JP4485667B2 - 部品実装装置のオフセット測定用基板及び部品実装装置のオフセット測定方法 - Google Patents

部品実装装置のオフセット測定用基板及び部品実装装置のオフセット測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部品を基板に装着する部品実装装置のオフセットを測定するために使用する部品実装装置のオフセット測定用基板及び部品実装装置のオフセット測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、部品を装着する基板51を部品装着位置に位置決めする位置決め装置55は、一対のサポートレール部54,54を有し、所定の部品装着位置まで基板51を各サポートレール部54のベルトコンベヤの駆動により搬送し、基板ストッパ53により基板51の前面を当て止めしたのち、基準ピン52,…,52を上記基板の4つの角部近傍にそれぞれ形成された基準ピン挿入用貫通穴51a,…,51a内に挿入して、基板51を上記部品装着位置に位置決めする。その後、一対のサポートレール部54,54で基板51の各端縁部を上下に挟み込んで挟持することにより、上記基板51を上記部品装着位置に位置決め保持するようにしている。
【0003】
このように上記位置決め装置55で上記部品装着位置に位置決め保持された基板51に部品を装着するときの実装プログラムは、通常、プログラム基準位置から各部品の装着すべき位置座標を指定しているため、プログラム基準位置を正しく設定することが重要である。
【0004】
従来は、上記部品装着位置に位置決め保持された基板51の1つの基準ピン挿入用貫通穴51a内に挿入された基準ピン52を基板認識カメラにより認識させて、認識された基準ピン52の位置の情報と、予め記憶されている基準ピン挿入用貫通穴51aから上記基板54の1つの角部までの座標情報とに基き、上記基板54の1つの角部を求めて、この角部を上記プログラム基準位置56として使用するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構造のものでは、基準ピン52は上記位置決め装置55に機械的に組み込まれているため、その取付誤差などにより、基準ピン52の位置は必ず誤差を伴うものであるが、高精度での高密度部品実装を行う場合には、このような基準ピン52の位置の誤差も容認できなくなり、プログラム基準位置をより精度良く得る方法が望まれている。
【0006】
従って、本発明の目的は、上記問題を解決することにあって、上記プログラム基準位置をより精度良く得ることができる部品実装装置のオフセット測定用基板及び部品実装装置のオフセット測定方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のように構成する。
【0008】
本発明の第1態様によれば、位置決め装置で部品装着位置に位置決めされた基板に対して部品を装着する部品実装装置のオフセットを測定するために使用する部品実装装置のオフセット測定用基板であって、
上記位置決め装置で上記部品装着位置に位置決め可能で、かつ、少なくとも1つの角部近傍に認識マークを有する矩形の金属板より構成されるとともに、
上記矩形の金属板は、少なくとも1つの角部近傍に形成された凹部と、上記凹部内に配置されかつ上記凹部の内径よりも小さな内径の上記認識マークとして機能する認識用貫通孔とを有し、前記オフセット測定用基板の下面に、表面に黒色層を有する当て板を固定して、前記貫通孔の底面を黒色にするようにしたことを特徴とするオフセット測定用基板を提供する。
【0013】
本発明の第2態様によれば、位置決め装置で部品装着位置に位置決めされた基板に対して部品を装着する部品実装装置において、
少なくとも1つの角部近傍に認識マークを有する矩形の金属板より構成されているオフセット測定用基板を、上記位置決め装置で上記部品装着位置に位置決めし、
上記認識マークを認識して上記認識マークの座標情報を得、
上記得られた上記認識マークの座標情報と、上記認識マークから上記認識マークに最も近い上記オフセット測定用基板の1つの角部までの座標情報とを基に、上記オフセット測定用基板の上記1つの角部の位置座標情報を得、
