本発明の実施形態を図1〜10に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る、放射線X線CT装置としてのX線CT装置の構成を示している。
X線CT装置100は、被検体(例えば患者)Pを載置させる図示しない寝台と、被検体Pを挿入して診断を行うための診断用開口部OPを有し、被検体Pの投影データの収集を行う架台Gと、架台G全体の動作を制御するとともに、投影データを収集し、この投影データに基づいて画像再構成処理や画像表示等を行うデータ処理ユニットUとを備えている。
寝台は、図示しない寝台駆動部の駆動により、その長手方向にスライド可能な天板を有する。通常、被検体Pは、その体軸方向が長手方向に一致するように載置される。
架台Gは、その診断用開口部OPに挿入された被検体Pを挟んで対向配置されたX線源としてのX線管101及び放射線検出器としてのX線検出器103を備えるほか、スイッチ群103a(図3参照)、データ収集回路(DAS)104、非接触のデータ伝送装置105、架台駆動部107、及びスリップリング108を備えている。
X線管101、X線検出器103、及びデータ収集装置104は、架台G内で回転可能な回転リング102に設けられており、架台駆動部107からの駆動制御により回転リング102が回転することで、架台3の診断用開口OP内に挿入された被検体Pの体軸方向に平行な回転中心軸の周りに両者が一体で回転可能になっている。回転リング102は、1回転あたり1秒以下という高速速度で回転駆動される。
X線管101は、有効視野領域FOV内に載置された被検体Pに対してコーンビーム(四角錐)状、又はファンビーム状のX線を発生する。X線管101には、X線の曝射に必要な電力(管電圧、管電流)が高電圧発生装置109からスリップリング108を介して供給される。これにより、X線管101は、上記回転中心軸に並行なスライス方向及びこのスライス方向に直交するチャンネル方向の2方向に広がる、いわゆるコーンビームX線又はファンビームX線を発生する。通常の診断では、被検体Pが寝台の長手方向に沿って天板に載るので、スライス方向は被検体Pの体軸方向に一致する。
なお、架台G内のX線管101と被検体Pとの間には、X線管101のX線焦点から曝射されたコーン状又はファン状のX線ビームを整形し、所要の大きさのX線ビームを形成するためのスリット(図示せず)が設けられている。
X線検出器103は、被検体Pを透過したX線を検出するデバイスであり、X線検出素子を互いに直交する2方向(スライス方向及びチャンネル方向を成す)それぞれにアレイ状に複数個配列され、これにより2次元のX線検出器を成している。本実施形態では、X線検出器103は、複数(例えば38個)の検出器モジュールから構成され、複数の検出モジュールがチャンネル方向に配列される。
図2には、そのうちの1つの検出器モジュール1030の展開図を示している。検出器モジュール1030は、シンチレータと、フォトダイオードからなる複数の検出素子1031,1032を有するフォトダイオードチップとを有している。複数の検出素子1031、1032は、チャンネル方向とスライス方向との2方向に関してマトリクス状に配列される。なお、本実施形態におけるX線CT装置では、複数の検出器モジュール1030のそれぞれは、平面的ではなく、X線管101の焦点を中心とした1つの円弧に沿って配列される。
検出器モジュール1030は、上述したように複数の検出素子1031、1032を有するフォトダイオードチップとともに、スイッチングチップ(スイッチング群103aを成す)、DASチップ(DAS104を成す)を有している。これらフォトダイオードチップ、スイッチングチップ、DASチップは、単一のリジッドなプリント配線板上に実装される。
一方の検出素子1031は、スライス方向に関する幅が1.0mmで、チャンネル方向に関する幅が0.5mmの有感域を備えている。他方の検出素子1032は、スライス方向に関する幅が0.5mmで、チャンネル方向に関する幅が0.5mmの有感域を備えている。
フォトダイオードの有感域の幅は、X線管の回転中心軸上での換算値として定義する。つまり、「1mmの有感域幅を有するフォトダイオード」とは、「X線管の回転中心軸上で1mmに相当する有感域幅を有するフォトダイオード」を意味している。このため、X線が放射状に拡散することを考慮すると、フォトダイオードの実際の有感域の幅は、X線焦点と回転中心軸との距離に対するX線焦点とフォトダイオードの有感域との実際の距離の比率に従って、1mmより若干広くなる。
0.5mm幅の検出素子1032は、スライス方向に例えば16個並べられる。なお、スライス方向に並べられた16個の検出素子1032を、第1の検出素子列群と称する。また、1mm幅の検出素子1031は、スライス方向に関し、第1の検出素子列群の両側それぞれに、検出素子1032の配列個数よりも少ない複数個、例えば12個ずつ並べられる。スライス方向Cに並べられた12個の検出素子1031を、それぞれ第2の検出素子列群と称する。
本実施形態では、スライス方向に並べられた検出素子1032の個数(例えば16個)は、その両側それぞれに配置された検出素子1031の個数(例えば12個)よりも多く、そのトータル個数(例えば24個)よりも少なく成るように設計されている。
