JP4476558B2 - 燃料電池及びその製造方法 - Google Patents
燃料電池及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4476558B2 JP4476558B2 JP2003084631A JP2003084631A JP4476558B2 JP 4476558 B2 JP4476558 B2 JP 4476558B2 JP 2003084631 A JP2003084631 A JP 2003084631A JP 2003084631 A JP2003084631 A JP 2003084631A JP 4476558 B2 JP4476558 B2 JP 4476558B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- electrode
- fuel cell
- hydrophilic
- aqueous solution
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Fuel Cell (AREA)
- Inert Electrodes (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオン伝導性を有する固体高分子を電解質とする固体高分子型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃料の有する化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する装置として、燃料電池が知られている。この燃料電池は、通常、電解質を保持した電解質層を挟んで、燃料極と酸素極とからなる一対の多孔質電極を対向させて燃料電池を形成し、燃料極の背面に水素等の燃料ガスを接触させ、また酸素極の背面に空気等の酸化剤を接触させることにより、このときに生じる電気化学反応を利用して、前記の両極から電気エネルギーを取り出すようにしたものである。燃料電池によれば、燃料ガスと酸化剤が供給されている限り、高い変換効率で電気エネルギーを取り出すことができる。そのため省エネルギー、環境保全等に有利な発電システムとして実用化研究が活発に行われている。この燃料電池は、電解質の種類によりアルカリ型(AFC)、リン酸型(PAFC)、溶融炭酸型(MCFC)、固体酸化型(SOFC)、そして固体高分子型(PEFC)などと称される。
【0003】
中でも、ここ近年、次世代のエネルギー源として、固体高分子型燃料電池が注目されている。この燃料電池は、二種類の電極、つまり、燃料極と酸素極とを有しており、燃料極で燃料を酸化し、正極で酸素を還元することにより、電気を発生させる。尚、正極における生成物は、水を初めとする水溶液である。
【0004】
さて、正極で用いられる酸素は、空気中から供給することが可能である。従って燃料電池内に、反応物として燃料のみを保持しておけば良いため、燃料電池にはエネルギー密度が高くなる利点がある。しかし、このような燃料電池では、正極上で生成する水溶液などが正極上に滞留する為に、酸素拡散を阻害し、燃料電池の効率的な運転の妨げとなっている。この問題を解決するために、ブロアーを用い生成水をとばすという方法が用いられている。(特許文献1参照)
【0005】
【特許文献1】
特開平6−188008号公報(第3−5頁、第42図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の方法によると、複雑な構造を有し、体積が増えるため、エネルギー密度が低下する。また、ブロアーにより電力が消費されるため、更にエネルギー密度が低くなるという問題がある。特に小型携帯機器の電源は、寸法が限られ、軽量である必要がある。しかし従来の方法により小型携帯機器向けの燃料電池を構成した場合、燃料をいれる容積が小さくなり、実効的なエネルギーを得ることが困難となる。従って、小型携帯機器向けの電源としては、特に不向きである。
【0007】
本発明は、固体高分子型燃料電池の正極において、電力を消費せず、かつ体積も大きく増やさず、燃料電池のエネルギー密度を落とさすに、電極上に生成する水溶液を除去することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決する為に、本発明の燃料電池は、選択的に酸素を電気化学的還元する機能を有する触媒を付帯する正極と、燃料を電気化学的酸化する触媒を付帯する負極、両極間を隔てるカチオン透過固体高分子膜を具備し、正極周囲に電極上で生成した水溶液を吸収する吸収材を設け、水溶液を吸収材に搬送する構造を正極に備えることとした。これにより、正極上で生成、或いは、凝縮した水溶液が吸収材に搬送され、正極周囲で吸収されるために、正極に水溶液が滞留しないこととなる。従って、正極上で生成した水溶液を除去するために、電力を使わず、複雑な構造を有せず、また、容積をほとんど変えずに水溶液を除去することが可能である。
【0009】
更に、本発明の親水部の親水性材料が電極中心部から外側に向けて濃度が高くなるように配置されている。これにより、正極上で生成した水溶液の液量が、正極の外周部程多くなり、吸収材と水溶液との接触部位が多くなる。従って、吸収材の水溶液吸収効率が向上し、正極からの水溶液除去量を増加することが可能になる。
【0010】
