JP4496723B2 - 単結晶の製造方法及び単結晶製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チョクラルスキー法による単結晶の製造方法に関し、特に所望の欠陥領域を有する大口径の単結晶を製造する方法に関する。さらに、本発明は、そのような単結晶の製造方法に用いることのできる単結晶製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
メモリーやCPUなど半導体デバイスの基板として用いられる単結晶には、例えばシリコン単結晶等があり、主にチョクラルスキー法(Czochralski Method、以下CZ法と略称する)により製造されている。
【0003】
CZ法では、まず、ルツボ内に所望の高純度多結晶原料を充填し、ヒーターによって多結晶原料の融点(シリコンであれば約1420°C)以上に加熱して溶融して原料融液とし、該原料融液の表面略中心部に種結晶の先端を接触又は浸漬させる。そして、種結晶を引き上げることにより、単結晶の育成が開始される。単結晶の育成は、先ず、無転位化するために直径の細い部分(絞り部)を形成した後、所定の直径になるまで結晶を太らせ(コーン部)、その後肩部を形成して所望直径の直胴部を成長させる。直胴部の成長中には、結晶化したことにより減少する原料融液の融液面の高さの降下分を、ルツボを押し上げることによって補償し、原料融液面の高さを一定に保つ様にして引上げを行っている。
尚、本明細書中で「コーン部」とは、上記のように絞り部から直胴の始まる肩部までの拡径部の事を指す。
【0004】
近年、半導体デバイスでは高集積化が促進され、素子の微細化が進んでいる。それに伴い、単結晶の結晶成長中に導入されるグローンイン(Grown−in)欠陥の問題がより重要となっている。
【0005】
ここで、グローンイン欠陥について図4を参照しながら説明する。
一般に、シリコン単結晶を成長させるときに、結晶成長速度V(結晶引上げ速度)が比較的高速の場合には、空孔型の点欠陥が集合したボイド起因とされているFPD(Flow Pattern Defect)やCOP(Crystal Originated Particle)等のグローンイン欠陥が結晶径方向全域に高密度に存在する。これらのボイド起因の欠陥が存在する領域はV(Vacancy)領域と呼ばれている。
【0006】
また、結晶成長速度を低くしていくと成長速度の低下に伴いOSF(酸化誘起積層欠陥、Oxidation Induced Stacking Fault)領域が結晶の周辺からリング状に発生し、さらに成長速度を低速にすると、OSFリングがウエーハの中心に収縮して消滅する。一方、さらに成長速度を低速にすると格子間シリコンが集合した転位ループ起因と考えられているLSEPD(Large Secco Etch Pit Defect)、LFPD(Large Flow Pattern Defect)等の欠陥が低密度に存在し、これらの欠陥が存在する領域はI(Interstitial)領域と呼ばれている。
【0007】
近年、V領域とI領域の中間でOSFリングの外側に、ボイド起因のFPD、COP等の欠陥も、格子間シリコン起因のLSEPD、LFPD等の欠陥も存在しない領域の存在が発見されている。この領域はN(ニュートラル、Neutral)領域と呼ばれる。また、このN領域をさらに分類すると、OSFリングの外側に隣接するNv領域(空孔の多い領域)とI領域に隣接するNi領域(格子間シリコンが多い領域)とがあり、Nv領域では、熱酸化処理をした際に酸素析出量が多く、Ni領域では酸素析出が殆ど無いことがわかっている。
【0008】
さらに、熱酸化処理後、酸素析出が発生し易いNv領域の一部に、Cuデポジション処理で検出される欠陥が著しく発生する領域(以下、Cuデポ欠陥領域という)があることが見出されており、これは酸化膜耐圧特性のような電気特性を劣化させる原因になることがわかっている。
【0009】
これらのグローンイン欠陥は、単結晶を成長させるときの引上げ速度V(mm/min)と固液界面近傍のシリコンの融点から1400℃の間の引上げ軸方向の結晶温度勾配G(℃/mm)の比であるV/G(mm2/℃・min)というパラメーターにより、その導入量が決定されると考えられている(例えば、非特許文献1参照)。すなわち、V/Gを所定の値で一定に制御しながら単結晶の育成を行うことにより、所望の欠陥領域を有する単結晶を製造することが可能となる。
【0010】
例えば特許文献1では、シリコン単結晶を育成する際に、結晶中心でV/G値を所定の範囲内(例えば、0.112〜0.142mm2/℃・min)に制御して単結晶を引上げることによって、ボイド起因の欠陥及び転位ループ起因の欠陥が存在しないシリコン単結晶ウエーハを得ることができることが示されている。また、近年では、Cuデポ欠陥領域を含まないN領域の無欠陥結晶に対する要求が高まりつつあり、V/Gを所望の無欠陥領域に高精度に制御しながら単結晶を引上げる単結晶の製造が要求されてきている。
【0011】