つまり本実施形態では、X線検出器103はチャンネル方向(行方向)に912個、スライス方向(列方向)に40個の検出素子が配列されて成る。尚、本実施形態のX線検出器103は、0.5mm幅の検出素子と1.0mm幅の検出素子により不均等ピッチの2次元検出器を形成しているが、均等サイズの検出素子を行・列方向に配列された2次元検出器でも良く、また検出素子サイズも0.5mm、1.0mmではなく、1.25mm幅の検出素子など本例に限定されることはない。
このようなX線検出器103で検出されたM×N(上記の例でいえば、M=24行×38個=912であり、N=40(=16列+2×12列)である。)の全チャンネルに関する膨大なデータ(すなわち、1ビューあたりのM×Nチャンネル分のデータ(2次元投影データ))は、スイッチ群103aを介して、チップ化されているDAS104に一旦集められる。
具体的には、X線検出器103の各検出素子により検出されたX線投影データは、スイッチ群103aを介して例えば各チャンネルの検出素子列(40列の検出素子1031、1032)に対して、40列より少ない8列分(912行×8列)のデータ収集素子又は4列分(912行×4列)のデータ収集素子を有するDAS104に送られる。
このX線投影データのDAS104へのデータ転送を行うために、スイッチ群103aはホストコントローラから制御信号を受けて、X線投影データをスライス方向の列毎に加算して(すなわち、データを列毎に束ねて)所要列数の2次元等価データを生成する。
DAS104から出力される2次元投影データは、一括して光通信を応用した非接触データ伝送装置105を介して後述のデータ処理ユニットUに伝送される。尚、ここでは、データ伝送装置として、光通信を応用した非接触データ伝送装置105を例に挙げて説明しているが、スリップリング等の接触データ伝送装置でも良い。
X線検出器103による検出動作は、1回転(約1秒)の間に、例えば1000回程度繰り返され、それによりM×Nチャンネル分の膨大な2次元投影データが1秒(1回転)あたり1000回発生し、このような膨大でしかも高速に発生する2次元投影データを時間遅れなく伝送するために、DAS104及び非接触データ伝送装置105は超高速処理化が図られている。
図3は、本実施形態における2次元のX線検出器103,スイッチ群103a,及びDAS104の構造を模式的に示す斜視図である。同図に示すように、X線検出器103は、検出素子がアレイ状に並べられており、スイッチ群103aは、例えばスイッチ基板上にFET等のスイッチング素子を実装して構成されている。また、DAS104のデータ収集素子は、X線検出器103の各検出素子と同様にアレイ状に配列されている。
DAS104の各データ収集素子は、送られたX線投影データに対して増幅処理やA/D変換処理等を施して被検体Pの8スライス分又は4スライス分の投影データを収集するようになっている。
後述するように、このDAS104において、8列分又は4列分のデータ収集素子のいずれを採用するかは、本実施形態では、撮影計画(検査計画とも呼ばれる)を立てる際に決定される再構成方法が、ファンビーム再構成方式かコーンビーム再構成方式かによって決定される。本実施形態では、ファンビーム再構成を行う場合(例えば、2mm×4スライスなど)は、4列分のデータ収集素子(例えば912行×4列)が使用され、コーンビーム再構成を行う場合(例えば0.5mm×8スライスなど)は、8列分のデータ収集素子(例えば912行×8列)が使用される。
データ処理ユニットUは、ホストコントローラ110を中心として、データ補正等の前処理を行う前処理装置106、記憶装置111、補助記憶装置112、データ処理装置113、再構成装置114、入力装置115、及び表示装置116がデータ/制御バス116を介して相互に接続されている。さらに、このバス116は外部の画像処理装置200に接続されている。この画像処理装置200は、補助記憶装置201、データ処理装置202、再構成装置203、入力装置204、及び表示装置205を備えている。
前処理装置106は、非接触データ伝送装置105より伝送されてきた投影データに感度補正やX線強度補正等を施す。前処理装置106で感度補正やX線強度補正等を受けた360゜分、つまり1000セットの2次元投影データは記憶装置111に一旦記憶される。
再構成装置114は、記憶装置111に記憶された投影データにファンビーム再構成方式、又は、コーンビーム再構成方式の再構成処理を施してスライスの断層像データを生成する。
コーンビーム再構成方式による再構成処理は、主としてFeldkamp法と呼ばれる再構成アルゴリズムを利用して、投影データの画像再構成を行う。
Feldkamp再構成法は、スライス方向に広い対象領域を複数のボクセルの集合体として扱って、X線吸収係数の3次元的分布データ(以下「ボリュームデータ(複数のボクセルデータが立体的(3次元的)に集合したもの)」という。)を発生するために、ファンビーム・コンボリューション・バックプロジェクション法をもとに改良された近似的再構成法である。つまり、Feldkamp再構成法は、データをファン投影データとみなして畳み込み、次いで、回転中心軸に対して実際のコーン角に応じた斜めのレイに沿ってバックプロジェクションを行うものである。