更に、親水性材料形成部には流路が形成してある。これにより、正極上に生成した水溶液は親水部で吸い上げられ吸収材に搬送される。さらに、吸収材で吸収されて正極上から除去される。これにより、親水性材料から形成された流路により、水溶液などの生成物が流路上に滞留、或いは、流路のつまりが起きないという作用がある。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
【0012】
本発明の燃料電池の概略構造を図1に示す。図示するように、本発明の燃料電池には、イオン伝導性とガス分離機能を有する固体高分子電解質膜1が設けられている。高分子電解質膜1は、プロトンを透過しうるものであればよく、例えばNafion(商標)のようなものが用いられる。この固体高分子電解質膜1を挟持するようにして負極2、正極3からなる一対のガス拡散電極が配置されている。各電極2、3において電解質膜1に接する面には、Pt等の触媒を含有した反応触媒層が形成されている。各電極2、3においてPt等の触媒を保持するために支持体としてカーボンなどが使われる。正極3の表面に生成した水溶液を正極3周囲に設けた吸収材5に搬送する構造として、正極3の高分子電解質膜1と接する面と対向する面に親水部4が配置される。更に、搬送された水溶液を正極3周囲に取り去る構造として、親水部4の外周に吸収材5が配置されている。これらの親水部4、吸収材5、固体高分子電解質膜1及び電極2、3から単電池が構成される。正極3上で生成した水溶液を、正極周囲に設けた吸収材5に搬送する構造を正極3上に配置し、その水溶液を吸収材5で取り去ることにより、燃料電池の発電時に正極3上で酸素拡散の阻害となる生成された水溶液を除去する機能を有する。これにより、電力を使わず、複雑な構造を有せず、また、容積をほとんど変えずに水溶液を除去できるため、高効率の発電が行える。
【0013】
さらに、正極で生成した水溶液を吸収材5に搬送する構造として、親水部4を設けることとした。この親水部4は水溶液を吸収材5に搬送する機能を有している。親水部4を構成する材料としては、濡れ性が高い親水性材料が好ましく、例えば、酸化チタン等の親水性材料から任意に選ぶことができる。吸収材5には吸収性樹脂等の吸収剤を用い、親水部4の外周に配置した。この親水部4は、正極3上に生成した水溶液を吸い上げ、吸収材5に搬送する機能を有する。吸収材5は、親水部4が吸い上げた水溶液を順次吸収し、水溶液を蓄える機能を有する。これにより、正極3上で生成した水溶液が、滞留することがなくなる。よって、酸素拡散の阻害を防ぐことが出来る。
【0014】
固体高分子型燃料電池は、作動温度が比較的低温(室温〜100℃)であるため、加湿用に供給された水分の中、電解質に吸収されなかった水分や、反応によって生成された生成物が、液体の状態で存在することがある。この水溶液は、電極触媒層へのガスの拡散性を阻害し、燃料電池の出力が低下するという問題がある。よって、水溶液によるガス拡散性の阻害が、問題であるような場合には、電極上で生成或いは凝縮した水溶液を除去する構造を正極3と負極2との両方に用いても良い。
【0015】
さらに、正極の構造は、正極3が親水性材料からなる親水部4と反応触媒とが独立の層として構成され、正極3の高分子電解質膜1と接する面と対向する面に親水部を配置する。これにより、正極3上で生成した水溶液を滞留させずに、効率よく吸い上げることが可能となる。よって、電極性能の経時劣化が無くなる。
【0016】
また、親水性材料と結着剤を含んだペーストを、撥水化処理されたカーボンの支持体に保持することにより親水部4を形成した。これにより、適度な強度と柔軟性を持たせることができる。また、正極3上に生成した水溶液を、正極3と親水部4の撥水化処理されたカーボンの支持体、例えばカーボンシートとの間の親水材に保持させることが出来る。よって、カーボンシートの外側、すなわち、燃料電池の外部を水溶液で漏らさずに、吸収材5に速やかに吸収させる効果がある。また、適度な柔軟性を持たせてやることで、高分子電解質膜1を傷つけにくいという効果もある。
【0017】
さらに、結着剤として、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ−N−ビニルアセトアミド(PNVA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリビニルアルコール(PVA)及びスチレンブタジエンラバー(SBR)から成る群のいずれか一つを任意に選ぶことが出来る。この結着剤の含有量としては、親水性材料粉末の重量に対して1.0重量%〜10.0重量%であることが望ましい。これにより、親水性材料同士を互いに結着させる作用が発現する。また、燃料電池において、非運転時及び発電量が小さいとき、親水部4が乾燥することとなる。また、発電量が多いときは、親水部4が湿潤することとなる。このような親水部4の湿度の変化に伴う体積の変化によって、親水部4が型崩れを起こす場合があるが、本発明により親水部4の型崩れを抑える効果がある。
【0018】
さらに、親水部4には流路を形成した。この流路の形状は、渦巻き状でも、蛇行状でも良い。さらに曲線状でも、直線上でも良い。流路の幅は、0.1mm〜20mmが好ましく、流路と流路との間隔も、同じく0.1mm〜20mmが好ましい。但しこれには限らない。これにより、燃料電池を直列に積層させて用いる場合に、親水部4をセパレータとして用いることが出来る。更に、親水性材料により形成された流路であるため、水溶液などの生成物が流路上に滞留したり、或いは、流路をつまらせたりすることが起きない。これにより、生成物が、空気や酸素の流通を妨げることがない。
【0019】