上記得られたオフセット測定用基板の上記1つの角部の位置座標情報と、上記位置決め装置として予め設定されている上記オフセット測定用基板の上記1つの角部の本来の位置の座標情報とを比較して、両者のオフセット情報を求めるとともに、
上記認識マークを認識して上記認識マークの座標情報を得るとき、上記オフセット測定用基板の少なくとも1つの角部近傍に形成された凹部内に配置されかつ上記凹部の内径よりも小さな内径で、かつ、表面に黒色層を有する当て板を前記オフセット測定用基板の下面に固定されて黒色底面を有する認識用貫通孔を上記認識マークとして認識するようにしたことを特徴とする部品実装装置のオフセット測定方法を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかる実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】
本発明の第1の実施形態にかかる部品実装装置のオフセット測定方法に使用する部品実装装置のオフセット測定用基板1は、図1〜図5に示すように、部品実装装置の位置決め装置19で上記部品装着位置に位置決め可能で、かつ、少なくとも1つの角部近傍に認識マーク3を有する矩形の金属板より構成されている。
【0018】
上記部品実装装置としては、一例として、図5に示すように、ローダ23により位置決め装置19に搬送されてきた、部品を装着すべき基板(図5ではオフセット測定用基板1で図示しているが、部品を装着すべき基板もほぼ同様な外形を有している。)を、位置決め装置19で位置決め保持し、制御装置30の制御下でメモリ32内の実装プログラムに基きXYロボット20を駆動して、装着ヘッド21を部品供給カセット25に移動させ、部品供給カセット25から供給された部品を装着ヘッド21のノズルに吸着保持したのち、部品認識カメラ26で部品の姿勢を認識したのち、認識結果に基いて姿勢等を補正しつつ装着ヘッド21により吸着保持された部品を基板に装着するものである。全ての部品が基板に装着されたのち、基板は位置決め装置19からアンローダ24を介して搬出される。装着ヘッド21には基板認識カメラ22が搭載されており、基板の認識を行うとともに、本実施形態での認識マークの認識にも使用する。
【0019】
上記オフセット測定用基板1は、詳しくは、長方形板状のメタリック色であり、その4つの角部近傍のそれぞれには、円形の凹部2と、上記凹部2の中心に上記凹部2の内径よりも小さな内径でかつ黒色底面を有して認識マークとして機能する円形の認識用貫通孔3とを有している。
【0020】
上記オフセット測定用基板1の材質としては、鉄又は板金が好ましく、例えば鉄のような金属板の前面1a及び後面1c及び両側面1b,1bを、加工により、前面1a及び後面1cが平面でかつ両側面1b,1bが互いに平行でかつ前面1a及び後面1cと両側面1b,1bとの間で直交するように形成する。上記加工としては、プレス加工、切削加工、レーザ加工、又はワイヤカット加工などがある。また、オフセット測定用基板1の4つの角部近傍のそれぞれには、円形の凹部2をプレス加工、放電加工、エンドミルなどの切削加工などにより形成し、上記凹部2の中心に上記凹部2の内径よりも小さな内径でかつ黒色底面を有して認識マークとして機能する円形の認識用貫通孔3をエンドミルなどの切削加工、ドリル加工、レーザ加工、ワイヤ加工などにより貫通形成している。認識用貫通孔3は、凹部2の中央部に形成することが、加工上、好ましいが、これに限られるものではない。また、上記凹部2内に認識用貫通孔3を形成する理由は、もしオフセット測定用基板1の板厚が厚く1つの認識用貫通孔で認識しようとする場合には、認識用貫通孔の内壁が認識されて、認識用貫通孔の上面の輪郭と下面の輪郭とが二重に認識されて下面の輪郭を正確に精度良く認識することが困難になるからである。よって、上記凹部2内に認識用貫通孔3を形成するとともに、凹部2の部分の厚さよりも認識用貫通孔3の部分の厚さを小さくすることにより、認識用貫通孔3の内壁部分を限りなく小さくして認識しないようにして、認識用貫通孔3の下面の輪郭のみを精度良く認識できるようにしている。また、上記凹部2は円形に限らず、任意の形状でよい。
【0021】