コーンビーム再構成方式の再構成処理としては、Feldkamp再構成法を行うとともに、以下のいずれかの補正処理を施せば、再構成処理の誤差を小さくすることができる。
第1の補正処理は、X線ビームが再構成面(スライス面)に治して斜めに入っていることによって、X線ビームが被検体の中を通る長さが長くなることに対して補正処理を施すものである。すなわちデータ収集装置で得られた投影データ(前処理などを施しても施さなくても良い)に対して、コーンビームX線における体軸方向の位置に応じて異なるビーム経路長を補正する。
第2の補正処理は、実測のX線パスは、X線焦点と再構成処理上規定されるボクセルの中心とを結ぶ計算上のX線パスに対してズレを生じるが、この誤差を補正するものである。すなわち計算上のX線パスの周囲に存在する実際の複数本(例えば4本)のX線パスに沿って実測された投影データに対して所定の計算処理を施し、得られた計算データを、計算上のX線パスに示す直線に沿って逆投影データとし、これを所定の重み付けをして逆投影する。特にヘリカルスキャンの場合は、所望の再構成面とX線焦点とのスライス方向に関する位置関係が変わるので、X線焦点の位置毎(或いはビュー毎)に上記計算処理に使用される検出素子列(のデータ)或いは検出素子列の寄与度を変えるのが望ましい。このようなコーンビーム再構成方式による再構成処理を行えば、スライス方向に広い検出器を有効に活用することができる。
なお、このコーンビーム再構成方式のアルゴリズムとしては、例えば特開平8−187240号公報で知られているように、ASSR法「2次元投影データから定めた仮想平面(ヘリカルスキャンの中心軸に対して傾斜する斜断面として設定されることがより効果を発揮する)の位置に近似するX線パスの近似投影データを抽出し、この近似投影データを用いて画像再構成するアルゴリズム」等、コーン角の情報を用いて画像再構成するものであれば、他のアルゴリズムを採用しても良い。
一方、ファンビーム再構成方式による再構成は、例えば特開平10−248837号及び同10−21372号公報で知られているように、ファンビーム・コンボリューション・バックプロジェクション法を利用したもので、バックプロジェクションで、X線レイを回転中心軸に対して直交するものと仮定(投影データが体軸方向に垂直方向のX線により得られたと仮定)して、投影データに基づいて画像再構成する。
ファンビーム再構成方式では、再構成装置114により投影データが回転中心軸に対して直交する方向のX線ビームと仮定して画像再構成が行われるので、データ処理装置113は、上記により得られた投影データを用いてヘリカル補間を行う。
このヘリカル補間とは、所望スライスの再構成に必要な投影データ(360度分又は180度+ファン角度分の投影データ)を、スライス面の近傍で得られる同一位相の投影データを線形補間して得ることを言う。本実施形態では、このヘリカル補間を改良し、ファンビーム再構成モードの場合、データ収集装置113は、所望スライス面の近傍の一定の範囲に所定数のリサンプリング点を仮想的に設定し、各リサンプリング点におけるリサンプリングデータを当該各リサンプリング点を挟む同一位相のデータを線形内挿補間で得、このリサンプリングデータに対して所定のフィルタによる重み付け加算を行うことで、所望スライスの投影データを生成する。再構成装置114は、生成された投影データに基づいてファンビーム再構成処理により画像を生成する。
コーンビーム再構成方式では、データ処理装置113は、ファンビーム再構成方式のようなヘリカル補間は行われないが、上述した第1又は第2の補正処理が適宜実行される。
再構成されたボリュームデータは、直接、あるいは記憶装置111に一旦記憶された後、データ処理装置113に送られて、操作者の指示に基づき、既に広く用いられている、任意断面の断層像、任意方向からの投影像、レンダリング処理による特定臓器の3次元表面画像等のいわゆる疑似3次元画像データに変換されて、表示装置116に表示される。
操作者は、検査・診断の目的に応じて、上記任意断面の断層像、任意方向からの投影像及び3次元表面画像等の中から任意の表示形態を選択し、設定することが可能である。この場合、一つのボリュームデータから、異なる形態での画像を生成し、表示することになる。また、表示の際には、1種類の画像だけでなく、複数種類の画像を同時に表示するモードも備え、目的に応じて一つの画像を表示するモードとの切り替えが可能であるようになっている。
ホストコントローラ110は、CPUを有するコンピュータ回路を搭載しており、高電圧発生装置109に接続されるとともに、バスを介して架台内の図示しない寝台駆動部、架台駆動部107、放射線検出器103にそれぞれ接続されている。また、ホストコントローラ110、データ処理装置113、記憶装置111、再構成装置114、表示装置116、及び入力装置115は、それぞれバスを介して相互接続され、当該バスを通じて互いに高速に画像データや制御データ等の受け渡しを行うことができるように構成されている。