さらに、親水部4と正極3とを別々に設けるのではなく、正極3に粉末状の親水性材料を混ぜ合わせることも可能である。この場合には、図3に示すように、親水性材料粉末を混ぜ合わせた正極6の外周に吸収材5を配置した構造になる。ここで、図3は本発明の一例を示す構造の側面断面図であり、イオン伝導性を有する固体高分子電解質膜1が設けられている。この固体高分子電解質膜1を挟持するようにして負極2、正極6からなる一対のガス拡散電極が配置されている。正極2、6において電解質膜1に接する面には、Pt等の触媒を含有した反応触媒層が形成されている。正極6においてPt等の触媒を保持するために支持体としてカーボンなどが使われる。更に正極6において、水溶液の搬送の為に粉末の親水性材料が混ぜ合わせてある。搬送された水溶液を正極6周囲に取り去る構造として、親水部4の外周に吸収材5が配置されている。これらの親水部4、吸収材5、固体高分子電解質膜1及び電極2、6から単電池が構成される。これにより、従来の正極と略同一の体積とすることが可能である。また、反応触媒で生成した水溶液が反応直後に親水性材料に濡れ、水溶液を吸収材に搬送することが出来るので、より水溶液の滞留を抑えることができる。
【0020】
さらに、親水部4の親水性材料として、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ニオブ、酸化タングステン、酸化モリブデン、酸化ジルコニウム、チタン酸ストロンチウム、硫化カリウム、硫化カドミウム、硫化亜鉛などの親水性材料から成る群のいずれか一つを任意に選ぶことが出来る。濡れ性が高い親水性材料を選択することによって、正極3上に生成した水溶液を速やかに吸い上げ、正極3上から水溶液を取り除き、親水部4の外周に配置してある吸収材5に順次水溶液を搬送する機能を有する。これにより、正極3上に生成した水溶液は滞留することなく、酸素拡散が阻害されることがないので、燃料電池の運転が安定化する効果がある。
【0021】
さらに、親水部4の親水性材料を、電極中心部から電極の外周に向けて濃度が高くなるように配置することとした。形状は円形に分布させても、角形に分布させても良い。濃度勾配のある親水部4を作製する方法は、例えば撥水化処理したカーボン粉末と親水性材料の混合比の異なる複数の混合物を作製し、これを濃度の順に並べ、プレスにより膜状とするものである。また、前記カーボン粉末と親水性材料の混合物を正極3上にスピンコートし、中央の凹部に更にカーボン粉末を塗布し、膜とすることも出来る。これにより、親水性材料が吸い上げた水溶液は、親水性材料の濃度の高い親水部4の外周部に多く保持される。そして、その親水部4の外周に配置されている吸収材5と接触する水量を多くでき、効率的に水溶液は吸収材5に順次吸収されていく。これにより、正極3上で生成した水溶液が、滞留することがなく正極上から除去されるので、酸素拡散の阻害の問題を解決でき、低電流密度から高電流密度に至るまで安定して燃料電池を運転することが可能となる。
【0022】
また、本発明による燃料電池の製造方法は、選択的に酸素を電気化学的還元する機能を有する反応触媒をカチオン透過固体高分子膜に膜状に固着する工程と、反応触媒層上に水溶液との濡れ性が高い親水性材料を保持した親水部を固着する工程と、このようにして形成した正極の外周に沿って水溶液の吸収材を固着する工程と、燃料を電気化学的酸化する触媒が付帯された負極を、前記カチオン透過固体高分子膜を介して前記正極と隔てるように形成する工程と、を備えている。固着方法として、熱圧着や接着があげられる。したがって、温度、圧力、固着剤の重量を管理することにより、再現性良く、高直行率で、水溶液を除去する構造を製造することが出来る。
【0023】
さらに、親水性材料と結着剤を含んだペーストを、撥水化処理されたカーボンの支持体に保持することにより親水部を形成することとした。
【0024】
【実施例】
次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
【0025】
(実施例1)PEFC
電解質として、高分子電解質膜である陽イオン交換膜(デュポン社製、製品名「ナフィオンNE−112」)からなる高分子電解質膜を用いた。触媒電極−接合体は、白金を1mg/cmの割合で分散させた電極(エレクトロケム社製、製品名「EC−20−10−7」)を正極、負極とし、電極上に0.1mg/cmの割合でNafion溶液(アルドリッチ社製、Nafion溶液)を塗布し、高分子電解質膜の両面にホットプレスして作成した。
【0026】
親水性材料として、酸化チタンを用い、結着剤には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いた。酸化チタンを0.5mg/cm2からなる親水部4を作成するにあたり、結着剤の含有量としては、親水性材料粉末の重量に対して2.0重量%のPTFEを用いた。これら、親水性材料と結着剤とを混ぜ合わせペースト化したものを撥水化処理されたカーボンシート(東レ社製、「製品名TGP−H−030」(110μm))の支持体の片面にホットプレスして作成した。吸収材5には吸収性樹脂(住友精化(株)、商品名「アクアキープ10SH」)を用い親水部4の外周に配置した。更にその外側にはヒーター7を配置した。
【0027】
