JP4479355B2 - 芳香族液晶ポリエステルフィルム積層体およびそれを用いてなるフレキシブルプリント配線板 - Google Patents
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しかしながら、押出成形により得られる従前の液晶性ポリエステルフィルムは成形時の異方性が大きく、成形時の流動方向に垂直な方向の引裂強度が弱いという問題があった。
かかる問題を解決するため、p−クロロフェノールなどの溶媒を含む液晶性ポリエステル溶液から得られる液晶性ポリエステルフィルムが提案されている(特許文献1参照)。
本発明の目的は、液晶性ポリエステルフィルムおよび金属膜が積層してなり、加熱時の反りが改良され、耐折曲性に優れた液晶性ポリエステルフィルム積層体ならびにその用途を提供することにある。
液晶性ポリエステルは、構造単位として以下の式(1)、(2)、(3)で示される構造単位を含み、式(1)で示される構造単位が30〜80モル%、式(2)で示される構造単位が35〜10モル%、式(3)で示される構造単位が35〜10モル%であることが好ましい。
(1) −O−Ar1−CO−
(2) −CO−Ar2−CO−
(3) ―X−Ar3−Y−
ここで、Ar1は、1,4−フェニレン、2,6−ナフチレン、または4,4’−ビフェニレンを表わす。Ar2は、1,4−フェニレン、1,3−フェニレン、または2,6−ナフチレンを表わす。Ar3は、1,4−フェニレンまたは1,3−フェニレンを表わす。Xは−NH−であり、Yは、−O−または−NH−を表わす。
フェノール性水酸基のエステル形成性誘導体としては、例えば、エステル交換反応によりポリエステルを生成するように、フェノール性水酸基がカルボン酸類とエステルを形成しているものなどが挙げられる。
アミノ基のアミド形成性誘導体としては、例えば、アミド交換反応によりポリアミドを生成するように、アミノ基がカルボン酸類とアミドを形成しているものなどが挙げられる。
全構造単位に対して、構造単位(1)は30〜80モル%であることが好ましく、40〜70モル%であることがより好ましく、45〜65モル%であることがさらに好ましい。構造単位(1)が多いと溶媒への溶解性が著しく低下する傾向があり、少なすぎると液晶性を示さなくなる傾向がある。
全構造単位に対して、構造単位(2)は35〜10モル%であることが好ましく、30〜15モル%であることがより好ましく、27.5〜17.5モル%であることがさらに好ましい。構造単位(2)が多すぎると、液晶性が低下する傾向があり、少ないと溶媒への溶解性が低下する傾向がある。
全構造単位に対して、構造単位(3)は、35〜10モル%であることが好ましく、30〜15モル%であることがより好ましく、27.5〜17.5モル%であることがさらに好ましい。構造単位(3)が多すぎると、液晶性が低下する傾向があり、少ないと溶媒への溶解性が低下する傾向がある。
構造単位(3)は構造単位(2)と実質的に等量用いられることが好ましいが、構造単位(3)を構造単位(2)に対して、−10モル%〜+10モル%とすることにより、液晶性ポリエステルの重合度を制御することもできる。
これらの触媒の中で、N,N−ジメチルアミノピリジン、N−メチルイミダゾールなどの窒素原子を2個以上含む複素環状化合物が好ましく使用される(特開2002−146003号公報参照)
該触媒は、通常、モノマー類の投入時に投入され、アシル化後も除去することは必ずしも必要ではなく、該触媒を除去しない場合にはそのままエステル交換を行なうことができる。
液晶性ポリエステルの製造は、例えば、回分装置、連続装置等を用いて行うことができる。
該繊維状無機フィラーの形状としては、平均繊維長0.1〜100μmのものが好ましく、平均繊維長0.1〜10μmのものがより好ましく、平均繊維長0.2〜1μmものが最も好ましい。また、アスペクト比(平均繊維長と平均繊維径の比)が3以上のものが好ましく、10以上のものがより好ましい。
該板状無機フィラーの形状としては、平均粒子径0.1〜100μmのものが好ましく平均粒子径0.1〜10μmのものがより好ましい。また、アスペクト比(平均粒子径と平均厚みの比)が3以上のものが好ましく、10以上のものがより好ましい。