ホストコントローラ110は、例えば以下に述べるような制御を実行して、X線透過データ(投影データ)の収集処理を行う。すなわち、ホストコントローラ110は、操作者から入力装置115を介して入力されたスライス厚等のスキャン条件を内部メモリに格納し、この格納されたスキャン条件(あるいは、マニュアルモードにおいて操作者から直接設定されたスキャン条件)に基づいて高電圧発生装置109、寝台駆動部、架台駆動部107、及び寝台の体軸方向への送り量、送り速度、架台(X線管球2014及び放射線検出器103)の回転速度、回転ピッチ、及びX線の曝射タイミング等を制御しながら、当該高電圧発生装置109、寝台駆動部、架台駆動部107を駆動させる。これにより、被検体の所望の撮影領域に対して多方向からコーン状のX線ビームが照射され、被検体の撮影領域を透過した透過X線を、放射線検出器103の各検出素子を介してX線透過データとして検出することができる。
同時に、ホストコントローラ110は、入力装置115にて設定されたスキャン条件(特に、撮影スライス幅(スライス厚×スライス数))に基づき、必要に応じて、スイッチ群103aのスイッチング素子のオン/オフを制御する。これにより、X線検出器103の検出素子(フォトダイオード)の列とDAS104のDAS素子列との接続状態がスライス厚に応じて変更される、いわゆるDAS前の信号束ね(列相互間の信号の加算加算)が行われる。
なお、指令されたスライス厚に応じて、DAS104の収集データを演算により列相互間で加算することもでき、これにより、いわゆるDAS後の束ね処理が行われる。このDAS後の束ね処理は例えば前処理装置106で実行できる。
また、ホストコントローラ110は、上述したスイッチ群103aの接続状態の制御に加え、DAS104におけるデータ収集に使用するスライス方向のDAS列数(例えばファンビーム再構成用に4列、コーンビーム再構成用に8列)を切り換える。これにより、スキャン条件や再構成条件に対応した複数スライスのX線投影データがDAS104から出力される。
入力装置115は、図示しないが、演算処理用のCPUのほか、キーボード、各種スイッチ、マウス等を備えたインターラクティブなインターフェースであり、操作者が実際のスキャン前に撮影計画を立てるときに使用する撮影計画作成システムとしても機能する。この撮影計画作成システムによる撮影計画作成機能には、検査対象部位、スキャンから画像記録までのフロー、データ収集のためのスキャン条件、画像再構成を行うための再構成条件、再構成された画像を表示及び記録するための画像表示・記録条件などの入力及び設定が含まれる。
一般に、管電圧、管電流、X線曝射時間等のスキャン条件の最適化、撮影スライス幅(スライス厚×スライス枚数)、マトリクスサイズ等の再構成条件の最適化は、専門的知識を必要とする。その専門的知識をベースとして、経験の浅いまた専門的知識の希薄な操作者であっても同等の条件設定を可能にするために開発された機能が、上述した撮影計画作成機能である。
スキャンから画像記録までのフローとしては、天板停止状態におけるスキャンとスキャン後の天板移動とを繰り返すコンベンショナルスキャンのフローがあり、設定された全スライス位置のスキャンが終了した後、画像再構成・表示を行うスキャン&スキャンモード、コンベンショナルスキャンにおいて設定スライス位置のスキャンした直後に当該スキャンにより得られたデータに基づく画像再構成・表示を行う動作を全スライス位置において繰り返すスキャン&ビューモード等がある。
また、スキャン中に天板が移動するヘリカルスキャンのフローとしては、ヘリカルスキャンに追従して、ファンビーム再構成処理又はコーンビーム再構成処理を行い、予め設定したウインドウ条件でスキャン中にフィルミングされる画像を表示画面上で観察しながらフィルミングするオートフィルミングモード、スキャン中にウインドウ条件を調整する必要がある場合は、フィルミング中にインタラクティブにウインドウの条件変更が可能となり、条件変更中は自動的にフィルミング状態が待機状態になるアクティブオートフィルミングモード、ヘリカルスキャンに追従してリアルタイムに再構成及び画像表示が行われ、スキャン終了後、リアルタイム再構成とは異なるファンビーム再構成又はコーンビーム再構成された画像を観察しながらフィルミングするというリアルタイムモード等がある。
ヘリカルスキャン(螺旋スキャン又はスパイラルスキャンとも呼ばれる)とは、第3世代又は第4世代X線CT装置の場合、X線源を連続回転させながら、被写体を移動させるものである。このヘリカルスキャンでは、X線を曝射する動作中に、X線源の回転角度に応じて被検体の位置が連続的に変わる。すなわち、被検体に対する走査平面の位置が連続的に変化する。
投影データの収集動作(スキャン動作)には、複数のパラメータが関わっている。同様に、収集した信号から断層像を生成する画像生成動作にも、また再構成した断層像を表示する画像表示動作にも、それぞれ複数のパラメータが関わっている。
スキャン条件(信号収集パラメータ)としては、撮影部位(全身、頭部、胸部、肺野、下肢等)、スキャンタイプ(コンベンショナルスキャン(マルチスライススキャン、シングルスライススキャン)/ヘリカルスキャン)、スライス厚、スライス間隔、ボリュームサイズ、ガントリ傾斜角度、管電圧、管電流、撮影領域サイズ、スキャンスピード(X線管と検出器の回転速度)、X線管が1回転する間に移動する寝台の移動量、寝台移動量等がある。