これらを図4に示すように配置した。図4は実施例1の構造を示す側面断面図であって、イオン伝導性を有する固体高分子電解質膜1が設けられている。この固体高分子電解質膜1を挟持するようにして負極2、正極3からなる一対のガス拡散電極が配置されている。各電極2、3において電解質膜1に接する面には、Pt等の触媒を含有した反応触媒層が形成されている。各電極2、3においてPt等の触媒を保持するために支持体としてカーボンなどが使われる。正極3の表面に生成した水溶液を正極3周囲に設けた吸収材5に搬送する構造として、正極3の高分子電解質膜1と接する面と対向する面に親水部4が配置される。更に、搬送された水溶液を正極3周囲に取り去る構造として、親水部4の外周に吸収材5が配置されている。更に吸収材5の外周にヒーター7が配置されている。これらの親水部4、吸収材5、ヒーター7,固体高分子電解質膜1及び電極2、3から単電池が構成される。これにより、正極3上で生成した水溶液を除去するために、複雑な構造を有せず、また、容積をほとんど変えずに水溶液を除去し高電流密度に至るまで安定して燃料電池を運転することが可能となった。また、ヒーター7を配置したことにより、吸収材5により吸収された水溶液が蒸発し長時間安定して燃料電池を運転することが可能となった。
【0028】
(実施例2)DMFC
電解質として、高分子電解質膜として陽イオン交換膜(デュポン社製、製品名「ナフィオンNE−117」)からなる高分子電解質膜を用いた。触媒電極−接合体は、白金を1mg/cm2の割合で分散させた電極(エレクトロケム社製、製品名「EC−20−10−7」)を正極、負極とし、電極上に0.1mg/cm2の割合でNafion溶液(アルドリッチ社製、Nafion溶液)を塗布し、高分子電解質膜の両面にホットプレスして作成した。吸収材5にはポリ−N−ビニルアセトアミド(PNVA)を用い、親水部4は実施例1と同様に作成し、図1に示すように配置した。
【0029】
本発明による燃料電池においても、メタノールのクロスオーバーは生じているが、吸収材5で生成した水と共にクロスオーバーした燃料を蓄えているので、のちに再利用可能で有り、燃料利用効率の向上につながる。
【0030】
(実施例3)燃料直接型燃料電池
本実施例の概略の断面構造を図2に示す。図示するように、イオン伝導性を有する固体高分子電解質膜21が設けられている。親水部24、吸収材25は、実施例2と同様に作成した。水素吸蔵合金22を負極として、酸素極23としては白金が16wt%担持された白金担持カーボン電極(エレクトロンケム社製)を用い、酸化チタンを0.5mg/cm2からなる親水部24を作成し、電解質として陽イオン交換膜(デュポン社製、製品名「Nafion NE−117」)からなる高分子電解質膜21とを用い、図2に示す構造の燃料電池を作成した。
【0031】
この固体高分子電解質膜を挟持するようにして負極、正極が配置されている。正極の電解質膜に接する面には、Pt等の触媒を含有した反応触媒層が形成されている。正極においてPt等の触媒を保持するために支持体としてカーボンなどが使われる。正極の表面に生成した水溶液を正極の周囲に設けた吸収材に搬送する構造として、正極の高分子電解質膜と接する面と対向する面に親水部が配置される。更に、搬送された水溶液を正極の周囲に取り去る構造として、親水部の外周に吸収材が配置されている。負極には水素吸蔵合金を配置した。これらの親水部、吸収材、固体高分子電解質膜及び電極から単電池が構成される。ついで、20wt%濃度のNaOH水溶液中に10wt%濃度でNaBH4を溶解して調整した溶液を電解液及び燃料供給源として水素極側に供給し、かつ空気を酸素極側に同時に供給して、室温にて水素極と酸素極間の電流−電圧特性を測定した。この結果をグラフとして図5に実線で示した。なお、比較のために親水部24、吸収材25を用いない従来の燃料電池の電流−電圧特性を求めた結果をグラフとして図5に波線で示した。
【0032】
本発明の親水部24を電極上に配置し、生成もしくはクロスオーバーしたアルカリ水を吸収し、アルカリ水の外部環境に対する影響を改善することができた。
【0033】
【発明の効果】
本発明の電極上で生成或いは凝縮した水溶液を除去する機構によれば、正極上に滞留する生成或いは凝縮した水溶液を除去できるので燃料電池に高負荷を加えた場合、すなわち電流を多く取り出した場合に、電極上で生成或いは凝縮した水溶液を除去する機構を用いない場合に比べ、効率的に発電が行えることが確認できた。このことにより、酸素拡散の阻害の問題を解決でき、低電流密度から高電流密度に至るまで安定して燃料電池を運転することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる燃料電池の一例を示す図である。
【図2】本発明に係わる燃料電池の他の例を示す図である。
【図3】本発明に係わる燃料電池の他の例を示す図である。
【図4】この発明の実施の一形態を示す燃料電池の模式的な断面図である。
【図5】本発明の実施例及び比較例の電流−電圧特性曲線。
【符号の説明】
1,21 高分子電解質膜
2 負極
3 正極
4 親水部
5 吸収材
6 親水材が混ぜ合わされた電極
7 ヒーター
22 水素吸蔵合金
Claims (8)
- 酸素を還元する触媒を付帯する正極の電極と、
燃料を酸化する触媒を付帯する負極の電極と、
前記正極の電極と前記負極の電極により挟持された固体高分子電解質膜と、
前記正極の電極の表面に生成した水溶液を該正極の電極の周囲に搬送するように、前記正極の電極の前記固体高分子膜と接する面と対向する面に設けられた親水性材料からなる親水部と、
前記親水部により搬送された前記水溶液を吸収して取り去るように、前記親水部の外周及び前記正極の電極の周囲に設けられた吸収材とを備え、