該非プロトン性溶媒としては、例えば、1−クロロブタン、クロロベンゼン、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、1,1,2,2−テトラクロロエタンなどのハロゲン系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどのエーテル系溶媒、アセトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、γ−ブチロラクトンなどのラクトン系溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどのカーボネート系溶媒、トリエチルアミン、ピリジンなどのアミン系溶媒、アセトニトリル、サクシノニトリルなどのニトリル系溶媒、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒、ニトロメタン、ニトロベンゼンなどのニトロ系溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホランなどのスルフィド系溶媒、ヘキサメチルリン酸アミド、トリn−ブチルリン酸などのリン酸系溶媒などが挙げられる。
これらの中で、ハロゲン原子を含まない溶媒が環境への影響面から好ましく使用され、双極子モーメントが3以上5以下の溶媒が溶解性の観点から好ましく使用される。具体的には、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、テトラメチル尿素、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒、またはγ−ブチロラクトンなどのラクトン系溶媒がより好ましく使用され、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、またはN−メチルピロリドンがさらに好ましく使用される。
また、溶媒を除去する方法は特に限定されないが、溶媒の蒸発により行うことが好ましい。溶媒を蒸発させる方法としては、加熱、減圧、通風などの方法が挙げられるが、中でも生産効率、取り扱い性の点から加熱して蒸発せしめることが好ましく、通風しつつ加熱して蒸発せしめることがより好ましい。この時の加熱条件としては、60〜200℃で10分ないし2時間予備乾燥を行う工程と、200〜400℃で30分ないし5時間熱処理を行う工程とを含むことが好ましい。
[方法1]
前記の液晶性ポリエステルの溶液を金属膜(金属箔として知られるものを用いることができる)上にローラーコート法、ディップコート法、スプレイコート法、スピナーコート法、カーテンコート法、スロットコート法、スクリーン印刷法等の各種手段により表面平坦かつ均一にフィルム状に流延し、その後、溶媒を除去して、液晶性ポリエステルフィルムおよび金属膜の積層体を得る方法。
[方法2]
前記溶媒に膨潤しない表面平坦な基板上に前記各種手段により前記の液晶性ポリエステルの溶液をフィルム状に流延した後に、溶媒を除去し、その後該基板から剥離して得られる液晶ポリエステルフィルムと金属膜(金属箔として知られるものを用いることができる)を該液晶性ポリエステルの流動開始温度付近でプレス機または加熱ロールにより熱圧着させ積層する方法。
[方法3]
前記溶媒に膨潤しない表面平坦な基板上に前記各種手段により液晶性ポリエステルの溶液をフィルム状に流延した後に、溶媒を除去し、その後該基板から剥離して得られる液晶ポリエステルフィルムにスパッタリング、めっき、蒸着などの方法で金属膜を積層する方法。
[方法4]
前記溶媒に膨潤しない表面平坦な基板上に前記各種手段により液晶性ポリエステルの溶液をフィルム状に流延した後に、溶媒を除去し、その後該基板から剥離して得られる液晶ポリエステルフィルムおよび金属膜(金属箔として知られるものを用いることができる)をホットメルト接着剤などの公知の接着剤を用いて積層する方法。
該液晶性ポリエステルフィルムには必要に応じて表面処理を施すことができる。表面処理の方法としては、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、溶剤処理、UV処理、プラズマ処理などが挙げられる。
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えた反応器に、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸 941g(5.0モル)、4−アミノフェノール 273g(2.5モル)、イソフタル酸 415.3g(2.5モル)および無水酢酸 1123g(11モル)を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で15分かけて150℃まで昇温し、温度を保持して3時間還流させた。
その後、留出する副生酢酸および未反応の無水酢酸を留去しながら150分かけて300℃まで昇温し、トルクの上昇が認められる時点を反応終了とみなし、内容物を取り出した。取り出した内容物を室温まで冷却し、粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下200℃まで1時間で上昇し、その後250℃で3時間保持して固相で重合を進めた。得られた固形分を室温まで冷却し、粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下180℃まで1時間で上昇し、その後250℃で3時間保持し固相で重合を進め、芳香族液晶ポリエステル粉末を得た。得られた樹脂は、偏光顕微鏡観察により370℃で液晶相特有のシュリーレン模様を示した。
次いで、得られた銅箔付きフィルムから銅箔を除去し単層の芳香族液晶ポリエステルフィルムを得、この芳香族液晶ポリエステルフィルムの線膨張率と耐折曲性を評価した。線膨張率について、理学製TMA8140Cを用いて評価した結果、線膨張率は40ppm/℃(温度50℃〜100℃)であった。また、耐折曲性について、東洋精機製MIT屈曲試験機(コーナーR=0.38mm)を用いて評価した結果、50000回以上の耐折曲性を示した。
実施例1で得られた芳香族液晶ポリエステル粉末 8gをN−メチルピロリドン 92gに加え、更に、四国化成工業製ホウ酸アルニウムウィスカーM20C(平均繊維長さ0.5μm、平均繊維径0.1μm)を1.9g加えて、160℃に加熱して芳香族液晶ポリエステル溶液を得た。この得られた溶液を銅箔(福田金属製CF−T9FZ−SV(厚み18μm))上にバーコートした後、100℃で1時間、300℃で1時間熱処理した。その結果、樹脂層厚み20μmの銅箔付きフィルムが得られた。得られた銅箔付きフィルムには反りがほとんど見られなかった。
次いで、銅箔付きフィルムから銅箔を除去し単層の芳香族液晶ポリエステルフィルムを得た。この芳香族液晶ポリエステルフィルムの線膨張率と耐折曲性を評価した。線膨張率について、理学製TMA8140Cを用いて評価した結果、その線膨張率は22ppm/℃(温度50℃〜100℃)であった。また、耐折曲性について、東洋精機製MIT屈曲試験機(コーナーR=0.38mm)を用いて評価した結果、耐折曲回数50000回以上の耐折曲性を示した。
攪拌装置、トルクメータ、窒素ガス導入管、温度計および還流冷却器を備えた反応器に、p−ヒドロキシ安息香酸 141g(1.02モル)、4,4’−ジヒドロキシビフェニル 63.3g(0.34モル)、イソフタル酸 56.5g(0.34モル)および無水酢酸 191g(1.87モル)を仕込んだ。反応器内を十分に窒素ガスで置換した後、窒素ガス気流下で15分かけて150℃まで昇温し、温度を保持して3時間還流させた。
その後、留出する副生酢酸および未反応の無水酢酸を留去しながら170分かけて320℃まで昇温し、トルクの上昇が認められる時点を反応終了とみなし、内容物を取り出した。得られた固形分は室温まで冷却し、粗粉砕機で粉砕後、窒素雰囲気下250℃で3時間保持し、固層で重合反応を進め、芳香族液晶ポリエステル粉末を得た。得られた粉末は350℃で偏向顕微鏡により液晶相に特有のシュリーレン模様が観察された。
上記工程により得られた芳香族液晶ポリエステル粉末 8gをp−クロロフェノール 92gに加え、120℃に加熱して芳香族液晶ポリエステル溶液を得た。この得られた溶液を銅箔(福田金属製CF−T9FZ−SV(厚み18μm))上にバーコートした後、100℃で1時間、300℃で1時間熱処理した。その結果、樹脂層厚み20マイクロの銅箔付きフィルムが得られた。得られた銅箔付きフィルムには大きな反りが見られた。
次いで、銅箔付きフィルムから銅箔を除去し単層の芳香族液晶ポリエステルフィルムを得た。この芳香族液晶ポリエステルフィルムの線膨張率と耐折曲性を評価した。線膨張率について、理学製TMA8140Cを用いて評価した結果、その線膨張率は70ppm/℃(温度50℃〜100℃)であった。また、耐折曲性について、東洋精機製MIT屈曲試験機(コーナーR=0.38mm)を用いて評価した結果、耐折曲回数50000回以上の耐折曲性を示した。
Claims (2)
- 液晶性ポリエステルフィルムおよび金属膜が積層してなる液晶性ポリエステルフィルム積層体の製造方法であって、芳香族ジアミン由来の構造単位、フェノール性水酸基を有する芳香族アミン由来の構造単位、および芳香族アミノ酸由来の構造単位からなる群から選ばれる少なくとも1種の構造単位を全構造単位に対して10〜35モル%含む液晶性ポリエステルの溶液を、フィルム状に流延した後、溶媒を除去することにより、前記液晶性ポリエステルフィルムを得る前記液晶性ポリエステルフィルム積層体の製造方法。
- 前記溶液に、液晶性ポリエステル100重量部に対して無機フィラーが10〜50重量部の範囲で配合されている請求項1記載の液晶性ポリエステルフィルム積層体の製造方法。
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