再構成条件(再構成パラメータ)としては、再構成方式(ファンビーム再構成方式/コーンビーム再構成方式)、再構成領域サイズ、再構成マトリクスサイズ、関心部位を抽出するためのしきい値等がある。
さらに画像表示・記録条件(画像表示・記録パラメータ)としては、ウインドウレベル、ウインドウ幅、表示倍率、マルチプラナー(サジタル/コロナル/オブリーク)がある。
本実施形態では、操作者が入力装置115(撮影計画作成システム)との間でインターラクティブに、再構成方式(ファンビーム再構成方式/コーンビーム再構成方式)を設定する上での参照情報を得る、又は、必要な情報に入力するだけで再構成方式を自動的に設定できるようになっている。これを実現するために、図5〜10に示すように、第1〜第3の作成モードが用意されている。
信号収集から画像生成を経て最終的に画像表示するまでの一連の検査シーケンスを完遂するためには、上述したスキャン条件、再構成条件、画像表示・記録条件をそれぞれ設定することが要求される。これらの条件(パラメータ)の設定、信号収集、再構成、画像表示、及び画像記録までのフローはプランと総称される。そこで、撮影計画を立てるときの操作者にとっての設定作業の便宜を考慮して、スキャン条件、再構成条件、及び画像表示・記録条件までを含めてプランとして予め登録しておくことができる。プランを選択することにより、簡単に上述の一連のシーケンス全体を実行することができる。
この撮影計画作成システム(入力装置115)の支援のもとで、操作者は、検査対象部位、スキャンから画像記録までのフロー、スキャン条件、再構成条件、画像表示・記録条件を含む撮影計画(スケジュール)の設定を行う。設定されたスケジュールに従ってホストコントローラ110は架台及び寝台を制御し、そのスケジュールを順次実行する。
図4には、撮影スケジュール設定画面の例を示している。ここでは、撮影スケジュール設定画面として、スキャンスケジュールを設定するための画面を示している。撮影スケジュール設定画面は、入力デバイスの操作画面上に表示されるが、画像表示用の表示装置116に表示されてもよい。
この撮影スケジュール設定画面の右上欄には、X線管とX線検出器を固定した状態で天板を移動することにより得られたデータに基づいて作成されたスキャノグラムが表示される。このスキャノグラム上にスキャン範囲を設定するための枠線が表示される。この枠線を拡大/縮小、移動、回転操作することにより、全スキャンエリア(スキャンしたい全範囲)を設定することができる。
また、撮影スケジュール設定画面の上欄の中央部には被検体(患者)情報欄が、さらにはその左欄にはデータ収集後の処理設定欄が表示される。
さらに、これらの被検体情報欄及び処理設定欄の下側には、操作者が必要に応じて操作する各種のボタンが表示されている。このボタンには、被曝線量、スキャン時間、スキャンと再構成のトータル時間、画質、及び管球OLP(X線管のオーバー・ロード・プロテクション)を優先指令するためのボタンB1〜B5、及び、操作者の意思確認を行うための確認ボタンCがある。
さらに、この設定画面の下欄には、スキャンスケジュール表が表示される。このスキャンスケジュール表には、予定する複数のスキャンオペレーションがその時系列の順序に従って縦に配列される。操作者は、所望するスケジュールに従って、スキャンオペレーションの新規(追加)、複写、消去の各機能を使って所望する順番で所望するスキャンオペレーションを配列していく。
各スキャンオペレーションの行には、操作者がトリガボタンを押した任意時刻を起点とした各スキャンオペレーションの開始時間、スキャンオペレーション間の休止時間、スキャンオペレーション各々のスキャンの範囲(開始/終了位置)、スキャンモード(コンベンショナルスキャン(マルチスライススキャン、シングルスライススキャン)/ヘリカルスキャン)、スキャンオペレーションの回数、高電圧発生装置からX線管101へ供給される管電圧、管電流、スキャン速度(スキャントータル時間)、FOVのサイズ、スライス幅(スライス厚×スライス数)、スキャン範囲、スキャンオペレーション間の天板の移動量、等の条件の項目が配列されている。各項目の値は、撮影計画作成システム11により初期推奨値が挿入されており、操作者は必要に応じてその値を変更可能である。
なお、スキャノグラム上に表示されるスキャン範囲を示す枠線は、開始位置、終了位置、スキャン範囲、FOVのサイズのいずれかの項目の値を変更すれば、その変更に連動してサイズや位置が変更される。また逆にスキャノグラム上の枠線をクリックして移動すれば、開始位置、終了位置などの項目がその移動に応じて連動して変更される。
次に、本実施形態に係るX線CT装置の作用効果について説明する。
まず操作者は、図4に示す、撮影計画作成システムjとしての入力装置115の表示部の撮影計画作成画面において、患者情報及びデータ収集後の処理などの所定事項を入力する。
次いで、操作者は被検体のスキャノ撮影を行う(X線管と放射線検出器システムを回転させないでX線管からX線を発生させ、架台の診断用開口部に天板を挿入させて撮影する)。スキャノ撮影により得られたデータは所定の処理が施され、スキャノグラムが得られる。このスキャノグラムSNは、撮影計画作成画面上に図4に示すように描出される。この図4に示す画面例は、操作者が、上述のオートフィルミングモードを選択している場合である。
次いで、操作者は、この撮影計画作成画面上において、撮影計画作成システムのアシストを得ながら、検査対象部位、スキャン条件、再構成条件、画像表示・記録条件(ウインドウ条件)の設定など、スキャンから画像記録までのフローを設定する。
この一連の設定作業が操作者にとって容易になるように、本実施形態では、第1〜第3の作成モードが撮影計画作成システム(入力装置115)に用意されている。
(第1の作成モード)
第1の作成モードを図6及び7に示す。この第1の作成モードは、可能な再構成方式の候補を操作者に提示することを目的としている。このため、操作者は、提示された再構成方式を参照して自分の意思で再構成方式を最終的に決定することになる。
具体的には、撮影計画作成システムは、撮影計画作成画面上で、全スキャンエリア、再構成スライス厚、及びスライス数を読み込む(ステップS1)。全スキャンエリアは、上述したスキャナ象SN上で枠線を移動することで指定される。この指定により、撮影部位とその撮影範囲の情報が読み込まれる。
次いで、撮影計画作成システムは、予め記憶しているルックアップテーブルを参照して、読み込んだ全スキャンエリア、再構成スライス厚、及びスライス数に適用可能な再構成方式の候補を決定する(ステップS2)。これにより、操作者に表示(提示)するための1つ又は複数の再構成方式の候補が決定される。これらの再構成方式の候補にはファンビーム再構成方式(DAS前又はDAS後の束ね処理も含まれる)及び/又はコーンビーム再構成方式が含まれる。
次いで、撮影計画作成システムは、決定した再構成方式それぞれに含まれる詳細なパラメータが演算される(ステップS3)。
このように決定された、実行可能な再構成方式及びその各方式の詳細なパラメータは、例えば図6に示すように、撮影計画作成画面上に重畳モードで表示(提示)される(ステップS4)。
この重畳画面には、与えられた全スキャンエリア、再構成スライス厚、及びスライス数に対応して実行可能な再構成方式が例えば2種類、リストアップされる。このように表示される再構成方式は、図6の例示によれば、ファンビーム再構成方式(DAS前又はDAS後の束ね処理を含む)及びコーンビーム再構成方式である。各再構成方式は、更に、適用可能なスキャン法(マルチスライススキャンかヘリカルスキャンなど)の種類に応じて細分されている。このように再構成方式及びスキャン法の組み合わせで決まる種別毎に再構成方式のパラメータが表示される。
このパラメータには、再構成方式がコーンビーム再構成方式であるときのFeldkamp再構成法及びASSR再構成法の別を表す情報や、ヘリカルスキャン時のヘリカル補間法も含まれる。これにより、例えば、「マルチスライス・ヘリカルスキャン+束ね処理(DAS前又はDAS後)+ヘリカル補間+ファンビーム再構成方式(スライス数=4列)」といった一連のフローが提示される。また、例えば、「コンベンショナルなマルチスライススキャン+ビーム経路長補正+コーンビーム再構成方式」といった一連のフローも提示される。
提示画面の各フローの最後尾には、操作者が選択するためのボタンがそれぞれ表示される。
そこで、この再構成方式の提示画面を見た操作者は、所望の再構成方式(スキャン法も含む)を、選択ボタンをクリックすることで選択することになる。このため、撮影計画作成システムは、選択ボタンがクリックしたか否かを判断する(ステップS5)。この判断でNOの場合、すなわち選択ボタンがクリックされていないと判断するときは、操作者がかかる提示画面に基づく再構成方式の設定をキャンセルしたか否かを別の操作情報に基づいて判断する(ステップS6)。この判断においてもNOのときは、操作者は提示画面を見ながら考慮中であると認識して、処理をステップS5に戻すことで待機する。ステップS6の判断がYESとなるときには、かかる提示画面に基づく再構成方式の設定はキャンセルされたので、処理を終了する。
一方、上述したステップS5の判断がYESになるときは、何れかの再構成方式(スキャン法も含む)が選択された場合であるので、その選択された再構成方式の情報を記憶装置111に記憶させて処理を終了する(ステップS7)。
(第2の作成モード)
第2の作成モードを図7及び8に示す。
この第2の作成モードは、上述した第1の作成モードで提示した再構成方式に加えて、提示される再構成方式それぞれの優劣情報をも提示するようにしたものである。なお、各再構成方式の優劣情報のみを単独で提示するようにしてもよい。
この優劣情報の提示を行うために、撮影計画作成システムは図7に示す処理を実行する。この処理は、前述した図5の処理に、ステップS3A及びS4Aを付加したものである。ステップS3Aでは、ステップS2で決定された1つ又は複数の再構成方式に対応して、予め記憶している優劣情報テーブルから再構成方式の優劣情報を読み出す。そして、この読み出した優劣情報を表形式で例えば図8に示す如く、撮影計画作成画面上に重畳モードで表示する(ステップS4A)。