前記親水性材料の濃度分布が、前記正極の電極の中心部から該電極の外周に向けて高くなるように配置されていることを特徴とする燃料電池。 - 前記親水部は、前記親水性材料と結着剤を含んだペーストと、該ペーストを保持する支持体とからなることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池。
- 前記支持体が撥水化されたカーボンであることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池。
- 前記親水部は、前記正極の電極の表面に生成した前記水溶液を吸収して前記吸収材に搬送する流路を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池。
- 酸素を還元する触媒と粉末状の親水性材料とが混合されてなる正極の電極と、
燃料を酸化する触媒を付帯する負極の電極と、
前記正極の電極と前記負極の電極により挟持された固体高分子電解質膜と、
前記正極の電極において生成し、且つ前記親水性材料により搬送された水溶液を前記正極の電極周囲に取り去るように、前記正極の電極の外周に設けられた吸収材と、
を備えることを特徴とする燃料電池。 - 前記吸収材の外周に配置されたヒーターを備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池。
- 酸素を還元する反応触媒を固体高分子膜に固着して正極の電極を形成する工程と、
濃度分布が前記正極の電極の中心部から該電極の外周に向けて高くなる親水性材料を保持した親水部を前記正極の電極に固着する工程と、
前記正極の電極の外周に沿って吸水材を固着する工程と、
燃料を酸化する触媒が付帯された負極の電極を、前記固体高分子膜を介して前記正極の電極と隔てるように形成する工程と、
を備えることを特徴とする燃料電池の製造方法。 - 前記親水性材料と結着剤を含んだペーストを支持体に保持することにより前記親水部を形成する工程を備えることを特徴とする請求項7に記載の燃料電池の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003084631A JP4476558B2 (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 燃料電池及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2003084631A JP4476558B2 (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 燃料電池及びその製造方法 |
Publications (3)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2004296175A JP2004296175A (ja) | 2004-10-21 |
| JP2004296175A5 JP2004296175A5 (ja) | 2006-05-11 |
| JP4476558B2 true JP4476558B2 (ja) | 2010-06-09 |
Family
ID=33399760
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2003084631A Expired - Fee Related JP4476558B2 (ja) | 2003-03-26 | 2003-03-26 | 燃料電池及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4476558B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1863111A1 (en) * | 2005-03-23 | 2007-12-05 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Fuel cell |
| FR2891403A1 (fr) * | 2005-09-29 | 2007-03-30 | St Microelectronics Sa | Pile a combustible recouverte d'une couche de polymeres hydrophiles |
| JP4940655B2 (ja) * | 2005-12-27 | 2012-05-30 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料電池 |
| JPWO2008102424A1 (ja) * | 2007-02-19 | 2010-05-27 | 富士通株式会社 | 燃料電池 |
| JP4977540B2 (ja) * | 2007-07-03 | 2012-07-18 | 本田技研工業株式会社 | 固体高分子型燃料電池 |
Family Cites Families (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH02168565A (ja) * | 1988-12-21 | 1990-06-28 | Nippon Soken Inc | 燃料電池 |
| JPH05283094A (ja) * | 1992-03-31 | 1993-10-29 | Toshiba Corp | 燃料電池 |