従来、引上げ軸方向の結晶温度勾配Gは、単結晶の育成が行われる単結晶製造装置のHZ(ホットゾーン:炉内構造)により一義的に決まるものとされていた。しかしながら、単結晶引上げ中にHZを変更することは極めて困難であることから、上記のようにV/Gを制御して単結晶の育成を行う場合、結晶温度勾配Gを単結晶引上げ中に制御することは行われず、引上げ速度Vを調節することによってV/Gを制御して所望の欠陥領域を有する単結晶を製造することが行われてきた。
【0012】
ところで、結晶温度勾配Gに最も大きな影響を及ぼす要素のひとつは、原料融液の融液面と原料融液面に対向配置された遮熱部材との距離である。この距離は、遮熱部材の位置は機械的に一定であるのが一般的であるため、主として原料融液の融液面の位置に依存する。従って、原料融液の融液面の位置を正確に把握し、調整することは非常に重要である。
【0013】
従来は、例えば、単結晶を引上げるワイヤーの熱による伸び等を補正して、原料融液の融液面の初期位置を正確に調整する方法や(例えば、特許文献2参照。)、原料融液の温度が目標温度になるように制御し、かつ、直径変化率と直径変化率の目標値との差に基づいて、目標温度を補正することで、コーン部を再現性よく形成する方法が提案されており(例えば、特許文献3参照。)、これらを利用して、融液面初期位置を調整し、コーン部を形成することで、原料融液面の位置を調整し、単結晶の直胴部を成長させていた。
しかしながら、このように原料融液面の位置を調整した場合であっても、実際の原料融液の融液面と遮熱部材との距離は、各製造単結晶間でバラツキが大きいという問題があった。このように、原料融液の融液面と遮熱部材との距離を正確に調整することができないと、結晶温度勾配Gを、正確に調整することができない。従って、単結晶の直胴部を成長させる前に、結晶温度勾配Gを、正確に調整することができず、単結晶の直胴部の成長においてV/Gを正確に制御できないこととなり、所望の欠陥領域を有する単結晶を製造することが困難なため、不良率が高いという問題につながった。
【0014】
さらに、位置検出装置からの光の投射により、ガス整流筒と原料融液の表面との距離をそれぞれ測定し、単結晶の引上げ中に原料融液の融液面の位置がずれた場合に、そのずれを検出する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
しかしながら、この方法は、原料融液の融液面と遮熱部材との距離を補正して、結晶温度勾配Gを正確に調整するためのものではなく、そもそも、ガス整流筒と原料融液の表面との距離を補正して、ドーパント、酸素、炭素等の不純物濃度を調整して所望品質の結晶を育成するための方法であるし、結晶温度勾配Gを調整するためにこの方法を用いたとしても、原料融液の融液面と遮熱部材との距離は、光学的方法により検出されるため、結晶引上げ中の融液面が波立つなどして平面でないため正確に測定されず、各製造単結晶間でバラツキが生じてしまい、やはり、所望の欠陥領域を有する単結晶を確実に育成することはできなかった。
【0015】
また、V/Gを引上げ速度Vで制御する場合、引上げ速度Vを制御するために許される制御幅は非常に狭い。特に、径方向の全面にわたってN領域の単結晶を得るためには、わずかな成長速度のずれがあっても、結晶欠陥が発生し、不良率が高くなるというのが現状である。そのため、単結晶の直胴部を成長させる前に、原料融液の融液面と遮熱部材との距離を正確に調整するなどして、結晶温度勾配Gを正確に調整し、単結晶の直胴部を成長させることのできる方法が求められていた。
【0016】
【特許文献1】
特開平11−147786号公報
【特許文献2】
特開平9−235182号公報
【特許文献3】
特開平4−149092号公報
【特許文献4】
特開平6−293590号公報
【非特許文献1】
V.V.Voronkov,Journal of CrystalGrowth,59(1982),625〜643
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、CZ法によってチャンバ内で単結晶を原料融液から引上げる際に、単結晶の直胴部を成長させる時に、原料融液の融液面と遮熱部材との距離を正確に所定値に補正し、単結晶の直胴部を成長させることができ、それにより、例えば、全面無欠陥といった所望の欠陥領域を有する単結晶をより確実に製造することのできる単結晶の製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、そのような単結晶の製造方法に用いることのできる単結晶製造装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、チョクラルスキー法によってチャンバ内で単結晶を原料融液から引上げて製造する方法において、少なくとも、前記単結晶の直胴部を成長させる前に、前記単結晶のコーン部の重量を測定し、該測定結果に基づいて、前記原料融液の融液面と前記チャンバ内で原料融液面に対向配置された遮熱部材との距離を、ルツボ移動速度を変更可能なルツボ駆動手段及び/又は遮熱部材を移動可能な遮熱部材駆動手段により所定値に補正し、単結晶の直胴部を成長させることを特徴とする単結晶の製造方法を提供する。
【0019】
このように、単結晶の直胴部を成長させる前に、単結晶のコーン部の重量を測定し、該測定結果に基づいて、原料融液の融液面とチャンバ内で原料融液面に対向配置された遮熱部材との距離を、ルツボ移動速度を変更可能なルツボ駆動手段及び/又は遮熱部材を移動可能な遮熱部材駆動手段により所定値に補正し、単結晶の直胴部を成長させることによって、単結晶の直胴部を成長させる時に、原料融液の融液面と遮熱部材との距離を正確に所定値に補正して、例えば、固液界面近傍の引上げ軸方向の結晶温度勾配G(℃/mm)を正確に調整することができ、それによって正確に所望欠陥領域の単結晶を成長させることになる。
尚、ここで「単結晶の直胴部を成長させる」とは、必ずしも単結晶の直胴部全体を成長させることのみを意味するものではなく、直胴部の一部、例えば、結晶欠陥を制御したい部分(重要な部分)のみを成長させることを含む意味である。
【0020】
この時、前記単結晶の直胴部を成長させるときの引上げ速度をV(mm/min)、固液界面近傍の引上げ軸方向の結晶温度勾配をG(℃/mm)で表したとき、引上げ速度Vと結晶温度勾配Gの比V/G(mm2/℃・min)を所望の欠陥領域を有する単結晶が育成できるように制御することができる。
【0021】
本発明によれば、単結晶の直胴部を成長させる前のコーン部の重量を測定して、結晶温度勾配Gを正確に調整することができるので、直胴部を成長させるときには、V/G(mm2/℃・min)を所望の欠陥領域を有する単結晶が育成できるように正確に制御することが可能となり、より確実に所望の欠陥領域を有する単結晶を育成できる。これにより、製造する単結晶の不良率が大幅に低下し、歩留り及び生産性が向上することから、製造コストの低減にもつながる。
【0022】
この場合、前記単結晶のコーン部の重量の測定結果に基づいて、さらに、前記チャンバ内に配置された移動可能なヒーターの位置を補正するのが好ましい。
【0023】
結晶温度勾配Gは、チャンバ内に配置された移動可能なヒーターの位置を補正することによっても調整することができる。従って、単結晶の直胴部を成長させる前に、単結晶のコーン部の重量の測定結果に基づいて、さらに、チャンバ内に配置された移動可能なヒーターの位置を補正することで、結晶温度勾配Gをより正確に調整することができる。これによって、コーン部の重量に基づいて、原料融液面と遮熱部材間の距離のみならず、ヒーターの位置も調整して単結晶の直胴部を成長させることで、より確実に所望の欠陥領域を有する単結晶を育成できる。
【0024】
この場合、前記原料融液を収容するルツボの直径を、前記単結晶の直胴部の直径の4倍未満にすることができる。
【0025】
ルツボの直径に単結晶の直胴部の直径が近いほど、単結晶のコーン部の重量のバラツキが、原料融液の融液面と遮熱部材との距離のバラツキに与える影響も大きくなる。本発明によれば、ルツボの直径が、単結晶の直胴部の直径の4倍未満と、単結晶の直径に近いものであっても、単結晶のコーン部の重量のバラツキによる原料融液の融液面と遮熱部材との距離のバラツキを補正により小さくすることができる。結果として、成長させる単結晶の直胴部の結晶温度勾配Gのバラツキを小さくできることとなる。尚、ルツボの直径を、直胴部の直径の1倍以下とすることは実際上できないので、ルツボの直径は、少なくとも直胴部の直径の1倍より大きい範囲である必要がある。また、ルツボの直径を直胴部の直径の2倍以上とすることで、商業的に生産可能な、ある程度長尺の単結晶が得られる。
【0026】
この場合、前記V/Gを、前記育成する単結晶の欠陥領域が径方向の全面にわたってN領域となるように制御することが好ましい。
【0027】
このように、本発明ではV/Gのバラツキを小さくできるので、V/Gを単結晶の欠陥領域が径方向全面でN領域となるように制御することによって、FPDやCOP等のボイド起因の欠陥も、またLSEPD、LFPD等の転位ループ起因の欠陥も存在しない非常に高品質の単結晶をより確実に製造することができる。
【0028】
この場合、前記単結晶の直胴部の直径を、200mm以上とすることができる。
【0029】
本発明の単結晶の製造方法によれば、特にコーン重量のバラツキが大きくなる200mm以上の大口径結晶においても、コーン部の重量のずれにより発生する原料融液の融液面と遮熱部材との距離のずれを補正することが可能であり、原料融液の融液面と遮熱部材との距離を正確に調整することができる。したがって、より確実に所望欠陥領域を有する大口径の単結晶を育成することが可能となる。
【0030】
この場合、前記製造する単結晶をシリコン単結晶とすることができる。
【0031】
このように、本発明の単結晶の製造方法は、近年特に需要の高いシリコン単結晶を製造する場合に特に好適に用いることができ、V/Gを制御して、所望の欠陥領域を有するシリコン単結晶をより確実に製造することができる。
【0032】
さらに、本発明は、チョクラルスキー法により原料融液から単結晶を引き上げる際に使用する単結晶製造装置であって、少なくとも、原料融液を収容するルツボと、該ルツボの移動速度を変更可能なルツボ駆動手段と、原料融液を加熱するヒーターと、原料融液面に対向配置され、固定されているか又は遮熱部材駆動手段により移動可能な遮熱部材と、ワイヤーまたはシャフトにより原料融液から単結晶を回転させながら引上げるための引上げ手段と、前記ワイヤー又はシャフトにより引上げられる単結晶のコーン部の重量を測定する重量検出手段と、該重量検出手段によるコーン部の重量の測定結果を前記ルツボ内の原料融液面の位置に換算し、該換算結果に基づいて、前記ルツボ駆動手段及び/又は前記遮熱部材駆動手段により、前記原料融液の融液面と前記遮熱部材との距離を所定値に補正する制御手段を具備するものであることを特徴とする単結晶製造装置を提供する。
【0033】
このように構成した単結晶製造装置を使用して単結晶を製造すれば、単結晶の直胴部を成長させる前のコーン部の重量測定結果に基づいて、原料融液の融液面と遮熱部材との距離を、ルツボ駆動手段及び/又は遮熱部材駆動手段により、自動的かつ正確に所定値に補正して、例えば、結晶温度勾配Gを正確に調整して、単結晶の直胴部を成長させることができる。したがって、V/Gを正確に制御して所望欠陥領域を有する単結晶を育成することが可能となり、製造する単結晶の不良率が低下し、歩留り及び生産性が向上して、製造コストの低減につながる。
【0034】
この場合、前記ヒーターが移動可能なものであり、前記制御手段が、重量検出手段によるコーン部の重量の測定結果に基づいて、さらに、前記ヒーターの位置を補正することができる。
【0035】
このように、制御手段が、重量検出手段によるコーン部の重量の測定結果に基づいて、さらに、前記ヒーターの位置を補正するものであれば、結晶温度勾配Gをより正確に調整し、単結晶の直胴部を成長させることができる。したがって、より確実に所望欠陥領域を有する単結晶を得ることができる。
【0036】
以下、本発明についてより詳細に説明する。
本発明者らは、従来の方法により、原料融液面の位置を調整した上で製造した結晶に品質上のバラツキが生じてしまい、製造する単結晶の不良率が高くなってしまう要因の解析を行ったところ、単結晶のコーン部の重量との相関があることを見出した。特に、製造する単結晶の結晶欠陥制御が厳しく要求されている直径200mm以上といった大口径の単結晶では、コーン部の重量も高重量化されており、このコーン部の重量のバラツキによる原料融液の融液面の位置のバラツキが無視できないほど大きくなっていることが判った。そこで、本発明者らは、単結晶の直胴部を成長させる前に、単結晶のコーン部の重量を測定し、この測定したコーン部の重量から導き出される原料融液の融液面と遮熱部材との距離と所定値との誤差を、少なくとも直胴部の開始初期の段階で補正することで、原料融液の融液面と遮熱部材との距離を正確に所定値に維持し、単結晶の直胴部を成長させることができることに想到し、本発明を完成させた。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
先ず、本発明の単結晶の製造方法で用いることができる単結晶製造装置について説明する。本発明の単結晶製造装置は、チョクラルスキー法により原料融液から単結晶を引き上げる際に使用する単結晶製造装置であって、少なくとも、原料融液を収容するルツボと、該ルツボの移動速度を変更可能なルツボ駆動手段と、原料融液を加熱するヒーターと、原料融液面に対向配置され、固定されているか又は遮熱部材駆動手段により移動可能な遮熱部材と、ワイヤーまたはシャフトにより原料融液から単結晶を回転させながら引上げるための引上げ手段と、前記ワイヤー又はシャフトにより引上げられる単結晶のコーン部の重量を測定する重量検出手段と、該重量検出手段によるコーン部の重量の測定結果を前記ルツボ内の原料融液面の位置に換算し、該換算結果に基づいて、前記ルツボ駆動手段及び/又は前記遮熱部材駆動手段により、前記原料融液の融液面と前記遮熱部材との距離を所定値に補正する制御手段を具備するものである。
【0038】
また、前記ヒーターが移動可能なものであり、前記制御手段が、重量検出手段によるコーン部の重量の測定結果に基づいて、さらに、前記ヒーターの位置を補正するものとすることができる。
【0039】
このような単結晶製造装置としては、例えば、図1に示すような単結晶製造装置がある。
図1に示した単結晶製造装置24は、メインチャンバ1内に、原料融液4を収容する石英ルツボ5と、この石英ルツボ5を保護する黒鉛ルツボ6とがルツボ駆動手段15によって回転・昇降自在に保持軸16で支持されており、またこれらのルツボ5、6を取り囲むように加熱ヒーター7と断熱材8が配置され、さらに加熱ヒーター7の位置を独立して調節できるようにヒーター駆動手段17が設けられている。
【0040】
メインチャンバ1の上部には育成した単結晶3を収容し、取り出すための引上げチャンバ2が連接されている。引上げチャンバ2の上部には、ボックス13が設けられており、該ボックス13には、単結晶3をワイヤー18で回転させながら引上げる引上げ手段22と、ワイヤー18により引上げられる単結晶3の重量を測定する重量検出手段(ロードセル)23が収容されている。
【0041】
さらに、メインチャンバ1の内部にはガス整流筒11が設けられており、このガス整流筒11の下部には原料融液4の融液面と対向するように遮熱部材12を設置して、原料融液4の表面からの輻射をカットするとともに原料融液4の表面を保温するようにしている。また、ガス整流筒11の上部には、ガス整流筒11を昇降させて遮熱部材12の位置を上下に調整できる遮熱部材駆動手段21が設置されている。尚、本発明において、遮熱部材12の形状や材質等は特に限定されるものではなく、必要に応じて適宜変更することができる。さらに、本発明の遮熱部材12は、融液面に対向配置されたものであれば良く、必ずしも上記のようにガス整流筒の下部に設置されているものに限定されない。
【0042】
また、引上げチャンバ2の上部に設けられたガス導入口10からはアルゴンガス等の不活性ガスを導入でき、引上げ中の単結晶3とガス整流筒11との間を通過させた後、遮熱部材12と原料融液4の融液面との間を通過させ、ガス流出口9から排出することができる。
【0043】
さらに、上記の重量検出手段23、ルツボ駆動手段15、遮熱部材駆動手段21、ヒーター駆動手段17は、制御手段14に接続されている。そして、この制御手段14に、例えばルツボ5,6の位置、遮熱部材12の位置、加熱ヒーター7の位置、重量検出手段23から得られる単結晶のコーン部の重量の情報がフィードバックされることにより、ルツボ駆動手段15、遮熱部材駆動手段21、ヒーター駆動手段17の駆動を単結晶のコーン部の重量に応じて調節して、原料融液の融液面と遮熱部材との距離L1、原料融液を加熱する加熱ヒーター7の位置(加熱ヒーター7の発熱中心位置と原料融液面との相対距離L2)をそれぞれ精度良く制御して、補正することができるようになっている。
【0044】
このような単結晶引上げ装置24を用いて、CZ法により例えばシリコン単結晶を育成する場合、ガス導入口10から引上げチャンバ2及びメインチャンバ1に不活性ガス(例えば、アルゴンガス)を導入しながら、種ホルダー19に固定された種結晶20を石英ルツボ5中の原料融液4に浸漬し、その後回転させながら静かに引上げて種絞りを形成した後所望の直径まで拡径するコーン部を形成し、略円柱形状の直胴部を有するシリコン単結晶3を成長させることができる。
【0045】
本発明は、このような単結晶製造装置を用いて、以下のような方法で単結晶を製造する。すなわち、本発明の単結晶の製造方法は、チョクラルスキー法によってチャンバ内で単結晶を原料融液から引上げて製造する方法において、少なくとも、前記単結晶の直胴部を成長させる前に、前記単結晶のコーン部の重量を測定し、該測定結果に基づいて、前記原料融液の融液面と前記チャンバ内で原料融液面に対向配置された遮熱部材との距離を、ルツボ移動速度を変更可能なルツボ駆動手段及び/又は遮熱部材を移動可能な遮熱部材駆動手段により所定値に補正し、単結晶の直胴部を成長させるものである。
【0046】
具体的に図1に示した装置により説明すると、単結晶3の直胴部を成長させる前に、単結晶3のコーン部の重量を重量検出手段23により測定し、その測定結果を制御手段14に送る。制御手段14は、測定結果の設定重量に対するズレ量から原料融液の融液面と遮熱部材の距離L1の補正量を計算し、その計算結果に基づいて、ルツボ駆動手段15及び/又は遮熱部材駆動手段21を制御して、原料融液の融液面と遮熱部材の距離L1を所定の設定値に補正する。ルツボ駆動手段15での制御は、石英ルツボ5及び黒鉛ルツボ6を結晶成長による融液面低下分とは異なる速度で押し上げることによって原料融液面の高さを結晶成長軸方向で上昇・下降させたりすることで行う。また、遮熱部材駆動手段21での制御は、ガス整流筒11を昇降させて遮熱部材12の位置を上下に移動させることで行う。これらの制御により、原料融液の融液面と遮熱部材の距離L1を、容易にまた高精度で補正することができる。
【0047】
この時、単結晶の直胴部を成長させるときの引上げ速度をV(mm/min)、固液界面近傍の引上げ軸方向の結晶温度勾配をG(℃/mm)で表したとき、引上げ速度Vと結晶温度勾配Gの比V/G(mm2/℃・min)を所望の欠陥領域を有する単結晶が育成できるように制御することができる。
【0048】
前述のように、本発明では、単結晶の直胴部を成長させる前に、コーン部の重量に基づいて、原料融液の融液面と遮熱部材の距離L1を正確に所定値に補正することができ、結晶温度勾配Gを正確に調整することができる。例えば、コーン部の重量が設定値よりも小さければ、原料融液の融液面と遮熱部材の距離L1が所定値より小さくなり、結晶温度勾配Gが大きくなっており、一方、コーン部の重量が設定値よりも大きければ、原料融液の融液面と遮熱部材の距離L1が所定値より大きくなり、結晶温度勾配Gは小さくなっているので、コーン部の重量に基づいて、原料融液の融液面と遮熱部材の距離L1を正確に所定値に補正することで、結晶温度勾配Gを正確に調整する。したがって、少なくとも単結晶の直胴部の初期の段階で補正することで、結晶温度勾配Gのバラツキが少なく正確になるので、V/Gを所望の欠陥領域を有する単結晶が育成できるように正確に制御することが可能となり、より確実に所望の欠陥領域を有する単結晶を育成できる。本発明の方法は、従来のように、結晶温度勾配Gを一定にし、引上げ速度Vを調整することによってV/Gを制御して単結晶の直胴部を成長させるときに有効であることはもちろんだが、これに限らず、単結晶直胴部の直径、単結晶の回転速度、不活性ガスの流量、ヒーターの位置、原料融液面と遮熱部材間の距離等の引上げ条件を変更して結晶温度勾配Gを調整することによってV/Gを制御して単結晶の直胴部を成長させるときにも、直胴部成長初期の結晶温度勾配Gのバラツキを抑制して正確に補正することができるので有効である。そして、これにより、製造する単結晶の不良率が大幅に低下して、歩留り及び生産性が向上することから、製造コストの低減にもつながる。
【0049】
尚、原料融液の融液面と遮熱部材の距離L1の値は、実際に単結晶の製造が行われる製造環境での結晶温度勾配Gの状態や、原料融液の融液面と遮熱部材の距離L1と結晶温度勾配Gとの関係などを予めシミュレーション解析、あるいは実生産等の試験を行って明らかにし、そこで得られた情報を基に所望欠陥領域となる値を求めておく。そして、その選択した原料融液の融液面と遮熱部材の距離L1の所定値に補正することによって、結晶温度勾配Gを高精度に自動調整することが可能となり、所望の欠陥領域を有する単結晶を非常に安定して製造することができる。
ここで、シミュレーション解析は、例えば、総合伝熱解析ソフトFEMAG(F.Dupret, P.Nicodeme, Y.Ryckmans, P.Wouters, and M.J.Crochet, Int.J.HeatMass Transfer,33,1849(1990))を用いて行うことができる。
【0050】
また、本発明の方法では、単結晶のコーン部の重量の測定結果に基づいて、さらに、前記チャンバ内に配置された移動可能なヒーターの位置を補正するのが好ましい。
【0051】
具体的に図1に示した装置により説明すると、制御手段14に送られた単結晶のコーン部の重量の測定結果に基づいて、さらに、制御手段14により加熱ヒーター7の位置をヒーター駆動手段17により補正することで、結晶温度勾配Gを調整する。例えば、結晶温度勾配Gを大きくする調整は、加熱ヒーター7の発熱中心位置と原料融液面との相対距離L2が大きくなるように加熱ヒーター7の位置をヒーター駆動手段17によって補正する(ヒーターの位置を下げる)ことによって行うことができる。また逆に、結晶温度勾配Gを小さくする調整は、加熱ヒーター7の発熱中心位置と原料融液面との相対距離L2が小さくなるように加熱ヒーター7の位置を補正する(ヒーターの位置を上げる)ことによって行うことができる。
尚、上記では、原料融液面の位置よりヒーター発熱中心が下となる場合を例として説明しているが、もちろんヒーター発熱中心を融液面より上となるように制御することも可能である。
【0052】
このように、単結晶の直胴部を成長させる前に、単結晶のコーン部の重量を測定し、その測定結果に基づいて、チャンバ内に配置された移動可能なヒーターの位置を補正することで、結晶温度勾配Gをより正確に微調整することができ、より確実に所望の欠陥領域を有する単結晶が育成できる。また、このようにヒーターの位置を調整することで、含有酸素濃度等のその他の品質項目についてもバラツキを低減できるという利点もある。
【0053】
また、ルツボの直径に単結晶の直胴部の直径が近いほど、単結晶のコーン部の重量のバラツキが原料融液の融液面と遮熱部材との距離のバラツキに与える影響も大きくなる。これに対して本発明によれば、ルツボの直径が、単結晶の直胴部の直径の4倍未満と、単結晶の直径に近いものであっても、単結晶のコーン部の重量のバラツキによる原料融液の融液面と遮熱部材との距離のバラツキを補正により小さくすることができる。そして、さらには、結晶温度勾配Gのバラツキを小さくできることとなる。尚、ルツボの直径を、直胴部の直径の1倍以下とすることは実際上できないので、ルツボの直径が、直胴部の直径の1倍より大きい範囲である必要がある。また、商業的に生産可能な、ある程度長尺の単結晶を製造するために、ルツボの直径は直胴部の直径の2倍以上が好ましい。
【0054】
さらに、単結晶の直胴部を成長させる前にコーン部の重量を測定し、本発明のようにして原料融液の融液面と遮熱部材との距離を補正するなどして、結晶温度勾配Gを正確に調整し、単結晶の直胴部を成長させることになるため、結晶成長中のV/Gの制御性を向上させることができる。そのため、V/Gを、例えば図4に示すような、単結晶の欠陥領域が径方向全面でN領域、さらにはCuデポ欠陥領域を含まないNv領域やNi領域といった狭い領域になるように高精度に制御することが可能となり、FPDやCOP等のボイド起因の欠陥も、またLSEPD、LFPD等の転位ループ起因の欠陥も存在しない非常に高品質の単結晶を安定して得ることができる。
【0055】
本発明の単結晶の製造方法によれば、特にコーン重量のバラツキが大きくなる200mm以上の大口径結晶においても、コーン部の重量のずれにより発生する原料融液の融液面と遮熱部材との距離のずれを補正することが可能であり、原料融液の融液面と遮熱部材との距離を正確に調整することができるので有益である。したがって、より確実に所望欠陥領域を有する大口径単結晶を育成することが可能となる。
【0056】
そして、本発明の単結晶の製造方法は、近年特に需要の高いシリコン単結晶を製造する場合に特に好適に用いることができ、V/Gを制御して、所望の欠陥領域を有するシリコン単結晶をより確実に製造することができる。
【0057】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例を挙げて具体的に説明する。
(実施例1)
図1に示した単結晶製造装置24を用いて、直径32インチ(800mm)の石英ルツボに原料多結晶シリコンを360kgチャージし、ガス導入口10からアルゴンガスを流しながら、また、中心磁場強度4000Gの水平磁場を印加しながら、CZ法により、方位<100>となるシリコン単結晶を育成した(単結晶直胴部の長さは約140cm)。尚、単結晶を育成する際の直胴部の直径については、最終的に得られる単結晶が直径12インチ(300mm)となるように結晶育成後に円筒外周面を研削加工する時の加工代を考慮に入れて、300mmより太くなるようにした。
【0058】
また、結晶温度勾配Gの状態や、原料融液4の融液面と遮熱部材12の距離L1と結晶温度勾配Gとの関係等について予めシミュレーション解析を行って、その解析の結果に基づいて決まる原料融液4の融液面と遮熱部材12との距離L1の所定値を求めた(80mm)。そして、コーン部を形成した後、直胴部の成長開始前に、コーン部の重量をロードセル23にて測定し、設定重量と測定重量とのずれ量から、原料融液4の融液面と遮熱部材12の距離L1を、制御手段14によりルツボ駆動手段15、遮熱部材駆動手段12を制御して直胴部10cmまでの間に所定値に自動補正するとともに、コーン部の重量の測定結果に基づいて、加熱ヒーター7の位置(ヒーターの発熱中心位置と原料融液面との相対距離L2)を制御手段14によりヒーター駆動手段17を制御して、補正した。そして、直胴部10cm以降では、径方向の全面にわたって、N領域となるようにV/Gを制御して単結晶を得た。
このようにして、5本の単結晶を得た。
【0059】
次に、上記のようにして育成したそれぞれの単結晶の円筒外周面に研削加工を施して直胴部の直径を300mmに調整した。その後、得られたそれぞれの単結晶の成長軸方向20cm毎の部位から約2mm厚のウエーハを切り出し、平面研削及び研磨を行って検査用のサンプルを作製し、以下に示すような結晶品質特性の検査を行った。
【0060】
(1)FPD(V領域)及びLSEPD(I領域)の検査
検査用のサンプルに30分間のセコエッチングを無攪拌で施した後、ウエーハ面内を顕微鏡で観察することにより結晶欠陥の有無を確認した。
(2)OSFの検査
検査用のサンプルにウエット酸素雰囲気下、1150℃で100分間の熱処理を行った後、ウエーハ面内を顕微鏡で観察することによりOSFの有無を確認した。
【0061】
その結果、得られた5本の単結晶のうち4本は、肩部直後と丸め部直前の品質不安定領域を除いた全長に渡りN領域の単結晶であった(図2(a)参照)。また、残りの1本も直胴部中の一部で結晶欠陥が発生したのみであった。
【0062】
(比較例1)
直胴部の成長開始前に、コーン部の重量をロードセルにて測定し、その測定結果に基づいて、原料融液の融液面と遮熱部材の距離L1、及びヒーターの発熱中心位置と原料融液面との相対距離L2を制御手段14により補正することを行わなかったことを除いては、実施例1と同じ方法で直径12インチ(300mm)のシリコン単結晶を5本育成した。
【0063】
そして、得られたそれぞれの単結晶で、実施例1と同様の結晶品質特性の検査を行った。
その結果、コーン部の重量が設定値よりも約2.5kg軽く、直胴部10cmの時点での原料融液の融液面と遮熱部材との距離L1が所定値よりも約2mm狭くなっていた単結晶では、ほぼ全長に渡りLSEPD(I領域)が観察された(図2(b)参照。)。
また、コーン部の重量が設定値よりも約1.8kg重く、直胴部10cmの時点での原料融液の融液面と遮熱部材との距離L1が所定値よりも約1.4mm広くなっていた単結晶では、数ヶ所でFPD(V領域)が観察された。
残りの3本の単結晶は、コーン部の重量が設定値と比較して±1kgの範囲内であって、直胴部10cmの時点での原料融液の融液面と遮熱部材との距離L1は所定値と比較して±0.8mmの範囲内であった。これらの3本の単結晶中2本は全長にわたりN領域の単結晶であった。そして、残りの1本は直胴部中の一部で結晶欠陥が発生したのみであった。
【0064】
図3に、全長N領域単結晶の引上げ成功率を、実施例1と比較例2で比較したグラフを示す。図3から判るように、全長N領域単結晶の引上げ成功率は、比較例1では、40%であるのに対して、実施例1では、80%であり、大幅に成功率が上がっている。したがって、本発明の方法により、所望の欠陥領域を有する単結晶を育成することで、歩留り及び生産性を大幅に向上させることができることが判る。
【0065】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0066】
例えば、上記実施例では単結晶をN領域で育成する場合を例に挙げて説明を行っているが、本発明はこれに限定されず、V領域またはI領域、あるいはOSF領域といった所望の欠陥領域で単結晶を育成することもできる。また、本発明は、シリコン単結晶を製造する場合に好適に用いることができるが、これに限定されるものではなく、化合物半導体単結晶等を製造する場合にも同様に適用することができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、単結晶の直胴部を成長させる前に、単結晶のコーン部の重量を測定し、該測定結果に基づいて、原料融液の融液面と遮熱部材の距離などを正確に補正して、単結晶の直胴部を成長させることができる。これにより、単結晶の直胴部を成長させる時に、結晶温度勾配Gを精度良く制御でき、したがって、V/Gを高精度に制御して、所望の欠陥領域を有する単結晶を、より確実に得ることができるので、単結晶製造の生産性が向上し、大幅なコストダウンを図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単結晶製造装置の一例を示す概略図である。
【図2】実施例1と比較例1の単結晶の、結晶欠陥の発生状況を示す概略図である。
(a)実施例1の単結晶の一例、(b)比較例1の単結晶の一例。
【図3】全長N領域単結晶の引上げ成功率を、実施例1と比較例2で比較したグラフである。
【図4】V/Gと結晶欠陥分布の関係を表す説明図である。
【符号の説明】
1…メインチャンバ、 2…引上げチャンバ、 3…単結晶、
4…原料融液、 5…石英ルツボ、 6…黒鉛ルツボ、 7…加熱ヒーター、
8…断熱材、 9…ガス流出口、 10…ガス導入口、 11…ガス整流筒、
12…遮熱部材、 13…ボックス、14…制御手段、
15…ルツボ駆動手段、 16…保持軸、 17…ヒーター駆動手段、
18…ワイヤー、 19…種ホルダー、 20…種結晶、
21…遮熱部材駆動手段、 22…引上げ手段、
23…重量検出手段(ロードセル)、 24…単結晶製造装置、
L1…原料融液の融液面と遮熱部材との距離
L2…加熱ヒーターの発熱中心位置と原料融液面との相対距離。
Claims (5)
- チョクラルスキー法によってチャンバ内で単結晶を原料融液から引上げて製造する方法において、前記単結晶の直胴部を成長させる前に、前記単結晶のコーン部の重量をロードセルによって測定し、該測定結果に基づいて、前記原料融液の融液面と前記チャンバ内で原料融液面に対向配置された遮熱部材との距離を、ルツボ移動速度を変更可能なルツボ駆動手段及び/又は遮熱部材を移動可能な遮熱部材駆動手段により所定値に補正し、さらに、該測定結果に基づいて、前記チャンバ内に配置された移動可能なヒーターの発熱中心位置と前記原料融液面との相対距離を、ヒーターの位置を制御することで補正し、前記単結晶の直胴部を成長させるときの引上げ速度をV(mm/min)、固液界面近傍の引上げ軸方向の結晶温度勾配をG(℃/mm)で表したとき、引上げ速度Vと結晶温度勾配Gの比V/G(mm2/℃・min)を、径方向の全面にわたってN領域を有する単結晶が育成できるように制御し、単結晶の直胴部を成長させることを特徴とする単結晶の製造方法。
- 前記原料融液を収容するルツボの直径を、前記単結晶の直胴部の直径の4倍未満にすることを特徴とする請求項1に記載の単結晶の製造方法。
- 前記単結晶の直胴部の直径を、200mm以上とすることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の単結晶の製造方法。
- 前記製造する単結晶をシリコン単結晶とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の単結晶の製造方法。
- チョクラルスキー法により原料融液から単結晶を引き上げる際に使用する単結晶製造装置であって、原料融液を収容するルツボと、該ルツボの移動速度を変更可能なルツボ駆動手段と、原料融液を加熱する移動可能なヒーターと、原料融液面に対向配置され、固定されているか又は遮熱部材駆動手段により移動可能な遮熱部材と、ワイヤーまたはシャフトにより原料融液から単結晶を回転させながら引上げるための引上げ手段と、前記ワイヤー又はシャフトにより引上げられる単結晶のコーン部の重量を測定する重量検出手段であるロードセルと、該重量検出手段によるコーン部の重量の測定結果を前記ルツボ内の原料融液面の位置に換算し、該換算結果に基づいて、前記ルツボ駆動手段及び/又は前記遮熱部材駆動手段により、前記原料融液の融液面と前記遮熱部材との距離を所定値に補正し、さらに、該換算結果に基づいて、前記ヒーターの発熱中心位置と前記原料融液面との相対距離を補正するためにヒーターの位置を制御する制御手段を具備し、前記単結晶の直胴部を成長させるときの引上げ速度をV(mm/min)、固液界面近傍の引上げ軸方向の結晶温度勾配をG(℃/mm)で表したとき、引上げ速度Vと結晶温度勾配Gの比V/G(mm2/℃・min)を、径方向の全面にわたってN領域を有する単結晶が育成できるように制御するものであることを特徴とする単結晶製造装置。
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