この図8に例示される優劣情報を説明すると、ここでは、優劣情報の項目として、ファンビーム再構成方式(同時に収集するスライス列=4のとき)とコーンビーム再構成方式(同時に収集するスライス列=8のとき)に対する被曝線量、スキャン時間、スキャンから再構成までのトータル時間、画質(ローコントラスト/ハイコントラスト)、管球OLP(スキャン待ち時間)が相互間で比較されている。なお、この図8の例では、相対的に優れている場合には「優」の文字で示し、反対に相対的に劣っているときには「劣」の文字で示しているが、○印、△印、×印などの記号を用いてもよい。
被曝線量は、スキャンによりデータ収集される領域の大きさに関連する量であり、撮影スライス幅が広い場合にはコーンビーム再構成方式の方がファンビーム再構成方式よりも優位(少ない)であり、撮影スライス幅が狭い場合にはその反対に、ファンビーム再構成方式の方がコーンビーム再構成方式よりも優位(少ない)である。
スキャン時間に関しては、劣数が多いので、コーンビーム再構成方式の方がファンビーム再構成方式よりも優位(短い)であるが、スキャンから再構成までのトータル時間については一般に、ファンビーム再構成方式の方がコーンビーム再構成方式(撮影スライス幅が厚いとき)よりも優位(短い)である。
画質については、コーンビーム再構成方式の方がファンビーム再構成方式よりも優位(良)である。管球OLPについては、コーンビーム再構成方式の方がファンビーム再構成方式よりも優位(良)である。
このように第2の作成モードの場合、1つ又は複数の再構成方式の提示に加えて、再構成方式それぞれの代表的な特徴を表す項目について、その特質が提示される。
なお、上述した優劣情報だけを提示する場合には、図7の一連の処理において、ステップS3及びS4の処理を外せばよい。
このように第1及び第2の作成モードによれば、操作者は撮影計画作成画面上で全スキャンエリア、再構成スライス厚、及びスライス数を指定するだけで、この指定した内容に即した再構成方式の候補及びそのパラメータ情報、及び/又は、各再構成方式の優劣情報が自動的に提示される。つまり、操作者は、自分が最終的に再構成方式を決定する上での重要な情報が目前の画面上で即座に得られるので、どの再構成方式が最も適当であるかについて目安を付け易くなる。このため、従来法に比べて、撮影計画に要求される熟練度の度合いが著しく緩和されるとともに、撮影計画に要する時間が大幅に短縮可能になり、撮影計画作業の著しい能率アップが得られる。同時に、撮影計画作業に要する操作者の操作上の負担も軽減され、患者スループットの改善にも効果的である。併せて、撮影計画の設定ミスなども確実に防止され、精度及び信頼性の高い撮影計画が行われる。
(第3の作成モード)
次に、第3の作成モードを、図9を参照して説明する。この第3の作成モードは、撮影計画作成システムがスキャン法及び再構成方式を自動的に設定するものである。
撮影計画作成システムは、図9に示す一連の処理を順次実行する。つまり、撮影計画作成画面上で、全スキャンエリア、再構成スライス厚、及びスライス数を読み込む(ステップS11)。
次いで、撮影計画システムは、操作者からの操作情報に基づいて「優先順位処理」を行うか、「検討要否処理」を行うかの判断を行う(ステップS12)。ここで、「優先順位処理」とは、再構成方式それぞれの代表的な特徴を表す項目である、被曝線量、スキャン時間、スキャンから再構成までのトータル時間、画質(ローコントラスト/ハイコントラスト)、及び管球OLP(スキャン待ち時間)の1つ又は複数に優先順位を付ける処理である。この順位付けは操作者からの指令に応答して行われる。また「検討要否処理」とは、例えば上述した被曝線量、スキャン時間、スキャンから再構成までのトータル時間、画質、及び管球OLPのうち、どの項目を考慮してスキャン法及び再構成方式を決定したらよいかを操作者からの指令に応答して行う処理である。
そこで、操作者から「優先順位処理」を行う旨の入力を受けると、撮影計画作成システムは、ステップS13〜S16の処理を介して、第1優先順位の項目(例えば被曝線量)、第2優先順位の項目(例えばスキャン時間)、第3優先順位の項目(例えばスキャンから再構成までのトータル時間)、及び第4優先順位(例えば画質)を操作者からの入力に応じて選択する。いまの例の場合、残る項目は管球OLP(第5優先順位)となる。勿論、第1〜第5優先順位までを選択しなくてもよく、第1優先順位のみを選択したり、第1〜第3優先順位までのみを選択するようにしてもよい。
このように優先順位が決まると、撮影計画システムは、優先順位情報に基づいて予め記憶してある参照テーブルを検索し、最適なスキャン法及び再構成方式を決める(ステップS17)。
一方、操作者から「検討要否処理」を行う旨の入力を受けた場合、撮影計画作成システムは、ステップS18に移行して、少なくとも1つの検討要項目(例えばスキャン時間)を操作者からの入力に応じて選択する。この場合も、撮影計画システムは、検討要否情報に基づいて予め記憶してある参照テーブルを検索し、最適なスキャン法及び再構成方式を決める(ステップS19)。
このようにしてステップS17又はS19で決めた、全スキャンエリア、再構成スライス厚、及びスライス数に最適なスキャン法及び再構成方式が撮影計画作成画面上に例えば重畳モードで表示される(ステップS20)。このスキャン法及び再構成方式の情報はまた記憶装置111に格納される(ステップS21)。
このように第3の作成モードによれば、操作者が撮影計画作成画面上で全スキャンエリア、再構成スライス厚、及びスライス数を指定するだけで、これに最適なスキャン法及び再構成方式が1種類だけ自動的に設定されるので、操作者にとって撮影計画の著しい省力化が図られる。また、撮影計画の失敗も自動的に防止されるとともに、撮影計画に要求される熟練度の度合いも大幅に緩和される。
以上のスキャン法及び再構成方式の決定処理を介して、撮影計画作成システムにより操作者との間でインターラクティブに撮影計画が立てられる。選択された撮影計画に関連付けられている信号収集、画像生成、及び画像表示に関する複数のパラメータはホストコントローラ110にロードされる。操作者が撮影開始指示を行うと、ロードされた信号処理パラメータに従って架台で信号収集動作が実行され、ロードされた再構成パラメータに従って画像が再構成装置114で再構成され、そしてロードされた画像表示パラメータに従って表示装置116に画像が表示される。そしてロードされたウインドウ条件に従って図示しないフィルミング装置に画像がフィルミングされる。
さらに、上述した第1〜第3の作成モードを変形して実施するための例を図10に示す。上述した実施形態に係るマルチスライスX線CT装置の場合、第1〜第3の作成モードを1台の装置の中で操作者の指令に応じて使い分けできるように構成したが、図10の変形例に係るマルチスライスX線CT装置は第1〜第3の作成モードの何れか1つを使用可能にした例である。
これを実現するために、各マルチスライスX線CT装置の例えば設置時に、医療施設毎に、使用する1つの作成モードを決め、残りの作成モードに制限を掛ける処理を記憶装置111(第1〜第3の作成モードが予めインストールされている)に対して製造者が行う(図10、ステップS31及びS32)。
これにより、1台の仕様の装置でありながら、例えば、日本国の病院では第2の作成モードを標準仕様とする一方で、米国の病院では第3の作成モードを標準仕様するといった汎用性が得られる。
なお、撮影スライス幅は、基本的には、コーン角が画質に影響する撮影スライス幅の限度を考慮して設定できる。したがって、この設定を適宜に変更することで、「ファンビーム再構成方式」の元でデータ収集するスライス数(DASの列数)を4列に限らず、1列、2列という4列ではない列数にも設定でき、一方、「コーンビーム再構成方式」の元でデータ収集するスライス数(DASの列数)を8列に限らず、16列、32列、64列等の他の列数にも設定できる。例えば、ファンビーム再構成方式の収集モードにおいて2列のDAS104を使用していれば、「コーンビーム再構成方式」の収集モードにおいて4列のDAS104を使用するモードにしてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。
例えば、本実施形態では、撮影計画で選択された再構成アルゴリズムや撮影スライス幅に応じて体軸方向における使用DAS数列を8列分、4列分などと切換えているが、選択された再構成アルゴリズムや撮影スライス幅に関らず、使用DAS数列を所定数(例えば8列分)に止め、固定しておいてもよい。この場合、4スライス、8スライスといったスライス数は、撮影計画において再構成パラメータシートで選択するようにすれば良い。これにより、オペレータは、撮影計画においてスキャン条件のスライス数を選択する手間を省くことができる。
また、上記実施形態においては、再構成、断面変換などのデータ処理及び表示オペレーションは、X線CT装置100内で行われるとしたが(そのような形態が一般的である)、本発明においてはこれに代え、これらデータ処理等を、図1に示すような外部の画像処理装置200において実行するようにしてもよい。また、このような外部の画像処理装置200を使用する場合、X線CT装置100から、画像処理装置200に送られるデータは、再構成前でも、再構成後でも、データ処理後の表示直前でも、いずれの状態でも上記した実施形態の効果を妨げるものではない。
また上記実施形態では、X線CT装置として、現在主流のX線管と放射線検出器とが一体として被検体の周囲を回転する回転/回転(ROTATE/ROTATE)タイプを一例として説明したが、リング状に多数の検出素子がアレイされ、X線管のみが被検体の周囲を回転する固定/回転(STATIONARY/ROTATE)タイプ等様々なタイプに適用しても良い。
また上記実施形態では、1スライスの断層像データを再構成するのに必要な角度範囲として、被検体の周囲1周、約360°分の投影データが必要であるとして説明したが、「180°+ビュー角」分の投影データを用いるハーフスキャン等いずれの再構成方式にも適用可能である。
さらに上記実施形態では、入射X線を電荷に変換するメカニズムとして、シンチレータ等の蛍光体でX線を光に変換し更にその光をフォトダイオード等の光電変換素子で電荷に変換する間接変換形について説明したが、X線による半導体内の電子正孔対の生成及びその電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換形を採用しても良い。
また上記実施形態では、一管球型のX線CT装置について説明したが、X線管とX線検出器との複数のペアを回転リングに搭載したいわゆる多管球型のX線CT装置に適用しても良い。