| JP2000340247A (ja) * | 1999-05-31 | 2000-12-08 | Daihatsu Motor Co Ltd | 燃料電池システム、この燃料電池システムでの一酸化炭素ガスの変成方法および混合ガス中における一酸化炭素ガスの変成方法 |
| JP4487160B2 (ja) * | 2000-05-24 | 2010-06-23 | ソニー株式会社 | 電気エネルギー発生装置 |
| US20030003341A1 (en) * | 2001-06-29 | 2003-01-02 | Kinkelaar Mark R. | Liquid fuel cell reservoir for water and/or fuel management |
-
2003
- 2003-03-26 JP JP2003084631A patent/JP4476558B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2004296175A (ja) | 2004-10-21 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6408562B2 (ja) | 自己加湿型の膜・電極接合体およびこれを備えた燃料電池 | |
| JP5179090B2 (ja) | 燃料電池用膜−電極接合体及びこれを含む燃料電池システム | |
| JP4956870B2 (ja) | 燃料電池および燃料電池の製造方法 | |
| JP4190478B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池 | |
| JP2004342489A (ja) | 燃料電池 | |
| JP5064679B2 (ja) | 直接メタノール型燃料電池 | |
| JP2004171844A (ja) | 液体燃料電池 | |
| US20070178367A1 (en) | Direct oxidation fuel cell and method for operating direct oxidation fuel cell system | |
| JP5178677B2 (ja) | 燃料電池用膜/電極接合体 | |
| JP4476558B2 (ja) | 燃料電池及びその製造方法 | |
| KR101573147B1 (ko) | 연료전지용 전극, 이를 포함하는 막전극접합체 및 연료전지 | |
| JP2007172909A (ja) | 直接型燃料電池および直接型燃料電池システム | |
| JP4180556B2 (ja) | 固体高分子型燃料電池 | |
| JP2000251901A (ja) | 燃料電池用セル及びこれを用いた燃料電池 | |
| JP2005222720A (ja) | 燃料電池 | |
| JP2008262715A (ja) | 燃料電池用セル | |
| JPWO2008050640A1 (ja) | 燃料電池 | |
| JP2006294603A (ja) | 直接型燃料電池 | |
| WO2013080415A1 (ja) | 燃料電池システム | |
| JP2012074205A (ja) | 膜電極複合体およびアルカリ形燃料電池 | |
| JP2008123728A (ja) | 膜触媒層接合体、膜電極接合体及び高分子電解質形燃料電池 | |
| JP6546951B2 (ja) | 電解質膜・電極構造体 | |
| US20100047642A1 (en) | Fuel cell | |
| US20250046832A1 (en) | Membrane-electrode assembly and fuel cell comprising same | |
| JP2009048905A (ja) | 燃料電池 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060322 |
|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060322 |
|
| RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20091113 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20091124 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20091215 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100209 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100309 |
|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100310 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4476558 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319 Year of fee payment: 3 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319 Year of fee payment: 4 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |