を補正する収差補正レンズを設けているものが知られている。(特許文献1参照)
前記収差補正レンズはビームエキスパンダやコリメータレンズにより構成され、この収差補正レンズは光軸方向に変位可能であると共に、アクチュエータにより駆動可能になっており、ディスクの信号層を被覆するカバー層(透明基板)を介して前記信号層に収束されるレーザー光に発生する球面収差が最少となるように変位されるようになっている。
ところで、Blu-ray規格の場合、対物レンズのNAが0.85とDVDの0.6、CDの0.45と比べて著しく大きく、光ピックアップの外形形状や、記録密度及び信号記録品質の向上による光学部品の増加に伴う光学設計による制約、あるいは対物レンズアクチュエータの特性による制約から使用される対物レンズが設定され、これにより対物レンズの径を無闇に大きくすることはできず、必然的に焦点距離が小さくなっている。その為、対物レンズからディスクまでの距離が短く、対物レンズのフォーカス方向への作動距離(working distance)が短くなってしまう。
単一の光ピックアップによりBlu-ray規格のディスクの他に従来からのDVD規格やCD規格に対応させる場合、単一の対物レンズにより各規格のディスク全てに対応させることが構成上好ましいが、このような単一の対物レンズを搭載する構成の光ピックアップであると、ディスクの信号層を被覆するカバー層の厚みの違いにより、すなわちディスクのカバー層の厚みがBlu-ray規格の場合0.1mmであるのに対し、DVDでは0.6mm、CDでは1.2mmであり、対物レンズのフォーカス方向への作動距離が更に短くなってしまう。
ところで、レーザー光を使用してディスクを光学的に信号再生及びあるいは信号記録を行う光ディスク装置は、ディスクの信号層に対して光ピックアップから出射されるレーザー光の焦点位置をフォーカスサーチ動作によりフォーカス方向に移動させてフォーカスサーボ領域に導入するフォーカスサーボ導入装置を備えている。
光ピックアップからのレーザー光の焦点位置をフォーカス方向に移動させるために、光ピックアップは、通常、対物レンズが装着されるレンズホルダーを光軸方向を含む互いに直交する2方向に変位可能に弾性的に支持されると共に、前記レンズホルダーを電磁力により駆動する対物レンズ駆動装置を備えている。そして、フォーカスサーボ導入装置は、前記対物レンズ駆動装置を作動させてレンズホルダーを駆動し、これにより対物レンズを光軸方向に変位させることによりフォーカスサーチ動作させる。(特許文献2参照)
特開2003−257069号公報 特開2004−273023号公報
ところで、対物レンズを光軸方向に変位させてフォーカスサーチ動作させると、対物レンズの作動距離に伴ってディスクに対物レンズが衝突する危惧がある。特に、先述したBlu-ray規格のディスクに対応する光ピックアップは、対物レンズの作動距離が短くなっていることからディスクに対物レンズが衝突する危険が増す。
また、レンズホルダーの重量バランスの不均衡により対物レンズの光軸と直交する方向を中心にした有害な回転力が発生し、レンズホルダーが傾いて変位されることもあり、この場合、レンズホルダーの両脇部分がよりディスクに接近することになるので、ディスクにレンズホルダーが衝突する危険が増す。
その為、従来、レンズホルダーにディスクに対向して突出される突状の保護部材を他の部位よりディスクに接近するように設け、その保護部材をディスクのカバー層より軟質な材質により構成し、ディスクに衝突する部位を前記保護部材としてディスクや対物レンズを保護するようにしていた。
しかしながら、保護部材を構成する材質や設置位置の関係から別部品で用意する必要があったり、適当な設置位置が確保できない場合があると共に、衝突の際に保護部材の材質がディスクに付着する危惧がある。
すなわち、保護部材によりディスクや対物レンズを保護することは、根本的な解決とはならない。
一方、フォーカスサーチ動作により対物レンズがフォーカス方向に駆動される振幅を電気的な制御により規制してディスクに対物レンズが衝突するのを回避する方法もあるが、電気的な制御による方法はレンズホルダーが傾いたり、規制範囲のばらつきによりディスクに対物レンズが衝突するのを回避できないことが想定され、時にはフォーカスサーチ動作による対物レンズの振幅がフォーカスサーボ領域に到達するのに不足する危惧もあり、対物レンズの振幅の規制範囲など制御方法の設定が困難である。
請求項1に係る発明は、光ピックアップに対物レンズに入射されるレーザー光の入射角を変化させるパワーレンズを有すると共に、このパワーレンズを光軸方向に駆動するパワーレンズアクチュエータを備え、フォーカスサーボ領域への導入時に前記パワーレンズアクチュエータを制御して前記パワーレンズを光軸方向に駆動することにより対物レンズから出射されるレーザー光の焦点を変位させてフォーカスサーチ動作を行うと共に、光ピックアップに備える光検出器からの受光出力を用いて得られるフォーカスエラー信号に基づいてフォーカスサーボ領域に導入されたことを検出し、この検出の時点でフォーカスサーボをロックし、このロック状態を保持するように対物レンズを駆動しながら、前記パワーレンズを初期位置に戻すようにしている。
本発明に依れば、フォーカスサーボ導入をパワーレンズを駆動して行い、フォーカスサーボ導入後に対物レンズを変位させるようにしているので、対物レンズのフォーカス方向への作動距離が短くても確実にフォーカスサーボ導入が行えるようにしながら、ディスクに対物レンズやレンズホルダーが衝突されることが確実に回避できる。
また、パワーレンズとして光ピックアップに備えられている収差補正レンズを用いることで、追加のレンズ及びレンズアクチュエータを必要とせず、効率的である。
この場合、フォーカスサーボのロック状態を保持するように対物レンズを駆動しながら、収差補正レンズを初期位置に戻すようにしているので、フォーカスサーボのロック後に収差補正レンズは本来の使用が可能となる。
また、パワーレンズを駆動することによりフォーカスサーチ動作、及び従来どおりの対物レンズを駆動することによりフォーカスサーチ動作のいずれにも対応可能であり、自由度が高い。
この場合、信号記録媒体の判別に応じてフォーカスサーチ動作のために駆動するレンズを選択することにより、対物レンズのNA、及び信号層を覆うカバー層までの距離に応じて信号層に合焦される際の対物レンズとディスクのカバー層表面までの距離が変化してもこの距離が短い場合はパワーレンズを駆動することによるフォーカスサーチ動作により対物レンズが信号記録媒体に衝突することを防止し、前記距離がある程度確保できる場合は対物レンズを駆動することによるフォーカスサーチ動作により信頼性を重視することが出来る。
図1は本発明にかかるフォーカスサーボ導入装置の一実施例を示す回路ブロック図、図2は図1に示すフォーカスサーボ導入装置に用いられる光ピックアップの一例を示す光学配置図である。図2に示す光ピックアップ装置は、CD、DVD及びBlu−ray規格のディスクに対応する構成となっている。
第1レーザーユニット1は同一半導体基板上にCDに適した赤外波長帯765nm〜805nmの第1波長、例えば780nmのレーザー光を発光する第1発光点2と、DVDに適した赤色波長帯645nm〜675nmの第2波長、例えば650nmのレーザー光を発光する第2発光点3とを有するレーザーダイオードにより構成され、単一のレーザーユニットでCD記録再生及びDVD記録再生に適合する2波長のレーザー光を発光するようになっている。
第2レーザーユニット4はBlu−ray規格のディスクに適した青紫色(青色)波長帯400nm〜420nmの第3波長、例えば405nmのレーザー光を発光する第3発光点5を有するレーザーダイオードにより構成される。
第1レーザーユニット1の第1発光点2及び第2発光点3からそれぞれ出射される第1波長及び第2波長の各レーザー光は、回折格子6によりトラッキング制御に使用される±1次回折光を形成するべく回折され、その後、1/2波長板7により偏光方向が調整されてダイクロイックプリズム8のフィルタ面8aの透過方向からこのダイクロイックプリズム8に供給される。
一方、第2レーザーユニット4の第3発光点5から出射される第3波長のレーザー光は、回折格子9によりトラッキング制御に使用される±1次回折光を形成するべく回折され、その後、1/2波長板10により偏光方向が調整されてダイクロイックプリズム8のフィルタ面8aの反射方向からこのダイクロイックプリズム8に供給される。
このダイクロイックプリズム8は第1レーザーユニット1と第2レーザーユニット4とを別光路に配置する役割を担っており、ダイクロイックプリズム8のフィルタ面8aは、650nm及び780nmのレーザー光の透過率を95%以上確保すると共に、405n