具体的な一例としては、幅100mmで長さ200mmで厚さ1.6mmの長方形のオフセット測定用基板1の各角部近傍に、内径5mmで深さ1.1mmの凹部2と、凹部2内に位置する内径1mmで深さ0.5mmの認識用貫通孔3を形成している。
【0022】
上記金属板を貫通形成した認識用貫通孔3の底面を黒色にするため、オフセット測定用基板1の各角部近傍の下面に、表面に黒色層5を有する長方形の当て板4をボルト8,8により固定する。すなわち、認識用貫通孔3付近でかつ長手方向中央側に2個のボルト貫通穴6,6をオフセット測定用基板1に形成し、ボルト貫通穴6,6に2本のボルト8,8を貫通させて当て板4のネジ穴4a,4a内にボルト8,8をねじ込むことにより、当て板4をボルト8,8によりオフセット測定用基板1の各角部に固定する。当て板4は表面が黒色の板金された鉄より構成されている。
【0023】
また、オフセット測定用基板1の各角部近傍の凹部2の近傍のオフセット測定用基板外側には、オフセット測定用基板1を位置決め保持すベく、位置決め装置19の基準ピン18を挿入するための基準ピン挿入用貫通穴7が形成されている。
【0024】
上記構成にかかるオフセット測定用基板1を使用するオフセット測定方法について以下に説明する。ここでは、認識マークの一例として、基板ストッパ12に最も近いオフセット測定用基板1の認識用貫通孔3、例えば、図1の左下の認識用貫通孔3を使用する場合について説明する。
【0025】
なお、ここで説明するオフセットとは、基板の所定箇所に部品を装着する部品実装装置において、基板の各所定箇所の座標を実装プログラムにおいて指定するときその原点座標となる位置をプログラム基準位置16としているが、このプログラム基準位置16としての本来の位置と、実際にオフセット測定用基板1を使用して求められた実際のプログラム基準位置16との間の位置ズレ量のことを意味する。
【0026】
まず、位置決め装置19において、その幅寸法を、オフセット測定用基板1の幅寸法に合うように幅調整を行っておく。ここで、一対のサポートレール部10,10を有しており、一対のサポートレール部10,10のうち少なくとも一方のサポートレール部10は他方のサポートレール部10に対して幅方向に移動可能にして、オフセット測定用基板1の幅寸法に応じて一対のサポートレール部10,10間の幅寸法が変更できるようにしておき、上記オフセット測定用基板1を位置決め装置19に搬入する前に、上記位置決め装置19の幅寸法に合うように一方のサポートレール部10を他方のサポートレール部10に対して幅方向に移動させて幅調整を行う。
【0027】
次いで、図5に示すように、ローダ23により上記オフセット測定用基板1を位置決め装置19に搬入して、各サポートレール部10のベルトコンベヤの駆動により所定の部品装着位置まで搬送し、図4に示すように上記部品装着位置で基板ストッパ12に上記オフセット測定用基板1の前面1aを当て止めして上記オフセット測定用基板1を部品装着位置に停止させたのち、ベルトコンベヤの駆動を停止する。その後、一対のサポートレール部10,10でオフセット測定用基板1の各側面1b側の端縁部を上下に挟み込んで挟持することにより、上記部品装着位置にオフセット測定用基板1が位置決め保持される。
【0028】
次いで、オフセット測定用基板1の各角部近傍の基準ピン挿入用貫通穴7内に、下方から上向きに、位置決め装置19の基準ピン18をそれぞれ挿入して、オフセット測定用基板1を部品装着位置に位置決め保持する。
【0029】
次いで、基板認識カメラ22を有する装着ヘッド21をXYロボット20により駆動させて、基板ストッパ12に最も近いオフセット測定用基板1の認識用貫通孔3である図1の左下の認識用貫通孔3の上方まで基板認識カメラ22を移動させる。このとき、オフセット測定用基板1の図1の左下の認識用貫通孔3の中心の位置情報は予めメモリ32から制御装置30に読み込まれて、XYロボット20に伝えられているため、上記位置情報に基き移動させられた基板認識カメラ21は、その視野内に、オフセット測定用基板1の図1の左下の認識用貫通孔3を入れることができる。
【0030】