mレーザー光の透過率を5%未満、すなわち反射率を95%以上確保するような波長選択性を有する反射・透過コートが施されている。
その為、第1レーザーユニット1から出射される第1及び第2波長の各レーザー光はダイクロイックプリズム8のフィルタ面8aを透過して偏光ビームスプリッタ11に入射され、一方、第2レーザーユニット4から出射される第3波長のレーザー光はダイクロイックプリズム8のフィルタ面8aを反射して偏光ビームスプリッタ11に入射される。
ここで、第1波長、第2波長及び第3波長の各レーザー光は、それぞれ1/2波長板7及び1/2波長板10により偏光ビームスプリッタ11の偏光フィルタ面11aに対してp偏光に設定されてこの偏光フィルタ面11aを透過するように設定されている。
偏光ビームスプリッタ11の偏光フィルタ面11aを透過した第1レーザーユニット1から出射される各レーザー光及び第2レーザーユニット4から出射されるレーザー光は、コリメータレンズ12より平行光になされた後、反射ミラー13により反射されて光軸が直角に折曲される。
反射ミラー13により反射されたレーザー光は、ビームエキスパンダ14及び1/4波長板15をそれぞれ通過し、ホログラム素子16を介した後、対物レンズ17に入射され、該対物レンズ17により収束されてディスクDに照射される。
ビームエキスパンダ14は凹レンズ14a及び凸レンズ14bの組み合わせレンズにより構成され、凹レンズ14aが光軸方向に変位可能であると共に、収差補正アクチュエータ18により駆動可能になっており、対物レンズ17に入射されるレーザー光束の角度を調整することにより対物レンズ17から出射されるレーザー光に補正用の球面収差を発生させてディスクDの信号層を被覆するカバー層(透明基板)を介して前記信号層に収束されるレーザー光に発生する球面収差が最少となるように変位されるようになっている。尚、このビームエキスパンダ14が信号記録媒体の信号層に収束されるレーザー光に発生する球面収差を補正する球面収差補正レンズとなり、ビームエキスパンダ14を構成する凹レンズ14a及び凸レンズ14bはレーザー光を拡散あるいは収束させるパワーを有するパワーレンズであり、請求項1に示すパワーレンズはアクチュエータにより駆動可能な凹レンズ14aに相当する。
ホログラム素子16は、対物レンズ17に入射するレーザー光の開口径を設定する開口設定手段となり、図3に示す如く、光軸を中心とした同心円状に内周から外周に向かって第1領域16A、第2領域16B及び第3領域16Cが形成されている。前記第1領域16Aは第1、第2及び第3波長の各レーザー光を95%以上透過する透過特性を有する回折格子により構成され、第2領域16Bは第2及び第3波長の各レーザー光に対して95%以上の透過特性を有すると共に、第1波長のレーザー光に対して回折(又は反射)により0次光において5%以下の透過特性を有する回折格子(又は波長選択性のダイクロイックフィルタ膜)により構成され、前記第3領域16Cは第3波長のレーザー光に対して95%以上の透過特性を有すると共に、第1及び第2波長の各レーザー光に対して回折(又は反射)により0次光において5%以下の透過特性を有する回折格子(又は波長選択性のダイクロイックフィルタ膜)により構成されている。
このような光学系により第1レーザーユニット1の第1発光点2及び第2発光点3からそれぞれ発光されるCD用の第1波長のレーザー光及びDVD用の第2波長のレーザー光と第2レーザーユニット4の第3発光点5から発光されるBlu-ray Disc用の第3波長のレーザー光は、単一の対物レンズ17に入射され、該対物レンズ17を対物レンズアクチュエータ19によりフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動することによりディスクD
の信号層の所定の信号トラックに収束されて照射される。
前記対物レンズ17の入射面にはCD、DVD及びBlu-ray Discの適合波長及びNAに夫々適合するべく回折格子(図示せず)が形成されており、対物レンズ17はこの回折格子により第1レーザーユニット1の第1発光点2から発光されるCDに適合する第1波長のレーザー光を所定の拡がり角で所定領域で入射してCDの記録再生に適したNA及び収差補正されたレーザースポットが得られるように所期の特性が発揮されると共に、前記回折格子により第1レーザーユニット1の第2発光点3から発光されるDVDに適合する第2波長のレーザー光及び第2レーザーユニット4の第3発光点5から発光されるBlu-ray Discに適合する第3波長のレーザー光を平行光でそれぞれ所定領域で入射してそれぞれDVD及びBlu-ray Discの記録再生に適したNA及び収差補正されたレーザースポットが得られるように所期の特性が発揮される。
ディスクDの信号層により変調されて反射されたレーザー光は対物レンズ17に戻り、来た光路を経由して戻って偏光ビームスプリッタ11に至る。この偏光ビームスプリッタ11に戻されるレーザー光は、ディスクDへの往路と復路で1/4波長板15を2度通過するので、前記偏光ビームスプリッタ11に戻されたレーザー光は偏光方向が1/2波長回転されている。その為、ディスクDへの往路ではp偏光であったレーザー光がs偏光となって偏光ビームスプリッタ11に入射される。
したがって、前記偏光ビームスプリッタ11に戻されたレーザー光は、偏光フィルタ面11aにより反射され、ディスクDに照射されるレーザー光のフォーカスエラー成分を発生させると共に、焦点調整を行うサーボレンズ20を介して光検出器21に導かれる。前記光検出器21には、CDの記録再生に用いられるCD受光部(図示せず)、DVDの記録再生に用いられるDVD受光部(図示せず)及びBlu-ray Discの記録再生に用いられるBlu-ray Disc受光部(図示せず)が形成されており、CD用の第1波長のレーザー光は前記CD受光部の各受光領域に受光され、DVD用の第2波長のレーザー光は前記DVD受光部の各受光領域に受光され、Blu-ray Disc用の第3波長のレーザー光は前記Blu-ray Disc受光部の各受光領域に受光される。
その為、各種ディスクの記録信号が得られると共に、各種ディスクに対応したフォーカス制御及びトラッキング制御、あるいはチルト制御に用いられる各制御信号が得られる。
次に、前述のように球面収差補正の為に収差補正レンズ(図2のビームエキスパンダ14に相当)を備える光ピックアップを用いるフォーカスサーボ導入装置を図1を用いて説明する。
光ピックアップ30の収差補正レンズ(を構成する一部のレンズ(ビームエキスパンダ14の凹レンズ14a))は光軸方向に変位可能に支持され、収差補正レンズドライバ28により駆動される収差補正アクチュエータ29(図2の収差補正アクチュエータ18に相当)により変位されるようになっている。
球面収差検出回路25は後述する光ピックアップの各種エラー信号に基づいてディスクの信号層に収束されるレーザー光に発生する球面収差量を検出し、球面収差補正制御回路26はこの検出された球面収差量を補正するべくこの球面収差量と同量で逆向きとなる収差補正制御信号を発生して収差補正レンズドライバ28を制御する。この収差補正制御信号は選択スイッチ27を介して選択的に収差補正レンズドライバ28に供給される。
選択スイッチ27は、前記収差補正制御信号の他にフォーカスサーチ信号生成回路24から発生されるフォーカスサーチ信号を選択的に収差補正レンズドライバ28に供給するようになっている。前記フォーカスサーチ信号生成回路24から発生されるフォーカスサーチ信号は光プックアップ30から出射されるレーザー光の点を光軸方向に強制的に移動させる信号であり、例えば三角波信号が採用される。
光ピックアップ30の光検出器31(図2の光検出器21に相当)にディスクからの反射光が受光されると、光検出器31に形成される各ディスクに対応する受光部のうち、所定の受光部の各受光領域から各受光出力がそれぞれ導出される。
この各受光出力はそれぞれフロントエンド処理回路32に供給されてイコライジングされ、フロントエンド処理回路32の信号生成部33は所定の演算処理を行ってディスクの記録マーク(ピット及びランド)に対応するRF信号(ラジオ周波信号)、ディスクに照射されるレーザー光の信号層とのフォーカスずれを示すフォーカスエラー信号(FE信号)、前記レーザー光の信号トラックとのトラッキングずれを示すトラッキングエラー信号(TE信号)、及びラジアル方向における信号層との傾きを示すチルトエラー信号を生成する。
ここで、CD方式においては、フォーカスエラー信号を生成するのに非点収差法が採用されると共に、トラッキングエラー信号を生成するのに3ビーム法が採用され、DVD方式及びBlu-ray Disc方式においては、フォーカス制御に非点収差法が、トラッキング制御にディスク種別(ROM、R、RW、RAM)に応じて差動プッシュプル法、あるいは位相差法が採用され、信号生成部33は、これらの方式に則った演算処理を行う。
信号生成部33により生成されたFE信号はフォーカスサーボ回路34に供給され、フォーカスサーボ回路34は光ピックアップ30から出射されるレーザー光をディスクの信号層に合焦させるべく対物レンズアクチュエータ35(図2の対物レンズアクチュエータ19に相当)を駆動する対物レンズドライバ36が制御されるフォーカス制御信号を発生する。
フォーカスサーボ回路34から発生されるフォーカス制御信号は、サーボループスイッチ37を介して選択的に対物レンズドライバ36に供給され、このサーボループスイッチ37はフォーカスサーボ導入以前は開放され、フォーカスサーボ導入以降は閉じられるようにフォーカスサーボ導入制御回路38により制御される。
フォーカスサーボ導入制御回路38は信号生成部33により生成されたFE信号に基づいて光ピックアップ30から出射されるレーザー光の点がフォーカスサーボ領域に導入されたことを検出し、この検出によりフォーカスサーボ回路34からのフォーカス制御信号が対物レンズドライバ36に供給されるようにサーボループスイッチ37が閉じられる。
また、フォーカスサーボ導入制御回路38によりサーボループスイッチ37を閉じてフォーカスサーボ状態に切り換えられるのと略同時に選択スイッチ27がb端子側に切り換えられ、球面収差補正制御回路26から発生される収差補正信号が収差補正レンズドライバ28に供給されるようになる。
尚、フォーカスサーボ導入制御回路38及び球面収差検出回路25は、フォーカスサーボ導入を決められた処理手順に従って制御するためのCPU39内に備えられる。
このように構成されるフォーカスサーボ導入装置において、フォーカスサーボ導入方法は図4に示すフローチャートのようになっている。
フォーカスサーボ導入が実行されると、選択スイッチ27はフォーカスサーチ信号生成回路24から発生されるフォーカスサーチ信号を選択するようにa端子側に切り換えられ(ステップa)、次に、フォーカスサーチ信号生成回路24からフォーカスサーチ信号が発生される。その為、前記フォーカスサーチ信号が収差補正レンズドライバ28に供給され、それによりビームエキスパンダ14の凹レンズ14aが光軸方向に駆動され、フォーカスサーチ動作が開始される。同時にCPU39内のタイマーの計時が開始され、フォーカスサーチ動作の時間計測が行われる(ステップb)。
ここで、ビームエキスパンダ14の凹レンズ14aが光軸方向に駆動されると、図5(イ)乃至図5(ハ)に示す如く、凹レンズ14aの変位に伴って対物レンズ17に入射されるレーザー光束の角度が変化するので、対物レンズ17から出射されるレーザー光の点が変位し、フォーカスサーチ動作が行われる。
フォーカスサーチ動作が開始されると、フォーカスサーボ導入制御回路38は信号生成部33により生成されるFE信号が「0」になることを検出して光ピックアップ30からのレーザー光の点がフォーカスサーボ領域に導入されたか否かを判断する(ステップc)。
光ピックアップ30からのレーザー光の焦点がフォーカスサーボ領域に導入されていないと判断されると、タイマーがフォーカスサーチ動作期間としてあらかじめ設定された時間内か否かが判断され(ステップd)、その時間内の場合はフォーカスサーチ信号を収差補正レンズドライバ28に供給するのを継続してフォーカスサーチ動作を継続し、光ピックアップ30からのレーザー光の焦点がフォーカスサーボ領域に導入されたと判断されずにフォーカスサーチ動作期間が設定時間を超えるまで行われる。
一方、光ピックアップ30からのレーザー光の焦点がフォーカスサーボ領域に導入されたと判断されると、フォーカスサーチ動作時において開放されているサーボループスイッチ37が閉じられ、これによりフォーカスサーボ回路34からのフォーカス制御信号が対物レンズドライバ36に供給されるようにする(ステップe)。フォーカスサーボ回路34は信号生成部33により生成されるFE信号に基づくフォーカス制御信号を発生するので、このフォーカス制御信号が対物レンズドライバ36に供給されることにより前記FE信号が「0」になるように対物レンズアクチュエータ35により対物レンズ17が駆動され、光ピックアップ30から出射されるレーザー光がディスクDの信号層に合焦されるように制御されるフォーカスサーボ状態になる。
フォーカスサーボ状態に切り換えられると、フォーカスサーチ信号生成回路24からフォーカスサーチ信号が発生されるのが停止され、選択スイッチ27は球面収差補正制御回路26から発生される収差補正信号を選択するようにb端子側に切り換えられる。フォーカスサーボ状態に切り換えられた当初、球面収差補正制御回路26はビームエキスパンダ14の凹レンズ14aを初期位置に戻す制御信号を発生する。その為、前記凹レンズ14aが初期位置に戻される(ステップf)。この初期位置は例えば光電式や機械式などのスイッチの状態で判断されるようになっている。
凹レンズ14aを初期位置に戻すとき、フォーカスサーボ状態になっているので、フォーカスサーボ回路34からのフォーカス制御信号により対物レンズアクチュエータ35が駆動されることにより、凹レンズ14aの変位に伴う光ピックアップ30から出射されるレーザー光の焦点の変位を打ち消すように対物レンズ17が変位される。すなわち、凹レンズ14aが初期位置に戻される際にフォーカスサーボ状態を保持して対物レンズ17が変位される。
したがって、対物レンズ17が変位されてもこの対物レンズ17がディスクDの表面に衝突することが防止される。
凹レンズ14aが初期位置に戻されると、球面収差補正制御回路26は球面収差検出回路25により検出されるレーザー光の球面収差量に基づいてこの球面収差を補正する収差補正制御信号を発生し、これにより凹レンズ14aは収差補正アクチュエータ29により収差補正制御信号に応じて駆動され、ディスクの信号層に収束されるレーザー光に発生する球面収差を補正する位置に変位される。
尚、本実施例においては、ビームエキスパンダ14の凹レンズ14aを光軸方向に駆動することによりフォーカスサーチ動作を行うようになっているが、凸レンズ14bが駆動可能であれば、この凸レンズ14bでも良いし、ビームエキスパンダ14に限らず、コリメータレンズやカップリングレンズなどのレーザー光を収束、あるいは拡散させるパワーを持ったパワーレンズが光軸方向に駆動可能になっていれば、フォーカスサーチ動作を行うことが出来、このような光軸方向に駆動可能なパワーレンズでフォーカスサーチ動作を行うようにすれば良い。
図1に示す回路ブロック図に破線で示す信号経路を追加した回路は前述の実施例とは別のフォーカスサーボ導入装置を示している。
すなわち、フォーカスサーチ信号生成回路24から発生されるフォーカスサーチ信号がスイッチ回路41により選択的に対物レンズドライバ36に供給される信号経路が追加され、前記スイッチ回路41及び選択スイッチ27がCPU39内に備えられるディスク判別回路40により判別されるディスク種別に応じて切り換えられるようになっている。
このように構成することにより判別されるディスク種別CD,DVD及びBlu-ray Discによりフォーカスサーチ動作のために駆動するレンズをビームエキスパンダ14の凹レンズ14aか対物レンズ17かを選択するようにし、対物レンズ17の作動距離がフォーカスサーチ動作に十分に確保できないBlu-ray Discにおいて、フォーカスサーチ動作のために凹レンズ14aを駆動するようにすると共に、対物レンズ17の作動距離がフォーカスサーチ動作に十分に確保されるBlu-ray Disc以外のCD,DVDにおいて、フォーカスサーチ動作のために従来どおりの対物レンズ17を駆動するようにする。
このようにする場合、ディスク判別回路40によりBlu-ray Discが判別されると、フォーカスサーボ導入制御回路38によりフォーカスサーボ導入時に、選択スイッチ27はフォーカスサーチ信号生成回路24から発生されるフォーカスサーチ信号を選択するようにa端子側に切り換えられると共に、スイッチ回路41は開放される。その為、前述の実施例1と同様にビームエキスパンダ14の凹レンズ14aのフォーカス方向への駆動によるフォーカスサーチ動作が行われる。
フォーカスサーボ領域に導入されると、サーボループスイッチ37が閉じられてフォーカスサーボ状態に切り換えられ、その後は前述の実施例1と同様の動作となる。
一方、ディスク判別回路40によりBlu-ray Disc以外のディスクであると判別されると、フォーカスサーボ導入制御回路38によりフォーカスサーボ導入時に、選択スイッチ27は球面収差補正制御回路26から発生される収差補正信号を選択するようにb端子側に切り換えられると共に、スイッチ回路41は閉じられる。その為、従来どおりの対物レンズ17のフォーカス方向への駆動によるフォーカスサーチ動作が行われる。この場合、フォーカスサーチ動作中において球面収差補正制御回路26から収差補正信号が発生される
のは停止され、ビームエキスパンダ14の凹レンズ14aは初期位置に停止させておく。
フォーカスサーボ領域に導入されると、サーボループスイッチ37が閉じられてフォーカスサーボ状態に切り換えられ、同時にスイッチ回路41が開放される。その後は、球面収差補正制御回路26から収差補正信号が発生される状態になり、収差補正信号に応じて凹レンズ14aが駆動され、ディスクの信号層に収束されるレーザー光に発生する球面収差の補正が行われる。
本発明にかかるフォーカスサーボ導入装置の一実施例を示す回路ブロック図である。 図1に示すフォーカスサーボ導入装置に用いられる光ピックアップの一例を示す光学配置図である。 ホログラム素子16に形成される第1領域16A、第2領域16B及び第3領域16Cの形態を説明する説明図である。 図1に示すフォーカスサーボ導入装置におけるフォーカスサーボ導入方法を示すフローチャートである。 ビームエキスパンダ14の凹レンズ14aの駆動によるフォーカスサーチ動作を説明する説明図である。
符号の説明
1 第1レーザーユニット
4 第2レーザーユニット
14 ビームエキスパンダ(球面収差補正レンズ)
14a 凹レンズ
14b 凸レンズ
17 対物レンズ
18、29 収差補正アクチュエータ
19、35 対物レンズアクチュエータ
25 球面収差検出回路
27 選択スイッチ
30 光ピックアップ
31 光検出器
32 フロントエンド処理回路
33 信号生成部
34 フォーカスサーボ回路
37 サーボループスイッチ
38 フォーカスサーボ導入制御回路
40 ディスク判別回路

Claims (6)

  1. 信号記録媒体の信号層に対して対物レンズを駆動する対物レンズアクチュエータを備える光ピックアップから出射されるレーザー光の焦点位置をフォーカス方向に移動させるフォーカスサーチ動作によりフォーカスサーボ領域に導入するフォーカスサーボ導入装置において、前記光ピックアップは対物レンズに入射されるレーザー光の入射角を変化させるパワーレンズを有し、このパワーレンズは光軸方向に駆動するパワーレンズアクチュエータを備え、フォーカスサーボ領域への導入時に前記パワーレンズアクチュエータを制御して前記パワーレンズを光軸方向に駆動することにより対物レンズから出射されるレーザー光の焦点を変位させてフォーカスサーチ動作を行うと共に、光ピックアップに備える光検出器からの受光出力を用いて得られるフォーカスエラー信号基づいてフォーカスサーボ領域に導入されたことを検出し、この検出の時点でフォーカスサーボをロックし、このロック状態を保持するように対物レンズを駆動しながら、前記パワーレンズを初期位置に戻すことを特徴とするフォーカスサーボ導入装置。
  2. 前記パワーレンズは信号記録媒体にレーザー光を導く光ピックアップの出射光学系により発生される球面収差を補正する収差補正レンズであり、この収差補正レンズを光軸方向に変位させることにより球面収差の補正量を調節する構成となっていることを特徴とする請求項1記載のフォーカスサーボ導入装置。
  3. フォーカスサーボのロック状態を保持するように対物レンズを駆動しながら、前記収差補正レンズが戻される初期位置は、信号記録媒体の信号層を被覆するカバー層を介して前記信号層に収束されるレーザー光に発生する球面収差が最少となるように設定されていることを特徴とする請求項2記載のフォーカスサーボ導入装置。
  4. 前記収差補正レンズはビームエキスパンダであることを特徴とする請求項2記載のフォーカスサーボ導入装置。
  5. フォーカスサーチ動作させるためのフォーカスサーチ信号を対物レンズアクチュエータを駆動する対物レンズドライバ及びパワーレンズアクチュエータを駆動するパワーレンズドライバに選択的に供給することを特徴とする請求項1記載のフォーカスサーボ導入装置。
  6. 信号記録媒体の信号層を被覆するカバー層の厚みが相違する複数規格の信号記録媒体に対応するフォーカスサーボ導入装置であって、信号記録媒体の判別に応じて対物レンズドライバ及びパワーレンズドライバのいずれか一方にフォーカスサーチ信号を供給することを特徴とする請求項5記載のフォーカスサーボ導入装置。

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