次いで、基板認識カメラ22により、白色照明光で照明しつつ、オフセット測定用基板1の図1の左下の認識用貫通孔3の認識を行い、上記認識された認識用貫通孔3の中心の位置の座標を演算部31で求め、本来の位置からのズレ量を演算部31で演算して位置ズレ量を求める。このようにして求められた図1の左下の認識用貫通孔3の中心の位置ズレ量をメモリ32に記憶する。
【0031】
次いで、XYロボット20で駆動されかつ基板認識カメラ22を有する装着ヘッド21が動作する座標系であるXY座標、上記位置ズレ量、部品実装装置への取付時に生じている基板認識カメラ22の本来の位置からのオフセット量、オフセット測定用基板1の図1の左下の認識用貫通孔3からオフセット測定用基板1の基板ストッパ12に最も近い端点すなわち図1の左下の角部までの距離から、プログラム基準位置16の座標を求めて、メモリ32に記憶する。
【0032】
具体的には、プログラム基準位置16のXY座標は以下の式により求められる。
【0033】
【数1】
プログラム基準位置16のX座標=(ANS1)−(オフセット測定用基板1の端点から認識用貫通孔3までのパラメータPX).....(式1)
【0034】
【数2】
プログラム基準位置16のY座標=(ANS2)−(オフセット測定用基板1の端点から認識用貫通孔3までのパラメータPY).....(式2)
ここで、パラメータPXは、予めメモリ32に記憶されている値であり、オフセット測定用基板1の端点が座標原点となるため、認識用貫通孔3の中心の位置のX座標のことを指す。また、パラメータPYは、予めメモリ32に記憶されている値であり、オフセット測定用基板1の端点がプログラム上の座標原点となるため、認識用貫通孔3の中心の位置のY座標のことを指す。例えば、パラメータPXは+5、パラメータPYは+15である。また、ANS1及びANS2は以下の式で求められる。
【0035】
【数3】
(ANS1)=(現在の基板認識カメラ22が認識用貫通穴3に位置しているときの装着ヘッド21のX座標)−(基板認識カメラ22のオフセットにかかるX座標)+(認識用貫通孔3の認識結果でのX座標).....(式3)
【0036】
【数4】
(ANS2)=(現在の基板認識カメラ22が認識用貫通穴3に位置しているときの装着ヘッド21のY座標)−(基板認識カメラ22のオフセットにかかるY座標)+(認識用貫通孔3の認識結果でのY座標).....(式4)
一例として、図4に示すように、オフセット測定用基板1が縦100mm、横200mmのとき、マシン原点(0,0)に対してプログラム基準位置16の初期設定(デフォルト)の座標を(0,300)とする。また、図4において、左下の認識用貫通孔3を使用し、この左下の認識用貫通孔3は、プログラム基準位置16から座標値として(5,15)だけ離れているとする。また、装着ヘッド21の位置決め中心(実際には、装着ヘッド21の一端の吸着ノズルの中心)21aから基板認識カメラ22の中心位置22aが座標値として(−200,−10)だけオフセットされているとする。また、認識用貫通孔3の認識結果が座標値として例えば(+1,−1)とし、現在の基板認識カメラ22が左下の認識用貫通孔3の真上に位置しているとする。すると、現在の基板認識カメラ22が認識用貫通孔3に位置しているときの装着ヘッド21のX座標は、基板認識カメラ22から(−200、−10)の位置に装着ヘッド21が位置しているので、オフセット量「200」と認識用貫通孔3のX座標「5」から「−195」となり、基板認識カメラ22のオフセットにかかるX座標「−200」、認識用貫通孔3の認識結果でのX座標は「+1」であるから、式3より、
【0037】
【数5】
(ANS1)=(現在の基板認識カメラ22が認識用貫通穴3に位置しているときの装着ヘッド21のX座標)−(基板認識カメラ22のオフセットにかかるX座標)+(認識用貫通孔3の認識結果でのX座標)=−195−(−200)+1=6
また、現在の基板認識カメラ22が認識用貫通穴3に位置しているときの装着ヘッド21のY座標は、基板認識カメラ22から(−200、−10)の位置に装着ヘッド21が位置しているので、オフセット量「10」とプログラム基準位置16のデフォルトのY座標「300」と認識用貫通孔3のY座標「15」とから「305」となり、基板認識カメラ22のオフセットにかかるY座標は「−10」、認識用貫通孔3の認識結果でのY座標は「−1」であるから、式4より、
【0038】
【数6】
(ANS2)=(現在の基板認識カメラ22が認識用貫通穴3に位置しているときの装着ヘッド21のY座標)−(基板認識カメラ22のオフセットにかかるY座標)+(認識用貫通孔3の認識結果でのY座標)=305−(−10)+(−1)=314
よって、式1及び式2より、
【0039】
【数7】
プログラム基準位置16のX座標=(ANS1)−(オフセット測定用基板1の端点から認識用貫通孔3までのパラメータPX)=6−5=1
【0040】
【数8】
プログラム基準位置16のY座標=(ANS2)−(オフセット測定用基板1の端点から認識用貫通孔3までのパラメータPY)=314−15=299
従って、プログラム基準位置16の実際の座標は(1,299)となり、プログラム基準位置16の初期設定(デフォルト)の座標(0,300)からのズレがわかる。
【0041】
次いで、オフセット測定用基板1を後工程側に搬送して、次の部品実装装置の部品装着位置に位置決めしたのち、上記動作を繰り返したのち、オフセット測定用基板1を取り出す。
【0042】
このようにして求められたプログラム基準位置16の座標を基に、部品実装装置で部品実装動作を行う。部品実装装置の装着ヘッドの実際の動きとしては、通常、装着ヘッド21はマシン原点15(図4参照)に待機しておき、実装動作が開始されると、マシン原点15と上記求められたプログラム基準位置16との間の座標差を考慮して装着ヘッド21を駆動することになる。なお、マシン原点15は、基板認識カメラ22の原点位置としてもよい。
【0043】
上記実施形態によれば、オフセット測定用基板1を少なくとも1つの角部近傍に認識マーク3を有する金属板により構成するようにしたので、上記加工により、オフセット測定用基板1の前面1a、後面1c、両側面1b,1bを安価にかつ精度良く形成することができ、かつ、上記認識マーク3として例えば凹部2内に貫通孔3を安価にかつ精度良く形成することができる。この結果、オフセット測定用基板1の前面1a及び後面1cの平面度を精度良く形成することができる上に、両側面1b,1bの平行度、及び両側面1b,1bに対する前面1a及び後面1cの直交度も精度良く形成することができる。ここで、オフセット測定用基板1の前面1a及び後面1cの平面度は、前面1a及び後面1cを基板ストッパにより当て止めするときの位置精度に大きく影響するため、精度良く仕上げることが重要である。また、オフセット測定用基板1の両側面1b,1bの平行度は、オフセット測定用基板1を位置決め装置19のサポートレール部10,10で挟持して位置決め保持するときに大きく影響し、平行精度が悪い場合にはサポートレール部10,10で挟持して位置決め保持することにより、認識マークの位置精度も悪化することになる。さらに、オフセット測定用基板1の両側面1b,1bに対する前面1a及び後面1cの直交度は、XY方向の座標の精度に大きく影響するものである。
【0044】
これに対して、金属以外の材料例えばガラスで同様な構成のオフセット測定用基板を作成する場合には、ガラスでは上記凹部2や貫通孔3を切削などにより形成することができず、形成困難である。また、金属以外の材料例えばガラス−エポキシ樹脂の基板などでは、その材質上、前面1a、後面1c、両側面1b,1bを精度良く形成することが困難であり、かつ、それ自身がたわみやすいものである。このため、基板ストッパ12で部品装着位置に当て止めしても、基板ストッパ12に当接する前面の平面度が悪いため、当て止め後に両側のサポートレール部で挟持するとき、両側面の平行度が悪いため、又、側面と前面との直交度が悪いため、基板が精度良く位置決め保持することができないものとなる。
【0045】
しかしながら、上記実施形態のように、オフセット測定用基板1を金属により構成し、前面1a、後面1c、両側面1b,1bを上記加工により形成しかつ上記凹部2や貫通孔3をエンドミルなどの切削加工などにより形成すると、基板ストッパ12に当て止められる前面1aの平面度、基板ストッパ12に当て止められた後に両側のサポートレール部10,10で挟持される両側面1b,1bの平行度、及び、各側面1bと前面1aとの直交度の精度を、ガラス−エポキシ樹脂の基板よりも格段に向上させることができる。
【0046】
また、オフセット測定用基板1は金属製であるため、樹脂の基板と比較して、たわみが少なく、また、上記したように、基板ストッパ12で当て止められる面を上記加工により形成することができるため、樹脂基板よりも精度よく仕上げることができることから、オフセット測定用基板1を基板ストッパ12にて停止させたのち、部品装着位置に位置決めするときに、精度よく位置決め保持を行うことができて、位置決め精度誤差は例えば1/100mm程度まで精度良くすることができる。
【0047】
さらに、4個の認識用貫通孔3,…,3のうち基板ストッパ12に最も近い認識用貫通孔3を使用すれば、さらにオフセットの測定精度を良くすることができる。
【0048】
また、認識用貫通孔3を形成するとき、認識用貫通孔3のみをオフセット測定用基板1に形成するのではなく、認識用貫通孔3の内径より大きな内径の凹部2を形成したのち、その内部に認識用貫通孔3を形成するようにしたので、基板認識カメラ22の視野を凹部2内に設定し、凹部2内であってオフセット測定用基板1の全体の厚みに対してかなり薄い部分に認識用貫通孔3を形成することにより、認識用貫通孔3を形成する部分の厚みを小さくして認識用貫通孔3の内壁が認識されにくくすることができる。この結果、認識用貫通孔3の下面側の開口の輪郭を明瞭にかつ精度良く認識することができ、認識精度を向上させることができ、上記プログラム基準位置をより精度良く得ることができる。
【0049】
また、基準ピン挿入用貫通穴の基準ピンを基板認識カメラにより認識させるものと比較して、基準ピン挿入用貫通穴を形成する必要がなくなり、加工の手間やコストを削減することができ、基準ピンを配置する必要もなくなり、基板の機種切り換え時に基準ピンの調整も不要とすることができる。
【0050】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。
【0051】
例えば、上記実施形態においては、オフセット測定用基板1の基板ストッパ12で位置規制される面として前面1a及び後面1cの両方を上記加工により形成して精度良くするようにしているが、基板ストッパ12で位置決めされる面が前面1a又は後面1cのいずれか一方の場合は、その一方の面のみ上記加工により精度良く形成すればよい。また、認識マーク3も、他の認識マーク3が必要がなければ、4個も形成することなく、少なくとも1個のみ形成すればよい。
【0052】
また、上記実施形態においては、部品実装装置が複数台連結されている場合には、各部品実装装置毎にプログラム基準位置16を求めるようにしているが、これに限られるものではない。例えば、各部品実装装置で上記動作を繰り返す代わりに、上記1台の部品実装装置で求められたプログラム基準位置16の座標を教示用情報として他の部品実装装置で使用するようにしてもよい。この場合には、他の部品実装装置でプログラム基準位置16の座標を求める動作が不要となるとともに、他の部品実装装置で同一のプログラム基準位置16の座標を使用するため、部品実装装置毎に実装動作の精度が異なることが少なくなり、部品実装基板にの品質がより安定したものとなる。
【0053】
また、上記実施形態においては、プログラム基準位置16は、基板ストッパ12に最も近い端点すなわち図1の左下の角部としたが、これに限られるものではない。すなわち、基板ストッパ12がオフセット測定用基板1の進行方向において左前ならばオフセット測定用基板1の左前の端点、基板ストッパ12がオフセット測定用基板1の進行方向において左後ならばオフセット測定用基板1の左後の端点、基板ストッパ12がオフセット測定用基板1の進行方向において右前ならばオフセット測定用基板1の右前の端点、基板ストッパ12がオフセット測定用基板1の進行方向において右後ならばオフセット測定用基板1の右後の端点を、プログラム基準位置16として使用することができる。また、端点のみならず、オフセット測定用基板1の任意の点としてもよい。
【0054】
また、通常は、1つの認識用貫通孔3のみ認識させればよいが、これに限るものではなく、上記1つの認識用貫通孔3とこれに隣接する2つの認識用貫通孔3の合計3箇所を認識して、上記1つの認識用貫通孔3とこれに隣接する2つの認識用貫通孔3のうちの一方の認識用貫通孔3とを結ぶ直線と、上記1つの認識用貫通孔3とこれに隣接する2つの認識用貫通孔3のうちの他方の認識用貫通孔3とを結ぶ直線とを求めて、2つの直線の直交度の情報も得られるようにしてもよい。
【0055】
なお、上記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、オフセット測定用基板を少なくとも1つの角部近傍に認識マークを有する金属板により構成するようにしたので、例えば、プレス加工、切削加工、レーザ加工、又はワイヤカット加工などの加工により、オフセット測定用基板の基板ストッパで位置規制される面、例えば、前面又は後面、さらに、位置決め保持される面、例えば、両側面を安価にかつ精度良く形成することができ、かつ、上記認識マークとして例えば凹部内に貫通孔を安価にかつ精度良く形成することができる。この結果、オフセット測定用基板の基板ストッパで位置規制される面、例えば、前面又は後面の平面度を精度良く形成することができる上に、位置決め保持される面、例えば、両側面の平行度、及び両側面に対する前面又は後面の直交度も精度良く形成することができる。ここで、オフセット測定用基板の基板ストッパで位置規制される面、例えば、前面又は後面の平面度は、前面又は後面を基板ストッパにより当て止めするときの位置精度に大きく影響するため、精度良く仕上げることが重要である。また、オフセット測定用基板の位置決め保持される面、例えば、両側面の平行度は、オフセット測定用基板を位置決め装置で挟持して位置決め保持するときに大きく影響し、平行精度が悪い場合には上記位置決め装置で挟持して位置決め保持することにより、認識マークの位置精度も悪化することになる。さらに、オフセット測定用基板の両側面に対する前面又は後面の直交度は、XY方向の座標の精度に大きく影響するものである。
【0057】
これに対して、金属以外の材料例えばガラスで同様な構成のオフセット測定用基板を作成する場合には、ガラスでは上記凹部や貫通孔を切削などにより形成することができず、形成困難である。また、金属以外の材料例えばガラス−エポキシ樹脂の基板などでは、その材質上、前面又は後面、及び、両側面を精度良く形成することが困難であり、かつ、それ自身がたわみやすいものである。このため、基板ストッパで部品装着位置に当て止めしても、基板ストッパに当接する前面の平面度が悪いため、当て止め後に両側のサポートレール部で挟持するとき、両側面の平行度が悪いため、又、側面と前面との直交度が悪いため、基板が精度良く位置決め保持することができないものとなる。
【0058】
しかしながら、本発明のように、オフセット測定用基板を金属により構成し、前面又は後面、及び、両側面を上記加工により形成しかつ上記凹部や貫通孔を例えばエンドミルなどの切削加工により形成すると、基板ストッパに当て止められる前面又は後面の平面度、基板ストッパに当て止められた後に位置決め装置で挟持される両側面の平行度、及び、各側面と前面又は後面との直交度の精度を、ガラス−エポキシ樹脂の基板よりも格段に向上させることができる。
【0059】
また、オフセット測定用基板は金属製であるため、樹脂の基板と比較して、たわみが少なく、また、上記したように、基板ストッパで当て止められる面を切削により形成することができるため、樹脂基板よりも精度よく仕上げることができることから、オフセット測定用基板を基板ストッパにて停止させたのち、部品装着位置に位置決めするときに、精度よく位置決め保持を行うことができて、位置決め精度誤差は例えば1/100mm程度まで精度良くすることができる。
【0060】
さらに、上記部品装着位置において上記基板ストッパに最も近い角部の近傍に上記認識マークが配置されており、この認識マークを使用すれば、さらにオフセットの測定精度を良くすることができる。
【0061】
また、認識マークとして認識用貫通孔を形成するとき、認識用貫通孔のみをオフセット測定用基板に形成するのではなく、認識用貫通孔の内径より大きな内径の凹部を形成したのち、その内部に認識用貫通孔を形成する場合には、上記認識用貫通孔を認識させる認識装置例えば基板認識カメラの視野を上記凹部内に設定し、上記凹部内であって上記オフセット測定用基板の全体の厚みに対してかなり薄い部分に認識用貫通孔を形成することにより、認識用貫通孔を形成する部分の厚みを小さくして認識用貫通孔の内壁が認識されにくくすることができる。この結果、認識用貫通孔の下面側の開口の輪郭を明瞭にかつ精度良く認識することができ、認識精度を向上させることができ、上記プログラム基準位置をより精度良く得ることができる。
【0062】
また、基準ピン挿入用貫通穴の基準ピンを基板認識カメラにより認識させるものと比較して、基準ピン挿入用貫通穴を形成する必要がなくなり、加工の手間やコストを削減することができ、基準ピンを配置する必要もなくなり、基板の機種切り換え時に基準ピンの調整も不要とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A),(B)はそれぞれ本発明の一実施形態にかかる部品実装装置のオフセット測定方法で使用する部品実装装置のオフセット測定用基板の平面図、及び、上記オフセット測定用基板の図1のA−A線断面図である。
【図2】 上記オフセット測定用基板の凹部付近の拡大断面図である。
【図3】 上記オフセット測定用基板に取り付けられる当て板の拡大平面図である。
【図4】 上記オフセット測定用基板が位置決め装置で位置決め保持されている状態の平面図である。
【図5】 上記オフセット測定用基板が位置決め装置で位置決め保持されている状態の斜視図である。
【図6】 従来の基板が位置決め装置で位置決め保持されている状態の平面図である。
【符号の説明】
1…オフセット測定用基板、1a…前面、1b…側面、1c…後面、2…凹部、3…認識用貫通孔、4…当て板、4a…ネジ穴、5…黒色層、6…ボルト貫通穴、7…基準ピン挿入用貫通穴、8…ボルト、10…サポートレール部、12…基板ストッパ、15…マシン原点、16…プログラム基準位置、、18…基準ピン、19…位置決め装置、20…XYロボット、21…装着ヘッド、22…基板認識カメラ、23…ローダ、24…アンローダ、25…部品供給カセット、26…部品認識カメラ、30…制御装置、31…演算部、32…メモリ。

Claims (2)

  1. 位置決め装置(19)で部品装着位置に位置決めされた基板に対して部品を装着する部品実装装置のオフセットを測定するために使用する部品実装装置のオフセット測定用基板であって、
    上記位置決め装置で上記部品装着位置に位置決め可能で、かつ、少なくとも1つの角部近傍に認識マーク(3)を有する矩形の金属板より構成されるとともに、
    上記矩形の金属板は、少なくとも1つの角部近傍に形成された凹部(2)と、上記凹部内に配置されかつ上記凹部の内径よりも小さな内径の上記認識マークとして機能する認識用貫通孔(3)とを有し、前記オフセット測定用基板の下面に、表面に黒色層(5)を有する当て板(4)を固定して、前記貫通孔の底面を黒色にするようにしたことを特徴とするオフセット測定用基板。
  2. 位置決め装置で部品装着位置に位置決めされた基板に対して部品を装着する部品実装装置において、
    少なくとも1つの角部近傍に認識マーク(3)を有する矩形の金属板より構成されているオフセット測定用基板(1)を、上記位置決め装置で上記部品装着位置に位置決めし、
    上記認識マークを認識して上記認識マークの座標情報を得、
    上記得られた上記認識マークの座標情報と、上記認識マークから上記認識マークに最も近い上記オフセット測定用基板の1つの角部までの座標情報とを基に、上記オフセット測定用基板の上記1つの角部の位置座標情報を得、
    上記得られたオフセット測定用基板の上記1つの角部の位置座標情報と、上記位置決め装置として予め設定されている上記オフセット測定用基板の上記1つの角部の本来の位置の座標情報とを比較して、両者のオフセット情報を求めるとともに、
    上記認識マークを認識して上記認識マークの座標情報を得るとき、上記オフセット測定用基板(1)の少なくとも1つの角部近傍に形成された凹部(2)内に配置されかつ上記凹部の内径よりも小さな内径で、かつ、表面に黒色層(5)を有する当て板(4)を前記オフセット測定用基板の下面に固定されて黒色底面を有する認識用貫通孔(3)を上記認識マークとして認識するようにしたことを特徴とする部品実装装置のオフセット測定方法。
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